JP2008091106A - カードエッジコネクタ - Google Patents

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康雄 大森
Yoshimasa Mizuno
芳正 水野
Hiroki Hirai
宏樹 平井
Hiromi Hiramitsu
宏臣 平光
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Abstract

【課題】接続信頼性を高める。
【解決手段】端子金具11は、配線基板Bの板面に沿って延出する形態とされるとともに、配線基板Bの板面に設けられた端子接続部Baに対して導通接触可能な基板接続部14を備えている。ハウジング12には、端子金具11を収容可能なキャビティ18が設けられている。ハウジング12には、金属材料からなる装着金具13が装着されており、この装着金具13には、基板接続部14を配線基板Bとは反対側から弾性的に押圧可能な弾性片25が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、カードエッジコネクタに関する。
従来、配線基板の端部に対して嵌合接続されるカードエッジコネクタは、通常次のような構成となっている。すなわち、コネクタハウジング内に弾性接触片を有する雌型の端子金具が収容されるとともに、コネクタハウジングに対して前方から挿入される配線基板の板面に設けられた端子接続部に対して弾性接触片が弾性変形しつつ接触されることで、所定の接圧が得られるようになっている。なお、この種のカードエッジコネクタの一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。
特開2002−367695公報
ところで、上記したような構成のカードエッジコネクタが自動車のワイヤハーネスに用いられる場合には、次のような問題が生じる。すなわち、端子金具は、ワイヤハーネスの製造現場において電線に対して接続された後、電線群と共に組付現場へと搬送され、搬送先の組付現場にてコネクタハウジング内に収容されるようになっている。このため、ワイヤハーネスの製造過程や、組付現場への搬送過程では、端子金具は、全体が外部に露出した状態とされる。
そして、この端子金具では、弾性接触片を配線基板に接触させる都合上、配線基板側の面を開口させて弾性接触片を外部に露出させる構造を採用せざるを得ない。このため、上記ワイヤハーネスの製造過程や、組付現場への搬送過程において、弾性接触片に対して電線や他の部材などが引っ掛かり易く、弾性接触片が変形するなど損傷を受けるおそれがあった。弾性接触片が損傷を受けると、配線基板に対する接圧が一定にならず、接続信頼性に欠けるきらいがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、接続信頼性を高めることを目的とする。
本発明は、配線基板の板面に沿って直線的に延出する形態とされるとともに、前方から挿入される前記配線基板の板面に設けられた端子接続部に対して導通接触される基板接続部を有する端子金具と、前記端子金具が収容されるコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに設けられるとともに、前記基板接続部を前記配線基板側とは反対側から弾性的に押圧可能な金属材料からなる弾性片とを備えている。
このようにすると、基板接続部が配線基板側とは反対側から弾性片により弾性的に押圧されることで、端子接続部に対する基板接続部の接圧を十分に得ることができ、もって配線基板と端子金具とを良好に接続することができる。弾性片は、金属材料からなるので、長期間にわたって良好な弾性力を発揮することができる。このように端子金具に配線基板の板面に沿って直線的に延出する形態の基板接続部を設け、弾性力を発揮する弾性片を端子金具とは別途にコネクタハウジング側に設けるようにしたから、従来のように製造過程で弾性片に電線などが引っ掛かることが防止され、もって所望の接圧を確実に付与することができる。
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記弾性片が前記コネクタハウジングに対して装着される基部に設けられるとともに、この基部は、前記弾性片が前記基板接続部から離間した仮装着位置と、前記弾性片が前記基板接続部を弾性的に押圧する本装着位置とを移動可能な状態で前記コネクタハウジングに保持される構成とする。このように、コネクタハウジングに端子金具を収容する際や、配線基板を基板接続部に接触させる際に、基部をコネクタハウジングに対して仮装着位置に保持させておけば、組み付けに必要な力を低減することができ、もって作業性が良好なものとなる。
(2)前記コネクタハウジングまたは前記弾性片のいずれか一方には、前記仮装着位置において前記弾性片を前記基板接続部から離間するよう弾性変形した姿勢に支持する支持部が設けられ、前記基部が前記本装着位置に達するのに伴って前記支持部による前記弾性片の支持状態が解除される構成とする。これにより、仮装着位置では、支持部によって弾性片が基板接続部から離間するよう弾性変形した姿勢に支持される。基部を本装着位置に移動させると、支持部による弾性片の支持状態が解除されることで、基板接続部が弾性片により弾性的に押圧される。
(3)前記仮装着位置では、前記弾性片が前記基板接続部に隣接する位置に確保された退避空間にて自然状態とされ、前記本装着位置に至ると、前記弾性片が弾性変形しつつ前記基板接続部を押圧する構成とする。これにより、仮装着位置では、基板接続部に隣接する退避空間にて弾性片が自然状態とされるので、弾性片の弾性力の劣化が防止される。
(4)前記コネクタハウジングには、前記基板接続部及び前記弾性片よりも前方へ突き出すとともに、前記配線基板の挿入動作をガイド可能とされ、且つ前記弾性片を収容可能な弾性片収容空間を備えたガイド部が設けられる構成とする。これにより、ガイド部により配線基板の挿入動作をガイドすることができる。弾性片がガイド部に備えられた弾性片収容空間内に収容されるので、ガイド部によって弾性片を保護することができ、弾性片の変形を防止できる。
(5)前記弾性片が幅方向に複数並んで設けられるものであって、前記ガイド部における前記弾性片収容空間には、前記各弾性片間を仕切る仕切り壁が設けられる構成とする。これにより、仕切り壁により弾性片収容空間を分割して、その開口間口を狭めることができるから、外部から弾性片収容空間内に異物などが侵入し難くなる。また、ガイド部の補強を図ることもできる。
