JP2008091489A - マイクロ波プラズマ処理装置、誘電体窓の製造方法およびマイクロ波プラズマ処理方法 - Google Patents

マイクロ波プラズマ処理装置、誘電体窓の製造方法およびマイクロ波プラズマ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスの流速を抑えるマイクロ波プラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】マイクロ波プラズマ処理装置100は、スロットアンテナ30を介してマイクロ波を透過する複数の誘電体パーツ310から構成された誘電体窓と、梁26の下面に固定された複数のガスノズル27と、所定のガスを供給するガス供給部と、誘電体窓を透過したマイクロ波により所定のガスをプラズマ化して被処理体を処理する処理室Uとを備えている。各誘電体パーツ31は、第1の気孔率を有する第1のポーラス材31Phと第1のポーラス材31Phに連結し、第1の気孔率より低い第2の気孔率を有する第2のポーラス材31Plと、を含んで構成される。ガス供給部は、第1のポーラス材31Phを介して第2のポーラス材31Plからアルゴンガスを処理室内Uに導入し、ガスノズル27からシランガスを処理室内Uに導入する。
【選択図】図6

Description

本発明は、誘電体窓を透過したマイクロ波によりプラズマを生成して被処理体をプラズマ処理するマイクロ波プラズマ処理装置、誘電体窓の製造方法およびマイクロ波プラズマ処理方法に関する。特に、本発明は、プラズマを生成するためのガスの供給に関する。
プラズマ処理室に噴射されたガスが処理室内にて過剰に攪拌されることを抑制するためには、処理室内に噴射される際のガスの流速を充分低下させながら、処理室内全体に万遍なく、方向の偏りも非常に少ない状態でガスを噴き出させて、ガス噴射孔近傍の圧力を均一にする必要がある。このようにガスの流速を低下させてから処理室内全体に均一にガスを噴射するためにはガス噴射孔を大きくすればよいが、その場合、ガス噴射孔の位置がガス供給源から遠いほどガス噴射孔から噴射されるガスの流量が少なくなり、プラズマが不均一に生成されるという問題が生じる。
そこで、ガスの供給位置に多孔質体を用いる装置が提案されている(たとえば、特許文献1を参照。)。この装置では、接地電極(陽極)と対向する位置に設けられた高周波電極(陰極)が、陰極本体と多孔質体とから構成されている。この装置によれば、ガスを陰極本体と多孔質体との間に導入し、多孔質体の気孔に通して陰極表面から噴き出させることにより、流速を充分低下させてからガスを処理室に噴射させる。
特開2001−220678号公報
しかしながら、今まで、この方法をそのままマイクロ波プラズマ処理装置に転用することはできなかった。なぜなら、マイクロ波プラズマ処理装置では、ガスは、複数のガス導入管の開口部から処理室内に噴き出されるが、このとき、ガス導入管の開口部に多孔質体を設けると、大気圧状態にあるガス導入管内部と真空圧状態にある処理室内部とを遮断することができず、処理室の気密性を保つことができなかったからである。このような理由から、マイクロ波プラズマ処理装置において、処理室に噴射するガスの流速を低下させる有効な方法は見つかっていなかった。
上記課題を解消するために、本発明では、ガスの流速を抑えることにより、良好なプラズマ処理が可能な、新規かつ改良されたマイクロ波プラズマ処理装置およびマイクロ波プラズマ処理方法が提供される。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、マイクロ波を伝播させるスロットアンテナと、上記スロットアンテナを伝播したマイクロ波を透過する誘電体窓と、所定のガスを供給するガス供給部と、上記誘電体窓を透過したマイクロ波により上記所定のガスをプラズマ化して被処理体を処理する処理室と、を備えたマイクロ波プラズマ処理装置が提供される。
このマイクロ波プラズマ処理装置の誘電体窓は、第1の気孔率を有する第1の多孔質体と、上記第1の多孔質体に連結し、上記第1の気孔率より小さい第2の気孔率を有する第2の多孔質体と、を含んでいる。上記ガス供給部は、所定のガスを上記第1の多孔質体を介して上記第2の多孔質体から上記処理室内に導入する。
一般的に、中空のガス管を通るガスの流速Vは、ガスの流量Qおよびガス管の断面積Aを用いて次式(1)のように表される。
V=Q/A・・・(1)
ここで、処理容器内の圧力pが1Torr、処理容器内に噴射するガスの総流量Qが2.0×10―3/min、ガス穴の総数が1176個の場合、ガス穴1個あたりのガス流量Qは28344.7mm/secとなる。また、たとえば、噴射孔の直径が0.5mmのとき、ガス穴1個の断面積Aは、0.19635mmとなる。
処理容器内の圧力pおよび体積vが一定であると仮定した場合、直径が0.5mmのガスシャワーヘッドの噴射孔から噴射されるガスの流速Vは、式(1)を用いて次のように計算される。ただし、1atm=760Torrとする。
=28344.7×760/0.19635=109712.1m/s
一方、本発明にかかるマイクロ波プラズマ処理装置によれば、誘電体窓内のガスの通路は、多孔質体にて形成されている。通常、多孔質体は、セラミックスの結晶、ガラス粉末(たとえば、SiO)および蒸留水を混合することにより形成されている。すなわち、多孔質体は、その内部にてセラミックスの結晶がその原型をとどめた形でガラス粉末により張り合わされた構造をしている。セラミックスの結晶と結晶との間の気孔は連通している。
処理容器内の圧力pおよび体積vが一定であると仮定した場合、多孔質体から噴射されるガスの流速Vは、式(1)を用いて次のように計算される。ただし、この場合、総断面積Aは、多孔質体の噴き出し口の断面積と気孔率との積で求められ、多孔質体の噴き出し口が直径が16mm、気孔率が50%のとき、総断面積Aは、100.53mmとなる。よって、ガス流速Vは、次のように求められる。
=28344.7×760/100.53=214.4m/s
これらの計算結果によれば、多孔質体の噴き出し口から噴射されるガスの流速Vは、直径が0.5mm程度のガス管の噴射孔から噴射されるガスの流速Vの1/500程度と非常に小さくなり、音速以下となる。
実際に音速程度の流速でガスが処理室内に供給された場合、成膜処理に使用される、たとえば、シランガスなどの処理ガスをたとえば、アルゴンガスなどのプラズマ励起ガスと別々の位置に噴射しても、各ガスが過剰に攪拌されて良好なプラズマ処理を行うことができない(図10参照)。
これに対し、本発明にかかるマイクロ波プラズマ処理装置によれば、音速以下のガス流速Vにて多孔質体からガスを噴き出すことができる。このため、各ガスが過剰に攪拌されず、被処理体に良好なプラズマ処理を施すことができる。
さらに、本発明の場合には、上記ガス供給部は、上記第2の多孔質体より気孔率の高い上記第1の多孔質体の内部に一時的にガスを貯蔵させ、第1の多孔質体の内部にて一時的に滞留させた後、上記第2の多孔質体からガスを処理室内に導入する。これにより、ガスは、気孔率の高い第1の多孔質体内部を通る間に減速しながら第1の多孔質体全体に均一に広がり、その後、気孔率の低い第2の多孔質体内部を通過して処理室内に導入される。
このように、本発明にかかるマイクロ波プラズマ処理装置によれば、ガスが誘電体窓の多孔質内部を通過するときにガスの流速を低下させるために多孔質体にガスを通過させるようにしただけでなく、第1の多孔質体にバッファ空間としての機能を持たせるように、第1および第2の2種類の多孔質体を設けたことにより、ガスを誘電体内部にて効果的に減速させながら、均一に処理室内に噴き出すことができる。この結果、減速しながら所望の位置に均一に供給されたガスをプラズマ化し、これにより、被処理体上に良質かつ均一なプラズマ処理を施すことができる。
上記第2の気孔率は、上記第2の多孔質体から噴き出されるガスの流速が、音速以下であって、かつ、上記第2の多孔質体の気孔にガスが入り込まないことを条件として予め所定の値に定められていてもよい。
これによれば、ガスは、第1の多孔質体に一時的に滞留した後、第2の多孔質体から音速以下の流速で上記処理室内に導入される。これにより、ある程度低速になったガスを均一に処理室内に供給することができる。
また、第2の多孔質体の気孔率は、ガスが入り込まないサイズに予め定められている。これにより、第2の多孔質体内部に入り込んだガスが第2の多孔質体内部にてプラズマ化し、異常放電が発生することにより誘電体窓が焼損することや、反応性ガスが、第2の多孔質体内部にて化学反応を起こすことにより、反応生成物が第2の多孔質体内部に付着することを回避することができる。
