JP2008101582A - ベーンポンプ - Google Patents

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Ken Yamamoto
山本  憲
Tsukasa Hojo
司 法上
Masaki Nagano
正樹 長野
Masaaki Nishikata
政昭 西方
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Abstract

【課題】ロータとケーシングとの偏心量を出来る限り少なくしてポンプ室内の過剰な過圧縮を防止し、ベーン、ロータ及びケーシングの破損を防止する。
【解決手段】ケーシング5と、ロータ6と、ロータの半径方向に形成されたスリット7内に出没自在に設けられ、その先端部をロータ収容部3の内周壁面に押し付けることによりロータ収容部とロータとで形成される空間部を少なくとも2つ以上のポンプ室8に仕切るベーン9と、モータ収容部に遊嵌状態で収容され、吸入口1からポンプ室へと導入された流体を、前記ロータの回転と共に該ポンプ室の容積を変化させて圧縮し、該圧縮した流体を吐出口2へと送り出すモータ10と、ロータ収容部とロータとの偏心量を調整する偏心量調整手段と、を備える。偏心量調整手段は、モータをスライドさせてモータ軸先端部に固定した前記ロータを移動させる磁性部17と電磁石18とで構成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ベーンポンプに関し、ポンプ室の容積変化量を調整するための技術に関する。
一般に、ベーンポンプは、ケーシングと、このケーシング内に偏心して回転するロータと、ロータの半径方向に形成されたスリット内に出没自在に設けられたベーンとを備え、ケーシングとロータとで形成された空間部を前記ベーンで仕切ることで形成されるポンプ室の容積を前記ロータの回転に伴って変化させることにより、前記ポンプ室内の流体(液体または気体)を圧縮し、その圧縮した流体をケーシングに形成した吐出口から吐出させるものである(例えば、特許文献1など参照)。
かかるベーンポンプでは、ポンプ室内の流体圧縮をケーシングに対して偏心させたロータの回転により行うため、ポンプ室の容積変化量によっては必要以上の圧縮となり、ベーンやケーシング或いはロータなどの部品への過負荷が問題となる。
特許文献1に記載のベーンポンプでは、前記課題を解決すべく、ポンプ室が所望の所定圧力以上になるとベーンをケーシングから離間させ、それ以上圧力が増大しないような構成にしている。
特開平6−272674号公報
しかしながら、特許文献1に記載のベーンポンプでは、ベーンをケーシングから移動させるだけでは、前記ポンプ室の圧力を低減するのには限界がある。ポンプ室の過剰な過圧縮が起こると、ベーンや、該ベーンが接触するケーシング、或いはベーンを出没自在に支持するロータが破損することになりかねない。
そこで、本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、ロータとケーシングとの偏心量を出来る限り少なくしてポンプ室内の過剰な過圧縮を防止し、ベーン、ロータ及びケーシングの破損を防止することのできるベーンポンプを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、吸入口、吐出口、ロータ収容部及びモータ収容部を備えたケーシングと、前記ロータ収容部内でこのロータ収容部に対して偏心して回転するロータと、前記ロータの半径方向に形成されたスリット内に出没自在に設けられ、その先端部を前記ロータ収容部の内周壁面に押し付けることにより前記ロータ収容部と前記ロータとで形成される空間部を少なくとも2つ以上のポンプ室に仕切るベーンと、前記モータ収容部に遊嵌状態で収容され、前記吸入口から前記ポンプ室へと導入された流体を、前記ロータの回転と共に該ポンプ室の容積を変化させて圧縮し、該圧縮した流体を前記吐出口へと送り出す前記ロータの回転駆動源となるモータと、前記ロータ収容部と前記ロータとの偏心量を調整する偏心量調整手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のベーンポンプであって、前記モータ収容部に遊嵌状態で収容した前記モータをスライドさせてモータ軸先端部に固定した前記ロータを移動させるスライド駆動機構部を備えてなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のベーンポンプであって、前記スライド駆動機構部は、前記モータの外周に設けた磁性部と、前記モータ収容部の前記磁性部と対向する位置に設けられると共に前記磁性部を引き付ける電磁石と、前記磁性部と前記電