JP2008109800A - 回転子、リラクタンスモータ、回転子の製造方法及びリラクタンスモータの製造方法 - Google Patents

回転子、リラクタンスモータ、回転子の製造方法及びリラクタンスモータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造を容易化する。
【解決手段】リラクタンスモータ1に備えられる回転子3は、硬化させることの可能な流動性の非磁性材料8と、平板状または棒状の磁性材料粉9とを、所定割合で筒状容器5内に混入した後、筒状容器5に対して外部から所定の磁界をかけることによって当該磁界の磁力線に沿って磁性材料粉9を配向させた状態で、非磁性材料8を硬化させて形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、回転子、リラクタンスモータ、回転子の製造方法及びリラクタンスモータの製造方法に関する。
従来、回転力を得るためのモータとして、リラクタンスモータが使用されている。このリラクタンスモータは、回転子の磁気的な突極構造によってリラクタンストルクを発生させるようになっている。
ところで、リラクタンスモータでリラクタンストルクを大きくするためには、鉄心層等の磁性層と磁気障壁層(非磁性層)とが複数回積層された形状に回転子を形成する必要がある。
そのため、近年では、電磁鋼板を打ち抜いて複数の湾曲した形状の穴を設け、これを軸方向に積層することにより磁性層と非磁性層を形成している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−96909号公報
しかしながら、電磁鋼板に複数の湾曲した形状の穴を打ち抜くためには、複雑な形状の金型が必要となるため、製造を容易化することができない。また、回転子外周部における磁性層同士の結合部分に遠心力による応力が集中してしまうため、機械的強度が低くなるという問題もある。なお、機械的強度を高めるためには、磁気障壁層を形成する空隙内に溶融状態の非磁性金属を流し込む手法も考えられるが、複雑な形状の金形が必要となる問題は解決されない上、磁性層と磁気障壁層との接合部分に欠陥のできる可能性が高いという問題も生じてしまう。
本発明の課題は、製造を容易化することができる回転子と、当該回転子を有するリラクタンスモータと、回転子の製造方法と、リラクタンスモータの製造方法とを提供することである。
請求項1記載の発明は、リラクタンスモータに備えられる回転子であって、
硬化させることの可能な流動性の非磁性材料と、平板状または棒状の磁性材料粉とを、所定割合で筒状容器内に混入した後、
前記筒状容器に対して外部から所定の磁界をかけることによって当該磁界の磁力線に沿って前記磁性材料粉を配向させた状態で、前記非磁性材料を硬化させて形成されることを特徴とする。
ここで、硬化させることの可能な流動性の材料とは、例えば、温度又は圧力の変化によって硬化させることの可能な溶融状態の樹脂や金属の他、化学変化によって硬化させることの可能な材料などがある。
また、磁性材料粉とは、粒子の大きさが回転子の大きさに比べて十分に小さい磁性材料である。
更に、容器内に混入するとは、容器内で混ざり合った状態にすることを言い、混合してから容器内に入れる場合や、容器内に入れてから混合する場合を含む。
請求項1記載の発明によれば、非磁性材料と磁性材料粉とを筒状容器内に混入した後、所定の磁界をかけて磁性材料粉を磁力線に沿って配向させた状態で非磁性材料を硬化させるので、磁力線に沿った方向に配向した磁性材料粉と、磁性材料粉を分散させた非磁性材料とによって、複数の磁性層及び磁気障壁層が渾然一体となった状態で突極構造が形成される。従って、湾曲した板状部材間の空隙によって磁気障壁層を形成する従来の場合と異なり、金型を製造する必要がない分、回転子の製造を容易化することができる。
また、磁気障壁層及び磁性層を渾然一体とすることができるため、応力集中の少なく、機械的強度の高い回転子を製造することができる。
更に、回転子中で各磁性材料粉が分散して存在するため、リラクタンスモータの固定子によって磁界をかけた場合に、渦電流の発生を防止することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の回転子において、
前記筒状容器は、非磁性材料から形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、筒状容器は非磁性材料から形成されているので、外部からかけられる磁界に対して影響を及ぼすことがない。従って、筒状容器に対して外部から磁界をかけることにより、筒状容器内の磁性材料粉を確実に磁界の磁力線に沿って配向させることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の回転子において、