(6)前記仮装着位置では、前記弾性片が前記基板接続部よりも前方へ突き出した位置に配されるとともに、前記配線基板の挿入動作をガイド可能なガイド機能を有している構成とする。このように、弾性片に配線基板のガイド機能を併せ持たせるようにしたから、仮にコネクタハウジングに配線基板用のガイド部を設置した場合と比較すると、コネクタハウジングの構造の簡素化を図ることができる。
(7)前記基部には、前記仮装着位置において前記配線基板が所定深さまで挿入されたときに、前記配線基板の先端部が突き当てられる受け部が設けられる構成とする。これにより、基部を仮装着位置に装着した状態で、配線基板を挿入すると、その先端部が受け部に突き当てられる。その状態から配線基板を押し込むと、基部がコネクタハウジングに対して相対的に後退して本装着位置に達するとともに、弾性片が弾性変形しつつ基板接続部を押圧する。このようにワンアクション操作によって配線基板と端子金具とを接続することができ、作業性に優れる。
(8)前記コネクタハウジングまたは前記基部のいずれか一方には、前記弾性片を側方から覆う保護部が設けられる構成とする。これにより、保護部によって基板接続部よりも前方へ突き出した弾性片を保護することができ、弾性片の変形を防止することができる。
(9)前記端子金具が幅方向に複数並んで設けられるものであって、前記弾性片が前記各端子金具に対応した本数設けられる構成とする。これにより、各弾性片が対応する各端子金具の基板接続部を個別に押圧するから、仮に1本の弾性片が複数の基板接続部を押圧する場合と比較して、各基板接続部に対して均等に弾性力を付与することができる。
(10)前記弾性片が前記コネクタハウジングに装着される基部に設けられるとともに、この基部が前記コネクタハウジングの周面を取り囲む略筒状に形成される構成とする。これにより、弾性片が基板接続部を押圧するのに伴って弾性変形したとき、基部にはコネクタハウジングから離間する方向への力が作用することになるが、基部がコネクタハウジングの周面を取り囲む略筒状に形成されているので、上記力による基部の変位が抑制され、もって基板接続部に対して付与される弾性力が低減するのが防止され、高い接続信頼性が得られる。
(11)前記弾性片における前記基板接続部との接触部位には、絶縁層が設けられる構成とする。これにより、弾性片が複数の基板接続部に対して接触される場合や、複数の弾性片が繋がっている場合でも、絶縁層によって基板接続部と弾性片とが絶縁されることにより、端子金具間が短絡される事態が防止される。
(12)前記配線基板の表裏両面に前記端子接続部が設けられるとともに、前記端子金具が前記配線基板を挟んだ位置に一対配され、さらに前記弾性片が前記各基板接続部の前記配線基板側とは反対側に一対配される構成とする。これにより、配線基板の表裏両側から各弾性片によって各基板接続部が配線基板へ向けて押圧されるから、接続信頼性を一層向上させることができる。また、多極のものにも容易に対応することができる。
本発明によれば、高い接続信頼性を得ることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。この実施形態1では、自動車のワイヤハーネスに用いられるカードエッジコネクタ10について例示する。なお、以下では、図1における左側を前方、右側を後方とし、また上下方向については図1を基準とする。
カードエッジコネクタ10は、大まかには、図1及び図2に示すように、ワイヤハーネスの電線Wに対して接続される端子金具11と、端子金具11が収容されるコネクタハウジング12(以下、単にハウジング12という)と、ハウジング12に対して装着される装着金具13とから構成される。このカードエッジコネクタ10には、表裏両面に端子接続部Baが設けられた配線基板Bが嵌合接続されるようになっている。
続いて、カードエッジコネクタ10の構造について詳細に説明する。端子金具11は、導電性に優れた金属板をプレス成形することで所定形状に成形されている。この端子金具11は、いわゆる雄型の端子とされており、前後方向(配線基板Bの板面に沿った方向)に沿って直線的に延出する基板接続部14と、電線Wの端部に圧着接続される電線接続部15とを前後に繋いだ構成とされる。
基板接続部14は、端子母材を折り曲げることで前後に細長い略箱型に形成されるとともに、その前端部の角部には、配線基板Bを誘い込むためのテーパ状の誘い込み面16が形成されている。また、基板接続部14は、断面略四角形状をなしている。基板接続部14の一側面(誘い込み面16とは反対側の側面)には、ハウジング12に対して端子金具11を抜け止め状態に保持するためのランス17が切り起し形成されている。ランス17は、片持ち状をなし、その基端を支点として基板接続部14に対して接離する方向に弾性変形可能とされる。電線接続部15は、電線Wの端部に露出した芯線部分に対してかしめ付けられるワイヤバレル部15aと、電線Wの被覆部分に対してかしめ付けられるインシュレーションバレル部15bとを前後に繋いだ構成とされる。
次にハウジング12について説明する。ハウジング12は、合成樹脂製とされ、全体として横長な略ブロック状に形成されるとともに、前部12aに対して後部12bの方が段付き状に厚みが増す形状とされる。ハウジング12内には、後方へ開口するキャビティ18が設けられ、ここに端子金具11が後方から挿入可能とされる。キャビティ18は、上下2段、幅方向に複数室、ほぼ等間隔に並列して設けられている。キャビティ18内に収容される端子金具11は、基板接続部14がハウジング12の前部12aに、電線接続部15がハウジング12の後部12bにそれぞれ配される。また、上下の各キャビティ18に収容される端子金具11は、互いの誘い込み面16を対向させ、且つ互いのランス17を反対側に向けた姿勢、つまり互いに背中合わせの姿勢とされる。
ハウジング12の前部12aには、上下(配線基板Bの表側及び裏側)の各キャビティ18に連通するとともに前方へ開口する形態の基板挿入空間19(基板挿入口)が形成され、ここに前方から配線基板Bが挿入可能とされる。基板挿入空間19は、上下に並ぶキャビティ18間を仕切る隔壁18a、及び幅方向に並ぶキャビティ18間を仕切る各側壁18bを切り欠くとともに、ハウジング12の全幅にわたる範囲に横断して形成されている。言い換えると、ハウジング12の前部12aは、基板挿入空間19により上下に二股状に分岐されている。この基板挿入空間19の深さは、基板接続部14の長さ寸法の約半分程度とされ、その奥端位置はランス17の基端部とほぼ揃えられている。
各キャビティ18内に収容された端子金具11における基板接続部14は、誘い込み面16が設けられた側の側面が基板挿入空間19に臨むようになっており、この側面が配線基板Bにおける端子接続部Baと導通接触可能な基板接触面14aとなっている。上下に並んだ端子金具11の基板接続部14は、互いに対向するとともに、基板挿入空間19内に挿入される配線基板Bを上下(配線基板Bの厚み方向)から挟み込んで保持できるようになっている。
