JP2008103018A - 熱源冷却機構及び電気機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱源への異物の付着を抑制しつつ、冷却効果の経時劣化を防止する。
【解決手段】ファンモータ4が筐体2内に吸い込んだ空気流は吸気空洞5を経て壁体6の傾斜面6bに衝突する。空気流に含まれる異物の大部分は、壁体6の内側面に付着するか、下方に落下する。壁体6によって進行方向を変えられた空気流は、熱源である光ピックアップ3に向かう。そして、光ピックアップ3から熱を奪ってから、排気風洞9を経て筐体2外に排出される。
【選択図】図1
【解決手段】ファンモータ4が筐体2内に吸い込んだ空気流は吸気空洞5を経て壁体6の傾斜面6bに衝突する。空気流に含まれる異物の大部分は、壁体6の内側面に付着するか、下方に落下する。壁体6によって進行方向を変えられた空気流は、熱源である光ピックアップ3に向かう。そして、光ピックアップ3から熱を奪ってから、排気風洞9を経て筐体2外に排出される。
【選択図】図1
Description
本発明は、筐体に収納された熱源を冷却する熱源冷却機構及びこれを含む電気機器に関する。
電気機器においては、熱源(光ディスクドライブの光ピックアップ部、CPUのような電子部品等)及び/又は熱源周辺の部品(光ディスクドライブに挿入されたディスク、電子部品が実装された基板等)に対する埃、塵、ゴミ等の異物の付着を抑制しつつ、効率よく熱源を冷却することが求められている。
このために、筐体内に送り込む空気をフィルタを通して異物をフィルタに付着させ、できるだけ異物が排除された空気により熱源の冷却を行う構造を採ることがよく行われている。しかしながら、この場合、付着した異物によって次第にフィルタが目詰まり状態となり、最終的に冷却効果が低くなってしまう。そこで、特許文献1においては、筐体内に冷却用空気を送り込む送風機を送り込み方向とは逆の排気方向に回転させてフィルタに付着した異物をはき出すことにより、フィルタから異物を取り除く提案がされている。
一方、光ディスクと光ヘッド装置との間に板状部材が介在している光ディスク駆動装置において、光ディスクの回転によって生じる空気流を、板状部材に設けられた空気流通路を介して光ヘッド装置に導く構造が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1のように送風機を排気方向に回転させたとしても、異物により流入量の減少したフィルタに付着した異物すべてを取り除くことは困難である。そのため、次第に空気の流量が低減し、それに連れて冷却効果が低下する。しかも、排気時に送風機を逆転させると排気孔から空気を吸気することになり、そちらからさらなる異物を機器内に取り入れてしまうことが考えられる。
一方、特許文献2の電子機器では、光ディスクの回転によって生じる空気流のうち板状部材に設けられた空気流通路を通過する量が極僅かであると考えられるため、冷却効果が経時劣化すること及び多量の異物が侵入することは少ないものの、大きな冷却効果が期待できない。また、カートリッジ内に光ディスクが収納されたパッケージメディアにおいては、全く効果が無い。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、熱源及び/又は熱源周辺の各部に対する異物の付着を抑制しつつ、冷却効果が経時劣化することが少なく且つ冷却効果の大きい熱源冷却機構及び電気機器を提供することにある。
本発明の別の目的は、装着されるのがパッケージメディアか否かにかかわらず、熱源及び/又は熱源周辺の各部に対する異物の付着を抑制しつつ、冷却効果が経時劣化することが少ない熱源冷却機構及び電気機器を提供することにある。
本発明は、筐体内に配置された熱源を冷却する熱源冷却機構であって、前記筐体の外部の空気が前記筐体の内部へと吸気される空気流を発生させる送風機と、前記筐体の内部に設けられており、前記送風機が発生させた空気流が衝突する壁面とを備えている。そして、前記空気流の進行方向が、前記壁面によって、前記熱源へと向かう方向に変えられる。
本発明によると、送風機が発生させた空気流に含まれる埃、塵、ゴミ、有機物等の異物の一部又は全部が壁面に付着するか又は壁面に当たってから下方に落とされる。そして、異物含有量が低減した空気流が熱源に向かうので、熱源及び/又は熱源周辺の各部に対する異物の付着を抑制しつつ、送風機が発生させた空気流により効率よく熱源を冷却することが可能となる。また、空気流が通過するフィルタを用いないので、冷却効果が経時劣化することがほとんどない。さらに、機器に装着された光ディスクなどの部材を回転させることによって空気流を発生させるものではないので、装着されるのがパッケージメディアか否かにかかわらず、冷却効果を得ることができる。
