JP2008089402A - 情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる視点から撮像し取得された複数の画像に基づき必要な被写体部分の3次元情報を精度良く迅速に取得できる情報処理技術を提供する。
【解決手段】ステレオカメラによりステレオ画像を取得した情報処理システムでは、まずSAD法を用いて高速にステレオ画像間の対応点探索を行い、ステレオカメラからの距離を表す画像全体のレンジデータGdを生成する。次に、レンジデータGdにおける距離情報を参照し、ステレオカメラから例えば50cm〜150cmの距離範囲に入る人物M1に対応した画像領域をステレオ画像において特定する。そして、特定された画像領域のみについてPOC法を用いた精度の良い対応点探索を行い、認証処理等に必要な人物M1の3次元情報を取得する。その結果、必要な被写体部分の3次元情報を精度良く迅速に取得できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、異なる視点から被写体を撮像する撮像手段によって取得された複数の画像に関する処理を行う情報処理技術に関する。
近年、セキュリティシステムによって入退室の管理を行うオフィスやマンション等が増えている。これは、許可された人物のみを入退室させることで、機密情報の漏洩を防いだり、不審者の侵入を未然に防ぐことが主な目的である。
上記のセキュリティシステムにおいて、入退室が許可された人物であるか否かを認証する手法としては、IDカードスキャンやパスワード入力の他に生体情報識別による方法がある。
この生体情報識別のうち画像処理による顔認識については、非接触で認証処理を行えるため、指紋や指静脈認証のように機器に対して手をかざしたりする必要がなく、出入り口にカメラ等を設置しておくことで停滞なく入退室することができるといった利点がある。
画像処理による顔認識においては、1台のカメラで取得された2次元画像から人物の顔を検出して認証を行う方法もあるが、複数台のカメラで撮影して得られた複数の2次元画像から顔の3次元形状を求めることで、より精度の高い認証を行うことができる。
複数の2次元画像から3次元形状情報を求める手法としてはステレオ法がよく知られているが、そのためには複数の画像上で同一の物体がどこに写っているかの関係(対応点関係)を把握する必要がある(例えば特許文献1参照)。この対応点関係を高精度に求める方法としては、POC法(位相限定相関法)を用いた対応点探索手法がある。
特開2006−177937号公報
しかしながら、上記のPOC法による対応点探索手法では、高精度な3次元情報が得られるものの、演算量が多く処理コストが高いため、撮影された画像全体に適用すると相当な処理時間が必要となる。これでは、上述した顔認識にかかる時間が長くなって、その利便性が損なわれることとなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、異なる視点から撮像し取得された複数の画像に基づき、必要な被写体部分の3次元情報を精度良く迅速に取得できる情報処理技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、異なる視点から被写体を撮像する撮像手段によって取得された複数の画像に関する処理を行う情報処理システムであって、(a)前記複数の画像間で対応点を探索する第1探索手段と、(b)前記第1探索手段で行われる第1の対応点探索処理と異なる第2の対応点探索処理により、前記複数の画像間で対応点を探索する第2探索手段と、(c)前記第1の対応点探索処理を実行してから前記第2の対応点探索処理を実行することにより、前記複数の画像に写る被写体全体から抽出される特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する情報取得手段とを備えるとともに、前記情報取得手段は、(c-1)前記撮像手段によって取得された画像全体について前記第1の対応点探索処理を行い、前記撮像手段から被写体上の各位置までの距離情報を保有するレンジデータを生成するレンジデータ生成手段と、(c-2)前記撮像手段からの距離に関して前記特定の被写体部分を抽出するための距離範囲を設定する設定手段と、(c-3)前記レンジデータにおける前記距離情報に基づき、前記設定手段で設定される距離範囲に属する被写体部分を抽出する抽出手段と、(c-4)前記複数の画像のうち少なくとも1の画像において、前記抽出手段で抽出された被写体部分が写る画像領域を特定する特定手段と、(c-5)前記特定手段で特定された画像領域について前記第2の対応点探索処理を行い、前記特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する3次元情報取得手段とを有する。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る情報処理システムにおいて、(d)前記距離範囲に関する情報を保持する保持手段をさらに備え、前記設定手段は、前記保持手段で保持される情報に基づき、前記距離範囲を設定する手段を有する。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る情報処理システムにおいて、(e)画像表示が可能な表示手段と、(f)所定の操作入力に応答し、前記表示手段に表示される画像上の位置を指定する位置指定手段とをさらに備えるとともに、前記設定手段は、前記レンジデータ生成手段で生成されたレンジデータに基づく画像表示を前記表示手段で行うとともに、当該表示画像において前記位置指定手段により指定されるレンジデータ上の位置を特定する位置特定手段と、前記位置特定手段で特定されたレンジデータ上の位置に対応する前記距離情報に基づき、前記距離範囲を設定する手段とを有する。