一方、ハウジング12の前部12aには、上下の各キャビティ18を上下方向に沿って外部に開口させるとともに、後述する装着金具13の弾性片25を収容可能な弾性片収容空間20が形成されている。弾性片収容空間20は、上下の各キャビティ18における隔壁18aとは反対側の外壁18cを、上下に貫通するよう切り欠いて形成されている。弾性片収容空間20は、幅方向に並んだ各キャビティ18(各弾性片25)毎に仕切り壁21によって個別に仕切られている。仕切り壁21は、前後方向に沿って延出するとともに、キャビティ18の側壁18bと略面一状をなしつつ連結されている。この弾性片収容空間20の後端面20aは、基板挿入空間19の奥端位置よりも少し後ろ寄りの位置に設定され、ここにランス17の自由端が係止可能とされる。
キャビティ18内に収容された端子金具11の基板接続部14のうち、ランス17が設けられた側の側面が、上記弾性片収容空間20に臨むようになっており、この側面が弾性片25により押圧可能とされる被押圧面14bとなっている。
ハウジング12の前部12aのうち、基板挿入空間19によって上下に分断された部分が、配線基板Bの挿入動作をガイド可能なガイド部22とされている。ガイド部22は、挿入される配線基板Bを上下から挟む二股状に形成されており、その前端部が端子金具11の基板接続部14や弾性片25よりも前方に突き出して配されている。このガイド部22の前端部における内向き(配線基板B側)の前端角位置には、配線基板Bを誘い込むためのテーパ状のガイド面23がそれぞれ形成されている。また、ガイド部22の前端部には、キャビティ18の前端面が形成され、ここに端子金具11の基板接続部14における前端面が突き当てられることで、端子金具11の挿入深さが規制されるようになっている。なお、このガイド部22は、上記した各仕切り壁21により平面視略格子状に形成されている。
続いて、装着金具13について説明する。装着金具13は、ステンレス鋼やニッケル・クロム鋼などの金属材料からなる。装着金具13は、略筒状をなす基部24と、基部24の前端から前方へ向けて延出する弾性片25とから構成され、ハウジング12に対して前方から装着されるようになっている。基部24は、ハウジング12の周面を取り囲む略角筒状に形成されるとともに、ハウジング12の後端部に装着される。
弾性片25は、基部24のうち、ハウジング12の上面及び下面を覆う上部及び下部(配線基板Bの板面に沿った横長部分)から前方へ延びる片持ち状に形成されている。弾性片25は、図2に示すように、ハウジング12に収容される端子金具11の数に対応してスリット26により複数本に分岐されている。各弾性片25間のピッチは、幅方向に並んだ端子金具11間のピッチと一致している。弾性片25の幅寸法は、基板接続部14の幅寸法とほぼ同じに設定されている。また、ハウジング12には、各弾性片25間のスリット26に嵌合することで、装着金具13を前方へ抜け止め可能な抜け止め壁27が形成されている。この抜け止め壁27は、前後方向に沿って延出するとともに、前側の仕切り壁21に対して略面一状に連結されている。
弾性片25は、図1に示すように、基部24の前端から前方へ向けて真っ直ぐに延びた後、ハウジング12の外面形状に沿ってクランク状に屈曲させられてから、内向き斜め方向に真っ直ぐに延び、その後略円弧状に屈曲されて前端部が外側へ向けられている。言い換えると、弾性片25は、クランク型の後部と、J字型の前部とを繋げた構成とされる。この弾性片25は、後部と前部との境界部分を支点として上下方向(端子金具11や配線基板Bの挿入方向と交差(直交)する方向)に沿って弾性変形可能とされ、後部が弾性変形時に変位を伴わない基端部25a(固定部)とされるのに対し、前部が弾性変形時に変位するアーム部25b(可動部)とされる。この弾性片25のアーム部25bにおける内端部分が、端子金具11の基板接続部14に対して接触可能な端子接触部25cとされる。この端子接触部25cの内面(基板接続部14との接触面)には、合成樹脂などからなる絶縁層28が形成されている。これにより、端子金具11同士の短絡が防止される。
装着金具13をハウジング12に装着した状態では、弾性片25のアーム部25bが弾性片収容空間20内に収容されるとともに、その端子接触部25cがキャビティ18内に進出するようになっている(図3)。つまり、端子接触部25cは、端子金具11の挿入経路上に配されるので、この状態から端子金具11を挿入すると、基板接続部14によって弾性片25が外方へ押圧されて外側へ開くよう弾性変形される。そして、端子金具11を正規深さまで挿入した状態では、弾性片25によって基板接続部14における被押圧面14bが基板挿入空間19側へ弾性的に押圧されるようになっている。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。カードエッジコネクタ10の製造手順、及び配線基板Bとの嵌合作業について順次に説明する。
まず、ワイヤハーネスの製造現場において、各電線Wに対して各端子金具11を圧着接続した後、端子金具11は、電線W群と共にハウジング12との組付現場へと搬送される。ここで、端子金具11の基板接続部14は、ハウジング12に組み付けられるまでの間(ワイヤハーネスの製造工程や組付現場への搬送過程)、外部に露出した状態とされるものの、湾曲形状で弾性に富んだ弾性片25と比較すると、直線状に延出する剛性の高い部位であるため、仮に電線Wなどが引っ掛かっても損傷を受け難くなっている。
一方、弾性片25を有する装着金具13は、ワイヤハーネスの製造現場とは別の製造現場にて製造された後、ハウジング12との組付現場においてハウジング12に対して装着される。ハウジング12に対して組み付けられるまでの間、装着金具13はワイヤハーネスとは別途に製造・搬送され、互いに干渉し合うことがないから、従来のように製造工程で弾性片25に電線Wなどが引っ掛かるのが防止されている。
組付現場では、図3に示すように、先に装着金具13をハウジング12に対して装着しておく。この状態では、各弾性片25が各弾性片収容空間20内に収容されるとともに、各端子接触部25cが各キャビティ18内に進出して配される。この状態で、電線Wに接続された各端子金具11を所定の姿勢としつつキャビティ18内に後方から挿入する。挿入過程では、キャビティ18内に進出した弾性片25のアーム部25bが基板接続部14によって外方へ押圧されることで、外側へ開くようにして弾性変形される。また、ランス17は、キャビティ18の外壁18cによって一旦弾性変形させられる。
