(1) 遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数(たとえば、3)の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、複数種類の識別情報(図柄)を変動表示させる可変表示装置(可変表示装置2)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシン(スロットマシン1)において、
ゲーム毎に前記可変表示装置の表示結果が導出されるより前に、複数種類の入賞表示結果(ビッグボーナス(1)、(2)、チャレンジタイム、チェリー、メロン、ブドウ、リプレイ(1)、リプレイ(2))各々の導出を許容するか否かを決定する手段であり、1ゲームにつき2以上の入賞表示結果(リプレイ(1)+(2))の導出を許容することが可能な事前決定手段(ステップS403)と、
前記事前決定手段の決定結果(当選フラグ)に応じて、前記可変表示装置の表示結果を導出させる導出制御手段(ステップS404、ステップS807、S811〜S814等参照)と、
前記複数種類の入賞表示結果のうち予め定められた特別表示結果(チャレンジタイム)が導出されたことを条件として、前記入賞表示結果が導出される確率を通常遊技状態よりも高くする特別遊技状態(チェリー、メロン、ブドウの当選フラグが強制的にセットされるチャレンジタイム)に遊技状態を制御する特別遊技状態制御手段(ステップS912、S1006b〜S1006c)と、
前記複数種類の入賞表示結果のうち予め定められた特定表示結果(リプレイ(2))が導出されたことを条件として、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利状態(RT1)に遊技状態を制御する有利状態制御手段(ステップS918)とを備え、
前記導出制御手段は、
制御されている遊技状態が前記特別遊技状態以外の遊技状態であるとき(初期遊技状態、RT2、RT3等)において、前記事前決定手段により前記複数種類の入賞表示結果のうち予め定められた通常表示結果(リプレイ(1))と前記特定表示結果との導出が許容されているとき(リプレイ(1)+(2)当選したとき)に、前記通常表示結果を前記可変表示装置に導出させ、
制御されている遊技状態が前記特別遊技状態であるとき(メロン+スイカ+チェリー+リプレイ(1)+(2)の当選フラグがセットされているとき)において、前記事前決定手段により前記複数種類の入賞表示結果のうち前記通常表示結果と前記特定表示結果との導出が許容されているときに、前記特定表示結果を前記可変表示装置に導出させる(図7参照)。
このような構成によれば、特定表示結果が導出されたときに、有利状態制御手段により通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に制御される。また、事前決定手段により通常表示結果と特定表示結果との導出が許容されているときにおいて、制御されている遊技状態が特別遊技状態以外の遊技状態であるときに通常表示結果が導出され、特別遊技状態であるときに特定表示結果が導出される。このため、遊技状態が特別遊技状態以外の遊技状態であるときと特別遊技状態であるときとで、特定表示結果が導出され有利状態に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせることができる。これにより、遊技にメリハリを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上述した通常表示結果および特定表示結果は、導出されたときに、前記遊技用価値を用いることなくゲームを行なうことが可能な再ゲームを付与する再遊技表示結果であってもよい。また、通常表示結果および特定表示結果は、導出されたときに、予め定められた大きさの遊技用価値を付与する入賞表示結果であってもよい。
上述した特別遊技状態は、特別表示結果が導出されてから予め定められた大きさの遊技用価値が付与されるまで制御される遊技状態であってもよい。また、特別遊技状態は、特別表示結果が導出され次に開始されるゲームが終了するまで制御される遊技状態であってもよい。
また、上述した事前決定手段は、前記特別遊技状態であるときに、前記複数種類の入賞表示結果(チェリー、メロン、ブドウ)のうち特定の種類の入賞表示結果の導出を強制的に許容するように構成してもよい。この場合には、前記導出制御手段は、前記事前決定手段により前記複数種類の入賞表示結果のうち前記通常表示結果と前記特定表示結果との導出が許容されており、かつ前記特定の種類の入賞表示結果の導出が許容されていないときに前記通常表示結果を前記可変表示装置に導出させ、前記事前決定手段により前記複数種類の入賞表示結果のうち前記通常表示結果、前記特定表示結果、および前記特定の種類の入賞表示結果の導出が許容されているときに前記特定表示結果を前記可変表示装置に導出させるように構成してもよい。
(2) 所定の確率設定条件が成立したとき(RT2が開始したとき、RT2が終了したとき)に、前記事前決定手段が前記複数種類の入賞表示結果のうち前記通常表示結果と前記特定表示結果との導出を許容する確率である特定確率として、第1特定確率(図6(a)のリプレイ(1)+(2))および該第1特定確率よりも高い(判定値数の数が多い)第2特定確率(図6(c)のリプレイ(1)+(2))のうちいずれかを設定する特定確率設定手段(ステップS1013、S1016、S1008、ステップS713)をさらに備え、
前記事前決定手段は、
前記特定確率として前記第1特定確率が設定されているときに前記特別表示結果が導出されたことを契機として前記特別遊技状態に制御されたときに、該特別遊技状態において前記第1特定確率で前記通常表示結果と前記特定表示結果との導出を許容し、
前記特定確率として前記第2特定確率が設定されているときに前記特別表示結果が導出されたことを契機として前記特別遊技状態に制御されたときに、該特別遊技状態において前記第2特定確率で前記通常表示結果と前記特定表示結果との導出を許容する(チャレンジタイム入賞したときであってもステップS912においてRTカウンタが更新されないため、チャレンジタイム入賞したときの確率でリプレイ(1)+(2)の内部抽選が行なわれる)。
このような構成によれば、特別遊技状態に制御されているときには、特別表示結果が導出されたときに設定されている特定確率で、通常表示結果と特定表示結果との導出が許容される。このため、特別表示結果が導出されたときに設定されている特定確率が第2特定確率であったときには、特別遊技状態に制御されているときに特定表示結果の導出が許容され有利状態に制御される確率を高めることができ、遊技者にとっての有利度合いを高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上述した特定確率としては、第3特定確率、第4特定確率等、第1特定確率や第2特定確率以外の確率が設定されるものであってもよい。この場合、所定の条件が成立したときに、特定確率として、第3特定確率を設定する確率設定手段や第4特定確率を設定する確率設定手段等、特定確率設定手段以外の確率設定手段を備えるスロットマシンであってもよい。
(3) 前記複数種類の入賞表示結果各々に割り当てられたビット毎に、開始されるゲームにおいて導出が許容されているか否かを特定可能な許容特定用データ(許容されている役に割り当てられたビットの値として0が格納され、許容されていない役に割り当てられたビットの値として1が格納されたレジスタLおよびレジスタH)を設定する許容特定用データ設定手段(ステップS719、S720、S723、S724、S725b、S727、S729、ステップS948、S950、S953)と、
前記可変表示装置の表示結果が導出された後、前記複数種類の入賞表示結果各々に割り当てられたビット毎に、入賞が発生したか否かを特定可能な入賞特定用データ(入賞した役に割り当てられたビットの値として1が格納され、入賞していない役に割り当てられたビットの値として0が格納されたレジスタBおよびレジスタC)を設定する入賞特定用データ設定手段(ステップS903、ステップS949)と、
前記許容特定用データおよび前記入賞特定用データにおいて同一の種類の入賞表示結果に割り当てられたビット同士の値を演算する演算手段(ステップS951、S954)と、
該演算手段により算出された各ビットの値に基づいて異常入賞か否かを判定する異常入賞判定手段(ステップS952、S955)とをさらに備え、
前記許容特定用データ設定手段は、
前記特別遊技状態以外の遊技状態に制御されているときに、前記許容特定用データとして、前記事前決定手段により導出が許容されている入賞表示結果に対して割り当てられたビットの値に導出が許容されている旨を示す値を設定し(ステップS719、S720、S723、S724、S725b、S727)、
前記特別遊技状態に制御されているときに、前記許容特定用データとして、
前記事前決定手段により導出が許容されているか否かに関わらず前記複数種類の入賞表示結果のうち特定の種類の特定入賞表示結果(メロン、スイカ、チェリー)に対して割り当てられたビットの値に導出が許容されている旨を示す値を設定する(ステップS728、S729)。
このような構成によれば、特別遊技状態以外の遊技状態であるときには、許容特定用データとして、事前決定手段による決定結果に応じた入賞表示結果の導出を許容する旨を示す値が設定される。また、特別遊技状態に制御されているときには、許容特定用データとして、事前決定手段により導出が許容されているか否かに関わらず、特定入賞表示結果の導出を許容する旨を示す値が設定される。そして、遊技状態が特別遊技状態であるか否かに関わらず、許容特定用データおよび入賞特定用データを用いて演算し、その結果に基づき異常入賞か否かを判定することができる。このため、異常入賞か否かを判定するための処理を共通化することができ、遊技状態の違いによってこれらの処理が複雑化してしまうことを防止しつつ、効果的に異常入賞判定を行なうことができる。
(4) 前記特別遊技状態に制御されているときに特別演出(HITランプ54点灯、チャレンジタイムに入賞した旨またはチャレンジタイム中である旨を報知するための演出)を行なう特別演出実行手段をさらに備える構成であってもよい。
このような構成によれば、特別遊技状態に制御されていることを遊技者に認識させることができるため、特定表示結果の導出への期待感を意図的に向上させることができる。
このような構成によれば、異常入賞か否かの判定を行なう際には、許容特定用データおよび入賞特定用データにおいて同一の種類の入賞表示結果が割り当てられたビット同士の値を論理積演算し、その演算結果のうち、0以外の値が1つでもあるか否かを判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように成立している入賞の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、異常入賞か否かの判定を行なう際の処理も簡略化することができる。
なお、前記異常入賞判定手段は、前記演算手段により算出された各ビットの値のうち、0以外の値が1つでもある場合に異常入賞と判定しているが、前記演算手段により算出された各ビットの1と0を反転する演算を行なった後、各ビットの値のうち、0が1つでもある場合に異常入賞と判定するようにしてもよい。
また、前記演算手段が、許容特定用データおよび入賞特定用データにおいて同一の種類の入賞表示結果が割り当てられたビット同士の値を否定論理積演算し、前記異常入賞判定手段が、前記演算手段により算出された各ビットの値のうち、0が1つでもある場合に異常入賞と判定するようにしてもよい。
このような構成によれば、一度、当該ゲームにおいて許容されている入賞表示結果に割り当てられたビットの値を1とし、当該ゲームにおいて許容されていない入賞に割り当てられたビットの値を0とするといった、従来からの当選フラグと同様のデータを作成した後、各ビットの1と0を反転して許容特定用データを設定するので、当該ゲームにおいて許容されている入賞表示結果に割り当てられたビットの値を1とし、当該ゲームにおいて許容されていない入賞に割り当てられたビットの値を0としたデータを他の用途(たとえば、外部へ出力する試験信号や他の基板へ出力するコマンドを作成する際のデータなど)に用いることも可能となる。また、特別遊技状態に制御されているか否かによって演算する際に用いるデータを変更するのみで、その後の許容特定用データの設定処理や、異常入賞の判定処理を共通化することができる。
このような構成によれば、異常入賞か否かの判定を行なう際には、許容特定用データおよび入賞特定用データにおいて同一の種類の入賞表示結果が割り当てられたビット同士の値を論理和演算し、その演算結果のうち、1つでも0があるか否かを判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように成立している入賞の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、異常入賞か否かの判定を行なう際の処理も簡略化することができる。
なお、前記異常入賞判定手段は、前記演算手段により算出された各ビットの値のうち、0が1つでもある場合に異常入賞と判定しているが、前記演算手段により算出された各ビットの1と0を反転する演算を行なった後、各ビットの値のうち、0以外の値が1つでもある場合に異常入賞と判定するようにしてもよい。
また、前記演算手段が、前記異常入賞判定用データ及び前記入賞結果データにおいて同一の種類の入賞表示結果が割り当てられたビット同士の値を否定論理和演算し、前記異常入賞判定手段が、前記演算手段により算出された各ビットの値のうち、0以外の値が1つでもある場合に異常入賞と判定するようにしてもよい。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2は、リールユニット3(図3参照)を備える。リールユニット3内には、後述するリール3L、3C、3Rと、当該リール3L、3C、3R各々に対して、リールを回転/停止させるためのリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)と、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「メロン」、「ブドウ」、「バナナ」、「チェリー」、「ブランク図柄(星印)」、「赤7(図2においては黒塗りの7)」、「白7(図2においては白抜きの7)」、「BAR」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。「赤7」、「白7」および「BAR」は、「メロン」、「ブドウ」、「バナナ」、「チェリー」、「ブランク図柄」よりも大きい、特に横幅が広い図柄であり、リール3L、3C、3Rが回転しているときにも、比較的容易に遊技者が図柄を認識できる。「メロン」、「ブドウ」、「バナナ」、「チェリー」、「ブランク図柄」は、リール3L、3C、3Rが回転しているときに、これを遊技者が認識するのは困難なものとなっている。可変表示装置2は、リールモータ3ML、3MC、3MRにより回転/停止されるリール3L、3C、3R各々の外周部に描かれた図柄を、前面扉の上部に形成された透視窓から遊技者が視認可能となるように構成されている。可変表示装置2は、リール3L、3C、3Rのうち停止しているリールの外周部に描かれた3つの図柄を上中下三段に導出させることができる。
可変表示装置2には、リール3L、3C、3R各々の上段から構成される第1ライン、リール3L、3C、3R各々の下段から構成される第2ライン、リール3L、3C各々の上段とリール3Rの下段から構成される第3ライン、リール3L、3C各々の下段とリール3Rの上段から構成される第4ライン、リール3Lの上段とリール3C、3R各々の下段から構成される第5ライン、リール3Lの下段とリール3C、3R各々の上段から構成される第6ライン、リール3L、3R各々の上段とリール3Cの下段から構成される第7ライン、およびリール3L、3R各々の下段とリール3Cの上段から構成される第8ラインの合計8本の入賞ラインが設定される。すなわち、入賞ラインには、リール3L、3C、3R各々の上段または下段の組合せから構成されるすべてのラインが含まれる。このように入賞ラインが設けられているため、後述する各役を構成する図柄を、リール3L、3C、3R各々の上段または下段に停止させることにより入賞させることができる。リール3L、3C、3Rに描かれた図柄と、リール3L、3C、3Rの停止制御については、さらに詳しく後述するものとする。
可変表示装置2の下側であって、スロットマシン1の前面側ほぼ中央位置には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、大きさ的にも可変表示装置2よりも大きく、しかも遊技者(平均的な身長のものを想定)がスロットマシン1の前に座ったときに遊技者の目線の高さになる位置に設けられているので、可変表示装置2によりも視認容易になっている。
液晶表示器4は、遊技状態や当選フラグの設定状況等、ゲームの進行に応じて様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4には、たとえば、遊技状態に対応した背景画像が表示される。また、液晶表示器4には、当選フラグの設定状況および入賞状況を報知するための画像が表示される。液晶表示器4においては、これらの画像が可変表示装置2のリール3L、3C、3Rの回転/停止に合わせて表示された後、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rの表示結果に対応した演出結果画像が表示される。また、液晶表示器4においては、可変表示装置2の表示結果により連続して小役に入賞すると、後述する小役連続入賞演出等の所定の演出が行なわれる。さらに、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
液晶表示器4の左側には、上からペイアウト表示部21と、クレジット表示部22と、ボーナス告知部36と、リプレイ表示部32と、スタート表示部30と、投入指示表示部29と、ヒット表示部34とが設けられている。ペイアウト表示部21は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、後述する小役に入賞した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数および払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。
ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するビッグボーナス(1)入賞、ビッグボーナス(2)入賞、およびチャレンジタイム入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ヒット表示部34は、HITランプ54(図3参照)が点灯状態となることで、遊技状態が後述するビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジタイムにあることを示す。
液晶表示器4の右側には、入賞表示部25a〜25dが設けられている。入賞表示部25a〜25dは、入賞表示ランプ45a〜45d(図3参照)が点滅状態となることで、可変表示装置2に対応する入賞の表示結果が導出されたことを示す。
また、液晶表示器4の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14およびMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭数が設定され、あるいはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14およびMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭数の設定が行なわれる。
メダル投入口13からのメダルの投入、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作により各ゲームで設定できる賭数は、何れの遊技状態においても3である。賭数が設定されると、スタートレバー11が操作受付可能となり、ゲームを開始させることができる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rと、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18とが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれかが操作されたときに当該停止ボタンに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール3L、3C、3R各々において、停止ボタン12L、12C、12Rのうちいずれかが操作されたときに当該停止ボタンに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。また、前述したように、入賞ラインとして、リール3L、3C、3R各々の上段または下段の組合せから構成されるすべてのラインが設定されており、各役を構成する図柄がリール3L、3C、3R各々の上段または下段に停止させることにより入賞可能に構成されている。このため、リール3L、3C、3R各々において7コマ以内に配置されている図柄から構成される役は、原則として、停止ボタンが操作されたタイミングに関わらず入賞させることができるため、取りこぼしの発生を防止することができる。
