JP2008105413A - 接着剤付きアルミシート並びにそれを用いた成形品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
接着剤付きのアルミシートとしてロール状又は重ねて保管可能であり、アルミシートの貼り付け作業が容易であると共に、成形品の厚みを薄くすることが可能であり、断熱性や電磁波の遮断性に優れた接着剤付きアルミシートを提供することであり、さらには、該接着剤付きアルミシートを用いた成形品及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】
樹脂製支持体シート1の両面にアルミニウム2,2’を蒸着したアルミシートと、該アルミシートの少なくとも片面に接着剤3を塗付し乾燥させた接着剤付きアルミシートにおいて、塗付される該接着剤は、少なくとも水溶性樹脂及び水を含むことを特徴とする。
また、接着剤付きアルミシートを用いた成形品において、繊維強化プラスチック層4の表面又は裏面、あるいは、繊維強化プラスチック層間に、該接着剤付きアルミシートを配置し、接合することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、接着剤付きアルミシート並びにそれを用いた成形品及びその製造方法に関し、特に、繊維強化プラスチックにアルミシートを接合する際に用いられる接着剤付きアルミシート並びにそれを用いた成形品及びその製造方法に関する。
近年、省エネルギー等の観点から、外部から侵入する太陽光などの熱エネルギーを遮断し、建物・設備・機器における内部温度変化を抑制することが行われている。例えば、建物の屋根や壁面からの熱エネルギーの侵入を遮断するため、屋根裏や壁面内部に断熱材やアルミニウム箔を配置したり、また、外部に設置したタンクには、タンクの外壁を二重化し、壁面の内部を真空状態にするなどにより、断熱効率を高める工夫がなされている。
これらの断熱方法は、断熱材等を屋根材や壁面材とは別に配置することが必要であり、また、タンクの場合には容器の壁面構造を複雑化するなど、作業が煩雑な上、高コスト化するなどの欠点を有している。
これに対して、屋根や壁面などにアルミニウム箔を直接貼り付ける断熱方法も考えられるが、風化や劣化によりアルミニウム箔自体が構造体から剥離し、耐久性において問題がある。
また、アルミニウム箔などを貼り付ける方法としては、有機溶剤を用いた接着剤をアルミニウム箔に塗布し、繊維強化プラスチック(FRP)やプラスチック樹脂などで形成した板の表面、又は板間に貼り付ける方法があるが、このような接着剤を塗付して貼り付けてもアルミニウム箔が凸凹となり平坦化できず、熱線等を効率よく反射することが困難となる。しかも、FRPを形成する段階で樹脂が硬化する前に、有機溶剤を用いた接着剤を塗付したアルミニウム箔をFRPに貼り付けようとしても、液状樹脂と接着剤とが結合を形成できず、アルミニウム箔を貼り付けることができない。さらに、有機溶剤を用いた接着剤を予めアルミニウム箔に塗付し、ロール状に巻き取った場合、接着剤が硬化し、アルミニウム箔同士を引き離すことが困難となる。
これに対し、特許文献1においては、繊維強化プラスチック(FRP)の積層体の少なくとも1層に短冊状、小片又は粉末状、あるいは細い繊維を編んだアルミニウムを配置する技術が記載されており、アルミニウムの固定には、アルミニウムを挟む2つのFRP層の樹脂間の結合あるいは、アルミニウム繊維中に入り込む樹脂により接着強度を強化するものである。
特開平10−278147号公報
特許文献1のものにおいては、アルミニウムを挟む2つのFRP層の樹脂間の結合を可能とするためには、アルミニウムが配置されていない部分を設けることが必要であり、また、細い繊維を編んだものにおいても、微小な隙間が存在するため、特許文献1のように電波を遮断することは可能であるが、太陽光などの熱線を全て反射することは困難である。
このような問題を解決するため、本出願人は、以下の特許文献2において、樹脂材料を利用し、少なくとも3層以上の層状態で積層した樹脂層と、該樹脂層間のうち少なくとも2つの樹脂層間に熱線反射特性を有する金属を含む金属シート片を同一面上で離散的に配置した金属層とを有する断熱板であって、全ての金属層に配置された金属シート片を重ね合わせた際の金属シート片の集合体が断熱板全体を覆うよう構成されていることを特徴とする断熱板を提案した。
特開2006−142801号公報
しかしながら、複数の金属シート片を適切に重なり合うように配置し接合することは、作業が煩雑となる上、樹脂層を少なくとも3層以上形成することが不可欠であり、成形品の厚みが必要以上に厚くなるという問題を生じる。
また、本発明者による鋭意研究の結果、断熱性を高めるためには、アルミニウム箔や金属シートなどの断熱性を有するシートが有する鏡面部分を、熱線が入射する外側に向けて配置するだけで無く、内側にも鏡面部分を向けて配置する方が、より効果的であることを見出した。
さらに、特許文献2のように金属シート片を用いる場合には、樹脂層間に配置する金属シートの枚数が増加し、結果として、製造作業が煩雑化するだけでなく、成形品の厚みも一層増加することとなる。しかも、金属シート間に隙間が形成されるため、断熱性や電磁波の遮断性が低下する原因ともなっていた。