前記所定の磁界は、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によって当該回転子にかけられるべき磁界と同一の磁界であることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、リラクタンスモータに備えられる固定子によって回転子にかけられるべき磁界と同一の磁界をかけるので、固定子に対応する突極構造を形成することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の回転子において、
前記所定の磁界は、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によってかけられることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の回転子において、
当該回転子の回転軸を前記筒状容器内に、当該筒状容器の軸方向と平行に挿通させた後、前記非磁性材料を硬化させて形成されることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、筒状容器内に回転軸を挿通させた後、非磁性材料を硬化させるので、非磁性材料及び磁性材料粉の混合材料と、回転軸とを一体化することができる。従って、より機械的強度の高い回転子を製造することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の回転子において、
前記筒状容器内に仕切り部材を入れた状態で、前記非磁性材料を硬化させて形成されることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、筒状容器内に仕切り部材を入れた状態で非磁性材料を硬化させるので、筒状容器内での磁性材料粉の移動を制限することができる。従って、仕切り部材で仕切られる空間同士で、磁性材料粉の割合を均一化することができるため、磁性材料粉と非磁性材料との比重の違いに関わらず、筒状容器内の磁性材料粉を確実に磁界の磁力線に沿って配向させることができる。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の回転子において、
前記仕切り部材は、前記筒状容器の軸方向と垂直なシート状部材であることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項8記載の発明は、請求項6記載の回転子において、
前記仕切り部材は、前記筒状容器の軸方向と平行なシート状部材であることを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、請求項6記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の回転子において、
前記磁性材料粉に対する前記非磁性材料の割合は、50〜100vol%であることを特
徴とする。
請求項9記載の発明によれば、請求項1〜8の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項10記載の発明は、リラクタンスモータであって、
請求項1〜9の何れか一項に記載の回転子と、
この回転子に磁界をかける固定子とを備えることを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、請求項1〜9の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項11記載の発明は、リラクタンスモータに備えられる回転子の製造方法であって、
硬化させることの可能な流動性の非磁性材料と、平板状または棒状の磁性材料粉とを、所定割合で筒状容器内に混入した後、
前記筒状容器に対して外部から所定の磁界をかけることによって当該磁界の磁力線に沿って前記磁性材料粉を配向させた状態で、前記非磁性材料を硬化させて回転子を形成することを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、非磁性材料と磁性材料粉とを筒状容器内に混入した後、所定の磁界をかけて磁性材料粉を磁力線に沿って配向させた状態で非磁性材料を硬化させるので、磁力線に沿った方向に配向した磁性材料粉と、磁性材料粉を分散させた非磁性材料とによって、複数の磁性層及び磁気障壁層が渾然一体となった状態で突極構造が形成される。従って、湾曲した板状部材間の空隙によって磁気障壁層を形成する従来の場合と異なり、金型を製造する必要がない分、回転子の製造を容易化することができる。
また、磁気障壁層及び磁性層を渾然一体とすることができるため、応力集中の少なく、機械的強度の高い回転子を製造することができる。
