JP2008105418A - Method of manufacturing liquid ejection head - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、液体吐出ヘッドの製造方法に係り、特に、液体供給路から液体を圧力室に供給し、圧力室内の液体に圧力を加えて、圧力室に連通するノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドの製造方法に関する。 The present invention relates to a method of manufacturing a liquid discharge head, and in particular, a liquid discharge that supplies liquid from a liquid supply path to a pressure chamber, applies pressure to the liquid in the pressure chamber, and discharges the liquid from a nozzle that communicates with the pressure chamber. The present invention relates to a method for manufacturing a head.
従来より、液体吐出ヘッドとして、インクタンクからインク供給路を通してインクを圧力室に供給し、圧電素子等の圧力発生手段によって圧力室内に圧力を発生させて、圧力室に連通するノズル(吐出口)からインクを吐出するインク吐出ヘッド(インクジェットヘッド)が知られている。 Conventionally, as a liquid discharge head, a nozzle (discharge port) that supplies ink to a pressure chamber from an ink tank through an ink supply path, generates pressure in the pressure chamber by pressure generating means such as a piezoelectric element, and communicates with the pressure chamber. Ink discharge heads (inkjet heads) that discharge ink from the same are known.
また、このようなインクジェットヘッドと記録媒体とを相対的に移動させながらインクジェットヘッドのノズルから記録媒体に向けてインクを吐出することにより記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。 An inkjet recording apparatus (inkjet printer) that forms an image on a recording medium by ejecting ink from the nozzles of the inkjet head toward the recording medium while relatively moving the inkjet head and the recording medium. Are known.
このように、インクジェットプリンタにおいては、ノズルから記録媒体上に吐出されたインクによって形成されるインクドットを組み合わせることによって画像が形成される。近年、インクジェットプリンタにおいても記録画像を写真プリント並に高画質化することが望まれている。 Thus, in an ink jet printer, an image is formed by combining ink dots formed by ink ejected from a nozzle onto a recording medium. In recent years, it has been desired to improve the quality of recorded images as well as photographic prints in an ink jet printer.
そのためには、ノズル及びノズルに連通する圧力室を高密度に配置すること、及び圧力室にインクを供給する供給路等を高精度に形成する必要がある。そのため、従来より様々な提案がなされている。 For this purpose, it is necessary to arrange the nozzles and pressure chambers communicating with the nozzles with high density, and to form a supply path for supplying ink to the pressure chambers with high accuracy. For this reason, various proposals have been made conventionally.
例えば、一端はインク供給路を介してインク溜まりに連通し、他端はインク滴を吐出するノズルに連通した複数のインク圧力室を有したインクジェットヘッドにおいて、前記インク供給路は、結晶方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基材の表面に対して傾斜した2つの(111)面の壁面によって形成され、また圧力室は、前記シリコン基材の表面に対して垂直である少なくとも2つの(111)面の壁面によって形成されたインクジェットヘッドが知られている(例えば、特許文献1等参照)。 For example, in an inkjet head having a plurality of ink pressure chambers with one end communicating with an ink reservoir via an ink supply path and the other end communicating with a nozzle for ejecting ink droplets, the ink supply path has a crystal orientation (110 ) Surface is formed by two (111) plane walls inclined with respect to the surface of the single crystal silicon substrate, and the pressure chamber is at least two perpendicular to the surface of the silicon substrate. An ink jet head formed by a (111) plane wall surface is known (for example, see Patent Document 1).
特許文献1に示されたこのインクジェットヘッドの製造方法を図を用いて以下に説明する。 A method for manufacturing the ink jet head disclosed in Patent Document 1 will be described below with reference to the drawings.
図16は、単結晶シリコン基材上に形成されるインク溜部、圧力室及び供給路の部分を拡大して示す平面図である。図16に示すように、表面の結晶方位が(110)となる単結晶シリコン基材100に対して、シリコン酸化物の膜200を形成し、これにマスクをパターニングし、圧力室101となるキャビティと、インク溜部103となるキャビティ及び供給路102とを結晶異方性ウエットエッチングで形成する。そしてさらにウエットエッチングを進めることにより、上で形成された(111)面をエッチングで消失させる。最後に圧力室101と供給路102との隔壁204aと、インク溜部103と供給路102との隔壁204bとを等方性ウエットエッチングを用いてエッチングし、圧力室101と供給路102及び供給路102とインク溜部103とを連通する。このとき、同時にシリコン酸化物の膜200を除去する。
FIG. 16 is an enlarged plan view showing an ink reservoir, a pressure chamber, and a supply path formed on the single crystal silicon substrate. As shown in FIG. 16, a
また、このインクジェットヘッドの製造方法においては、供給路102の深さをマスク開口幅で規定しようとしており、上記工程では、その形状寸法精度を確保しようとしてい
る。
しかしながら、上記インクジェットヘッドの製造工程において、圧力室101となるキャビティに形成された順テーパ形状の(111)面を消失させるためにウエットエッチャントに基材100を長時間浸漬させておくと、マスク下部でのサイドエッチングが進行して、供給路102の凹部を形成する(111)面が後退し、供給路102の寸法が設計寸法からずれてしまう。また、一般的に基材面内でのウエットエッチングレートは、ばらつきを生じるため寸法がばらついて寸法精度を確保することができないという問題がある。
However, if the
さらに、上記インクジェットヘッドの製造工程において、隔壁204aと、隔壁204bとを等方性ウエットエッチングでエッチングすることにより、事前に形成済みの供給路102の形状が等方的な形状に変化するので、その形状を確保することができない。また、前述したのと同様の理由で、寸法精度の確保が困難であるという問題がある。
Furthermore, in the manufacturing process of the inkjet head, the shape of the
総じて、流路の形状、寸法、寸法精度とを流路の加工後に確保することができず、インクの吐出特性にばらつきを生じる。特に、供給絞り(抵抗流路部)として供給路102を使用する場合は、吐出特性に与える影響は大きい。
In general, the shape, dimensions, and dimensional accuracy of the flow path cannot be ensured after the flow path is processed, resulting in variations in ink ejection characteristics. In particular, when the
隔壁204a及び204bの厚さは、エッチングマスクとして用いるシリコン酸化物の膜200の厚さと同じになるようにすることで、隔壁204a、204bの等方性ウエットエッチングと同時に、シリコン酸化物の膜200も除去するようにしているが、一般的に、基材面内でのウエットエッチングレートは、ばらつきを生じるので、隔壁とシリコン酸化物の膜とのエッチングレートにばらつきが生じることに起因して、膜200の下部の基材面(本来エッチングしたくない部分のシリコン表面)をエッチングする可能性が高い。その結果として、所望の形状が得られず、吐出特性に影響を与えてしまうという問題がある。
The thickness of the
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、製造コストの低減と、圧力室の高密度配置と、絞りの形状、寸法及び寸法精度の確保とを同時に実現することのできる液体吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of such circumstances, and is a liquid discharge capable of simultaneously realizing reduction in manufacturing cost, high-density arrangement of pressure chambers, and securing of the shape, size, and dimensional accuracy of the throttle. An object is to provide a method for manufacturing a head.
