JP2008093753A - 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents

硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】高速重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具を提供する。
【解決手段】下部層は、(a)炭窒化チタン層と、(b)クロムの含有割合が0.01〜0.1(原子比)であるTi−Cr複合炭窒化物層、上記(a)、(b)を交互に積層したTi系化合物積層で構成し、上部層は、(c)ジルコニウムの含有割合が0.01〜0.2(原子比)である酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムの2相混合酸化物層で構成し、更に、上記(b)のTi−Cr複合炭窒化物層は、表面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒の(001)面および(011)面の法線と、表面研磨面の法線とがなす傾斜角の測定結果に基づいて作成された構成原子共有格子点分布グラフにおいて、Σ3に最高ピークが存在し、かつ、Σ3のΣN+1全体に占める分布割合が60%以上であるTi−Cr複合炭窒化物層で構成する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、特に鋼、ステンレス鋼および鋳鉄などのミーリング加工を、高速で、かつ、高送り、高切り込みなどの高速重切削条件で行った場合に、硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)に関するものである。
従来、一般的に、炭化タングステン基(以下、WC基で示す)超硬合金または炭窒化チタン基(以下、TiCN基で示す)サーメットで構成された基体(以下、これらを総称して工具基体という)の表面に、TiN層およびTiCN層などのTi化合物層を多層に積層した硬質被覆層を備えた被覆工具が知られており、また、Ti化合物層表面に、さらに、化学蒸着した状態で酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムの2相混合酸化物組織を有する2相混合酸化物層(以下、Al−ZrO層で示す)を設けた被覆工具も知られている。
そして、上記2相混合酸化物層(Al−ZrO層)は、次のような条件で化学蒸着することにより形成されることが知られている。
(イ)反応ガス組成(体積%)
AlCl: 1〜10 %、
ZrCl: 0.01〜10 %、
CO2 : 1〜30 %、
HCl: 1〜30 %、
S: 0.01〜1 %、
2:残り、
(ロ)反応雰囲気温度 : 900〜1050 ℃、
(ハ)反応雰囲気圧力 : 4〜70 kPa、
また、上記の被覆工具において、硬質被覆層の構成層は、一般に粒状結晶組織を有するが、上記TiCN層の強度向上を目的として、通常の化学蒸着装置にて、反応ガスとして有機炭窒化物を含む混合ガスを使用し、700〜950℃の中温温度域で化学蒸着することにより縦長成長結晶組織をもつTiCN層(以下、l−TiCN層で示す)を形成することも知られている。
特開昭58−157964号公報 特開昭58−157965号公報 特開2000−334605号公報 特開昭63−190785号公報 特開平6−8010号公報 特開平7−328808号
近年の切削装置の高性能化はめざましく、一方で切削加工の省力化および省エネ化に対する要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、また、高送り高切込み化の傾向にあるが、上記の従来被覆工具においては、これを鋼、ステンレス鋼および鋳鉄などの通常の加工条件でのミーリング切削に用いた場合には問題はないが、これを高速高送り高切込み加工に用いた場合、硬質被覆層のTiCN層の高温強度が十分でないために、高速高送り高切り込みミーリング加工下における機械的・熱的な負荷に耐えることができず、早期にチッピング(微小欠け)が発生し、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、上記の2相混合酸化物層(Al−ZrO層)が硬質被覆層の上部層を構成する被覆工具の耐チッピング性向上を図るべく、図1(a)に示される模式図のように、格子点にTi、炭素、および窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造(なお、図1(b)は(011)面で切断した状態を示す)を有し、かつ所定の高温硬さを示すTiCN層に着目し、研究を行った結果、
