JP2008092944A - 防虫繊維及び防虫ネット - Google Patents

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Kimiyoshi Nitta
公善 新田
Hiroaki Takahata
弘明 高畑
Masakazu Miyakado
正和 宮門
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Sumika Life Tech Co Ltd
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Sumika Life Tech Co Ltd
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Abstract

【課題】蚊帳に代表される従来の防虫繊維を使用した製品は、折り畳んで保管していると、使用時に蚊帳の裾と床との間に隙間を生じ、蚊が進入してしまうという不具合を生じることがあった。本発明は、折り畳んでも折り目がつきにくい防虫繊維および防虫ネットを提供する。
【解決手段】高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子を含む防虫繊維であって、JIS L1013に従って測定される伸び率が25〜40%である防虫繊維。さらに該防虫繊維をラッセル編して得られる防虫ネット。
【選択図】なし

Description

本発明は、防虫繊維及び該防虫繊維を用いて得られる防虫ネットに関する。
従来から、ヒトや家畜を蚊やハエなどの衛生害虫、特に蚊から保護する方法として、害虫防除用ネット、特にその代表として蚊帳が広く使用されてきたことはよく知られている。この蚊帳に代表される害虫防除用ネット製品は麻や木綿、あるいは特許文献1に記載されているような樹脂製の繊維を網目状に織ったもので、その網目を蚊などが通過できない程度の大きさとすることで網目から蚊が侵入するのを阻止し、ヒトと蚊との接触を防止するものである。
特開平4−665509号公報
蚊帳は、その流通過程では折り畳まれており、使用時にはこれを広げて吊るす。また一旦使用した後も、折り畳んで保管され、再度使用するときには広げて吊るされる。このように保管と使用を繰り返すと、次第に蚊帳に折り目が付いてしまい、使用時に蚊帳の裾と床との間に隙間を生じ、蚊が進入してしまうという不具合を生じることがあった。
かかる問題を解決する方法として、本発明者らが鋭意検討した結果、蚊帳を構成する防虫繊維の伸び率と折り目のつきやすさとの間に相関があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子を含む防虫繊維であって、JIS L1013で測定される伸び率が25〜40%である防虫繊維である。
さらに本発明は、前記防虫繊維をラッセル編して得られる防虫ネットである。
本発明の防虫繊維は、折り畳んでも折り目がつきにくい。また、該防虫繊維をラッセル編して得られる本発明の防虫ネットも、折り畳んでも折り目がつきにくい。そのため、これらは蚊帳の材料として好適に用いられる。
本発明の防虫繊維は、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子を含む。防虫繊維の製造方法としては、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子を押出機中で混練してストランド状に押出し、延伸する方法が挙げられる。高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子は、各成分をそれぞれ押出機に投入してもよいが、予め防虫化合物マスターバッチを製造し、これを使用することが防虫化合物および多孔質粒子の分散性の点から好ましい。防虫化合物マスターバッチは、防虫化合物を予め多孔質粒子とミキサー等で混合して該多孔質粒子に担持させ、その後直鎖状低密度ポリエチレンと混練して製造することが好ましい。予め防虫化合物を多孔質粒子に担持させることにより、取扱いが容易になる。また、防虫化合物を担持させた多孔質粒子と直鎖状低密度ポリエチレンとを用いて防虫化合物マスターバッチを製造することにより、比較的低温でマスターバッチを製造することができるため、製造工程における防虫化合物の損失を抑えることができる。
前記成分を押出機中で混練してストランド状に押出し、押し出したストランドを15〜40℃で冷却し、次いで95℃以上の温浴中で7〜9倍に延伸することにより、JIS L1013に従って測定される伸び率が25〜40%の防虫繊維を得ることができる。本発明者らは、防虫繊維の伸び率と、該防虫繊維を平織りして得られる防虫ネットの折癖のつきやすさとの間に相関があり、伸び率が25〜40%である防虫繊維が、折癖がつきにくいことを見出した。伸びが25%未満、あるいは40%を越える防虫繊維は、折り畳むと折り目がついてしまい、使用しにくい。また、このような防虫ネットを縫製した蚊帳は、蚊帳の裾と床との間に隙間が生じて蚊が進入してしまい、蚊帳としての意味をなさない。
本発明における高密度ポリエチレンの密度は、通常0.935g/cm3以上である。本発明における直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、通常0.850〜0.934g/cm3以下である。前記高密度ポリエチレンは、エチレン単独重合体であってもよいし、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。前記直鎖状低密度ポリエチレンは、通常、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。前記α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等を挙げることができ、好ましくはプロピレン、1−ブテンである。
本発明の防虫繊維に含まれる防虫化合物としては、例えばペルメトリン、サイフェノトリン、d−フェノトリン、4−レスメトリン、フェンバレレート、フェンプロパスリン、エトフェンプロックス、トラロメスリンなどのピレスロイド系化合物を挙げることができる。また、本発明の防虫繊維の使用目的に応じて、ピレスロイド系以外の防虫化合物を用いてもよい。防虫繊維に含まれる防虫化合物は、繊維表面にブリードする。繊維表面にブリードした防虫化合物に蚊などの害虫が接触し、防虫・殺虫効果が生じる。したがって本発明における防虫化合物としては、20℃における蒸気圧が1×10-6mmHg以下の蒸散性の低い防虫化合物が好ましい。このような蒸気圧の防虫化合物を用いることにより、長期に渡って防虫効果に優れる防虫繊維とすることができる。