磁石との間に設けた弾性部材と、を備えてなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のベーンポンプであって、前記スライド駆動機構部は、前記モータの外周面と前記モータ収容部の内周壁面との間に設けられ、電圧の印加により収縮して前記モータを引き付け、電圧の印加解除により元の長さに戻り前記モータを突き放す形状記憶合金を備えてなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載のベーンポンプであって、前記スライド駆動機構部は、前記吐出口に一端が接続されると共に前記モータ収容部に他端が開口して噴出口となる通路を前記ケーシングに有し、前記吐出口から吐出される圧縮された流体を前記通路に導入させて前記噴出口から吹き出される前記流体の流体圧で前記モータをスライドさせることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のベーンポンプであって、前記モータと前記モータ収容部との間であって、前記噴出口の反対側に前記モータを押し戻す弾性部材を設けたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のベーンポンプであって、前記吐出口の流体圧を検知する流体圧検出部と、前記通路を流れる流体の流量を制御する制御弁と、前記制御弁を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ロータが回転自在に収容されるロータ収容部とロータとの偏心量を調整する偏心量調整手段を備えているので、ロータの偏心量を自在に変化させることができ、それによりポンプ室の体積変化量を少なくし、過圧縮を低減させてベーンやロータなどの部品破損を回避することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1はモータをスライドさせる前のポンプを示し、(A)はポンプの横断面図、(B)はポンプの縦断面図、図2はモータをスライドさせたときのポンプを示し、(A)はポンプの横断面図、(B)はポンプの縦断面図である。
本実施の形態のポンプは、図1に示すように、吸入口1、吐出口2、ロータ収容部3及びモータ収容部4を備えたケーシング5と、ロータ収容部3内でこのロータ収容部3に対して偏心して回転するロータ6と、前記ロータ6の半径方向に形成されたスリット7内に出没自在に設けられ、その先端部を前記ロータ収容部3の内周壁面3aに押し付けることにより前記ロータ収容部3と前記ロータ6とで形成される空間部を少なくとも2つ以上のポンプ室8(8A〜8D)に仕切るベーン9(9A〜9D)と、前記モータ収容部4に遊嵌状態で収容され、前記吸入口1から前記ポンプ室8へと導入された流体を、前記ロータ6の回転と共に該ポンプ室8の容積を変化させて圧縮し、該圧縮した流体を前記吐出口2へと送り出す前記ロータ6の回転駆動源となるモータ10と、前記ロータ収容部3と前記ロータ6との偏心量を調整する偏心量調整手段と、を備えたことを特徴としている。
なお、本実施の形態のベーンポンプに流すのは、水などの液体の他に気体である。本実施の形態及び各実施例では、液体をベーンポンプに流すこととして説明する。
ケーシング5は、主としてロータ6を収容する第1ケーシング5Aと、モータ10を収容する第2ケーシング5Bとからなり、これら第1ケーシング5Aと第2ケーシング5Bがシール部材を介して結合されることにより構成されている。
第1ケーシング5Aは、ロータ6を回転自在に収容するロータ収容部3を有している。ロータ収容部3は、ロータ6との間に所定の空間部をポンプ室8A〜8Dとして形成する円形穴または楕円穴として形成される。本実施の形態では、ロータ収容部3を、ロータ6の直径よりも大きい円形穴とした。もちろん、ロータ収容部3は、楕円穴であってもよい。また、第1ケーシング5Aには、ポンプ室8に流体である液体を吸入するための吸入口1と、ポンプ室8で圧縮されて加圧された液体を吐出する吐出口2とが形成されている。これら吸入口1と吐出口2は、第1ケーシング5Aの一側面に並んで設けられている。
第2ケーシング5Bには、モータ10を遊嵌状態でその内部に収容するモータ収容部4が形成されている。モータ収容部4は、モータ本体部10Aを収容する第1モータ収容部4Aと、モータ軸10Bを収容する第2モータ収容部4Bとに分かれている。第1モータ収容部4Aは、モータ本体部10Aを収容し得る大きさであり、且つ、ロータ収容部3中心とロータ6中心とが一致する方向にモータ10をスライドさせることのできる空間を備えた、断面視長方形状をなす穴として形成されている。モータ10は、この第1モータ収容部4A内では、前記方向にのみスライド自在とされ、他の方向にはスライド不可能となっている。
