JP2008096988A - マルチファンクションプリンタおよびマルチファンクションプリンタの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷設定を読み取るための専用部品(主に電気部品)を必要とせず、コストアップがないマルチファンクションプリンタおよびマルチファンクションプリンタの制御方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】コピーやダイレクトプリントを行う際の用紙サイズや印刷品位等を印刷設定する場合、印刷設定項目毎に、レバーを設ける。そして、コピーやダイレクトプリント等の読取・印刷動作を実行する前に、各レバーの位置を読み取り、各レバーの位置に基づいて、各印刷設定項目の設定を解析し、この解析された設定に従って読取・印刷動作を実行する。
【選択図】図6
【解決手段】コピーやダイレクトプリントを行う際の用紙サイズや印刷品位等を印刷設定する場合、印刷設定項目毎に、レバーを設ける。そして、コピーやダイレクトプリント等の読取・印刷動作を実行する前に、各レバーの位置を読み取り、各レバーの位置に基づいて、各印刷設定項目の設定を解析し、この解析された設定に従って読取・印刷動作を実行する。
【選択図】図6
Description
本発明は、マルチファンクションプリンタに係り、より詳細には、読み取り・印刷の動作を実行するための各種印刷設定が可能であるマルチファンクションプリンタに関する。
昨今のプリンタでは、スキャナ(画像読取装置)とプリンタとを具備するマルチファンクションプリンタ(以下、「マルチファンクションプリンタ」という)が市場に浸透し、これに伴って、プリンタの多機能化が進んでいる。たとえば、コピーやPCプリント、PCスキャン等の基本機能に加えて、メモリカードを挿入するためのメモリカードスロットを備え、プリンタ単体でメモリカード内の画像データを印刷する機能(いわゆる「ダイレクトプリント機能」)を有するものがある。
このようなマルチファンクションプリンタには、ユーザが印刷設定の指示等を入力するための操作パネルを備え、さらには、液晶ビューワのような画像データを表示するための表示装置を備えた装置が知られている。これによって、ユーザは、コピーやダイレクトプリントを行う際の用紙サイズ、印刷品位等の印刷設定を、表示装置を見ながら、操作パネルを操作することによって、実行することができる。
また、コピー、ダイレクトプリントを行う際の用紙サイズ、印刷品位等の印刷設定を行う方法として、次のような提案もされている。
用紙を収納するカセットに、用紙サイズに応じた固有のスイッチを設け、カセットを装着すると、この装着されたカセットに応じたスイッチが出力した電気信号に基づいて、用紙サイズを事前判別することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、給紙口にセットした用紙または用紙の包装部材に設けられている紙種表示を、センサで読み取ることによって、用紙サイズ・紙種等を判別することが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
さらに、印刷設定を行うための操作パネル等をマルチファンクションプリンタ本体に備えずに、インタフェースを介してマルチファンクションプリンタと接続されているPC側のユーティリティから、印刷設定を行う製品が提案されている。
そして、設定シートを印刷し、ユーザは、この印刷された設定シートにマークし、このマークされた設定シートを読取装置が読み取ることによって、印刷設定を行うことが提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
特許第3305011号公報
特開平9−301551号公報
特開平5−238097号公報
しかし、上記のように、コピーやダイレクトプリントを行う際の用紙サイズや印刷品位等の印刷設定を行う方法は、それぞれ、次の問題がある。
マルチファンクションプリンタに操作パネルや表示装置を設けると、使いやすい半面、電気部品を必要とし、コストがかかり、低価格なマルチファンクションプリンタをユーザに提供することができないという問題がある。
また、用紙サイズに応じた固有のスイッチをカセットに設ける方法では、カセットとマルチファンクションプリンタ本体側とに電気部品を必要とし、コストがかかり、低価格なマルチファンクションプリンタをユーザに提供することができないという問題がある。
用紙等の紙種表示をセンサで読み取る方法では、用紙の給紙口近傍に、紙種表示を読み取るセンサを設ける必要があり、電気部品を必要とし、コストがかかり、低価格なマルチファンクションプリンタをユーザに提供することができないという問題がある。
また、マルチファンクションプリンタと接続されたPC側のユーティリティから印刷設定を行う方法では、コストがかからないので低価格なマルチファンクションプリンタを提供できる半面、PCがなければ設定ができない。このために、マルチファンクションプリンタの特徴であるPCがなくてもスタンドアローンでコピーやダイレクトプリントができるという使い方をする際に、非常に使い勝手がよくないという問題がある。