(a)従来被覆工具の硬質被覆層を構成するTiCN層は、例えば、通常の化学蒸着装置にて、
反応ガス組成:容量%で、TiCl:2〜10%、CHCN:1〜5%、N2:10〜30%、H2:残り、
反応雰囲気温度:800〜930℃、
反応雰囲気圧力:15〜25kPa、
の条件(通常条件という)で蒸着形成されるが、
これらの通常条件において、上記の反応ガスに、CrClを0.02〜1容量%の割合で添加し、これ以外は同一の条件で層の蒸着形成を行うと、この結果形成されたチタン(Ti)とクロム(Cr)の複合炭窒化物層(以下、「Ti−Cr複合炭窒化物層」で示す)は、CrをTiとの合量に占める割合で1〜10原子%の割合で含有し、上記の従来TiCN層と同じNaCl型面心立方晶の結晶構造(上記図1参照)、すなわち、Ti原子の一部がCr原子で置換されたNaCl型面心立方晶の結晶構造をもつものになると共に、置換含有したCrの作用で、高温強度が一段と向上したものになるため、切刃部にきわめて高い機械的・熱的負荷がかかる高速高送り、高切り込みミーリング切削において、前記硬質被覆層の耐チッピング性向上に寄与すること。
(b)上記の従来被覆工具の硬質被覆層を構成するTiCN層(以下、従来TiCN層という)と、上記(a)のTi−Cr複合炭窒化物層について、
電界放出型走査電子顕微鏡を用い、図2(a),(b)に概略説明図で例示される通り、表面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(001)面および(011)面の法線がなす傾斜角(図2(a)には前記結晶面のうち(001)面の傾斜角が0度、(011)面の傾斜角が45度の場合、同(b)には(001)面の傾斜角が45度、(011)面の傾斜角が0度の場合を示しているが、これらの角度を含めて前記結晶粒個々のすべての傾斜角)を測定し、この場合前記結晶粒は、上記の通り格子点に、従来TiCN層であればTi、炭素、および窒素からなる構成原子が、さらにTi−Cr複合炭窒化物層であれば、Ti、Cr、炭素および窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表し、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係でNの上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフを作成した場合、前記従来TiCN層は、図4に例示される通り、Σ3の分布割合が30%以下の相対的に低い構成原子共有格子点分布グラフを示すのに対して、前記Ti−Cr複合炭窒化物層は、図3に例示される通り、Σ3に最高ピークが存在し、かつ、Σ3の分布割合が60%以上のきわめて高い構成原子共有格子点分布グラフを示し、しかも、前記Ti−Cr複合炭窒化物層のΣ3の分布割合は、層中のCr含有量によって変化し、さらに、層中のCr含有量は、反応ガス中のCrClの配合割合によって調整できること。
(c)上記のTi−Cr複合窒化物層の形成に際して、層中のCr含有割合を、Tiとの合量に占める割合で1〜10原子%とすることによって、構成原子共有格子点分布グラフでのΣ3の分布割合が60%以上のきわめて高いものになり、この結果、Ti−Cr複合炭窒化物層は上記従来TiCN層と比べ、一段と高温強度が向上したものとなるのであり、したがって、層中のCr含有割合が前記の範囲から低い方に外れても、あるいは高い方に外れても、構成原子共有格子点分布グラフでのΣ3の分布割合が60%未満になってしまい、所望の高温強度向上効果が得られなくなること。
(d)上記のTi−Cr複合炭窒化物層は、従来TiCN層が具備する高温硬さと高温強度に加えて、上記従来TiCN層に比べて一段と高い高温強度を有するので、前記Ti−Cr複合炭窒化物層とTiCN層とを積層して蒸着形成してなる被覆工具は、極めて高い機械的・熱的負荷のかかる高速高送り高切り込みミーリング加工においても、前記硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を示し、長期に亘ってすぐれた性能を発揮するようになること。