また、後述するチャレンジタイムに制御されているときには、停止ボタン12Cの操作から対応するリール3Cの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が75ミリ秒に短縮される。75ミリ秒の間では最大で1コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、停止ボタン12Cが操作されたときに表示されている図柄と、1コマ先にある図柄との合計2コマ分の図柄である。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行なわれたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
可変表示装置2の左右には、それぞれ演出手段としてのスピーカ7L、7Rが設けられている。スピーカ7L、7Rは、入賞時、ビッグボーナス(1)突入時、ビッグボーナス(2)突入時、およびチャレンジタイム突入時における効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行なうと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行なう。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2および液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75E(図3参照)の発光により光による演出を行なう遊技効果表示部5A〜5Eが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Eは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行なうものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Eの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。遊技効果表示部5A〜5Eは、入賞した役の種類に応じて発光することがある。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、および演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行なっている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行なうホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定4)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、および電源のON/OFF切り替えを行なうメインスイッチ94にもそれぞれ接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。なお、第2リセットスイッチ93は、後述するように、ゲームの進行を停止させる打ち止め制御が行なわれ打止状態に制御されている場合、該打止状態を解除するための解除操作を受付ける手段でもある。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113およびI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118等の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111が取り扱うデータの1ワードは、8ビット(1バイト)であり、RAM112、ROM113のアドレスも、8ビット単位で割り付けられている。
CPU111には、処理を実行するのに必要なデータの読み出し及び書き込みが行なわれる複数のレジスタ(記憶領域)が設けられている。詳しくは、主に演算用データが格納されるレジスタ(フラグレジスタ)AおよびF、汎用データが格納されるレジスタB、C、H、L、実行中のプログラムの位置を示すデータが格納されるPCレジスタ、スタックポインタ(後述するスタック領域の現在の位置を示すアドレス)が格納されるSPレジスタ、後述するリフレッシュ動作を行なうRAM112のメモリブロックを示すデータが格納されるRレジスタ、RAM112の格納領域を参照する際の基準となる位置を示すデータが格納されるIX、IYレジスタ、割込発生時に参照する割込テーブルの位置を示すデータが格納されるIレジスタが設けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。RAM112とROM113のアドレスの割り当ては、メーカにおける開発用機種とホールに納入される量産機種とで異なる。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数には、ハードウェア乱数機能により抽出した数値をソフトウェアにより加工した数値が使用される。
電源監視回路117は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出(たとえば、所定電圧以下になったか否か判定)したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する回路である。制御部110は、特に図示はしないが、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に電圧低下信号が入力されることで外部割込が発生し、制御部110のCPU111は外部割込に応じて電断割込処理を実行する。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性があるすべてのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されているすべてのデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7(図4参照)にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実に制御部110は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときに制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を起動させるとともに、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行なわなかった場合に制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる回路である。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。これらのコマンドは、それぞれ8ビットで構成される。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、あるいは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行なっている。
遊技制御基板101には、また、流路切替ソレノイド49、ペイアウト表示器53、クレジット表示器52、投入指示ランプ59、スタートランプ60、リプレイランプ62、HITランプ54、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63R、入賞表示ランプ45a〜45dが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、RAM112に設定された当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123およびI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125およびサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。また、割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行なうと共に、演出制御基板102内の各回路およびこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行なわれる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75E、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、蛍光灯6、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行なっている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105およびリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス(1)中信号、ビッグボーナス(2)中信号、レギュラーボーナス中信号、チャレンジタイム中信号、メダルIN信号、およびメダルOUT信号を、当該外部装置に出力する。これに加えて、当選状況信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号を外部装置に出力するものであってもよい。
次に、遊技制御基板101のRAM112の構成について説明する。図4は、RAM112の記憶領域の構成を示す図である。まず、図4(a)を参照して、RAM112には、重要ワーク112−1、一般ワーク112−2、特別ワーク112−3、設定値ワーク112−4、非保存ワーク112−5、スタック領域112−6、パリティ格納領域112−7、および未使用領域112−8を含む複数の記憶領域が設けられている。
これらの記憶領域のうち、特に、設定値ワーク112−4は、後述する内部当選の当選確率を定める設定値を格納する領域である。パリティ格納領域112−7は、電源の遮断時においてRAMパリティを格納する領域である。また、RAM112は、停電時においてもバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
一般ワーク112−2には、各ゲームの終了時においてクリアされる領域であり、小役、リプレイ等の一般役の当選状況を設定する一般当選用領域と、ゲームが行なわれた結果入賞した役の入賞状況を設定する入賞用領域とが設けられている。特別ワーク112−3には、1ゲームごとにクリアされることはなく、後述するビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイム等の特別役の当選状況を設定する特別当選用領域が設けられている。
ここで、図4(b)〜(d)を参照して、一般当選用領域、入賞用領域、および特別当選用領域について説明する。図4(b)は、内部抽選で当選した一般役の当選番号を格納するためにRAM112に割り当てられた一般役格納ワークの構成を示す図であり、図4(c)は、内部抽選で当選した特別役の当選番号を格納するためにRAM112に割り当てられた特別当選用領域の構成を示す図であり、図4(d)は、入賞した役の当選番号を格納するためにRAM112に割り当てられた入賞用領域の構成を示す図である。なお、以下では、各ビットに記憶されている値を2進法表記で説明するものと、16進法表記で説明するものと、があるが、単に数値を示すもの(たとえば、「1」)は2進法表記を示し、数値の後ろにHを示すもの(たとえば、「1H」)は16進法表記を示すものとする。
一般当選用領域は、図4(b)に示すように、1バイトからなる。一般当選用領域の最下位ビット(以降、第0ビットという。また、第0ビットよりも上位のビットを順に第1〜第7ビットという)に「1」が格納される場合にはチェリー、第1ビットに「1」が格納されている場合にはメロン、第2ビットに「1」が格納されている場合にはブドウ、第3ビットに「1」が格納されている場合にはリプレイ(1)、第4ビットに「1」が格納されている場合にはリプレイ(2)の当選を示すこととなる。なお、一般役に対応するビットに「0」が格納されている場合には、当選していないことを示す。
特別当選用領域は、図4(c)に示すように、1バイトからなる。特別当選用領域の最下位ビット(以降、第0ビットという。また、第0ビットよりも上位のビットを順に第1〜第7ビットという)に「1」が格納されている場合にはビッグボーナス(1)、第1ビットに「1」が格納されている場合にはビッグボーナス(2)、第2ビットに「1」が格納されている場合にはチャレンジタイムの当選を示すこととなる。なお、特別役に対応するビットに「0」が格納されている場合には、当選していないことを示す。
すべての役の当選状況を特定するための当選フラグは、特別当選用領域の1バイトを上位バイトとし、一般当選用領域の1バイトを下位バイトとしてなる2バイトのデータにより構成される。
入賞用領域は、図4(d)に示すように、2バイトからなる。入賞用領域の最下位ビット(以降、第0ビットという。また、第0ビットよりも上位のビットを順に第1〜第15ビットという)に「1」が格納される場合にはチェリー、第1ビットに「1」が格納されている場合にはメロン、第2ビットに「1」が格納されている場合にはブドウ、第3ビットに「1」が格納されている場合にはリプレイ(1)、第4ビットに「1」が格納されている場合にはリプレイ(2)の入賞を示すこととなる。また、入賞用領域の第8ビットに「1」が格納されている場合にはビッグボーナス(1)、第9ビットに「1」が格納されている場合にはビッグボーナス(2)、第10ビットに「1」が格納されている場合にはチャレンジタイムの入賞を示すこととなる。なお、各役に対応するビットに「0」が格納されている場合には、当該役が入賞していないことを示す。
図4(a)に戻り、スタック領域112−6は、CPU111のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、ゲームの進行に応じて、データが格納されていないすなわち使用されていない未使用スタック領域と、データが格納されている使用中スタック領域とから構成される。スタック領域112−6は、RAM112の領域のうち、予め定められた開始アドレスから最終アドレスまでに対応する領域が割り当てられている。そして、使用中スタック領域は、スタック領域112−6の開始アドレスからデータが実際に格納された格納アドレスまでに対応する領域をいう。格納アドレスは、データが格納される毎に変化するアドレスである。未使用スタック領域は、格納アドレスの次のアドレスからスタック領域112−6の最終アドレスまでに対応する領域をいう。スタック領域112−6の未使用スタック領域は、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)にクリアされる領域である。
未使用領域112−8は、ゲームの進行に応じて更新されるデータの読み出しおよび書き込みが行なわれることなく、使用することが定義されていない領域であり、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)においてクリアされる領域である。
上記スロットマシン1においては、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。メダルの払出率は、遊技者が賭数の設定のために投入するメダルの数に対する、後述する内部抽選で当選する小役に対して払い出される(クレジット加算される)こととなるメダルの数の期待値の割合で算出される。実際に入賞する小役に対して払い出されることとなるメダルの数に基づいて計算されるのではない。後述するように遊技状態が異なると、メダルの払出率も変わることとなる。
ここで、設定スイッチ91による設定値の変更操作について説明する。設定値を変更するためには、設定キースイッチ92をON状態としてからメインスイッチ94によりスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定値を変更せずにスロットマシン1を起動する場合には、設定キースイッチ92をOFF状態としてメインスイッチ94により電源をONすればよい。
設定キースイッチ92をON状態として電源をONすると、設定値の変更操作が可能な設定変更モードになる。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91が操作されると、設定値が1ずつ更新されていく(設定4からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートレバー11が操作されてから設定キースイッチ92がOFFされると、変更後の確定した設定値がRAM112の所定の領域に記憶される。そして、遊技の進行が可能な状態に移行する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムのいずれかへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)を単にビッグボーナスという場合もある。また、ビッグボーナスをBBと示す場合があり、チャレンジタイムをCTと示す場合がある。ビッグボーナスを単にボーナスという場合もある。
図5(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類、可変表示装置2における図柄の組合せ、ボーナスの終了条件、および次のゲームから移行されるRTの種類を説明する図である。本実施の形態におけるRTの種類としては、再遊技役に当選する確率が各々異なるRT1〜RT3が設けられている。なお、RT1〜RT3に制御されている遊技状態を単にRTという場合もある。
ビッグボーナス(1)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がそれぞれビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に移行する。
ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)においては、当該ビッグボーナス(1)または当該ビッグボーナス(2)が終了するまで、12ゲームを消化したことまたは8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したことにより終了条件が成立するレギュラーボーナス(RBと示す場合もある)に、繰り返し制御される。遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にある間は、それぞれビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM112に設定される。また、遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される。
ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)は、各々、遊技者に払い出したメダルの枚数が351枚を越えたときに終了条件が成立し終了する。ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)に内部当選してから、該当選したビッグボーナスが入賞するまでの間、RT3に遊技状態が制御される。また、ビッグボーナス(1)の終了後およびビッグボーナス(2)の終了後は、各々、予め規定されている50ゲームの間だけRT2に遊技状態が制御される。ただし、RT2に遊技状態が制御されているときに、ビッグボーナスに入賞すると、規定のゲーム数が残っていても、その時点でRT2が終了する。RT2に遊技状態が制御されてから予め規定されているゲーム数が消化されたときに、初期化条件が成立し、初期遊技状態に制御される。
また、ビッグボーナス(1)が入賞したとき、ビッグボーナス(2)が入賞したとき、ビッグボーナス(1)が終了した後、およびビッグボーナス(2)が終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナス(1)が終了したとき、およびビッグボーナス(2)が終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態に第2リセットスイッチ93が操作されるまで制御される。
チャレンジタイムは、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「BAR−BAR−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。チャレンジタイムが入賞すると、遊技状態がそれぞれチャレンジタイムに移行する。チャレンジタイムは、1ゲームを消化したことにより終了条件が成立する。遊技状態がチャレンジタイムにある間は、チャレンジタイム中フラグがRAM112に設定される。
後述する内部抽選においてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムに当選していても、停止ボタン12L、12C、12Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムを構成する図柄が、リール3L、3C、3R各々において7コマ以内に配置されていないためである。もっとも、適正なタイミングで操作されずに、これらの役に入賞しなかった場合には、これらの役に当選しているときも当選していないときにも導出可能となるチャンス目(入賞の観点で言うと、ハズレ)が導出されることがある。ハズレの表示結果には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムに当選していないときのみに導出可能となるハズレ目もある。