また、設定シートを用いて印刷設定を行う方法では、コストがかからず、また、スタンドアローンでも印刷設定を行うことができる半面、設定シートをわざわざ印刷等して用意する必要があり、手軽に設定を変更するには手間がかかるという問題がある。また、設定シート読み取りの際の、シートのずれや斜行等による位置補正や、ユーザがシートにマークするマークの濃さや大きさ等による検出誤差補正など、設定シートから設定値を読み取る際の処理が複雑であるという問題もある。
さらに、表示装置を設けない場合、マルチファンクションプリンタ本体を一瞥しただけでは、現在の印刷設定を確認することができず、印刷設定を確認するためには、設定シートまたは設定確認シートを印刷する必要があり、使い勝手がよくないという問題がある。
本発明は、印刷設定を読み取るための専用部品(主に電気部品)を必要とせず、コストアップがないマルチファンクションプリンタおよびマルチファンクションプリンタの制御方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、コピーやダイレクトプリントを行う際の用紙サイズや印刷品位等を印刷設定する場合、印刷設定項目毎に、レバーを設ける。そして、コピーやダイレクトプリント等の読取・印刷動作を実行する前に、各レバーの位置を読み取り、各レバーの位置に基づいて、各印刷設定項目の設定を解析し、この解析された設定に従って読取・印刷動作を実行する。
本発明によれば、印刷設定を行うためのレバーを、一瞥するだけで、どの設定がなされているかを理解できるので、印刷設定が分かりやすいという効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
図1は、本発明の実施例1であるマルチファンクションプリンタ100の概略構成を示すブロック図である。
マルチファンクションプリンタ100は、CPU1と、ROM2と、RAM3と、画像メモリ4と、データ変換部5と、読取制御部6と、読取部7と、操作部8と、表示部9と、印刷設定解析部10と、記録制御部11と、記録部12とを有する。また、マルチファンクションプリンタ100は、USBファンクション制御部13と、USBホスト制御部14と、メモリカードスロット15と、メモリカード制御部16と、CPUバス17とを有する。
CPU1は、システム制御部であり、マルチファンクションプリンタ100の全体を制御する。ROM2は、CPU1が実行する制御プログラムや組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等を格納する。
RAM3は、SRAM(static RAM)等で構成され、プログラム制御変数等を格納し、また、オペレータが登録した設定値やマルチファンクションプリンタ100の管理データ等を格納し、各種ワーク用バッファ領域を有する。画像メモリ4は、DRAM(dynamic RAM)等で構成され、画像データを蓄積する。
データ変換部5は、ページ記述言語(PDL)等の解析や、キャラクタデータのCG(computer graphics)展開等、画像データを変換する。
読取制御部6は、読取部7が得た画像信号を、図示しない画像処理制御部を介して、2値化処理、中間調処理等の各種画像処理を施し、高精細な画像データを出力する。読取部7は、CCDやCIS等によって構成され、原稿を光学的に読み取り、電気的な画像信号に変換する。
操作部8は、CPU1からアクセスできるキーと、読取部7が読み取ることができるレバーとによって構成されている。操作部8は、電源キー、スタートキー、用紙サイズ設定キー等を備え、マルチファンクションプリンタ100の電源ON/OFFや、コピーやメモリカードからの画像印刷等のダイレクトプリントの実行指示、用紙サイズ等の印刷設定を行う際に指示される。また、読取部7が読み取ることができるレバーは、図2に示すように、設定レバー25である。設定レバー25は、用紙サイズ設定レバー25(a)と、用紙種類設定レバー25(b)と、印刷品位設定レバー25(c)と、カラー/モノクロ設定レバー25(d)とによって構成されている。
設定レバー25は、任意の印刷設定を行うレバーの例である。
表示部9は、LED(発光ダイオード)によって構成され、マルチファンクションプリンタの状態等を表示する。
印刷設定解析部10は、読取部7が読み取ったレバーの画像信号(レバー位置の画像信号)を解析し、各レバーの解析結果から、各レバーが示す印刷設定情報を取得する。
印刷設定解析部10は、は、レバーの位置を読み取るレバー位置読取手段の例である。また、印刷設定解析部10は、上記レバー位置読取手段が読み取った上記レバーの位置に基づいて、上記印刷設定を解析する印刷設定解析手段の例である。