更に、回転子中で各磁性材料粉が分散して存在するため、リラクタンスモータの固定子によって磁界をかけた場合に、渦電流の発生を防止することができる。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の回転子の製造方法において、
前記筒状容器として、非磁性材料から形成されたものを用いることを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、筒状容器は非磁性材料から形成されているので、外部
からかけられる磁界に対して影響を及ぼすことがない。従って、筒状容器に対して外部から磁界をかけることにより、筒状容器内の磁性材料粉を確実に磁界の磁力線に沿って配向させることができる。
請求項13記載の発明は、請求項11または12記載の回転子の製造方法において、
前記所定の磁界として、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によって当該回転子にかけられるべき磁界と同一の磁界をかけることを特徴とする。
請求項13記載の発明によれば、リラクタンスモータに備えられる固定子によって回転子にかけられるべき磁界と同一の磁界をかけるので、固定子に対応する突極構造を形成することができる。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の回転子の製造方法において、
前記所定の磁界を、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によってかけることを特徴とする。
請求項14記載の発明によれば、請求項13記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項15記載の発明は、請求項11〜14の何れか一項に記載の回転子の製造方法において、
当該回転子の回転軸を前記筒状容器内に、当該筒状容器の軸方向と平行に挿通させた後、前記非磁性材料を硬化させることを特徴とする。
請求項15記載の発明によれば、筒状容器内に回転軸を挿通させた後、非磁性材料を硬化させるので、非磁性材料及び磁性材料粉の混合材料と、回転軸とを一体化することができる。従って、より機械的強度の高い回転子を製造することができる。
請求項16記載の発明は、請求項11〜15の何れか一項に記載の回転子の製造方法において、
前記筒状容器内に仕切り部材を入れた状態で、前記非磁性材料を硬化させることを特徴とする。
請求項16記載の発明によれば、筒状容器内に仕切り部材を入れた状態で非磁性材料を硬化させるので、筒状容器内での磁性材料粉の移動を制限することができる。従って、仕切り部材で仕切られる空間同士で、磁性材料粉の割合を均一化することができるため、磁性材料粉と非磁性材料との比重の違いに関わらず、筒状容器内の磁性材料粉を確実に磁界の磁力線に沿って配向させることができる。
請求項17記載の発明は、請求項16記載の回転子の製造方法において、
前記仕切り部材として、前記筒状容器の軸方向と垂直なシート状部材を用いることを特徴とする。
請求項17記載の発明によれば、請求項16記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項18記載の発明は、請求項16記載の回転子の製造方法において、
前記仕切り部材として、前記筒状容器の軸方向と平行なシート状部材を用いることを特徴とする。
請求項18記載の発明によれば、請求項16記載の発明と同様の効果を得ることができ
る。
請求項19記載の発明は、請求項11〜18の何れか一項に記載の回転子の製造方法において、
前記磁性材料粉に対する前記非磁性材料の割合を、50〜100vol%とすることを特
徴とする。
請求項19記載の発明によれば、請求項11〜18の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項20記載の発明は、リラクタンスモータの製造方法であって、
請求項11〜19の何れか一項に記載の回転子の製造方法によって回転子を製造することを特徴とする。
請求項20記載の発明によれば、請求項11〜19の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項1,11記載の発明によれば、金型によって磁気障壁層を形成する従来の場合と比較して、回転子の製造を容易化することができる。また、機械的強度の高い回転子を製造することができる。
請求項2,12記載の発明によれば、請求項1,11記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、筒状容器内の磁性材料粉を確実に磁界の磁力線に沿って配向させることができる。