端子金具11を正規深さまで挿入すると、図1に示すように、基板接続部14の前端面がキャビティ18の前端面に突き当たるとともに、ランス17が復元して弾性片収容空間20内に進出しつつその自由端が弾性片収容空間20の後端面20a(キャビティ18の外壁18cの前端面)に対して係止され、もって端子金具11が抜け止め状態に保持される。この状態では、基板接続部14における被押圧面14bが弾性片25のアーム部25bによって弾性的に内方、つまり基板挿入空間19側へ押圧される。この弾性片25による押圧力によって、端子金具11全体が前端側が内向きにおじぎをするように僅かに傾けられ、その分だけ基板挿入空間19が狭められる。なお、弾性片25の端子接触部25cと端子金具11の基板接続部14との間には、絶縁層28が介在しているので、複数本の弾性片25が基部24で連結されていても、端子金具11同士が短絡することがない。
上記のようにしてカードエッジコネクタ10の組み付けが完了したら、続いて配線基板Bを嵌合接続する作業を行う。配線基板Bを基板挿入空間19内に前方から挿入する際には、ガイド部22のガイド面23及び基板接続部14の誘い込み面16によって配線基板Bが誘い込まれて円滑に基板挿入空間19内に挿入される。挿入過程では、各弾性片25によって僅かに内向きに傾斜(変位)させられた上下の基板接続部14が配線基板Bによって外向きに押し拡げられて、再び水平な姿勢へと戻される。このとき、各弾性片25も外向きに押し拡げられてその弾性変形量が増加される。
そして、配線基板Bが正規深さまで挿入されると、図4に示すように、配線基板Bの各端子接続部Baに対して対応する各基板接続部14の基板接触面14aが導通接触される。この状態では、各弾性片25によって各基板接続部14が配線基板B側へ弾性的に押圧されるので、基板接続部14を端子接続部Baに対して所望の接圧で良好に接続することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、配線基板Bの板面に沿って直線的に延出する形態の基板接続部14を配線基板B側とは反対側から弾性的に押圧可能な金属材料からなる弾性片25を備えた装着金具13をハウジング12に設けるようにしたから、端子接続部Baに対する基板接続部14の接圧を十分に得ることができる。弾性片25は、金属材料からなるので、長期間にわたって良好な弾性力を発揮することができる。このように端子金具11側に配線基板Bの板面に沿って直線的に延出する形態の基板接続部14を設け、弾性力を発揮する弾性片25を端子金具11とは別途にハウジング12に装着される装着金具13側に設けるようにしたから、従来のように製造過程で弾性片25に電線Wなどが引っ掛かることが防止され、もって所望の接圧を確実に得ることができる。これにより、高い接続信頼性を得ることができる。
また、基板接続部14及び弾性片25よりも前方へ突き出すとともに、配線基板Bの挿入動作をガイド可能とされ、且つ弾性片25を収容可能な弾性片収用空間20を備えたガイド部22をハウジング12に設けるようにしたから、配線基板Bの挿入を円滑なものとすることができるとともに、弾性片25の保護を図ることができ、その変形を防止することができる。
また、弾性片収容空間20には、幅方向に複数並んで設けられた各弾性片25間を仕切る仕切り壁21が設けられているから、仕切り壁21により弾性片収容空間20が分割されてその開口間口が狭められる。これにより、外部から弾性片収容空間20内に異物などが侵入し難くなる。また、ガイド部22の補強を図ることもできる。
また、弾性片25は、幅方向に複数並んで設けられた端子金具11に対応した本数設けられ、各弾性片25が各基板接続部14を個別に押圧するようになっているから、仮に1本の弾性片が複数の基板接続部14を押圧する場合には、基板接続部14に対する接触位置が幅方向にずれると、弾性片が幅方向に傾くなどして各基板接続部14に均等な弾性力を付与できなくなる可能性があるのと比較すると、各基板接続部14に対して偏り無く均等に弾性力を付与することができる。
また、弾性片25が設けられた装着金具13の基部24は、ハウジング12の周面を取り囲む略筒状に形成されている。弾性片25が基板接続部14を押圧するのに伴って弾性変形したとき、基部24にはハウジング12から離間する方向への力が作用することになるが、基部24がハウジング12の周面を取り囲んでいるので、上記力による基部24の変位が抑制され、もって基板接続部14に対して付与される弾性力が低減するのが防止され、高い接続信頼性が得られる。
また、弾性片25における基板接続部14との接触部位には、絶縁層28が設けられているから、弾性片25が複数の基板接続部14に対して接触される場合や、複数の弾性片25が繋がっている場合でも、絶縁層28によって基板接続部14と弾性片25とが絶縁されることにより、端子金具11間が短絡される事態が防止される。
また、配線基板Bの表裏両面に端子接続部Baが設けられるとともに、端子金具11が配線基板Bを挟んだ位置に一対形成され、さらに弾性片25が各基板接続部14の配線基板B側とは反対側に一対配されているから、配線基板Bの表裏両側から各弾性片25によって各基板接続部14が配線基板Bへ向けて押圧され、接続信頼性を一層向上させることができる。また、多極のものにも容易に対応することができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図5ないし図8によって説明する。この実施形態2では、装着金具13Aがハウジング12Aに対して2つの装着位置間で移動可能とされるものを示す。なおこの実施形態2では、上記した実施形態1と同様の構造には、同一の符号を用いるとともにその末尾に添え字Aを付すものとし、構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
装着金具13Aは、ハウジング12Aに対して相対的に後退した仮装着位置(図5及び図6)と、相対的に前進した本装着位置(図7及び図8)との2位置間を前後方向に沿って移動可能な状態で装着されている。そして、装着金具13Aにおける各弾性片25Aには、仮装着位置において弾性片25Aを基板接続部14Aから離間するよう弾性変形した姿勢に支持する支持部30が設けられている。
