JP2008101830A - 油分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二酸化炭素のように非相溶性の冷凍機油が用いられる冷媒が循環する冷媒回路における膨張機構の下流側で冷媒から冷凍機油を分離することができる油分離装置(20)を提供し、分離した冷凍機油を圧縮機に戻すことで圧縮機の油不足を解消する。
【解決手段】膨張機からの流体(冷媒とそれよりも密度の大きな冷凍機油)が流入する容器本体(21)に、流体の乱れを防止するメッシュ板(25)を設け、冷媒と冷凍機油とが撹拌されていない状態にして冷媒と冷凍機油を分離させ、容器本体(21)内に溜める。また、錐体状の整流板(26)を容器本体(21)の内部に設けて冷凍機油を整流板(26)の傾きに沿って周囲へ流すことで、冷凍機油を確実に容器本体(21)の底部に溜め、この油を圧縮機へ戻せるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、二酸化炭素のように非相溶性の冷凍機油が用いられる冷媒が循環する冷媒回路における膨張機構の下流側に設けられる油分離装置に関するものである。
従来より、閉回路内で冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、空調機等に広く利用されている。この種の冷凍装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、圧縮機、放熱器、膨張機構及び蒸発器が順に接続された冷媒回路の冷媒として二酸化炭素を用いるとともに、冷凍サイクルの高圧圧力を冷媒の臨界圧力以上に設定したものが知られている。
上記冷凍装置では、一般に、圧縮機において冷媒をその臨界圧力以上にまで圧縮しているため、圧縮機モータの消費電力が嵩んで高いCOP(成績係数)が得られない。そこで、特許文献2に開示されているように、冷凍装置に膨張機を設けるという対策が提案されている。この場合、膨張機は、膨張弁やキャピラリチューブに代えて、冷凍装置における冷媒の膨張機構として設けられる。そして、膨張機において高圧冷媒の内部エネルギを機械的な動力に変換し、得られた動力を圧縮機の駆動に利用することで、圧縮機モータの消費電力を削減している。
特許文献2の装置では、圧縮機と膨張機をモータとともに一体の容器本体内に収納することにより、一つの流体機械が構成されている。また、この流体機械においては、駆動軸の一端に油ポンプを設けるとともに、該駆動軸の内部に油通路を設けている。そして、油ポンプにより吸い上げた冷凍機油を、油通路を通して圧縮機と膨張機の摺動部分に供給し、圧縮機及び膨張機を潤滑するようにしている。
上記流体機械の圧縮機は高圧ドーム型圧縮機(油溜まりが容器本体内の高圧側にある圧縮機)であり、この圧縮機では、シリンダ内に供給された油は吐出ガスとともに圧縮機容器本体内に吐出される。吐出ガス中には油ミストが含まれているが、一部の油ミストは容器本体内やモータ表面に衝突し、凝集して液体となって容器本体の壁面を落下して油溜まりに戻る。また、一部の油ミストは吐出ガスとともに圧縮機から吐出され、放熱器に流れていく。
特開平10−54617号公報 特開2001−107881号公報
ここで、二酸化炭素以外の従来冷媒を用いた冷凍装置では、冷媒と冷凍機油が一般に相溶性のため、圧縮機から冷媒とともに吐出された冷凍機油が冷媒回路内に残っていても、この油を例えば湿り運転を行うことで冷媒とともに圧縮機に戻すことができる。しかし、二酸化炭素冷媒を用いる場合のように冷媒と冷凍機油が非相溶性であると、冷媒回路内に残った冷凍機油を圧縮機に戻すことは湿り運転を行っても困難であり、圧縮機や膨張機において油不足が生じてしまうおそれがある。この問題は膨張機の代わりに膨張弁を使った冷凍サイクルにおいても同じであり、圧縮機の油不足のおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、二酸化炭素のように非相溶性の冷凍機油が用いられる冷媒が循環する冷媒回路における膨張機構の下流側で冷媒から冷凍機油を分離することができる油分離装置を提供し、分離した冷凍機油を圧縮機に戻すことで圧縮機の油不足を解消できるようにすることである。