一方、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイム、および後述するチェリー以外の、メロン、ブドウ、リプレイ(1)、リプレイ(2)が後述する内部抽選において当選したときには、これらの役を構成する図柄が、リール3L、3C、3R各々において7コマ以内に配置されているため、原則として、停止ボタン12L、12C、12Rを操作したタイミングに関わらず入賞可能なものとなっている。なお、リプレイ(2)は、後述するように、チャレンジタイム中に当選すると引き込み入賞させるためのリール制御が行なわれるが、チャレンジタイム中はリール3Cについて引き込み可能なコマ数が最大1コマになるため、停止ボタン12Cを操作したタイミングによって引き込むことができない場合も発生し得るように構成されている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール3Lについていずれかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインにつき2枚のメダルが払い出される。左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止したときには、4つの入賞ラインでの導出となるので合計8枚のメダルが払い出される。後述する内部抽選においてチェリーに当選していても、停止ボタン12Lをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。チェリーを構成するリール3Lの図柄が、リール3Lにおいて7コマ以内に配置されていないためである。
メロンは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「メロン−メロン−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ブドウは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
リプレイ(1)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ(2)は、初期遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「ブドウ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。
リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
また、遊技状態が初期遊技状態であるときにおいて、リプレイ(2)入賞したときには、予め規定されている200ゲームの間だけRT1に遊技状態が制御される。ただし、RT1に遊技状態が制御されているときに、ビッグボーナスの特別役に入賞すると、規定のゲーム数が残っていても、その時点でRT1が終了する。RT1に遊技状態が制御されてから予め規定されているゲーム数が消化されたときに、初期化条件が成立し、初期遊技状態に制御される。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞(入賞表示結果の導出)を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行なわれる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
図5(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられる。遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。各ゲームにおける遊技状態において抽選対象となる役が参照される。複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
遊技状態がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)中に提供されるレギュラーボーナス(RB)にあるときには、チェリー、ブドウ、メロンが内部抽選の対象役として順に読み出される。また、遊技状態がチャレンジタイム(CT)にあるときには、チェリー、ブドウ、メロン、リプレイ(1)+(2)が内部抽選の対象役として順に読み出される。
初期遊技状態にあるときには、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ブドウ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)+ブドウ、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイム+チェリー、チャレンジタイム、チェリー、ブドウ、メロン、リプレイ(1)+(2)が内部抽選の対象役として順に読出される。
遊技状態がRTにあるときには、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ブドウ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)+ブドウ、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイム+チェリー、チャレンジタイム、チェリー、ブドウ、メロン、リプレイ(1)+(2)が内部抽選の対象役として順に読出される。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役に対応するRAM112の領域に当選した旨のデータが設定される。判定値数は、ROM113に予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。ブドウ、メロン、チェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスおよびチャレンジタイムに対応する判定値数の格納アドレスと、初期遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。判定値数は、その値が256以上となるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。
抽選対象となる役の判定値数は、遊技状態に対応して登録されている。抽選対象となる役が同じであっても、制御されている遊技状態が、初期遊技状態であるか、ビッグボーナスで提供されるレギュラーボーナスであるか、チャレンジタイムであるか、RT1〜RT3のいずれであるかによって、当選確率が異なっている場合があるからである。また、抽選対象となる役の遊技状態に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(たとえば、値が「1」とされる)。
たとえば、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ブドウ、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)+ブドウ、チャレンジタイム+チェリーは、初期遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、初期遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
また、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムは、初期遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、初期遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。なお、これらの役については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
ブドウ、メロン、およびチェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスに対応する判定値数の格納アドレスと、チャレンジタイムに対応する判定値数の格納アドレスと、初期遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。これらの小役のうちでブドウ、メロンの共通フラグの値は1であり、いずれの遊技状態の場合も設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。チェリーについての共通フラグは0であり、いずれの遊技状態の場合も設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイ(1)+(2)は、チャレンジタイム、初期遊技状態、またはRTにおいて内部抽選の対象となり、チャレンジタイムであるか、初期遊技状態であるか、RT1〜3のいずれであるかに応じて判定値数が登録されている。チャレンジタイム、初期遊技状態、およびRTのいずれにおいても、リプレイ(1)+(2)については共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
本実施の形態において、リプレイ(1)+(2)に同時当選しているときには、遊技状態がチャレンジタイム中であるか否かに応じて、予め定められた方の役が入賞するようにリール制御が行なわれる。具体的には、リプレイ(1)+(2)に同時当選しているときには、遊技状態がチャレンジタイム中以外であるときにRT1への制御を伴わないリプレイ(1)が入賞するようにリール制御が行なわれ、遊技状態がチャレンジタイム中であるときにRT1への制御を伴うリプレイ(2)が入賞するようにリール制御が行なわれる。
図6は、遊技状態および設定値に基づいて取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。この判定値数は、開発用の機種ではRAM112に、量産機種ではROM113に割り当てられたアドレス領域に設けられている記憶領域に格納されている。
図6(a)は、遊技状態が初期遊技状態であるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1のときに、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であるときに「20」が、ビッグボーナス(2)であるときに「19」が、チャレンジタイムであるときに「85」が、ビッグボーナス(1)+チェリーであるときに「30」が、ビッグボーナス(2)+チェリーであるときに「30」が、チャレンジタイム+チェリーであるときに「20」が、ビッグボーナス(1)+ブドウであるときに「38」が、ビッグボーナス(2)+ブドウであるときに「38」が、メロンであるときに「5000」が、チェリーであるときに「932」が、ブドウであるときに「2180」が、リプレイ(1)+(2)であるときに「8978」が、判定値数として取得される。図6(a)には、設定値が2〜4のときについても同様に、内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数が示されている。
図6(a)に示すように、設定値として設定されている値が大きいほど、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムの内部抽選において取得される判定値数が大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
図6(b)〜図6(d)は、遊技状態がRTであるときであって、リプレイ(1)+(2)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。なお、遊技状態がRTであるときのリプレイ(1)+(2)以外の入賞役の内部抽選において取得される判定値数は、図6(a)で示した判定値数と同様である。すなわち、遊技状態がRTであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数は、図6(a)で示したリプレイ(1)+(2)の内部抽選において取得される判定値数を、図6(b)〜(d)で示すリプレイ(1)+(2)の内部抽選において取得される判定値数に置き換えたものとなる。
図6(b)は、遊技状態がRT1であるときであって、リプレイ(1)+(2)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役がリプレイ(1)+(2)であるときに「38000」が判定値数として取得される。
図6(c)は、遊技状態がRT2であるときであって、リプレイ(1)+(2)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役がリプレイ(1)+(2)であるときに「43600」が判定値数として取得される。
図6(d)は、遊技状態がRT2であるときであって、リプレイ(1)+(2)の内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役がリプレイ(1)+(2)であるときに「20000」が判定値数として取得される。
図6(a)〜図6(d)で示したように、リプレイ(1)+(2)が当選する確率が、初期遊技状態であるときに8978/65536≒13.69%となり、RT1であるときに38000/65536≒57.9%となり、RT2であるときに43600/65536≒66.5%となり、RT3であるときに20000/65536≒30.5%となるように判定値数が設定されている。このように、リプレイ(1)+(2)が当選する確率は、初期遊技状態であるときよりもRT1〜RT3のときの方が高くなるように判定値数が設定されている。このため、RT1〜RT3は、初期遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
また、RT1およびRT2は、RT3と比較して、極端に再遊技役に当選しやすい状態となる。このような再遊技役に当選しやすいRT1へ遊技状態を移行する契機となるリプレイ(2)は、内部抽選において当選していても、遊技状態がチャレンジタイム中でなければ、リール制御により入賞しない。一方、リプレイ(2)は、内部抽選において当選したときの遊技状態がチャレンジタイム中であれば、リール制御により入賞可能になる。よって、チャレンジタイムは、初期遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利状態といえる。
また、チャレンジタイムに入賞したときの遊技状態がRTに制御されているときには、チャレンジタイム中におけるリプレイ(1)+(2)の内部抽選において、入賞時に制御されているRTから特定される判定値数が取得されるため、リプレイ(1)+(2)に当選する確率が初期遊技状態であるときよりも向上する。たとえば、RT2に遊技状態が制御されているときには、リプレイ(1)+(2)に当選する確率が高いため、チャレンジタイム入賞したときにリプレイ(2)に入賞する確率が高くなる。このため、RT2は、RT2以外の遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。なお、特に、ビッグボーナス(1)または(2)が終了した後に制御されるRT2を、チャンスRTという場合もある。
図6(e)は、遊技状態がレギュラーボーナスであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役がメロンであるときに「54100」が、チェリーであるときに「3000」が、ブドウであるときに「300」が、判定値として取得される。このように、メロンやチェリーが当選する確率は、初期遊技状態であるときよりもレギュラーボーナスのときの方が高くなるように判定値数が設定されている。このため、レギュラーボーナスは、初期遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
なお、遊技状態がチャレンジタイムであるときの内部抽選において取得される小役の判定値数については、図6(e)で示した小役の判定値数であってもよく、図6(a)で示したメロン、チェリー、ブドウの判定値数であってもよく、これらと異なる判定値数であってもよい。チャレンジタイムであるときには、後述するように、メロン、チェリー、ブドウについての内部抽選において当選しなかった場合であっても、強制的にメロン、チェリー、およびブドウの当選フラグがセットされる。このように、チャレンジタイムは、メロン、チェリー、ブドウが表示結果として停止される確率を通常状態であるときよりも高くするため、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。また、前述したように遊技状態がチャレンジタイムであるときの内部抽選において取得される再遊技役の判定値数については、チャレンジタイムに入賞したときの遊技状態から特定される判定値数が取得される。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。CPU111は、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM113に格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作された停止ボタン12L、12C、12Rに対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止させる制御を行なう。
図7は、ROM113に格納されたテーブルインデックスを示す図である。図示するように、テーブルインデックスには、内部当選状況別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
このように内部当選状況が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。ここで、テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスとからなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、すべてのリール3L、3C、3Rが回転しているか、左リール3Lのみ停止しているか、中リール3Cのみ停止しているか、右リール3Rのみ停止しているか、左、中リール3L、3Cが停止しているか、左、右リール3L、3Rが停止しているか、中、右リール3C、3Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、リール3L、3C、3Rの内のいずれかが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。
テーブル作成用データには、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されている。それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスは、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて特定でき、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
また、引込コマ数データは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。リールモータ3ML、3MC、3MRには、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ3ML、3MC、3MRを168ステップ駆動させることでリール3L、3C、3Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図2参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
停止制御テーブルは、前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される。停止制御テーブルには、0〜20の領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)で停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されている。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データからすべてのリール3L、3C、3Rが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開してすべてのリール3L、3C、3Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、リール3L、3C、3Rのうちのいずれか1つが停止したとき、またはいずれか2つが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU111が停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、テーブルインデックスには、一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の内部当選状況、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、内部当選状況、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)のすべてが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、ハズレの場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。一方、ハズレの場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と小役が同時に当選した場合や、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ブドウなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
