JP2008103955A - 撮像装置、及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学式補正機能を有する撮像光学系のズームレンズ群の倍率を変化したときに生じ得る被写体像の移動を軽減する撮像装置を提供する。
【解決手段】ズームレンズ群を有する撮像光学系110と、撮像画像を読み出す撮像素子120と、像ぶれ補正部180とを備えるデジタルビデオカメラ100において、撮像光学系110の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報を記憶する内部メモリ161と、内部メモリ161に記憶された撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点の位置情報を読み出し、この読み出した位置情報に基づいて撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面の中心位置とが交わるように像ぶれ補正部180を制御するカメラ制御部160とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】ズームレンズ群を有する撮像光学系110と、撮像画像を読み出す撮像素子120と、像ぶれ補正部180とを備えるデジタルビデオカメラ100において、撮像光学系110の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報を記憶する内部メモリ161と、内部メモリ161に記憶された撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点の位置情報を読み出し、この読み出した位置情報に基づいて撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面の中心位置とが交わるように像ぶれ補正部180を制御するカメラ制御部160とを備える。
【選択図】 図3
Description
本発明は、被写体像を変倍可能に形成するズームレンズ群を有する撮像光学系と、撮像光学系によって形成される被写体像を光電変換した撮像画像を読み出す撮像素子と、撮像光学系の一部を構成する光学素子と撮像素子との少なくとも一方をズームレンズ群の光軸の直交方向とこの直交方向を軸とした回転方向との少なくとも一方向に動かす駆動手段とを備える撮像装置、及びその制御方法に関するものである。
デジタルカメラなどの撮像装置で撮像された画像は、画像撮像時にカメラ本体を保持するユーザの手が揺れることにより、被写体像にぶれが生じる場合がある。このためデジタルカメラには、ユーザの手の動きを含め、カメラ本体に加えられた振動によって撮像画像に現れる被写体像のぶれ(以下、像ぶれと呼ぶ。)を補正する像ぶれ補正機能が組み込まれているものがある。
像ぶれ補正処理は、電子式像ぶれ補正処理と、光学式像ぶれ補正処理との2種類の処理に大別される。電子式像ぶれ補正は、撮像画像に画像処理を施して、擬似的に像ぶれを補正する処理である。また、光学式像ぶれ補正処理は、角加速度センサなどでカメラ本体に加えられた振動を検出して、この検出結果に応じて被写体像を形成する撮像光学系内部に設けられたプリズムを回転させ、この撮像光学系の光軸方向を変化させることによって撮像素子の受光面に結像される像を移動して像ぶれを補正する処理である(特許文献1)。すなわち、光学式像ぶれ補正処理は、カメラ本体に加えられた振動を検出して、この検出結果に応じて撮像光学系の一部を構成する光学素子又は撮像素子を動かして像ぶれを補正する処理を行う。
光学式像ぶれ補正処理は、撮像素子の受光面に形成される被写体像のぶれを補正するので、撮像素子から読み出された後に擬似的に像ぶれを補正する電子式像ぶれ補正処理に比べて、像ぶれによる画像劣化をより低減することができる。
しかしながら、光学式像ぶれ補正処理を行うデジタルカメラは、撮像光学系の一部を構成する光学素子又は撮像素子を像ぶれを補正する方向に動かす駆動系をカメラ本体に組み込まなければならないので、撮像光学系又は撮像素子の内部構造が、このような補正機能を有していないカメラよりも複雑になる。
また、一般的にカメラは、撮像光学系のズームレンズ群の倍率を変えても撮像画像の被写体像が常に固定させるようにするため、この倍率を変化させても撮像光学系の光軸が常に撮像素子の中心位置に交わるように設計される。しかし、実際に製造される撮像光学系では、撮像素子の受光面の中心位置が撮像光学系の光軸と厳密に交わらない。このため、実際に製造されたカメラは、撮像光学系におけるズームレンズ群の倍率を変化させて静止した被写体を撮像したときに、撮像素子から読み出される画像中において被写体像を厳密に中心位置に固定することができない。
光学式像ぶれ補正機能が組み込まれたデジタルカメラは、このような補正機能が組み込まれていない撮像装置に比べて構造が複雑であるため、撮像光学系の光軸と撮像素子の受光面の中心位置との位置を精度良く一致させることができない。