第1の発明は、冷媒が循環する冷媒回路(10)における膨張機構(14)の下流側に設けられ、冷媒よりも密度が大きく、該冷媒に対して非相溶性の冷凍機油を冷媒から分離する油分離装置を前提としている。
そして、この油分離装置は、冷凍機油を含む冷媒が流入する容器本体(21)と、上記膨張機構(14)から流出した冷媒を上記容器本体(21)内に導入する冷媒流入管(22)と、上記容器本体(21)に流入する冷媒の乱れを防止する乱流抑制部材(25)と、上記容器本体(21)内で冷凍機油の上方に溜まる冷媒を容器本体(21)から導出する冷媒流出管(23)と、上記容器本体(21)内の底部に溜まる冷凍機油を上記冷媒回路(10)の圧縮機(11)に戻す油排出管(24)とを備えていることを特徴としている。
この第1の発明では、膨張機構(14)から流出した気液二相冷媒に冷凍機油が含まれた流体は、油分離装置に流入する際、乱流抑制部材(25)によって流れが整えられ、冷媒と冷凍機油とが撹拌されていない分離状態で容器本体(21)内に溜まる。ここで、冷凍機油は液相の冷媒よりも密度が大きく、該冷媒に対して非相溶性である。したがって、冷媒と冷凍機油は二相に分離し、密度の大きい冷凍機油が液冷媒の下に溜まる。そして、液冷媒は冷媒流出管(23)より流出して蒸発器へ流れ、冷凍機油は油排出管(24)から流出して圧縮機(11)に吸入される。
第2の発明は、第1の発明において、上記冷媒流入管(22)が乱流抑制部材(25)の上方で開口し、上記冷媒流出管(23)が冷凍機油の油面レベルと冷媒の液面レベルとの間で開口していることを特徴としている。
この第2の発明では、冷媒流入管(22)から容器本体(21)内へ流入する流体(冷媒と冷凍機油)は、冷媒流入管(22)から出た後に下方へ流れ落ちて乱流抑制部材(25)に接触し、乱れが抑えられる。そして、冷媒と冷凍機油とが分離して容器本体(21)内に溜められる。また、冷媒流出管の開口位置を特定したことにより、冷媒流出管(23)からは確実に冷媒のみが流出する。
第3の発明は、第1または第2の発明において、上記容器本体(21)内に、最大油面レベルの上方に配置された整流板(26)を備え、上記冷媒流出管(23)が整流板(26)の上方で開口していることを特徴としている。
この第3の発明では、冷媒流入管(22)から容器本体(21)内へ流入する流体は、乱流抑制部材(25)で乱れが抑制された後、容器本体(21)に溜まり込む。その際、冷凍機油が冷媒よりも下降するので、冷凍機油が整流板(26)に当たって整流板(26)の周囲へ流れ、整流板(26)の周囲と容器本体(21)との間に隙間を設けておけば容器本体(21)の底部に溜まる。このようにして整流板(26)の下方には冷凍機油が溜まり、整流板(26)の上方には冷媒が溜まる。また、冷媒流出管(23)からは整流板(26)の上方に溜まった冷媒だけが流出する。
第4の発明は、第3の発明において、上記整流板(26)が、上面に傾斜面を有することを特徴としている。
また、第5の発明は、第3の発明において、上記整流板(26)が、中心部の高さが周縁部よりも高い錐体形状に形成されていることを特徴としている。
これらの第4,第5の発明では、整流板(26)に傾きを持たせているため、冷媒流入管(22)から容器本体(21)内へ流入した流体が該容器本体(21)内に溜まり込む際に、冷媒内で下降する冷凍機油が整流板(26)に沿って周囲へ流れやすくなる。したがって、整流板(26)の下方に冷凍機油が溜まり、整流板(26)の上方に冷媒が溜まる状態を容易に作ることができる。
第6の発明は、第1から第5の発明の何れか1つにおいて、上記容器本体(21)には油面レベルを検出する油面センサ(27)が装着されていることを特徴としている。
