JP2008107090A - ガス濃度検知シートおよびガス検知紙の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラーチャートを用いないでガス濃度を簡便に検知することができるガス濃度検知シートを提供する。
【解決手段】オゾンガスに曝露されるとそれぞれ変色する曝露部3a〜3cを有する3枚のガス検知紙2a〜2cを台紙4に固定してオゾン濃度検知シート10とする。各ガス検知紙2a〜2cの曝露部3a〜3cは感度が異なり、ガス検知紙2a〜2cをその感度順に配列して台紙4に固定する。オゾン濃度の測定は、オゾン濃度検知シート10を大気中に一定時間晒し、その結果白く変色した曝露部を目視しその曝露部に表示されているオゾン濃度値を読み取る。
【選択図】 図1
【解決手段】オゾンガスに曝露されるとそれぞれ変色する曝露部3a〜3cを有する3枚のガス検知紙2a〜2cを台紙4に固定してオゾン濃度検知シート10とする。各ガス検知紙2a〜2cの曝露部3a〜3cは感度が異なり、ガス検知紙2a〜2cをその感度順に配列して台紙4に固定する。オゾン濃度の測定は、オゾン濃度検知シート10を大気中に一定時間晒し、その結果白く変色した曝露部を目視しその曝露部に表示されているオゾン濃度値を読み取る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、空気中に含まれているオゾンガス、二酸化窒素ガス等の特定の種類のガスの濃度を測定するために使用されるガス濃度検知シートおよびガス検知紙の製造方法に関するものである。
現在、NOx、SPM、光化学オキシダントによる大気汚染が生じ、環境に対する影響が問題となってきている。光化学オキシダントの主成分であるオゾンガス(O3 )は、工場、事業所や自動車から排出されるNOxや炭化水素などの汚染物質が太陽光線の照射を受けて光化学反応を起こすと生成されるため、光化学スモッグの原因となっている。また、コロナ放電手段を備えた各種機器、例えば静電式複写機、レーザープリンタ、LEDファクシミリ等においても、コロナ放電手段の動作中にオゾンガスやNOxガスが発生する。このようなオゾンガスは、強力な酸化能を有しているためそれ自身の毒性により空気中の濃度が一定以上(0.1ppm)になると、呼吸器系を刺激し、微量でも長時間吸入すると有害とされている。また、NOxガスは大気汚染の原因物質であり、呼吸器系疾患との関係も指摘されている。
このため、オゾンガスの濃度分布の調査や、地域環境への影響評価、個人のオゾンガス被爆の影響評価等を行って、環境を監視する必要がある。このために、安価で小型軽量かつ個人や家庭レベルで使用することができるオゾン濃度測定器が各種開発されている(特許文献1〜4参照)。
このような、オゾン濃度測定器としては、例えば図5に示す測定器が提案されている。このオゾン濃度測定器1は、オゾンガスに曝露されると変色する曝露部3を有するガス検知紙2と、オゾンガスの濃度に対応した色(色見本)を示すカラーチャート5が表示された台紙4とを備え、この台紙4にガス検知紙2をカラーチャート5に沿って固定している。
前記ガス検知紙2は、通常セルロース濾紙に、オゾンガスに反応すると変色する色素、保湿剤、酸、水等を加えて調整した検知溶液を含浸させて曝露部3とし、風乾することにより作製される。オゾンガスに反応すると変色する色素としては、インジゴ色素、アゾ色素、トリフェニルメタン色素、アントラキン色素等が用いられる。
台紙4は、ガス検知紙2と通常同一の材質によって形成されている。カラーチャート5は、それぞれ異なったオゾン濃度、例えば0ppb、400ppbおよび800ppbに対応する3つの色見本5a〜5cで構成されている。オゾン濃度が0ppbの色見本5aは、測定前のガス検知紙2の曝露部3と同じ色(インジゴカルミン:藍色)を呈している。これに対して、ガス濃度が高い色見本5b,5cほど退色している。
このようなオゾン濃度測定器1は、オゾンガスが存在する環境下で一定時間(例えば、8時間)使用すると、ガス検知紙2の曝露部3がオゾンガスによって曝露されることにより変色する。この変色した色とカラーチャート5の色見本5a〜5cとを見比べることにより、オゾンガスの濃度を知ることができる。すなわち、曝露部3が変色して400ppbの色見本5bと略等しい色になれば、オゾン濃度が400ppbであると判定し、400ppbと800ppbの中間の色と略等しくなれば、オゾン濃度が600ppbであると判定する。