第2モータ収容部4Bは、ロータ収容部3とほぼ同一形状の円形穴または楕円穴として形成されている。この第2モータ収容部4Bには、前記ロータ収容部3とモータ収容部4間をシールするための仕切板11が取り付けられている。仕切板11は、一端を固定シール部材12を介して第2モータ収容部4Bの内壁に密着させ、他端をオーリングやメカニカルシーリングなどのシール部材13を介してモータ軸10Bに回転摺動可能な状態で密着させている。
ロータ6は、円盤状をなす円形体として形成されており、前記モータ軸10Bの先端にその中心位置を回転支点として固定されている。このロータ6には、その外周面6aから中心位置に向かって半径方向に形成されたスリット7が形成されている。このスリット7には、後述するベーン9と、このベーン9をスリット内で出没自在とするためのバネやゴムなどの弾性部材14が設けられる。本実施の形態では、ロータ6を均等に4分割する位置にそれぞれスリット7を形成している。
ベーン9は、前記ロータ6のスリット7内に収容され、そのスリット7内に設けられた弾性部材14により常時付勢されてその先端部を前記ロータ収容部3の内周壁面3aに押し付けるようにされている。かかるベーン9は、ロータ収容部3とロータ6とで形成される空間部を仕切ることでポンプ室8を形成する。本実施の形態では、ベーン9A〜9Dを4つ設けているため、ポンプ室8A〜8Dも4つ形成される。以下、各ポンプ室8A〜8Dは、ロータ6が時計回り方向に回転したときに、吸入口1から吐出口2に向けて第1ポンプ室8A、第2ポンプ室8B、第3ポンプ室8C、第4ポンプ室8Dと称する。
モータ10は、吸入口1からポンプ室8へと導入された液体を、ロータ6の回転と共に該ポンプ室8の容積を変化させて圧縮し、該圧縮した液体を前記吐出口2へと送り出す前記ロータ6の回転駆動源となるもので、モータ本体部10Aと、モータ軸10Bとからなる。モータ本体部10Aは、その外周囲及び底部を覆うモータ保護容器21の中に設けられている。
偏心量調整手段は、ロータ収容部3に対して偏心して回転するロータ6と該ロータ収容部3との偏心量を調整するもので、前記モータ10をスライドさせることによりモータ軸10Bの先端に固定したロータ6を移動させるスライド駆動機構部からなる。このスライド駆動機構部については、後で詳述するものとする。
以上のように構成されたポンプでは、モータ10の駆動によりモータ軸10Bが回転してロータ6が時計回り方向に回転すると、吸入口1から吸い込んだ液体を第1ポンプ室8A、第2ポンプ室8B、第3ポンプ室8C及び第4ポンプ室8Dへと順に流入させ、ロータ6の偏心した回転により各ポンプ室8A〜8Dの容積が変化し、その容積変化によって流体が圧縮される。圧縮された流体は、前記吐出口2へと送り出される。
このとき、ロータ収容部3に対するロータ6の偏心量が大きすぎると、図1(A)で示すように、吐出口2に近い第4ポンプ室8Dとそれ以外のポンプ室8A〜8Cとの間には大きな容積の差及び圧力差が生じ、その容積変化量によっては必要以上の圧縮となり、ベーン9やケーシング5或いはロータ6などの部品への過負荷が生じる。そこで、本実施の形態のポンプでは、ポンプ室8の過剰な過圧縮が起こらないようにすべく、ロータ収容部3と前記ロータ6との偏心量を調整する偏心量調整手段であるところのスライド駆動機構部で前記モータ10をスライドさせる。モータ10をスライドさせる方向は、図2に示すように、各ポンプ室8A〜8Dの容積に差が生じない方向、この例では吸入口1からケーシング5内へ液体が流れる方向(図2中矢印A方向)へスライドさせる。
このように、モータ10をスライドさせれば、ロータ収容部3に対するロータ6の偏心量が少なくなり、ポンプ室8の過剰な過圧縮を防止することができる。これにより、本実施の形態のポンプでは、ベーン9やロータ6或いはケーシング5の破損を未然に回避することが可能となる。
以下、スライド駆動機構部の具体的な構成について各実施例を例に挙げて説明する。
「実施例1」
図3は実施例1のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。
実施例1では、スライド駆動機構部としては、モータ10を引き付けるための電磁プランジャ15と、モータ10を突き放すためのバネ16とから構成される。電磁プランジャ15のプランジャ本体部15Aは、第1モータ収容部4Aの内壁に埋め込まれた形で設けられる。このプランジャ本体部15Aに対して出没自在とされるプランジャ15Bは、その先端部をモータ本体部10Aを収容しているモータ保護容器21に固定させている。バネ16は、プランジャ15Bの周囲に設けられ、モータ10を常に第1モータ収容部4Aの内壁面から離れる方向へ付勢している。
