JP2008091292A - 電流ヒューズ - Google Patents
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Abstract
【課題】高温下、長期間にわたり使用可能な高電圧電流ヒューズを提供する。
【解決手段】長さ180mm以上、板厚1mm以下、幅12mm以下であり、アルミニウムを主成分とするエレメント2と、前記エレメントの周囲に充填される消弧砂3と、前記エレメント2と消弧砂3とを収納する収納体4と、を含む電流ヒューズユニット1である。
【選択図】図1
【解決手段】長さ180mm以上、板厚1mm以下、幅12mm以下であり、アルミニウムを主成分とするエレメント2と、前記エレメントの周囲に充填される消弧砂3と、前記エレメント2と消弧砂3とを収納する収納体4と、を含む電流ヒューズユニット1である。
【選択図】図1
Description
本発明は電流ヒューズに関し、更に詳しくは、高温下においても長期間にわたり使用可能な高電圧電流ヒューズに関する。
電流ヒューズは、各種の電気機器や配線等に広く用いられている。電流ヒューズは主に規定値以上の過大な電流が流れると溶断して電流を自動的に遮断する目的で用いられる。例えば、ナトリウム−硫黄単電池を多数配列した高温電池モジュールにおいては、回路内に電流ヒューズが配置されており、万が一、単電池故障もしくは外部短絡等が発生した場合に、故障のあった単電池を含むストリングへのそれ以降の電流の流れ込みもしくはモジュールへの電流が遮断され、単電池からの活物質の漏洩が未然に防止される。
電流ヒューズには一般的に低融点の金属が用いられる。しかしながら、ナトリウム−硫黄電池は通常運転状態で300℃付近までの高温となる。したがって、低融点の金属は採用し難い。これに対処するために、従来は室温部に電流ヒューズを設置する構造がとられており、電流導体を室温部まで取出すため、電気抵抗が増加するという問題があった。
また、高温部に電流ヒューズを設置する場合には、エレメントとして銀、銅が使用される場合があった。この場合、高温酸化によってエレメントが劣化するという問題ならびにアルミニウム製の単電池端子との溶接がうまくできないという問題があった。
さらには、エレメントとしてアルミニウムを使用し、電流ヒューズを単電池8本毎に1ヶ、高温部である単電池上部の端子間に設置し、320本全ての単電池が直列に接続された公称電圧が660V、定格出力が50kWで最大出力が150kW(最大電流が500A)であるモジュール電池の場合、エレメントが溶断した後のアーク電流を遮断できず、電流が継続する問題もあった。
特許文献1には、断熱容器内の複数の単電池からなる電池において、各単電池の頂部の電気配線中に組み込まれたヒューズを特定の砂状粒子で覆った技術が開示されている。この技術は、電流が165A、電圧が200V程度であれば良好に機能するものである。しかしながら、電圧200V以上、電流200A以上の条件においては、十分に機能するものではない。
特許文献2には、ヒューズ本体を密閉容器で覆い、ヒューズ本体には切断補助用おもりを取り付けた技術が開示されている。特許文献2に開示の技術も電圧200V以上、電流200A以上の条件においては、十分機能するものではない。
特開平10−3901号公報
特開平4−280022号公報
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、高温下、長期間にわたり使用可能な高電圧電流ヒューズを提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、所定の構成の電流ヒューズによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す電流ヒューズユニット、電流ヒューズ及びナトリウム硫黄二次電池モジュールが提供される。
[1] 長さ180mm以上、板厚1mm以下、幅12mm以下であり、アルミニウムを主成分とするエレメントと、前記エレメントの周囲に充填される消弧砂と、前記エレメントと消弧砂とを収納する収納体と、を含む電流ヒューズユニット。