支持部30は、弾性片25Aのうちアーム部25bAと基端部25aAとの境界位置に設けられ、弾性片25Aを部分的に屈曲させて内向きに突出する形態とされている。支持部30は、略円弧状に内方へ膨出する形状に形成されている。そして、この支持部30は、装着金具13Aがハウジング12Aに対して仮装着位置に装着された状態では、図5に示すように、キャビティ18Aの外壁18cAの外面に乗り上げることで、その前側のアーム部25bAを外側に開いた姿勢に弾性変形した状態で支持できるようになっている。この状態では、端子接触部25cAが端子金具11Aの挿入経路の外側に退避した位置に配され、これにより弾性片25Aが基板接続部14Aに対して接触不能な状態とされる。
その一方、キャビティ18Aの外壁18cAにおける弾性片収容空間20Aに臨む前端角部には、テーパ状の逃がし面31が形成され、これにより支持部30に対する逃がし空間32が確保されている。従って、装着金具13Aがハウジング12Aに対して本装着位置に装着されると、支持部30が上記逃がし空間32内に逃がされることで、弾性片25Aの支持状態が解除されてほぼ自然状態となる。従って、端子金具11Aを挿入していない状態で装着金具13Aを本装着位置に装着すると、端子接触部25cAがキャビティ18A内、つまり端子金具11Aの挿入経路上に進出できるようになっている。
ハウジング12Aの後部12bAにおける上下外面には、保持突部33が突出して設けられている。これに対し、装着金具13Aの基部24Aにおける上部及び下部には、保持突部33が嵌合可能な仮装着位置用保持孔34と、本装着位置用保持孔35とが前後に並んで設けられている。保持突部33が仮装着位置用保持孔34と本装着位置用保持孔35とのいずれかに嵌合・係止されることで、ハウジング12Aに対して装着金具13Aを仮装着位置と本装着位置との2位置に選択的に保持できるようになっている。また、保持突部33の周面には、装着金具13Aの移動に伴って装着金具13Aの基部24Aが保持突部33に乗り上げ易くなるよう円弧状の案内面が形成されている。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。まず、図5に示すように、ハウジング12Aに対して装着金具13Aを仮装着位置に装着しておく。この仮装着位置では、支持部30がキャビティ18Aの外壁18cAに乗り上げているので、弾性片25Aが外側に開いた状態に弾性変形し、その端子接触部25cAがキャビティ18Aの外側に退避している。
この状態で電線Wの端部に接続した端子金具11Aをキャビティ18A内に挿入する。この端子金具11Aの挿入過程では、端子金具11Aの基板接触部Aは、弾性片25Aに対して非接触の状態でキャビティ18A内に進入していく。従って、実施形態1と比較すると端子金具11Aの挿入抵抗が低く、作業性に優れる。図6に示すように、各端子金具11Aをキャビティ18A内に挿入した状態では、上下の基板接続部14A間の間隔は、配線基板Bの厚み寸法とほぼ同じ大きさとされる。
全ての端子金具11Aをキャビティ18A内に挿入し終えたら、続いて配線基板Bを挿入する作業を行う。配線基板Bを基板挿入空間19A内に前方から挿入する過程では、未だ基板接続部14Aに対して弾性片25Aから弾性力が付与されていないので、殆ど挿入抵抗が無い状態で配線基板Bを挿入することができる。従って、実施形態1と比較すると配線基板Bの挿入作業性に優れる。
図7に示すように、配線基板Bが正規深さまで挿入されたら、続いて装着金具13Aを本装着位置へと移動させる作業を行う。装着金具13Aを仮装着位置から本装着位置へ向けて前進させると、支持部30がキャビティ18Aの外壁18cAの外面に摺動される。そして、本装着位置に達すると、図8に示すように、支持部30が外壁18cAの外面から逃がし面31に達し、逃がし空間32内に逃がされることで、弾性片25Aは、復元しつつ内向きに閉じるよう変位する。これに伴い、アーム部25bAの端子接触部25cAが基板接続部14Aに接触し、基板接続部14Aが内向きに弾性的に押圧される。これにより、基板接続部14Aを配線基板Bの端子接触部25cAに対して所望の接圧でもって安定的に導通接触させることができる。
なお、上記作業手順は適宜に変更することができ、例えば先に装着金具13Aを本装着位置へ移動させてから、配線基板Bの挿入作業を行うようにしてもよい。
一方、メンテナンスなどの事情により、端子金具11Aをハウジング12Aから取り外す場合には、まず装着金具13Aを本装着位置から仮装着位置へ移動させてから、配線基板Bを引き抜き、その後ランス17Aの係止状態を解除しつつ電線Wを引っ張って端子金具11Aをキャビティ18Aから抜き取るようにすればよい。また、装着金具13Aの移動作業時には、基部24Aがハウジング12Aの周りを取り囲む筒状をなしているので、ハウジング12Aの外周面を移動のガイドとして利用することができ、操作性が良好になっている。
以上説明したように本実施形態によれば、弾性片25Aがハウジング12Aに対して装着される装着金具13Aの基部24Aに設けられるとともに、装着金具13A(基部24A)は、弾性片25Aが基板接続部14Aから離間した仮装着位置と、弾性片25Aが基板接続部14Aを弾性的に押圧する本装着位置とを移動可能な状態でハウジング12Aに保持されているから、ハウジング12Aに端子金具11Aを収容する際や、配線基板Bを基板接続部14Aに接触させる際に、装着金具13Aをハウジング12Aに対して仮装着位置に保持させておけば、組み付けに必要な力を低減することができ、もって作業性が良好なものとなる。また、弾性片25Aに設けた支持部30によって仮装着位置において弾性片25Aを基板接続部14Aから離間した姿勢に支持することができる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図9ないし図15によって説明する。この実施形態3では、仮装着位置において弾性片57が自然状態とされるものを示す。なおこの実施形態3では、上記した実施形態1,2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
カードエッジコネクタ40は、図9に示すように、ワイヤハーネスの電線Wに対して接続される端子金具41と、端子金具41が収容されるハウジング42と、ハウジング42に対して装着される装着金具43とから構成される。このカードエッジコネクタ40には、表裏両面に端子接続部Baが設けられた配線基板Bが嵌合接続されるようになっている。
端子金具41は、図9に示すように、いわゆる雄型の端子とされており、前側から順に、前後方向に沿って直線的に延出する基板接続部44と、略箱型をなす本体部45と、電線Wの端部に圧着接続される電線接続部46とを繋いだ構成とされる。基板接続部44は、板状(タブ状)をなすとともにその板面を上下に向けた姿勢で本体部45の底壁に連結されている。基板接続部44は、その底面が本体部45や電線接続部46と略面一状をなしている。本体部45のうち基板接続部44側とは反対側の壁からは、片持ち状のランス47が切り起し形成されている。