実施例1では、ポンプ室8の過剰な過圧縮が起こらないようにロータ収容部3とロータ6との偏心量を調整するために、電磁プランジャ15に電流を通電してプランジャ15Bをプランジャ本体部15A内に没することで、前記モータ10をスライドさせる。電磁プランジャ15への通電を切れば、バネ16による弾性力でモータ10を引き付けた方向とは反対方向へ突き放すことができる。
このように、電磁プランジャ15を使用してモータ10をスライドさせれば、該電磁プランジャ15による安定した出力により、前記ロータ6の偏心量をリアルタイムに、且つ、高速に制御することが可能となる。その他の効果は、先の実施の形態と同一である。
「実施例2」
図4は実施例2のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図、図5(A)は図4(A)のA−A断面図、図5(B)は図4のB−B断面図である。
実施例2では、スライド駆動機構部として、モータ10の外周に設けた磁性部17と、モータ収容部4の前記磁性部17と対向する位置に設けられると共に前記磁性部17を引き付ける電磁石18と、磁性部17と電磁石18との間に設けた弾性部材であるバネ19とで構成している。
磁性部17は、フェライトなどの磁石、または鉄などの磁性体からなり、モータ本体部10Aを収容するモータ保護容器21そのものが磁性部17により構成される、または絶縁性の保護容器21に磁性部17が埋め込まれる形で設けられている。この実施例では、絶縁樹脂材料からなるモータ保護容器21の前記電磁石18と対向する面に磁石(N極とS極)を設けている。電磁石18は、磁性部17と対向して第1モータ収容部4Aの内壁に埋め込まれた形で設けられる。バネ19は、電磁石18とこれに対向する磁性部17との間に設けられ、常にモータ10を電磁石18から遠ざけるように付勢する。
実施例2では、ポンプ室8の過剰な過圧縮が起こらないようにロータ収容部3とロータ6との偏心量を調整するために、電磁石18への通電によりモータ本体部10Aの周囲に設置した磁性部17を引っ張ることで、前記モータ10をスライドさせる。電磁石18への通電を切れば、バネ19による弾性力で引き寄せた方向とは反対方向へモータ10を突き放すことができる。
このように、電磁石18と磁性部17とを使用してモータ10をスライドさせれば、磁力の作用により非接触にてモータ10をスライドさせることができ、それによりポンプ寿命を延命なものとすることができる。その他の効果は、先の実施の形態と同一である。
「実施例3」
図6は実施例3のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。
実施例3では、スライド駆動機構部として、モータ本体部10Aの外周面と第1モータ収容部4Aの内壁面との間に設けられ、電圧の印加により収縮して前記モータ10を引き付け、電圧の印加解除により元の長さに戻り前記モータ10を突き放すコイルバネ形式の形状記憶合金20で構成している。
形状記憶合金20は、一端部をモータ本体部10Aに固定し、他端部を第1モータ収容部4Aの内壁面に固定させている。この形状記憶合金20は、電圧の印加により収縮し電圧の印加解除により元の長さに戻ることで、モータ10を引き寄せると共に突き放す。
実施例3では、ポンプ室8の過剰な過圧縮が起こらないようにロータ収容部3とロータ6との偏心量を調整するために、形状記憶合金20への電圧の印加によりこの形状記憶合金20を収縮させることで、前記モータ10をスライドさせる。形状記憶合金20への電圧の印加解除により、この形状記憶合金20を元の長さに戻して引き付けた方向とは反対方向へ前記モータ10を突き放すことができる。
このように、形状記憶合金20を使用してモータ10をスライドさせれば、省スペース化及びスライド操作音を低減することができる。また、形状記憶合金20の形状をコイルバネにすることでストロークが大きくなり、且つ、バネの効果も加わり安定的にスライドさせることができる。その他の効果は、先の実施の形態と同一である。
「実施例4」
図7は実施例4のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。
実施例4では、スライド駆動機構部として、吐出口2に一端が接続されると共に第1モータ収容部4Aに他端が開口して噴出口22となる通路であるところの通水路23をケーシング5に有し、前記吐出口2から吐出される圧縮された液体を前記通水路23に導入させて前記噴出口22から吹き出される前記液体の流体圧であるところの水圧で前記モータ10をスライドさせる構成としている。
