JP2008095710A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動源40からの動力を油圧式無段変速装置(HST)50を介して駆動輪53・53に伝える作業車両であって、前記油圧式無段変速装置50の油圧モータ51と油圧ポンプ52の間を連通する閉回路油路に圧力検知手段74と電磁圧力制御弁84を配置し、該圧力検知手段74と、電磁圧力制御弁84と、駆動輪53・53の回転数検知手段83・83とを制御手段80と接続し、該圧力検知手段74の検出値より駆動輪53・53の理想回転速度を演算するとともに、該理想回転速度と前記回転数検知手段で検知した駆動輪の実回転速度との差を算出し、実回転速度が理想回転速度より大きくなると、前記電磁圧力制御弁84により閉回路油路圧力を低下するように制御したものである。
【選択図】図1
Description
該電気自動車の車輪のスリップ防止制御方式として、スリップ率制御方式がある。スリップ率λとは、車体速度と車輪速度の差の相対比であり、λ=0が完全粘着、λ=1が完全空転を意味する。スリップ率制御とは、このλを直接制御するフィードバック制御である。
一方、モデル追従制御の原理を用いた車輪速度制御によるスリップ防止制御方式がある。モデル追従制御では、車両特性を簡単な慣性モーメントとみなし、スリップが生じればその値が急速に小さくなるものとする。一方、モデルの方は滑らない車体モデル、すなわち、一定の慣性モーメントとして両者の差から演算される補正トルクをドライバのトルク指令から差し引くものとする。(特許文献2・3参照)
このモデル追従制御は、空転時にタイヤ慣性を重く見せかける制御であり、速いマイナー制御ループによって初めて得られる効果であるといえる。よって、モデル追従制御は、電気モータの高速で正確なトルク応答(数〜数十[ms])があって初めて可能となる制御である。前記モデル追従制御を利用したスリップ防止制御の利点は、実車速を計測することなく、車輪速度のみを用いることにある。これにより、非駆動輪の速度を検出するなどして車体速度を検出することなく制御を行うことが可能となり、四輪の同時制動などを行うことも可能となる。
また、油圧式無段変速装置(HST)を使用したトランスミッションは広く用いられており公知となっている。HSTには、無段階変速や前後進の切換を容易に可能とする利点がある。また、HSTに用いる油圧機構はトルク応答速度が速いという利点もある。
そこで、本発明は斯かる課題に鑑み、実車側を検出せずにスリップ制御を行う油圧式無段変速装置を使用したトランスミッションを有する作業車両を提供する。
図1は本発明の一実施例に係る作業車両の動力伝達図、図2はHSTの側面一部断面図、図3は作業車両の制御に係るブロック図、図4は本発明の他の実施例に係る作業車両の動力伝達図、図5は同じく作業車両の制御に係るブロック図である。
作業車両30は駆動源としてエンジン40を搭載しており、該エンジン40のフライホイール41に回転数センサ42を設けてエンジン制御装置43によってエンジンの回転制御を行っている。前記フライホイール41からは油圧式無段変速装置50へと動力が伝達されている。
前記モータ軸68の先端にはピニオンが固設され、該ピニオンはデフ装置のリングギヤと噛合され、該デフ装置の両側に車軸54・54が軸支され、該車軸54・54の両側に駆動輪53・53が固定されている。
前記制御装置80では前記理想回転速度Vと実回転速度Vwの差を求める。そして、その差を周波数フィルタ(ハイパスフィルタHPS)を通して高周波領域だけを取り出し、その値に制御ゲインKを乗じて油圧圧力補正量Cを得る。そして、後述する電磁圧力制御弁84の設定圧力から前記油圧圧力補正量Cを減じて補正する。
この送油量を所定量減少させても、スリップが生じる場合、更に油圧を下げて減速し、グリップ力を増加させてスリップを防止するようにしている。そして、スリップが生じない路面に至ると電磁圧力制御弁84の作動を停止し、元の油圧として送油量も元の送油量として、設定した走行速度とするものである。
図4、図5に示すように、油圧ポンプ52の可動斜板64にはモータまたはソレノイド等のアクチュエータよりなる可動斜板回動手段75が連結され、該可動斜板回動手段75は制御装置80と接続されている。該制御装置80には変速レバー等の速度設定手段10と車軸54の回転数を検出する回転センサ83が接続されている。
このような構成において、速度設定手段10の設定値から理想回転速度Vが演算でき、回転センサ83からの信号により実回転速度Vwを演算できる。但し、速度設定手段10の設定値を検出する代わりに、可動斜板64の回動位置を検出したり、または、可動斜板回動手段75の駆動位置を検出する構成であってもよい。
そして、駆動輪53・53がスリップした場合、理想回転速度Vと実回転速度Vwに差が発生し、その速度差が設定値よりも大きくなると、前記可動斜板64を可動斜板回動手段75により機械的に減速方向に回動させることにより、油圧圧力を減少して油圧モータ51を減速させるのである。こうして、駆動輪53の回転速度が低下されてグリップ力を増加させてスリップを防止するのである。前記電磁圧力制御弁84による減速よりも応答速度は遅くなるものの大幅な速度低下を実現することが可能となる。