ハウジング42は、全体が横長な略ブロック状をなすハウジング本体48と、ハウジング本体48の両側部から前方へ延出する一対の保護壁49とから構成される。ハウジング本体48には、端子金具41を後方から挿入可能なキャビティ50が上下2段、幅方向に複数室、等間隔に並んで設けられている。各キャビティ50の周面のうち、上下のキャビティ50を仕切る隔壁50a側とは反対側の面には、前方へ開口するランス47用の係止溝51が形成されている。また、各キャビティ50の前壁には、基板接続部44を前方外部へ挿通可能な挿通孔52が前方へ開口して形成されている。
端子金具41をキャビティ50内に挿入した状態では、図10に示すように、基板接続部44がハウジング本体48の前端面48aよりも前方へ突出している。そして、上下のキャビティ50に挿入された端子金具41の基板接続部44間には、配線基板Bの厚み寸法とほぼ同じ間隔の基板挿入空間53が形成されるようになっている。また、ハウジング本体48の前端面48aには、基板挿入空間53に連通する基板嵌合凹部54が形成され、ここに配線基板Bの先端部が嵌合可能とされる。
保護壁49は、図9及び図11に示すように、縦長な板状をなすとともにハウジング本体48の前端面48aから前方へ向けて真っ直ぐに延出する形態とされる。保護壁49は、ハウジング本体48のほぼ全高さにわたる高さを有している。ハウジング本体48における保護壁49の内側位置には、装着金具43の一部を収容可能な収容溝55が形成されている。収容溝55は、前方へ開口する形態とされている。
装着金具43は、略筒状をなす基部56と、基部56の前端から前方へ向けて延出する弾性片57とから構成され、ハウジング42に対して前方から装着される。基部56は、装着状態でハウジング本体48の周面を取り囲む略角筒状に形成されている。基部56のうち幅方向両端に位置する両側部56aには、配線基板Bの先端部における側部が進入可能な溝部58が前方へ開放するよう切り欠いて形成されている。この溝部58の奥端面は、配線基板Bの先端面が突き当て可能な受け部59とされている。
弾性片57は、基部56のうち上部及び下部(配線基板Bに沿った横長部分)から前方へ延びる片持ち状に形成されている。弾性片57は、ハウジング42に収容される端子金具41の数に対応してスリット60により複数本に分岐され、そのピッチは幅方向に並んだ端子金具41間のピッチと一致している。
この弾性片57は、基部56の前端から前方へ向けて真っ直ぐに延びた後、折り返すようにして内向きに湾曲されて、自由端にかけて略円弧状に形成されている。この弾性片57は、真直部分と湾曲部分との境界部分を支点として上下方向(端子金具41や配線基板Bの挿入方向と略直交(交差)する方向)に沿って弾性変形可能とされ、真直部分が弾性変形時に変位を伴わない基端部57a(固定部)とされるのに対し、湾曲部分が弾性変形時に変位するアーム部57b(可動部)とされる。この弾性片57のアーム部57bにおける内端部分が、端子金具41の基板接続部44に対して接触可能な端子接触部57cとされる。この端子接触部57cの内面(基板接続部44との接触面)には、合成樹脂などからなる絶縁層61が形成されている。
上記した構成の装着金具43は、ハウジング42に対して相対的に前進した仮装着位置(図9〜図13)と、相対的に後退した本装着位置(図14及び図15)との2位置間を前後方向に沿って移動可能な状態で装着されている。この装着金具43における仮装着位置から本装着位置への移動方向は、カードエッジコネクタ40に対する配線基板Bの挿入方向と一致している。装着金具43をハウジング42に対して仮装着位置に装着した状態では、図10に示すように、各弾性片57がキャビティ50内に挿入された各端子金具41の基板接続部44よりも前方へ突き出した位置に配されるようになっている。言い換えると、各弾性片57は、各基板接続部44の前方に隣接する位置に確保された退避空間62に配されていて、自然状態とされる。従って、仮装着位置では、各弾性片57が端子金具41の挿入経路から外れた位置に配されるとともに、基板接続部44から離間して互いに接触不能とされる。
この仮装着位置では、上下に(配線基板Bの厚み方向について)対向する両弾性片57における端子接触部57c間の間隔は、上下の両基板接続部44間の間隔よりも小さく、且つ配線基板Bの厚み寸法とほぼ同じに設定されている。上下の両弾性片57におけるアーム部57b間の間隔は、端子接触部57cから前側に行くに連れて広くなっているので、アーム部57bの前端部により配線基板Bの挿入動作をガイド可能とされる。この仮装着位置では、図11に示すように、受け部59が基板接続部44の前端位置よりは後側で、且つハウジング本体48の前端面48aよりは前側に位置している。このとき、装着金具43の基部56の側部56aにおける後端面と、収容溝55の奥端面との間には、装着金具43の移動ストローク分の空間が空けられている。また、この仮装着位置では、両保護壁49が各弾性片57よりも前方へ突出して配されているので、各弾性片57及び各基板接続部44の全域が側方から覆われて保護が図られる。
一方、本装着位置では、図14に示すように、各弾性片57の端子接触部57cが各基板接続部44の前端位置よりも後側に位置しており、弾性片57により基板接続部44における被押圧面44aが内向きに押圧されるようになっている。この本装着位置では、図15に示すように、基部56の両側部56aの後端面が溝部58の奥端面の直前位置に配されるか、当接されるようになっている。また、この本装着位置では、基部56の上部及び下部の後端面がハウジング42の後端面と略面一状をなす。
ハウジング42に対する装着金具43の保持構造については、実施形態2に記載したものと同様であり、ハウジング本体48の上下外面に形成した保持突部63と、装着金具43の基部56における上部及び下部に前後に並んで形成した本装着位置用保持孔64と、仮装着位置用保持孔65とから構成される。保持突部63が仮装着位置用保持孔65と本装着位置用保持孔64とのいずれかに嵌合・係止されることで、ハウジング42に対して装着金具43を仮装着位置と本装着位置との2位置に選択的に保持することができる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。まず、図9に示すように、ハウジング42に対して装着金具43を仮装着位置に装着しておく。この仮装着位置では、各弾性片57が端子金具41の挿入経路の前方に確保された退避空間62に配されて自然状態とされる。