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液体供給路から絞りを介して圧力室に供給された液体を、圧力室に連通する吐出口から吐出する液体吐出ヘッドの製造方法であって、結晶面方位(110)のシリコン基板の表面に対して、垂直な対向する2つの(111)面と、傾斜した2つの(111)面とを壁面に有する、前記液体供給路及び前記圧力室を形成する2つの第1の空間を異方性エッチングにより形成し、前記2つの第1の空間が形成された前記シリコン基板にエッチング保護膜を形成し、前記シリコン基板の表面に対して傾斜した2つの(111)面を壁面に有し、前記2つの第1の空間同士を連通させる前記絞りを形成する第2の空間を形成するためのエッチングマスクを形成し、前記エッチングマスクを用いて、異方性エッチングを行い、前記第2の空間を形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。 In order to achieve the object, the invention according to claim 1 is a method of manufacturing a liquid discharge head that discharges the liquid supplied from the liquid supply path to the pressure chamber through the restriction from the discharge port communicating with the pressure chamber. The liquid supply path having two (111) planes perpendicular to the surface of the silicon substrate having a crystal plane orientation (110) and two inclined (111) planes on the wall surface; Two first spaces forming the pressure chamber are formed by anisotropic etching, an etching protective film is formed on the silicon substrate in which the two first spaces are formed, and the surface of the silicon substrate is formed. And forming an etching mask for forming a second space for forming the aperture for communicating the two first spaces with each other, the etching mask being make use of Anisotropic etching is carried out to provide a method of manufacturing a liquid discharge head and forming the second space.
これにより、圧力室を高密度に配置するとともに、絞りの形状、寸法及び寸法精度を確保した液体吐出ヘッドを低コストで製造することが可能となる。 As a result, the pressure chambers can be arranged at high density, and a liquid discharge head that secures the shape, size, and dimensional accuracy of the diaphragm can be manufactured at low cost.
また、請求項2に示すように、前記第2の空間を形成するための前記エッチングマスク
の前記連通方向の開口は、前記第2の空間の前記連通方向の長さよりも長さが長く、前記2つの第1の空間とそれぞれ一部がオーバーラップしていることを特徴とする。
Moreover, as shown in
これにより、絞りとインク供給路及び圧力室を、確実に、また精度良く連通させることができる。 As a result, the diaphragm, the ink supply path, and the pressure chamber can be reliably and accurately communicated with each other.
以上説明したように、本発明によれば、圧力室を高密度に配置するとともに、絞りの形状、寸法及び寸法精度を確保した液体吐出ヘッドを低コストで製造することが可能となる。 As described above, according to the present invention, it is possible to manufacture at low cost a liquid discharge head in which pressure chambers are arranged with high density and the shape, size, and dimensional accuracy of the throttle are ensured.
以下、添付図面を参照して、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法について詳細に説明する。 Hereinafter, a manufacturing method of a liquid discharge head according to the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
図1は、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法により製造された液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッドの圧力室付近を示す断面図である。 FIG. 1 is a cross-sectional view showing the vicinity of a pressure chamber of an ink jet head as a liquid discharge head manufactured by the method of manufacturing a liquid discharge head according to the present invention.
図1において、インクジェットヘッド50は、複数のプレートが積層されて形成されており、その中に圧力室52、インク供給路54等が形成されている。
In FIG. 1, an
圧力室52には、ノズル流路51aを介してノズル51が連通するとともに、絞り53を介してインク供給路54が連通する。インク供給路54には共通液室55が連通している。共通液室55は、図示を省略したインクタンクから供給されたインクを個別流路である各インク供給路54に供給する。
The
圧力室52の一面(図では天面)は、振動板56で構成され、その上側には振動板56に圧力を付与して振動板56を変形させる圧電素子58が接合されている。なお、図示を省略するが圧電素子58の上面には個別電極が形成されており、振動板56は共通電極を兼ね、圧電素子58は共通電極と個別電極で挟まれた形となっている。
One surface (the top surface in the figure) of the
これらの共通電極と個別電極に駆動電圧を印加することによって圧電素子58が変形する。圧電素子58の変形によって振動板56が圧力室52側に押され、圧力室52の容積が減少し、圧力室52内のインクに圧力が付与されノズル51からインクが吐出されるようになっている。これらの電極への電圧印加が解除されると圧電素子58がもとに戻り、圧力室52の容積が元の大きさに回復し、共通流路55からインク供給路54及び絞り53を介して新しいインクが圧力室52に供給される。
The
また、このような圧電素子58の変形を確保し、圧電素子58を保護するために振動板56及び圧電素子58の上側にはピエゾカバー59が形成されている。ピエゾカバー59によって圧電素子58の上側には空間58aが形成され、圧電素子58の自由な駆動が確保されている。
Further, in order to ensure such deformation of the
以下、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法の一実施形態として、インクジェットヘッドの製造方法を説明するが、まずそれに先立って、一般的に、結晶面方位が(110)のシリコン基材に対して結晶異方性ウエットエッチングにより凹部を形成する場合について説明する。 Hereinafter, an ink jet head manufacturing method will be described as an embodiment of a liquid discharge head manufacturing method according to the present invention. First, prior to that, generally, a silicon substrate having a crystal plane orientation of (110) is generally used. A case where the concave portion is formed by crystal anisotropic wet etching will be described.