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る情報処理システムにおいて、前記撮像手段は、前記複数の画像のうち少なくとも1の画像についてデータサイズを削減する画像圧縮処理を行い、圧縮画像を生成する画像圧縮手段と、前記画像圧縮手段で生成された圧縮画像と、前記撮像手段に設けられる前記レンジデータ生成手段で生成されたレンジデータとを送信する送信手段とを有しており、前記位置特定手段は、前記送信手段によって送信されたレンジデータに基づく画像表示とともに、前記送信手段によって送信された圧縮画像に基づく画像表示を前記表示手段で行う手段を有する情報処理システム。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係る情報処理システムにおいて、前記3次元情報取得手段は、前記レンジデータ生成手段で行われる第1の対応点探索処理によって得られた前記複数の画像間の対応点情報に基づき、前記第2の対応点探索処理に関する各対応点探索の開始位置を決定する決定手段を有する。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る情報処理システムにおいて、前記第2の対応点探索処理は、位相限定相関法を用いた対応点探索処理である。
また、請求項7の発明は、情報処理システムに搭載されたコンピュータにおいて実行されることにより、当該情報処理システムを請求項1ないし請求項6のいずれかの発明に係る情報処理システムとして機能させるプログラムである。
また、請求項8の発明は、異なる視点から被写体を撮像する撮像手段によって取得された複数の画像に関する処理を行う情報処理方法であって、(a)前記複数の画像間で対応点を探索する第1探索工程と、(b)前記第1探索工程で行われる第1の対応点探索処理と異なる第2の対応点探索処理により、前記複数の画像間で対応点を探索する第2探索工程と、(c)前記第1の対応点探索処理を実行してから前記第2の対応点探索処理を実行することにより、前記複数の画像に写る被写体全体から抽出される特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する情報取得工程とを備えるとともに、前記情報取得工程は、(c-1)前記撮像手段によって取得された画像全体について前記第1の対応点探索処理を行い、前記撮像手段から被写体上の各位置までの距離情報を保有するレンジデータを生成するレンジデータ生成工程と、(c-2)前記撮像手段からの距離に関して前記特定の被写体部分を抽出するための距離範囲を設定する設定工程と、(c-3)前記レンジデータにおける前記距離情報に基づき、前記設定工程で設定される距離範囲に属する被写体部分を抽出する抽出工程と、(c-4)前記複数の画像のうち少なくとも1の画像において、前記抽出工程で抽出された被写体部分が写る画像領域を特定する特定工程と、(c-5)前記特定工程で特定された画像領域について前記第2の対応点探索処理を行い、前記特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する3次元情報取得工程とを有する。
請求項1から請求項8の発明によれば、異なる視点から被写体を撮像する撮像手段によって取得された複数の画像において第1の対応点探索処理を行い画像全体についてのレンジデータを生成した後、レンジデータにおける距離情報に基づき、設定された距離範囲に属する被写体部分を抽出し、この抽出された被写体部分が写る画像領域について第2の対応点探索処理を行って特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する。その結果、必要な被写体部分の3次元情報を精度良く迅速に取得できる。
特に、請求項2の発明においては、保持手段で保持される情報に基づき距離範囲を設定するため、必要な3次元情報を自動的に取得できる。
また、請求項3の発明においては、位置指定手段により指定されるレンジデータ上の位置に対応する距離情報に基づき、距離範囲を設定するため、操作者が所望する3次元情報を取得できる。
また、請求項4の発明においては、撮像手段で取得された複数の画像のうち少なくとも1の画像についてデータサイズを削減する画像圧縮処理を行って生成された圧縮画像と、撮像手段に設けられるレンジデータ生成手段で生成されたレンジデータとを送信し、送信されたレンジデータに基づく画像表示とともに、送信された圧縮画像に基づく画像表示を行うため、撮影した画像とレンジデータとをカメラ等からスムーズに伝送して表示できる。