本発明が解決する課題は、上述した問題を解決し、接着剤付きのアルミシートとしてロール状又は重ねて保管可能であり、アルミシートの貼り付け作業が容易であると共に、成形品の厚みを薄くすることが可能であり、断熱性や電磁波の遮断性に優れた接着剤付きアルミシートを提供することであり、さらには、該接着剤付きアルミシートを用いた成形品及びその製造方法を提供することである。
請求項1に係る発明は、樹脂製支持体シートの両面にアルミニウムを蒸着したアルミシートと、該アルミシートの少なくとも片面に接着剤を塗付し乾燥させた接着剤付きアルミシートにおいて、塗付される該接着剤は、水溶性樹脂及び水を含むことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の接着剤付きアルミシートにおいて、塗布される該接着剤は、水溶性樹脂成分が1〜20%であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の接着剤付きアルミシートにおいて、乾燥後の接着剤の付着量は、片面当たり50〜200mg/mであることを特徴とし、より好ましくは、60〜80mg/mであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートにおいて、該樹脂製支持体シートは、ポリエチレンテレフタレートで構成されることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品において、繊維強化プラスチック層の表面又は裏面、あるいは、繊維強化プラスチック層間に、該接着剤付きアルミシートを配置し、接合することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品において、該繊維強化プラスチックには、ポリエステル樹脂を使用することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に記載の成形品は、容器、屋根板、または壁板のいずれかであることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項5乃至7のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、繊維強化プラスチック層を水分を含有する樹脂を用いて成形し、該樹脂が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層に貼付けることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項5乃至7のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、固化した繊維強化プラスチック層の表面又は裏面に、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料を塗布し、該樹脂材料が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層の該樹脂材料が塗布された部分に貼付けることを特徴とする。
請求項10に係る発明において、請求項8又は9に記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、接着剤付きアルミシートを重ね貼りする際には、該アルミシート間にポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料を塗布し、該樹脂材料が固化する前に該アルミシートを該樹脂材料が塗布された部分に貼付けることを特徴とする。
請求項1に係る発明により、樹脂製支持体シートの両面にアルミニウムを蒸着したアルミシートと、該アルミシートの少なくとも片面に接着剤を塗付し乾燥させた接着剤付きアルミシートにおいて、塗付される該接着剤は、水溶性樹脂及び水を含むため、乾燥状態において接着剤付きアルミシートは、接着性が無い。このため、該アルミシートを巻いた状態でも保管することが可能であり、使用時には巻いたアルミシートを解き、必要に応じた長さで切り出して使用することができる。しかも、接着時には、繊維強化プラスチックに使用される、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料と反応して、接着機能を発現させることが可能であり、きわめて容易にアルミシートを繊維強化プラスチック等に接合させることが可能となる。
しかも、本発明に使用されるアルミシートは、樹脂製支持体シートの両面にアルミニウムが蒸着されているため、アルミシートの両側の表面を鏡面状態とすることが可能となり、断熱性や電磁波の遮断性に優れたアルミシートを提供することが可能となる。
請求項2に係る発明により、接着剤付きアルミシートにおいて、塗布される該接着剤は、水溶性樹脂成分が1〜20%であるため、乾燥時には、接着性が発現せず、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料と接触した際には、効果的に接着性を発現させることが可能となる。
特に、水溶性樹脂成分が1重量%未満の場合には、接着剤の接着機能が低下し、水溶性樹脂成分が20重量%より多い場合には、接着剤の粘性が高く、アルミシート上に薄く均一に塗付することが難しくなる。