しかしながら、上記した従来のオゾン濃度測定器1は、カラーチャート5を印刷した台紙4を用意する必要があり、それだけ測定器の製作が面倒で高価になるという問題があった。
また、ガス検知紙2を台紙4に接着して長期保管しておくと、接着剤の中に含まれている溶媒が移動したり揮発して色素を退色させるため、検出感度が低下するという問題もあった。
また、ガス検知紙2を台紙4に接着して長期保管しておくと、接着剤の中に含まれている溶媒が移動したり揮発して色素を退色させるため、検出感度が低下するという問題もあった。
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、カラーチャートを用いないでガス濃度を簡便に検知することができるガス濃度検知シートおよびガス検知紙の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係るガス濃度検知シートは、特定ガスに曝露されるとそれぞれ変色する感度が異なる複数の曝露部を有するガス検知紙を備えたものである。
また、本発明に係るガス濃度検知シートは、複数の曝露部をその感度順に配列したものである。
また、本発明に係るガス濃度検知シートは、特定ガスがオゾンガスであって、曝露部がオゾンガスに反応して変色するインジゴ環を有する色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素およびアントラキン色素のうちのいずれか1つを含んでいるものである。
さらに、本発明に係るガス検知紙の製造方法は、特定ガスに曝露されると変色する色素を含んだ感度が異なる複数の検知溶液を作製する工程と、ノズルをそれぞれ備えた複数の容器に前記感度が異なる検知溶液を注入する工程と、各容器のノズルを開いて容器内の検知溶液を流出させガス検知紙に含浸させる工程と、前記ガス検知紙に含浸させた検知溶液を乾燥させることにより感度が異なる複数の曝露部を形成する工程とを備えたものである。
本発明に係るガス濃度検知シートにおいては、特定ガスに曝露されたとき、各曝露部が変色する。その変色速度は曝露部によって異なり、感度の高い曝露部ほど速く変色する。この変色した曝露部の目盛を読み取ることにより、特定ガスの濃度を知ることができる。したがって、台紙にカラーチャートを表示しておく必要がないため、安価に製作することができる。また、色素がカラーチャートに色移りするといった問題も解消することができる。
本発明に係るガス検知紙の製造方法によれば、複数の容器に感度の異なる検知溶液をそれぞれ注入するので、各容器のノズルを開て検知溶液をガス検知紙に含浸させると、感度が異なる複数の曝露部を同時に製作することができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明をオゾン濃度検知シートに適用した第1の実施の形態を示す平面図である。同図において、全体を参照符号10で示すオゾン濃度検知シートは、8時間曝露用に使用されるもので、3枚からなるオゾンガス用のガス検知紙2(2a〜2c)と、これらのガス検知紙2a〜2cが固定された台紙4とを備え、例えば35×80mm程度の大きさで、厚さが1〜2mm程度のカード状に形成されている。
図1は本発明をオゾン濃度検知シートに適用した第1の実施の形態を示す平面図である。同図において、全体を参照符号10で示すオゾン濃度検知シートは、8時間曝露用に使用されるもので、3枚からなるオゾンガス用のガス検知紙2(2a〜2c)と、これらのガス検知紙2a〜2cが固定された台紙4とを備え、例えば35×80mm程度の大きさで、厚さが1〜2mm程度のカード状に形成されている。
ガス検知紙2a〜2cは、それぞれが同一の大きさの矩形に形成され、全面が特定ガスであるオゾンガスに曝露されると変色(退色または発色)する曝露部3a〜3cをそれぞれ形成している。また、これらのガス検知紙2a〜2cは、曝露部3a〜3cのオゾンガスに対する感度がそれぞれ異なり、感度順に並設されている。例えば、図1において、上段のガス検知紙2aは感度が最も高く、オゾン濃度が60ppbであると変色して白くなる8時間曝露用検知紙、中段のガス検知紙2bは感度が次に高く、オゾン濃度が120ppbであると変色して白くなる8時間曝露用検知紙、下段のガス検知紙2cは感度が最も低く、オゾン濃度が240ppbであると変色して白くなる8時間曝露用検知紙である。