そして、上記レバー位置読取手段が上記レバーの位置を読み取り、上記印刷設定解析手段が解析した印刷設定に従って、上記読取部が原稿を読み取り、または、上記印刷部が画像データを印刷する。また、上記レバー位置読取手段は、原稿を読み取る読取部を用いた手段である。
記録制御部11は、印刷される画像データに対し、図示しない画像処理制御部を介して、スムージング処理や記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施し、印刷用の画像データに変換し、画像メモリ4に蓄積する。また、定期的に記録部12の状態情報データを取得する。
記録部12は、レーザビームプリンタ、インクジェットプリンタ等からなる印刷装置であり、記録制御部11で変換され画像メモリ4に蓄積されている印刷用の画像データを取り出し、カラー画像データ、またはモノクロ画像データを印刷部材に印刷する。
USBファンクション制御部13は、USBインタフェースの通信制御を行う。USB通信規格に従い、プロトコル制御を行い、CPU1が実行するUSB制御タスクからのデータをパケットに変換し、外部の情報処理端末にUSBパケット送信を行う。また、USBファンクション制御部13は、外部の情報処理端末からのUSBパケットを、データに変換し、CPU1に送信する。
USBホスト制御部14は、USB通信規格で定められたプロトコルで通信を行うための制御部である。USB通信規格は、双方向のデータ通信を高速に行うことができる規格であり、1台のホスト(マスター)に対し、複数のハブまたはファンクション(スレーブ)を接続することができる。USBホスト制御部14は、USB通信におけるホストの機能を有する。
メモリカードスロット15は、USBインタフェースを介して、USBホスト制御部14に接続され、着脱可能なメモリカードが装着される。メモリカード制御部16は、メモリカードスロット15に装着されているメモリカードに格納されている画像データファイルにアクセスし、読み書きする。
次に、実施例1において、読み取り・印刷の動作を実行するための各種印刷設定の設定機能について詳細に説明する。
図2は、操作部8、表示部9を含んだマルチファンクションプリンタ100の概観を示す俯瞰図である。
マルチファンクションプリンタ100は、センサ20と、原稿台21と、圧板22と、電源キー23と、スタートキー24と、設定レバー25と、スリット26と、センサ補正シート27とを有する。
センサ20は、CCDやCIS等によって構成され、原稿台21を走査し、原稿を光学的に読み取り、電気的な画像信号に変換する。また、センサ20は、各種設定レバー25を読み取る際にも使用される。原稿台21は、ガラス面で構成され、ここに置かれた原稿を、センサ20を介して読み取る。
圧板22は、白いシート部材で構成され、通常、スキャンやコピーを行う際に、圧板22を閉じて使用し、その際、原稿を押さえる役割を担う。電源キー23は、CPU1からアクセスでき、マルチファンクションプリンタ100の電源ON/OFFの指示を行う際に用いる。また、電源キー23は、LED(発光ダイオード)が組み込まれた自照式キー構成を有し、マルチファンクションプリンタ100の電源ON/OFFの状態をLEDで表示する。
スタートキー24は、CPU1からアクセスでき、コピーやメモリカードからの画像印刷等のダイレクトプリントを実行する際に指示される。
設定レバー25は、センサ20を介して、読取部7が読み取ることができるレバーであり、用紙サイズ設定レバー25(a)と、用紙種類設定レバー25(b)と、印刷品位設定レバー25(c)と、カラー/モノクロ設定レバー25(d)とを有する。ユーザは、設定レバー25(a)、25(b)、25(c)、25(d)のそれぞれを、図2中、上下にスライドすることによって、印刷設定する。
用紙サイズ設定レバー25(a)は、印刷する際における用紙サイズを指示するレバーであり、レバーを、図2中、上下にスライドすることによって、「A4」「L」「2L」「はがき」等の用紙サイズを指定する。用紙種類設定レバー25(b)は、印刷する際の用紙の種類を指示するレバーであり、レバーを、図2中、上下にスライドすることによって、「普通紙」「PR」「SP」の用紙の種類を指定する。
印刷品位設定レバー25(c)は、印刷する際の印刷品位を指示するレバーであり、レバーを、図2中、上下にスライドすることによって、「きれい」「標準」「はやい」の印刷品位を指定する。カラー/モノクロ設定レバー25(d)は、印刷する際のカラー/モノクロを指示するレバーであり、レバーを、図2中、上下にスライドすることによって、「カラー」「モノクロ」を指定する。
設定レバー25を裏側(センサ20側)から見ると、設定レバー25を読み込むためのスリット26があり、センサ20は、スリット26越しに、設定レバー25を読み込む。また、設定レバー25は、裏側(センサ20側)から見ると、ある程度の幅を持った黒色であり、設定レバーの背面は、白色系である。