したがって、光学式像ぶれ補正機能が組み込まれたデジタルカメラは、他のカメラに比べて、撮像光学系のズームレンズ群の倍率を変化させたときに被写体像がより大きく移動する場合が多くなってしまった。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、撮像光学系の一部を構成する光学素子と撮像素子との少なくとも一方をズームレンズ群の光軸の直交方向とこの直交方向を軸とした回転方向との少なくとも一方向に動かす駆動手段を備える撮像装置において、ズームレンズ群の倍率を変化したときに生じ得る被写体像の移動を軽減する撮像装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための手段として、本発明は、被写体像を変倍可能に形成するズームレンズ群を有する撮像光学系と、上記撮像光学系によって形成される被写体像を光電変換した撮像画像を読み出す撮像素子と、上記撮像光学系の一部を構成する光学素子と上記撮像素子との少なくとも一方を上記ズームレンズ群の光軸の直交方向とこの直交方向を軸とした回転方向との少なくとも一方向に動かす駆動手段とを備える撮像装置において、上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報であって、上記ズームレンズ群の倍率の変化から検出される被写体像の移動に基づいて算出される位置情報を記憶する制御情報記憶手段と、上記制御情報記憶手段に記憶された上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報を読み出し、この読み出した位置情報に基づいて上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面の中心位置とが交わるように上記駆動手段を制御する制御手段とを備える。
また、本発明は、被写体像を変倍可能に形成するズームレンズ群を有する撮像光学系と、上記撮像光学系によって形成される被写体像を光電変換した撮像画像を読み出す撮像素子と、上記撮像光学系の一部を構成する光学素子と上記撮像素子との少なくとも一方を上記ズームレンズ群の光軸の直交方向とこの直交方向を軸とした回転方向との少なくとも一方向に動かす駆動手段とを備える撮像装置の制御方法において、記憶手段に記憶された上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報であって、上記ズームレンズ群の倍率の変化から検出される被写体像の移動に基づいて算出される位置情報を読み出し、上記読み出した位置情報に基づいて、上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面の中心位置とが交わるように上記駆動手段を制御する。
本発明は、記憶手段に記憶された撮像光学系の光軸と撮像素子の受光面との交点の位置情報であって、ズームレンズ群の倍率の変化から検出される被写体像の移動に基づいて算出される位置情報を読み出し、この読み出した位置情報に基づいて、撮像光学系の光軸と撮像素子の受光面の中心位置とが交わるように駆動手段を制御するので、ズームレンズ群の倍率を変化によって生じ得る被写体像の移動を軽減することができる。
被写体を広角端から望遠端に亘って撮像可能な撮像光学系を有するカメラは、その撮像光学系におけるズームレンズ群の倍率を変えても、撮像画像において被写体像を中心位置に固定させるため、撮像光学系の光軸が常に撮像素子の受光面の中心位置を通るように通常設計される。しかし、実際に製造される撮像光学系は、撮像素子の受光面の中心位置が結像光学系の光軸と厳密に交わらない。このため、実際に製造されたカメラは、撮像光学系におけるズームレンズ群の倍率を変化させて静止した被写体を撮像したときに、撮像素子から読み出される画像中において被写体像が厳密には中心位置に固定されないで、被写体像が撮像画像の中心位置から移動してしまう。
特に、光学式像ぶれ補正機能が組み込まれたデジタルカメラは、このような補正機能が組み込まれていない撮像装置に比べて構造が複雑であるため、製造段階において、撮像光学系の光軸と撮像素子の受光面の中心位置とを精度良く一致させることができない。したがって、光学式像ぶれ補正機能が組み込まれたデジタルカメラは、ズームレンズ群の倍率を変化させたときに、次の具体例で示すように、撮像素子から読み出される撮像画像中において被写体が中心位置からより大きく移動してしまう場合がある。
図1は、光学式像ぶれ補正機能が組み込まれたデジタルビデオカメラ100と、このデジタルビデオカメラ100によって撮像される被写体200とを模式的に示した図である。ここで、被写体200は、水平方向及び垂直方向の両方向で線対称の図形とし、また、この図形の中心を基準点Cとする。
次に、撮像画像の中心点と被写体の基準点Cとが一致するようにデジタルビデオカメラ100本体の位置を固定させてこのデジタルビデオカメラ100の撮像光学系のズームレンズ群を望遠端から広角端へ変化させたときの、被写体200の像の基準点Cの移動を示す。
図2は、撮像光学系のズームレンズ群を望遠端にしてデジタルビデオカメラ100から出力される画像P1と、この画像P1を撮像している状態から撮像光学系のズームレンズ群を広角端に変化させたときのデジタルビデオカメラ100から出力される撮像画像P2とを重ね合わせた図である。ここで、撮像画像の水平軸をx軸とし垂直軸をy軸として、この撮像画像の左上端部を原点(0,0)とする。また、撮像画像P1での被写体200の基準点Cに対応する座標点をC1(C1x,C1y)とし、撮像画像P2での被写体200の基準点Cに対応する座標点をC2(C2x,C2y)とする。
この場合において、座標点C1(C1x,C1y)から座標点C2(C2x,C2y)までの距離が、撮像光学系を望遠端から広角端へ焦点距離を変化させたときの、撮像画像における被写体像の基準点Cの移動量に当たる。
以下では、撮像光学系のズームレンズ群の倍率の変化に応じて生じ得る被写体像の移動が軽減された状態で撮像画像を出力するデジタルビデオカメラ100の構成とその動作に関して説明する。
<デジタルビデオカメラの全体構成>