上記第1の多孔質体は、上記誘電体窓の内部にて、上記誘電体窓の表面に露出しない位置に設けられていてもよい。これによれば、上記第1の多孔質体を誘電体窓の内部に配置することにより、誘電体窓の外側を緻密質体により形成することができる。これにより、誘電体窓全体の強度を上げることができるとともに、第1の多孔質体の気孔間を接着するガラス粉末が、第1の多孔質体から剥がれて処理室内に落下し、パーティクルとして被処理体上に混入することを防ぐことができる。
なお、上記第1の多孔質体は、その一部が誘電体窓の処理室側の面と対向する面に露出していてもよい。また、上記第1の多孔質体は、誘電体窓に1個のみ設けられていてもよく、複数個設けられていてもよい。
また、上記第2の多孔質体は、複数備えられ、各第2の多孔質体の一端は、上記第1の多孔質体にそれぞれ連結され、各第2の多孔質体の他端は、上記誘電体窓の処理室側の面に露出していてもよい。このとき、上記各第2の多孔質体は、上記誘電体窓の処理室側の面にて等間隔に露出していることが好ましい。
これによれば、ガスは、ある程度均一かつ減速した状態で第1の多孔質体に連通した各第2の多孔質体の一端から流入し、誘電体窓の処理室側の面に等間隔に露出した第2の多孔質体の他端から処理室内に噴き出される。
これにより、ガスは、低速になった状態で第2の多孔質体の露出面から均等に噴き出される。この結果、ガスは、過剰に攪拌されることなく、等間隔に配置されたガス出口から等方向に拡散される。これにより、所望のプラズマを均一に生成し、生成されたプラズマにより被処理体に良好なプラズマ処理を施すことができる。
なお、一般的に、製造上、各部材の大きさが小さければ小さいほど各部材の特性のバラツキを抑え、同質の部材を容易に製造することができる。よって、第1および第2の多孔質体をそれぞれ複数の小さなパーツに分けて誘電体窓に配置した場合には、同じ特性をもった多孔質体により、各多孔質体内部にてガスをより均一に流すことができる。
また、各多孔質体の各パーツの粒径を均一にすればするほど、誘電正接(tanδ)の値は小さくなる。一方、誘電正接が小さければ小さいほど、マイクロ波が誘電体窓を透過するときの電界エネルギーの損失は少なくなる。したがって、第1および第2の多孔質体をそれぞれ複数の小さなパーツに分けることによって、各多孔質体の各パーツの粒径を均一にすることにより、誘電正接を小さくすることができる。この結果、誘電体窓を透過するときのマイクロ波の電界エネルギーの損失を抑えることができ、これにより、高い電界エネルギーを持ったマイクロ波を処理室内に入射させることができる。なお、誘電正接は、多孔質体内の気孔同士を接着する接着材に含まれる不純物を少なくすることによっても、小さくすることができる。
また、多孔質体の誘電率は、緻密質体の誘電率/気孔率にて求められるが、上記構成によれば、第1の気孔率は、第2の気孔率より大きい。よって、第1の多孔質体の誘電率εは、第2の多孔質体の誘電率εより小さくなる。
一方、管内波長λgは、自由空間における波長λc/εに等しい。よって、第1の多孔質体を透過するマイクロ波の管内波長λgは、第2の多孔質体を透過するマイクロ波の管内波長λgより長くなる。
マイクロ波は、管内波長λgが長い方から短い方に動きやすいという性質を持っている。したがって、マイクロ波は、第1の多孔質体から第2の多孔質体の方へ動きやすい。この結果、第1の多孔質体の気孔率を第2の多孔質体の気孔率より大きくするという単純な構成を有することにより、マイクロ波が第1の多孔質体、第2の多孔質体を介して処理室内にスムーズに入射されるように誘導することができる。
上記誘電体窓は、さらに緻密質体を含み、第1の多孔質体と第2の多孔質体と緻密質体とは一体的に焼成されてもよい。これによれば、一体的な焼成により、多孔質体と緻密質体とが隙間なく密着される。この結果、大気圧状態にあるガス導入管内部やスロット開口と真空圧状態にある処理室内部とを一体焼成された緻密質体により遮断することができる。これにより、処理室Uの気密性を保ちながら、各多孔質体に通して減速されたガスを処理室内に供給することができる。
また、多孔質体と緻密質体とを別個に製造することなく、一体的に焼成して製造することにより、多孔質体と緻密質体との接着面を合わせるための加工等が不要となるため、製造コストを大幅に削減することができる。さらに、多孔質体と緻密質体とを別個に製造して接着剤で接着していた従来に比べ、熱膨張に強い誘電体部材を製造することができる。このため、誘電体部材はプロセス処理中に破損されにくい。これにより、マイクロ波プラズマ処理装置を安定的に稼働させることができる。
上記誘電体窓は、ゾルゲル法により封孔処理されていてもよい。これによれば、耐食性の高いYゾルを誘電体窓に用いられた多孔質体に浸漬させることにより、多孔質体をYゾルでコーティング(封孔)した後、多孔質体を加熱によりゲル化させることによって、多孔質体内のガラス部分(SiO)がF系ガスや塩素系ガスにより腐食されることを回避することができる。
上記マイクロ波プラズマ処理装置は、上記第2の多孔質体の代わりに複数の貫通孔を有する貫通部材を備え、上記ガス供給部は、上記第1の多孔質体を介して上記貫通部材の複数の貫通孔から上記所定のガスを上記処理室内に導入してもよい。
上記貫通部材は、上記複数の貫通孔から噴き出されるガスの流速が、音速以下であって、かつ、上記複数の貫通孔にガスが入り込まないことを条件として上記貫通孔の径および上記貫通孔の数が予め定められていてもよい。この際、上記ガス供給部は、ガスを第1の多孔質体に一時的に貯蔵しながら滞留させた後、上記貫通部材に設けられた複数の貫通孔から音速以下の流速で上記処理室内に導入する。これにより、ある程度低速になったガスを処理室内に均一に供給することができる。
また、各貫通孔の径をガスが入り込まないサイズに定めることにより、貫通孔に入り込んだガスがプラズマ化して、貫通孔の内部にて異常放電が生じ、これにより、誘電体パーツ31が焼損することや、貫通孔内部にて反応性ガスが化学反応を起こすことにより貫通孔内部に反応生成物が付着することを回避することができる。
上記マイクロ波プラズマ処理装置は、さらに、上記各誘電体パーツを支持する梁に固定された複数のガス噴射部材を備え、上記各ガス噴射部材のガスの噴き出し口は、上記誘電体窓の処理室側の面よりも被処理体の載置位置に近い位置に設けられていてもよい。このとき、上記ガス供給部は、上記所定のガスのうち、第1のガスを上記誘電体窓の内部に通して上記誘電体窓の処理室側の面から上記処理室内に導入し、第2のガスを上記誘電体窓の処理室側の面よりも被処理体の載置位置に近い位置に設けられた複数のガス噴射部材の噴き出し口から上記処理室内に導入してもよい。
これによれば、第1のガス(たとえば、アルゴンガスなどのプラズマ励起ガス)は、誘電体窓に設けられた第1および第2の多孔質体を通って、上記誘電体窓の処理室側の面から供給される。また、第2のガス(たとえば、シランガスなどの処理ガス)は、ガス噴射部材を通って、上記誘電体窓の処理室側の面よりも被処理体の載置位置に近い位置に設けられた複数のガス噴射部材の噴き出し口から供給される。このとき、第1のガスは、ある程度減速した状態で各位置から均一に噴き出される。よって、第1のガスと第2のガスとは過剰に攪拌されない。
これにより、第1のガスを誘電体窓近傍にて充分にプラズマ化することができる。さらに、第2のガスを第1のガスが噴射された位置より被処理体の載置位置に近い位置に噴射することにより、第1のガスから生成されたプラズマと第1のガスの生成に消費されてある程度弱められたマイクロ波のエネルギーを用いて、第2のガスからプラズマを均一に生成することができる。この結果、被処理体上に良質かつ均一なプラズマ処理を施すことができる。
各ガス噴射部材は、一体的に焼成された多孔質体と緻密質体とから形成され、上記ガス供給部は、さらに、上記第2のガスを上記各ガス噴射部材に形成された多孔質体に通して上記処理室内に供給してもよい。
これによれば、多孔質体と緻密質体とを別個に製造して接着剤で接着していた従来に比べ、熱膨張に強いガス噴射部材を製造することができる。この結果、大気圧状態にあるガス導入管内部と真空圧状態にある処理室内部とを一体的に焼成された緻密質体により遮断することができる。これにより、処理室Uの気密性を保ちながら、多孔質体に通して減速した第2のガスを処理室内に供給することができる。
上記第1のガスまたは上記第2のガスの少なくともいずれかは、複数のガスを混合した混合ガスであって、その混合ガスが過剰反応する場合を除き、上記第1のガスは、上記第2のガスよりも結合エネルギーが大きいガスであるほうがよい。