以上(a)〜(d)に示される研究結果を得たのである。
この発明は、上記の研究結果に基づいてなされたものであって、
「(1)炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットで構成された工具基体の表面に、下部層と上部層からなる硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具において、
上記下部層は、
(a)1〜5μmの平均層厚を有する炭窒化チタン(TiCN)層)、
(b)1〜5μmの平均層厚を有し、かつ、チタン(Ti)とクロム(Cr)の合量に対するクロム(Cr)の含有割合(Cr/(Ti+Cr))が、原子比で0.01〜0.1であるチタンとクロムの複合炭窒化物(Ti−Cr複合炭窒化物)層、
上記(a)および(b)を少なくとも3層以上交互に積層し、合計平均層厚が5〜15μmとなるよう化学蒸着したチタン系化合物積層、
上記上部層は、
(c)0.5〜5μmの平均層厚を有し、化学蒸着した状態で酸化アルミニウム(Al)と酸化ジルコニウム(ZrO)の2相混合酸化物組織からなり、かつ、アルミニウム(Al)とジルコニウム(Zr)の合量に対するジルコニウム(Zr)の含有割合(Zr/(Al+Zr))が、原子比で0.01〜0.2である酸化アルミニウム(Al)と酸化ジルコニウム(ZrO)の2相混合酸化物(Al−ZrO)層、
からなる硬質被覆層を設けたことを特徴とする硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具。
(2)前記(1)記載の表面被覆切削工具において、
上記チタン系化合物積層からなる下部層と、上記酸化アルミニウム(Al)と酸化ジルコニウム(ZrO)の2相混合酸化物(Al−ZrO)層からなる上部層との間に、炭酸化チタン(TiCO)層、窒酸化チタン(TiNO)層および炭窒酸化チタン(TiCNO)層のうちの1種または2種以上からなる合計平均層厚0.2〜1μmの中間層を介在させたことを特徴とする前記(1)記載の表面被覆切削工具。
(3)前記(1)乃至(2)記載の表面被覆切削工具において、
上記(b)のチタン(Ti)とクロム(Cr)の複合炭窒化物(Ti−Cr複合炭窒化物)層は、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(001)面および(011)面の法線がなす傾斜角を測定し、この場合前記結晶粒は、格子点にチタンとクロムと炭素と窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係で上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフにおいて、いずれもΣ3に最高ピークが存在し、かつ前記Σ3のΣN+1全体に占める分布割合が60%以上である構成原子共有格子点分布グラフを示すチタンとクロムの複合炭窒化物層であることを特徴とする前記(1)乃至(2)のいずれかに記載の表面被覆切削工具。」
に特徴を有するものである。
つぎに、この発明の被覆工具の硬質被覆層の構成層について、上記の通りに限定した理由を説明する。
(a)炭窒化チタン(TiCN)層
TiCN層は、それ自体で所定の高温硬さを有し、切削加工時の摩耗に対して耐摩耗性を示すが、その平均層厚が1μm未満では、十分な耐摩耗性を発揮することができず、また、その平均層厚が5μm以上の場合は、隣接するTi−Cr複合炭窒化物層との十分な付着強度を確保することができずチッピング発生の原因となるため、その平均層厚を1〜5μmとした。
なお、TiCN層としては、例えば、特開平6−8010号公報、特開平7−328808号公報に示されるように、層の高温強度向上を目的として、通常の化学蒸着装置にて、反応ガスとして有機炭窒化物を含む混合ガスを使用して、700〜950℃の中温度領域で化学蒸着することにより形成した縦長成長結晶組織を有するTiCN層(以下、「l−TiCN層」で示す)も知られているが、この発明でいうTiCN層には、上記l−TiCN層も当然に含まれる。
(b)Ti−Cr複合炭窒化物層