最初に、結晶面方位(110)のシリコン(Si)基板に対して、略平行四辺形形状のエッチングマスクを用いて結晶異方性ウエットエッチングを行い、少なくとも2面が基板
表面に対して垂直の凹部を形成する場合を説明する。
First, crystal anisotropic wet etching is performed on a silicon (Si) substrate having a crystal plane orientation (110) using an etching mask having a substantially parallelogram shape, and at least two surfaces are perpendicular to the substrate surface. The case where a recessed part is formed is demonstrated.
図2に示すように、結晶面方位が(110)のシリコン基材に対して、<211>方位に各辺を持つ略平行四辺形形状のエッチングマスクのいずれかの1辺を基材の<211>方位にアライメントし、結晶異方性ウエットエッチングで凹部を形成する。 As shown in FIG. 2, with respect to a silicon substrate having a crystal plane orientation of (110), one side of an etching mask having a substantially parallelogram shape having sides in the <211> orientation is placed on the substrate < 211> Alignment is performed, and concave portions are formed by crystal anisotropic wet etching.
このとき略平行四辺形形状のマスクの1辺を図に示すシリコン基板のオリエンテーションフラットの<110>方位に対してγ=54.74°反時計回りに回転した位置にマスクを配置する。また、図において、マスクの形状は、α=109.47°、β=70.53°である。 At this time, the mask is arranged at a position where one side of the substantially parallelogram shaped mask is rotated counterclockwise by γ = 54.74 ° with respect to the <110> orientation of the orientation flat of the silicon substrate shown in the figure. In the figure, the mask shapes are α = 109.47 ° and β = 70.53 °.
図2に示すような形状のエッチングマスクを用いて、結晶異方性ウエットエッチングを行って得られるエッチング形状を図3、図4に示す。図3は、エッチング形状の上面図であり、図4(a)は、図3中のA−A線に沿った断面図であり、図4(b)は、図3中のB−B線に沿った断面図である。 FIGS. 3 and 4 show etching shapes obtained by performing crystal anisotropic wet etching using an etching mask having a shape as shown in FIG. 3 is a top view of the etched shape, FIG. 4A is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 3, and FIG. 4B is a line BB in FIG. FIG.
図3に示すように、エッチングで形成された略平行四辺形形状の凹部の4つの壁面は(111)面で形成される。具体的には、図3中のA−A線に沿って切断したときの断面は、図4(a)に示すように対向する1対の壁面は基材表面に対して垂直(90°)となり、残る2面は、図3中のB−B線に沿った断面図を図4(b)に示すように、基材表面に対して35.26°傾いた順テーパ面となる。 As shown in FIG. 3, the four wall surfaces of the substantially parallelogram-shaped recess formed by etching are (111) planes. Specifically, the cross section taken along line AA in FIG. 3 shows that the pair of opposing wall surfaces are perpendicular to the substrate surface (90 °) as shown in FIG. Then, the remaining two surfaces become forward tapered surfaces inclined by 35.26 ° with respect to the substrate surface as shown in FIG. 4B in a cross-sectional view along the line BB in FIG.
なお、このとき、さらにウエットエッチングを進めると、この凹部の4つの壁面は、すべて基材表面に対して垂直な(111)面に形成される。 At this time, when the wet etching is further advanced, all the four wall surfaces of the recess are formed in a (111) plane perpendicular to the substrate surface.
次に、結晶面方位(110)のシリコン基板に対して略平行四辺形形状のエッチングマスクを前述した例とは異なる位置に配置して結晶異方性ウエットエッチングを行い、凹部を形成する場合について説明する。 Next, a case where an etching mask having a substantially parallelogram shape with respect to a silicon substrate having a crystal plane orientation (110) is arranged at a position different from the above-described example and crystal anisotropic wet etching is performed to form a recess. explain.
結晶面方位が(110)のシリコン基材に対して、<110>方位と<211>方位との対向する1対の辺を持つ略平行四辺形形状のエッチングマスクの<110>方位のいずれかの1辺を基板の<110>方位にアライメントして結晶異方性ウエットエッチングを行い凹部を形成する。 Any of the <110> orientations of the substantially parallelogram-shaped etching mask having a pair of opposite sides of the <110> orientation and the <211> orientation with respect to the silicon substrate having a crystal plane orientation of (110) One side is aligned with the <110> orientation of the substrate, and crystal anisotropic wet etching is performed to form a recess.
例えば、図5に示すように、結晶面方位(110)のシリコン基材に対して略長方形形状のエッチングマスクをシリコン基材のオリエンテーションフラットの<110>方位に平行に(すなわち、図2のγ=0°とした場合に相当)配置する。 For example, as shown in FIG. 5, a substantially rectangular etching mask is parallel to the <110> orientation of the orientation flat of the silicon substrate (that is, γ in FIG. 2). = Equivalent to 0 °).
このようなエッチングマスクを用いて結晶異方性ウエットエッチングを行って形成される凹部の形状を図6に斜視図で示す。この凹部の断面はV字形状であり、その壁面は(111)面となる。 FIG. 6 is a perspective view showing the shape of a recess formed by performing crystal anisotropic wet etching using such an etching mask. The cross section of the recess is V-shaped, and its wall surface is a (111) plane.
図6中に示すA面で切った断面図を図7(a)に示し、図6中に示すB面で切った断面図を図7(b)に示す。また、図7(a)のV字形状の断面を図7(c)に拡大して示すように、この凹部の深さDは、<211>方位のマスク開口幅Wで規定できる。すなわち、図7(c)に示すように、D=(W/2)×tan35.26°となる。 FIG. 7A shows a cross-sectional view taken along the plane A shown in FIG. 6, and FIG. 7B shows a cross-sectional view taken along the plane B shown in FIG. Further, as shown in the enlarged view of the V-shaped cross section of FIG. 7A in FIG. 7C, the depth D of the recess can be defined by the mask opening width W in the <211> direction. That is, as shown in FIG. 7C, D = (W / 2) × tan 35.26 °.