また、請求項5の発明においては、レンジデータ生成手段で行われる第1の対応点探索処理によって得られた複数の画像間の対応点情報に基づき、第2の対応点探索処理に関する各対応点探索の開始位置を決定するため、第2の対応点探索処理を高速に行える。
また、請求項6の発明においては、第2の対応点探索処理が位相限定相関法を用いた対応点探索処理であるため、必要な被写体部分に関する高精度な3次元情報を取得できる。
<第1実施形態>
<情報処理システムの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理システム1Aの要部構成を示すブロック図である。
情報処理システム1は、2眼のステレオカメラ(撮像手段)2と電子錠3と、これらと通信可能に接続する情報処理装置4とを備えている。ステレオカメラ2および電子錠3は、例えば図2に示すように通路から1段奥まった位置に設けられたドアDRの前面に配置されている。
ステレオカメラ2には、それぞれ撮像素子を有する2つの撮像系21、22が設けられている。これらの撮像系21、22では、カメラ正面の被写体をタイミングを同期して異なる視点から撮像できるように構成されており、撮像して取得された各画像データは、データ線Caを介して情報処理装置4に送信される。
電子錠3は、データ線Cbを介して情報処理装置4から送られる制御信号によって、開錠と閉錠との切替えが可能となっている。
情報処理装置4は、ステレオカメラ2からのデータ受信や電子錠3への信号送信を行うためのインターフェース(I/F)部41を備えている。また、情報処理装置4は、記憶部42と制御部43とを有している。
記憶部42には、ドアDRを開けて入室が許可されている登録者のデータを記録するデータベースDBと、後述する情報処理システム1の動作を行うためのプログラムPGとが格納されている。また、記憶部42は、後述する処理対象の距離範囲に関する情報やステレオ法による3次元形状情報の取得に必要なパラメータ等を記憶している。
制御部43は、コンピュータとして働くCPU43aおよびメモリ43bを有しており、情報処理装置4の各部を統括的に制御するための部位である。この制御部43で記憶部42内のプログラムPGが実行されることにより、後述する情報処理システム1の動作が行えることとなる。
また、制御部43は、図3に示すSAD処理部431と処理範囲指定部432とPOC処理部433と3次元再構成部434と認証部435との機能をソフトウェア的に実現できるように構成されている。これら各部について、以下で説明する。
SAD処理部431は、SAD(Sum of Absolute Difference)法を用いて、ステレオカメラ2で取得したステレオ画像(複数の画像)間の対応点を探索する処理(以下では「対応点探索処理」ともいう)を行い、例えばステレオ法を用いてステレオカメラ2から前方の被写体までの距離を表すレンジデータを生成する。このSAD処理部431での具体的な処理については、後で詳述する。
処理範囲指定部432では、予め定められた処理対象の距離範囲、つまりステレオカメラ2からの距離に関して特定の被写体部分を抽出するために設定される距離範囲内に入る物体の画像部分を、SAD処理部431で生成されたレンジデータから抽出する。この処理対象の距離範囲については、記憶部24で保持される処理対象の距離範囲の情報に基づき処理範囲指定部432で設定されるが、例えば図4に示すようにステレオカメラ2からの距離La(例えば50cm)から距離Lb(例えば150cm)までの範囲が指定されている。なお、図4は、図2に示すステレオカメラ2とその付近にいる人物M1〜M3を上方から見た図である(図中の矢印は人物の進行方向)。
POC処理部433は、位相限定相関(POC:Phase Only Correlation)法を用いた対応点探索処理を行う。ただし、POC処理部433では、ステレオカメラ2で取得したステレオ画像のうち、処理範囲指定部432で抽出されたレンジデータの画像部分に対応する画像領域についての対応点探索処理が行われる。
3次元再構成部434は、POC処理部433での対応点探索処理によって得られたステレオ画像間の対応点情報と、ステレオ法で3次元形状を求めるのに必要なパラメータ(カメラパラメータなど)とに基づき、必要な被写体部分の3次元情報を取得して、被写体に関する3次元形状の再構成を行う。
認証部435は、ステレオカメラ2で取得した2次元画像と、3次元再構成部434で生成された被写体の3次元形状とに基づき、記憶部42内のデータベースDBに記録される登録者のデータを参照して、ステレオカメラ2の前にいる人物の入室を許可するか否かを判断する。ここで、入室を許可する場合には、電子錠3が開錠されることとなる。
なお、認証部435において3次元形状を用いた認証処理を行うのは、例えばステレオカメラ2で得られた2次元画像において人物の顔が横向きに写っている場合でも、3次元形状に基づき正面向きの顔に補正できるためである。このように2次元画像に加え3次元形状をも用いた認証処理を行うことにより、2次元画像のみを用いた認証処理より柔軟な認証が可能となる。
以下では、SAD処理部431とPOC処理部433で行われる対応点探索処理について説明する。
<SAD処理部431での対応点探索処理>