なお、図2において、右から左に向かう太い矢印は、センサ20の移動方向を示す。そして、センサ20が、用紙サイズ設定レバー25(a)、用紙種類設定レバー25(b)、印刷品位設定レバー25(c)、カラー/モノクロ設定レバー25(d)の各レバー位置を同時に検出することを示している。
センサ補正シート27は、原稿台21とスリット26との間の外装の裏側に設けられ、白いシート部材で構成され、センサ20のキャリブレーション補正、シェーディング補正する際に使用される。
図3は、マルチファンクションプリンタ100において、センサ20、原稿台21、設定レバー25(スリット26)、センサ補正シート27の位置関係を示す概念図である。
センサ待機ポジション31は、電源OFF時や電源ON時の待機状態において、センサ20が位置するポジションである。設定レバー読み取りポジション32は、設定レバー25の位置を読み取るときに、センサ20が位置するポジションであり、スリット26の位置に当たる。実施例1では、センサ待機ポジション31と設定レバー読み取りポジション32とは同じ位置である。
センサ補正ポジション33は、センサ20のキャリブレーション補正やシェーディング補正するときに位置するポジションであり、センサ補正シート27の位置と同じ位置である。原稿読み取り範囲34は、センサ20が原稿台21上にセットされた原稿を読み取るために移動できる範囲である。すなわち、センサ20は、センサ待機ポジション31から原稿読み取り範囲34の非基準側までの間を移動することができる(センサ可動領域35)。
コピーやダイレクトプリントを行う際に、用紙サイズや印刷品位等の印刷設定を行う場合、まず、センサ20を、設定レバー読み取りポジション32に移動させる。通常、センサ20は、センサ待機ポジション31に存在しているので、実際の移動は行われないこともある。その後に、センサ20が1ラインを読み取る。つまり、スリット26越しに設定レバー25の状態を読み込む。その際の読み取り解像度は、高解像度である必要はなく、たとえば75dpiで十分である。
図4は、センサ20が、設定レバー読み取りポジション32において1ラインを読み取ったときにおける取得データの概念を示す図である。
設定レバー25のそれぞれの位置が黒く読み取られている。図4を、左から見て、一番目の黒い箇所が、用紙サイズ設定レバー25(a)の読み取り位置であり、順に、用紙種類設定レバー25(b)、印刷品位設定レバー25(c)、カラー/モノクロ設定レバー25(d)の読み取り位置である。
その後に、印刷設定解析部10が、黒く読み取られた位置(座標位置)と、各設定レバーにおける複数の設定値の位置(座標位置)情報とを照らし合わせ、各設定レバーがそれぞれどの設定を指しているかを判定する。
図5は、実施例1において、設定レバー毎に、各設定値を判定する座標位置を示す図である。
図5(a)は、用紙サイズ設定レバーの設定値を判定する座標位置を示し、図5(b)は、用紙種類設定レバーの設定値を判定する座標位置を示し、図5(c)は、印刷品位設定レバーの設定値を判定する座標位置を示す。図5(d)は、カラー/モノクロ設定レバーの各設定値を判定する座標位置を示す。
次に、用紙サイズ設定レバー25(a)の設定状態を判定する例について説明する。
図5(a)は、用紙サイズ設定レバー25(a)の各設定値を判定する座標位置を示す図であり、たとえば、始点座標90〜終点座標110の間に、黒く読み取られたデータが存在すれば、用紙サイズ設定レバー25(a)は、A4を示していると判定する。
用紙サイズ設定レバー25(a)の設定状態を判定する際、図5(a)の開始〜終了座標間毎に、黒データの数をカウントし、最も多く黒データが存在する箇所を、用紙サイズ設定レバー25(a)の設定値であると判定する。
これと同様にして、用紙種類設定レバー25(b)、印刷品位設定レバー25(c)、カラー/モノクロ設定レバー25(d)についても、レバーの座標位置が示す設定値を判定する。
次に、実施例1において、コピーとメモリカード画像のダイレクトプリントとを実行するときにおける印刷設定機能について、説明する。
図6は、実施例1における印刷設定機能を含めたコピー動作処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ユーザは、コピーする原稿を原稿台21にセットし、用紙サイズ設定レバー25(a)等の設定レバー25を、それぞれ所望の位置に動かし、所望のコピー結果が得られるように、必要な印刷設定を行う。その後に、スタートキー24を押下し、コピー指示を行う(S60)。CPU1は、スタートキー24が押下されたことを検知し、以降のコピー処理を起動する。
コピー処理が起動されると、設定レバー読み取りポジション32に、センサ20を移動する(S61)。通常、センサ20は、センサ待機ポジション31に存在しているので、実際の移動は行われないこともある。