これによれば、まず、結合エネルギーの大きい第1のガスが、入射直後の強いマイクロ波の電界エネルギーによってプラズマ化される。第1のガスがプラズマ着火した後、第1のガスより結合エネルギーの小さい第2のガスが、第1のガスが吹き出される位置より下方の位置に吹き出される。このとき、第1のガスおよび第2のガスは減速しながら別々の位置に吹き出されるので、各ガスが過剰に攪拌されて混ざり合うことはない。これにより、第2のガスは、第1のガスをプラズマ化するためにパワーを消費して弱められたマイクロ波の電界エネルギーによって、たとえば、良質の膜を形成するためのプリカーサー(前駆体)まで解離する(それ以上解離は進まない)。この結果、被処理体を精度よくプラズマ処理することができる。
ただし、上記第1のガスまたは上記第2のガスの少なくともいずれかが、複数のガスを混合した混合ガスであって、その混合ガスが過剰反応する場合などの特殊な場合には、第1のガスおよび第2のガスの結合エネルギーの大小関係に関わらず、過剰反応が起きないように各ガスの噴射位置が決定される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、マイクロ波プラズマ処理装置に設けられた処理室にマイクロ波を透過する誘電体窓の製造方法であって、第1の気孔率を有する第1の多孔質体に、上記第1の気孔率より低い第2の気孔率を有する複数の第2の多孔質体を等間隔に当接し、上記第1の多孔質体が露出せず、かつ、上記複数の第2の多孔質体の端部が露出するように、上記第1の多孔質体および上記複数の第2の多孔質体の周囲に緻密質体を設け、上記第1の多孔質体と上記第2の多孔質体と上記緻密質体とを一体焼成してプレート状に形成する、マイクロ波プラズマ処理装置用の誘電体窓の製造方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記マイクロ波をスロットアンテナに通し、誘電体窓を透過させて処理室に供給し、所定のガスを、上記誘電体窓に含まれる第1の気孔率を有する第1の多孔質体を介して、上記第1の多孔質体に連結し、上記第1の気孔率より低い第2の気孔率を有する第2の多孔質体から上記処理室内に導入し、上記処理室に供給されたマイクロ波により上記導入された所定のガスをプラズマ化して被処理体を処理するマイクロ波プラズマ処理方法が提供される。
この際、上記第1の多孔質体を介して、上記第2の多孔質体の代わりに設けられた貫通部材の複数の貫通孔から上記所定のガスを上記処理室内に導入するようにしてもよい。
なお、上記誘電体窓は、マイクロ波をそれぞれ透過させる複数枚の誘電体パーツから構成されていてもよい。これによれば、誘電体窓を複数枚の誘電体パーツに分割したことにより、各誘電体パーツ下面にて表面波が伝播する際の電界エネルギーの損失を増加させることができる。この結果、表面波の伝播を抑え、定在波の発生を抑制することにより、均一なプラズマを生成することができる。また、この場合、各誘電体パーツには、上記第1の多孔質体が少なくとも1箇所設けられていればよい。
以上に説明したように、本発明によれば、ガスの流速を抑えることにより良好なプラズマ処理が可能な、新規かつ改良されたマイクロ波プラズマ処理装置およびマイクロ波プラズマ処理方法を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、同一の構成及び機能を有する構成要素については、同一符号を付することにより、重複説明を省略する。
また、本明細書中1mTorrは(10−3×101325/760)Pa、1sccmは(10−6/60)m/secとする。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置の構成について、本装置を縦方向(y軸に垂直な方向)に切断した断面図である図1、および、処理室の天井面を示した図2を参照しながら説明する。また、以下の説明では、本実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置を用いた、アモルファスシリコンCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着薄膜成膜法)プロセスを例に挙げて説明する。
(マイクロ波プラズマ処理装置の構成)
マイクロ波プラズマ処理装置100は、処理容器10と蓋体20とを備えている。処理容器10は、その上部が開口された有底立方体形状を有している。処理容器10と蓋体20とは、蓋本体21の下面外周部と処理容器10の上面外周部との間に配設されたOリング32により、処理室Uの気密性が保持されていて、これにより、プラズマ処理を施す処理室Uが形成されている。処理容器10および蓋体20は、たとえば、アルミニウム等の金属からなり、電気的に接地されている。
処理容器10には、その内部にてガラス基板(以下「基板」という)Gを載置するためのサセプタ11(載置台)が設けられている。サセプタ11は、たとえば窒化アルミニウムからなり、その内部には、給電部11aおよびヒータ11bが設けられている。
給電部11aには、整合器12a(たとえば、コンデンサ)を介して高周波電源12bが接続されている。また、給電部11aには、コイル13aを介して高圧直流電源13bが接続されている。整合器12a、高周波電源12b、コイル13aおよび高圧直流電源13bは、処理容器10の外部に設けられている。また、高周波電源12bおよび高圧直流電源13bは、接地されている。
給電部11aは、高周波電源12bから出力された高周波電力により処理容器10の内部に所定のバイアス電圧を印加するようになっている。また、給電部11aは、高圧直流電源13bから出力された直流電圧により基板Gを静電吸着するようになっている。
ヒータ11bには、処理容器10の外部に設けられた交流電源14が接続されていて、交流電源14から出力された交流電圧により基板Gを所定の温度に保持するようになっている。
処理容器10の底面は筒状に開口され、その外部周縁にはベローズ15の一端が装着されている。また、ベローズ15の他端は昇降プレート16に固着されている。このようにして、処理容器10底面の開口部分は、ベローズ15および昇降プレート16により密閉されている。
サセプタ11は、昇降プレート16上に配置された筒体17に支持されていて、昇降プレート16および筒体17と一体となって昇降し、これにより、サセプタ11を処理プロセスに応じた高さに調整するようになっている。また、サセプタ11の周囲には、処理室Uのガスの流れを好ましい状態に制御するためのバッフル板18が設けられている。
処理容器10の底部には、処理容器10の外部に設けられた真空ポンプ(図示せず)が備えられている。真空ポンプは、ガス排出管19を介して処理容器10内のガスを排出することにより、処理室Uを所望の真空度まで減圧する。
蓋体20には、蓋本体21、6本の方形導波管33、スロットアンテナ30、および、複数枚の誘電体パーツ31から構成された誘電体窓が設けられている。
図1に示したように、6本の方形導波管33は、その断面形状が矩形状であり、蓋本体21の内部にて平行に並べて設けられている。方形導波管33の内部は、フッ素樹脂(たとえばテフロン(登録商標))、アルミナ(Al)、石英などの誘電部材34で充填されていて、その誘電部材34により、λg=λc/(ε1/2の式に従って各方形導波管33の管内波長λgが制御される。ここで、λcは自由空間の波長、εは誘電部材34の誘電率である。
各方形導波管33は、上部にて開口し、その開口には、可動部35が昇降自在に挿入されている。可動部35は、アルミニウムなどの非磁性体である導電性材料から形成されている。
蓋本体21の外部であって、各可動部35の上面には、昇降機構36がそれぞれ設けられていて、可動部35を昇降移動させる。かかる構成により、方形導波管33は、誘電部材34の上面までを限度として可動部35を昇降移動させるにより、その高さを変更するようになっている。
スロットアンテナ30は、蓋本体21の下方にて蓋本体21と一体となって形成されている。スロットアンテナ30は、アルミニウムなどの非磁性体である金属から形成されている。スロットアンテナ30には、各方形導波管33の下面にて、図2に示した13個のスロット37(開口)が、それぞれ直列に並べて設けられている。各スロット37の内部には、フッ素樹脂、アルミナ(Al)、石英などの誘電部材が充填されていて、その誘電部材により、λg=λc/(ε1/2の式に従って各スロット37の管内波長λgが制御される。ここで、εはスロット37内部の誘電部材の誘電率である。
(誘電体窓)
誘電体窓は、39枚の誘電体パーツ31から構成され、各誘電体パーツ31はタイル状に形成されている。13枚の誘電体パーツ31は、1つのマイクロ波発生器40に対してY分岐管41を介して接続された2本の方形導波管33を跨ぐように3列に設けられている。
各誘電体パーツ31は、互いに隣接する2本の方形導波管33(すなわち、Y分岐管41を介して同じマイクロ波発生器40に接続された2本の方形導波管33)の下面に設けられた26個(=13個×2列)のスロット37のうち、y座標が同一となる2つのスロットの下面に隣接して取り付けられている。以上の構成により、スロットアンテナ30の下面には、全部で39枚(=13枚×3列)の誘電体パーツ31が取り付けられる。なお、各誘電体パーツ31の内部構成については後述する。