SAD処理部431では、SAD法を用いたステレオ画像間の対応点探索処理が可能となっている。このSAD法による対応点探索について図5を参照して説明する。
図5は、SAD法を用いた対応点探索処理を説明するための図である。
ステレオカメラ2の撮像系21、22によって同期して取得された2つの画像を、基準画像aおよび参照画像Gbとして設定する。そして、参照画像Gb上での対応画素(対応点)を探索するために基準画像Ga上で指定される画素(指定点)Waoを中心点として内包するウィンドウWaを基準画像Ga上に設定するとともに、ウィンドウWaのサイズと同じサイズを有するウィンドウWbを参照画像Gbにおける複数の位置に設定する。
ここで、参照画像Gbにおける複数のウィンドウWbは、最大視差pmaxの範囲にわたって設定される。例えば、図5に示す参照画像Gb上における位置(視差p=0の位置)Qoから、最大視差pmaxに対応した位置Qmaxまで水平方向に1画素ずつずらせた複数のウィンドウWbが設定される。
次に、各視差p、つまり参照画像Gb上に設定されるウィンドウWbの各位置において、基準画像GaにおけるウィンドウWa内の画像と参照画像GbにおけるウィンドウWb内の画像とに関する類似度を示す相関値を演算する。この相関演算では、例えばウィンドウWa内の各画素の濃度をImg1(i,j)、視差pでのウィンドウWb内の各画素の濃度をImg2(i,j+p)として次の式(1)を用いた相関値CORpが算出される。
上式(1)によって各視差pに対する相関値が算出されると、図5のグラフKfのように視差pと相関値との関係が明らかになる。このグラフKfにおいて相関値の最大値をとる視差psに対応するウィンドウWbの中心点が、基準画像Gaの指定点Waoに対応した点となる。
以上のような対応点探索処理を基準画像Gaの全画素について実行することにより、ステレオ画像間の対応点情報が取得できるとともに、この対応点情報に基づきステレオカメラ2で撮影された撮影画像の画像全体についてのレンジデータを生成できることとなる。例えば、ステレオカメラ2からの距離を濃度の濃淡として画素毎に表現すると、図6に示すようなレンジデータGdが生成できる。なお、レンジデータGdにおいては、ステレオカメラ2からの距離が近いほど白く、遠いほど黒くなるように設定されており、図2に示すステレオカメラ2の前方に位置する3人の人物M1〜M3のうち、ステレオカメラ2に最も近い人物M1が他の人物M2、M3より白く表されている。
以上で説明したSAD法を用いた対応点探索処理によれば、次に説明するPOC法のように高精度な対応点の探索は難しいものの、POC法より高速な対応点の探索が可能である。
<POC処理部433での対応点探索処理>
POC処理部433では、SAD処理部431で行われる対応点探索処理と異なるPOC法を用いたステレオ画像間の対応点探索処理(第2の対応点探索処理)が行われる。このPOC法による対応点探索について図7を参照して説明する。
図7は、POC法を用いた対応点探索処理を説明するための図である。
POC法を用いた対応点探索処理では、まず基準画像上のウィンドウ内の画像と、参照画像上のウィンドウ内の画像とが抽出される。これらの画像については、次の数2のように表されるものとする。
ここで、上記の数2におけるf(n1,n2)およびg(n1,n2)は、基準画像上のウィンドウ内の画像および参照画像上のウィンドウ内の画像を示している。また、N1およびN2は、例えばN1=2M1+1、N2=2M2+1と設定されている。
次に、基準画像および参照画像のウィンドウ内の各画像に対し、次の数3に示す演算式を用いた2次元のフーリエ変換処理T1a、T1bを行う。
なお、上記の数3のただし書におけるWの添字Pには、N1、N2が代入され、またkの添字sには、1、2が代入される。
このようなフーリエ変換処理T1a、T1bが施された各画像に対しては、次の数4に示す演算式を用いて、画像の振幅成分を除去するための規格化処理T2a、T2bが行われる。
規格化処理T2a、T2bが完了すると、次の数5に示す演算式を用いた合成処理T3が行われるとともに、数6に示す演算式を用いた2次元の逆フーリエ変換処理T4が行われる。これにより、各画像間の相関演算が実施されることとなり、その結果(POC値)が出力される。
以上のPOC法を用いた処理により、例えば図8に示すような結果が得られる。この図8においては、ウィンドウ(N1×N2)内で相関が高い箇所のPOC値が大きくなっており、POC値のピークJcに対応する参照画像上のウィンドウ内の位置が、基準画像上のウィンドウの中心点(指定点)に対応した参照画像上の対応点に相当することとなる。
以上のようなPOC法を用いた対応点探索処理によれば、画像の振幅成分を除去し画像の位相成分のみで相関演算が行われるため、輝度変動やノイズの影響を抑制して参照画像上の対応点を精度良く探索できる。
一方、POC法を用いた対応点探索処理は、演算量が多く計算コストが高いため、基準画像の全画素、つまりステレオカメラ2で取得された画像全体について適用すれば、認証時間が増加することとなり好ましくない。