通水路23は、吐出口2の途中から分岐して前記モータ本体部10Aと対向する位置に噴出口22を形成するように前記第1ケーシング5Aと第2ケーシング5Bに亘って流路(水路)を形成している。噴出口22の位置は、噴き出す液体の水圧でモータ10をスムーズにスライドさせることができる位置とされる。
なお、第1モータ収容部4A内に噴き出された液体は、第2ケーシング5Bの底部に形成されたドレイン孔(図示は省略する)からケーシング5外へと排水され、当該第1モータ収容部4A内に溜まらないようになっている。
実施例4では、ポンプ室8の過剰な過圧縮が起こらないようにロータ収容部3とロータ6との偏心量を調整するために、吐出口2から分岐させた通水路23に圧縮された液体を導入して噴出口22からモータ本体部10Aへと噴き出すことで、前記モータ10をその液体の水圧でスライドさせることができる。その他の効果は、先の実施の形態と同一である。
「実施例5」
図8は実施例5のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。
実施例5では、実施例4の構成に加えてモータ本体部10Aを挟んで噴出口22の反対側に前記モータ10を押し戻す弾性部材であるバネ24を設けた構造としている。
実施例4でモータ10をスライドさせたときに、このバネ24の弾性力を任意に選ぶことにより、前記噴出口22から噴き出す吐出圧に対応させて前記モータ10をスライドさせることができる。つまり、モータ10をスライドさせる吐出圧に応じた弾性力を持つバネ24でこのモータ10を押し戻すことで、ロータ収容部3とロータ6との偏心量を定量的に調整することが可能となる。
「実施例6」
図9は実施例6のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。
実施例6では、実施例5の構成に加えて前記吐出口2の流体圧であるところの水圧を検知する流体圧検出部である水圧検出部25と、通路であるところの通水路23を流れる流体の流量である水量を制御する制御弁26と、この制御弁26を制御する制御部27と、を備えた構造としている。
水圧検出部25は、吐出口2の圧力を検知する圧力センサーからなる。制御弁26は、通水路23の途中に設けられ、制御部27からの指令により前記通水路23を閉じる動作と通水路23を開く動作をする。
この実施例6のポンプでは、前記水圧検出部25でセンシングし吐出口2の圧力が所定の圧力に達したときに、前記制御部27が制御弁26を開閉動作させるため、正確にモータ10をスライドさせることができる。その他の効果は、実施例5と同様である。
「実施例7」
図10は実施例7のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。
実施例7では、スライド駆動機構部として、吐出口2に一端が接続されると共に第1モータ収容部4Aに他端が開口し前記モータ10を挟んで相対向する位置にそれぞれ噴出口22、28を備えた通路であるところの第1通水路23及び第2通水路29と、吐出口2の流体圧であるところの水圧を検知する流体圧検出部である水圧検出部25と、第2通水路29内を流れる流体の流量である水量を制御する制御弁26と、この制御弁26を制御する制御部27とで構成している。
そして、この実施例7では、吐出口2から吐出される圧縮された液体を前記第1通水路23に導入させてこの通水路23の噴出口22から吹き出される前記液体の水圧で前記モータ10をスライドさせると共に、他方の第2通水路29に導入させてこの通水路29の噴出口28から噴き出される前記液体の水圧で、前記モータ10を前記スライド方向とは反対方向にスライドさせて当該モータ10のスライド位置を制御する。
吐出口2には、モータ本体部10Aを挟んでその両側から液体を噴き出す噴出口22、28を第1モータ収容部4Aの内壁面に開口させた第1通水路23と第2通水路29をそれぞれ分岐させて接続している。一方の第2通水路29の途中には、実施例6と同じく制御部27により開閉動作される制御弁26を設けてある。
この実施例7のポンプでは、実施例6のポンプで使用したバネ24の代わりに、第2通水路29を流れる液体による水圧を利用することで、モータ10のスライドを精度良く制御する。すなわち、吐出口2から分岐した第1通水路23へ導入した圧縮された液体をこの第1通水路23の噴出口22からモータ本体部10Aに向けて噴出してモータ10をスライドさせると共に、同じく吐出口2から分岐した第2通水路29へ導入した液体をこの第2通水路29の噴出口28からモータ本体部10Aに向けて噴出することで、前記モータ10のスライド位置を正確に制御する。第2通水路29の噴出口28から噴出させる液体の圧力は、前記制御部27が前記制御弁26を制御することによって、第1通水路23の噴出口22から噴出する液体の圧力に釣り合うようにする。