デジタルビデオカメラ100は、図3に示すように、被写体像を形成する撮像光学系110と、この撮像光学系110により形成される被写体像に応じた画像信号を読み出す撮像素子120と、撮像素子120から読み出された画像信号に対して画像処理を施す画像処理部130と、画像データを記憶する記憶部140と、画像を表示する表示部150と、デジタルビデオカメラ100全体の処理を制御するカメラ制御部160と、カメラ制御部160に接続された内部メモリ161と、撮像光学系110が有するズームレンズ群の倍率を変化させるズームレンズ群駆動部170と、カメラ本体に加えられた振動によって生じる像ぶれを補正する像ぶれ補正部180とから構成される。
デジタルビデオカメラ100は、図3に示すように、被写体像を形成する撮像光学系110と、この撮像光学系110により形成される被写体像に応じた画像信号を読み出す撮像素子120と、撮像素子120から読み出された画像信号に対して画像処理を施す画像処理部130と、画像データを記憶する記憶部140と、画像を表示する表示部150と、デジタルビデオカメラ100全体の処理を制御するカメラ制御部160と、カメラ制御部160に接続された内部メモリ161と、撮像光学系110が有するズームレンズ群の倍率を変化させるズームレンズ群駆動部170と、カメラ本体に加えられた振動によって生じる像ぶれを補正する像ぶれ補正部180とから構成される。
撮像光学系110は、複数の光学素子からなり、被写体像を撮像素子120の受光面に形成する。また、撮像光学系110は、被写体像を変倍可能に形成するズームレンズ群を有する。
撮像素子120は、撮像光学系110によって形成される被写体像を、その受光面上に配列した複数の画素で光電変換を行う。そして、撮像素子120は、光電変換した電気信号をアナログ形式からデジタル形式に変換し、この変換したデジタル画像信号を画像処理部130に供給する。
画像処理部130は、撮像素子120から供給されるデジタル画像信号に対して所定の画像処理を施して、記憶部140の記憶形式及び表示部150の表示形式に応じたデータ形式に変換して各処理部に供給する。
記憶部140は、画像処理部130から供給されるデジタル画像信号を記憶する。また、記憶部140は、記憶しているデジタル画像信号を、カメラ制御部160からの制御命令に従って、画像処理部130に読み出す処理も行う。
表示部150は、画像処理部130から供給される画像データをユーザに対して視認可能に表示する。
カメラ制御部160は、デジタルビデオカメラ100全体の動作を制御する。具体的には、カメラ制御部160は、撮像光学系110が有するズームレンズ群の倍率を変化させるズームレンズ群駆動部170を駆動させるための制御を行う。また、カメラ制御部160は、内部メモリ161と接続されており、内部メモリ161に記憶された制御情報に基づいて、後述する撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面の中心位置との位置合わせを行う。また、カメラ制御部160は、画像処理部130に制御命令を供給して、撮像素子120から連続して読み出されるデジタル画像信号を記憶部140に記憶させる処理や、この連続したデジタル画像信号を表示部150に供給させて表示させる処理を制御する。
ズームレンズ群駆動部170は、カメラ制御部160から供給される制御命令に従って、後述する撮像光学系110の一部を構成するズームレンズ群を駆動させる。
像ぶれ補正部180は、デジタルビデオカメラ100本体に加えられた振動により生じる像ぶれを補正する。像ぶれ補正部180は、後述するように、カメラ本体に加えられた振動を検出して、この検出結果に応じて光学的に像ぶれを補正する(以下、光学式像ぶれ補正処理と呼ぶ。)。
<光学式像ぶれ補正処理>
一般的に、デジタルカメラにおいて光学式像ぶれ補正処理では、カメラ本体に加えられた振動の検出結果に応じて撮像光学系の一部を構成する光学素子や撮像素子を動かす。光学式像ぶれ補正処理を実現する一例として、撮像光学系110及び像ぶれ補正部180は、図4に示すような構成を備える。
一般的に、デジタルカメラにおいて光学式像ぶれ補正処理では、カメラ本体に加えられた振動の検出結果に応じて撮像光学系の一部を構成する光学素子や撮像素子を動かす。光学式像ぶれ補正処理を実現する一例として、撮像光学系110及び像ぶれ補正部180は、図4に示すような構成を備える。
撮像光学系110は、図4に示すように、焦点距離を所定の範囲内で変更可能なズームレンズ群111と、ズームレンズ群111の光軸に対して直交方向に移動可能な像ぶれ補正レンズ112とから構成される。
ズームレンズ群111は、複数のレンズから構成され、被写体像を変倍可能に形成する。また、ズームレンズ群111は、そのレンズ群を構成する各レンズがズームレンズ群駆動部170によって移動することで、撮像素子120の受光面に形成させる被写体像の倍率を変化することができる。具体的に、ズームレンズ群111は、その光軸方向に各レンズを移動することで、被写体像の倍率を変化させている。
なお、上述したように撮像素子の受光面の水平方向をx方向とし、この受光面の垂直方向をy方向としているので、ズームレンズ群111の光軸方向は、x方向及びy方向に対してそれぞれ直交方向(以下、z方向と呼ぶ。)となる。
像ぶれ補正レンズ112は、その光学中心がズームレンズ群111の光軸に対する直交方向に移動可能な構造を有している。すなわち、像ぶれ補正レンズ112は、その光学中心が、x方向及びy方向に移動するような構造となっている。具体的な像ぶれ補正処理に関しては後述する。
像ぶれ補正部180は、カメラ本体に加えられた振動によるカメラ本体の移動を検出する移動検出センサ181と、像ぶれ補正レンズ112を移動させる補正駆動部182と、像ぶれ補正レンズ112の位置を検出する位置検出センサ183と、移動検出センサ181の検出結果と位置検出センサ183の検出結果とから像ぶれを補正するために補正駆動部182の動作を制御する像ぶれ補正制御部184とから構成される。