そこで、本実施形態の情報処理装置4では、SAD処理部431で得られたレンジデータGdに基づき処理対象の距離範囲を限定し、この限定された画像範囲についてPOC法による対応点探索処理を実行して必要な3次元情報を取得するようにする。この処理について具体的に説明する。
図2に示す3人の人物M1〜M3については、ドアDRから入室しようとしている人物M1のみが認証対象者であり、この人物M1に関する認証用の3次元情報があれば十分である。よって、ドアDRに接近している人物M1のみに関する3次元情報を取得するために、SAD処理部431で生成されたレンジデータにおける距離情報に基づき、処理範囲指定部432で設定される処理対象の距離範囲に属する人物(被写体部分)M1を抽出し、その人物M1に対応するステレオ画像の画像範囲を特定するようにする。
具体的には、SAD処理部431で得られたレンジデータGd(図6)における画素毎の距離情報を参照し、図4に示すステレオカメラ2からの距離Laから距離Lbまでの距離範囲に該当する画素を抽出することにより、例えば図9に示すように人物M1に対応した画像部分(白抜き部分)Gfを特定する。
次に、図9に示す人物M1の画像部分Gfに対応した画像領域、つまり3次元情報が必要な人物(被写体部分)M1が写る画像領域を、ステレオカメラ2で得られた2つの画像(基準画像および参照画像)それぞれにおいて特定するとともに、特定された各画像の画像領域のみについてPOC法による対応点探索処理を行う。そして、このPOC法による対応点探索処理で得られた対応点の情報に基づき、3次元再構成部434において認証対象者である人物(特定の被写体部分)M1に関する3次元形状情報を取得する。
以上のようにSAD法による高速な対応点探索処理を実行して、ステレオカメラ2で撮影された画像全体のレンジデータGdを迅速に作成してから、このレンジデータGdの距離情報に基づき、ステレオ画像(複数の画像)に写る被写体全体から抽出される人物(特定の被写体部分)M1に関する3次元情報を、POC法による高精度な対応点探索処理を実行することによって取得するため、認証処理に必要な3次元情報が精度良く迅速に取得できることとなる。
<情報処理システム1の動作>
図10は、情報処理システム1の基本的な動作を示すフローチャートである。この情報処理システム1の動作は、制御部43のCPU43aで記憶部42内のプログラムPGが実行されることにより実施される。
ステップS1では、ステレオカメラ2でステレオ画像を取得する。ここでは、ステレオカメラ2において例えば一定の周期で撮影して得られた画像が、順次に情報処理装置4に送信されることとなる。
ステップS2では、ステップS1で取得し送信されたステレオ画像を、情報処理装置4で受信する。
ステップS3では、ステップS2で受信したステレオ画像について、SAD処理部431でSAD法による対応点探索処理を行い、画像全体のレンジデータGd(図6)を生成する。すなわち、ステレオカメラ2によって取得された画像全体についてSAD法による対応点探索処理が行われて、ステレオカメラ2から被写体上の各位置までの距離情報を保有するレンジデータが生成される。
ステップS4では、ステップS3で生成されたレンジデータに基づき、処理対象の距離範囲に物体が存在するかを処理範囲指定部432で判定する。具体的には、図4に示すステレオカメラ2からの距離Laから距離Lbまでの範囲において人物等が存在するか否かを判断する。ここで、処理対象の距離範囲に物体が存在する場合には、ステップS5に進み、存在しない場合には、ステップS1に戻る。
ステップS5では、処理範囲指定部43によって限定された画像範囲についてPOC法による対応点探索処理を行い、3次元情報を取得する。具体的には、図4に示すステレオカメラ2からの距離Laから距離Lbまでの範囲に存在する人物M1を、レンジデータGd(図6)に基づき図9のように抽出し、抽出された人物M1の画像部分Gf(図9)に対応するステレオ画像の画像領域についてPOC処理部433で対応点の探索を行う。そして、POC処理部433で得られた対応点情報に基づき、3次元再構成部435において人物M1に関する3次元形状を求めて、その3次元形状情報を取得する。
ステップS6では、ステレオカメラ2で撮影された撮影画像(2次元画像)と、ステップS5で生成された3次元形状情報とに基づき、認証部435でステレオカメラ2の前にいる認証対象者の認証処理を行う。
ステップS7では、ステップS6での認証処理の結果に基づき、認証対象者が入室許可されている人物であるか否かを判定する。すなわち、認証部435において、記憶部42内のデータベースDBに記録される登録者のデータを参照し、ステレオカメラ2の前にいる人物の入室を許可するか否かを判断する。ここで、入室許可されている人物である場合には、ステップS8に進み、そうでない場合には、ステップS9に進む。
ステップS8では、情報処理装置4からドアDRの電子錠3に制御信号を発信し、電子錠3を開錠する。一方、ステップS9では、ドアDRの電子錠3を開錠しないようにする。
以上の情報処理システム1の動作により、SAD法を用いて高速に生成された画像全体のレンジデータGdに基づき処理対象の距離範囲(ステレオカメラ2から例えば50cm〜150cmの範囲)に入る被写体部分を抽出し、この抽出された被写体部分に対応するステレオ画像の画像領域についてPOC法を用いた高精度な対応点探索を行うため、必要な被写体部分の3次元情報を精度良く迅速に取得できる。