なお、チャレンジタイムのときのリール3Cの引込コマ数としては、0〜1の値が定められており、停止操作を検出してから最大1コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大1コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、チャレンジタイムのときのテーブルインデックスには、メロン、ブドウをチェリーよりも優先して、リール3L、3Rについて4コマの範囲で最大限に引き込み、リール3Cについて1コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上にリール3L,3C,3Rについて最大引込範囲で小役のうちメロンおよびブドウを、チェリーより優先的に揃えて停止させる制御が行なわれる。なお、メロンを停止させるかブドウを停止させるかについては、停止操作されたタイミングで決定される。
また、テーブルインデックスには、再遊技役が重複して当選した場合(リプレイ(1)+(2)当選)に対応して、予め定められたリプレイを構成する図柄を、4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。
具体的に、リプレイ(1)+(2)に当選したときの遊技状態がチャレンジタイム以外に制御されているとき、すなわち内部当選状況がリプレイ(1)+(2)にのみ当選している状況のときには、リプレイ(1)を構成する図柄を、4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。すなわち、遊技状態がチャレンジタイム中以外であるときにリプレイ(1)+(2)に同時当選しているときには、RT1への制御を伴わないリプレイ(1)を構成する図柄を、4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、遊技状態がチャレンジタイム中以外であるときに、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲でリプレイ(1)を構成する図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
また、チャレンジタイム中であるときに内部抽選においてリプレイ(1)+(2)に当選したとき、すなわち内部当選状況がリプレイ(1)+(2)およびメロン、ブドウ、チェリーが当選している状況のときには、リプレイ(2)を構成する図柄を、4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。すなわち、遊技状態がチャレンジタイム中であるときにリプレイ(1)+(2)に同時当選しているとき、つまりメロン、ブドウ、チェリーに加えて、リプレイ(1)+(2)が内部当選した状況のときには、RT1への制御を伴うリプレイ(2)を構成する図柄を、リール3Lおよびリール3Rについては最大4コマの範囲で、またリール3Cについては最大1コマの範囲で、各々、引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、遊技状態がチャレンジタイム中であるときに、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲でリプレイ(2)を構成する図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。なお、チャレンジタイム中であり、かつ内部抽選においてリプレイ(1)+(2)に当選しているときであって、リプレイ(2)を引き込むことができない場合には、前述したように、小役のうちメロンおよびブドウを、チェリーより優先的に引き込むよう引込コマ数が定められたテーブル作成用データを用いてリールの停止制御が行なわれ、これらの小役を構成する図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行なわれ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行なわれる。このような演出を行なうためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、すべてコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくともBETコマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、および遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
BETコマンドは、現時点で設定されている賭数を示すもので、賭数の値が1加算させられる毎に送信される。当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行なわれたときに送信される。リール回転コマンドは、リール3L、3C、3Rが回転開始するタイミングを示すもので、リール3L、3C、3Rの回転が実際に開始されるときに送信される。リール停止コマンドは、リール3L、3C、3Rの別と中段に停止された図柄の番号を示すもので、リール3L、3C、3Rがそれぞれ停止されたときに送信される。
入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別と当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行なわれたときに送信される。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すもので、1ゲームの終了時において送信される。遊技状態コマンドは、遊技状態がRT1〜RT3のうちいずれかにあることを示す場合は、当該RTの残りゲーム数が少なくとも4ゲーム以上、3ゲーム、2ゲーム、1ゲームの場合を区別できるものとなっている。
演出制御基板102のCPU121は、このように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて、後述するように、各種の演出を行なうものとしている。
なお、演出制御基板102においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM122に設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できないので、ROM123にはリール3L、3C、3Rに配置されたすべての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール3L、3C、3Rに停止されている図柄が登録される。
さらに、RAM122には、遊技制御基板101から受信した当選状況通知コマンドが示す各役の当選状況(1ゲーム分)、入賞情報コマンドが示す入賞状況を保存するための領域(3ゲーム分)、遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存するための領域(4ゲーム分)もそれぞれ設けられている。また、後述する各種フラグを設定する領域も設けられている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、CPU111を含む制御部110が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワーク112−4に格納されており、RAM112に格納されたデータに異常がないことが条件となる。
図8は、遊技制御基板101のCPU111が実行する起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、遊技制御基板101のリセット回路118からリセット信号が入力されて制御部110が起動されたときに行なわれる処理である。なお、リセット信号は、電源投入時および制御部110の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴う制御部110の起動時および制御部110の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理となる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、スタックポインタ等を初期化し(ステップS101)、RAM112へのアクセスを許可する(ステップS102)。そして、設定キースイッチ92がONの状態か否かを判定する(ステップS103)。設定キースイッチ92がONでなければ、RAM112に記憶されているデータのうちパリティ格納領域112−7を除くすべてのデータに基づいてRAMパリティを計算する(ステップS104)。
次に、ここで計算したRAMパリティがパリティ格納領域112−7に格納されているRAMパリティ、すなわち前回の電源断時に計算して格納されたRAMパリティと比較し(ステップS105)、双方のRAMパリティが一致したか否か、すなわちRAMに格納されているデータが正常か否かを判定する(ステップS106)。なお、この実施例では、RAMパリティによるRAM112が正常か否かの判定は、起動処理においてのみ行なわれるようになっている。
ステップS106においてRAMパリティが一致していなければ、RAM112に格納されているデータが正常ではないので、図10に示すRAM異常エラー処理に移行する。RAMパリティが一致していれば、RAM112に格納されているデータが正常であるので、スタック領域112−6に格納されているレジスタを復帰し(ステップS107)、割込禁止を解除して(ステップS108)、電源断前の処理に戻る。
また、ステップS103において設定キースイッチ92がONの状態であれば、スタック領域112−6のうち使用中スタック領域を除いてRAM112に格納されているデータをすべて初期化(設定値ワーク112−4以外は0、設定値ワーク112−4は0に書き換える)し(ステップS109)、割込禁止を解除して(ステップS110)、図9に示す設定変更処理に移行する(ステップS111)。そして、設定変更処理の終了後、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図9は、CPU111がステップS111で実行する設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。設定変更処理では、まず、設定変更モード中である旨を示す設定変更中フラグをRAM112の所定の領域にセットし(ステップS201)、設定値ワーク112−4に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク112−4の値は1に書き換えられているので、ここでは1である)を読み出す(ステップS202)。
その後、設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態となる(ステップS203、S204)。ステップS203において設定スイッチ91の操作が検出されると、ステップS202において読み出した設定値に1を加算し(ステップS205)、加算後の設定値が5であるか否か、すなわち正常範囲を越えたか否かを判定する(ステップS206)。加算後の設定値が5でなければ、再びステップS203、S204の設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。加算後の設定値が5であれば、設定値を1に補正して(ステップS207)、再びステップS203、S204の設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。
ステップS204においてスタートスイッチ41の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値を設定値ワーク112−4に格納して設定値を確定する(ステップS208)。その後、設定キースイッチ92がOFFの状態となるまで待機する(ステップS209)。そして、ステップS209において設定キースイッチ92がOFFの状態になったと判定されると、ステップS201でセットした設定変更中フラグをクリアする(ステップS210)。ステップS210において設定変更中フラグがクリアされて初期化条件が成立した後に、遊技状態を初期遊技状態に設定し(ステップS211)、図8のフローチャートに復帰すると、初期遊技状態での遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図10は、遊技制御基板101のCPU111が実行するRAM異常エラー処理を詳細に示すフローチャートである。RAM異常エラー処理では、ペイアウト表示器53を制御してRAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示した後(ステップS301)、いずれの処理を行なわないループ処理に移行する。
上記のように起動処理においては、設定キースイッチ92がONの状態でない場合に、電源断時に計算したRAMパリティと起動時に計算したRAMパリティとを比較することで、RAM112に記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM異常エラー処理に移行する。RAM異常エラー処理では、RAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示させた後、いずれの処理も行なわないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
RAMパリティが一致しなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラー処理に移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、割込禁止が解除されるまでは、電源が遮断しても電断割込処理は行なわれない。すなわち、電断割込処理において新たにRAMパリティが計算されて格納されることはないので、制御部110が起動しても設定キースイッチ92がONの状態で起動した場合を除き、常にRAMパリティは一致することがないので、制御部110を起動させてゲームを開始(再開)させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラー状態に一度移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、設定変更処理が行なわれて設定スイッチ91の操作により新たな設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち、RAM異常エラー状態に移行した状態では、設定スイッチ91の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを開始(再開)させることが可能となる。なお、RAM異常エラー以外のエラー状態では、RAMパリティの不一致の問題がないため、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93の操作でのみゲームの進行が不能な状態を解除し、ゲームを再開させることができる。
以上のように遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートレバー11の操作前の賭数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信は、本発明の説明に必要なものだけを説明し、そうでないコマンドの送信については、説明を省略する。
図11は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行なうゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行なわれる(ステップS401)。初期処理においてクリアされるRAM112の所定の領域とは、たとえば、スタック領域112−6の未使用スタック領域、未使用領域112−8等である。初期処理におけるスタック領域112−6の未使用スタック領域のクリア処理は、前述したように格納アドレスの次のアドレスからスタック領域112−6の最終アドレスまでの領域が特定され、当該特定された領域をクリアすることにより行なわれる。
なお、本実施の形態においてRAM112の記憶領域のクリアまたは初期化とは、対象となる領域のデータを0クリアすること、すなわち対象となる領域の値を0に更新することであるが、たとえば、対象となる領域のデータを予め定められた初期値に書き換えるものであってもよい。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、あるいはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう(ステップS402)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう(ステップS403)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる(ステップS404)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右のすべてのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。リール3L、3C、3Rの回転開始時、および回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる(ステップS405)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる(ステップS406)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行なわれる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。
払出処理が終了すると、フリーズ処理が行なわれる(ステップS406)。フリーズ処理では、ビッグボーナス(1)入賞時、ビッグボーナス(2)入賞時、ビッグボーナス(1)の終了時、およびビッグボーナス(2)の終了時に、BET処理への移行を遅延させることにより、その間賭数の設定を不能化させる処理が行なわれる。また、ビッグボーナス(1)の終了時、およびビッグボーナス(2)の終了時の打止状態もこの処理により制御される。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS402のBET処理について詳しく説明する。図12、図13は、CPU111がステップS402で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、RAM112において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアする(ステップS501)。次に、前回のゲームのリプレイ入賞に基づくリプレイゲーム中フラグがRAM112に設定されているかどうかにより、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS502)。
当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1だけ加算し(ステップS503)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS504)。また、これによってBETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるかどうかを判定する(ステップS505)。BETカウンタの値が規定数に達するまで、ステップS503、S504の処理を繰り返して行ない、BETカウンタの値が規定数に達すると、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作の検出待ちの状態で待機する(ステップS506)。スタートレバー11の操作が検出されると、図11のフローチャートに復帰する。
当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS507)。BETカウンタの値が規定数であれば、RAM112においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS508)。クレジットカウンタの値が50であれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS509)。そして、ステップS511の処理に進む。BETカウンタの値が規定数でない場合、またはクレジットカウンタの値が50でない場合には、流路切替ソレノイド49をONの状態とし、メダルの流路をホッパー80側としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS510)。そして、ステップS511の処理に進む。
ステップS511では、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0であるか否かを判定する。クレジットカウンタの値とBETカウンタの値のいずれか一方でも0でなければ、精算スイッチ47により精算ボタン16の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS512)。精算ボタン16の操作が検出されていれば、クレジットカウンタおよびBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御を行なう精算処理を行なう(ステップS513)。なお、精算処理の詳細については、後述する。そして、ステップS507の処理に戻る。
クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0の場合、または精算ボタン16の操作が検出されていなければ、投入メダルセンサ44により投入メダルの通過が検出されたかどうかを判定する(ステップS514)。投入メダルの通過が検出されていれば、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS515)。BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS516)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS517)。そして、ステップS507の処理に戻る。
BETカウンタの値が規定数であれば、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS518)。クレジットカウンタの値が50であれば、そのままステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が50でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ加算する(ステップS519)。
投入メダルの通過が検出されてない場合には、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS520)。BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS521)。スタートレバー11の操作が検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。スタートレバー11の操作が検出されていれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する。また、1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、精算ボタン16の操作を無効とする(ステップS522)。そして、BET処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS523)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ、1枚BETスイッチ45により1枚BETボタン14の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS524)。1枚BETボタン14の操作が検出されていなければ、MAXBETスイッチ46によりMAXBETボタン15の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS525)。MAXBETボタン15の操作も検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。
1枚BETボタン14の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS526)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS527)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS528)。そして、ステップS507の処理に戻る。
MAXBETボタン15の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS529)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS530)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS531)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS532)。ここで、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)になったかどうかを判定する(ステップS533)。BETカウンタの値が規定数であれば、ステップS507の処理に戻る。BETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS529の処理に戻る。ステップS529でクレジットカウンタの値が0であると判定されると、ステップS507の処理に戻る。
次に、ステップS513の精算処理について詳しく説明する。図14は、CPU111がステップS513およびステップS407のフリーズ処理で実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS601)。また、ホッパーモータ82をONの状態として駆動させる(ステップS602)。
次に、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS603)。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS604)。クレジットカウンタの値かBETカウンタの値かの一方でも0でなければ、払出センサ81によりメダルの払い出しが検出されたか否かを判定する(ステップS605)。メダルの払い出しが検出されていなければ、ステップS603の処理に戻る。
メダルの払い出しが検出されていれば、さらにクレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS606)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS607)、ステップS603の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値を1だけ減算し(ステップS608)、ステップS603の処理に戻る。
ステップS603、S604においてクレジットカウンタの値もBETカウンタの値も0であれば、ホッパーモータ82をOFFの状態として駆動を停止させる(ステップS609)。そして、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
次に、上記したステップS403の抽選処理について詳しく説明する。図15は、CPU111がステップS403で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112にビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にあるかどうかを判定する(ステップS701)。遊技状態がビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のいずれにもなければ、そのままステップS704の処理に進む。
遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にあれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS702)。遊技状態がレギュラーボーナスになければ、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の最初のゲームであるか、ビッグボーナス(1)中において1セット分のレギュラーボーナスが終了して未だ当該ビッグボーナス(1)が終了していないときのゲームであるので、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御する(ステップS703a)。そして、ステップS704の処理に進む。遊技状態がレギュラーボーナスにあれば、そのままステップS704の処理に進む。
本実施の形態においては、外部出力基板105から外部装置に対して、ステップS703aにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されたことに応じて、前述したレギュラーボーナス中信号の出力が開始され、図20を用いて後述するS1006a、S1012、S1015のいずれかにおいてレギュラーボーナス中フラグが消去されたことに応じて、レギュラーボーナス中信号の出力が停止される。これにより、たとえば、ビッグボーナス中においてレギュラーボーナスが終了し、再度レギュラーボーナスが開始する場合には、レギュラーボーナス中信号の出力が一旦停止された後、再度出力が開始されるようになっており、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをレギュラーボーナス中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となる。
ステップS704では、今回のゲームで設定された賭数を読み出す。次に、読み出した賭数が3であるかどうかを判定する(ステップS705)。読み出した賭数が3でないときには、RAM異常エラーとなり、図10に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。読み出した賭数が3であるときには、ステップS706の処理に進む。
ステップS706では、RAM112の設定値ワーク112−4に記憶されている設定値を読み出す。ここで、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上4以下の範囲にあるかどうかを判定する(ステップS707)。読み出した設定値が1以上4以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、図10に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。
読み出した設定値が1以上4以下の範囲にあれば、乱数取得処理を行ない、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる。内部抽選用の乱数は、乱数発生回路115から抽出された乱数をそのまま用いるのではなく、ソフトウェアにより所定の手順で加工してから用いるものとしてもよい(ステップS708)。
次に、現在の遊技状態に対応して、図5(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS709)。次に、読み出した抽選対象の役について役別テーブルに登録されている共通フラグの設定状況を取得する(ステップS710)。この結果、共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS711)。
共通フラグが設定されていれば、読み出した抽選対象役について遊技状態に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS712)。そして、ステップS714の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM112に設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について遊技状態および設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS713)。そして、ステップS714の処理に進む。
ステップS714では、ステップS712またはS713で取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS715)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS716)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS709の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS728の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS709で読出した抽選対象役がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーまたはチャレンジタイム+チェリーのいずれかであるかどうかを判定する(ステップS717)。ステップS717においてYESと判定されたときには、RAM112にビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、またはチャレンジタイム当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS718)。ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、およびチャレンジタイム当選フラグのいずれも設定されていなければ、読出した抽選対象役に応じてビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、またはチャレンジタイム当選フラグをRAM112に設定するとともに、チェリー当選フラグをRAM112に設定する。さらに、RT3カウンタに1を設定する(ステップS719)。なお、RT1〜2カウンタのうちいずれかの値がセットされているときには、セットされているRT1〜2カウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS718でRAM112にビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、またはチャレンジタイム当選フラグがすでに設定されていた場合には、チェリー当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS720)。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS717においてNOと判定されたときには、ステップS709で読出した抽選対象役がビッグボーナス(1)+ブドウ、またはビッグボーナス(2)+ブドウであるかを判定する(ステップS721)。ステップS721においてYESと判定された場合には、RAM112にビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS722)。ビッグボーナス(1)当選フラグおよびビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、読出した抽選対象役に応じてビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、ブドウ当選フラグをRAM112に設定する。さらに、RT3カウンタに1を設定する(ステップS723)。なお、RT1〜2カウンタのうちいずれかの値がセットされているときには、セットされているRT1〜2カウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS722でRAM112にビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていた場合には、ブドウ当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS724)。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS721においてNOと判定された場合には、抽選対象役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジタイムのいずれかであるかどうかを判定する(ステップS725)。抽選対象役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジタイムのいずれでもなければ、ステップS709で読出した抽選対象役がリプレイ(1)+(2)であるかを判定する(ステップS725a)。ステップS725aにおいてYESと判定された場合には、読出した抽選対象役に応じてリプレイ(1)当選フラグと、リプレイ(2)当選フラグとをRAM112に設定する(ステップS725b)。そして、ステップS728の処理に進む。ステップS725aにおいてNOと判定された場合には、ステップS727の処理に進む。
一方、ステップS725においてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジタイムのいずれかである場合には、RAM112にビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、またはチャレンジタイム当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS726)。ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、チャレンジタイム当選フラグのいずれかが設定されていれば、そのままステップS728の処理に進み、設定されていなければ、ステップS727の処理に進む。
ステップS727では、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する。ここで抽選対象役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジタイムのいずれでもなく、既にこれらのうちいずれかの当選フラグが設定されていれば、既に設定されている当選フラグに重ねて、今回の抽選対象役の当選フラグを設定する。さらに、当選フラグが設定された役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジタイムのいずれかであった場合には、RT3カウンタに1を設定する。なお、RT1〜2カウンタのうちいずれかの値がセットされているときには、セットされているRT1〜2カウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS728の処理に進む。なお、ステップS719、S723、S727において、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジタイムの当選フラグを設定する際にRT3カウンタに1が設定される。このため、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジタイムに当選してから、当該ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジタイムが入賞するまでの間、RT3に遊技状態を制御することができる。
ステップS728では、RAM112にチャレンジタイム中フラグが設定されているか否かにより、チャレンジタイムに制御されているか否かが判定される。チャレンジタイムに制御されていないと判定されたときには、ステップS730の処理に進む。一方、チャレンジタイムに制御されていると判定されたときには、チェリー、メロン、ブドウの当選フラグのうち設定されていない当選フラグを設定し(ステップS729)、ステップS730の処理に進む。
前述したステップS719、S720、S723、S724、S725b、S727、S729において、当選した役に対応する当選フラグをRAM112に設定することについて説明した。当選した役に対応する当選フラグをRAM112に設定するとは、図4(b)および(c)で示したRAM112の一般当選領域および特別当選領域のうち当選した役に対応するビットに「1」を格納し、それ以外のビットの値に「0」を格納することをいう。これにより、一般当選領域および特別当選領域のビットの値から、当選した役を特定することができる。
ステップS730では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS404のリール回転処理について詳しく説明する。図16は、CPU111がステップS404で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(たとえば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS801)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムの計時を新たに開始する(ステップS802)。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS803)。ここで、リール3L、3C、3Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS804)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS805)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS806)。これにより、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が有効となる。
次に、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれかの有効な操作が検出されたか否かを判定する(ステップS807)。いずれの停止ボタンの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ3SL、3SC、3SRによりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS808)。リール回転エラーが発生していなければ、ステップS807に戻る。