請求項3に係る発明により、接着剤付きアルミシートにおいて、乾燥後の接着剤の付着量は、片面当たり50〜200mg/m、より好ましくは、60〜80mg/mであるため、接着強度の高い接着剤付きアルミシートを提供することが可能となる。
50mg/m未満の場合には、接着剤が不足するため接着強度が低下する上、アルミシート上に連続膜を生成することが困難となる。
他方、200mg/mより多くなると、接着剤のコストが高くなる上、接着剤による皮膜そのものの凝集破壊が発生し、逆に接着強度が低下する原因となる。
請求項4に係る発明により、接着剤付きアルミシートにおいて、樹脂製支持体シートは、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」という。)で構成されるため、PETは薄くても耐久性や耐折れ曲げ性などに優れており、アルミニウムを蒸着した際に均質な鏡面状態を形成できると共に、軽量かつ取扱性の良好なアルミシートを得ることが可能となる。
請求項5に係る発明により、接着剤付きアルミシートは、繊維強化プラスチックに使用される、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料と反応して、接着機能を発現させることが可能であるため、繊維強化プラスチック層の表面又は裏面、あるいは、繊維強化プラスチック層間に、該接着剤付きアルミシートを配置し、接合させることで、容易に断熱性や電磁波の遮断性の優れた成形品を得ることができる。
請求項6に係る発明により、接着剤付きアルミシートを用いた成形品において、該繊維強化プラスチックには、ポリエステル樹脂を使用するため、アルミシート上の接着剤が繊維強化プラスチックとアルミシートとを強固に接合することが可能となる。
請求項7に係る発明により、成形品は、容器、屋根板、または壁板のいずれかであるため、断熱性や電磁波の遮断性に優れた容器、屋根板、または壁板を提供することが可能となる。
請求項8に係る発明により、接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、繊維強化プラスチック層を水分を含有する樹脂を用いて成形し、該樹脂が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層に貼付けるため、該樹脂に含有された水分により、アルミシート上の接着剤が繊維強化プラスチックの樹脂とアルミシートとを強固に接合することが可能となる。
請求項9に係る発明により、接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、固化した繊維強化プラスチック層の表面又は裏面に、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料を塗布し、該樹脂材料が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層の該樹脂材料が塗布された部分に貼付けるため、該樹脂材料が繊維強化プラスチック層との結合を実現すると共に、該樹脂材料に含有された水分により、アルミシート上の接着剤が該樹脂材料と結合し、結果として、繊維強化プラスチックの樹脂とアルミシートとを強固に接合することが可能となる。
請求項10に係る発明により、接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、接着剤付きアルミシートを重ね貼りする際には、該アルミシート間にポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料を塗布し、該樹脂材料が固化する前に該アルミシートを該樹脂材料が塗布された部分に貼付けるため、該樹脂材料に含有された水分により、各々のアルミシート上の接着剤が該樹脂材料と結合し、結果として、アルミシート同士を強固に接合することが可能となる。
本発明に係る接着剤付きアルミシート並びにそれを用いた成形品及びその製造方法について、以下に詳細に説明する。
図1は、樹脂製支持体シート1の両面にアルミニウム2,2’を蒸着したアルミシートである。
樹脂製支持体シート1には、PETを用いることが好ましい。PETは薄くても耐久性や耐折れ曲げ性などに優れており、アルミニウムを蒸着した際に均質な鏡面状態を形成できると共に、軽量かつ取扱性の良好なアルミシートを得ることが可能となる。
また、アルミシートの両側の表面は、鏡面状態とすることが好ましく、これにより、アルミシートの両側からの熱線や電磁波を効率的に反射し、極めて断熱性や電磁波の遮断性の高いアルミシートを提供することが可能となる。
図1のアルミシートの表面には、図2に示すように接着剤3,3’が塗付される。通常、アルミシートを繊維強化プラスチックに強固に接合させることは困難であるが、以下の成分を有する接着剤を使用することにより、アルミシートと繊維強化プラスチックを良好に接合させることが可能であることを見出した。
(接着剤成分)
・水溶性樹脂成分:1〜20%
・水
特に、水溶性樹脂成分が1重量%未満の場合には、接着剤の接着機能が低下し、水溶性樹脂成分が20重量%より多い場合には、接着剤の粘性が高く、アルミシート上に薄く均一に塗付することが難しくなる。