本発明は、上で説明した2種類の結晶異方性ウエットエッチングを組み合わせることで高密度な圧力室配置の液体吐出ヘッドを低コストで製造することを可能にしたものである。すなわち、本発明は以下の内容を組み合わせたものである。 The present invention makes it possible to manufacture a liquid discharge head having a high-density pressure chamber arrangement at a low cost by combining the two types of crystal anisotropic wet etching described above. That is, the present invention combines the following contents.
(a)製造コストダウンのために、ウエットエッチングを利用する。 (A) Wet etching is used to reduce manufacturing costs.
(b1)圧力室を高密度配置で形成するために、結晶面方位が(110)のシリコン基材に対して、<211>方位に各辺を持つ略平行四辺形形状のいずれかの1辺を、基材の<211>方位にアライメントしたエッチングマスクを用い、結晶異方性ウエットエッチングにより、2つの壁面が基材表面に垂直で、かつ残りの2面
が順テーパ面である凹部を形成する。
(B1) In order to form the pressure chambers in a high-density arrangement, one side of a substantially parallelogram shape having each side in the <211> orientation with respect to the silicon substrate having a crystal plane orientation of (110) Using an etching mask aligned with the <211> orientation of the base material, crystal anisotropic wet etching forms a recess with two wall surfaces perpendicular to the base material surface and the remaining two surfaces being forward tapered surfaces. To do.
(b2)絞り形成のために、結晶面方位が(110)のシリコン基材に対して<110>方位と<211>方位とに対向する1対の辺を持つ略平行四辺形形状の<110>方位のいずれかの1辺を基材表面の<110>方位にアライメントしたエッチングマスクを用い、結晶異方性ウエットエッチングにより断面はV字形状で、深さはマスク開口で規定される凹部を形成する。 (B2) A substantially parallelogram-shaped <110 having a pair of sides opposed to the <110> orientation and the <211> orientation with respect to a silicon substrate having a crystal plane orientation of (110) for forming a diaphragm. > Using an etching mask in which one side of the orientation is aligned with the <110> orientation of the substrate surface, the cross-section is V-shaped by crystal anisotropic wet etching, and the depth is a recess defined by the mask opening. Form.
以上の(a)、(b1)、(b2)を組み合わせることで、高密度な圧力室配置の液体吐出ヘッドを低コストで製造することができる。 By combining the above (a), (b1), and (b2), a liquid discharge head having a high-density pressure chamber arrangement can be manufactured at low cost.
なお、ここで高密度な圧力室配置というのは、垂直壁を基材に対して作ることができれば、その圧力室の隔壁サイズを小さくすることができ、高密度な圧力室配置を実現することができ、高密度なノズル配置につなげることができるという意味である。また、低コストというのは、真空装置を使うようなドライエッチング装置などを用いてシリコン基板を加工するようなものではなく、ウエットエッチングを用いているため、例えば、1回で25枚程度のウエハを加工することができ、低コストで製造することができるという意味である。 In addition, the high-density pressure chamber arrangement means that if the vertical wall can be made with respect to the base material, the partition wall size of the pressure chamber can be reduced, and a high-density pressure chamber arrangement can be realized. This means that it can be connected to a high-density nozzle arrangement. In addition, the low cost means that the silicon substrate is not processed by using a dry etching apparatus that uses a vacuum apparatus, but wet etching is used. For example, about 25 wafers at a time. Can be processed at low cost.
また、さらに次の工程を組み合わせることで、絞りの形状、寸法、寸法精度を確保することができる。 Further, by combining the following steps, the shape, size and dimensional accuracy of the diaphragm can be ensured.
(c)絞りの形状、寸法、寸法精度確保のために、
(c1)絞り以外の凹部を形成した後、
(c2)基材にエッチング保護膜を形成し、
(c3)絞り以外の加工済み凹部に、絞り形成用のマスクをアライメントしてフォトリソグラフィーを行い、
(c4)最後に、絞りを形成して流路を連通させる。
(C) In order to ensure the shape, dimensions, and dimensional accuracy of the diaphragm,
(C1) After forming a recess other than the aperture,
(C2) forming an etching protective film on the substrate;
(C3) Photolithography is performed by aligning a mask for forming a diaphragm in a processed recess other than the diaphragm,
(C4) Finally, a throttle is formed to connect the flow paths.
この(c)の工程の特徴としては、まず第1に、絞りよりも深さの深い凹部を形成した後で、最後に絞りを形成するようにしていること。第2に、前記工程(c2)の保護膜を、工程(c4)でのエッチングマスクとして用いる他に、工程(c1)で加工済みの絞り以外の凹部と絞りとを連結させるエッチングでの絞りの長さ方向のエッチング保護としても利用していること。またさらに、第3として、上記工程(c3)での絞り形成用マスクは、絞りを連通させたい凹部にオーバーラップするよう設計しておくようにしていることである。 As a feature of the step (c), first, after forming a recess having a deeper depth than the stop, the stop is finally formed. Secondly, in addition to using the protective film in the step (c2) as an etching mask in the step (c4), it is possible to reduce the size of the aperture by etching that connects the recess and the aperture other than the aperture processed in the step (c1). It is also used for etching protection in the length direction. Thirdly, the aperture forming mask in the step (c3) is designed so as to overlap with a recess to which the aperture is to be communicated.
この(c)の工程によれば、絞りの深さを、絞り形成用マスクの開口寸法で規定でき、絞りの長さを上記工程(c3)のマスク寸法(正確には2つの流路の壁の間の距離)で規定できるので、絞りの形状、寸法、寸法精度を確保することができる。 According to the step (c), the depth of the aperture can be defined by the aperture size of the aperture forming mask, and the length of the aperture can be determined by the mask size (more precisely, the walls of the two channels) in the above step (c3). Therefore, the shape, dimensions, and dimensional accuracy of the diaphragm can be ensured.