[2] 前記エレメントが残存幅5mm以下、残存長さ10mm以下の切り欠きを備える上記[1]に記載の電流ヒューズユニット。
[3] 前記収納体の内径が30mm以上である上記[1]又は[2]に記載の電流ヒューズユニット。
[4] 前記消弧砂が珪砂を主成分とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載の電流ヒューズユニット。
[5] 前記消弧砂の粒径が200μm〜400μmである上記[1]〜[4]のいずれかに記載の電流ヒューズユニット。
[6] 複数個の上記[1]〜[5]のいずれかに記載の電流ヒューズユニットと並列接続バーとを含む電流ヒューズ。
[7] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載の電流ヒューズユニット又は上記[6]に記載の電流ヒューズを備えたナトリウム硫黄二次電池モジュール。
[8] 複数の単電池が同一平面上に整列して配置され、整列した前記単電池の間に前記電流ヒューズ又は前記電流ヒューズユニットが配置された上記[7]に記載のナトリウム硫黄二次電池モジュール。
本発明の電流ヒューズは遮断電圧200V以上、より詳しくは660V以上、定格電流(連続使用での不溶断電流のことをいう)200A以上、より詳しくは500A以上であり、使用温度が280℃〜360℃において良好に使用し得る。
遮断電圧として200V以上、より詳しくは660V以上、定格電流200A以上、より詳しくは500A以上の350℃で使用可能な電流ヒューズを採用することで、ナトリウム硫黄二次電池モジュールに流れる短絡電流を速やかに遮断でき、ナトリウム硫黄二次電池モジュール外部での短絡事故、ナトリウム硫黄二次電池モジュール内部での絶縁異常による地絡事故から電池を安全に保護することができる。
さらに、電流ヒューズを単電池間隙に配置することで、電流ヒューズまでの導電部材の長さを最小化でき、電池抵抗を小さくできる。加えて、電流ヒューズを単電池上部の端子間に接続する場合と比較するとナトリウム硫黄二次電池モジュール寸法を高さ方向に小さくすることができる。
さらに、エレメントが密閉収納されているので、製造時の取扱い、輸送時の振動などの機械的ストレスからエレメントを保護することができ、耐久性の向上が可能である。
さらに、エレメントに電池導体と同一材料であるアルミニウムを用いているので、電流ヒューズと単電池端子との接続を溶接で行うことができ、接続部の抵抗低減が可能である。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
図1は、本発明の電流ヒューズユニットの一実施形態を示す横断面図である。電流ヒューズユニット1は基本的に、エレメント2、消弧砂3、収納体4から構成される。エレメント2は所定の電流以上の電流が流れたときに溶断する部材である。本発明においては、エレメント2は薄く細長いリボン状の形状をしている。このエレメント2は、収納体4の中心部付近に収納される。収納体4には、エレメント2を取り囲むように消弧砂3が充填されている。そして、収納体4の長手方向両末端はキャップ5により塞がれ、キャップ5の中央部付近にはエレメント2と導通する端子6が取り付けられている。
本発明を構成する各要素について更に詳しく説明する。
[エレメント]
電流ヒューズユニット1に用いるエレメント2の長さは180mm以上であり、180〜300mmであることが好ましい。180mm未満であるとアーク中にエレメントと珪砂の溶融焼結体がエレメント全長に形成されて電流を遮断しにくくなる傾向があり、300mm超であると抵抗が増加し電池性能が低下する傾向がある。板厚は1mm以下であり、0.5mm〜1.0mmが好ましい。1.0mm超であるとアーク中のエレメント構成材であるアルミニウム蒸気の拡散性が劣り電流を遮断しにくくなる傾向があり、0.5mm未満であると強度が不足する傾向がある。幅は12mm以下であり、8mm〜12mmが好ましい。8mm未満であると定格電流が小さくなりヒューズユニットの並列数が増加し不経済となる傾向があり、12mm超であるとアーク中のエレメント構成材であるアルミニウム蒸気の拡散性が劣り電流を遮断しにくくなる傾向がある。