この第6の発明では、油面センサ(27)により冷凍機油の油面を検知できるため、油面レベルが上昇しすぎているかどうかを判断することができる。油面レベルが上がりすぎているときには圧縮機(11)への油戻しを積極的に行って油面レベルを下げることで、冷媒流出管(23)から冷凍機油が流出するのを防止できる。
第7の発明は、第1から第6の発明の何れか1つにおいて、冷媒が二酸化炭素冷媒により構成されていることを特徴としている。
二酸化炭素冷媒の場合、冷媒よりも密度が大きく、該冷媒に対して非相溶性の冷凍機油が用いられるので、冷媒と冷凍機油とを確実に分離できる。
本発明によれば、冷媒と冷凍機油とが非溶性である場合に、膨張機構(14)の下流側の油分離装置に乱流抑制部材(25)を設け、容器本体(21)内で冷媒と冷凍機油とを二相に分離させて溜めることができる。したがって、密度の大きい冷凍機油が冷媒の下方に溜まった状態となり、液冷媒を蒸発器へ流し、冷凍機油を圧縮機(11)に戻すことができる。このようにして冷凍機油を圧縮機(11)に戻せるので、圧縮機(11)の油不足を防止できる。また、圧縮機(11)の油不足を解消するのに湿り運転などを行う必要もない。
さらに、この油分離装置は、膨張機構(14)の下流側で通常のレシーバとして使用できるものであり、通常のレシーバに乱流防止部材を追加するだけでよいため製造も簡単である。
上記第2の発明によれば、冷媒流入管(22)が乱流抑制部材(25)の上方で開口し、上記冷媒流出管(23)が冷凍機油の油面レベルと冷媒の液面レベルとの間で開口するようにしているので、冷媒流入管(22)から容器本体(21)内へ流入する流体(冷媒と冷凍機油)が冷媒流入管(22)から出た後に下方へ流れ落ちる際に、乱流抑制部材(25)で該流体の乱れを抑えられる。このため、冷媒と冷凍機油とを確実に二相に分離して容器本体(21)内に溜めることができる。また、冷媒流流出管の開口位置を特定したことにより、冷媒流出管(23)からは確実に冷媒のみが流出する。逆に言うと、油排出管(24)からは冷凍機油だけを排出することができる。
上記第3の発明によれば、容器本体(21)内における最大油面レベルの上方に整流板(26)を配置し、冷媒流出管(23)を整流板(26)の上方で開口するようにしているので、冷媒流入管(22)から容器本体(21)内へ流入する流体が容器本体(21)内に溜まり込む際に、整流板(26)の機能で冷媒と冷凍機油を確実に二相に分離できる。そして、整流板(26)の下方に冷凍機油が溜まり、整流板(26)の上方に冷媒が溜まるため、冷媒流出管(23)からは確実に冷媒のみが流出し、油排出管(24)からは確実に冷凍機油だけを排出することができる。
上記第4,第5の発明によれば、整流板(26)に傾きを持たせているため、冷媒流入管(22)から容器本体(21)内へ流入した流体が該容器本体(21)内に溜まり込む際に、冷媒内で下降する冷凍機油が整流板(26)に沿って周囲へ流れやすくなる。したがって、整流板(26)の下方に冷凍機油が溜まり、整流板(26)の上方に冷媒が溜まる状態を容易に作ることができる。つまり、冷媒と冷凍機油を容易に二相に分離できる。
上記第6の発明によれば、油面センサ(27)により冷凍機油の油面を検知できるため、油面レベルが上昇しすぎているかどうかを判断することができる。油面レベルが上がりすぎているときには圧縮機(11)への油戻しを積極的に行って油面レベルを下げることで、冷媒流出管(23)から冷凍機油が流出するのを防止できる。
上記第7の発明によれば、二酸化炭素冷媒を用いる場合に、冷媒と冷凍機油とを確実に分離して油を圧縮機(11)に戻せるので、圧縮機(11)の油不足を確実に防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る油分離装置(20)は、室内の冷房を行う空気調和装置(1)に適用されるものである。図1に示すように、この空気調和装置(1)は、冷媒回路(10)を備えている。上記冷媒回路(10)は、圧縮機(11)と、ガスクーラ(放熱器)である室外熱交換器(12)と、膨張機構としての膨張機(14)と、蒸発器である室内熱交換器(13)とを順に配管接続して構成された閉回路である。この冷媒回路(10)には、冷媒としてCO (二酸化炭素)が充填されている。また、圧縮機(11)や膨張機(14)の各摺動部を潤滑するための潤滑油(冷凍機油)には、液冷媒よりも密度が大きく、該冷媒に対して非相溶性のものが用いられている。この冷凍機油としては、PAG(ポリアルキレングリコール)を例示することができる。