各誘電体パーツ31には、基板Gと対向する面にて凹凸が形成されていてもよい。このように、各誘電体パーツ31に凹部または凸部の少なくともいずれかを設けることによって、表面波が、各誘電体パーツ31の表面を伝播する際の電界エネルギーの損失が増加し、これにより、表面波の伝播を抑止することができる。この結果、定在波の発生を抑制して、均一なプラズマを生成することができる。
図3に示したように、各誘電体パーツ31の上面であって、各スロット37の下端外周部にはOリング51が装着されている。これにより、大気圧状態にあるスロット37内と真空圧状態にある処理室U内とが遮断され、処理室Uの気密性が保たれている。
各方形導波管33の下面に形成されるスロット37の個数は任意であり、たとえば、各方形導波管33の下面にそれぞれ12個ずつのスロット37を設け、スロットアンテナ30の下面に全部で36枚(=12枚×3列)の誘電体パーツ31を配設させてもよい。また、各誘電体パーツ31の上面に設けるスロット37の個数も2つに限られず、1つ、または、3つ以上であってもよい。
スロットアンテナ30の下面には、図2に示したように、39枚の誘電体パーツ31を、13枚×3列に配列させた状態で支持するために、格子状に形成された梁26が設けられている。梁26は、アルミニウムなどの非磁性体にて形成されている。
(ガスノズル)
図3に示したように、梁26の下面には、内面がねじ切り加工された挿入穴が多数設けられている。ガスノズル27(ガス噴射部材に相当)も、同様に上部がねじ切り加工されている。このように形成されたガスノズル27を梁26に設けられた挿入穴から挿入し、ガスノズル27上部のねじ切り部分と挿入穴内面のねじ切り部分とを螺合することにより、ガスノズル27は梁26の下面にて梁26に固定されている。なお、ガスノズル27は、接着剤により梁26に固定されていてもよいし、取り付け器具により梁26に取り付けられていてもよい。
梁26の下面であって、ガスノズル27の上部外周部にはOリング52が装着されていて、これにより、大気圧状態にある第2のガス導入管29b内と真空圧状態にある処理室U内とが遮断され、処理室Uの気密性が保たれている。このようにして、図2に示した56個(14個×4列)多数のガスノズル27が、梁26の下面にて均等に配置されている。
図1の冷却水配管44には、マイクロ波プラズマ処理装置100の外部に配置された冷却水供給源45が接続されていて、冷却水供給源45から供給された冷却水が冷却水配管44内を循環して冷却水供給源45に戻ることにより、蓋本体21は、所望の温度に保たれるようになっている。
ガス供給源43は、複数のバルブ(バルブ43a1、43a3、43b1、43b3、43b5、43b7)、複数のマスフローコントローラ(マスフローコントローラ43a2、43b2、43b6)、アルゴンガス供給源43a4、シランガス供給源43b4および水素ガス供給源43b8から構成されている。
ガス供給源43は、各バルブ(バルブ43a1、43a3、43b1、43b3、43b5、43b7)の開閉および各マスフローコントローラ(マスフローコントローラ43a2、43b2、43b6)の開度をそれぞれ制御することにより、所望の濃度のガスを処理容器10内にそれぞれ供給するようになっている。具体的には、アルゴンガスは、第1の流路42aおよび第1のガス導入管29aを介して各誘電体パーツ31の内部を通り、処理容器10内に供給される。一方、シランガスおよび水素ガスは、第2の流路42bおよび第2のガス導入管29bを介して各ガスノズル27の内部を通り、処理容器10内に供給される。なお、このようにして各種ガスをガス供給源43から処理室内に供給する機構は、所定のガスを供給するガス供給部に相当する。
以上に説明した構成により、図2に示した3つのマイクロ波発生器40から出力された、たとえば、2.45GHz×3のマイクロ波は、各Y分岐管41を経由して各方形導波管33を伝播し、スロットアンテナ30の各スロット37を通り、各誘電体パーツ31を透過して処理室U内に入射されるようになっている。ガス供給源43から供給されたガスは、入射されたマイクロ波の電界エネルギーによりプラズマ化され、生成されたプラズマにより被処理体上に成膜処理が施される。
(誘電体窓の内部構成)
つぎに、誘電体窓を構成する各誘電体パーツ31の内部構成について図4および図5を参照しながら詳細に説明する。図4上部および図5(a)は、誘電体パーツ31の平面図を示し、図4下部は、誘電体パーツ31の底面図を示している。図5(b)は、図5(a)の誘電体パーツ31をA1−A1面にて切断した縦断面図、図5(c)は、図5(a)の誘電体パーツ31をB1−B1面にて切断した縦断面図を示している。各誘電体パーツ31は、多孔質体(ポーラス材31P、31Ph、31Pl)と緻密質体(バルク材31B)とから形成されている。
(ポーラス材およびバルク材の構成要素)
図4の右上に拡大して示したように、ポーラス材31P(第1のポーラス材31Phおよび第2のポーラス材31Plも同様)は、アルミナや炭化珪素などのセラミックスの結晶31Pa、SiOなどから形成される粒子状のガラス31Pb、および、蒸留水を混合することにより形成される。すなわち、ポーラス材31Pでは、その内部にてセラミックスの結晶がその原型をとどめた形でガラスにより張り合わされた構造をしていて、セラミックスの結晶31Paと結晶31Paとの間には連通した気孔が存在する。この連通した気孔にガスを通すことにより、ガスは、ポーラス材31Pの内部全体に均一に広がりながらポーラス材31Pの下部まで浸透し、ポーラス材31Pの下部から吹き出るようになっている。
一方、図4の右下に拡大して示したように、バルク材31Bは、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、ジルコニアから選ばれるセラミックス31Baを熱処理して焼き固めることにより形成される。よって、バルク材31Bでは、その内部にてセラミックスの結晶が原型をとどめておらず、結晶と結晶との間には隙間が存在しない。よって、ガスや大気は、バルク材31B内を通過することができない。
ポーラス材31Pの構成要素の1つであるガラス31Pbの熱膨張係数は、もう1つの構成要素であるセラミックス31Pa、および、バルク材31Bの構成要素であるセラミックス31Baの熱膨張係数より小さいほうがよい。その理由は、低熱膨張のガラスを使用することにより、焼結後のポーラス材31Pとバルク材31Bとの界面の隙間をなくすことができ、また、ポーラス材31Pにおいて結合材としての役割を有するガラス31Pbを圧縮応力が加わった状態にしておくことにより、ポーラス材31Pの強度が高められるからである。
また、ガラス粉末の平均粒子径は、セラミックス粉末の平均粒子径より小さいほうがよい。その理由は、ガラス粉末の平均粒子径がセラミックス粉末の平均粒子径より大きいと、ガラス粉末がセラミックス粉末の充填を阻害するため、ガラス軟化点以上で焼結する際に焼成収縮を起こすからである。これを考慮すると、ガラス粉末の平均粒子径は、セラミックス粉末の平均粒子径の1/2以下であるほうがよく、さらには、1/3以下であるほうがよい。
添加するガラス粉末の量は、特に限定されないが、ガラス粉末の粒子径が大きい場合と同様に、大量に添加するとセラミックス粉末の充填を阻害し、焼成収縮を起こすため、少量であるほうがよい。ただし、ガラス粉末の量が少なすぎると、セラミックス粉末の結合強度が低下し、脱粒や欠けの問題が生じるため、脱粒や欠けが生じない一定の結合強度を維持できる量を添加する必要がある。具体的には、ガラス粉末の量は、目標とする気孔率、セラミックス粉末の粒度、焼成温度およびガラス粘性等を考慮して調整されるが、一般的には、セラミックス粉末に対して5%〜30%程度の質量を添加、混合することが好ましい。
(誘電体パーツ内部におけるポーラス材の配置)
つぎに、誘電体パーツ31内部におけるポーラス材の配置について説明する。図5に示したように、誘電体パーツ31の上面中央には、円柱状のポーラス材31Pの端部が露出していて、ガスの入口INとなっている。なお、ポーラス材31Pは、誘電体パーツ31の上面にて1つ露出してもよく、2つ以上露出していてもよい。
図5(a)(b)に示したように、第1のポーラス材31Phは、たとえば、0.6の気孔率(第1の気孔率の一例)を有し、直方体状に形成された、誘電体パーツ31の表面に露出しないように誘電体パーツ31の内部に埋め込まれている。第1のポーラス材31Phは、ポーラス材31Pに連結している。なお、第1のポーラス材31Phは、第1の多孔質体に相当する。