上記の水は、接着剤の大半を占める成分であり、上記以外に必要に応じて、接着剤中の樹脂分散性、アルミシートへの濡れ性などを改善するため各種の添加剤を添加することも可能である。
なお、アルミシートへの接着剤の塗布は、図2に示すようにアルミシートの両面に塗布する場合に限らず、必要に応じて片面又はアルミシート表面の一部であっても良い。
接着剤を塗布したアルミシートを乾燥させることにより、本発明に係る接着剤付きアルミシートが完成する。このような接着剤付きアルミシートは、接着剤による接着性の発現を抑制されているため、ロール状に巻き取った際にも重なり合ったアルミシート同士が接着せず、アルミシートを容易に巻いたり、広げたりすることが可能となる。
接着剤を塗付して乾燥させたアルミシートにおいては、乾燥後の接着剤の付着量は、片面当たり50〜200mg/m、より好ましくは、60〜80mg/mとすることにより、接着強度の高く、コスト的にも優れた接着剤付きアルミシートを提供することが可能となる。
付着量が50mg/m未満の場合には、接着剤が不足するため接着強度が低下する上、アルミシート上に連続膜を生成することが困難となる。
他方、付着量が200mg/mより多くなると、接着剤のコストが高くなる上、接着剤による皮膜そのものの凝集破壊が発生し、逆に接着強度が低下する原因となる。
次に、接着剤付きアルミシートの使用方法について説明する。
アルミシートの表面に付着された接着剤は、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料と接触した際に、接着性を発現させることが可能となる。
このため、図3に示すように、繊維強化プラスチック層4の片面に接合させたり、図4に示すように繊維強化プラスチック層4,4’の間に配置し接合させることで、繊維強化プラスチックによる成形品を、容易に断熱性や電磁波の遮断性に優れた成型品とすることが可能となる。本発明に係る接着剤付きアルミシートを使用した場合には、図4のように繊維強化プラスチック層の表面にアルミシートを直接接着させることが可能となるため、特許文献2のように必要以上に成形品の厚みが増加することを抑制し、成形品の厚みを薄くすることが可能となる。
アルミシートの接着に際しては、繊維強化プラスチック層を水分を含有する樹脂を用いて成形し、該樹脂が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層に貼付けることにより行う。繊維強化プラスチック層に使用する樹脂材料には、ポリエステル樹脂及び水分を含むものを使用し、該樹脂材料に含有された水分により、アルミシート上の接着剤の接着機能が発現され、繊維強化プラスチックのポリエステル樹脂とアルミシートとを強固に接合する。
また、既に固化した繊維強化プラスチック層の表面などに接着剤付きアルミシートを接合させるには、繊維強化プラスチック層の表面に、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料を塗布し、該樹脂材料が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層の該樹脂材料が塗布された部分に貼付けることにより行う。この際、樹脂材料が繊維強化プラスチック層に含まれる樹脂と結合すると共に、該樹脂材料に含有された水分により、アルミシート上の接着剤が該樹脂材料中のポリエステル樹脂とも結合するため、結果として、繊維強化プラスチック層の樹脂とアルミシートとを強固に接合することが可能となる。
さらに、図5に示すように接着剤付きアルミシート10,12を重ね貼りすることも可能である。この場合には、該アルミシート間にポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料11を塗布し、該樹脂材料が固化する前に該アルミシートを該樹脂材料が塗布された部分に貼付けることにより行う。該樹脂材料に含有された水分により、各々のアルミシート上の接着剤が該樹脂材料中のポリエステル樹脂と結合し、結果として、アルミシート同士を強固に接合することが可能となる。
繊維強化プラスチック層に接着剤付きアルミシートを接合した成形品は、電気機器を収納するボックスなどの容器や、屋根板や壁板などのような建築資材として利用することができ、断熱性及び電磁波の遮断性の高い容器、屋根板、壁板などを提供することが可能となる。
PETフィルムの両面にアルミニウムを蒸着し、両面が鏡面状態となるアルミシートを作成した。
次に、アルミシートの両面に水溶性樹脂1〜20%、残りが水で構成された接着剤を塗布し、乾燥させ、接着剤付きアルミシートを作成した。乾燥後の付着量は、片面当たり60〜80mg/mであった。
次に、ガラス繊維(セントラルグラスファイバー株式会社製,商品名「ECM450−501(104)」)に、水分を含有するポリエステル樹脂(昭和高分子株式会社製,商品名「リゴラックBS−158BQTN−1」)を含浸させ繊維強化プラスチック層を形成した。
(実施例1)
繊維強化プラスチック層の含浸させた樹脂が固化する前に、接着剤付きアルミシートを貼り付け、成形品を得た。
(実施例2)
繊維強化プラスチック層が完全に固化した後、再度、同じ水分を含有するポリエステル樹脂を繊維強化プラスチック層の表面に塗布し、接着剤付きアルミシートを貼り付け、成形品を得た。
(実施例3)