このような、ガス検知紙2a〜2cは、オゾンガスに曝露されると変色(退色または発色)する色素を含んだ検知溶液をセルロースからなるシート状担体に含浸させ、この含浸させた溶液を乾燥させて曝露部3a〜3cとすることによりそれぞれ形成されている。
検知溶液としては、オゾンガスに曝露されると変色する色素(例えば、インジゴ環)と、酸(例えば、クエン酸)と、保湿剤(例えば、グリセリン)とが溶解した水溶液が用いられる。インジゴ環を有する色素としては、例えばインジゴ、インジゴカルミンナトリウム塩、インジゴカルミンカリウム塩、インジゴレッドなどを用いることができる。酸としては、クエン酸に限らず、酢酸、リン酸、酒石酸などを用いることができる。酸は、検知溶液のpHを2〜4の範囲に保持するために用いられる。保湿剤としては、グリセリンに限らず、エチレングリコール、プロピレングリコールなどを用いることができる。
ここでは、オゾンガスに曝露されると変色するインジゴ環としてインジゴカルミンを用いた例を示す。インジゴカルミンは青色2号と呼ばれる酸性染料である。このため、インジゴカルミンを用いた検知溶液は、青〜青紫色を呈した水溶液となる。検知溶液の色は目視によって確認できる。また、検知溶液は、酸の添加により酸性を呈している。このような検知溶液によって形成された曝露部3a〜3cは感度にかかわらず全て藍色を呈している。
各ガス検知紙2a〜2cの曝露部3a〜3cの感度に対する検知溶液の組成を表1に示す。
次に、オゾン濃度検知シート10の具体的な作製手順を図2に示すフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップ100(S100)によりオゾンガスに曝露されると変色する色素を含んだ感度が異なる3種類の検知溶液を作製する。これらの検知溶液は、それぞれ前記表1に示した組成からなる溶液である。また、セルロース濾紙(例えば、アドバンティック社製の濾紙No.2)を用意する(S101)。さらに、ノズルを備えた複数の容器を所定の間隔をおいて並列に配列し(S102)、これらの容器に前記3種類の検知溶液をそれぞれ注入する(S103)。ノズルとしては、検知溶液が表面張力により自然滴下しない口径を有するものであることが好ましい。
先ず、ステップ100(S100)によりオゾンガスに曝露されると変色する色素を含んだ感度が異なる3種類の検知溶液を作製する。これらの検知溶液は、それぞれ前記表1に示した組成からなる溶液である。また、セルロース濾紙(例えば、アドバンティック社製の濾紙No.2)を用意する(S101)。さらに、ノズルを備えた複数の容器を所定の間隔をおいて並列に配列し(S102)、これらの容器に前記3種類の検知溶液をそれぞれ注入する(S103)。ノズルとしては、検知溶液が表面張力により自然滴下しない口径を有するものであることが好ましい。
次に、各容器のノズルを開いて内部の検知溶液を流出させてセルロース濾紙に含浸させる(S104)。このとき、検知溶液が飛散しないようにするためにノズルの先端をセルロース濾紙に接触させた状態で検知溶液をセルロース濾紙に含浸させることが望ましい。そして、セルロース濾紙中に含浸させた検知溶液を乾燥させてその中に含まれている水分を蒸発させる。これにより、感度の異なる3つの曝露部3a〜3cを有するセルロース濾紙が完成する(S105)。しかる後、このセルロース濾紙を各曝露部3a〜3c毎に切断分離してガス検知紙2a〜2cとし(S106)、これらを台紙4に感度順に固定することにより、オゾン濃度検知シート10が完成する(S107)。この場合、各曝露部3a〜3cを必ずしも切断分離する必要はなく、1枚のセルロース濾紙をそのままガス検知紙2として用い、台紙4に固定してもよい。
台紙4にガス検知紙2(2a〜2c)を固定するための手段としては、非接着性および非粘着性を有するものであって、吸湿したり錆びたりしない材質からなる固定手段、例えば撚糸や細い線材を用いて縫付けることが望ましい。接着剤や両面粘着テープ、あるいは金属製のステープル(針)や鳩目等を用いることも考えられるが、これらは長期間保管していると、触媒の移動、揮発、あるいは金属の錆によってガス検知紙2に影響を及ぼすおそれがあるため好ましくない。