Ti−Cr複合炭窒化物層は、すぐれた高温硬さおよびすぐれた高温強度を有するが、この特性は、反応ガスにCrClを0.02〜1容量%の割合で添加して化学蒸着し、蒸着形成された層中のCr含有割合をTiとの合量に占める割合で1〜10原子%とした結果として、構成原子共有格子点分布グラフにおけるΣ3の分布割合が60%以上となることにより得られるものであって、一方、Σ3の分布割合が60%未満では、高温強度の向上効果が少なく、高速高送り高切り込みミーリング加工において、硬質被覆層にチッピングが発生することは避けられず、すぐれた耐摩耗性を発揮することはできないことから、TiとCrの合量に対するCrの含有割合(Cr/(Ti+Cr))を0.01〜0.1(但し,原子比)と定め、また、Σ3の分布割合を60%以上と定めた。
また、Ti−Cr複合炭窒化物層の平均層厚は、1μm未満ではすぐれた高温特性を発揮することができず、一方、平均層厚が5μmを超えると、隣接するTiCN層との十分な付着強度を確保することができなくなることから、その平均層厚を1〜5μmと定めた。
(c)Ti系化合物積層
上記TiCN層と上記Ti−Cr複合炭窒化物層を、少なくとも3層以上交互に積層し、合計平均層厚が5〜15μmとなるように化学蒸着でTi系化合物積層を形成するが、Ti系化合物積層の合計平均層厚が5μm未満では、高速高送り高切り込みミーリング加工において十分な耐摩耗性を発揮することができず、一方、合計平均層厚が15μmを超えると、チッピングや異常摩耗が発生し易くなるため、Ti系化合物積層の合計平均層厚を5〜15μmと定めた。
(d)2相混合酸化物層(Al−ZrO層)
酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムの2相混合酸化物層(Al−ZrO層)からなる上部層は、そのAl成分によって、すぐれた高温硬さと耐熱性を、また、そのZr成分によって、すぐれた高温強度を備え、被覆工具の耐チッピング性、耐摩耗性向上に寄与するが、2相混合酸化物層(Al−ZrO層)における酸化ジルコニウムの含有割合は、Zrの含有割合に換算して、層中に含有するAlとZrの合量に占める割合(=Zr/(Al+Zr))で、0.01〜0.2(但し、原子比)の範囲内のものとする。Al−ZrO層における酸化ジルコニウムの含有割合を示すこの値が0.01未満であると、上部層の高温強度の向上の効果が少なく、一方、この値が0.2を超えると、上部層における酸化アルミニウム量の相対的な減少により高温硬さ、耐熱性の低下が生じ、その結果として耐摩耗性劣化の傾向がみられるので、2相混合酸化物層(Al−ZrO層)における酸化ジルコニウムの含有割合(原子比で換算したZr/(Al+Zr)の値)を、上記のとおり、0.01〜0.2の範囲内の値とする。
また、その平均層厚が0.5μm未満では、所望のすぐれた切削性能を長期に亘って発揮させることができず、一方その平均層厚が5μmを越えて厚くなりすぎると、チッピングが発生し易くなることから、その平均層厚を0.5〜5μmと定めた。
(e)中間層
炭酸化チタン(TiCO)層、窒酸化チタン(TiNO)層および炭窒酸化チタン(TiCNO)層のうちの1種または2種以上からなる合計平均層厚0.2〜1μmの中間層を、TiCN層およびTi−Cr複合炭窒化物層からなる上記Ti系化合物積層と、上記2相混合酸化物層(Al−ZrO層)との間に介在形成する。上記中間層は、上記Ti系化合物積層と上記2相混合酸化物層(Al−ZrO層)のいずれに対しても密着性にすぐれ付着強度も大きいため、Ti系化合物積層と2相混合酸化物層(Al−ZrO層)間の接合強度を高め、その結果、硬質被覆層全体としての高温強度を高め耐チッピング性を向上させる効果があるが、その合計平均層厚が0.2μm未満では接合強度の向上がみられず、また、合計平均層厚が1μmを超えると、チッピングなどの異常損傷が生じやすくなることから、中間層の合計平均層厚を0.2〜1μmと定めた。
なお、被覆工具の切削後の使用コーナーの識別を容易にする目的で、硬質被覆層の上層に、金色を有するTiN層を被覆することが一般的に知られているが、本発明被覆工具においても、使用コーナー識別の目的で、2相混合酸化物層(Al−ZrO層)の上層に、TiN層を被覆してもよい。その際のTiN層の被覆層厚は0.2〜1μmで十分である。