次に、設定レバー25の状態を取得するために、センサ20が1ラインを読み取る(S62)。設定レバー25を読み取る際に、センサ20の画素感度のばらつきを補正するシェーディング補正は、高精細な読み取り精度を要求しないので、特に行う必要はない。以前のコピー動作等の読み取り実行時に行われた補正結果があれば、それを用いるようにしてもよい。
シェーディング補正する場合、まず、センサ20を、センサ補正ポジション33に移動し、シェーディング補正を行い、その後に、設定レバー読み取りポジション32に移動し、設定レバー25を読み取る。
次に、取得した設定レバーの読み取り結果を、印刷設定解析部10が、上記の方法によって解析し、各設定レバーが示す設定値を取得する(S63)。たとえば、操作パネルの設定レバーが、図2に示す状態であれば、用紙サイズ:A4、用紙種類:普通紙、印刷品位:標準、カラー/モノクロ:カラーの印刷設定が取得される。
次に、取得した各種印刷設定に応じて、コピー動作のための処理を実行する(S64)。まず、指定された用紙種類や印刷品位から、コピーにおける読み取り時の読み取り解像度を決定し、この決定された解像度に応じたセンサ20のシェーディング補正を行う。
既に、以前のコピー動作等の読み取り実行時に行われた補正結果があれば、それを用いるようにしてもよい。シェーディング補正する場合、センサ20をセンサ補正ポジション33に移動させ、シェーディング補正する。その後に、センサ20を、原稿読み取り範囲34の端部に移動し、上記指定解像度で指定された用紙サイズに従い、原稿読み取り範囲34を移送させながら、原稿台21上にセットされている原稿を、画像信号として読み取る。
得られた画像信号を、読取制御部6が、取得した各種印刷設定に応じて、2値化処理や中間調処理等の各種画像処理を施し、高精細な画像データに変換する。また、取得した各種印刷設定に応じて、記録制御部11が、スムージング処理や記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施し、印刷用の画像データに変換し、画像メモリ4に蓄積する。そして、記録部12が、画像メモリ4に蓄積されている印刷用の画像データを取り出し、カラー画像データ、またはモノクロ画像データを、印刷部材に印刷する。これによって、各種印刷設定に従ったコピー動作を行うことができる。
また、メモリカード画像をダイレクトプリントする際も、上記と同様の流れで、実施例1において、印刷設定を取得処理する。
図7は、実施例1において、メモリカード画像のダイレクトプリント動作処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ユーザは、メモリカードをメモリカードスロット15に装着し、プリントしたい画像データを選択し、用紙サイズ設定レバー25(a)等の設定レバー25を、それぞれ所望の位置に動かし、所望のプリント結果が得られるように、必要な印刷設定を行う。その後に、スタートキー24を押下し、ダイレクトプリント指示を行う(S70)。
ダイレクトプリント処理が起動されると、まず、センサ20を、設定レバー読み取りポジション32に移動し(S71)、設定レバー25の状態を取得するために、センサ20が1ラインを読み取る(S72)。取得した設定レバーの読み取り結果を、印刷設定解析部10が、上記方法によって解析し、各設定レバーが示す設定値を取得する(S73)。
次に、取得した各種印刷設定に応じて、ダイレクトプリント動作のための処理を実行する(S74)。まず、メモリカード制御部16が、メモリカードスロット15に装着されているメモリカードに格納されている所望の画像データファイルを読み出す。読み出した画像データを、記録制御部11が、指定された用紙サイズ、用紙種類等の各種印刷設定に応じて、スムージング処理や記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施し、印刷用の画像データに変換し、画像メモリ4に蓄積する。
そして、記録部12が、画像メモリ4に蓄積されている印刷用の画像データを取り出し、カラー画像データまたはモノクロ画像データを印刷部材に印刷する。これによって、各種印刷設定に従ったメモリカード画像のダイレクトプリントを行うことができる。
また、メモリカード画像のダイレクトプリントを行う場合、上記のように、設定レバー読み取りポジション32(=センサ待機ポジション31)から、センサ20を移動させずに、プリントすることができる。
また、マルチファンクションプリンタ100では、USBホスト制御部14に接続されるUSBコネクタに、デジタルカメラを接続することができる。デジタルカメラが接続されると、PictBridgeと呼ばれる規格を用い、PCを介することなく、デジタルカメラから直接、プリンタに画像データを転送し、ダイレクトプリントを行うことができる。また、デジタルカメラの中には、デジタルカメラが有するユーザインタフェースを用い、プリントする際の各種印刷設定を指定できる機種もある。
次に、マルチファンクションプリンタ100において、デジタルカメラの画像データをダイレクトプリントする処理について、説明する。