総じて、上記(a)、(b1)、(b2)及び(c)を組み合わせて行うことにより、製造コストダウンと、圧力室の高密度配置、及び絞りの形状、寸法、寸法精度確保とを同時に実現することができる。 In general, by combining the above (a), (b1), (b2) and (c), it is possible to simultaneously reduce the manufacturing cost, arrange the pressure chambers in high density, and ensure the shape, dimensions and dimensional accuracy of the throttle. Can be realized.
以下、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法について、特に図1に示すインクジェットヘッドの下側部分を構成するインク供給路54、圧力室52、及び絞り53の製造工程についてより具体的に説明する。
Hereinafter, the manufacturing method of the liquid discharge head according to the present invention will be described more specifically with respect to the manufacturing process of the
面方位が(110)の単結晶シリコン基板に対して、略平行四辺形形状のエッチングマスクを図2に示すように基板の<211>方向にアライメントし、インク供給路54と圧力室52を結晶異方性ウエットエッチングにより形成した後、基板を熱酸化したの窒化珪素膜を形成して、後述するエッチング時のエッチング保護膜を形成し、最後に略長方形形状のエッチングマスクを図5に示すように基板の<110>方向にアライメントし、前述の保護膜を用いた結晶異方性ウエットエッチングすることで、2つの(111)面からなるV字形状断面の絞りを形成し、前記インク供給路54と圧力室52とを連通させる。このとき絞りをウエットエッチングする際に、その長さ方向のウエットエッチングを前述の保護膜でストップすることができる。
An etching mask having a substantially parallelogram shape is aligned with the <211> direction of the substrate as shown in FIG. 2 with respect to the single crystal silicon substrate having a plane orientation of (110), and the
まず、面方位が(110)の単結晶シリコン基板に対して、略平行四辺形形状のエッチングマスクを用い、結晶異方性ウエットエッチングによりそれぞれインク供給路54及び圧力室52となる2つの凹部を形成する。次に、この2つの凹部に対して、これらを連通する絞りを形成する。
First, an approximately parallelogram-shaped etching mask is used for a single crystal silicon substrate having a plane orientation of (110), and two concave portions that become an
図8に、加工済みの2つの凹部であるインク供給路54と圧力室52に対する、絞り53を形成するための絞り形成用マスク60の位置関係を示す。
FIG. 8 shows the positional relationship of the
以下、インク供給路54、圧力室52、及び絞り53の製造工程を図9〜図15を用いて詳細に説明する。
Hereinafter, the manufacturing process of the
なお、以下の図9〜図15は、いずれもそれぞれ(a)は上面図であり、(b)は例えば図15(a)(あるいは図8)に示すような互いに連通するインク供給路54と絞り53と圧力室52に沿って切り開いた断面図である。
In each of FIGS. 9 to 15 below, (a) is a top view, and (b) is an
まず図9(特に図9(b))に示す工程(1)において、面方位が(110)のシリコン(Si)基板70を用意し、両面研磨した後、熱酸化してシリコン基板70全面に酸化シリコン膜72を1500Å(オングストローム)の厚みで形成する。続けて、ウエットエッチャントである水酸化カリウム水溶液のエッチングに対して高い耐久性を示す窒化シリコン膜74をCVD法で1000Å(オングストローム)の厚みで形成する。これらの酸化シリコン膜72及び窒化シリコン膜74は、後述する図11において説明するインク供給路54及び圧力室52を形成するウエットエッチングでのエッチングマスクとして用いられる。なお、酸化シリコン膜72は、窒化シリコン膜74の応力緩和の機能を有している。
First, in step (1) shown in FIG. 9 (particularly FIG. 9B), a silicon (Si)
次に図10に示す工程(2)において、インク供給路54と圧力室52となる凹部を形成するための略平行四辺形形状のウエットエッチングマスク76をシリコン基板70の<211>方向にアライメントしてフォトリソグラフィーで形成する。
Next, in the step (2) shown in FIG. 10, a substantially parallelogram-shaped
具体的には、シリコン基板70上(正確には、上記工程(1)で形成済みの窒化シリコン膜74上)に、スピンコート法で感光性フォトレジストを塗布して、インク供給路54と圧力室52の形成用フォトマスクで感光性フォトレジストをパターニングする。その後、パターニング済みレジストマスクを用いて、工程(1)で形成した窒化シリコン膜74と酸化シリコン膜72とをパターニングする。そして、最後に感光性フォトレジストをレジスト剥離液や酸素プラズマなどで除去して、インク供給路54と圧力室52とをウエットエッチングするための開口を形成し、図10(b)に示すようにシリコン表面70aを露出させ、図10(a)に示すような略平行四辺形形状のウエットエッチングマスク76を形成する。
Specifically, a photosensitive photoresist is applied on the silicon substrate 70 (more precisely, on the
窒化シリコン膜74のパターニングには熱リン酸を用い、酸化シリコン膜72のパターニングにはフッ素ウエットエッチャントを用いて、それぞれウエットエッチングする。また、それぞれの膜のパターニングにはドライエッチングを用いても良い。窒化シリコン膜74のドライエッチングでは、CF4、CF4+H2、CH2F2、CH3F、CHF3などのフッ素系エッチングガスを用いることができる。酸化シリコン膜72のドライエッチングでは、CF4+H2、CHF3、C2F6などのフッ素系エッチングガスを用いることができる。
The
次に、図11に示す工程(3)において、結晶異方性ウエットエッチングを用いて、インク供給路54となる凹部54a及び圧力室52となる凹部52aを形成する。
Next, in step (3) shown in FIG. 11, a
ウエットエッチングでは、(111)面と他の結晶面とでエッチングレートの差が大きい、水酸化カリウム水溶液がエッチャントとして適している。一般的に、水酸化カリウム水溶液の場合、(111)面と(100)面とのエッチングレートの比は、R(100)/R(111)=400であり、R(110)>R(100)>>R(111)である。 In wet etching, an aqueous potassium hydroxide solution having a large difference in etching rate between the (111) plane and other crystal planes is suitable as an etchant. In general, in the case of an aqueous potassium hydroxide solution, the ratio of the etching rate between the (111) plane and the (100) plane is R (100) / R (111) = 400, and R (110)> R (100 ) >> R (111).