本発明に係る熱源冷却機構は、前記筐体の内部にあって前記壁面から離隔しており且つ前記壁面に向かって開いた排気口を有する吸気風洞をさらに備えていてよい。このとき、前記送風機が発生させた空気流が、前記吸気風洞内から前記排気口を介して前記吸気風洞外へと排出されて前記壁面に衝突する。これにより、送風機が発生させた空気流を確実に且つ比較的大量に壁面に衝突させることができるので、冷却効果がさらに向上する。ここで、「排気口が壁面に向かって開いている」とは、吸気風洞をその軸方向に壁面に近づく向きに排気口を越えて仮想的に伸ばしたときに、吸気風洞が壁面の少なくとも一部と交差することを意味するものである。
このとき、前記吸気風洞の前記排気口と前記壁面との間の距離が、前記筐体内における前記吸気風洞の長さよりも小さいことが好ましい。これにより、冷却効果がより一層向上する。
また、前記送風機が前記吸気風洞内に配置されていることが好ましい。これにより、送風機が発生させた空気流のほぼ全部が吸気風洞を通過することになるので送風機の駆動効率を向上させることができると共に、送風機を吸気風洞の外に配置した場合よりも熱源冷却機構を小型化することが可能となる。
本発明に係る熱源冷却機構は、前記筐体の内部にあって前記壁面から離隔した吸気口、及び、前記筐体の表面又は外部にある排気口を有する排気風洞をさらに備えていてよい。このとき、前記壁面によって進行方向を変えられた前記空気流が前記熱源の周囲を通過した後に、前記吸気口から前記排気風洞内に導かれて前記排気口から前記筐体の外部へと排出される。これにより、熱源から吸収した熱によって温度上昇した空気流を拡散させることなく迅速に筐体外へと排出することができるので、より効率よく熱源を冷却することができる。
このとき、前記排気風洞の前記吸気口と前記熱源との間の距離が、前記筐体内における前記排気風洞の長さよりも小さいことが好ましい。これにより、冷却効果がより一層向上する。
本発明に係る熱源冷却機構は、前記壁面を構成する部材が、473W/m・K以上の熱伝導率及び1.2J/K以上の熱容量を有していることが好ましい。これにより、空気流が壁面に衝突する際に、空気中の熱が壁面を構成する部材を介して放熱されやすくなる。
本発明に係る熱源冷却機構においては、前記壁面を構成する部材の前記壁面の反対面に、複数の突起が形成されていることが好ましい。これにより、壁面を構成する部材がヒートシンクとして機能することになって、空気流が壁面に衝突する際に、空気中の熱が壁面を構成する部材を介して放熱されやすくなる。したがって、熱源冷却効果をさらに高めることができる。
本発明に係る熱源冷却機構においては、前記壁面の下方に、異物受けが配置されていることが好ましい。これにより、壁面から落下した塵埃が筐体内で散乱するのを防止することができる。
また、本発明は、上述したいずれかに記載の熱源冷却機構を含む電気機器である。本発明の電気機器は、レーザ光源が熱源となるDVDプレーヤ/レコーダなどの光ディスク装置を含む記録再生装置、CPU(Central Processing Unit)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)が熱源となる各種電子機器などの、異物付着が好ましくない熱源及び/又は熱源周辺の部品を有するものに適用することで優れた効果が得られる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面に基づいて詳述する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱源冷却機構を含む光ディスクドライブ装置の概略的な内部側面図である。この光ディスクドライブ装置は、電気機器としての記録再生装置の一種である。なお、図1において、ディスク駆動モータなどの諸部材の図示を省略している。
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱源冷却機構を含む光ディスクドライブ装置の概略的な内部側面図である。この光ディスクドライブ装置は、電気機器としての記録再生装置の一種である。なお、図1において、ディスク駆動モータなどの諸部材の図示を省略している。