また、ステップS808においてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS809)、所定のエラー処理に移行する(ステップS810)。これに伴い、リール3L、3C、3Rの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS803に戻り、リール3L、3C、3Rの回転が再開する。
ステップS807において停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合には、操作された停止ボタンに対応するリールモータ(3ML、3MC、3MRのいずれか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定する(ステップS811)。ここで、停止されるリールの種類および該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS812)。その後、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止するまで待機する(ステップS813)。
そして、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止すると、リール3L、3C、3Rのすべてが停止したか否かを判定し(ステップS814)、すべてのリール3L、3C、3Rの回転が停止していなければ、ステップS805に戻る。すべてのリール3L、3C、3Rの回転が停止していれば、リール回転処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
以上のようにリール回転処理では、リール3L、3C、3Rの回転が開始した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。また、RAM112のデータが破壊されていて元の状態に復帰できない場合は、この限りではない。
次に、上記したステップS405の入賞判定処理について詳しく説明する。図17は、CPU111がステップS405で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS901)。次に、当該読み出した役の図柄組合せが可変表示装置2の8本の入賞ラインのうちのいずれかに揃っているかどうかを判定する(ステップS902)。
当該役の図柄組合せが揃い入賞してれば、当該入賞した役に対応する入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS903)、ステップS904の処理に進む。入賞した役に対応する入賞フラグをRAM112に設定するとは、図4(d)で示したRAM112の入賞用領域のうち入賞した役に対応するビットに「1」を格納し、それ以外のビットの値に「0」を格納することをいう。これにより、入賞用領域のビットの値から、入賞した役を特定することができる。
当該役の図柄組合せが揃っていなければ、そのままステップS904の処理に進む。ステップS904では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS901の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役のすべてを入賞判定の対象としていれば、次に、当選フラグと入賞フラグとに基づき、当選フラグがセットされていない役が入賞するような異常入賞の発生を判定するための異常入賞判定処理が行なわれる(ステップS904a)。異常入賞判定処理については、図18を用いて後述する。異常入賞判定処理において異常入賞が発生していなかったときには、ステップS905の処理に進み、RAM112にリプレイ(1)またはリプレイ(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS907)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス(1)中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112に設定されているRT3カウンタの値を0に初期化する(ステップS908)。なお、ステップS908においては、さらに、ビッグボーナス(1)入賞後にフリーズ状態に制御するための、ボーナス入賞時演出待ち時間を設定する。そして、ステップS925の処理に進む。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS909)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス(2)中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112に設定されているRT3カウンタの値を0に初期化する(ステップS910)。なお、ステップS910においては、さらに、ビッグボーナス(2)入賞後にフリーズ状態に制御するための、ボーナス入賞時演出待ち時間を設定する。そして、ステップS925の処理に進む。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にチャレンジタイムの入賞フラグが設定されているかどうかにより、チャレンジタイム入賞したかどうかを判定する(ステップS911)。チャレンジタイム入賞していれば、チャレンジタイム中フラグをRAM112に設定するとともに、RAM112に設定されているチャレンジタイム当選フラグを消去し(ステップS912)、ステップS925の処理に進む。なお、ステップS912において、ステップS908やS910で示したように、RTカウンタの値が更新されないため、チャレンジタイム入賞した後(チャレンジタイム中)であってもRTカウンタの値に従ってRT中であるか否かに応じたリプレイ(1)+(2)の判定値数が読み出されて内部抽選が行なわれる。このため、チャレンジタイム入賞したときの遊技状態がRT中であり、次のゲームもRTに制御される場合には、チャレンジタイム中にリプレイ(1)+(2)に当選する確率が高くなる。すなわち、リプレイ(1)+(2)の当選確率については、チャレンジタイム入賞したときの遊技状態に応じた当選確率が維持される。チャレンジタイム入賞していなければ、そのままステップS925の処理に進む。
ステップS905においてリプレイ(1)またはリプレイ(2)に入賞していれば、RAM112にリプレイ(2)の入賞フラグが設定されているかどうかによりリプレイ(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS917)。リプレイ(2)入賞していれば、RAM112のRT1カウンタの値に201を設定する(ステップS918)。なお、RT1カウンタ以外のRTカウンタの値が設定されている場合には、当該RTカウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS924の処理に進む。リプレイ(2)入賞していなければ、そのままステップS924の処理に進む。
ステップS924において、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS925の処理に進む。
ステップS925では、RAM112に設定されている入賞フラグ(但しはずれの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、および当該入賞に伴って払出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS904aの異常入賞判定処理について詳しく説明する。図18は、CPU111がステップS904aで実行する異常入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。異常入賞判定処理では、まず、CPU111は、当選フラグをCPU111のレジスタのうちレジスタLおよびレジスタHの対応するビットに格納する(ステップS948)。具体的には、当選フラグの上位バイト(特別当選用領域の第0ビット〜第7ビットのデータ)をレジスタHの第0ビット〜第7ビットに格納し、当選フラグの下位バイト(一般当選用領域の第0ビット〜第7ビットのデータ)をレジスタLの第0ビット〜第7ビットに格納する。これにより、レジスタLおよびレジスタHには、許容されている役に割り当てられたビットの値として1が、許容されていない役に割り当てられたビットの値として0が格納される。
また、CPU111は、入賞フラグをCPU111のレジスタのうちレジスタBおよびレジスタCの対応するビットに格納する(ステップS949)。具体的には、入賞フラグの上位バイト(入賞用領域の第8ビット〜第15ビットのデータ)をレジスタCの第0ビット〜第7ビットに格納し、入賞フラグの下位バイト(入賞用領域の第0ビット〜第7ビットのデータ)をレジスタBの第0ビット〜第7ビットに格納する。これにより、レジスタBおよびレジスタCには、入賞した役に割り当てられたビットの値として1が、入賞していない役に割り当てられたビットの値として0が格納される。
そして、レジスタHに格納した当選フラグの上位バイト(特別当選用領域:特別役の内部当選状況特定用のデータ)について全ビット反転させる(ステップS950)。これにより、当該ゲームにおいて許容されている特別役に対応するビットの値が0になり、許容されていない特別役に対応するビットの値が1になる。
ステップS951においては、ステップS950において反転させた値とレジスタCに格納した入賞フラグの上位バイト(入賞用領域の第8ビット〜第15ビット:特別役の入賞状況特定用のデータ)の値との論理積演算を行なう。
内部抽選により当選した特別役が入賞した場合には、「0」と「1」との論理積演算が行なわれるため、その結果が0になる。また、内部抽選により当選した特別役が入賞しなかった場合には、「0」と「0」との論理積演算が行なわれるため、その結果が0になる。このため、入賞状態が正常であれば、論理積演算の結果が「00H」になる。一方、内部抽選により当選していない特別役が入賞した場合には、「1」と「1」との論理積演算が行なわれるため、その結果が1になる。このため、入賞状態が異常であれば、論理積演算の結果が「00H」にならない。よって、ステップS952においては、異常な特別役の入賞を判定するために、ステップS951における論理積演算の結果が「00H」であるか否かを判定する。
ステップS952において論理積演算の結果が「00H」でないと判定されたときには、特別役の異常入賞が発生した場合であるため、特別役異常入賞を示すエラーコードを設定し(ステップS956)、エラー処理に移行する。一方、ステップS952において論理積演算の結果が「00H」であると判定されたときには、特別役の異常入賞が発生していないため、ステップS953の処理に進む。
ステップS953においてCPU111は、レジスタLに格納した当選フラグの下位バイト(一般当選用領域:一般役の内部当選状況特定用のデータ)について全ビット反転させる。これにより、当該ゲームにおいて許容されている一般役に対応するビットの値が0になり、許容されていない一般役に対応するビットの値が1になる。
ステップS951においては、ステップS950において反転させた値とレジスタLに格納した入賞フラグの下位バイト(入賞用領域の第0ビット〜第7ビット:一般役の入賞状況特定用のデータ)の値との論理積演算を行なう。
内部抽選により当選した一般役が入賞した場合には、「0」と「1」との論理積演算が行なわれるため、その結果が0になる。また、内部抽選により当選した一般役が入賞しなかった場合には、「0」と「0」との論理積演算が行なわれるため、その結果が0になる。このため、入賞状態が正常であれば、論理積演算の結果が「00H」になる。一方、内部抽選により当選していない一般役が入賞した場合には、「1」と「1」との論理積演算が行なわれるため、その結果が1になる。このため、入賞状態が異常であれば、論理積演算の結果が「00H」にならない。よって、ステップS955においては、異常な一般役の入賞を判定するために、ステップS954における論理積演算の結果が「00H」であるか否かを判定する。
ステップS955において論理積演算の結果が「00H」でないと判定されたときには、一般役の異常入賞が発生した場合であるため、一般役異常入賞を示すエラーコードを設定し(ステップS957)、エラー処理に移行する。一方、ステップS955において論理積演算の結果が「00H」であると判定されたときには、一般役の異常入賞が発生していないため、異常入賞判定処理を終了する。なお、エラー処理に移行した場合、リセットスイッチや設定キースイッチ等を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
図19は、CPU111が異常入賞を判定するまでの処理の流れを、レジスタの値の変化に着目して示した図である。図19に示すように、まずCPU111のレジスタLに格納されている当選フラグの下位バイトがレジスタAに格納される。さらに、レジスタAの全ビットを反転し、CPU111のレジスタBに格納されている入賞フラグの下位バイトと、レジスタAの値との論理積演算を行ない、その結果をレジスタAに格納する。結果として、[当選フラグ(下位バイト)の全ビット反転値 AND 入賞フラグ(下位バイト)]がレジスタAに格納される。
この[当選フラグ(下位バイト)の全ビット反転値 AND 入賞フラグ(下位バイト)]は、入賞フラグにより特定された入賞が、当選フラグにより許容される入賞となっている場合に[00H]となり、そうでない場合に[00H]以外の値となり異常入賞と判定される。たとえば、図19に示すように、下位バイトのうち、当選フラグの第0ビットが1{チェリー当選}、入賞フラグの第0ビットが1{チェリー入賞}の場合には、[当選フラグ(下位バイト)の全ビット反転値 AND 入賞フラグ(下位バイト)]=[FEH AND 01H]は[00H]となる。一方、当選フラグの第0ビットが1{チェリー当選}、入賞フラグの第2ビットが1{ブドウ入賞}の場合には、[当選フラグ(下位バイト)の全ビット反転値AND 入賞フラグ(下位バイト)]=[FEH AND 04H]は04Hとなり、異常入賞と判定される。
同様に、CPU111のレジスタHとレジスタCを用いることで上位バイトについても、[当選フラグ(上位バイト)の全ビット反転値 AND 入賞フラグ(上位バイト)]を算出して、その結果をレジスタAに格納する。そしてレジスタAが[00H]以外の場合には、異常入賞と判定されるようになっている。つまり、当選フラグと入賞フラグとを各々上位バイトと下位バイトとに分けて異常入賞の判定処理が実施されるようになっている。
次に、上記したステップS406の払出処理について詳しく説明する。図20は、CPU111がステップS406で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にブドウ、メロン、およびチェリーのうちいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS1001)。小役入賞していなければ、そのままステップS1003の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルの払い出し、またはクレジット加算される(ステップS1002)。そして、ステップS1003の処理に進む。
ここで、ステップS1001で小役入賞していないと判定されるか、ステップS1002でのメダルの払い出しを終了することで、1ゲームが終了したものと判定されることとなる。すなわち、小役入賞していた場合には、メダルの払い出しが終了した時点でゲームの終了と判定されるが、小役入賞していないときには、メダルの払い出しをせずに可変表示装置2に表示結果が導出された時点でゲームの終了と判定されるのと同じことになる。
ステップS1003では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)になっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていなければ、ステップS1006bの処理に進む。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該レギュラーボーナスにおけるゲーム数と入賞数とをカウントする(ステップS1004)。
そのカウントの結果として、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているかを判定する(ステップS1005)。レギュラーボーナスの終了条件が成立していれば、RAM112のレギュラーボーナス中フラグを消去する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1006a)。そして、ステップS1006bの処理に進む。レギュラーボーナスの終了条件となっていない場合は、そのままステップS1006bの処理に進む。
ステップS1006bでは、RAM112にチャレンジタイム中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がチャレンジタイムになっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がチャレンジタイムとなっていなければ、ステップS1007の処理に進む。現在の遊技状態がチャレンジタイムとなっていれば、RAM112のチャレンジタイム中フラグを消去する。そして、ステップS1007の処理に進む。
ステップS1007では、RAM112にビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグのうちいずれかが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がボーナスとなっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がボーナスでなければ、RAM112にRT1〜RT2カウンタのうちいずれかのカウンタの値が設定されている場合に当該RTカウンタの値を1だけ減算(ただし、0となるまで)し(ステップS1008)、ステップS1009の処理に進む。なお、本実施の形態においては、ステップS1008における減算対象のRTカウンタをRT1〜RT2カウンタとした例について説明するが、これに限らず、減算対象のRTカウンタをRT1〜RT2カウンタのうち所定のRTカウンタとしてもよい。たとえば、減算対象のRTカウンタをRT1〜RT2カウンタのうちRT2カウンタとした場合、RT1カウンタは、ゲームが行なわれても減算されないため、一旦RT1に制御されると、次回ボーナスに入賞するまで継続して制御されることとなる。
一方、ステップS1007で現在の遊技状態がボーナスになっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該ボーナスにおける払出メダル枚数をカウントする(ステップS1010)。
次に、現在の遊技状態がビッグボーナス(1)であり、カウントした払出メダル枚数が351枚を越えて該ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1011)。
現在の遊技状態がビッグボーナス(1)であり、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス(1)中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ボーナス中における払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1012)。なお、ステップS1012においては、さらに、ビッグボーナス(1)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。さらに、RAM112のRT2カウンタの初期値として50をセットする(ステップS1013)。そして、ステップS1009の処理に進む。
現在の遊技状態がビッグボーナス(1)でない場合、またはビッグボーナス(1)の終了条件が成立していない場合には、現在の遊技状態がビッグボーナス(2)であり、カウントした払出メダル枚数が351枚を越えて該ビッグボーナス(2)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1014)。
現在の遊技状態がビッグボーナス(2)であり、ビッグボーナス(2)の終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス(2)中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ボーナス中における払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1015)。なお、ステップS1015においては、さらに、ビッグボーナス(2)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。さらに、RAM112のRT2カウンタの初期値として50をセットする(ステップS1016)。そして、ステップS1009の処理に進む。現在の遊技状態がビッグボーナス(2)でない場合、またはビッグボーナス(2)の終了条件が成立していない場合には、ステップS1009の処理に進む。
ステップS1009においては、RAM112におけるビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグ、チャレンジタイム中フラグ、およびRT1〜RT3カウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS1009)。そして、ステップS1026の処理に進む。