なお、情報処理システム1で得られる被写体部分の3次元情報を、認証処理に利用するのは必須でなく、個人識別処理に利用しても良い。
<第2実施形態>
<情報処理システムの構成>
図11は、本発明の第2実施形態に係る情報処理システム5の要部構成を示すブロック図である。
情報処理システム5は、2眼のステレオカメラ6と、ステレオカメラ6とデータ伝送可能に接続する情報処理装置7とを備えている。
ステレオカメラ6には、第1実施形態のステレオカメラ2と同様に、それぞれ撮像素子を有する2つの撮像系61、62が設けられている。これらの撮像系61、62では、カメラ正面の被写体をタイミングを同期して異なる視点から撮像できるように構成されている。
また、ステレオカメラ6は、第1実施形態のSAD処理部431と同様の機能を有し被写体に係るレンジデータを生成するSAD処理部63と、撮像系62で撮像し取得された画像のサイズや画質を変更してデータサイズを削減する画像圧縮処理を施す画像圧縮部64とを備えている。これらのSAD処理部63および画像圧縮部64で生成されたレンジデータおよび圧縮画像の各画像データは、データ線Ccを介して情報処理装置7に送信される。
情報処理装置7は、例えばパーソナルコンピュータとして構成されており、ステレオカメラ2からのデータを受信するためのインターフェース(I/F)部71と、マウスやキーボードからなる操作部72と、例えば液晶ディスプレイとして構成され画像表示が可能な表示部73とを備えている。この情報処理装置7では、操作部72(のマウス)に対する操作者の操作入力に応答し、表示部73に表示される画像上の位置が指定できるようになっている。また、情報処理装置4は、記憶部74と入出力部75と制御部76とを有している。
記憶部74は、例えばハードディスクとして構成されており、後述する情報処理システム5の動作を行うためのプログラムPHなどが格納されている。また、記憶部74は、後述する処理範囲指定部761で利用する指定位置からの距離範囲(例えば前後5cm)の情報や、ステレオ法による3次元形状情報の取得に必要なパラメータを記憶している。
入出力部75は、例えばディスクドライブとして構成されており、光ディスク9とのデータ授受を行うための部位である。
制御部76は、コンピュータとして働くCPU76aおよびメモリ76bを有しており、情報処理装置7の各部を統括的に制御するための部位である。この制御部76で記憶部74内のプログラムPHが実行されることにより、後述する情報処理システム5の動作が行えることとなる。
制御部76のメモリ76bには、記録媒体である光ディスク9に記録されているプログラムデータを入出力部75を介して格納することができる。これにより、この格納したプログラムを情報処理装置7の動作に反映できる。
また、制御部76は、図12に示す処理範囲指定部761とPOC処理部762と3次元再構成部763とをソフトウェア的に実現できるように構成されている。これら各部については、第1実施形態の処理範囲指定部432とPOC処理部433と3次元再構成部434と同様の機能を有している。ただし、処理範囲指定部761においては、第1実施形態のようにPOC法を適用する画像範囲をレンジデータに基づき自動的に特定するのではなく、操作者によって指定されるレンジデータ上の指定位置に基づきPOC法を適用する画像範囲が特定される。
すなわち、本実施形態の情報処理システム5では、操作部72に対する操作者の手動操作により、POC法を適用する画像範囲を限定する処理が行われる。この処理について、具体的に説明する。
まず、ステレオカメラ6のSAD処理部63および画像圧縮部64から情報処理装置7に送信されたレンジデータおよび圧縮画像の各データに基づき、図13のようにステレオカメラ2で撮影された撮影画像(2次元画像)Faと、ステレオカメラ6からの距離を濃淡として表現したレンジデータFbとを表示部73に並列して表示する。なお、レンジデータFbにおいては、ステレオカメラ6からの距離が近いほど白く、遠いほど黒くなるように設定されている。
次に、表示部73に画像表示されるレンジデータFbにおいて、POC法を適用して高精度な3次元形状を取得したい箇所を指定する。例えば、図14に示すように操作部72のマウスを操作することで移動するマウスカーソルPTによってレンジデータFb上の位置を指定する。これにより、レンジデータFbに基づく表示画像において、表示画像において操作部72のマウスによって指定されるレンジデータFb上の位置が特定されることとなる。
次に、マウスカーソルPT(図14)で指定されたレンジデータFbの位置(指定画素)に関するステレオカメラ6からの距離をレンジデータFbの距離情報に基づき把握するとともに、その距離から例えば前後5cm以内の距離範囲を処理対象の距離範囲として設定する。すなわち、マウスカーソルPTで指定されたレンジデータFb上の位置に対応する距離情報に基づき、処理範囲指定部761において処理対象の距離範囲が設定される。