移動検出センサ181は、カメラ本体のx方向の移動を検出するx方向移動検出センサ181aと、カメラ本体のy方向の移動を検出するy方向移動検出センサ181bとからなる。移動検出センサ181は、カメラ本体の移動を検出するために、例えば、角加速度を検出するジャイロセンサによって実現され、このジャイロセンサによって検出される角加速度に応じて、x方向及びy方向の位置移動量が検出される。移動検出センサ181は、検出したx方向及びy方向の移動検出信号をそれぞれ像ぶれ補正制御部184に供給する。
補正駆動部182は、像ぶれ補正レンズ112をx方向に移動するx方向補正駆動部182aと、像ぶれ補正レンズ112をy方向に移動するy方向補正駆動部182bとから構成される。また補正駆動部182が補正レンズ112を移動させるための駆動出力は、像ぶれ補正制御部184によって制御される。
位置検出センサ183は、補正駆動部182によって移動された像ぶれ補正レンズ112のx方向の位置を検出するx方向位置検出センサ183aと、補正駆動部182によって移動された像ぶれ補正レンズ112のy方向の位置を検出するy方向位置検出センサ183bとからなる。また、位置検出センサ183は、検出したx方向及びy方向の位置検出信号をそれぞれ像ぶれ補正制御部184に供給する。
像ぶれ補正制御部184は、移動検出センサ181から供給される移動検出信号に基づいて、像ぶれ補正を補正するための像ぶれ補正レンズ112の目標位置を逐次、算出する。そして、像ぶれ補正制御部184は、位置検出センサ183から供給される像ぶれ補正レンズ112の位置が目標位置との偏差が0になるように補正駆動部182の駆動出力を制御する。
デジタルビデオカメラ100では、このカメラ本体に加えられた振動を検出して、この検出結果に応じて、像ぶれ補正レンズ112をズームレンズ群111の光軸に対して直交する方向に移動させることで、この振動によって生じる像ぶれを光学的に補正する。
すなわち、デジタルビデオカメラ100は、像ぶれ補正レンズ112を移動させて像ぶれを補正するには、撮像光学系110の光軸を変化させ撮像素子120の受光面上で被写体像の移動がなくなるように制御する。また、デジタルビデオカメラ100は、撮像素子120を移動させて像ぶれを補正するには、撮像光学系110の光軸を固定した状態で撮像素子120の受光面上で被写体像の移動がなくなるように制御する。
なお、上述した光学補正処理に関わらず、デジタルビデオカメラ100は、次のような補正処理を行うようにしても良い。すなわち、デジタルビデオカメラ100は、撮像素子120の受光面をx方向及びy方向に移動させることで像ぶれを補正しても良い。また、デジタルビデオカメラ100は、補正レンズ112の代わりにプリズムを撮像光学系110に設けて、このプリズムをx方向及びy方向を軸とした回転方向に移動することで像ぶれを補正するようにしても良い。同様にしてデジタルビデオカメラ100は、撮像素子を120をx方向及びy方向を軸とした回転方向に移動することで像ぶれを光学的に補正するようにしても良い。
<撮像光学系の光軸と撮像素子の受光面との交点の算出処理>
上述したように、デジタルビデオカメラ100は、像ぶれ補正レンズ112を移動させることにより撮像光学系110の光軸を変化させ、撮像素子120の受光面上で被写体像の移動がなくなるように制御する。ここで、デジタルビデオカメラ100は、このカメラ本体に振動が加わっていない場合には、撮像光学系110の光軸を変化させないので、像ぶれ補正レンズ112の主点がズームレンズ群111の光学中心と一致するような位置に配置されるように通常設計される。
上述したように、デジタルビデオカメラ100は、像ぶれ補正レンズ112を移動させることにより撮像光学系110の光軸を変化させ、撮像素子120の受光面上で被写体像の移動がなくなるように制御する。ここで、デジタルビデオカメラ100は、このカメラ本体に振動が加わっていない場合には、撮像光学系110の光軸を変化させないので、像ぶれ補正レンズ112の主点がズームレンズ群111の光学中心と一致するような位置に配置されるように通常設計される。
しかしながら、デジタルビデオカメラ100の撮像光学系110は、上述した光学式補正機能を有していないカメラに比べて、その構造が複雑であるため、製造工程で生じる誤差などによって、ズームレンズ群111の拡大率を変化させると、その変化に応じて撮像画像において被写体像が撮像画像の中心位置から移動してしまう場合がある。
そこで、デジタルビデオカメラ100は、カメラ制御部160がその内部メモリ161に記憶された制御情報に基づいて、撮像光学系110の光軸が撮像素子120の受光面の中心位置を通るように、像ぶれ補正部180を制御する。ここで、内部メモリ161に記憶されている制御情報は、撮像光学系110の光軸と撮像素子の受光面の中心位置との交点の位置情報である。以下では、撮像光学系110の光軸と撮像素子の受光面の中心位置との交点の位置情報を算出する算出処理について詳述する。
また、デジタルビデオカメラ100では、画像処理部130が、ズームレンズ群111の倍率の変化に応じた被写体像の移動を検出して、この検出結果に応じて撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点を算出する。なお、本算出処理は、画像処理部130が行う場合に限定されず、撮像画像をデジタルビデオカメラ100外部に出力して、所定の算出処理装置で行うようにしても良い。
まず、ズームレンズ群111の倍率の変化に応じた被写体像の移動を検出するために、次のような処理を行う。デジタルビデオカメラ100は、図5に示すように、撮像光学系110に無限遠レンズ300を取り付けて被写体200を撮像する。ここで、無限遠レンズ300は、具体的に、被写体との光学距離を無限大とするコンバージョンレンズである。デジタルビデオカメラ100は、この無限遠レンズ300を介して被写体200を撮像することによって、被写体200が無限遠方に配置されたものとして撮像することとなる。