ステップS1026では、RAM112の一般ワーク112−2に格納されているデータ、すなわち小役およびリプレイの当選フラグと入賞フラグとをすべて消去する。この処理は、一般ワーク112−2を1ゲーム毎にクリアする処理で実現される。なお、今回のゲームにおいてボーナス当選フラグが設定されていて、当該ボーナスに入賞しなかった場合でも、特別役ワーク112−2はクリアされないので、ボーナス当選フラグが次のゲームに持ち越されることとなる。そして、払出処理を終了して、図11のフローチャートに復帰し、S407のフリーズ処理が行なわれ1ゲームの処理が終了する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、初期遊技状態、RT1〜RT3、ビッグボーナス、チャレンジタイムの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行なっている。
たとえば、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から、チャレンジタイムに入賞したことを示す入賞情報コマンドを受信したときや、次のゲームがチャレンジタイムであることを示す遊技状態コマンドを受信したときに、チャレンジタイムに入賞した旨またはチャレンジタイム中である旨を報知するための演出を行なう。これにより、遊技者は、チャレンジタイム入賞したことまたはチャレンジタイム中であり、たとえば、RT1への制御の契機となるリプレイ(2)入賞への期待感を高めることができる。
また、演出制御基板102のCPU121は、チャレンジタイム中であるときに、遊技制御基板101から、リプレイ(2)に当選していることを示す当選状況通知コマンドを受信したときに、リプレイ(2)に当選している旨を報知するための演出を行なう。なお、所定の操作手順(たとえば、所定のタイミングで停止させること、所定の順番で左、中、右リールを停止させること等)で操作しなければ、リプレイ(2)に当選していても入賞しない場合には、当該操作手順を報知するための演出を行なうようにしてもよい。なお、これらの演出は、液晶表示器4への画像の表示、スピーカ7L、7Rからの音声の出力、遊技効果LED75A〜75Eの点灯などを遊技状態に応じて態様を異ならせて実行される。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、リプレイ(2)入賞すると、ステップS918により、遊技者にとって有利な有利状態としてのRT1に制御される。また、図7で説明したように、内部抽選においてリプレイ(1)+(2)に当選しているときに、制御されている遊技状態が特別遊技状態としてのチャレンジタイム以外の遊技状態であるときにリプレイ(1)に入賞するようにリール制御が行なわれ、チャレンジタイム中であるときにリプレイ(2)に入賞するようにリール制御が行なわれる。このため、遊技状態がチャレンジタイム以外の遊技状態であるときとチャレンジタイム中であるときとで、リプレイ(2)に入賞しRT1に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせることができる。これにより、遊技にメリハリを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、ステップS912で説明したように、チャレンジタイム入賞した場合であってもRTカウンタが更新されないため、たとえば入賞したときの遊技状態がRT2であった場合には、チャレンジタイム中のリプレイ(1)+(2)の内部抽選においても当該RT2と同じ当選確率で当選する。このため、チャレンジタイム入賞したときの遊技状態がRT中であったときには、チャレンジタイム中にリプレイ(1)+(2)に当選する確率を高め、その結果リプレイ(2)入賞する確率を高めることができるため、遊技者にとっての有利度合いを高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、特別遊技状態以外の遊技状態であるときには、許容特定用データとして、事前決定手段による決定結果に応じた入賞表示結果の導出を許容する旨を示す値が設定される。また、特別遊技状態に制御されているときには、許容特定用データとして、事前決定手段により導出が許容されているか否かに関わらず、特定入賞表示結果の導出を許容する旨を示す値が設定される。そして、遊技状態が特別遊技状態であるか否かに関わらず、許容特定用データおよび入賞特定用データを用いて演算し、その結果に基づき異常入賞か否かを判定することができる。このため、異常入賞か否かを判定するための処理を共通化することができ、遊技状態の違いによってこれらの処理が複雑化してしまうことを防止しつつ、効果的に異常入賞判定を行なうことができる。
(4) 前述した実施の形態においては、チャレンジタイム以外の遊技状態であるときには、当選フラグとして、内部抽選による抽選結果に応じた入賞役の導出を許容する旨を示す値が設定される。また、チャレンジタイムに制御されているときには、当選フラグとして、内部抽選による抽選結果に関わらず、メロン、スイカ、およびチェリーの導出を許容する旨を示す値が設定される。そして、遊技状態がチャレンジタイム中であるか否かに関わらず、当選フラグおよび入賞フラグに基づいて、図18〜図19で説明した演算を行ない、異常入賞か否かを判定することができる。このため、異常入賞か否かを判定するための処理を、チャレンジタイム中であるときとチャレンジタイム中でないときとで共通化することができ、遊技状態の違いによってこれらの処理が複雑化してしまうことを防止しつつ、効果的に異常入賞判定を行なうことができる。
(5) 前述した実施の形態においては、異常入賞か否かの判定を行なう際には、図18〜図19で説明したように、当選フラグをレジスタLおよびレジスタHに格納しレジスタLおよびレジスタHの値を反転させた値と入賞フラグが格納されたレジスタBおよびレジスタCの値とにおいて、同一の種類の入賞役が割り当てられたビット同士の値を論理積演算し、その演算結果のうち、0以外の値が1つでもあるか否かを判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように入賞している入賞役の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、異常入賞か否かの判定を行なう際の処理も簡略化することができる。
(6) 前述した実施の形態においては、従来からの当選フラグと同様のデータを一旦作成した後、当該当選フラグが格納されたレジスタLおよびレジスタHの各ビットの1と0とを反転させて論理積演算が行なわれる。これにより、一旦作成した当選フラグを他の用途(たとえば、外部へ出力する試験信号や他の基板へ出力するコマンドを作成する際のデータなど)に用いることも可能となる。また、ステップS728およびS729で説明したように、チャレンジタイムに制御されているか否かによってチェリー、ブドウ、メロンの当選フラグが設定されるため、その後の異常入賞判定処理を共通化させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、チャレンジタイム中であるときに、HITランプ54を点灯させる演出や、チャレンジタイムに入賞した旨またはチャレンジタイム中である旨を報知するための演出が行なわれる。これにより、チャレンジタイム中であることを遊技者に認識させることができるため、リプレイ(2)入賞への期待感を意図的に向上させることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、RAM112に記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM112に記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシン1により自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行なわれるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、内部抽選において抽選対象の役に当選とするか否かを決定する際に、設定値ワーク112−4に格納されている設定値が適正な値(1〜4の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(たとえば、設定1)に基づく確率で当選とするか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。賭数が適正な値でないときも、同様にRAM異常エラー状態に制御される。すなわち内部抽選において抽選対象となる役に当選とするか否かの決定を適正に行なうことができない場合も、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいて改めてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(10) また、RAM112に記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時や制御部110が暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。これらの状態から復旧して制御部110が起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判断を行なうようになっているので、RAM112に記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行なうことができる。すなわち、RAM112に記憶されたデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行なわずに済み、制御部110の負荷を軽減させることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、特に電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力により実行される電断割込処理において、RAM112に記憶されているデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7にセットし、次回起動時において、その際に計算して得られたRAMパリティをパリティ格納領域112−7に格納されていたRAMパリティと比較して、RAM112のデータが正常であるか否かを判定している。このように電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力時と起動時のRAMパリティを比較するのみでRAM112のデータが正常か否かを判定できるので、当該判定を正確かつ簡便に行なうことができる。
(12) 前述した実施の形態においては、RAM112のデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM112に記憶されているデータが初期化される。このため、RAM112のデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化と設定値の選択・設定に伴うデータの初期化とを1度で行なうことができるので、無駄な処理を省くことができる。
さらに、制御部110の起動時には、RAM112のデータが正常であるか否かを判定する前に、設定キースイッチ92がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ92がONの状態であると判定した場合には、RAM112のデータが正常であるか否かの判定は行なわずに、設定変更モードに移行する。こうしてRAM112のデータが正常であるか否かの判定を行なわずに新たに設定値が選択・設定されることにより、無駄な処理を省くことができるようになる。
(13) 前述した実施の形態においては、制御部110のRAM112におけるスタック領域112−6のうち未使用スタック領域および未使用領域112−8が1ゲーム毎(初期処理)に初期化されるので、スタック領域112−6のうち未使用スタック領域および未使用領域112−8等のRAM112の未使用の領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できる。
(14) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間は、常にレギュラーボーナスに制御されることにより、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中においてメダルを最も速く増加させることができるので、従来のようにJACIN入賞に伴いレギュラーボーナスが作動するよりもビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
また、特に、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)のように、たとえば、レギュラーボーナスへの移行回数でビッグボーナスが終了することなく、ビッグボーナス中のメダルの払出総数が規定値(たとえば、351枚)に到達することで終了条件が成立する場合には、ボーナス中の純増枚数を高めることができるので、さらにビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
(15) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)への移行と同時に、レギュラーボーナスを作動させるとともに、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中は1ゲーム毎に、レギュラーボーナスが作動中か否かを判定し、レギュラーボーナスが未作動であると判定された場合には、再度レギュラーボーナスを作動させることで、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間、常にレギュラーボーナスに制御するようになっている。このため、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間は、レギュラーボーナスにのみ制御すれば良いので、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)への移行に伴う制御を簡素化することができるとともに、1ゲーム毎にレギュラーボーナスが作動中か否かの判定が行なわれるため、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)中の各ゲームの制御プログラムを、レギュラーボーナスの作動中か否かに関わらず共通化することができ、処理の簡略化およびプログラム容量削減を図ることができる。
(16) 前述した実施の形態においては、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行なう前に、ビッグボーナス中であるかの判定を行ない、当該判定においてビッグボーナス中であると判定されたときすなわちビッグボーナスの終了条件が成立していない場合に、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行ない、未作動の場合には、レギュラーボーナスを作動させるようになっているので、ビッグボーナスが終了してしまうにも関わらず、レギュラーボーナスを再度作動させるための判定、すなわち不要な判定が行なわれることがない。
(17) 前述した実施の形態においては、レギュラーボーナス中を示すレギュラーボーナス中信号が、ステップS703aにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されたことに応じて出力開始され、ステップS1006aにおいてレギュラーボーナス中フラグが消去されたことに応じて出力停止される。すなわち、ビッグボーナス中に連続してレギュラーボーナスを作動させる場合でも、レギュラーボーナス中フラグが消去されてから再度設定されるまで、レギュラーボーナス中信号の出力が停止される。このため、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをレギュラーボーナス中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となり、たとえば、外部出力された信号からスロットマシンが正常に動作しているか否かなどの試験を外部機器にて適正に実施することができる。
(18) 前述した実施の形態においては、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、すべてのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれる。一方、いずれかのリールがすでに停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置(表示結果))のすべてが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。このため、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(たとえばリール制御の振分抽選など)などによりさらに選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
(19) 前述した実施の形態においては、遊技状態毎に役別テーブルに登録されている各抽選対象役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と遊技状態が同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行なっていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行なった結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM113に記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行なうことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行なうことができる。なお、実際の当選判定を行なう前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) まず、異常入賞判定に関する変形例について説明する。図21〜図23は、図19に示す異常入賞判定処理の変形例を示す図である。
前述した実施形態においては、図19に示すように、レジスタLおよびレジスタHには、当選フラグに基づき、内部当選した役に該当するビットの値として1が、それ以外のビットの値として0が格納される。また、レジスタBおよびレジスタCには、入賞フラグに基づき、入賞した役に該当するビットの値として1が、それ以外のビットの値として0が格納される。そして、レジスタLを全ビット反転させ、レジスタBとの論理積(AND)を算出し、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに一般役の異常入賞と判定している。また、レジスタHを全ビット反転させ、レジスタCとの論理積(AND)を算出し、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに特別役の異常入賞と判定している。
これに対して、図21に示すように、前述した実施形態と同様に、レジスタLを全ビット反転した値と、レジスタBとの論理積(AND)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットをさらに反転させて、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに一般役の異常入賞と判定してもよい。また、レジスタHを全ビット反転した値と、レジスタCとの論理積(AND)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットをさらに反転させて、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに特別役の異常入賞と判定してもよい。
また、図22に示すように、レジスタLの値と、レジスタBを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットをさらに反転させて、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに一般役の異常入賞と判定してもよい。また、レジスタHの値と、レジスタCを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットをさらに反転させて、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに特別役の異常入賞と判定してもよい。この場合には、前述した実施形態と同様に、演算結果が00Hか否かを確認するのみで、異常入賞か否かを判定することができる。