エッチング深さは時間管理で行う。水酸化カリウム水溶液のエッチングレートは、60〜80℃のエッチャント温度において、0.5〜2.0μm/minである。面方位が(110)のシリコン基板70を、濃度が40%、温度が70℃の水酸化カリウム水溶液(エッチングレートは約1.7μm/min)を用いて、高さ100μmの圧力室52となるべき凹部52aを60min程度で形成できる。
Etching depth is controlled by time management. The etching rate of the potassium hydroxide aqueous solution is 0.5 to 2.0 μm / min at an etchant temperature of 60 to 80 ° C.
また、エッチング条件、すなわちエッチャント種類や温度、濃度あるいは攪拌状態に依存して、エッチングレートが変化するので、所望の深さでエッチングを停止できるようにエッチストップ層を設けるようにしてもよい。 Further, since the etching rate changes depending on the etching conditions, that is, the etchant type, temperature, concentration, or stirring state, an etch stop layer may be provided so that the etching can be stopped at a desired depth.
なお、2つの凹部の壁面は(111)面で形成されており、対向する1対の面は基板表面に対して垂直な(111)面であり、他方の1対の面は基板表面に対して35.26°傾いた順テーパ面である。 The wall surfaces of the two recesses are formed by (111) planes, the pair of opposing surfaces is the (111) plane perpendicular to the substrate surface, and the other pair of surfaces is the substrate surface. This is a forward tapered surface inclined by 35.26 °.
次に、図12に示す工程(4)において、上記工程(3)で用いたウエットエッチングマスクである窒化シリコン膜74と酸化シリコン膜72とを上記工程(2)で記述した方法でそれぞれ除去する。次に、シリコン基板70を熱酸化してシリコン基板70全面に酸化シリコン膜82を1500Å(オングストローム)の厚みで形成し、続けて窒化シリコン膜84をCVD法で1000Å(オングストローム)の厚みで形成する。
Next, in the step (4) shown in FIG. 12, the
この酸化シリコン膜82及び窒化シリコン膜84は、後述する図14における工程(6)でのウエットエッチングのエッチングマスクとして用いる他にエッチング保護膜として利用される。
The
具体的には、上記工程(3)で加工済みのインク供給路54となる凹部54aと圧力室52となる凹部52aにおいて、後述する工程(6)でウエットエッチングをしたくない部分をウエットエッチャントに暴露されてもエッチングが進まないように保護する。
Specifically, in the
次に、図13に示す工程(5)において、インク供給路54(となる凹部54a)と圧力室52(となる凹部52a)とを連通させる絞り53(となる凹部)を形成するために、略平行四辺形形状のウエットエッチングマスクを<110>方向にアライメントしてフォトリソグラフィーで形成する。
Next, in the step (5) shown in FIG. 13, in order to form a throttle 53 (to become a recess) that allows the ink supply path 54 (to become a
なお、このウエットエッチングマスクは、インク供給路54となる凹部54a及び圧力室52となる凹部52aとを確実に連通するために、凹部54aおよび凹部52aのそれぞれとその一部がオーバーラップするように、エッチングマスクの連通方向の開口が、絞り53となる凹部の連通方向の開口の長さよりも長く形成される。
The wet etching mask is configured so that the
具体的には、シリコン基板70上(正確には上記工程(4)で形成済みの窒化シリコン膜84上)に、スピンコート法またはスプレーコート法で感光性フォトレジストを塗布して絞り形成用フォトマスクで感光性フォトレジストをパターニングする。その後パターニング済みレジストマスクを用いて、工程(4)で形成した窒化シリコン膜84と酸化シリコン膜82とをパターニングする。そして最後に感光性フォトレジストをレジスト剥離液や酸素プラズマなどで除去して、絞りをウエットエッチングするための開口を形成し、図13(b)に示すように、シリコン基板表面70bを露出させる。
More specifically, a photosensitive photoresist is applied on the silicon substrate 70 (more precisely, on the
絞り形成用フォトマスクにおいて、絞りパターンのサイズはインク供給路54(となる凹部54a)と圧力室52(となる凹部52a)との距離よりも大きく設計し、フォトリソグラフィーでパターニング後に、絞りパターン形状のフォトレジストが、図13(a)に示すように、加工済みのインク供給路54(となる凹部54a)と圧力室52(となる凹部52a)とそれぞれオーバーラップする部分86a、86bを有するように形成する。このようにオーバーラップ部86a、86bを設けることで、工程(4)のウエットエッチングにおいて3つの流路(インク供給路54と絞り53と圧力室52)とを連通できる。インク供給路54と絞り53とのオーバーラップ量(オーバーラップ部86aの幅)と、圧力室52と絞り53とのオーバーラップ量(オーバーラップ部86bの幅)は、ともに2μm以上とる必要があり、好ましくは、5μm程度必要である。
In the aperture-forming photomask, the aperture pattern size is designed to be larger than the distance between the ink supply path 54 (being the
これは、オーバーラップ量が2μm未満の場合、絞りパターンのフォトリソグラフィー時に2つの連通部分のうち、少なくとも1方が連通しない場合が生じるからである。この際、非連通部分を連通させようとして過剰にエッチングを行うと、(111)面のエッチングが進行し、所望の形状、寸法、寸法精度を有する絞りを加工することができなくなってしまう。従ってオーバーラップ量は2μm以上とる必要がある。 This is because when the overlap amount is less than 2 μm, at least one of the two communicating portions may not communicate at the time of photolithography of the aperture pattern. At this time, if etching is performed excessively so as to make the non-communication portion communicate with each other, etching of the (111) plane proceeds, and a diaphragm having a desired shape, size, and dimensional accuracy cannot be processed. Therefore, the overlap amount needs to be 2 μm or more.
なお、このオーバーラップ量は2μm以上とる必要があるが、オーバーラップ部86a、86bが、それぞれ凹部54a、52aの一つの辺(壁面)とぶつかった後、その隣の辺(壁面)にぶつかるまではオーバーラップさせないようにする。他のエッチングに影響を与えないようにするためである。
The overlap amount needs to be 2 μm or more until the
加工済み凹部にレジストがオーバーラップする部分は、工程(3)での順テーパ面であり、その深さが20μm以上であれば、スプレーコート法を用いて基板表面に均一にレジストを塗布することが好ましい。 The portion where the resist overlaps the processed recess is the forward tapered surface in step (3), and if the depth is 20 μm or more, the resist is uniformly applied to the substrate surface using the spray coating method. Is preferred.