また、スリップが発生する軟弱地走行では、前記電磁制御弁の設定圧力は速度設定手段で設定した速度よりも低速回転速度となる値となっており、この軟弱地を過ぎると、速度差が発生することがなくなり、変速操作手段で設定した速度で走行されるようになる。
50 油圧式無段変速装置(HST)
51 油圧モータ
52 油圧ポンプ
74 圧力検知手段
80 制御装置
83 回転センサ
84 電磁圧力制御弁
Claims (2)
- 駆動源からの動力を油圧式無段変速装置(HST)を介して駆動輪に伝える作業車両であって、前記油圧式無段変速装置の油圧モータと油圧ポンプの間を連通する閉回路油路に圧力検知手段と電磁圧力制御弁を配置し、該圧力検知手段と、電磁圧力制御弁と、駆動輪の回転数検知手段とを制御手段と接続し、
該圧力検知手段の検出値より駆動輪の理想回転速度を演算するとともに、該理想回転速度と前記回転数検知手段で検知した駆動輪の実回転速度との差を算出し、実回転速度が理想回転速度より大きくなると、前記電磁圧力制御弁により閉回路油路圧力を低下するように制御したことを特徴とする作業車両。 - 駆動源からの動力を油圧式無段変速装置(HST)を介して駆動輪に伝える作業車両であって、前記油圧式無段変速装置の油圧ポンプの可動斜板を回動手段により角度変更可能とし、該可動斜板回動手段と、油圧モータと油圧ポンプの間を連通する閉回路油路に圧力検知手段と、速度決定手段と、駆動輪の回転数検知手段とを制御手段に接続し、
前記圧力検知手段の検出値により駆動輪の理想回転速度を演算するとともに、該理想回転速度と前記回転数検知手段で検知した駆動輪の実回転速度との差を算出し、実回転速度が理想回転速度より大きくなると、前記可動斜板を油圧モータ回転数が減少する方向に回動するように制御したことを特徴とする作業車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006274404A JP2008095710A (ja) | 2006-10-05 | 2006-10-05 | 作業車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006274404A JP2008095710A (ja) | 2006-10-05 | 2006-10-05 | 作業車両 |
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JP2008095710A true JP2008095710A (ja) | 2008-04-24 |
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Family Applications (1)
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JP2006274404A Pending JP2008095710A (ja) | 2006-10-05 | 2006-10-05 | 作業車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008095710A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8418797B2 (en) | 2008-04-14 | 2013-04-16 | Yanmar Co., Ltd. | Work vehicle |
US9709168B2 (en) | 2012-12-27 | 2017-07-18 | Mazaro Nv | Power density of a reversible variable transmission—RVT |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS62124354A (ja) * | 1985-11-20 | 1987-06-05 | Tech Res Assoc Openair Coal Min Mach | 閉回路油圧駆動装置の制御方法 |
JPH01108467A (ja) * | 1987-10-22 | 1989-04-25 | Honda Motor Co Ltd | 車両用油圧式無段変速機の制御装置 |
JPH01288661A (ja) * | 1988-05-13 | 1989-11-20 | Toyota Autom Loom Works Ltd | 産業車両におけるスリップ防止装置 |
-
2006
- 2006-10-05 JP JP2006274404A patent/JP2008095710A/ja active Pending
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