上記冷媒回路(10)では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。上記圧縮機(11)は、吸入した冷媒を、該冷媒の臨界圧力よりも高い圧力、すなわち超臨界圧にまで圧縮する。したがって、冷媒回路(10)で行われる冷凍サイクルは、高圧圧力が冷媒の超臨界圧に設定された超臨界圧サイクルとなる。また、圧縮機(11)から吐出された冷媒は、室外熱交換器(12)で冷却され、膨張機(14)で膨張し、室内熱交換器(13)で蒸発した後、圧縮機(11)に戻って再度圧縮される行程を1サイクルとして、各行程の動作を繰り返す。
上記室外熱交換器(12)は、室外空間に配置されている。室外熱交換器(12)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成されている。室外熱交換器(12)では、その内部を流れる冷媒と室外空気とが熱交換する。この室外熱交換器(12)での熱交換により、冷媒回路(10)の冷媒が室外空気へ放熱して冷却される。
上記室内熱交換器(13)は、室内空間に配置されている。室内熱交換器(13)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成されている。室内熱交換器(13)では、その内部を流れる冷媒と室内空気とが熱交換する。この室内熱交換器(13)での熱交換により、冷媒回路(10)の冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、室内空気が冷却される。
上記圧縮機(11)と膨張機(14)は、詳細は省略するが、電動機とともに一つのケーシング(15)内に設けられ、一つの流体機械を構成している。そして、圧縮機(11)と膨張機(14)が駆動軸(図示せず)で連結され、膨張機(14)の冷媒膨張による回転動力が圧縮機(11)の圧縮動力に回収されるように構成されている。
図1に示すように、この冷媒回路(10)における膨張機(14)の出口側には、油分離装置(20)が接続されている。この油分離装置(20)には、膨張機(14)から流出した冷媒が流入し、該油分離装置(20)で冷凍機油が冷媒から分離されて冷媒が室内熱交換器(13)に流れる一方、冷凍機油は圧縮機(11)に吸入される。
上記油分離装置(20)は、図2に示すように、冷凍機油を含む冷媒が流入する縦長円筒状の容器本体(21)と、上記膨張機(14)から流出した冷媒を上記容器本体(21)内に導入する冷媒流入管(22)と、密度差により上記容器本体(21)内で冷凍機油の上方に溜まる冷媒を容器本体(21)から導出する冷媒流出管(23)と、上記容器本体(21)内の底部に溜まる冷凍機油を上記冷媒回路(10)の圧縮機(11)に戻す油排出管(24)とを備えている。
冷媒流入管(22)は、容器本体(21)の天板(21a)の周縁部に縦向きに接続され、下端が該天板(21a)よりも少し下方で開口している。この冷媒流入管(22)における図2の上方の端部(図示せず)は、膨張機(14)の流出側に接続されている。また、冷媒流出管(23)は、容器本体(21)の天板(21a)の中央部に縦向きに接続され、下端が容易本体の底板(21b)近くで開口している。この冷媒流出管(23)における図2の上方の端部(図示せず)は、室内熱交換器(13)に接続されている。また、油排出管(24)は、上端が容器本体(21)の底板(21b)の中央に接続され、図2の下方の端部(図示せず)が圧縮機(11)の吸入側に接続されている。