電流ヒューズユニット1に用いるエレメント2の長さは180mm以上であり、180〜300mmであることが好ましい。180mm未満であるとアーク中にエレメントと珪砂の溶融焼結体がエレメント全長に形成されて電流を遮断しにくくなる傾向があり、300mm超であると抵抗が増加し電池性能が低下する傾向がある。板厚は1mm以下であり、0.5mm〜1.0mmが好ましい。1.0mm超であるとアーク中のエレメント構成材であるアルミニウム蒸気の拡散性が劣り電流を遮断しにくくなる傾向があり、0.5mm未満であると強度が不足する傾向がある。幅は12mm以下であり、8mm〜12mmが好ましい。8mm未満であると定格電流が小さくなりヒューズユニットの並列数が増加し不経済となる傾向があり、12mm超であるとアーク中のエレメント構成材であるアルミニウム蒸気の拡散性が劣り電流を遮断しにくくなる傾向がある。
本発明の電流ヒューズユニット1に用いるエレメント2はアルミニウムを主成分とする。本明細書中主成分とは95質量%以上をいう。アルミニウム以外の成分としてはSi,Fe,Cu,Mnを用いることができる。
本発明の電流ヒューズユニット1に用いるエレメント2には切り欠き13を設けても良い。切り欠き13は長手方向中央部付近に設けるのが好ましい。残存幅は5mm以下であり、2〜5mmが好ましい。5mm超であるとアーク中のエレメント構成材であるアルミニウム蒸気の拡散性が劣り電流を遮断しにくくなるおそれがあり2mm未満であるとエレメントの耐久性が損なわれる傾向がある。残存長さは10mm以下であり、3〜10mmが好ましい。10mm超であると抵抗が増加し電池性能が低下する傾向があり、3mm未満であるとアークを遮断できなくなる傾向がある。
[消弧砂]
消弧砂3は、電気絶縁性でかつ耐熱性を有するものを用いる。消弧砂3としては、珪砂を主成分とすることができる。珪砂以外の成分としてはAl2O3が挙げられる。融点を高めてガラス化を防止するためには、SiO2分を増やせば良い(97質量%以上)。また、導電性を低下させるためには、Fe2O3分を減らせば良い(0.5質量%以下)。粒径は200μm〜400μmである。200μm未満であると溶融し易く、400μmを超えるとアーク中のアルミニウム蒸気の冷却効果が低下しアーク遮断性能が低下する。
消弧砂3は、電気絶縁性でかつ耐熱性を有するものを用いる。消弧砂3としては、珪砂を主成分とすることができる。珪砂以外の成分としてはAl2O3が挙げられる。融点を高めてガラス化を防止するためには、SiO2分を増やせば良い(97質量%以上)。また、導電性を低下させるためには、Fe2O3分を減らせば良い(0.5質量%以下)。粒径は200μm〜400μmである。200μm未満であると溶融し易く、400μmを超えるとアーク中のアルミニウム蒸気の冷却効果が低下しアーク遮断性能が低下する。
電流ヒューズユニット1が溶断する際に電極間にアークが発生し、このアークによって電流ヒューズ1に接触する消弧砂3も溶融し、エレメント2と消弧砂3とが溶融焼結体を形成し、ガラス化して導電性になり、その結果、回路遮断後も電流が流れるものと推察される。
[収納体]
収納体4は、エレメント2と消弧砂3とを保持するためのものである。収納体4の形状は筒状とすることができる。エレメント2は上記のとおり、きわめて精密なものである。したがって、エレメント2単独で電流ヒューズユニット1を構成したものは、電流ヒューズ取り付けの際の締結トルクや電池装置使用時の振動等の機械的荷重によって溶断部が切断され誤作動を生じるという問題点がある。これに対して、収納体4にエレメント2を収納した電流ヒューズユニット1は、収納体4によって良好にエレメント2を保持できる。さらに、消弧砂3が充填されてエレメント2が固定されることにより強度が増す。このようにして、十分な機械的強度を有して振動等による誤切断を防止することができ、更には、連結部における強度が大きく他の端子との強固な連結ができ、長期間にわたって安定した電流ヒューズ機能を発揮することができる。