図5(a)に示したように、第1のポーラス材31Phの下方には、たとえば、0.4の気孔率(第2の気孔率の一例)を有し、円柱状に形成された第2のポーラス材31Plが、x軸方向に7個、y軸方向に4個ずつそれぞれ等間隔に配置されている。第2の気孔率は第1の気孔率より小さくなっている。
図5(b)(c)に示したように、第2のポーラス材31Plは、その一端にて第1のポーラス材31Phに連結し、その他端にて誘電体パーツ31の処理室側の面(ここでは、誘電体パーツ31の下面)に露出している。誘電体パーツ31の下面に露出している第2のポーラス材31Plの部分は、ガスの出口OUTとなる。なお、第2のポーラス材31Plは、第2の多孔質体に相当する。
かかる構成により、ガス供給部は、ガス入口INからアルゴンガスを供給し、ポーラス材31P、第1のポーラス材31Ph、第2のポーラス材31Plに通してガス出口OUTからアルゴンガスを処理室U内に導入する。
なお、ガスの入口INを有するポーラス材31Pは、多孔質体であっても、中空のガス管であってもよく、また、たとえば、第1のポーラス材31Phと同じ部材で形成されていてもよく、第2のポーラス材31Plと同じ部材で形成されていてもよい。
(ガスノズル27の内部構成)
図3に示したように、ガスノズル27も、誘電体パーツ31と同様に、ポーラス材27Pとバルク材27Bとから形成されている。具体的には、ガスノズル27のうち、第2のガス導入管29bと連通した配管部分は、バルク材27Bから形成されていて、その内部は、ポーラス材27Pで充たされている。また、ガスノズル27の下部では、ポーラス材27Pがバルク材27Bから突出し、ポーラス材27Pの一部が処理室Uに露出している。
(誘電体パーツ31の製造方法)
ここで、誘電体パーツ31を形成するポーラス材31Pおよびバルク材31B、ならびに、ガスノズル27を形成するポーラス材27Pおよびバルク材27Bは、一体焼成される。ガスノズル27の製造方法は、誘電体パーツ31の製造方法と同様であるため、以下では、誘電体パーツ31を形成するポーラス材31Pおよびバルク材31Bの一体焼成のみについて説明する。
まず、アルミナ粉末(セラミックス粉末)およびガラス粉末に水またはアルコールを加えて混合することにより、ポーラス材となるスラリーが調整される。つぎに、前述した所定位置に配設されたバルク材に、得られたスラリーを充填することにより、誘電体パーツ31が形成される。
スラリーを充填した誘電体パーツ31を充分に乾燥させた後、ポーラス材およびバルク材は、ガラスの軟化点以上の温度で一体焼成される。このとき、焼成温度がガラスの軟化点より低いと、ポーラス材とバルク材とを充分に一体化することができない。一方、焼成温度が高すぎるとポーラス材やバルク材に変形や収縮が起きる。このため、焼成温度は、ポーラス材とバルク材とが充分に一体化される温度であってできるだけ低温であるほうがよい。
このようにして、ポーラス材およびバルク材を一体的に焼成させて誘電体パーツ31を製造することにより、ポーラス材とバルク材との間が隙間なく密着される。この結果、ポーラス材とバルク材とを別個に製造して接着剤で接着していた従来に比べ、熱膨張に強い誘電体パーツ31を製造することができる。
すなわち、従来の製造方法では、ポーラス材やバルク材と接着剤とは異なる物質であるため、それらの部材が加熱により膨張や圧縮を繰り返すとき、その熱膨張係数の違いが影響して、ポーラス材やバルク材と接合剤と間で歪みが生じていた。しかし、本実施形態の製造方法では、一体的に焼成されるポーラス材およびバルク材は同一物質であるため(熱膨張係数は同じ)、これらの部材に熱による歪みは生じない。これにより、本実施形態の製造方法では、従来に比べて非常に熱膨張に強い誘電体パーツ31を製造することができる。
このようにして、本実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置100では、第1のポーラス材31Phとバルク材31Bとが一体的に焼成されることにより、第1のポーラス材31Phと第2のポーラス材31Plとバルク材31Bとが隙間なく密着され、この結果、大気圧状態にあるガス導入管29の内部やスロット37の開口と真空圧状態にある処理室U内部とをバルク材により遮断することができる。これにより、処理室Uの気密性を保ちながら、各ポーラス材にガスを通すことにより、ガスを減速させながら均一に処理室U内に供給することができる。
また、ポーラス材とバルク材とを別個に製造することなく、一体的に焼成して製造することにより、従来行われていたポーラス材とバルク材体との接着面を合わせるための加工等が不要となるため、製造コストを大幅に削減することができる。さらに、誘電体パーツ31(およびガスノズル27)は、熱膨張に強いため、プロセス処理中に破損されにくい。これにより、マイクロ波プラズマ処理装置100を安定的に稼働させることができる。
(ゾルゲル法による封孔処理)
さらに、誘電体パーツ31およびガスノズル27は、ゾルゲル法により封孔処理される。なお、ガスノズル27の封孔処理は、誘電体パーツ31の封孔処理と同様であるため、以下では、誘電体パーツ31の封孔処理のみについて説明する。
具体的には、耐食性の高いYゾルゲルを誘電体パーツ31のポーラス材31Pに浸漬させ、ポーラス材31PをYゾルでコーティング(すなわち、誘電体パーツ31を有機溶剤に分散させたゾル(コロイド溶液)で封孔)した後、加熱によるゲル化させる。これにより、ポーラス材31P内のガラス部分(SiO)がF系ガスや塩素系ガスにより腐食されることを回避することができる。なお、この場合の封孔処理に用いる溶液は、Yゾルに限られず、周期律表第3a族に属する元素から選択されたものを用いることができる。
つぎに、本実施形態のマイクロ波プラズマ処理装置100にガスを供給したときのガスの流れについて、図6および図10を参照しながら説明する。図6は、本実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置100にガスを供給したときのガスの流れを説明するための図である。図10は、本装置との比較例として、誘電体窓内部に設けられた中空のガス管にガスを供給したときのガスの流れを説明するための図である。
(アルゴンガスの供給)
一般的に、ガス管を通るガスの流速Vは、ガスの流量Qおよびガス管の断面積Aを用いて次式(1)のように表される。
V=Q/A・・・(1)
図10の上側に誘電体窓91の平面図(底面図も同じ)、下側にその断面図を示したように、誘電体窓91に直径0.5mmの中空のガス管92を多数貫通させ、各ガス管にプラズマ励起ガスであるアルゴンガスを供給した場合について考察する。
処理容器内の圧力pが1(Torr)、処理容器内に噴射するガスの総流量Qが2.0×10―3(m/min)、ガス穴総数が1176個の場合、ガス穴1個あたりのガス流量Qは28344.7mm/secとなる。また、たとえば、噴射孔の直径が0.5mmのとき、ガス穴1個の断面積Aは、0.19635(mm)となる。
したがって、処理容器内の圧力pおよび体積vが一定であると仮定した場合、直径0.5mmのガス管92から噴射されるガスの流速Vは次のように計算される。ただし、1(atm)=760(Torr)とする。
=28344.7×760/0.19635=109712.1m/s
上記計算結果によれば、誘電体窓91から噴き出されるガスの速度Vは、音速以上となる。実際、音速程度の流速でたとえば、アルゴンガスなどのプラズマ励起ガスが処理室内に供給された場合、シランガスなどの処理ガスをプラズマ励起ガスと異なる位置に噴射しても、それぞれのガスが過剰に攪拌される。このため、たとえば、シランガスを良質の膜を形成するためのプリカーサー(前駆体)であるSiHラジカルまで解離させたいところ、それ以上に解離が進み(すなわち、SiHラジカルまで解離してしまい)、基板G上を良好に成膜することができない。
一方、図6の上側に本実施形態にかかる誘電体パーツ31の平面図、下側にその断面図を示したように、誘電体パーツ31には、ポーラス材31P、第1のポーラス材31Phおよび第2のポーラス材31Plが充填されている。この場合、アルゴンガス(第1のガスの一例)は、ガス入口INから誘電体パーツ31に形成されたポーラス材31P内に通され、さらに、第1のポーラスPhおよび複数の第2のポーラスPlを介して処理室U内に噴き出される。
このとき、処理容器内の圧力pおよび体積vが一定であると仮定した場合、ポーラス材から噴射されるガスの流速Vは、式(1)を用いて次のように計算される。ただし、総断面積Aは、ポーラス材の噴出口の断面積と気孔率との積で求められ、ポーラス材の噴出口が直径16mmとすると、総断面積Aは、気孔率が50%のとき100.53mmとなる。
=28344.7×760/100.53=214.4m/s