請求項3,13記載の発明によれば、請求項1,2,11または12記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、固定子に対応する突極構造を形成することができる。
請求項4,14記載の発明によれば、請求項3,13記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項5,15記載の発明によれば、請求項1〜4,11〜14の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、より機械的強度の高い回転子を製造することができる。
請求項6,16記載の発明によれば、請求項1〜5,11〜15の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、筒状容器内の磁性材料粉を確実に磁界の磁力線に沿って配向させることができる。
請求項7,8,17,18記載の発明によれば、請求項6,16記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項9,19記載の発明によれば、請求項1〜8,11〜18の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項10,20記載の発明によれば、請求項1〜9,11〜19の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明に係るリラクタンスモータについて説明する。
図1は、本発明に係るリラクタンスモータ1の概略構成を示す模式図である。
この図に示すように、リラクタンスモータ1は、円筒状の固定子2を備えている。
固定子2は、複数の電磁石を内周面に備えており、本実施の形態においては、図2に電気的結合の概略を示すように、コイルU,V,Wによって形成される電磁石を備えている。より詳細には、リラクタンスモータ1が4極機である場合には、コイルU,V,Wは2組、6極機である場合には3組、8極機である場合には4組備えられ、各コイルU,V,Wは周方向に等間隔に配設されている。なお、このような固定子2としては、従来より公知のものを用いることができる。
固定子2の内部には、図1に示すように、回転子3が配設されている。
回転子3は固定子2の中心軸Lと平行な回転軸30を有しており、この回転軸30は鉄などの磁性体で形成されている。回転軸30の中途部には、円柱状の回転子本体4が設けられている。
回転子本体4は、図3に示すように、回転軸30と一体化されており、中心角の等しい断面視略扇形の複数(図3では4個)の突極構造部43を有している。なお、この図3や、後述の図5等では、図示の便宜上、各突極構造部42を周方向に離して図示しているが、これらの突極構造部42は周方向に連続して一体化されている。
これら突極構造部43は、非磁性材料8と、当該非磁性材料8中に分散した磁性材料粉9とで形成されている。
このうち、非磁性材料8は、本実施の形態においては主に熱硬化性樹脂を含んでいる。
また、各磁性材料粉9は、平板状または棒状となっており、本実施の形態においては軟磁性の材料、即ち、保磁力が小さく磁化し易いために固定子3の巻線の起磁力によって容易に磁化可能であり、かつ、透磁率の高い磁性材料、例えば鉄などによって形成されている。各磁性材料粉9の大きさは、回転子3の大きさに比べて十分に小さく、例えば回転子3の大きさの1/20となっている。
これら磁性材料粉9は、全体として回転子3の外周面に対し逆方向に湾曲するよう配向しており、中心軸Lから放射方向に通過する磁束に対して角度ごとに通り易さを変化させ、突極構造部43に磁気的な突極性を付与するようになっている。これにより、各突極構造部43は、上記特許文献1に記載の形状など、公知形状の複数の磁性層及び磁気障壁層が渾然一体に形成された状態となって、リラクタンスモータ1で発生するリラクタンストルクを大きくするようになっている。
続いて、本発明に係るリラクタンスモータの製造方法について説明する。
まず、図4,図5(a)に示すように、溶融されて流動性を付与された前記非磁性材料(熱硬化性樹脂)8と、平板状または棒状の磁性材料粉9とを円筒状の筒状容器5に所定割合で混入する。ここで、筒状容器5は非磁性材料から形成されている。また、磁性材料粉9に対する非磁性材料8の混合割合は、本実施の形態においては50〜100vol%と
なっている。なお、筒状容器5の全容積中、磁性材料粉9の割合は1/2〜2/3であることが好ましい。
また、このとき、図6(a),(b)に示すように、ガラスクロスによって形成されたシート状の仕切り部材6を筒状容器5内に配設する。これにより、混合材料の移動が制限される結果、仕切り部材6で仕切られる空間同士で磁性材料粉9の割合が均一化される。