また、近年、硬質被覆層を形成後、物理的な手法、具体的には砥石、ナイロン製等のブラシ、SiC、AlおよびZrO粒子等をメディアとして使用する乾式あるいは湿式ブラスト処理等により、硬質被覆層の表面を平滑化し、耐溶着性を向上させることが知られているが、本発明被覆工具に対してこれを適用することも勿論可能である。
この発明の被覆工具は、硬質被覆層が、Ti−Cr複合炭窒化物層と炭窒化チタン層の交互積層構造からなるTi系化合物積層の下部層と、2相混合酸化物層(Al−ZrO層)からなる上部層とで構成され(請求項1)、あるいは、Ti系化合物積層と2相混合酸化物層(Al−ZrO層)との間に中間層を介在させたものとして構成され(請求項2)、さらに、前記Ti−Cr複合炭窒化物層が、Tiとの合量に占める割合で1〜10原子%のCrを含有し、構成原子共有格子点分布グラフでのΣ3の分布割合が60%以上のきわめて高いものとして構成されている(請求項3)ので、各種の鋼、ステンレス鋼および鋳鉄などの通常条件でのミーリング加工は勿論のこと、特に、機械的・熱的負荷が大きく、かつ高い発熱を伴う高速高送り、高切り込み切削でも、すぐれた耐チッピング性、耐摩耗性を示し、長期に亘ってすぐれた切削性能を発揮するものである。
つぎに、この発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr32粉末、TiN粉末、TaN粉末、およびCo粉末を準備し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアルコール中で10時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、切刃部に幅0.15mm、角度20度のチャンフォーホーニング加工することによりISO・SEEN1203AFTN1に規定するスローアウェイチップ形状をもったWC基超硬合金製の工具基体A〜Fをそれぞれ製造した。
ついで、これらの工具基体A〜F表面に、通常の化学蒸着装置を用いて、
反応ガス組成:容量%で、TiCl:2〜10%、CHCN:1〜5%、N2:10〜30%、H2:残り、の範囲内の所定組成、
反応雰囲気温度:800〜930℃、の範囲内の所定温度、
反応雰囲気圧力:15〜25kPa、の範囲内の所定圧力、
の条件(表3)で、表7に示される目標平均層厚のTiCN層を蒸着形成し、ついで、表2に示される条件かつ表7に示される目標平均層厚でTi−Cr複合炭窒化物層を蒸着形成し、TiCN層とTi−Cr複合炭窒化物層の交互積層からなるTi系化合物積層を下部層として蒸着形成し、つぎに、表4に示される条件でかつ表7に示される目標平均層厚で2相混合酸化物層(Al−ZrO層)を上部層として蒸着形成し、本発明被覆工具1〜6を製造した。
なお、表2でいう「目標Cr含有割合」は、原子比で表したCr/(Ti+Cr)の値、また、表4でいう「目標Zr含有割合」は、原子比で表したZr/(Al+Zr)の値である。
また、比較の目的で、Ti−Cr複合炭窒化物層の代わりにTiN層またはTiC層を、表6に示される条件かつ表8に示される目標平均層厚で形成し、さらに、TiCN層については上記本発明被覆工具のTiCN層と同一の条件(表3)かつ同一の目標平均層厚で形成することにより、従来被覆工具1〜6をそれぞれ製造した。
ついで、上記の本発明被覆工具の硬質被覆層の下部層を構成するTi−Cr複合炭窒化物層、および、従来被覆工具の硬質被覆層の下部層を構成するTiCN層について、電界放出型走査電子顕微鏡を用いて、構成原子共有格子点分布グラフを作成した。
すなわち、上記構成原子共有格子点分布グラフは、上記本発明Ti−Cr複合炭窒化物層、および、従来TiCN層の表面をそれぞれ研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットし、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記表面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に照射して、電子後方散乱回折像装置を用い、30×50μmの領域を0.1μm/stepの間隔で、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(001)面および(011)面の法線がなす傾斜角を測定し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係で上限値を28とする)に占める分布割合を求めることにより作成した。