実施例1のものに、接着剤付きアルミシートの表面にガラス繊維(セントラルグラスファイバー株式会社製,商品名「ECM450−501(104)」)を配置し、同じ水分を含有するポリエステル樹脂を配置した繊維に含浸させ、他の繊維強化プラスチック層を形成した。結果として、繊維強化プラスチック層間に接着剤付きアルミシートを配置する成形品を得た。
実施例1乃至3に係る成形品を調べたところ、アルミシートが繊維強化プラスチック層に良好に接合されていることを確認した。
また、接着剤付きアルミシート同士を、水分を含有するポリエステル樹脂(昭和高分子株式会社製,商品名「リゴラックBS−158BQTN−1」)を塗布して重ね合わせたところ、アルミシートが良好に接合されていることも確認した。
次に、実施例3に係る成形品を用いて、断熱性試験及び電磁波の遮断性試験を行ったところ、良好な断熱性及び電磁波の遮断性が得られることを確認した。
以上、説明したように、本発明によれば、接着剤付きのアルミシートとしてロール状又は重ねて保管可能であり、アルミシートの貼り付け作業が容易であると共に、成形品の厚みを薄くすることが可能であり、断熱性や電磁波の遮断性に優れた接着剤付きアルミシートや、該接着剤付きアルミシートを用いた成形品及びその製造方法を提供することが可能となる。
本発明に係る接着剤付きアルミシートに使用するアルミシートの断面図である。 本発明に係る接着剤付きアルミシートの一例を示す断面図である。 繊維強化プラスチック層の片面に接着剤付きアルミシートを付着した状態を示す断面図である。 繊維強化プラスチック層間に配置された接着剤付きアルミシートの状態を示す断面図である。 繊維強化プラスチック層の表面上で、接着剤付きアルミシートを重ね張りした状態を示す断面図である。
符号の説明
1 樹脂製支持体シート
2 アルミニウム
3 接着剤
4 繊維強化プラスチック層
10,12 接着剤付きアルミシート
11 水分を含有する樹脂材料

Claims (10)

  1. 樹脂製支持体シートの両面にアルミニウムを蒸着したアルミシートと、該アルミシートの少なくとも片面に接着剤を塗付し乾燥させた接着剤付きアルミシートにおいて、
    塗付される該接着剤は、水溶性樹脂及び水を含むことを特徴とする接着剤付きアルミシート。
  2. 請求項1に記載の接着剤付きアルミシートにおいて、塗布される該接着剤は、樹脂成分が1〜20%であることを特徴とする接着剤付きアルミシート。
  3. 請求項1又は2に記載の接着剤付きアルミシートにおいて、乾燥後の接着剤の付着量は、片面当たり50〜200mg/mであることを特徴とする接着剤付きアルミシート。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートにおいて、該樹脂製支持体シートは、ポリエチレンテレフタレートで構成されることを特徴とする接着剤付きアルミシート。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品において、
    繊維強化プラスチック層の表面又は裏面、あるいは、繊維強化プラスチック層間に、該接着剤付きアルミシートを配置し、接合することを特徴とする成形品。
  6. 請求項5に記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品において、該繊維強化プラスチックには、ポリエステル樹脂を使用することを特徴とする接着剤付きアルミシートを用いた成形品。
  7. 請求項5又は6に記載の成形品は、容器、屋根板、または壁板のいずれかであることを特徴とする成形品。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、繊維強化プラスチック層を水分を含有する樹脂を用いて成形し、該樹脂が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層に貼付けることを特徴とする接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法。
  9. 請求項5乃至7のいずれかに記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、固化した繊維強化プラスチック層の表面又は裏面に、ポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料を塗布し、該樹脂材料が固化する前に接着剤付きアルミシートを該繊維強化プラスチック層の該樹脂材料が塗布された部分に貼付けることを特徴とする接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法。
  10. 請求項8又は9に記載の接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法において、接着剤付きアルミシートを重ね貼りする際には、該アルミシート間にポリエステル樹脂及び水分を含む樹脂材料を塗布し、該樹脂材料が固化する前に該アルミシートを該樹脂材料が塗布された部分に貼付けることを特徴とする接着剤付きアルミシートを用いた成形品の製造方法。
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