なお、図6(a)は、仕切り部材6を中心軸Lと垂直に配設した状態を示しており、図6(b)は中心軸Lと平行で、かつ放射状に配設した状態を示している。
次に、図7に示すように、筒状容器5に回転軸30を挿通させる。このとき、筒状容器5内の混合材料が外部に漏れないよう、混合材料の粘度を調節したり、筒状容器5における回転軸30の挿通部分を封入したりすることが好ましい。また、予め筒状容器5に回転軸30を挿通し、挿通部分を封入した後、材料を筒状容器5内に混入することとしても良い。
次に、図5(b)に示すように、形成すべき突極構造部43の個数と同数の磁石7を筒状容器5の周囲に配置し、筒状容器5に対して外部から所定の磁界をかけることにより、当該磁界の磁力線に沿って磁性材料粉9を配向させる。なお、このとき、筒状容器5は非磁性材料から形成されているので、外部からかけられる磁界に対して影響を及ぼすことがない。そのため、筒状容器5による磁界への影響が防止され、筒状容器5内の磁性材料粉9が確実に磁界の磁力線に沿って配向される。また、上述のように、仕切り部材6で仕切られる空間同士で磁性材料粉9の割合が均一化されるため、磁性材料粉9と非磁性材料8との比重の違いに関わらず、筒状容器5内の磁性材料粉9が確実に磁界の磁力線に沿って配向される。
次に、図5(c)に示すように、磁性材料粉9が前記磁力線に沿った状態で非磁性材料8を加熱して硬化させることにより、筒状容器5内に回転子3が形成される。より詳細には、非磁性材料8と磁性材料粉9とによって複数の突極構造部43が一体的に形成されて回転子本体4が形成されるとともに、この回転子本体4と回転軸30とが一体化されて回転子3が形成される。また、このとき、仕切り部材6のガラス繊維によって非磁性材料8がFRP(Fiber Reinforced Plastics:ガラス繊維強化プラスチック)となり、回転子
3の機械的強度が高められる。
そして、筒状容器5を取り外して得られる回転子3を固定子2の内部に配設することにより、リラクタンスモータ1を製造する。
以上のリラクタンスモータの製造方法によれば、磁力線に沿った方向に配向した磁性材料粉9と、磁性材料粉9を分散させた非磁性材料8とによって、複数の磁性層及び磁気障壁層が渾然一体となった状態で突極構造部43を形成することができるため、湾曲した板状部材間の空隙によって磁気障壁層を形成する従来の場合と異なり、金型を製造する必要がない分、回転子3の製造を容易化することができる。
また、磁気障壁層及び磁性層を渾然一体として回転子本体4を形成するとともに、この回転子本体4と回転軸30とを一体化して回転子3を形成することができるため、応力集中の少なく、機械的強度の高い回転子3を製造することができる。
また、仕切り部材6のガラス繊維によって回転子3の機械的強度を高めることができるため、より機械的強度の高い回転子3を製造することができる。
また、非磁性材料8として熱硬化性樹脂を用いるため、金属を用いる場合と比較して回転子3を軽量化することができる。従って、より応力集中の少なく、機械的強度の高い回転子3を製造することができる。また、熱可塑性樹脂を用いる場合と比較して、耐熱性を高めることができる。
また、回転子3中で磁性材料粉9が分散して存在するため、固定子2によって磁界をかけた場合に、渦電流の発生を防止することができる。
なお、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
具体的には、上記実施の形態においては、筒状容器5に磁界をかける磁石7を図5(b)に示すようなものとして説明したが、固定子2のコイルU,V,Wによって形成されるものとしても良い。この場合には、固定子2に対応する突極構造部43が形成されることになる。
また、仕切り部材6をガラスクロスとして説明したが、樹脂シートとしても良い。
また、回転子3を図3に示す構造として説明したが、例えば図8に示すように、他の構造としても良い。
本発明に係るリラクタンスモータの概略構成を示す斜視図である。 固定子のコイルの電気的結合を示す概略図である。 本発明に係る回転子の断面図である。 筒状容器に磁性材料及び非磁性材料を混入した状態を示す図である。 本発明に係る回転子の製造方法を説明するための図である。 仕切り部材を説明するための概念図である。 筒状容器に回転軸を挿通した状態を示す図である。 本発明に係る回転子の断面図である。
符号の説明
1 リラクタンスモータ
2 固定子
3 回転子
5 筒状容器
6 仕切り部材
8 非磁性材料
9 磁性材料粉
30 回転軸

Claims (20)

  1. リラクタンスモータに備えられる回転子であって、
    硬化させることの可能な流動性の非磁性材料と、平板状または棒状の磁性材料粉とを、所定割合で筒状容器内に混入した後、