前記台紙4は、ガス検知紙2と同様なセルロース濾紙からなり、表面には各ガス検知紙2a〜2cの曝露部3a〜3cのオゾン濃度値60ppb、120ppb、240ppbが表示されている。
このようにして製作されたオゾン濃度検知シート10は、オゾンガスが存在する環境下に一定時間晒されると、オゾンガスの濃度に応じて各ガス検知紙2a〜2cの曝露部3a〜3cが晒された時間とともに変色し、藍色の濃度が徐々に薄くなり、最終的に白色ないし薄い黄色を呈する状態に変化する。例えば、オゾン濃度が60ppbの環境下に晒したときは、60ppbのガス検知紙2aが8時間で白く変色(退色)する。一方、120ppbと240ppbのガス検知紙2b,2cは、相対的に感度が低いため僅かに変色する。また、オゾン濃度が120ppbの環境下に晒したときは、ガス検知紙2aが相対的に感度が高いため4時間で白く変色し、ガス検知紙2bが8時間で白く変色する。一方、ガス検知紙2cは、感度が低いため僅かに変色する。さらに、オゾン濃度が240ppbの環境下に晒したときは、ガス検知紙2aが2時間で白く変色し、ガス検知紙2bが4時間で白く変色し、ガス検知紙2cが8時間で白く変色する。
このように本発明におけるオゾン濃度検知シート10は、相対的に感度が異なる曝露部3a〜3cを有するガス検知紙2a〜2cを備え、オゾンガスの測定時に各曝露部3a〜3cの色変化を視認し、その変色した曝露部のオゾン濃度値を読み取ることにより、大気中のオゾンガスの濃度を測定するようにしたので、携帯型の小さな検知シートであるにもかかわらず低濃度のオゾンガスを正確に測定できる。また、色見本を台紙4に表示する必要がないため、安価に製作することができる。
図3は、本発明をオゾン濃度検知シートに適用した第2の実施の形態を示す斜視図である。本実施の形態は、オゾンガスに曝露されるとそれぞれ変色する4つの曝露部22a〜22dを有するガス検知紙21を台紙4とカバー23とで挟み込んで固定することによりオゾン濃度検知シート20を構成したものである。
ガス検知紙21の各曝露部22a〜22dは、それぞれ感度が異なり、検知紙21の長手方向に所定の間隔をおいて感度順に並列に形成されている。例えば、曝露部22aは感度が最も高く、CT値(オゾン濃度の時間積分値)が100ppb・hの曝露部である。曝露部22bは曝露部22aよりも感度が低く、CT値が500ppb・hの曝露部である。曝露部22cは曝露部22bよりも感度が低く、CT値が2500ppb・hの曝露部である。そして、曝露部22dは感度が最も低く、CT値が10000ppb・hの曝露部である。
カバー23には、ガス検知紙21の各曝露部22a〜22dをそれぞれ外部に露呈させる4つの窓24が各曝露部に対応して形成されている。また、カバー23の表面には、各曝露部22a〜22dのCT値を示す数値100ppb・h、500ppb・h、2500ppb・h、10000ppb・hが表示されている。
ガス検知紙21の各曝露部22a〜22dの各感度に対する検知溶液の組成を表2に示す。
その他の構成は上記した第1の実施の形態におけるオゾン濃度検知シート10と全く同一である。
このようなオゾン濃度検知シート20においても、大気中のオゾン濃度を測定することができる。すなわち、オゾン濃度検知シート20は、オゾンガスが存在する環境下に一定時間晒されると、各曝露部22a〜22dが変色し、藍色の濃度が徐々に薄くなり、最終的に白色ないし薄い黄色を呈する状態に変化する。
例えば、CT値が100ppb・hの曝露部22aが1時間で白く変色したときは、大気中のガス濃度が100ppbであると測定され、30分で白く変色したときは、大気中のガス濃度が200ppb(=100×2)であると測定され、2時間で白く変色したときは大気中のガス濃度が50ppb(=100/2)であると測定される。このとき、曝露部22b〜22dは、感度が低いため僅かに変色するだけで測定には寄与しない。
CT値が500ppb・hの曝露部22bが1時間で白く変色したときは、大気中のガス濃度が500ppbであると測定され、30分で白く変色したときは、大気中のガス濃度が1000ppb(=500×2)であると測定され、2時間で白く変色したときは大気中のガス濃度が250ppb(=500/2)であると測定される。このとき、曝露部22aも白く変色する。一方、曝露部22c,22dは感度が低いため僅かに変色するだけで測定には寄与しない。