収納体4は、エレメント2と消弧砂3とを保持するためのものである。収納体4の形状は筒状とすることができる。エレメント2は上記のとおり、きわめて精密なものである。したがって、エレメント2単独で電流ヒューズユニット1を構成したものは、電流ヒューズ取り付けの際の締結トルクや電池装置使用時の振動等の機械的荷重によって溶断部が切断され誤作動を生じるという問題点がある。これに対して、収納体4にエレメント2を収納した電流ヒューズユニット1は、収納体4によって良好にエレメント2を保持できる。さらに、消弧砂3が充填されてエレメント2が固定されることにより強度が増す。このようにして、十分な機械的強度を有して振動等による誤切断を防止することができ、更には、連結部における強度が大きく他の端子との強固な連結ができ、長期間にわたって安定した電流ヒューズ機能を発揮することができる。
収納体4の内径は消弧砂の充填量を左右する。消弧砂量が少ないとアークにより収納体4が破裂する。より詳しくは、アークが発生すると、アルミニウム及び珪砂が溶融して溶融焼結体を形成し体積が増加する。この増加した体積分を所定の粒径の消弧砂3を充填した際に生じる空隙により吸収する必要がある。このため、本発明における収納体4の内径は30mm以上である。50mm以上であるのが好ましい。
[電流ヒューズ]
電流ヒューズ11は複数の電流ヒューズユニット1が並列接続バー7によって接続されて構成され、電流ヒューズユニット1の並列数は電池モジュールの定格電流に応じて決定される。したがって、各電流ヒューズユニット1の溶断部における電気抵抗が低減される。また、電流ヒューズ11に過電流が流れたとき、その過電流により複数の電流ヒューズユニット1のエレメント2のうちのいずれかが各電流ヒューズユニット1の抵抗値の差に基づいて溶断する。各電流ヒューズユニット1が均一に作成されていても、各電流ヒューズユニット1にはわずかではあっても、抵抗値のばらつきが生じるので、その抵抗値の最も低い電流ヒューズユニット1のエレメント2が溶断する。さらに、その溶断した電流ヒューズユニット1に流れていた電流が他の電流ヒューズユニット1に分担されて流れるため、他の電流ヒューズユニット1のエレメント2も順次溶断する。そして、回路が遮断される。したがって、少なくとも1本の電流ヒューズユニット1のエレメント2を溶断するに足る電力で電流ヒューズ11の遮断が可能となる。
電流ヒューズ11は複数の電流ヒューズユニット1が並列接続バー7によって接続されて構成され、電流ヒューズユニット1の並列数は電池モジュールの定格電流に応じて決定される。したがって、各電流ヒューズユニット1の溶断部における電気抵抗が低減される。また、電流ヒューズ11に過電流が流れたとき、その過電流により複数の電流ヒューズユニット1のエレメント2のうちのいずれかが各電流ヒューズユニット1の抵抗値の差に基づいて溶断する。各電流ヒューズユニット1が均一に作成されていても、各電流ヒューズユニット1にはわずかではあっても、抵抗値のばらつきが生じるので、その抵抗値の最も低い電流ヒューズユニット1のエレメント2が溶断する。さらに、その溶断した電流ヒューズユニット1に流れていた電流が他の電流ヒューズユニット1に分担されて流れるため、他の電流ヒューズユニット1のエレメント2も順次溶断する。そして、回路が遮断される。したがって、少なくとも1本の電流ヒューズユニット1のエレメント2を溶断するに足る電力で電流ヒューズ11の遮断が可能となる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]電流ヒューズユニット
収納体の内径を38mmφ、長さ200mmに固定してエレメント肉厚、幅を因子に取り、遮断試験を実施した。消弧砂として、SiO298.8質量%、Al2O30.65質量%、粒径200〜400μmの珪砂を用いた。なお、消弧砂、金属キャップは共通とした。遮断試験の条件は次のとおりである。試験電流は1800A相当、回路電圧は650Vであった。単位長さ当たりのエレメント密集度を低減することによりアーク時の限流性能が増し、(t)=1.0mm×(w)=10mm以下までエレメントサイズを抑えた場合に遮断試験が成功した。結果を表1に示す。表1中、肉厚、幅、長さの単位はmmである。