デジタルビデオカメラ100は、ズームレンズ群111を望遠端にして被写体200を撮像し、また、ズームレンズ群111を広角端にして被写体200を撮像する。ここで、撮像素子120から読み出される撮像画像は、図6に示すように、その左上端を原点(0,0)とし、この撮像画像の走査端(右下端)の座標を(H,V)とする。画像処理部130は、ズームレンズ群111が望遠端及び広角端に位置するときの撮像画像から、次に示す検出処理により、被写体200の基準点Cの座標Ct(Xt,Yt)及び座標Cw(Xw,Yw)をそれぞれ検出する。さらに、画像処理部130は、検出した座標Ct(Xt,Yt)及び座標Cw(Xw,Yw)から、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点Cc(Xc,Yc)を算出する。
画像処理部130は、例えば、図7に示すように、撮像画像中の被写体200の像の輝度情報を参照して、点Cの座標(S’’,Y’’)を検出する。すなわち、画像処理部130は、撮像画像をx方向に走査して、現在の走査位置の画素の輝度情報と次の走査位置の画素の輝度情報とが所定の閾値よりも小さくなった場合に、その点をSとする。その後、画像処理部130は、現在の走査位置の画素の輝度情報と次の走査位置の画素の輝度情報とが所定の閾値よりも大きくなった場合に、その点をS’とする。そして、画像処理部130は、点Sと点S’の中点を点S’’として検出する。
同様にして、画像処理部130は、撮像画像をy方向に走査して、現在の走査位置の画素の輝度情報と次の走査位置の画素の輝度情報とが所定の閾値よりも小さくなった場合に、その点をTとする。その後、画像処理部130は、現在の走査位置の画素の輝度情報と次の走査位置の画素の輝度情報とが所定の閾値よりも大きくなった場合に、その点をT’とする。そして、画像処理部130は、点Tと点T’の中点を点T’’として検出する。
このように、被写体200は、水平方向及び垂直方向ともに線対称な図形からなるので、撮像画像から輝度情報を参照して、この図形の点対称となる基準点Cの位置を正確に求めることができる。なお、輝度及び色差情報の変化を利用して、撮像画像から被写体の基準となる点を正確に検出できるテストチャートなどを被写体として用いれば、上述した図形に限定されない。
次に、画像処理部130は、撮像画像から検出した座標Ct(Xt,Yt)及び座標Cw(Xw,Yw)から、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点Cc(Xc,Yc)を図8に示す条件に基づいて算出する。
図8は、ズームレンズ群111を望遠端及び広角端にしたときの、被写体200の像の基準点Cが撮像素子120の受光面に結像される条件を模式的に示したものである。なお、図8で示されるレンズLt及びレンズLwは、次の通りである。すなわち、レンズLtは、ズームレンズ群111を望遠端としたときの撮像光学系110と等価な関係を有する仮想的なレンズである。また、レンズLwは、ズームレンズ群111を望遠端としたときの撮像光学系110と等価な関係を有する仮想的なレンズである。
ズームレンズ群111を望遠端としてデジタルビデオカメラ100が画像を撮像したときに次に示す(1)式の関係が成立する。
1/a+1/b=1/f・・・(1)
ここで、fは、レンズLtの焦点距離である。また、aは、被写体200からレンズLtの光学中心までの距離である。さらに、bは、レンズLtの光学中心から撮像素子120の受光面までの距離である。
1/a+1/b=1/f・・・(1)
ここで、fは、レンズLtの焦点距離である。また、aは、被写体200からレンズLtの光学中心までの距離である。さらに、bは、レンズLtの光学中心から撮像素子120の受光面までの距離である。
同様にして、ズームレンズ群111を広角端としてデジタルビデオカメラ100が画像を撮像したときに次に示す(2)式の関係が成立する。
1/a’+1/b’=1/f’・・・(2)
ここで、f’は、レンズLwの焦点距離である。また、a’は、被写体200からレンズLwの光学中心までの距離である。さらに、b’は、レンズLwの光学中心から撮像素子120の受光面までの距離である。
1/a’+1/b’=1/f’・・・(2)
ここで、f’は、レンズLwの焦点距離である。また、a’は、被写体200からレンズLwの光学中心までの距離である。さらに、b’は、レンズLwの光学中心から撮像素子120の受光面までの距離である。
また、この無限遠レンズ300を介して被写体200を撮像することにより、被写体200が無限遠方に配置されたものとしてデジタルビデオカメラ100では画像を撮像しているので、次の(3)式の関係が成り立っている。
a=a’=∞・・・(3)
すなわち、被写体200を基準とすると、ズームレンズ群111の倍率を変化させても、撮像光学系110の光学中心が常に一定の位置に固定されているとみなすことができる。
a=a’=∞・・・(3)
すなわち、被写体200を基準とすると、ズームレンズ群111の倍率を変化させても、撮像光学系110の光学中心が常に一定の位置に固定されているとみなすことができる。
そして、(1)式、(2)式、及び(3)式から次に示す(4)式、及び(5)式が成り立つ。
b=f・・・(4)
b’=f’・・・(5)
b=f・・・(4)
b’=f’・・・(5)