この状態で電線Wの端部に接続した端子金具41をキャビティ50内に挿入する。この挿入過程では、弾性片57が退避空間62に逃がされているので、基板接続部44が弾性片57に対して接触・干渉することがなく、挿入抵抗の低減が図られている。端子金具41が正規深さまで挿入された状態では、図10及び図11に示すように、基板接続部44の直前位置に弾性片57が離間して配されることになる。また、各端子金具41をキャビティ50内に挿入した状態では、上下の基板接続部44間に基板挿入空間53が確保される。
全ての端子金具41をキャビティ50内に挿入し終えたら、続いて配線基板Bを挿入する作業を行う。配線基板Bは、基板接続部44の前方に配された上下の両弾性片57によって先行してガイドされることで、円滑に両基板接続部44間の基板挿入空間53へと導かれる。この挿入過程では、未だ基板接続部44に対して弾性片57から弾性力が付与されていないので、殆ど挿入抵抗が無い状態で配線基板Bを挿入することができる。この挿入過程では、配線基板Bの先端部の両側部が基部56の両溝部58内に進入する。
配線基板Bが両基板接続部44間の基板挿入空間53内に進入し、図12及び図13に示す深さに達すると、配線基板Bの先端部の両側部の先端面が溝部58の奥端面である受け部59に対して突き当てられる。この状態から、さらに配線基板Bをハウジング42に対して奥方へ押し込むと、受け部59が後方へ押圧されるとともに、仮装着位置の装着金具43がハウジング42に対して相対的に後退変位させられる。これに伴い、各弾性片57が各基板接続部44の被押圧面44aに乗り上げるとともに外側に開くように弾性変形させられる。
そして、配線基板Bが正規深さまで挿入されると、図14及び図15に示すように、装着金具43が本装着位置に達するとともに、各基板接続部44が各弾性片57の端子接触部57cによって内向きに弾性的に押圧される。これにより、基板接続部44を配線基板Bの端子接触部57cに対して所望の接圧でもって安定的に導通接触させることができる。なお、メンテナンスなどの事情により端子金具41をハウジング42から取り外す場合には、例えば配線基板Bを引き抜いてから、装着金具43を本装着位置から仮装着位置へ移動させ、その後端子金具41を引き抜くようにすればよい。その他にも、例えば装着金具43を本装着位置から仮装着位置へ移動させる操作によって、配線基板Bを所定位置まで押し出すようにしてもよい
以上説明したように本実施形態によれば、仮装着位置では弾性片57が基板接続部44に隣接する退避空間62にて自然状態とされ、本装着位置に至ると弾性片57が弾性変形しつつ基板接続部44に乗り上げるようになっているから、仮装着位置において弾性片57の弾性力が劣化するのが防止される。
また、仮装着位置では、弾性片57が基板接続部44よりも前方へ突き出した位置に配されるとともに、配線基板Bの挿入動作をガイド可能なガイド機能を有しているから、実施形態1,2のようにハウジングに配線基板用のガイド部を設けた場合と比較して、ハウジング42の構造の簡素化を図ることができる。
また、装着金具43の基部56には、仮装着位置において配線基板Bが所定深さまで挿入されたときに、配線基板Bの先端部が突き当てられる受け部59が設けられているから、配線基板Bの挿入操作によって装着金具43を仮装着位置から本装着位置へ移動させることができる。つまり、ワンアクション操作によって配線基板Bと端子金具41とを接続することができ、作業性に優れる。
また、ハウジング42には、弾性片57を側方から覆う保護部が設けられているから、基板接続部44よりも前方へ突き出した弾性片57を保護することができ、弾性片57の変形を防止することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した実施形態1,2に示した端子金具の基板接続部は、箱型に限らず、実施形態3と同様に板状であってもよい。同様に実施形態3に示した端子金具の基板接続部は、板状に限らず、実施形態1,2と同様に箱型であってもよい。その他にも基板接続部の形状は、要は直線的に延出する形態であれば適宜に変更可能であり、例えば柱状や棒状であってもよい。
(2)上記した実施形態2,3では、装着金具がハウジングに対して前後方向に沿って移動する場合を示したが、装着金具がハウジングに対して幅方向に沿って移動するようにしたものも本発明に含まれる。特に、実施形態3では、基板接続部に対して幅方向に隣り合う側方位置に退避空間を確保すればよい。
(3)上記した各実施形態では、端子金具の本数分だけ弾性片が形成され、各基板接続部を対応する弾性片によって個別に押圧した場合を示したが、1本の弾性片によって複数本の端子金具を押圧するようにしてもよい。
(4)上記した実施形態2では、弾性片側に支持部を設けた場合を示したが、ハウジング側に支持部を設けるようにしてもよい。具体的には、キャビティの外壁の外面に突出する形態の支持部を設け、その支持部により弾性片を弾性変形した姿勢に支持するようにすればよい。
(5)上記した実施形態3では、ハウジング側に保護壁を設けた場合を示したが、装着金具の基部に保護壁を設けるようにしたものも本発明に含まれる。また、保護壁を省略することも可能である。
(6)上記した実施形態2,3では、装着金具側に各保持孔が、ハウジング側に保持突部が設けられた場合を示したが、逆に装着金具側に保持突部を、ハウジング側に各保持孔(保持凹部)を設けるようにしてもよい。
(7)上記した実施形態1,2では、隣り合う弾性片間を仕切る仕切り壁を設けた場合を示したが、仕切り壁を部分的にまたは全面的に省略することも可能である。
(8)上記した各実施形態では、装着金具の基部が筒状に形成された場合を示したが、ハウジングの外周面のうち3面を覆う断面コ字型としたものや、2面を覆う断面L字型としたものも本発明に含まれる。さらには、基部を平板状に形成し、ハウジングに形成した溝部に差し込んで保持するようにしたものも本発明に含まれる。
(9)上記した各実施形態では、ハウジングに対して別体の装着金具を取り付けるようにした場合を示したが、ハウジングに対して装着金具をインサートすることで一体化したものも本発明に含まれる。
(10)上記した各実施形態では、弾性片の一部にのみ絶縁層を形成した場合を示したが、その形成範囲は適宜に変更可能である。例えば、弾性片の全域を絶縁層で覆う形態や、装着金具の全域を絶縁層により覆う形態としてもよい。
(11)上記した各実施形態では、配線基板の表裏両面に端子接続部が設けられ、端子金具が上下2段に配されるカードエッジコネクタを例示したが、配線基板の表裏いずれか一面にのみ端子接続部が設けられ、端子金具が1段とされたカードエッジコネクタにも本発明は適用可能である。
(12)端子金具や弾性片などの数は、適宜に変更可能である。