収納体の内径を38mmφ、長さ200mmに固定してエレメント肉厚、幅を因子に取り、遮断試験を実施した。消弧砂として、SiO298.8質量%、Al2O30.65質量%、粒径200〜400μmの珪砂を用いた。なお、消弧砂、金属キャップは共通とした。遮断試験の条件は次のとおりである。試験電流は1800A相当、回路電圧は650Vであった。単位長さ当たりのエレメント密集度を低減することによりアーク時の限流性能が増し、(t)=1.0mm×(w)=10mm以下までエレメントサイズを抑えた場合に遮断試験が成功した。結果を表1に示す。表1中、肉厚、幅、長さの単位はmmである。
[実施例2]電流ヒューズユニット
エレメントの肉厚(t)=0.5mm、幅(w)=10mm、ノッチ最小残存幅2mmに固定して収納体の長さを因子に取り、遮断試験を実施した。なお、消弧砂、キャップは共通とした。遮断試験の条件は次のとおりである。試験電流は1800A相当、回路電圧は650Vであった。上記エレメント使用時において、アーク長(L)は最終的に100〜150mm程度まで成長して遮断が完了した。なお、アーク長はエレメントと消弧砂との溶融焼結体の長さで判断した。結果を表2に示す。表2中、長さの単位はmmである。
エレメントの肉厚(t)=0.5mm、幅(w)=10mm、ノッチ最小残存幅2mmに固定して収納体の長さを因子に取り、遮断試験を実施した。なお、消弧砂、キャップは共通とした。遮断試験の条件は次のとおりである。試験電流は1800A相当、回路電圧は650Vであった。上記エレメント使用時において、アーク長(L)は最終的に100〜150mm程度まで成長して遮断が完了した。なお、アーク長はエレメントと消弧砂との溶融焼結体の長さで判断した。結果を表2に示す。表2中、長さの単位はmmである。
[実施例3]ナトリウム硫黄二次電池モジュール
図3、図4に示すように、容量632Ahのナトリウム硫黄単電池8を320本、断熱容器(下)9b内に整列して収容し、砂10を空隙に充填し、断熱容器(上)9aを上部からかぶせて、50kWナトリウム硫黄二次電池モジュール12を製作した。単電池接続は320直列より構成され、開回路は664Vであった。定格出力は50kWであり、30秒間は定格の3倍である150kWの高出力が可能であった。
図3、図4に示すように、容量632Ahのナトリウム硫黄単電池8を320本、断熱容器(下)9b内に整列して収容し、砂10を空隙に充填し、断熱容器(上)9aを上部からかぶせて、50kWナトリウム硫黄二次電池モジュール12を製作した。単電池接続は320直列より構成され、開回路は664Vであった。定格出力は50kWであり、30秒間は定格の3倍である150kWの高出力が可能であった。
図1の形状の遮断電圧664V、定格電流100Aの電流ヒューズユニット1を製造した。エレメント2としてアルミニウムA3003材からなる板厚0.5mm、幅10mm、長さ200mmのリボンを使用し、リボンの長手方向中央部に最小残存幅3mm、最小残存長さ4mmとなるように切り欠き13を形成した。このエレメント2を内径48mm長さ200mmの磁器製の収納体4の中心軸に配置し、エレメント2の周囲には消弧砂3として粒径300μmの珪砂を充填した。収納体4の両端部にはアルミニウム製キャップ5を高温セメントで密封した。キャップ5の内側にエレメント2を溶接固定するとともに、外側には端子6を配設した。さらにこの電流ヒューズユニット1を3個並列したものから、図2に示す電流ヒューズ11を構成した。電流ヒューズ11は、3個の電流ヒューズユニット1を並列接続バー7で並列に接続して構成される。
図3、図4に示すように、この電流ヒューズ11を単電池80直列毎に3箇所に、単電池間隙の空間に設置した。ナトリウム硫黄二次電池モジュール12の外部短絡試験を電池内温度360℃、外部抵抗1mΩの条件で行ったところ、1800Aの短絡電流が1.5秒で遮断された。エレメントは0.3秒で溶断し、その後1.2秒でアーク電流が遮断された。
[実施例4]ナトリウム硫黄二次電池モジュール