デジタルビデオカメラ100は、撮像光学系110に無限遠レンズ300を取り付けているため、(4)式及び(5)式の関係が得られることとなる。なお、デジタルビデオカメラ100には、その撮像光学系110と被写体との間の距離が、撮像光学系110と撮像素子との間の距離に対して非常に大きくなり、(4)式及び(5)式の関係が得られる条件下で撮像できるのであれば、上述した無限遠レンズ300を取り付けなくてもよい。
また、撮像光学系110の光軸をz0とし、光軸z0と点Ctとの距離をβとし、光軸z0と点Cwとの距離をβ’とする。なお、ズームレンズ群111を望遠端及び広角端にしたときの撮像光学系110の光軸をそれぞれ光軸zt、光軸zwとする。z0(L)は、光軸z0と交わるズームレンズ群111の光学中心とする。
この場合、βとβ’との差分が、ズームレンズ群111を望遠端から広角端へ変化させたことによって生じる被写体200の像の基準点Cの移動量となる。
ここで、被写体200と撮像光学系110との光学距離が無限大であるため、被写体200の基準点Cの光が撮像光学系110の光学中心に入射する入射角は、ズームレンズ群111の倍率に関わらず変化しないものと近似することができる。
よって、次に示す三角形の相似関係が成立する。すなわち、ズームレンズ群111の光学中心z0(L)と座標Ctとを結んだ線分を斜辺とし光軸z0と撮像素子120の受光面とのなす角を直角とした直角三角形と、ズームレンズ群111の光学中心z0(L)と座標Cwとを結んだ線分を斜辺とし光軸z0と撮像素子120の受光面とのなす角を直角とした直角三角形とが相似の関係になるものとして近似することができる。このような2つの直角三角形の相似関係によって次に示す(6)式が成立する。
β=(b/b’)β’・・・(6)
さらに、(4)式、(5)式、及び(6)式より、bとb’とを消去すると、次に示す(7)式が得られる。
β=(f/f’)β’・・・(7)
また、レンズLwに対するレンズLtの拡大率Mは、次に示す(8)式で表される。
M=f/f’・・・(8)
β=(b/b’)β’・・・(6)
さらに、(4)式、(5)式、及び(6)式より、bとb’とを消去すると、次に示す(7)式が得られる。
β=(f/f’)β’・・・(7)
また、レンズLwに対するレンズLtの拡大率Mは、次に示す(8)式で表される。
M=f/f’・・・(8)
また、望遠端から広角端までズームレンズ群111の倍率を変化させたときの、被写体200の像の移動量dは、次に示す(9)式で表される。
d=β−β’・・・(9)
この移動量dは、(7)式、(8)式、及び(9)式により、次に示す(10)式で表される。
d=β−β’=(f/f’−1)β’=(M−1)β’・・・(10)
そして、β’は、(10)式を変形して次に示す(11)式で表される。
β’=d/(M−1)・・・(11)
d=β−β’・・・(9)
この移動量dは、(7)式、(8)式、及び(9)式により、次に示す(10)式で表される。
d=β−β’=(f/f’−1)β’=(M−1)β’・・・(10)
そして、β’は、(10)式を変形して次に示す(11)式で表される。
β’=d/(M−1)・・・(11)
よって、交点Cc(Xc,Yc)は、(12)式、及び(13)式のように表される。
Xc=Xw−β’=Xw−(dx/(M−1))・・・(12)
Yc=Yw−β’=Yw−(dy/(M−1))・・・(13)
ここで、dxとdyとは、移動量dの水平成分及び垂直成分をそれぞれ表す値である。よって、交点Cc(Xc,Yc)は、次に示す(14)式、及び(15)式で表される。
Xc=Xw−(1/(M−1))×(Xt−Xw)・・・(14)
Yc=Yw−(1/(M−1))×(Yt−Yw)・・・(15)
Xc=Xw−β’=Xw−(dx/(M−1))・・・(12)
Yc=Yw−β’=Yw−(dy/(M−1))・・・(13)
ここで、dxとdyとは、移動量dの水平成分及び垂直成分をそれぞれ表す値である。よって、交点Cc(Xc,Yc)は、次に示す(14)式、及び(15)式で表される。
Xc=Xw−(1/(M−1))×(Xt−Xw)・・・(14)
Yc=Yw−(1/(M−1))×(Yt−Yw)・・・(15)
したがって、広角端での被写体像の点Cの原点(0,0)に対する基準ベクトルをwとし、望遠端での被写体像の点Cの原点(0,0)に対する基準ベクトルをtとすると、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点の原点(0,0)に対する基準ベクトルcは、(14)式、及び(15)式より、次に示す(16)式で表される。
c=w+(1/(M−1))(w−t)・・・(16)
c=w+(1/(M−1))(w−t)・・・(16)
なお、上述した具体例では、ズームレンズ群111を望遠端及び広角端に設定したときの撮像画像中の被写体200の像の基準点Cの位置を検出し、この検出結果に基づいて交点Ccの位置を算出しているが、任意の倍率に設定したときの撮像画像中の被写体200の像の基準点Cの位置を検出して交点Ccの位置を算出するようにしても良い。さらに、ズームレンズ群111の倍率をより多く設定して、各設定条件での撮像画像中の被写体200の像の基準点Cの位置を検出して、これらの検出結果に基づいて交点Ccの位置を精度良く算出することができる。
デジタルビデオカメラ100では、(16)式の関係を用いて、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点の位置を算出する。すなわち、デジタルビデオカメラ100において、画像処理部130は、ズームレンズ群111を望遠端及び広角端にした画像からそれぞれ座標点Ct及び座標点Cwを検出する。そして、画像処理部130は、検出した座標点Ct及び座標点Cwと、ズームレンズ群111における広角端に対する望遠端の拡大率Mとから、(16)式に示す関係を用いて交点Ccを算出する。