このように設定された処理対象の距離範囲に該当するレンジデータFbの画像部分を抽出することにより、例えば図15に示す画像Geのように人物の頭部HDの画像部分(白抜き部)が特定される。そして、特定された人物の頭部HDの画像部分に対応するステレオ画像の画像領域についてPOC法を適用することで、第1実施形態と同様に、認証対象者である人物についての高精度な3次元情報が取得できることとなる。
<情報処理システム5の動作>
図16は、情報処理システム5の基本的な動作を示すフローチャートである。この情報処理システム5の動作は、制御部76のCPU76aで記憶部74内のプログラムPHが実行されることにより実施される。
ステップS11では、ステレオカメラ6でステレオ画像を取得する。ここでは、ステレオカメラ6において例えば一定の周期で撮影し順次にステレオ画像を取得する。
ステップS12では、ステップS11で取得したステレオ画像について、ステレオカメラ6内のSAD処理部63でSAD法による対応点探索処理を行い、画像全体のレンジデータを生成する。このSAD処理部63で生成されたレンジデータは、情報処理装置7に送信される。
ステップS13では、ステレオカメラ6の撮像系62で撮像された画像に対して、ステレオカメラ6内の画像圧縮部64で圧縮処理を施し、圧縮画像を生成する。この画像圧縮部64で生成された圧縮画像のデータは、情報処理装置7に送信される。
ステップS14では、ステップS12で生成し送信されたレンジデータと、ステップS13で生成し送信された圧縮画像のデータとを、情報処理装置7で受信する。
ステップS15では、ステップS14で受信したレンジデータと圧縮画像とを情報処理装置7で表示する。例えば、図13に示すように圧縮画像のデータに基づく撮影画像Faと、レンジデータFbとが表示部73に表示される。
ステップS16では、ステップS15で表示されるレンジデータ上で位置指定の入力が行われたかを判定する。例えば、図14に示すマウスカーソルPTを用いてレンジデータFb上の位置が操作者によって指定入力されたか否かを判断する。ここで、位置指定の入力が行われた場合には、ステップS17に進み、位置指定の入力が行われていない場合には、ステップS11に戻る。
ステップS17では、レンジデータ上の指定位置に関する距離情報に基づき、POC法を適用する画像範囲を限定する。例えば、図14のようにマウスカーソルPTで指定されるレンジデータFb上の位置に対応した被写体までの距離を把握し、この距離から例えば前後5cm以内の距離範囲に入る被写体の画像部分を処理範囲指定部761で抽出する。
ステップS18では、ステレオカメラ6で撮影されたステレオ画像を、データ線Ccを介して情報処理装置4に取り込む。なお、このステレオ画像は、ステップS12でレンジデータを生成する際に用いた画像である。また、ステップS17においてPOC法を適用する画像範囲を限定しているため、このステップS18で取り込む非圧縮のステレオ画像は画像全体を取り込む必要はなく、限定された画像範囲のみを取り込むようにすれば、通信の高速化が図れることとなる。
ステップS19では、ステップS18で限定された画像範囲のみについて、POC法による対応点探索処理を行い、3次元情報を取得する。具体的には、処理範囲指定部761で抽出された画像部分(例えば図15に示す人物の頭部HD)に対応するステレオ画像の画像領域についてPOC処理部762で対応点の探索を行う。そして、POC処理部762で得られた対応点情報に基づき、3次元再構成部763において被写体の3次元形状を求めて、その3次元形状情報を取得する。
ステップS20では、ステップS19で取得した3次元情報に基づき、必要な被写体部分の3次元形状を表示部73に表示する。ここでは、ステレオカメラ2で撮影された2次元画像を、3次元形状に貼り付けるなどして表示するのが好ましい。
このステップS20で表示される被写体の3次元形状を視認することにより、操作者はステレオカメラ2によって撮影された人物を的確に把握できることとなる。ここで、例えば入室許可を与えられる人物であると判断した場合には、ドアの開錠を行って入室させることができる。
以上の情報処理システム5の動作により、第1実施形態と同様に、必要な被写体部分の3次元情報を精度良く迅速に取得できる。さらに、情報処理システム5においては、ステレオカメラ6の内部で画像圧縮処理が施された撮影画像の圧縮データと、比較的データ量の少ないレンジデータとを情報処理装置7に送信するため、データ線Ccのデータ伝送速度が高くない場合など、通信帯域が狭い場合でも、通信帯域を圧迫することなくスムーズなデータ伝送を行えるとともに、ステレオカメラ6の撮像周期(フレームレート)を相対的に上げることが可能となる。
なお、情報処理システム5においては、マウスを用いてレンジデータ上の位置を入力するのは必須でなく、タッチパネルにおいて操作者の指先が触れたレンジデータ上の位置を入力するようにしても良い。
また、情報処理システム5においては、ステレオカメラ6で取得されるステレオ画像のうちの1つの画像を画像圧縮部64で圧縮して情報処理装置7に送信するのは必須でなく、ステレオ画像を構成する複数の画像を画像圧縮して送信するようにしても良い。
<変形例>
・上記の各実施形態においては、POC法を適用する画像範囲を限定することで対応点探索処理の時間短縮を図ったが、以下で説明する処理によって更なる高速化を図るようにしても良い。