図5に示すように、容量632Ahのナトリウム硫黄単電池8を320本、断熱容器(下)9b内に整列して収容し、砂10を空隙に充填し、断熱容器(上)9aを上部からかぶせて、50kWナトリウム硫黄二次電池モジュール14を製作した。単電池接続は320直列より構成され、開回路は664Vであった。定格出力は50kWであり、30秒間は定格の3倍である150kWの高出力が可能であった。
図5に示すように、容量632Ahのナトリウム硫黄単電池8を320本、断熱容器(下)9b内に整列して収容し、砂10を空隙に充填し、断熱容器(上)9aを上部からかぶせて、50kWナトリウム硫黄二次電池モジュール14を製作した。単電池接続は320直列より構成され、開回路は664Vであった。定格出力は50kWであり、30秒間は定格の3倍である150kWの高出力が可能であった。
実施例3と同様に電流ヒューズ3を製造した。これに加えて、図6の形状(板厚1mm、幅4mmを4並列)でアルミニウムA3003からなる遮断電圧166V、定格電流300Aの低電圧用電流ヒューズ15を製造した。
実施例3と同様に電流ヒューズ11を配置すると共に、図5、6に示すように、低電圧用電流ヒューズ15を単電池8直列毎に1ヶ、単電池上部の端子間に合計40ヶを設置し、砂埋めした。ナトリウム硫黄二次電池モジュール14の外部短絡試験を電池内温度360℃、外部抵抗1mΩの条件で行ったところ、1800Aの短絡電流が1.5秒で遮断された。エレメントは0.3秒で溶断し、その後1.2秒でアーク電流が遮断された。さらに、ナトリウム硫黄二次電池モジュール14の内部短絡試験を、内部短絡区間として電流ヒューズ11を含まない正極端子と正極端子から数えて80直列目の単電池間、電池内温度360℃、短絡抵抗1mΩの条件で行ったところ、1800Aの短絡電流が5.5秒で遮断された。低電圧電流ヒューズ15は5秒で溶断し、その後0.5秒でアーク電流が遮断された。
電流ヒューズ11と低電圧用電流ヒューズ15を組み合わせて使用することにより、短絡事故の発生箇所がモジュールの外部もしくは内部であっても短絡電流を安全にかつ経済的に遮断することができる。これは遮断電圧が166Vと低いものの構造的に安価な低電圧用電流ヒューズ15を電流ヒューズ11に組み合わせて使用するからである。
本発明の電流ヒューズは、高温ナトリウム硫黄二次電池モジュール用電流ヒューズとして使用することができる。
1:電流ヒューズユニット、2:エレメント、3:消弧砂、4:収納体、5:キャップ、6:端子、7:並列接続バー、8:単電池、9a、9b:断熱容器、10:砂、11:電流ヒューズ、12、14:ナトリウム硫黄二次電池モジュール、13:切り欠き、15:低電圧用電流ヒューズ
Claims (8)
- 長さ180mm以上、板厚1mm以下、幅12mm以下であり、アルミニウムを主成分とするエレメントと、
前記エレメントの周囲に充填される消弧砂と、
前記エレメントと消弧砂とを収納する収納体と、
を含む電流ヒューズユニット。 - 前記エレメントが残存幅5mm以下、残存長さ10mm以下の切り欠きを備える請求項1に記載の電流ヒューズユニット。
- 前記収納体の内径が30mm以上である請求項1又は2に記載の電流ヒューズユニット。
- 前記消弧砂が珪砂を主成分とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電流ヒューズユニット。
- 前記消弧砂の粒径が200μm〜400μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の電流ヒューズユニット。
- 複数個の請求項1〜5のいずれか一項に記載の電流ヒューズユニットと並列接続バーを含む電流ヒューズ。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電流ヒューズユニット又は請求項6に記載の電流ヒューズを備えたナトリウム硫黄二次電池モジュール。
- 複数の単電池が同一平面上に整列して配置され、
整列した前記単電池の間に前記電流ヒューズ又は前記電流ヒューズユニットが配置された請求項7に記載のナトリウム硫黄二次電池モジュール。
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