上記計算結果によれば、誘電体パーツ31から噴き出されるガスの速度Vは、音速より小さい。これは、アルゴンガスが、ポーラス材31P、第1のポーラス材31Phおよび第2のポーラス材31Pl内のセラミックスの結晶と結晶との間の連通した気孔間を流れる間に減速しながら、各ポーラス材の内部全体に等方的に広がり、方向の偏りも非常に少ない状態で処理室U内に均一に吹き出されるためである。
(気孔率)
さらに、本実施形態にかかる誘電体パーツ31では、第1のポーラス材31Phの気孔率(第1の気孔率)は、第2のポーラス材31Plの気孔率(第2の気孔率)より大きい。すなわち、第1のポーラス材31Phの内部は、第2のポーラス材31Plの内部より隙間が多い。これにより、さらに、減速されたガスを均一化された状態でガス出口OUTから噴き出すことができる。このメカニズムについて以下に説明する。
アルゴンガスは、第2のポーラス材31Plより気孔率の高い第1のポーラス材31Phの内部に一時的に蓄えられ、第1のポーラス材31Phの内部にて一時的に滞留した後、第2のポーラス材31Plから処理室内に噴き出される。
このように、本実施形態にかかる誘電体パーツ31では、ガスの流速を低下させるために、内部にガスを通過させるポーラス材が設けられているのみならず、第1のポーラス材31Phにバッファ空間としての機能を持たせるように、第1および第2の2種類のポーラス材が設けられている。これにより、ガスを誘電体パーツ31の第1のポーラス材31Ph内に一時的に貯蔵し、ガスが第1のポーラス材31Ph内に存在する間にガスを減速かつ均一化し、その後、第2のポーラス材31Plに出力されたガスを、さらに減速させながら均一に処理室内に噴き出すことができる。この結果、所望の速度で所望の位置に均一に供給されたガスは、過剰に攪拌されないため、均一かつ安定的にプラズマを生成することができる。
(シランガスおよび水素ガスの供給)
シランガスおよび水素ガスからなる混合ガス(第2のガスの一例)は、複数のガスノズル27に形成されたポーラス材27Pに通される。これにより、混合ガスは、アルゴンガスの吹き出し位置より下方の位置から減速された状態で処理室U内に噴き出される。
この結果、アルゴンガスのプラズマ着火後、供給されたシランガスおよび水素ガスの混合ガスは、過剰に攪拌されることなく、所望の位置にてアルゴンガスのプラズマ化にある程度のエネルギーを消費して弱められた電界エネルギーにより、良質の膜を形成するためのプリカーサー(前駆体)であるSiHラジカルまで解離する。すなわち、SiHラジカルまでは解離されない。このようにして生成されたプラズマにより、基板G上に非常に良質なアモルファスシリコン膜を形成することができる。
また、上述したように、本実施形態では、第1のポーラス材31Phは、誘電体パーツ31の内部であって、誘電体パーツ31の表面に露出しない位置に設けられており、誘電体パーツ31の表面のほとんどは緻密質体から形成される。これにより、誘電体パーツ31の強度を上げることができるとともに、第1のポーラス材31Phの気孔間を接着するために使用された粉末状のガラスが剥がれて処理室内に落下し、基板G上にパーティクルとして混入することを防ぐことができる。
これに加えて、誘電体パーツ31を構成するポーラス材およびバルク材は、上述したように一体的に焼成されている。これにより、ポーラス材とバルク材とが隙間なく密着される。この結果、大気圧状態にあるガス導入管29内部やスロット37の開口と真空圧状態にある処理室U内部とを一体焼成されたバルク材により遮断することができる。これにより、処理室Uの気密性を保ちながら、各ポーラス材に通して減速されたガスを処理室内に供給することができる。
(気孔率の最適値)
図7に示したように、発明者らは、多孔質セラミックスにて形成されたポーラス材の気孔率と流速との関係を式(1)に基づきシミュレーションにより算出した。これらの計算結果によれば、ポーラス材の気孔率が0.4以上の時、ガスの流速が音速未満になる。
一方、ポーラス材の気孔率が0.6以上になると、ポーラス材内部にてプラズマが生成されてしまう。すなわち、アルゴンガスのミーンフリーパス(平均自由工程)は、圧力が1mTorr、温度が室温のとき、75mm程度であるから、圧力が1Torr、温度が室温のときの処理室U内でのアルゴンガスのミーンフリーパスは、75μm程度となる。
一方、ポーラス材の気孔率が、0.6未満であれば、ポーラス材内部の平均気孔径は75μm未満となるため、アルゴンガスがポーラス材の内部に入っても、そのほとんどは内壁に衝突してしまう。したがって、ポーラス材の気孔率が、0.6未満であれば、プラズマは、ポーラス材内部で生成されないと考えられ、ポーラス材内部に入り込んだガスがプラズマ化し、異常放電が発生することにより誘電体パーツ31が焼損することや、ポーラス材内部にて反応性ガスが化学反応を起こすことによりポーラス材内部に反応生成物が付着することを回避することができる。
したがって、発明者は、第1のポーラス材31Phが有する第1の気孔率および第2のポーラス材31Plが有する第2の気孔率は、0.4〜0.6の範囲であって、第1の気孔率が第2の気孔率より大きくなるように各ポーラス材を選択することが好ましいと結論付けた。
(変形例1)
つぎに、第1実施形態の変形例1について、図8を参照しながら説明する。本変形例では、第1のポーラス材31Phが、各誘電体パーツ31に6個設けられている点、および、各第1のポーラス材31Phが各誘電体パーツ31の上面に露出している点で、第1のポーラス材31Phが、各誘電体パーツ31に1個設けられ、各第1のポーラス材31Phが各誘電体パーツ31の内部に埋め込まれている第1実施形態の誘電体パーツ31と構成上相異する。よって、この相違点を中心に本実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置100について説明する。
一般的に、製造上、各部材の大きさが小さければ小さいほど各部材の特性のバラツキを抑え、同質の部材を容易に製造することができる。このことから、第1のポーラス材31Phおよび第2のポーラス材31Plをそれぞれ複数の小さなパーツに分けて誘電体パーツ31に配置した本変形例では、同じ特性をもったポーラス材により、各ポーラス材内部にてガスをより均一に流すことができる。
また、各ポーラス材の各パーツの粒径を均一にすればするほど、誘電正接(tanδ)の値は小さくなる。一方、誘電正接が小さければ小さいほど、マイクロ波が誘電体パーツ31を透過するときの電界エネルギーの損失は少なくなる。したがって、第1のポーラス材31Phおよび第2のポーラス材31Plをそれぞれ複数の小さなパーツに分けることによって、各ポーラス材の各パーツの粒径を均一にすることにより、誘電正接を小さくすることができる。この結果、誘電体パーツ31を透過するときのマイクロ波の電界エネルギーの損失を抑えることにより、高い電界エネルギーを持ったマイクロ波を処理室内に入射させることができる。なお、誘電正接は、ポーラス材内の気孔同士を接着する接着材に含まれる不純物を少なくすることによっても、小さくすることができる。
また、ポーラス材の誘電率は、バルク材の誘電率/気孔率にて求められるが、本変形例にかかる誘電体パーツ31の内部構成によれば、第1の気孔率は、第2の気孔率より大きい。よって、第1のポーラス材31Phの誘電率εは、第2のポーラス材31Plの誘電率εより小さくなる。
一方、管内波長λgは、自由空間における波長λc/誘電率εに等しい。よって、第1のポーラス材31Phを透過するマイクロ波の管内波長λgは、第2のポーラス材31Plを透過するマイクロ波の管内波長λgより長くなる。
一方、マイクロ波は、管内波長λgが長い方から短い方に動きやすいという性質を持っている。したがって、マイクロ波は、第1のポーラス材31Phから第2のポーラス材31Plの方へ動きやすい。この結果、本変形例では、第1のポーラス材31Phの気孔率を第2のポーラス材31Plの気孔率より大きくするという単純な構成を有することにより、マイクロ波を第1のポーラス材31Ph、第2のポーラス材31Plを介して処理室U内にスムーズに入射するように誘導することができる。
また、第1のポーラス材31Phを複数のパーツから構成することにより、第1のポーラス材31Phの間に設けられた誘電体パーツ31上面のバルク部分と蓋本体21との間にOリング(図示せず)を設けることにより、Oリングのサイズを小さくすることができる。この結果、Oリングを押しつぶすときにOリングに加えられる力を小さくすることができ、これにより、誘電体パーツ31の破損を防止することができる。
(変形例2)
つぎに、第1実施形態の変形例2について、図9を参照しながら説明する。本変形例では、誘電体パーツ31の内部にて、図3に示した第2のポーラス材31Plの代わりに図9の貫通部材31tが配置される。