図1に描かれた光ディスクドライブ装置1は、直方体形状を有する筐体2を有している。筐体2内には、図示しないディスク駆動モータによって回転駆動させられる図示しない光ディスクに情報を記録し、光ディスクに記録された情報を読み出す光ピックアップ3が配置されている。光ピックアップ3は情報記録再生時に熱を発生する熱源となる。
また、筐体2内には、熱源冷却機構の一部としての送風機であるファンモータ4が配置されている。ファンモータ4は、熱源冷却機構の一部としての筒形状を有する吸気風洞5の内側に嵌め込まれている。全体が筐体2内に配置された吸気風洞5は、図示しない支持部材を介して筐体2に支持されている。ファンモータ4は、吸気風洞5の筐体2に近い方の開口である吸気口5a付近に固定されている。吸気口5aは筐体2の内壁から離隔している。吸気口5aを越えて仮想的に軸方向に延長された吸気風洞5と、筐体2との交差部分には、外部の空気を筐体2内に取り込むための吸気孔2aが設けられている。吸気孔2aと吸気風洞5の吸気口5aとの間には何も配置されていない。そのため、ファンモータ4が吸気方向に回転することによって、筐体2内の空気の流れを乱すことなく円滑に、吸気孔2aから筐体2内に空気が取り込まれる。筐体2内に取り込まれた空気は、図1に描かれた白抜矢印A1、A2、A3で進行方向が示されるような空気流となって、吸気口5aから吸気風洞5内へと導かれる。そして、吸気風洞5内を進行した空気流は吸気風洞5の他方の排気口5bから排気され、そのまま吸気風洞5の軸方向に沿って進行する。なお、ファンモータ4は、常時吸気方向に回転していてもよいし、筐体2内の温度が所定温度以上となったときにだけ回転してもよい。
さらに、筐体2内には、熱源冷却機構の一部としての壁体6が配置されている。壁体6と壁体6から離隔した吸気風洞5の排気口5bとの間には、何も配置されていない。壁体6は、図示しない支持部材を介して筐体2に支持されている。壁体6は、アルミニウムからなる板状部材の2個所に同じ方向の曲げ加工を施すことによって製造されたものであって、その内側面は、3つの平面(水平ガイド面6a、傾斜面(気流衝突面)6b、鉛直ガイド面6c)から構成されている。3つの平面のうち、水平ガイド面6aは水平方向に延在しており、鉛直ガイド面6cは鉛直方向に延在している。傾斜ガイド面6bは、吸気風洞5の軸方向に対しておよそ60°をなしている。排気口5bは、壁体6の傾斜面6bに向かって開いている。そのため、ファンモータ4が発生させた空気流を確実に且つ比較的大量に傾斜面6bに衝突させることができる。さらに、吸気風洞5の排気口5bと傾斜面6bとの間の距離は、吸気風洞5の長さよりも小さいので、排気口5bから排出されて傾斜面6bに衝突する空気による冷却効果がより一層向上する。
傾斜面6bに衝突した空気流は、一旦は傾斜面6bの面内方向に進行方向を変えるが、水平ガイド面6a及び鉛直ガイド面6cに案内されることによって、図1に描かれた白抜矢印A4、A5で進行方向が示されるように、水平左方向及び鉛直下方向へと進行方向を変えて壁体6から離れていく。
吸気風洞5の排気口5bから排出された空気流が傾斜面6bに衝突すると、空気流に含まれている埃、ゴミ、有機物などの異物のうち、粘着性を有している物は、傾斜面6bに(場合により、傾斜面6bだけではなく、水平ガイド面6a及び/又は鉛直ガイド面6cにも)粘着する。粘着性を有していない物は、傾斜面6bへの衝突により減速し、その大部分が、傾斜面6b又はその両側にある水平ガイド面6a若しくは鉛直ガイド面6cに付着するか、傾斜面6bから下方へと落下して、壁体6の下方に配置された、熱源冷却機構の一部としての異物受け8の中に貯まる。そのため、壁体6から落下した異物が筐体2内で散乱しない。
壁体6の熱伝導率は510W/m・Kであり、熱容量は14J/Kである。そのため、空気流が壁面に衝突する際に、空気中の熱が壁体6を介して放熱されやすくなり、空気流の温度が壁体6の温度よりも高い場合には、吸気空洞5からの空気流の温度が、壁体6の内側面に衝突することによって低下する。なお、空気中の熱を壁体6を介して放熱するという観点から、壁体6は、473W/m・K以上の熱伝導率及び1.2J/K以上の熱容量を有していることが好ましい。
壁体6を離れて白抜矢印A4方向に進行する空気流は、熱源である光ピックアップ3へと向かう。壁体6と光ピックアップ3との間には、何も配置されていない。そして、空気流は、光ピックアップ3と衝突することによって、光ピックアップ3から熱を奪い、光ピックアップ3の温度を低下させる。そして、空気流は、光ピックアップ3の周囲を通過した後も、白抜矢印A4と同じ方向である白抜矢印A6方向へと進行する。