本発明で用いられる多孔質粒子としては、シリカ等が挙げられる。多孔質粒子と前記防虫化合物とを併用することにより、防虫化合物が多孔質粒子に担持され、長期に渡って安定的に防虫化合物をブリードさせることが可能となる。使用する多孔質粒子の平均粒径は、通常0.01〜40μmの範囲であり、0.03〜20μmの範囲であることがより好ましい。使用する多孔質粒子の平均粒径が小さすぎる場合には、防虫繊維中に均一に分散させることが困難となる傾向があり、一方平均粒径が大きすぎる場合には、防虫繊維製造時に押出機中のフィルターの目詰まりが発生しやすくなり、安定的に防虫繊維を製造することが困難となる傾向がある。
本発明の防虫繊維は、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子を、高密度ポリエチレン/直鎖状低密度ポリエチレン/防虫化合物/多孔質粒子=80〜93/5〜15/1〜3/1〜3の重量比で含有することが好ましい。このような組成の本発明の防虫繊維は、強度、剛性、伸びのバランスに優れる。よって、このような防虫繊維をラッセル編して得られる防虫ネットは、折り畳んでも折り目がつきにくく、蚊帳に好適に用いられる。
また本発明の防虫繊維は、酸化防止剤、顔料、滑剤など、高密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンの加工に際して通常配合される一般的な配合剤を含んでいてもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものでない。
尚、評価は以下の方法で行なった。
(1)延伸倍率
紡糸において、第1引取り速度と第2引取り速度の比により求めた。
延伸倍率=第2引取り速度/第1引き取り速度
(2)防虫繊維の伸び率測定法
JIS L 1013 化学繊維フィラメント糸試験法に従い、測定を行なった。詳細な測定条件は、以下のとおりである。
試験機 :定速伸張形引張り試験機
試験条件:23℃×50%RH
つかみ間隔:200mm
引張り速度:20mm/min.
伸び率:切断時の伸びを用いて計算によって求めた
(3)折り目評価法
防虫繊維をラッセル編して防虫ネットを作成し、30cm×30cmの大きさに切断して折り目評価用試験片とした。
この試験片を4つ折に畳んで、7.5cm×7.5cmとした。その上に200gの荷重を1時間加えた。1時間経過後、荷重をはずし、広げて200gの樹脂シート(30cm×45cm)を乗せ、30分放置後、樹脂シートをはずしたときの、折れ目の有無を観察した。
[実施例1]
(1)マスターバッチの作成
多孔質粒子(多孔質シリカ、平均粒径12μm)35.9重量部、ピレスロイド系防虫化合物であるペルメトリン(20℃における蒸気圧5×10-7mmHg)38.6重量部をミキサーで混合し、さらにステアリン酸亜鉛21.9重量部、青色顔料(群青バイオレット)3.6重量部を配合して混合し、防虫化合物含有混合物を得た。
前記防虫化合物含有混合物41.5重量部と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(住友化学製スミカセンL GA807;密度=0.913g/cm3)58.5重量部を混合し、二軸押出機で、溶融混練ゾーン温度200℃、ダイス温度200℃で押し出し、押出されたストランドを冷却水槽に通して冷却した後、ペレタイザーでカットして、マスターバッチペレットを得た。
(2)防虫樹脂組成物の作成
上記マスターバッチペレット14重量%、高密度ポリエチレン(HDPE)(三井化学製ハイゼックス 5000S;密度=0.950g/cm3)86重量%を混合し、二軸押出機で、溶融混練ゾーン温度210℃、ダイス温度210℃で押し出し、押出されたストランドを冷却水槽に通して冷却した後、ペレタイザーでカットして、防虫樹脂組成物のペレットを得た。
(3)防虫繊維の作成
前記防虫樹脂組成物を用いて溶融紡糸を行なった。押出機のシリンダー温度130〜210℃、ダイス温度230℃で押出したストランドを、第1引取り速度13m/minで引き取りながら水冷した後、延伸水槽に導き、沸騰状態(95℃以上)の延伸水槽中を、第2引取り速度105m/minで引き取り、延伸倍率8倍に延伸した防虫繊維を得た。この繊維の繊度は190デニールであった。得られた防虫繊維の評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、第2引取り速度を85m/minとし、延伸倍率6.5倍とした以外は実施例1と同様に行なった。この繊維の繊度は198デニールであった。得られた防虫繊維の評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、第2引取り速度を124m/minとし、延伸倍率9.5倍とした以外は実施例1と同様に行なった。この繊維の繊度は194デニールであった。得られた防虫繊維の評価結果を表1に示す。
Figure 2008092944

Claims (3)

  1. 高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子を含む防虫繊維であって、JIS L1013に従って測定される伸び率が25〜40%である防虫繊維。
  2. 高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、防虫化合物および多孔質粒子を、高密度ポリエチレン/直鎖状低密度ポリエチレン/防虫化合物/多孔質粒子=80〜93/5〜15/1〜3/1〜3の重量比で含有する請求項1に記載の防虫繊維。
  3. 請求項1または2に記載の防虫繊維をラッセル編して得られる防虫ネット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014515782A (ja) * 2011-05-02 2014-07-03 ベステルガールド フランドセン ソシエテ アノニム フタロシアニンによる高分子マトリックスにおけるpboの保持

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