(13)上記した各実施形態では、電線に対して圧着接続される端子金具を例示したが、電線に対して圧接接続されるタイプの端子金具を備えたものにも本発明は適用可能である。
本発明の実施形態1に係るカードエッジコネクタ及び配線基板の側断面図 カードエッジコネクタの平面図 端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図 配線基板を挿入した状態を示す側断面図 本発明の実施形態2に係るカードエッジコネクタに端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図 装着金具を仮装着位置として端子金具を挿入した状態を示す側断面図 配線基板を挿入した状態を示す側断面図 装着金具を本装着位置へ移動させた状態を示す側断面図 本発明の実施形態3に係るカードエッジコネクタに端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図 装着金具を仮装着位置として端子金具を挿入した状態を示す側断面図 装着金具を仮装着位置として端子金具を挿入した状態を示す平断面図 配線基板を挿入する途中で配線基板が受け部に突き当たった状態を示す側断面図 配線基板を挿入する途中で配線基板が受け部に突き当たった状態を示す平断面図 配線基板が挿入されて装着金具が本装着位置に達した状態を示す側断面図 配線基板が挿入されて装着金具が本装着位置に達した状態を示す平断面図
符号の説明
10,10A,40…カードエッジコネクタ
11,11A,41…端子金具
12,12A,42…ハウジング(コネクタハウジング)
14,14A,44…基板接続部
20,20A…弾性片収容空間
21…仕切り壁
22…ガイド部
24,24A,56…基部
25,25A,57…弾性片
28,61…絶縁層
30…支持部
49…保護部
59…受け部
62…退避空間
B…配線基板
Ba…端子接続部

Claims (13)

  1. 配線基板の板面に沿って直線的に延出する形態とされるとともに、前方から挿入される前記配線基板の板面に設けられた端子接続部に対して導通接触される基板接続部を有する端子金具と、
    前記端子金具が収容されるコネクタハウジングと、
    前記コネクタハウジングに設けられるとともに、前記基板接続部を前記配線基板側とは反対側から弾性的に押圧可能な金属材料からなる弾性片とを備えているカードエッジコネクタ。
  2. 前記弾性片が前記コネクタハウジングに対して装着される基部に設けられるとともに、この基部は、前記弾性片が前記基板接続部から離間した仮装着位置と、前記弾性片が前記基板接続部を弾性的に押圧する本装着位置とを移動可能な状態で前記コネクタハウジングに保持されている請求項1記載のカードエッジコネクタ。
  3. 前記コネクタハウジングまたは前記弾性片のいずれか一方には、前記仮装着位置において前記弾性片を前記基板接続部から離間するよう弾性変形した姿勢に支持する支持部が設けられ、前記基部が前記本装着位置に達するのに伴って前記支持部による前記弾性片の支持状態が解除されるようになっている請求項2記載のカードエッジコネクタ。
  4. 前記仮装着位置では、前記弾性片が前記基板接続部に隣接する位置に確保された退避空間にて自然状態とされ、前記本装着位置に至ると、前記弾性片が弾性変形しつつ前記基板接続部を押圧するようになっている請求項2記載のカードエッジコネクタ。
  5. 前記コネクタハウジングには、前記基板接続部及び前記弾性片よりも前方へ突き出すとともに、前記配線基板の挿入動作をガイド可能とされ、且つ前記弾性片を収容可能な弾性片収容空間を備えたガイド部が設けられている請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のカードエッジコネクタ。
  6. 前記弾性片が幅方向に複数並んで設けられるものであって、前記ガイド部における前記弾性片収容空間には、前記各弾性片間を仕切る仕切り壁が設けられている請求項5記載のカードエッジコネクタ。
  7. 前記仮装着位置では、前記弾性片が前記基板接続部よりも前方へ突き出した位置に配されるとともに、前記配線基板の挿入動作をガイド可能なガイド機能を有している請求項4記載のカードエッジコネクタ。
  8. 前記基部には、前記仮装着位置において前記配線基板が所定深さまで挿入されたときに、前記配線基板の先端部が突き当てられる受け部が設けられている請求項7記載のカードエッジコネクタ。
  9. 前記コネクタハウジングまたは前記基部のいずれか一方には、前記弾性片を側方から覆う保護部が設けられている請求項7または請求項8記載のカードエッジコネクタ。
  10. 前記端子金具が幅方向に複数並んで設けられるものであって、前記弾性片が前記各端子金具に対応した本数設けられている請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のカードエッジコネクタ。
  11. 前記弾性片が前記コネクタハウジングに装着される基部に設けられるとともに、この基部が前記コネクタハウジングの周面を取り囲む略筒状に形成されている請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のカードエッジコネクタ。
  12. 前記弾性片における前記基板接続部との接触部位には、絶縁層が設けられている請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のカードエッジコネクタ。
  13. 前記配線基板の表裏両面に前記端子接続部が設けられるとともに、前記端子金具が前記配線基板を挟んだ位置に一対配され、さらに前記弾性片が前記各基板接続部の前記配線基板側とは反対側に一対配されている請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のカードエッジコネクタ。
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JP2006268629A Pending JP2008091106A (ja) 2006-09-29 2006-09-29 カードエッジコネクタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013055007A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Japan Aviation Electronics Industry Ltd コネクタ

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