上述したように、壁体6は、吸気空洞5からの空気流に含まれる異物を空気流中から除去する機能を有している。除去された異物の一部は壁体6の内側面に粘着又は付着するが、吸気空洞5からの空気流は壁体6を通過することなく、壁体6の内側面で方向を変えられて壁体6から離れていくため、たとえ壁体6の内側面に多量の異物が粘着又は付着したとしても、壁体6の内側面で進行方向を変えられて白抜矢印A4に進む空気流の量が光ディスクドライブ装置1の使用開始当初に較べて減少するということはない。つまり、本実施の形態では、熱源である光ピックアップ3の冷却効果の経時劣化が生じることがなく、長期間に亘って優れた冷却効果を保持することができる。加えて、この冷却効果は、ファンモータ4によって生じる高速で比較的大量の空気流によってもたらされるものであるため、非常に優れたものである。しかも、異物の大部分が壁体6によって除去された空気流が光ピックアップ3に衝突するので、光ピックアップ3及びその周辺の部品に異物が付着又は粘着することがほとんどなく、光ピックアップ3やその周辺部品の性能に不具合を生じさせる可能性が低い。さらに、特許文献2とは異なり、光ディスクの回転によって生じる空気流を利用していないので、本実施の形態によると、光ディスクとして用いるのがパッケージメディアであるか否かに関係なく、優れた冷却効果を得ることができる。
筐体2内には、熱源冷却機構の一部としての筒状の排気風洞9が配置されている。光ピックアップ3と、排気風洞9の光ピックアップ3に近い方の開口である吸気口9aとの間には、何も配置されていない。全体が筐体2内に配置された排気風洞9の吸気口9aと光ピックアップ3との間の距離は、排気空洞9の長さよりも小さい。排気風洞9の吸気口9a付近は、光ピックアップ3に向かって拡がった円錐筒形状となっている。排気風洞9は、図示しない支持部材を介して筐体2に支持されている。排気風洞9の軸方向は、白抜矢印A6と同じ方向であって、排気風洞9の中心軸と、光ピックアップ3と、壁体6の内側面とはほぼ一直線上にある。そのため、光ピックアップ3の周囲を通過して白抜矢印A6方向へと進行する空気流は、吸気口9aから排気風洞9内に取り込まれる。この空気流は、排気風洞9の軸方向に沿って白抜矢印A7方向へと進行し、筐体2の外側表面に形成された排気風洞9の排気口9b(筐体2の排気孔と一致している)から、白抜矢印A8に示すように筐体2の外部へと排出される。なお、排気風洞9の排気口9bは、筐体2の外部にあってもよい。
本実施の形態では、排気風洞9の排気口9bが筐体2の表面に形成されているため、光ピックアップ3によって暖められた空気を筐体2内で拡散させることなく速やかに筐体2の外部へと排出することができる。さらに、排気風洞9の吸気口9aと光ピックアップ3との間の距離が排気空洞9の長さよりも小さいために、光ピックアップ3から吸熱した温度上昇した空気の大部分を排気空洞9に収容することができる。そのため、筐体2内の温度上昇、引いては光ピックアップ3の温度上昇が抑制されて、冷却効果をさらに高めることができる。
さらに、壁体6と光ピックアップ3との間に何も配置されていないため、光ピックアップ3に衝突する空気流の量・流速が低下することがなく、間に配置された物体からの吸熱によって壁体6と光ピックアップ3との間で空気流の温度が上昇することもない。そのため、さらに冷却効果が高まる。また、光ピックアップ3と吸気口9aとの間に何も配置されていないので、白抜矢印A6で示される空気流が見出されることなく、その大部分を吸気口9aから排気空洞9へと導くことができる。そのため、筐体2内における温度上昇を抑制することができる。
加えて、ファンモータ4が吸気風洞5の内側に嵌め込まれているので、ファンモータ4が発生させた空気流のほぼ全部が吸気風洞5を通過することになるので、ファンモータ4の駆動効率を向上させることができると共に、ファンモータ4を吸気風洞5の外に配置した場合よりも熱源冷却機構を小型化することが可能となる。また、特許文献1とは異なり、フィルタとファンモータとを組み合わせて用いるものではないので、ファンモータ4を逆転させる必要がな。したがって、ファンモータの逆転時に別の開口から異物が筐体2内に入り込むことを防止できる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について図2を参照しつつ説明する。図2は、本実施の形態に係る熱源冷却機構を含む光ディスクドライブ装置の概略的な内部側面図である。なお、図2において、図1と同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。また、図1と類似した部材には、一の位の数字が共通の符号を用いることとする。