    前記筒状容器に対して外部から所定の磁界をかけることによって当該磁界の磁力線に沿って前記磁性材料粉を配向させた状態で、前記非磁性材料を硬化させて形成されることを特徴とする回転子。
  2. 請求項1記載の回転子において、
    前記筒状容器は、非磁性材料から形成されていることを特徴とする回転子。
  3. 請求項1または2記載の回転子において、
    前記所定の磁界は、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によって当該回転子にかけられるべき磁界と同一の磁界であることを特徴とする回転子。
  4. 請求項3記載の回転子において、
    前記所定の磁界は、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によってかけられることを特徴とする回転子。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の回転子において、
    当該回転子の回転軸を前記筒状容器内に、当該筒状容器の軸方向と平行に挿通させた後、前記非磁性材料を硬化させて形成されることを特徴とする回転子。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の回転子において、
    前記筒状容器内に仕切り部材を入れた状態で、前記非磁性材料を硬化させて形成されることを特徴とする回転子。
  7. 請求項6記載の回転子において、
    前記仕切り部材は、前記筒状容器の軸方向と垂直なシート状部材であることを特徴とする回転子。
  8. 請求項6記載の回転子において、
    前記仕切り部材は、前記筒状容器の軸方向と平行なシート状部材であることを特徴とする回転子。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の回転子において、
    前記磁性材料粉に対する前記非磁性材料の割合は、50〜100vol%であることを特
    徴とする回転子。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の回転子と、
    この回転子に磁界をかける固定子とを備えることを特徴とするリラクタンスモータ。
  11. リラクタンスモータに備えられる回転子の製造方法であって、
    硬化させることの可能な流動性の非磁性材料と、平板状または棒状の磁性材料粉とを、所定割合で筒状容器内に混入した後、
    前記筒状容器に対して外部から所定の磁界をかけることによって当該磁界の磁力線に沿って前記磁性材料粉を配向させた状態で、前記非磁性材料を硬化させて回転子を形成することを特徴とする回転子の製造方法。
  12. 請求項11記載の回転子の製造方法において、
    前記筒状容器として、非磁性材料から形成されたものを用いることを特徴とする回転子の製造方法。
  13. 請求項11または12記載の回転子の製造方法において、
    前記所定の磁界として、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によって当該回転子にかけられるべき磁界と同一の磁界をかけることを特徴とする回転子の製造方法。
  14. 請求項13記載の回転子の製造方法において、
    前記所定の磁界を、前記リラクタンスモータに備えられる固定子によってかけることを特徴とする回転子の製造方法。
  15. 請求項11〜14の何れか一項に記載の回転子の製造方法において、
    当該回転子の回転軸を前記筒状容器内に、当該筒状容器の軸方向と平行に挿通させた後、前記非磁性材料を硬化させることを特徴とする回転子の製造方法。
  16. 請求項11〜15の何れか一項に記載の回転子の製造方法において、
    前記筒状容器内に仕切り部材を入れた状態で、前記非磁性材料を硬化させることを特徴とする回転子の製造方法。
  17. 請求項16記載の回転子の製造方法において、
    前記仕切り部材として、前記筒状容器の軸方向と垂直なシート状部材を用いることを特徴とする回転子の製造方法。
  18. 請求項16記載の回転子の製造方法において、
    前記仕切り部材として、前記筒状容器の軸方向と平行なシート状部材を用いることを特徴とする回転子の製造方法。
  19. 請求項11〜18の何れか一項に記載の回転子の製造方法において、
    前記磁性材料粉に対する前記非磁性材料の割合を、50〜100vol%とすることを特
    徴とする回転子の製造方法。
  20. 請求項11〜19の何れか一項に記載の回転子の製造方法によって回転子を製造することを特徴とするリラクタンスモータの製造方法。
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