貫通部材31tには、その内部にて貫通孔31taが多数貫通している。各貫通孔31taは、それらの貫通孔31taから噴き出されるガスの流速が、音速以下であって、かつ、それらの貫通孔31taにガスが入り込まないことを条件として、貫通孔31taの径および貫通孔31taの数が予め定められている。
これにより、ガス供給部は、ガスを第1のポーラス材31Phに一時的に貯蔵させながら、滞留させた後、貫通部材31tに設けられた多数の貫通孔31taから音速以下の流速で処理室Uの内部に導入する。これにより、ある程度低速になったガスを均一に処理室内に供給することができる。
また、各貫通孔31taの径は、アルゴンガスの平均自由工程に基づき、アルゴンガスが入り込まないサイズ(たとえば、直径0.5mm)に予め定められている。これにより、貫通孔31taに入り込んだガスがプラズマ化し、貫通孔31ta内部にて異常放電することにより誘電体パーツ31が焼損することや、貫通孔31ta内部にて反応性ガスが化学反応を起こすことにより、貫通孔31ta内部に反応生成物が付着することを回避することができる。
以上に説明したように、上記実施形態および上記各変形例にかかるマイクロ波プラズマ処理装置100によれば、ガスの流速を抑えることにより基板G上に良好なアモルファスシリコン膜を形成することができる。
なお、以上に説明したマイクロ波プラズマ処理装置100を用いたゲート酸化膜形成処理では、処理室内の圧力p1は数mTorr程度であり、これに対して、第2のポーラス材31Pl内部の圧力p2および第1のポーラス材31Ph内部の圧力p3は、数Torr程度になると考えられる。したがって、ガスが、減速しながら第1のポーラス材31Ph全体に均一に広がり、その後、第2のポーラス材31Pl内を通過して処理室U内に導入される際、ポーラス材内部を流れるガスの流れを律速している主な条件は、処理室内の圧力p1と第2のポーラス材31Pl内部の圧力p2との圧力差と考えられる。
しかし、処理室U内のプロセス条件によっては、第1の気孔率が第2の気孔率より大きいことから生じる第1のポーラス材31Ph内部の圧力p3と第2のポーラス材31Pl内部の圧力P2との圧力差、および処理室内の圧力p1と第2のポーラス材31Pl内部の圧力p2との圧力差の関係から、ポーラス材内部を流れるガスの流れに対する律速条件が変わることもあると考えられる。
より詳細に説明すると、第1のポーラス材31Phの気孔率は第2のポーラス材31Plの気孔率より大きい。このため、上記圧力差の関係によっては、第1のポーラス材31Ph内部の圧力p3と第2のポーラス材31Pl内部の圧力p2との圧力差が、ポーラス材内部を流れるガスの流れの律速条件となることもあると考えられる。この場合、圧力p2と圧力p3との圧力差により、第1のポーラス材31Phに入り込んだガスのうち、所定量を超えたガスはすぐには第2のポーラス材31Plに移動することはできず、第1のポーラス材31Phを広がりながら一時的に第1のポーラス材31Phに滞留する。これにより、第1のポーラス材31Phは、所定の圧力(密度)に保たれ、ガスは、第1のポーラス材31Ph内に滞留する間に混ざり合いながら、第1のポーラス材31Phにてある程度均一な状態となる。その後、ガスは、第2のポーラス材31Pl内部に入り込み、第2のポーラス材31Plを通過して処理室Uに噴き出される。
以上に説明したように、ガスが誘電体パーツ31のポーラス材内部を通過するとき、ガスの流速を低下させるだけでなく、第1のポーラス材31Phに緩衝(バッファ)空間としての機能を持たせるように、第1のポーラス材31Phおよび第2のポーラス材31Plの2種類のポーラス材を設けたことにより、ガスを誘電体パーツ31の内部にて効果的に減速させながら、処理室内に向けて均一に噴き出すことができる。この結果、所望の位置に減速かつ均一に供給されたガスから所望のプラズマを均一に生成し、これにより、基板G上に良質かつ均一なプラズマ処理を施すことができる。
(ガス供給方法)
また、上述した実施形態では、第1のガスを複数の誘電体パーツ31のポーラス材31Pから供給し、第2のガスをガスノズル27のポーラス材27Pから供給した。しかし、ガスの供給方法は、これに限られず、たとえば、複数の誘電体パーツ31のうち、いくつかの誘電体パーツ31のポーラス材31Pから第1のガスを供給し、他の誘電体パーツ31のポーラス材31Pから第2のガスを供給するようにしてもよい。
また、複数のガスノズル27のうち、いくつかのガスノズル27のポーラス材27Pから第1のガスを供給し、他のガスノズル27のポーラス材27Pから第2のガスを供給するようにしてもよい。
なお、一般的には、各誘電体パーツ31の下面から吹き出される第1のガス(たとえば、アルゴンガス)は、ガスノズル27の下部から吹き出される第2のガス(たとえば、シランガス)よりも結合エネルギーが大きいほうがよい。
ここで、Arのイオン化エネルギーは、15.759(eV)である。また、HとHとの分子結合エネルギーは、4.48(eV)であり、SiとHとの分子結合エネルギーは、3.2(eV)である。このことから、アモルファスシリコンCVDプロセスでは、本実施形態のように、シランガスや水素ガスより分子結合エネルギーが大きいアルゴンガスは、第1のガスとして処理容器10の上方から供給され、シランガスと水素ガスとの混合ガスは、第2のガスとして処理容器10の下方から供給されるのことが好ましい。
ただし、複数のガスとを混合すると、その混合ガスが過剰反応してしまうなどの特殊な場合には、第1のガスおよび第2のガスの結合エネルギーの大小関係に関わらず、過剰反応が起きないように各ガスの噴射位置が決定される。
上記実施形態において、各部の動作はお互いに関連しており、互いの関連を考慮しながら、一連の動作として置き換えることができる。そして、このように置き換えることにより、マイクロ波プラズマ処理装置の発明の実施形態をマイクロ波プラズマ処理方法の実施形態とすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば、上記実施形態では、大型ディスプレイ装置製造において大型のガラス基板を処理するためのマイクロ波プラズマ処理装置について説明したが、本発明は半導体装置製造用のプラズマ処理装置にも適用できる。すなわち、特開平11−297672号公報に記載のように、円形の半導体ウエハをプラズマ処理するためにマイクロ波をRLSA(Radial Line Slot Antenna)アンテナに設けたライン状のスロットを介して供給するプラズマ処理装置であって、誘電体のシャワープレートを備え、該シャワープレートを透過させてマイクロ波を処理室へ供給するとともに、該シャワープレートに設けた多数の小孔を通してガスを処理室内へ導入する装置において、該シャワープレートの代わりに多孔質体と緻密質体とを備えた誘電体円板を用い、上記多孔質体を通してガスを導入するようにしてもよい。また、特開2002−299331号公報に記載のような二段のシャワープレートを有するプラズマ処理装置において、上段のシャワープレートの代わりに多孔質体と緻密質体とを備えた誘電体円板を用い、上記多孔質体を通してプラズマ発生用のガスを上下のシャワープレート間の空間に導入するようにし、そこでマイクロ波によりプラズマを発生させるようにしてもよい。
また、本発明にかかるマイクロ波プラズマ処理装置により実行されるプラズマ処理は、CVD処理に限られず、アッシング処理、エッチング処理などのあらゆるプラズマ処理が可能である。
なお、ガラス基板のサイズは、720mm×720mm以上であればよく、たとえば、G3基板サイズで720mm×720mm(チャンバ内の径:400mm×500mm)、G4.5基板サイズで730mm×920mm(チャンバ内の径:1000mm×1190mm)、G5基板サイズで1100mm×1300mm(チャンバ内の径:1470mm×1590mm)である。上記大きさの処理室内に1〜8W/cmのパワーのマイクロ波が供給される。
本発明の第1実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置の断面図である。 同実施形態にかかる処理容器の天井面を示した図である。 同実施形態にかかる図1の誘電体パーツおよびガスノズル近傍を拡大した図である。 同実施形態にかかる誘電体パーツの平面図および誘電体パーツを構成するポーラス材およびバルク材内部構成を示した図である。 図5(a)は、同実施形態にかかる誘電体パーツ31の下面図、図5(b)は、図5(a)の誘電体パーツ31をA1−A1面にて切断した縦断面図、図5(c)は、図5(a)の誘電体パーツ31をB1−B1面にて切断した縦断面図である。 同実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置にガスを供給したときのガスの流れを説明するための図である。 ポーラス材の気孔率と流速との関係を示した図である。 図8(a)は、本発明の第1実施形態の変形例1にかかる誘電体パーツ31の平面図、図8(b)は、図8(a)の誘電体パーツ31をA2−A2面にて切断した縦断面図、図8(c)は、図8(a)の誘電体パーツ31をB2−B2面にて切断した縦断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例2にかかる貫通部材を示した図である。 比較例として中空のガス管にガスを供給したときのガスの流れを説明するための図である。