図8は、実施例1において、デジタルカメラ画像のダイレクトプリント動作処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ユーザは、デジタルカメラをUSBコネクタに装着し、デジタルカメラが有するユーザインタフェースを用い、プリントしたい画像データを選択し、プリント指示を行う(S80)。この場合、デジタルカメラが有するユーザインタフェースを用い、用紙サイズや用紙種類等の印刷設定を行う。デジタルカメラは、デジタルカメラ側で指定した印刷設定情報を、プリンタに転送する。プリンタは、デジタルカメラから指定された印刷設定情報を取得する(S81)。
図9は、デジタルカメラから取得した印刷設定情報の一例を示す図である。
図9(a)に示す例では、デジタルカメラから指定された印刷設定は、用紙サイズ:L、用紙種類:PR、印刷品位:指定なし(default)である。なお、デジタルカメラからのプリントでは、「カラー/モノクロ」設定は使用しない。
図8のフローチャートに戻り、デジタルカメラから指定された印刷設定に、「指定なし(default)」の項目があるかどうかをチェックする(S82)。「指定なし(default)」の項目がなければ、すなわち、デジタルカメラからの印刷設定があり、プリントするために必要な印刷設定が揃っている場合、デジタルカメラから指定された印刷設定に基づいて、カメラ画像をプリント処理する(S86)。
デジタルカメラから指定された印刷設定に、「指定なし(default)」の項目があれば、設定レバー25を読み取るために、センサ20を、設定レバー読み取りポジション32に移動する(S83)。
次に、設定レバー25の状態を取得するために、センサ20が1ラインを読み取る(S84)。そして、取得した設定レバーの読み取り結果を、印刷設定解析部10が解析し、各設定レバーが示す設定値を取得する(S85)。
図9(b)に示す例では、各設定レバーが示す印刷設定は、用紙サイズ:A4、用紙種類:普通紙、印刷品位:標準、(カラー/モノクロ:カラー)である。デジタルカメラから指定があった印刷設定は、そちらを用い、指定がない印刷設定については、設定レバーを読み取って得られた印刷設定に基づいて、カメラ画像をプリント処理する(S86)。
図9(c)に示す例では、デジタルカメラから指定された印刷設定のうちで、印刷品位については「指定なし(default)」と指定されているので、印刷品位については、設定レバー25を読み取って得られた印刷設定を用いる。すなわち、プリントする際の印刷設定は、用紙サイズ:L、用紙種類:PR、印刷品位:標準でプリントされる。
実施例1のマルチファンクションプリンタ100では、各設定レバー25は、上下にスライドする機構であり、ユーザは、各レバーを操作することによって、印刷設定を行う。また、印刷設定の解析においては、読み取った際の設定レバーの位置情報に基づいて、設定値を判定する。
図10は、本発明の実施例2において、設定レバーの1つである用紙サイズ設定レバー41と、センサ20と、スリット26との関係を示す概念図である。
なお、実施例2の構成は、実施例1の構成と同様であり、以下の説明では、図2に示す構成を使用して説明する。
図10(a)は、正面図であり、図10(b)は、裏(センサ側)から見た概念図である。
実施例2は、図10に示すように、回転式レバーを用いた実施例である。
次に、実施例2において、読み取り・印刷の動作を実行するための各種印刷設定を設定する機能について説明する。
用紙サイズ設定レバー41は、印刷する際の用紙サイズを指示するレバーであり、レバーを回転させることによって、「A4」「L」「2L」「はがき」の用紙サイズを指定することができる。また、図示しないが、同様の回転式レバー構成で、用紙種類設定レバー、印刷品位設定レバー、カラー/モノクロ設定レバーも構成されている。
用紙サイズ設定レバー41を裏側(センサ20側)から見ると、用紙サイズ設定レバー41を読み込むためのスリット26が設けられ、センサ20は、スリット26越しに、設定レバー25を読み込むことができる。
また、用紙サイズ設定レバー41は、裏側(センサ20側)から見ると、表面の各設定値に対応した識別マークがつけられている。たとえば、表面の「L」の裏には、2本線の識別マークがつけられ、センサ20が、用紙サイズ設定レバー41を読み取ると、2本線の識別マークを読み取ることができる位置関係になっている。
センサ20は、レバーに付与されているマークを読み取るマーク読取手段の例である。また、印刷設定解析部10は、上記マーク読取手段が読み取った上記レバーに付与されているマークに基づいて、上記印刷設定を解析する印刷設定解析手段の例である。そして、上記読取部が原稿を読み取る際に、または、上記印刷部が画像データを印刷する際に、上記レバーに付与されているマークを、上記マーク読取手段が読み取る。さらに、上記印刷設定解析手段が解析した印刷設定に従って、上記読取部が原稿を読み取り、または、上記印刷部が画像データを印刷する。