なお、スプレーコート法を用いて段差のある形状にレジストを塗布した場合、段差の形状によっては、レジストで被覆したい部分を完全に被覆することは困難である。特に、垂直壁をレジストで被覆することは困難である。レジストで被覆された部分の下部にある窒化シリコン膜と酸化シリコン膜、または酸化シリコン膜は次の工程(6)におけるウエットエッチングのエッチング保護膜として機能する。 In addition, when a resist is applied in a stepped shape using the spray coating method, it is difficult to completely cover a portion to be covered with the resist depending on the shape of the step. In particular, it is difficult to coat a vertical wall with a resist. The silicon nitride film and the silicon oxide film or the silicon oxide film below the portion covered with the resist function as an etching protective film for wet etching in the next step (6).
本実施例においては、基板表面と(111)面からなる順テーパ面には、レジストを塗布できる。しかし、(111)面からなる順テーパ面と、(111)面からなる基板に垂直な面(1対の順テーパ面のうち、絞りパターンが形成される側の順テーパ面近傍の垂直壁面)にはレジストの塗布が困難である。 In this embodiment, a resist can be applied to the forward tapered surface composed of the substrate surface and the (111) plane. However, a forward tapered surface made of (111) surface and a surface perpendicular to the substrate made of (111) surface (a vertical wall surface in the vicinity of the forward tapered surface on the side where the aperture pattern is formed, out of a pair of forward tapered surfaces) It is difficult to apply a resist.
前述のテーパ面と垂直面へのレジスト塗布が不完全であって、レジストのパターニング後(窒化シリコン膜のパターニング前)に窒化シリコン膜が露出した場合は、窒化シリコン膜のパターニングを工程(2)に記載のガス種を用いて基板バイアスを印加しながらのドライエッチングで行うことが好ましい。前述のドライエッチングでは、反応性ガスはテーパ面または基板表面へ衝突するが、垂直壁へは衝突しにくいので、垂直壁で窒化シリコン膜が露出していても、膜のエッチングはそれ程進行することはなく、窒化シリコン膜のパターニング後に垂直壁の窒化シリコン膜を残すことができる。然る後の酸化シリコン膜のパターニングも工程(2)に記載のガス種を用いて、基板バイアスを印加しながらのドライエッチングで行うことで酸化シリコン膜のパターニング後に前述の垂直壁にある酸化シリコン膜を残すことができる。 In the case where the resist coating on the tapered surface and the vertical surface is incomplete and the silicon nitride film is exposed after the resist patterning (before the silicon nitride film patterning), the silicon nitride film is patterned (step (2)). It is preferable to perform dry etching while applying a substrate bias using the gas species described in 1. In the dry etching described above, the reactive gas collides with the tapered surface or the substrate surface, but it does not easily collide with the vertical wall. Therefore, even if the silicon nitride film is exposed on the vertical wall, the etching of the film proceeds so much. Instead, the silicon nitride film on the vertical wall can be left after the patterning of the silicon nitride film. The subsequent patterning of the silicon oxide film is also performed by dry etching while applying a substrate bias using the gas species described in step (2), so that the silicon oxide on the vertical wall is patterned after the patterning of the silicon oxide film. A film can be left.
一方、順テーパ部分で絞り形状パターンのオーバーラップ部分はレジストで被覆され、かつレジストのパターニング時に露光されるので、レジストのパターニング後に窒化シリコン膜と酸化シリコン膜とが露出しやすい。しかし、仮に露出してもテーパ面は(111)面で形成されているので、工程(6)でのウエットエッチングの際に、形成済みの(111)面のエッチングは、本発明で想定する絞りをウエットエッチングする時間(〜30分程度)ではほとんどエッチングが進行せず、形状が崩れる影響は少ない。 On the other hand, since the overlap portion of the aperture-shaped pattern in the forward taper portion is covered with a resist and exposed when the resist is patterned, the silicon nitride film and the silicon oxide film are likely to be exposed after the resist is patterned. However, since the tapered surface is formed by the (111) plane even if it is exposed, the etching of the (111) plane that has been formed in the wet etching in the step (6) In the wet etching time (about 30 minutes), the etching hardly progresses and the shape is less affected.
レジストのパターニング後にレジストで被覆したい部分が完全に被覆されている場合は、工程(4)で形成した窒化シリコン膜と酸化シリコン膜とはともにウエットエッチングでパターニングしてもよい。その場合の窒化シリコン膜と酸化シリコン膜とのウエットエッチングによるパターニング方法は、工程(2)で述べたとおりである。 If the part to be covered with the resist is completely covered after the resist patterning, both the silicon nitride film and the silicon oxide film formed in the step (4) may be patterned by wet etching. In this case, the patterning method by wet etching of the silicon nitride film and the silicon oxide film is as described in the step (2).
次に、図14に示す工程(6)において、結晶異方性ウエットエッチングを用いて絞り53となる凹部53aを形成する。ウエットエッチングの条件(すなわち、エッチャントの種類やその温度や濃度)は工程(3)で述べたとおりである。
Next, in the step (6) shown in FIG. 14, a
なお、面方位が(110)のシリコン基板を濃度が40%、温度が70℃の水酸化カリウム水溶液(エッチングレートは約1.7μm/min)を用いて、開口幅が100μmの絞り53(深さは約35μm)を20min程度で形成することができる。 A silicon substrate having a plane orientation of (110) is used with a potassium hydroxide aqueous solution (etching rate is about 1.7 μm / min) having a concentration of 40% and a temperature of 70 ° C., and an aperture 53 (depth) having an opening width of 100 μm. Can be formed in about 20 minutes.