符号の説明
10 処理容器
11 サセプタ
20 蓋体
21 蓋本体
26 梁
27 ガスノズル
27B バルク材
27P ポーラス材
29a 第1のガス導入管
29b 第2のガス導入管
30 スロットアンテナ
31 誘電体パーツ
31B バルク材
31P ポーラス材
31Ph 第1のポーラス材
31Pl 第2のポーラス材
32、51、52 Oリング
33 方形導波管
37 スロット
40 マイクロ波発生器
43 ガス供給源
43a4 アルゴンガス供給源
43b4 シランガス供給源
43b8 水素ガス供給源
100 マイクロ波プラズマ処理装置
U 処理室
G 基板

Claims (17)

  1. マイクロ波を伝播させるスロットアンテナと、前記スロットアンテナを伝播したマイクロ波を透過する誘電体窓と、所定のガスを供給するガス供給部と、前記誘電体窓を透過したマイクロ波により前記所定のガスをプラズマ化して被処理体を処理する処理室と、を備えたマイクロ波プラズマ処理装置であって、
    前記誘電体窓は、
    第1の気孔率を有する第1の多孔質体と、前記第1の多孔質体に連結し、前記第1の気孔率より低い第2の気孔率を有する第2の多孔質体と、を含み、
    前記ガス供給部は、
    前記所定のガスを前記第1の多孔質体を介して前記第2の多孔質体から前記処理室内に導入するマイクロ波プラズマ処理装置。
  2. 前記第1の多孔質体は、
    前記誘電体窓の内部にて、前記誘電体窓の表面に露出しない位置に設けられている請求項1に記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  3. 前記第2の多孔質体は、複数備えられ、
    各第2の多孔質体の一端は、前記第1の多孔質体にそれぞれ連結され、前記各第2の多孔質体の他端は、前記誘電体窓の処理室側の面に露出している請求項1または請求項2のいずれかに記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  4. 前記各第2の多孔質体は、
    前記誘電体窓の処理室側の面にて等間隔に露出している請求項3に記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  5. 前記ガス供給部は、
    前記第2の多孔質体より気孔率の高い前記第1の多孔質体の内部に一時的にガスを滞留させながら、ガスを前記第2の多孔質体から前記処理室内に導入する請求項1〜4のいずれかに記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  6. 前記第2の気孔率は、
    前記第2の多孔質体から噴き出されるガスの流速が、音速以下であって、かつ、前記第2の多孔質体の気孔にガスが入り込まないことを条件として予め所定の値に定められている請求項1〜5のいずれかに記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  7. 前記誘電体窓は、緻密質体をさらに含み、
    前記第1の多孔質体と前記第2の多孔質体と緻密質体とは一体的に焼成されている請求項1〜6のいずれかに記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  8. 前記誘電体窓は、
    ゾルゲル法により封孔処理されている請求項7に記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  9. マイクロ波を伝播させるスロットアンテナと、前記スロットアンテナを伝播したマイクロ波を透過する誘電体窓と、所定のガスを供給するガス供給部と、前記誘電体窓を透過したマイクロ波により前記所定のガスをプラズマ化して被処理体を処理する処理室と、を備えたマイクロ波プラズマ処理装置であって、
    前記誘電体窓は、
    第1の気孔率を有する第1の多孔質体と、前記第1の多孔質体に連結し、複数の貫通孔を有する貫通部材と、を含み、
    前記ガス供給部は、
    前記所定のガスを前記第1の多孔質体を介して前記貫通部材から前記処理室内に導入するマイクロ波プラズマ処理装置。
  10. 前記貫通部材は、
    前記複数の貫通孔から噴き出されるガスの流速が、音速以下であって、かつ、前記複数の貫通孔にガスが入り込まないことを条件として前記貫通孔の径および前記貫通孔の数が予め定められている請求項9に記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  11. 前記誘電体窓は、
    マイクロ波をそれぞれ透過させる複数枚の誘電体パーツから構成され、
    各誘電体パーツには、
    前記第1の多孔質体が少なくとも1箇所設けられている請求項1〜10のいずれかに記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  12. 前記マイクロ波プラズマ処理装置は、さらに、前記各誘電体パーツを支持する梁に固定された複数のガス噴射部材を備え、
    前記各ガス噴射部材のガスの噴き出し口は、
    前記誘電体窓の処理室側の面よりも被処理体の載置位置に近い位置に設けられ、
    前記ガス供給部は、
    前記所定のガスのうち、第1のガスを前記誘電体窓の内部に通して前記誘電体窓の処理室側の面から前記処理室内に導入し、第2のガスを前記誘電体窓の処理室側の面よりも被処理体の載置位置に近い位置に設けられた複数のガス噴射部材の噴き出し口から前記処理室内に導入する請求項1〜11のいずれかに記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  13. 各ガス噴射部材は、
    一体的に焼成された多孔質体と緻密質体とから形成され、
    前記ガス供給部は、さらに、
    前記第2のガスを前記各ガス噴射部材に形成された多孔質体に通して前記処理室内に供給する請求項12に記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  14. 前記第1のガスまたは前記第2のガスの少なくともいずれかは、複数のガスを混合した混合ガスであって、その混合ガスが過剰反応する場合を除き、前記第1のガスは、前記第2のガスよりも結合エネルギーが大きいガスである請求項12または請求項13のいずれかに記載されたマイクロ波プラズマ処理装置。
  15. マイクロ波プラズマ処理装置に設けられた処理室にマイクロ波を透過する誘電体窓の製造方法であって、
    第1の気孔率を有する第1の多孔質体に、前記第1の気孔率より低い第2の気孔率を有する複数の第2の多孔質体を等間隔に当接し、
    前記第1の多孔質体が露出せず、かつ、前記複数の第2の多孔質体の端部が露出するように、前記第1の多孔質体および前記複数の第2の多孔質体の周囲に緻密質体を設け、
    前記第1の多孔質体と前記第2の多孔質体と前記緻密質体とを一体焼成してプレート状に形成する、マイクロ波プラズマ処理装置用の誘電体窓の製造方法。
  16. マイクロ波をスロットアンテナに通し、誘電体窓を透過させて処理室に供給し、
    所定のガスを、前記誘電体窓に含まれる第1の気孔率を有する第1の多孔質体を介して、前記第1の多孔質体に連結し、前記第1の気孔率より低い第2の気孔率を有する第2の多孔質体から前記処理室内に導入し、
    前記処理室に供給されたマイクロ波により前記導入された所定のガスをプラズマ化して被処理体を処理するマイクロ波プラズマ処理方法。
  17. マイクロ波をスロットアンテナに通し、誘電体窓を透過させて処理室に供給し、
    所定のガスを、前記誘電体窓に含まれる第1の気孔率を有する第1の多孔質体を介して、前記第1の多孔質体に連結した貫通部材の複数の貫通孔から前記処理室内に導入し、
    前記処理室に供給されたマイクロ波により前記導入された所定のガスをプラズマ化して被処理体を処理するマイクロ波プラズマ処理方法。
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