このようにして、画像処理部130は、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点の位置を容易に求めることができる。また、デジタルビデオカメラ100は、デジタルビデオカメラ100と被写体200との距離を無限遠とする無限遠レンズ300を介して被写体200を撮像することで、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点の位置を、容易且つ精度良く求めることができる。
<カメラ制御部による補正レンズの位置制御>
カメラ制御部160は、画像処理部130によって算出された交点Ccに基づいて、撮像光学系110の光軸が撮像素子120の受光面の中心位置を通るように、像ぶれ補正部180を制御する。すなわち、カメラ制御部160は、交点Ccに関する制御情報として内部メモリ161に予め記憶しており、この制御情報を読み出して、撮像光学系110の光軸が撮像素子120の受光面の中心位置を通るように、次に示すような処理を行う。
カメラ制御部160は、画像処理部130によって算出された交点Ccに基づいて、撮像光学系110の光軸が撮像素子120の受光面の中心位置を通るように、像ぶれ補正部180を制御する。すなわち、カメラ制御部160は、交点Ccに関する制御情報として内部メモリ161に予め記憶しており、この制御情報を読み出して、撮像光学系110の光軸が撮像素子120の受光面の中心位置を通るように、次に示すような処理を行う。
撮像画像の中心座標が(H/2,V/2)なので、撮像画像上において撮像光学系110の光学中心が次に示す(17)式の移動量ベクトルeだけ水平方向及び垂直方向にそれぞれ移動させれば、ズームレンズ群111の倍率を変化させても被写体像の移動が軽減される。
e=(H/2−Cx,V/2−Cy)・・・(17)
e=(H/2−Cx,V/2−Cy)・・・(17)
ここで、求められた移動量ベクトルeは、撮像画像上の座標系での移動量なので、実際に補正レンズ112を動かす移動量を算出するために、次に示す移動量に変換処理を施す。
すなわち、(17)式の移動量ベクトルeに対応する撮像素子120の受光素子上で移動量ベクトルeの水平成分ex’及び垂直成分ey’は、それぞれ次に示す(18)、及び(19)式で表される。
ex’=(H/2−Cx)/H×P・・・(18)
ey’=(V/2−Cy)/V×P・・・(19)
ここで、Pは、1画素(ピクセル)当たりの撮像素子120の受光面上の移動距離である。
ex’=(H/2−Cx)/H×P・・・(18)
ey’=(V/2−Cy)/V×P・・・(19)
ここで、Pは、1画素(ピクセル)当たりの撮像素子120の受光面上の移動距離である。
さらに、撮像素子120の受光面上の移動量ベクトルe’に対応する補正レンズ112の移動量ベクトルe’’の水平成分ex’’及び垂直成分ey’’は、それぞれ次に示す(20)、及び(21)式で表される。
ex’’=ex’/Bz=(H/2−Cx)/H×P/Bz・・・(20)
ey’’=ex’/Bz=(V/2−Cy)/V×P/Bz・・・(21)
ここで、係数Bzは、例えば補正レンズ112が1[μm]動いた場合、この移動によって撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点が何[μm]動くかを示す係数である。例えば、Bzの値が2の場合には、補正レンズ112が1[μm]移動するのに伴って、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点が2[μm]移動することとなる。
ex’’=ex’/Bz=(H/2−Cx)/H×P/Bz・・・(20)
ey’’=ex’/Bz=(V/2−Cy)/V×P/Bz・・・(21)
ここで、係数Bzは、例えば補正レンズ112が1[μm]動いた場合、この移動によって撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点が何[μm]動くかを示す係数である。例えば、Bzの値が2の場合には、補正レンズ112が1[μm]移動するのに伴って、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点が2[μm]移動することとなる。
なお、係数Bzがズームレンズ群111の倍率に応じて変化する場合には、ズームレンズ群111の拡大率Mを変数として、任意の拡大率Mにおいて補正レンズ112の移動量に応じた撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面との交点の移動量を求めた係数Bz(M)を用いるようすればよい。このように、カメラ制御部160は、係数Bzを拡大率Mの変数として移動量ベクトルe’’を算出することで、任意の拡大率において撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面の中心位置とをより精度良く一致させることができる。
このようにして、カメラ制御部160は、補正レンズ112を、水平方向にex’’、垂直方向にey’’移動させる制御命令を像ぶれ補正部180に供給して、補正レンズ112を所定の位置に移動させる。すなわち、カメラ制御部160の内部メモリ161には、交点Cc(Xc,Yc)とPとBzとの各値を制御情報として記憶している。そして、カメラ制御部160は、内部メモリ161から制御情報を読み出して移動量ベクトルe’’を算出し、移動量ベクトルe’’だけ補正レンズ112を移動させる旨の制御命令を像ぶれ補正部180に供給する。