また、上記マーク読取手段は、原稿を読み取る読取部を用いた手段である。
コピーやダイレクトプリントを行う際に、用紙サイズや印刷品位等の印刷設定を行う場合、実施例1と同様に、まず、センサ20を、設定レバー読み取りポジション32に移動する。なお、通常、センサ20は、センサ待機ポジション31に存在しているので、実際の移動は行われないこともある。その後に、センサ20が1ラインを読み取る。つまり、スリット26越しに、用紙サイズ設定レバー41の状態を読み込む。その際の読み取り解像度は、高解像度である必要はなく、たとえば75dpiで十分である。
その後に、印刷設定解析部10が、所定領域(座標)の読み取り結果を解析し、所定領域内の黒ブロックの数から、用紙サイズ設定レバー41の識別マークを解析し、用紙サイズ設定レバー41の示す設定値を判定する。
たとえば、図10に示す用紙サイズ設定レバー41の場合、所定領域内の黒ブロック数が1つであれば、「A4」を示し、2つであれば、「L」を示していると判定する。所定領域内の黒ブロック数が、3つであれば、「2L」を示していると判定し、4つであれば、「はがき」を示していると判定する。
用紙種類設定レバー、印刷品位設定レバー、カラー/モノクロ設定レバーについても、読み取り結果を、上記と同様に解析し、各設定レバーの識別マークを解析し、設定レバーの示す設定値を判定する。
上記のように、設定レバーを読み取り、所定領域(座標)の読み取り結果を解析し、設定レバーの識別マークを解析するので、コピーやダイレクトプリントを行う場合、用紙サイズや印刷品位等の印刷設定を容易に行うことができる。
また、上記実施例では、回転式レバー構成を例にとって説明したが、回転式レバー構成に限定されるものではなく、設定レバーの変更を行うことによって、所定領域の読み取り結果から設定レバーの示す設定値が求められれば足りる。
また、上記実施例は、レバーの位置や識別マークを読み取って、印刷設定を解析する実施例であるが、レバーの形状を読み取って、印刷設定を解析するようにしてもよい。装置の構成やレイアウト、または部材のコストに応じて、いずれかを採用するようにすればよい。
実施例1、2において、CPU1が、スタートキー24をアクセスすることができる。
本発明の実施例3は、センサ20を介して読取部7が読み取ることができるレバーとして、スタートキーを構成する実施例である。
スタートキー24を押下すると、センサ20の所定の領域に、外光が入る構成を設け、以下のようにスタートキー押下の判定処理を行う。
センサ20の読み取り処理を一定間隔で実行する。この際に、LED等の光源を照射する必要がなく、受光の状態を読み取る。センサ20の読み取り結果を解析し、所定の領域(座標)のデータが、所定値以上であれば、スタートキーが「ON」されたと判定する。
一定間隔でセンサを読み取り、スタートキーの状態を解析した結果、スタートキーが「OFF」から「ON」に変化すれば、コピーやダイレクトプリントの処理を起動する。
また、上記と同じような構成で、圧板22(原稿押さえ板)の開閉を、センサ20を介して、読取部7が読み取ることができるようにしてもよい。すなわち、圧板22(原稿押さえ板)を開けると、センサ20の所定の領域に外光が入り、圧板22を閉じると、外光が遮断される構成を設け、以下のように圧板22の開閉判定処理を行う。
センサ20の読み取り処理を一定間隔で実行する。この際に、LEDなどの光源を照射する必要がなく、受光状態を読み取る。センサ20の読み取り結果を解析し、所定の領域(座標)のデータが、所定値以上であれば、圧板22(原稿押さえ板)は、「開いている」と判定し、所定値よりも小さければ、圧板22は「閉じている」と判定する。
上記実施例によれば、印刷設定を行うためのレバーを、一瞥するだけで、どの設定がなされているかを理解できるので、印刷設定が分かりやすい。また、上記実施例によれば、印刷設定を行うレバーを、原稿を読み取る読取部を用いて読み取るので、各レバー(メカ部品)を必要とするが、読み取るための専用部品(主に電気部品)を必要としないので、コストアップがない。
また、上記実施例に限らず、たとえば、読み取った原稿を画像データとして外部の情報処理端末へ転送する機能、いわゆるプッシュスキャン機能においても、上記と同様の効果を奏する。また、たとえば、PCのような外部の情報処理端末において、プッシュスキャンを実行するためのアプリケーションを立ち上げずに、設定するようにしてもよい。
100…マルチファンクションプリンタ、
1…CPU、
7…読取部、
8…操作部、
9…表示部、
10…印刷設定解析部、
12…記録部、
20…センサ、
25…設定レバー、
26…スリット、
31…センサ待機ポジション、
32…設定レバー読取ポジション、
33…センサ補正ポジション、
34…原稿読取範囲、
35…センサ可動領域、
41…用紙サイズ設定レバー。
1…CPU、
7…読取部、
8…操作部、
9…表示部、
10…印刷設定解析部、
12…記録部、
20…センサ、
25…設定レバー、
26…スリット、