また、図23に示すように、レジスタLの値と、レジスタBを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出し、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに一般役の異常入賞と判定してもよい。また、レジスタHの値と、レジスタCを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出し、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに特別役の異常入賞と判定してもよい。この場合には、前述した実施形態と同様に、演算結果がFFHか否かを確認するのみで、異常入賞か否かを判定することができる。すなわち、図23では、当選フラグが格納されたレジスタLおよびレジスタHの値と入賞フラグをレジスタBおよびレジスタCに格納しレジスタBおよびレジスタCの値を反転させた値とにおいて、同一の種類の入賞役が割り当てられたビット同士の値を論理和演算し、その演算結果のうち、1以外の値が1つでもあるか否かを判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように入賞している入賞役の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、異常入賞か否かの判定を行なう際の処理も簡略化することができる。
このように図21〜図23に示す異常入賞判定の変形例においても、演算した結果が、0以外の値であるか否か、または1以外の値であるか否か、を判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように成立している役の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、異常入賞か否かの判定を行なう際の処理も簡略化することができる。
なお、図19、図21の場合においては、当選に伴って設定される当選フラグを予め全ビット反転させておけば、すなわち、当選した役に該当するビットの値が0、それ以外のビットの値が1となるように当選フラグを設定するようにしておけば、異常入賞判定処理におけるレジスタLおよびレジスタHの全ビットを反転させるステップは不要となる。また、図22、図23の場合においては、入賞に伴って設定される入賞フラグを予め全ビット反転させておけば、すなわち、入賞した役に該当するビットの値が0、それ以外のビットの値が1となるように入賞フラグを設定するようにしておけば、異常入賞判定処理におけるレジスタBおよびレジスタCの全ビットを反転させるステップは不要となる。
また、図21、図23の場合において、演算結果がFFHか否かを判定する際に、演算結果に1を加算し、加算後の値がオーバーフローした場合に演算結果がFFHであると判定し、オーバーフローしなかった場合に演算結果がFFH以外であると判定することにより、異常入賞か否かを判定することが可能となる。
一方、前述した実施形態のように、レジスタLおよびレジスタHには、当選フラグに基づき、内部当選した役に該当するビットの値として1が、それ以外のビットの値として0が、また、レジスタBおよびレジスタCには、入賞フラグに基づき、入賞した役に該当するビットの値として1が、それ以外のビットの値として0が、各々格納される場合において、いずれのレジスタについても全ビットを反転させずに異常入賞を判定する変形例について説明する。
たとえば、レジスタLのビットの値から、レジスタBにおける同じ位置のビットの値を減算し、すべてのビットにおいて減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞か否かを判定するように構成してもよい。具体的には、レジスタLの第0ビットの値から、レジスタBの第0ビットの値を減算して、減算結果が負の数となったかを判定し、負の数とならなかった場合には、次のビット、すなわちレジスタLの第1ビットの値から、レジスタBの第1ビットの値を減算してその結果を判定していき、最終的に第0ビットから第7ビットまでのすべてにおいて、減算結果が負の数とならなかったことを条件に、一般役の異常入賞でない旨を判定する。特別役の異常入賞判定についても同様に、レジスタHのビットの値から、レジスタCにおける同じ位置のビットの値を減算し、すべてのビットにおいて減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞か否かを判定するように構成してもよい。
このようにした場合には、演算結果が負の数となったか否かを確認するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。さらには、これまでの実施形態および変形例のように、いずれのレジスタについても全ビットを反転させずに異常入賞を判定することが可能となる。
なお、異常入賞判定処理においては、論理積演算または論理和演算を行ない、演算結果が正規の値になるか否かを判定することにより行なわれる例について説明したが、論理積演算および論理和演算を行なうものに限らず、たとえば、否定論理積演算または否定論理和演算を行ない、その演算結果が正規の値になるか否かを判定することにより行なうものであってもよい。
(2) 上記の実施の形態では、通常表示結果および特定表示結果として遊技用価値を用いることなくゲームを行なうことが可能な再ゲームを付与する再遊技表示結果であるリプレイ(1)およびリプレイ(2)を一例として説明した。しかし、通常表示結果および特定表示結果としては、再遊技表示結果に限らず、導出されたときに予め定められた大きさの遊技用価値を付与する入賞表示結果である小役(チェリー、メロン、ブドウ)であってもよい。
なお、図2で示した図柄配列では、特定表示結果として説明したリプレイ(2)を構成する図柄のうちリール3Cに配列された「バナナ」について4コマの範囲内で配列されていない例について説明した。このため、チャレンジタイム中に当選した場合に優先的に引き込まれるリール制御が行なわれるが、停止ボタン12Cの操作タイミングによって引き込むことができない場合が発生し得る。しかし、図柄配列としては、図2に示すものに限るものではない。たとえば、特定表示結果として説明したリプレイ(2)を構成する図柄は、チャレンジタイム中に当選した場合に、必ず引き込み入賞させることができるように、4コマの範囲内で配列されたものであってもよい。これにより、チャレンジタイム中にリプレイ(1)+(2)に当選しているときには、必ず、リプレイ(2)を入賞させてRT1へ制御することができる。
(3) 上記の実施の形態では、特別遊技状態としてのチャレンジタイム入賞に起因して次のゲームにおいてチェリー、メロン、ブドウを強制的に当選させた状態に制御するチャレンジタイムを例に説明した。しかし、特別遊技状態としては、1ゲームだけ制御されるチャレンジタイムに限らず、入賞表示結果が導出される確率を通常遊技状態よりも高くする遊技状態であれば、複数ゲームにおいてチャレンジタイムに制御される状態であってもよく、ビッグボーナスのように所定枚数メダルが払出されるまで制御される状態であってもよい。
(4) 上記の実施の形態では、特別遊技状態としてのチャレンジタイム入賞となる図柄の組合せが、停止ボタン12L、12C、12Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞しない図柄の組合せで構成された場合について説明した。しかし、これに限らず、特別遊技状態としてのチャレンジタイム入賞となる図柄の組合せは、停止ボタン12L、12C、12Rを適正なタイミングで操作しなくても、入賞する図柄の組合せ(たとえば、バナナ−バナナ−ブドウ)で構成されたものであってもよい。また、このように構成した場合、チャレンジタイムの当選フラグを次のゲームに持ち越さないように構成してもよい。
(5) 上記の実施の形態では、内部抽選においてリプレイ(1)とリプレイ(2)とが同時に当選する場合のみについて説明したが、リプレイ(1)およびリプレイ(2)が各々単独で当選する場合が発生するように内部抽選を行なってもよい。たとえば、リプレイ(1)に当選しているか、リプレイ(2)に当選しているか、リプレイ(1)+(2)に当選しているかについて各々、抽選するように構成してもよい。このように構成した場合、チャレンジタイム中以外の遊技状態のときの内部抽選においてリプレイ(2)に当選しないように、またはチャレンジタイム中にリプレイ(2)が当選する確率よりも低い確率になるように判定値数を設定してもよい。これにより、前述した実施の形態と同様に、遊技状態がチャレンジタイム以外の遊技状態であるときとチャレンジタイム中であるときとで、リプレイ(2)に入賞しRT1に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせることができるため、遊技にメリハリを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 上記の実施の形態では、設定値の変更を行なう際には、使用中のスタック領域を除いてRAM112のすべてのデータが初期化されるものとなっていた。もっとも、RAM112のデータを初期化するためには、設定値の変更を行なう際にさらに別個の初期化操作(たとえば、設定キースイッチ92をON状態として電源を投入する際に、さらにデータクリア第2リセットスイッチ93も操作する)を行なうことが必要になるものとしてもよい。RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM112のデータを初期化することで復帰できるようにしてもよい。具体的には、図8のステップS103においてYESと判断された後、さらに、第2リセットスイッチ93が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップにより第2リセットスイッチ93が操作されていると判断されたときに、ステップS109の処理に進めるように構成してもよい。
(7) 上記の実施の形態では、設定値の変更に伴って、設定値ワーク112−4の他、使用中のスタック領域を除いてRAM112のすべてのデータが初期化されるものとなっていた。しかし、このように設定値の変更に伴って、使用中のスタック領域を除いてRAM112のすべてのデータが初期化されるものに限らず、設定値の変更を行なう操作とは別個の初期化操作(たとえば、第2リセットスイッチ93の操作)を行なうことに伴って、設定値ワーク112−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM112のすべてのデータが初期化され、設定値の変更に伴って、設定値ワーク112−4に新たな設定値が記憶されるものであってもよい。
具体的には、図8のステップS102が行なわれた後、第2リセットスイッチ93が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップにより第2リセットスイッチ93が操作されていると判断されたときに、設定値ワーク112−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM112のすべてのデータを初期化する処理を行ない、さらに設定キースイッチ92がON状態となっているか否かを判断する処理を行ない、当該処理により設定キースイッチ92がON状態となっているときにステップS110の処理に進め、設定キースイッチ92がON状態となっていないときに割込禁止を解除する処理を行ない、ゲーム制御処理に進めるように構成してもよい。なお、第2リセットスイッチ93が操作されていないときにはステップS104の処理に進めるように構成してもよい。これにより、RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM112のデータを初期化することで復帰できる。また、設定値異常を除くRAM異常エラー状態からは、初期化操作のみを行なうことによりRAM112のデータを初期化することができ復帰できる。
(8) 上記の実施の形態では、1ゲーム毎に行なわれる抽選処理のステップS701〜S703aに示したように、ビッグボーナス中であるか否かの判定を行ない、ビッグボーナス中であると判定されたときにレギュラーボーナス中であるか否かを判定し、該判定によりレギュラーボーナス中でないと判定されたときにレギュラーボーナス中フラグを設定することにより、ビッグボーナスが作動している間レギュラーボーナスに制御する例について説明した。しかし、これに限らず、たとえば、ステップS701〜S703aの処理を行なわずに、1ゲーム毎に行なわれる払出処理のステップS1014においてNOと判断された場合に、レギュラーボーナスの終了条件が成立したかどうかを判定し、レギュラーボーナスの終了条件が成立していると判断されたときに、レギュラーボーナス中フラグが設定されているか否かを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていないときにレギュラーボーナス中フラグを設定する処理を行なうように構成してもよい。これにより、レギュラーボーナスの終了条件が成立したときのみレギュラーボーナスを再作動させるための処理を行なえばよいので、レギュラーボーナスの制御が終了していない状態で不要な処理が行なわれることがない。また、ビッグボーナスが終了してしまうにも関わらず、レギュラーボーナスを開始するための判定、すなわち不要な判定が行なわれることがない。
(9) 上記の実施の形態では、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムに当選していてハズレの表示結果となるときには、チャンス目が可変表示装置2に導出されるものとなっていた。もっとも、チャンス目は、入賞の表示結果に比べて種類も多く、また、上記の実施の形態のスロットマシン1では可変表示装置2を遊技者があまり見ていなくても遊技を進められるため、チャンス目の導出を遊技者が見逃してしまうことが多い。そこで、可変表示装置2にチャンス目が導出されたときに、所定のチャンス演出を行なうものとしてもよい。チャンス演出は、実際にはハズレ目が導出されているときにも所定の割合で行なうことができる。
このようなチャンス演出によって、比較的遊技に不慣れな初心者で、可変表示装置2の表示結果がチャンス目であるかどうか判断がつかないような場合でも、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジタイムに当選している可能性があることを確実に知ることができるようになる。なお、チャンス目は、入賞の観点で言うとハズレなので、入賞情報コマンドに従って判断できないので、リール停止コマンドに基づいてRAM122の停止図柄テーブルに保存した停止図柄を参照して、リール3L、3C、3Rのすべてが停止して可変表示装置2にチャンス目が導出されているかどうかを判定するものとすればよい。
(10) 上記の実施の形態では、3つのリール3L、3C、3Rのうち一部がすでに停止されている場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれるようになっていた。ここで、停止済みのリールの停止位置の代わりに、当該リールを停止させるために停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときの位置(すなわち、当該リールのステップ数)を適用するものとしてもよい。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
(11) 上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
(12) 上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行なうものとしてもよい。
(13) 上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、特別役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
(14) 上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜4の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜4のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜4の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、たとえば、設定値1〜2については判定値数が共通、設定値3〜4については判定値数が共通のものとすることもできる。
(15) 上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにあってRAM112にビッグボーナス中フラグ(ビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグ)が設定されているゲームではスタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしていた。こうしてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行なえばよいものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにRAM112にビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグとともにレギュラーボーナス中フラグを設定し、ビッグボーナス中でレギュラーボーナスの終了条件が成立したときには該レギュラーボーナス中フラグを消去する。ここで、レギュラーボーナス中フラグが消去されたときにおいて、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の終了条件が成立していないと判定されてビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM112に設定されている状態となっていれば、再びレギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定して、そのまま新たなレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりビッグボーナスが制御されたときに同時にレギュラーボーナスに制御することができ、また、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が終了していないときに即座にレギュラーボーナスに復帰できることとなる。
また、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の遊技状態は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞で比較的高い確率でJACIN当選する小役ゲームを提供し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN(たとえば、所定の図柄の組合せで小役ゲーム中において内部抽選の対象役となる)に入賞することで、遊技状態をビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中のレギュラーボーナスを提供するものとしてもよい。ビッグボーナス中に1セット分のレギュラーボーナスが終了し、未だビッグボーナスの終了条件が成立していなければ、再び小役ゲームに制御するものとすることができる。
(16) 上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいてリール制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時においてリール制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置、停止ボタンの操作順序、および当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行なったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行なうコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲)に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、停止ボタンの操作順序および導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(すでに停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示結果を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示結果であって、停止ボタンの操作順序、当選フラグの設定状況に応じた表示結果が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
(17) 上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
(18) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(19) 上記の実施の形態では、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)について、入賞時と終了時との双方で、フリーズ状態に制御する例について説明した。しかし、双方においてフリーズ状態に制御するものに限らず、入賞時にのみフリーズ状態に制御するものであってもよく、また、終了時にのみフリーズ状態に制御するものであってもよい。
(20) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2 可変表示装置、4 液晶表示器、101 遊技制御基板、111 CPU、112 RAM、113 ROM、102 演出制御基板、121 CPU、122 RAM、123 ROM。