CT値が2500ppb・hの曝露部22cが1時間で白く変色したときは、大気中のガス濃度が2500ppbであると測定され、30分で白く変色したときは、大気中のガス濃度が5000ppb(=2500×2)として測定され、2時間で白く変色したときは大気中のガス濃度が1250ppb(=2500/2)であると測定される。このとき、曝露部22a,22bも白く変色する。一方、曝露部22dは感度が低いため僅かに変色するだけで測定には寄与しない。。
CT値が10000ppb・hの曝露部22dが1時間で白く変色したときは、大気中のガス濃度が10000ppbであると測定され、30分で白く変色したときは、大気中のガス濃度が20000ppb(=10000×2)であると測定され、2時間で白く変色したときは大気中のガス濃度が5000ppb(=10000/2)であると測定される。このとき、曝露部22a〜22cも白く変色する。
また、台紙4とカバー23とでガス検知紙21を挟み込んで固定しているので、ガス検知紙21を確実に固定することができる。
図4は、本発明をオゾン濃度検知シートに適用した第3の実施の形態を示す斜視図である。本実施の形態は、ガス検知紙21に感度が異なる4つの曝露部22a〜22dを円形に形成した点、窓付きのカバーを用いない点およびガス検知紙21を糸25で縫付けることによって台紙4に固定した点が、図3に示したオゾン濃度検知シート20と異なり、その他の構成は同一である。
このような構成からなるオゾン濃度検知シート30においては、糸25によってガス検知紙21を台紙4に縫付けることによって固定しているので、糸25によって曝露部22a〜22dの色素が退色したりあるいは台紙4に色移りしたりするおそれがなく、安定した品質を長期間にわたって維持することができる。
なお、本発明は上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、種々の変形、変更、組み合わせが可能である。例えば、上記した実施の形態においては、オゾンガスに反応する色素としてインジゴカルミンを用いたが、これに限らずトリフェニルメタン色素やアゾ色素、アントラキン色素等を用いてもよい。
また、上記した実施の形態は、いずれもオゾン濃度検知シートに適用した例について説明したが、これに何ら特定されるものではなく、例えば検知剤として二酸化窒素ガス(NO2 )に反応するジアゾ化試薬およびカップリング試薬の混合物等を多孔体に含浸させたガス検知紙を用いた場合には、二酸化窒素ガスの濃度検知シートにも適用することが可能である。
さらに、第1の実施の形態においては、感度が異なる3種類の曝露部3a〜3cを有するガス検知紙2を用い、第2、第3の実施の形態においては感度が異なる4種類の曝露部22a〜22dを有するガス検知紙21を用いたが、感度の異なる曝露部の数をさらに増やせば、より一層測定精度を向上させることができる。
10…オゾン濃度検知シート、2,2a〜2c、21…ガス検知紙、3a〜3c,22a〜22d…曝露部、4…台紙、5…カラーチャート、20,30…オゾン濃度検知シート。
Claims (4)
- 特定ガスに曝露されるとそれぞれ変色する感度が異なる複数の曝露部を有するガス検知紙を備えたことを特徴とするガス濃度検知シート。
- 請求項1記載のガス濃度検知シートにおいて、
複数の曝露部をその感度順に配列したことを特徴とするガス濃度検知シート。 - 請求項1または2記載のガス濃度検知シートにおいて、
特定ガスがオゾンガスであって、曝露部がオゾンガスに反応して変色するインジゴ環を有する色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素およびアントラキン色素のうちのいずれか1つを含んでいることを特徴とするガス濃度検知シート。 - 特定ガスに曝露されると変色する色素を含んだ感度が異なる複数の検知溶液を作製する工程と、
ノズルをそれぞれ備えた複数の容器に前記感度の異なる検知溶液を注入する工程と、
各容器のノズルを開いて容器内の検知溶液を流出させガス検知紙に含浸させる工程と、
前記ガス検知紙に含浸させた検知溶液を乾燥させることにより感度が異なる複数の曝露部を形成する工程と、
を備えたことを特徴とするガス検知紙の製造方法。
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