31…センサ待機ポジション、
32…設定レバー読取ポジション、
33…センサ補正ポジション、
34…原稿読取範囲、
35…センサ可動領域、
41…用紙サイズ設定レバー。
Claims (6)
- 原稿を読み取る読取部と、画像データを印刷する印刷部とを具備するマルチファンクションプリンタにおいて、
任意の印刷設定を行うレバーと;
上記レバーの位置を読み取るレバー位置読取手段と;
上記レバー位置読取手段が読み取った上記レバーの位置に基づいて、上記印刷設定を解析する印刷設定解析手段と;
を有し、上記レバー位置読取手段が上記レバーの位置を読み取り、上記印刷設定解析手段が解析した印刷設定に従って、上記読取部が原稿を読み取り、または、上記印刷部が画像データを印刷することを特徴とするマルチファンクションプリンタ。 - 請求項1において、
上記レバー位置読取手段は、原稿を読み取る読取部を用いた手段であることを特徴とするマルチファンクションプリンタ。 - 原稿を読み取る読取部と、画像データを印刷する印刷部とを具備するマルチファンクションプリンタにおいて、
任意の印刷設定を行うレバーと;
上記レバーに付与されているマークを読み取るマーク読取手段と;
上記マーク読取手段が読み取った上記レバーに付与されているマークに基づいて、上記印刷設定を解析する印刷設定解析手段と;
を有し、上記読取部が原稿を読み取る際に、または、上記印刷部が画像データを印刷する際に、上記レバーに付与されているマークを、上記マーク読取手段が読み取り、上記印刷設定解析手段が解析した印刷設定に従って、上記読取部が原稿を読み取り、または、上記印刷部が画像データを印刷することを特徴とするマルチファンクションプリンタ。 - 請求項3において、
上記マーク読取手段は、原稿を読み取る読取部を用いた手段であることを特徴とするマルチファンクションプリンタ。 - 原稿を読み取る読取部と、画像データを印刷する印刷部とを具備するマルチファンクションプリンタの制御方法において、
任意の印刷設定を行うレバーの位置を読み取るレバー位置読取工程と;
上記レバー位置読取工程で読み取った上記レバーの位置に基づいて、上記印刷設定を解析する印刷設定解析工程と;
を有し、上記読取部が原稿を読み取る際に、または、上記印刷部が画像データを印刷する際に、上記レバー位置読取工程で上記レバーの位置を読み取り、上記印刷設定解析工程で解析した印刷設定に従って、上記読取部が原稿を読み取り、または、上記印刷部が画像データを印刷することを特徴とするマルチファンクションプリンタの制御方法。 - 原稿を読み取る読取部と、画像データを印刷する印刷部とを具備するマルチファンクションプリンタの制御方法において、
任意の印刷設定を行うレバーに付与されているマークを読み取るマーク読取工程と;
上記マーク読取工程で読み取った上記レバーに付与されているマークに基づいて、上記印刷設定を解析する印刷設定解析工程と;
を有し、上記レバーに付与されているマークを、上記マーク読取工程で読み取り、上記印刷設定解析工程で解析した印刷設定に従って、上記読取部が原稿を読み取り、または、上記印刷部が画像データを印刷することを特徴とするマルチファンクションプリンタの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007233578A JP2008096988A (ja) | 2006-09-11 | 2007-09-10 | マルチファンクションプリンタおよびマルチファンクションプリンタの制御方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006245807 | 2006-09-11 | ||
JP2007233578A JP2008096988A (ja) | 2006-09-11 | 2007-09-10 | マルチファンクションプリンタおよびマルチファンクションプリンタの制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008096988A true JP2008096988A (ja) | 2008-04-24 |
Family
ID=39379834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007233578A Pending JP2008096988A (ja) | 2006-09-11 | 2007-09-10 | マルチファンクションプリンタおよびマルチファンクションプリンタの制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008096988A (ja) |
-
2007
- 2007-09-10 JP JP2007233578A patent/JP2008096988A/ja active Pending
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