この油分離装置(20)は、上記容器本体(21)に流入する冷媒の乱れを防止する乱流抑制部材として、容器本体(21)の高さ方向のほぼ中央に配置されたメッシュ板(25)を有している。上記冷媒流入管(22)は、このメッシュ板(25)の上方で開口している。ここで、液冷媒の密度よりも冷凍機油の密度が大きく、該冷媒に対して冷凍機油が非相溶性であるため、冷凍機油は液冷媒の下方に溜まる。そして、上記冷媒流出管(23)は、冷媒のみを流出させるため、冷凍機油の油面レベルと冷媒の液面レベルとの間で開口している。
さらに、この油分離装置(20)の容器本体(21)内には、最大油面レベルの上方に配置された整流板(26)が設けられている。この整流板(26)は上面に傾斜面を有している。具体的に、上記整流板(26)は、中心部の高さが周縁部よりも高い錐体形状(山形)に形成されている。そして、上記冷媒流出管(23)は整流板(26)の上方で開口している。上記整流板(26)の周縁部と容器本体(21)との間には隙間が設けられている。
また、この油分離装置(20)の容器本体(21)には、油面レベルを検出する油面センサ(27)が装着されている。この油面センサ(27)には、例えば冷媒と油の電気抵抗の違いにより、油面レベルを検出するものなどを用いることができる。
−運転動作−
次に、上述した冷凍装置の動作について説明する。
先ず、圧縮機(11)を起動すると、該圧縮機(11)が室内熱交換器(13)からの冷媒を吸い込み、該冷媒を圧縮する。この圧縮された冷媒は、室外熱交換器(12)を流れ、外気に放熱して冷却される。冷却された冷媒は、その後、膨張機(14)に導入される。
膨張機(14)から流出した冷媒は気液二相冷媒であり、冷凍機油を含んでいる。膨張機(14)から流出した流体(冷媒と冷凍機油)は、油分離装置(20)に流入する。その際、この流体はメッシュ板(25)によって整流され、冷媒と冷凍機油とが撹拌されていない分離状態で容器本体(21)内に溜まる。PAGは、種類によって若干異なるものの、液相の冷媒よりも密度が大きくなり、冷媒に対して非相溶性である。したがって、冷媒と冷凍機油は二相に分離し、密度の大きい冷凍機油が整流板(26)の上面の傾きに沿って整流板(26)の周囲へ向かって流れる。そして、この冷凍機油は、整流板(26)の周囲と容器本体(21)との間の隙間を通って容器本体(21)の下部に流れ込み、整流板(26)の下方に溜まる。
本実施形態では以上のようにして冷媒と冷凍機油とが分離する。ここで、冷媒流出管(23)の開口が冷凍機油の油面レベルと冷媒の液面レベルとの間に位置しているため、冷媒流出管(23)からは液冷媒のみが流出し、油排出管(24)からは冷凍機油のみが排出される。
冷媒流出管(23)から流出した液冷媒は室内熱交換器(13)へ流れ、室内空気を冷却して蒸発する。蒸発した冷媒は、その後、圧縮機(11)に吸入されて圧縮される。以上の流れを1サイクルとして冷媒が冷媒回路(10)を循環し、冷凍サイクルが行われる。また、油排出管(24)から流出した冷凍機油は圧縮機(11)に戻り、圧縮機(11)や膨張機(14)の摺動部が潤滑される。
−実施形態の効果−
以上のように、本実施形態によれば、冷媒に二酸化炭素を用いており、冷媒と冷凍機油とが非溶性であるが、膨張機(14)の下流側に油分離装置(20)を設け、この油分離装置(20)のメッシュ板(25)と整流板(26)の機能により、冷媒と冷凍機油の密度差と非相溶の性質を利用して確実に両者を分離することができる。したがって、冷凍機油を圧縮機(11)に戻すことで、圧縮機(11)や膨張機(14)の油不足を防止できる。また、油不足を解消するのに湿り運転などを行う必要もない。
また、この油分離装置(20)は、通常のレシーバとして使用できるものであり、逆に言うと通常のレシーバにメッシュ板(25)や整流板(26)を追加するだけでよいため製造も簡単である。