なお、本実施形態に係るデジタルビデオカメラ100では、補正レンズ112を用いて像ぶれを補正するが、撮像素子自体を移動させて像ぶれを補正する機構を有するカメラであれば、この撮像素子を水平方向にex’、垂直方向にey’移動させることで、ズームレンズ群111の倍率を変化させても被写体像を精度良く固定させることができる。さらに、撮像光学系の一部の光学素子、又は、撮像素子を回転させて光学的に像ぶれを補正する機構を有するカメラでは、撮像画面上の移動ベクトルeに対応した回転座標系の移動ベクトルを算出して、算出した目標回転角に移動するように、撮像光学系の一部の光学素子又は、撮像素子を回転させればよい。
以上のように、デジタルビデオカメラ100において、画像処理部130は、ズームレンズ群111の倍率の変化に応じた被写体200の像の基準点Cの移動量を撮像画像から検出し、検出した基準点Cの移動に基づいて撮像光学系の光軸と撮像素子の受光面との交点を算出する。さらに、カメラ制御部160は、撮像光学系110の光軸と撮像素子の受光面との交点に基づいて、撮像光学系110の光軸と撮像素子120の受光面の中心位置とが一致するように像ぶれ補正部180を制御するので、ズームレンズ群111の倍率を変化によって生じる被写体像の移動を軽減して画像を撮像することができる。
このようにして、ユーザは、デジタルビデオカメラ100を用いることで、撮像画面の中心に捉えた被写体像を拡大しながら動画像を撮像するときに、被写体を中心位置に精度良く固定された状態で撮像動作を行うことができる。
なお、本実施の形態では、光学式像ぶれ補正機能を有する撮像装置として、デジタルビデオカメラ100に適用した具体例を示したが、これに限定されず静止画像のみを撮像するカメラに適用するようにしても良い。
100 デジタルビデオカメラ、110 撮像光学系、111 ズームレンズ群、112 補正レンズ、120 撮像素子、130 画像処理部、140 記憶部、150 表示部、160 カメラ制御部、161 内部メモリ、170 ズームレンズ群駆動部、180 像ぶれ補正部、181 移動検出センサ、182 補正駆動部、183 位置検出センサ、184 像ぶれ補正制御部、200 被写体、300 無限遠レンズ
Claims (5)
- 被写体像を変倍可能に形成するズームレンズ群を有する撮像光学系と、上記撮像光学系によって形成される被写体像を光電変換した撮像画像を読み出す撮像素子と、上記撮像光学系の一部を構成する光学素子と上記撮像素子との少なくとも一方を上記ズームレンズ群の光軸の直交方向とこの直交方向を軸とした回転方向との少なくとも一方向に動かす駆動手段とを備える撮像装置において、
上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報であって、上記ズームレンズ群の倍率の変化から検出される被写体像の移動に基づいて算出される位置情報を記憶する制御情報記憶手段と、
上記制御情報記憶手段に記憶された上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報を読み出し、この読み出した位置情報に基づいて上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面の中心位置とが交わるように上記駆動手段を制御する制御手段とを備える撮像装置。 - 上記制御情報記憶手段に記憶された上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報は、被写体との光学距離が無限大となる無限遠レンズを介して上記撮像光学系が被写体像を形成するときに、上記ズームレンズ群の倍率の変化から検出される被写体像の移動に基づいて算出されることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 上記制御情報記憶手段に記憶された上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報は、第1の倍率のときに撮像された撮像画像とこの第1の倍率とは異なる第2の倍率で撮像された撮像画像とから検出される上記被写体像の移動と上記第1の倍率と上記第2の倍率とに基づいて算出されることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 上記第1の倍率は上記ズームレンズ群が望遠端のときの倍率であり、上記第2の倍率は上記ズームレンズ群が広角端のときの倍率であることを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
- 被写体像を変倍可能に形成するズームレンズ群を有する撮像光学系と、上記撮像光学系によって形成される被写体像を光電変換した撮像画像を読み出す撮像素子と、上記撮像光学系の一部を構成する光学素子と上記撮像素子との少なくとも一方を上記ズームレンズ群の光軸の直交方向とこの直交方向を軸とした回転方向との少なくとも一方向に動かす駆動手段とを備える撮像装置の制御方法において、
記憶手段に記憶された上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面との交点の位置情報であって、上記ズームレンズ群の倍率の変化から検出される被写体像の移動に基づいて算出される位置情報を読み出し、
上記読み出した位置情報に基づいて、上記撮像光学系の光軸と上記撮像素子の受光面の中心位置とが交わるように上記駆動手段を制御する撮像装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006284266A JP2008103955A (ja) | 2006-10-18 | 2006-10-18 | 撮像装置、及びその制御方法 |
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