次に、本発明の実施の形態2について図2を参照しつつ説明する。図2は、本実施の形態に係る熱源冷却機構を含む光ディスクドライブ装置の概略的な内部側面図である。なお、図2において、図1と同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。また、図1と類似した部材には、一の位の数字が共通の符号を用いることとする。
図2に描かれた光ディスクドライブ装置20が図1に示すものと異なる点は、吸気空洞25の吸気口25aが筐体2の吸気孔と一致している点、これに伴ってファンモータ24が吸気空洞25内であって筐体2の表面付近に配置されている点、及び、壁体26の上面に多数の突起26dが形成されている点である。
本実施の形態では、吸気空洞25の吸気口25aが筐体2の吸気孔と一致しているので、吸気空洞5の吸気口5aが筐体2の吸気孔2aから離隔した実施の形態1に較べて、筐体2内の空気を乱すことなくより円滑に吸気空洞25内に空気を取り入れることができる。また、ファンモータ24が吸気空洞25内であって筐体2の表面付近に配置されているので、ファンモータ24のメンテナンスが容易となる。
加えて、壁体26の上面(水平ガイド面26a、傾斜面26b、鉛直ガイド面26cが形成された内側面とは反対側の面)の全域から上向きに多数の突起26dが延びていることにより、対流による放熱性が高いヒートシンクとして壁体26が機能する。そのため、吸気空洞5の排気口25bから排気された空気流が壁体26に衝突すると、壁体26が空気流中の熱を奪って突起26dから放熱しやすくなる。したがって、光ピックアップ3へと向かう空気流の温度をさらに低下させることができて、熱源冷却効果をさらに高めることができる。その他、本実施の形態によって、上述した実施の形態1と同等の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態は、壁体26の温度がこれに衝突する空気流の温度よりも低くなることが予想される環境下で光ディスクドライブ装置が用いられることを前提としたものである。しかしながら、壁体26の温度が空気流の温度よりも高くなることが予想される環境下で光ディスクドライブ装置が用いられる場合、壁体26の強制空冷を行う(例えば、吸気空洞25に分岐空洞を設け、この分岐空洞を通過した空気流を突起26dに衝突させる、或いは、筐体2に別途吸気用の開口を設け、その開口から筐体2内に導入された空気流を突起26dに衝突させる)ことによって、吸気空洞25を経て傾斜面26bに衝突する空気流と壁体26との温度差を無くすようにすることが有効である。
以上本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において様々な変更を施すことが可能なものである。例えば、上述した実施の形態では、吸気空洞及び排気空洞の両方を有しているが、いずれか一方だけを有していてもよいし、どちらも有していなくてもよい。さらに、吸気風洞5の排気口5bと傾斜面6bとの間の距離が吸気風洞5の長さよりも大きくてもよいし、排気風洞9の吸気口9aと光ピックアップ3との間の距離が排気空洞9の長さよりも大きくてもよい。また、ファンモータが吸気空洞の外に設けられていてもよい。また、壁体の材質や熱伝導率及び熱容量は、上述した範囲内になくてもよい。筐体内に異物受けが配置されていなくてもよい。
また、上述した実施の形態では筐体2内に入り込んだ空気流が筐体とは別の部材である壁体の内側面に衝突するが、筐体2内に入り込んだ空気流が筐体の内側面に衝突し、そこで進行方向を変えた空気流が光ピックアップ3に向かうようにしてもよい。また、上述した実施の形態では、壁体が3つの内側面を持っているが、必ずしもそのように構成されていなくともよく、要は、壁面に衝突した空気流の進行方向が熱源に向かうように変えられれば、壁体の形状は問わない。また、本発明に係る熱源冷却機構は、光ディスクドライブ装置のような記録再生装置に限らず、どのような電気機器にも用いることが可能である。
1 光ディスクドライブ装置(電気機器)
2 筐体
2a 吸気孔