本発明における絞りパターンの形状と配置(<110>方位へのアライメント)とを用いれば、エッチングで形成される2つの(111)面がぶつかり合った時点でエッチングは自動的に停止するので、絞りの深さ方向へのエッチングストップ層を設ける必要がない。 If the shape and arrangement of the aperture pattern in the present invention and the arrangement (alignment in the <110> direction) are used, the etching automatically stops when the two (111) surfaces formed by etching collide with each other. There is no need to provide an etching stop layer in the depth direction.
また、絞り53の長さ方向は、工程(4)で述べたエッチング保護膜によって長さ方向へのエッチストップがなされるので、工程(2)で用いるフォトマスク上でインク供給路54と圧力室52との距離で規定できる。
Further, the length direction of the
インク供給路54と絞り53との連結部分でインク供給路54側のテーパ面の一部と、圧力室52と絞り53との連結部分で圧力室52側のテーパ面の一部とは、絞り53形成のためのウエットエッチング時にエッチャントに暴露されている。しかし、ともに(111)面で形成されており、エッチングがそれ程進行しない。また、仮にエッチングが進行したとしても、前述した2つの部分は絞り53の深さよりも深い位置でエッチングが進行するので、絞り53の長さ方向に影響を与えることはない。
A part of the tapered surface on the
最後に、図15に示す工程(7)において、窒化シリコン膜84と酸化シリコン膜82を剥離し、インク供給路54、圧力室52及びこれらを連通する絞り53を形成する。
Finally, in step (7) shown in FIG. 15, the
これら2つの膜の剥離方法は、工程(2)で述べたとおりである。流路の内面を親水化処理や耐インク処理を施す必要がある場合は、例えば、加工済みシリコン基板を熱酸化して表面に酸化シリコン膜を形成すればよい。処理で施す材料は、酸化シリコン膜以外に窒化シリコン膜や炭化珪素膜などでもよく、その形成方法は、拡散法やCVD法あるいはスパッタ法などを用いてもよい。 The peeling method of these two films is as described in the step (2). When the inner surface of the flow path needs to be subjected to a hydrophilic treatment or an ink resistance treatment, for example, a processed silicon substrate may be thermally oxidized to form a silicon oxide film on the surface. The material applied in the treatment may be a silicon nitride film or a silicon carbide film in addition to the silicon oxide film, and the formation method may be a diffusion method, a CVD method or a sputtering method.
このようにして、図1におけるインク供給路54、絞り53及び圧力室52の部分が形成される。これに対して、圧力室52にノズル流路51aを形成し、別途ノズル51が形成されたノズルプレートを圧力室52の下側に貼り付けるとともに、圧力室52の上側には振動板56及びその上に圧電素子58及びピエゾカバー59を貼り付けることによってインクジェットヘッドが形成される。なお、ノズル51や圧電素子58等の形成方法については特に限定されるものではない。
In this way, the
以上説明したように、本実施形態によれば、絞り以外のインク供給路や圧力室等となる凹部を先に形成した後で、最後に絞りを形成するようにしており、また絞りのパターンは絞り以外の凹部にオーバーラップさせるようにしている。 As described above, according to the present embodiment, after the concave portions that become ink supply passages and pressure chambers other than the diaphragm are formed first, the diaphragm is formed last, and the pattern of the diaphragm is It is made to overlap with recessed parts other than an aperture.
そのため、絞り以外の凹部の加工面が絞りの深さよりも深い位置にあるので、絞りをエッチングする際に、絞りよりも深い位置でエッチングが進行し、絞りの長さ方向の寸法に影響を与えにくい。また、絞り部分(の特に流路連結部分)が長時間エッチャントに暴露されないので形状を保持しやすいという利点もある。その結果、絞りの形状、寸法、寸法精度を確保することができる。また、同時に製造コストの低減及び圧力室の高密度配置を実現することができる。 For this reason, the processed surface of the recesses other than the diaphragm is located at a position deeper than the depth of the diaphragm. Therefore, when etching the diaphragm, the etching proceeds at a position deeper than the diaphragm, affecting the dimension in the length direction of the diaphragm. Hateful. In addition, there is an advantage that the throttle portion (particularly, the flow path connecting portion) is not exposed to the etchant for a long time, so that the shape can be easily maintained. As a result, the shape, size, and dimensional accuracy of the diaphragm can be ensured. At the same time, the manufacturing cost can be reduced and the pressure chambers can be arranged at high density.
以上、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。 Although the liquid ejection head manufacturing method of the present invention has been described in detail above, the present invention is not limited to the above examples, and various improvements and modifications may be made without departing from the spirit of the present invention. Of course it is good.
50…インクジェットヘッド、51…ノズル、52…圧力室、53…絞り、54…インク供給路、55…共通液室、56…振動板、58…圧電素子、59…ピエゾカバー、70…シリコン基材、72…酸化シリコン膜、74…窒化シリコン膜、76…ウエットエッチングマスク
DESCRIPTION OF
Claims (2)
結晶面方位(110)のシリコン基板の表面に対して、垂直な対向する2つの(111)面と、傾斜した2つの(111)面とを壁面に有する、前記液体供給路及び前記圧力室を形成する2つの第1の空間を異方性エッチングにより形成し、
前記2つの第1の空間が形成された前記シリコン基板にエッチング保護膜を形成し、
前記シリコン基板の表面に対して傾斜した2つの(111)面を壁面に有し、前記2つの第1の空間同士を連通させる前記絞りを形成する第2の空間を形成するためのエッチングマスクを形成し、
前記エッチングマスクを用いて、異方性エッチングを行い、前記第2の空間を形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 A liquid discharge head manufacturing method for discharging a liquid supplied from a liquid supply path to a pressure chamber via a throttle from a discharge port communicating with the pressure chamber,
The liquid supply path and the pressure chamber having two (111) planes perpendicular to the surface of a silicon substrate having a crystal plane orientation (110) and two inclined (111) planes on the wall surface. Forming two first spaces to be formed by anisotropic etching;
Forming an etching protective film on the silicon substrate in which the two first spaces are formed;
An etching mask for forming a second space that has two (111) planes inclined with respect to the surface of the silicon substrate on the wall surface and forms the diaphragm for communicating the two first spaces. Forming,
A method of manufacturing a liquid ejection head, wherein anisotropic etching is performed using the etching mask to form the second space.
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