この結果得られた本発明Ti−Cr複合炭窒化物層の構成原子共有格子点分布グラフにおいて、ΣN+1全体(Nは2〜28の範囲内のすべての偶数)に占めるΣ3の分布割合をそれぞれ表7に示した。
また、比較のために、従来被覆工具のTiCN層の構成原子共有格子点分布グラフにおいて、ΣN+1全体(Nは2〜28の範囲内のすべての偶数)に占めるΣ3の分布割合をそれぞれ表8に示した。
上記の各種の構成原子共有格子点分布グラフにおいて、表7、8にそれぞれ示される通り、本発明被覆工具1〜6のTi−Cr複合炭窒化物層は、いずれもΣ3の占める分布割合が60%以上である構成原子共有格子点分布グラフを示すのに対して、従来被覆工具1〜6の従来TiCN層は、いずれもΣ3の分布割合が30%未満の構成原子共有格子点分布グラフを示すものであった。
なお、図3は、本発明被覆工具4のうちA−4の条件にて形成したTi−Cr複合炭窒化物層の構成原子共有格子点分布グラフ、図4は、従来被覆工具6のうち、a−5の条件にて形成した従来TiCN層の構成原子共有格子点分布グラフをそれぞれ示すものである。
さらに、上記の本発明被覆工具1〜6および従来被覆工具1〜6について、これらの硬質被覆層の構成層をオージェ分光分析装置を用いて観察(層の縦断面を観察)したところ、目標組成と実質的に同じ組成を有することが確認され、また、これらの被覆工具の硬質被覆層の構成層の厚さを、走査型電子顕微鏡を用いて測定(同じく縦断面測定)したところ、いずれも目標層厚と実質的に同じ平均層厚(5点測定の平均値)を示した。
まず、上記の本発明被覆工具1〜6および従来被覆工具1〜6については、次の切削条件A〜Cにより、単刃での正面フライス加工を実施した。
[切削条件A]
被削材: JIS・SCM435ブロック材、
切削速度: 400 m/min、
切り込み: 4 mm、
一刃送り量: 0.42 mm/刃、
切削時間: 5 分、
の条件での合金鋼の湿式高速高切り込み高送り切削試験(通常の切削速度、切り込み、送りは、それぞれ、200m/min、1.5mm、0.2mm/刃)、
[切削条件B]
被削材: JIS・SUS302ブロック材、
切削速度: 300 m/min、
切り込み: 3.5 mm、
一刃送り量: 0.38 mm/刃、
切削時間: 5 分、
の条件でのステンレス鋼の湿式高速高切り込み高送り切削試験(通常の切削速度、切り込み、送りは、それぞれ、150m/min、1.5mm、0.2mm/刃)、
[切削条件C]
被削材: JIS・FC250ブロック、
切削速度: 450 m/min、
切り込み: 4.5 mm、
一刃送り量: 0.41 mm/刃、
切削時間: 5 分、
の条件での鋳鉄の湿式高速高切り込み高送り切削試験(通常の切削速度、切り込み、送りは、それぞれ、250m/min、1.5mm、0.2mm/刃)、
を行い、上記の各切削試験における切刃の逃げ面摩耗幅を測定し、この測定結果を表9に示した。
Figure 2008093753
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表9に示される結果から、本発明被覆工具1〜6は、硬質被覆層の下部層が、Ti−Cr複合炭窒化物層と炭窒化チタン層の交互積層構造からなるTi系化合物積層で形成され、かつ、前記Ti−Cr複合炭窒化物層は、Tiとの合量に占める割合で1〜10原子%のCrを含有し、構成原子共有格子点分布グラフでのΣ3の分布割合が60%以上のきわめて高いものとして構成され、さらに、硬質被覆層の上部層が、すぐれた高温硬さ、耐熱性、高温強度を備えた2相混合酸化物層(Al−ZrO層)から構成され、しかも、前記Ti−Cr複合炭窒化物層と前記2相混合酸化物層(Al−ZrO層)は、中間層を介して接合強度の非常に高い硬質被覆層を構成しているので、機械的・熱的負荷が大きく、しかも、高い発熱を伴う各種の鋼、ステンレス鋼および鋳鉄などの高速高送り、高切り込みミーリング切削において、硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性とすぐれた耐摩耗性を発揮するのに対して、硬質被覆層の下部層が従来TiCN層と窒化チタン層の交互積層構造あるいはTiCN層と炭化チタン層の交互積層構造として形成された従来被覆工具1〜6においては、高速高送り、高切り込みミーリング切削の激しい機械的・熱的負荷に耐えられず、硬質被覆層にはチッピングが発生し、また摩耗も促進され、これが原因となり比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかである。