3 光ピックアップ(熱源)
4 ファンモータ(送風機)
5 吸気空洞
5a 吸気口
5b 排気口
6 壁体
6a 水平ガイド面
6b 傾斜面(気流衝突面)
6c 鉛直ガイド面
8 異物受け
9 排気空洞
9a 吸気口
9b 排気口
2 筐体
2a 吸気孔
3 光ピックアップ(熱源)
4 ファンモータ(送風機)
5 吸気空洞
5a 吸気口
5b 排気口
6 壁体
6a 水平ガイド面
6b 傾斜面(気流衝突面)
6c 鉛直ガイド面
8 異物受け
9 排気空洞
9a 吸気口
9b 排気口
Claims (10)
- 筐体内に配置された熱源を冷却する熱源冷却機構であって、
前記筐体の外部の空気が前記筐体の内部へと吸気される空気流を発生させる送風機と、
前記筐体の内部に設けられており、前記送風機が発生させた空気流が衝突する壁面とを備えており、
前記空気流の進行方向が、前記壁面によって、前記熱源へと向かう方向に変えられることを特徴とする熱源冷却機構。 - 前記筐体の内部にあって前記壁面から離隔しており且つ前記壁面に向かって開いた排気口を有する吸気風洞をさらに備えており、
前記送風機が発生させた空気流が、前記吸気風洞内から前記排気口を介して前記吸気風洞外へと排出されて前記壁面に衝突することを特徴とする請求項1に記載の熱源冷却機構。 - 前記吸気風洞の前記排気口と前記壁面との間の距離が、前記筐体内における前記吸気風洞の長さよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の熱源冷却機構。
- 前記送風機が前記吸気風洞内に配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の熱源冷却機構。
- 前記筐体の内部にあって前記壁面から離隔した吸気口、及び、前記筐体の表面又は外部にある排気口を有する排気風洞をさらに備えており、
前記壁面によって進行方向を変えられた前記空気流が前記熱源の周囲を通過した後に、前記吸気口から前記排気風洞内に導かれて前記排気口から前記筐体の外部へと排出されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱源冷却機構。 - 前記排気風洞の前記吸気口と前記熱源との間の距離が、前記筐体内における前記排気風洞の長さよりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の熱源冷却機構。
- 前記壁面を構成する部材が、473W/m・K以上の熱伝導率及び1.2J/K以上の熱容量を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱源冷却機構。
- 前記壁面を構成する部材の前記壁面の反対面に、複数の突起が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱源冷却機構。
- 前記壁面の下方に、異物受けが配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱源冷却機構。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の熱源冷却機構を含む電気機器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP (1) | JP2008103018A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102568536A (zh) * | 2010-12-31 | 2012-07-11 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 光碟播放机 |
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2006
- 2006-10-19 JP JP2006284514A patent/JP2008103018A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102568536A (zh) * | 2010-12-31 | 2012-07-11 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 光碟播放机 |
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