また、この実施形態によれば、油面センサ(27)により冷凍機油の油面を検知できるため、油面レベルが上昇しすぎているかどうかを判断することができる。油面レベルが上がりすぎているときには圧縮機(11)への油戻しを積極的に行って油面レベルを下げることで、冷媒流出管(23)から冷凍機油が流出するのを防止できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態では、乱流抑制部材としてメッシュ板(25)を用いているが、メッシュ板(25)の代わりにデミスタのような厚みのある網目状の部材を用いてもよい。
また、上記実施形態では整流板(26)を錐体状にしているが、平板を傾斜させるだけでもよいし、必ずしも傾斜面を設けなくてもよい。
さらに、上記実施形態では、冷凍機油としてPAGを用いるようにしているが、POE(ポリオールエステル)等の他の油を用いるようにしてもよい。また、冷媒もCO に限らず、冷媒よりも密度が大きく、該冷媒に対して非相溶性の冷凍機油が用いられるものであればよい。
また、上記実施形態では膨張機(14)を用いた冷媒回路(10)について説明したが、膨張機(14)の代わりに電子膨張弁などの膨張機構を用いてもよい。さらに、上記実施形態の冷媒回路(10)は本発明を冷房専用の空調機に適用した例であるが、四路切換弁などの冷媒流れ方向を切り換える手段を設けることにより冷暖房可能な空調機に適用してもよいし、空調機以外の冷凍装置に適用してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、二酸化炭素のように非相溶性の冷凍機油が用いられる冷媒が循環する冷媒回路に設けられる油分離装置について有用である。
本発明の実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す配管系統図である。 実施形態に係る油分離装置の概略構成図である。
符号の説明
1 空気調和装置
10 冷媒回路
14 膨張機(膨張機構)
20 油分離装置
21 容器本体
22 冷媒流入管
23 冷媒流出管
24 油排出管
25 メッシュ板(乱流抑制部材)
26 整流板
27 油面センサ

Claims (7)

  1. 冷媒が循環する冷媒回路(10)における膨張機構(14)の下流側に設けられ、冷媒よりも密度が大きく、該冷媒に対して非相溶性の冷凍機油を冷媒から分離する油分離装置であって、
    冷凍機油を含む冷媒が流入する容器本体(21)と、
    上記膨張機構(14)から流出した冷媒を上記容器本体(21)内に導入する冷媒流入管(22)と、
    上記容器本体(21)に流入する冷媒の乱れを防止する乱流抑制部材(25)と、
    上記容器本体(21)内で冷凍機油の上方に溜まる冷媒を容器本体(21)から導出する冷媒流出管(23)と、
    上記容器本体(21)内の底部に溜まる冷凍機油を上記冷媒回路(10)の圧縮機(11)に戻す油排出管(24)と、
    を備えていることを特徴とする油分離装置。
  2. 請求項1において、
    上記冷媒流入管(22)が乱流抑制部材(25)の上方で開口し、上記冷媒流出管(23)が冷凍機油の油面レベルと冷媒の液面レベルとの間で開口していることを特徴とする油分離装置。
  3. 請求項1または2において、
    上記容器本体(21)内に、最大油面レベルの上方に配置された整流板(26)を備え、
    上記冷媒流出管(23)が整流板(26)の上方で開口していることを特徴とする油分離装置。
  4. 請求項3において、
    上記整流板(26)は、上面に傾斜面を有することを特徴とする油分離装置。
  5. 請求項3において、
    上記整流板(26)は、中心部の高さが周縁部よりも高い錐体形状に形成されていることを特徴とする油分離装置。
  6. 請求項1から5の何れか1つにおいて、
    上記容器本体(21)には油面レベルを検出する油面センサ(27)が装着されていることを特徴とする油分離装置。
  7. 請求項1から6の何れか1つにおいて、
    冷媒が二酸化炭素冷媒により構成されていることを特徴とする油分離装置。
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