上述のように、この発明の被覆工具は、各種の鋼、ステンレス鋼および鋳鉄などの通常の条件でのミーリング加工は勿論のこと、特に、機械的・熱的負荷が大きく、かつ高い発熱を伴う高速高送り高切り込みの高速重切削条件でも、すぐれた耐チッピング性、耐摩耗性を示し、長期に亘ってすぐれた切削性能を発揮するものであるから、切削装置の高性能化ならびに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。
硬質被覆層の従来TiCN層が有するNaCl型面心立方晶の結晶構造を示す模式図である。 NaCl型面心立方晶の結晶構造を有する結晶粒の(001)面および(011)面の傾斜角の測定態様を示す概略説明図である。 本発明被覆工具4の形成条件A−4で形成したTi−Cr複合炭窒化物層の構成原子共有格子点分布グラフである。 従来被覆工具6の形成条件a−5で形成した従来TiCN層の構成原子共有格子点分布グラフである。

Claims (3)

  1. 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットで構成された工具基体の表面に、下部層と上部層からなる硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具において、
    上記下部層は、
    (a)1〜5μmの平均層厚を有する炭窒化チタン層、
    (b)1〜5μmの平均層厚を有し、かつ、チタンとクロムの合量に対するクロムの含有割合(Cr/(Ti+Cr))が、原子比で0.01〜0.1であるチタンとクロムの複合炭窒化物層、
    上記(a)および(b)を少なくとも3層以上交互に積層し、合計平均層厚が5〜15μmとなるよう化学蒸着したチタン系化合物積層、
    上記上部層は、
    (c)0.5〜5μmの平均層厚を有し、化学蒸着した状態で酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムの2相混合酸化物組織からなり、かつ、アルミニウムとジルコニウムの合量に対するジルコニウムの含有割合(Zr/(Al+Zr))が、原子比で0.01〜0.2である酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムの2相混合酸化物層、
    からなる硬質被覆層を設けたことを特徴とする硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具。
  2. 請求項1記載の表面被覆切削工具において、
    上記チタン系化合物積層からなる下部層と、上記酸化アルミニウムと酸化ジルコニウムの2相混合酸化物層からなる上部層との間に、炭酸化チタン層、窒酸化チタン層および炭窒酸化チタン層のうちの1種または2種以上からなる合計平均層厚0.2〜1μmの中間層を介在させたことを特徴とする請求項1記載の表面被覆切削工具。
  3. 請求項1乃至2記載の表面被覆切削工具において、
    上記(b)のチタンとクロムの複合炭窒化物層は、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である(001)面および(011)面の法線がなす傾斜角を測定し、この場合前記結晶粒は、格子点にチタンとクロムと炭素と窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係で上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフにおいて、いずれもΣ3に最高ピークが存在し、かつ前記Σ3のΣN+1全体に占める分布割合が60%以上である構成原子共有格子点分布グラフを示すチタンとクロムの複合炭窒化物層であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の表面被覆切削工具。
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