以上、本発明を適用した実施例について説明したが、上述の実施例は本発明の一例であり、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
モータをスライドさせる前のポンプを示し、(A)はポンプの横断面図、(B)はポンプの縦断面図である。 図2はモータをスライドさせたときのポンプを示し、(A)はポンプの横断面図、(B)はポンプの縦断面図である。 実施例1のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。 実施例2のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。 図5(A)は図4(A)のA−A断面図、図5(B)は図4のB−B断面図である。 実施例3のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。 実施例4のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。 実施例5のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。 実施例6のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。 実施例7のスライド駆動機構部を備えたポンプを示し、(A)はスライド前の状態を示す縦断面図、(B)はスライド後の状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1…吸入口
2…吐出口
3…ロータ収容部
4…モータ収容部
5…ケーシング
6…ロータ
7…スリット
8(8A〜8D)…ポンプ室
9(9A〜9D)…ベーン
10…モータ
10A…モータ本体部
10B…モータ軸
11…仕切板
17…磁性部
18…電磁石
19、24…バネ(弾性部材)
20…形状記憶合金
21…モータ保護容器
22、28…噴出口
23、29…第1通水路、第2通水路(通路)
25…水圧検出部(流体圧検出部)
26…制御弁
27…制御部

Claims (7)

  1. 吸入口、吐出口、ロータ収容部及びモータ収容部を備えたケーシングと、
    前記ロータ収容部内でこのロータ収容部に対して偏心して回転するロータと、
    前記ロータの半径方向に形成されたスリット内に出没自在に設けられ、その先端部を前記ロータ収容部の内周壁面に押し付けることにより前記ロータ収容部と前記ロータとで形成される空間部を少なくとも2つ以上のポンプ室に仕切るベーンと、
    前記モータ収容部に遊嵌状態で収容され、前記吸入口から前記ポンプ室へと導入された流体を、前記ロータの回転と共に該ポンプ室の容積を変化させて圧縮し、該圧縮した流体を前記吐出口へと送り出す前記ロータの回転駆動源となるモータと、
    前記ロータ収容部と前記ロータとの偏心量を調整する偏心量調整手段と、を備えた
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記偏心量調整手段は、前記モータ収容部に遊嵌状態で収容した前記モータをスライドさせてモータ軸先端部に固定した前記ロータを移動させるスライド駆動機構部を備えてなる請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記スライド駆動機構部は、前記モータの外周に設けた磁性部と、前記モータ収容部の前記磁性部と対向する位置に設けられると共に前記磁性部を引き付ける電磁石と、前記磁性部と前記電磁石との間に設けた弾性部材と、を備えてなる請求項2に記載のベーンポンプ。
  4. 前記スライド駆動機構部は、前記モータの外周面と前記モータ収容部の内周壁面との間に設けられ、電圧の印加により収縮して前記モータを引き付け、電圧の印加解除により元の長さに戻り前記モータを突き放す形状記憶合金を備えてなる請求項2に記載のベーンポンプ。
  5. 前記スライド駆動機構部は、前記吐出口に一端が接続されると共に前記モータ収容部に他端が開口して噴出口となる通路を前記ケーシングに有し、前記吐出口から吐出される圧縮された流体を前記通路に導入させて前記噴出口から吹き出される前記流体の流体圧で前記モータをスライドさせる請求項2に記載のベーンポンプ。
  6. 前記モータと前記モータ収容部との間であって、前記噴出口の反対側に前記モータを押し戻す弾性部材を設けた請求項5に記載のベーンポンプ。
  7. 前記吐出口の流体圧を検知する流体圧検出部と、前記通路を流れる流体の流量を制御する制御弁と、前記制御弁を制御する制御部と、を備えた請求項6に記載のベーンポンプ。
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