一般にPOC法を用いてステレオ画像間の対応点探索を行う際には、実サイズの画像上においてステレオ画像間の視差が大きい場合でも対応点探索を確実に行えるように、ピラミッド法が利用される。このピラミッド法は、画像処理の分野でよく使用されている手法であるが、これについて簡単に説明する。
図17は、ピラミッド法を用いた対応点探索処理を説明するための図である。
ピラミッド法では、まずステレオ画像(基準画像Gs0および参照画像Gt0)のサイズを例えば1/8に縮小した縮小画像Gs3、Gt3を作成し、この1/8サイズの縮小画像Gs3、Gt3の間でのズレ(視差)を検出する。ここで、1画素分のズレが検出されたとすると、このズレは1/4サイズの縮小画像Gs2、Gt2では約2画素分のズレに相当する。よって、1/4サイズの縮小画像Gs2、Gt2では、約2画素分ずらした位置を開始点として対応点の探索を行うようにする。同様の処理を1/2サイズの縮小画像Gs1、Gt1に対しても行うようにすれば、最終的に実サイズの基準画像Gs0および参照画像Gt0において、約8画素に相当する画像間のズレの検出が可能となる。
以上のようなピラミッド法によれば、POC法等による対応点探索処理において例えば1画素程度の画像間のズレ(視差)しか検出できないとしても、図17のように3段のピラミッドを用いることにより、実サイズの画像間においてズレが8画素程度ある場合でも、これを適切に検出できることとなる。
このようなピラミッド法においては、ピラミッドの段数が増えるほど、大きいステレオ画像間のズレに対応できるものの、それだけ処理時間も増加してしまう。
そこで、上記の各実施形態においてSAD法を適用しレンジデータを生成する際には、ステレオ画像間で、高精度でないが大凡の対応点の情報(位置ズレの情報)が取得されていることを利用し、POC法を用いた対応点探索処理では、上述したピラミッド法を利用せずに、実サイズの参照画像における対応点探索の開始位置をSAD法で得られた対応点情報(視差情報)に基づき決定するようにする。
例えば、図17に示す基準画像Gs0の人物M1の顔部分については、POC法を用いて参照画像Gt0で高精度な対応点探索を行う際には、既にSAD法によって参照画像Gt0の人物M1の顔部分に関する大体の位置(1画素単位)が検出されている。すなわち、基準画像Gs0で画像左端から例えば距離Lsだけ離れた人物M1の顔部分は、参照画像Gt0において画像左端から距離Ltだけ離れた位置にあって、両画像間で距離Ldだけ位置ズレが生じていることが、SAD法によって検知されている。これは、上述したピラミッド法を用いて画像間の位置ズレを求めた場合と同等の結果であり、ピラミッド法と同様の効果を奏することがわかる。
以上のように、SAD法による対応点探索処理によって得られたステレオ画像間の対応点情報に基づき、処理範囲指定部で限定された画像範囲ににおいてPOC法を用いた対応点探索処理に関する各対応点探索の開始位置を決定すれば、ピラミッド法による処理を省略できるため、POC法を用いた対応点探索処理をより高速に行えることとなる。
・上記の各実施形態におけるレンジデータ生成のための対応点探索処理については、SAD法を用いるのは必須でなく、濃度の二乗和を求めるSSD法や、NCC(正規化相互相関)法を用いるようにしても良い。
本発明の第1実施形態に係る情報処理システム1Aの要部構成を示すブロック図である。 ステレオカメラ2および電子錠3に関する具体的な配置を示す図である。 制御部43で実現される機能構成を示す図である。 処理対象の距離範囲を説明するための図である。 SAD法を用いた対応点探索処理を説明するための図である。 SAD処理部431で生成されるレンジデータGdを示す図である。 POC法を用いた対応点探索処理を説明するための図である。 POC法による対応点の探索を説明するための図である。 処理範囲指定部432で抽出される人物M1の画像部分Gfを示す図である。 情報処理システム1の基本的な動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る情報処理システム5の要部構成を示すブロック図である。 制御部76で実現される機能構成を示す図である。 撮影画像FaとレンジデータFbとの表示について説明する図である。 レンジデータFb上の位置指定について説明するための図である。 処理範囲指定部761で抽出される人物の頭部HDの画像部分を示す図である。 情報処理システム5の基本的な動作を示すフローチャートである。 ピラミッド法を用いた対応点探索処理を説明するための図である。
符号の説明
1、5 情報処理システム
2、6 ステレオカメラ
3 電子錠
4、7 情報処理装置
21〜22、61〜62 撮像系
42、74 記憶部
43、76 制御部
63、431 SAD処理部
64 画像圧縮部
72 操作部
73 表示部
432、761 処理範囲指定部
433、762 POC処理部
434、763 3次元再構成部
435 認証部
Fa 撮影画像
Fb、Gd レンジデータ
Ga、Gs0 基準画像
Gb、Gt0 参照画像
HD 人物の頭部
M1〜M3 人物
PT マウスカーソル

Claims (8)

  1. 異なる視点から被写体を撮像する撮像手段によって取得された複数の画像に関する処理を行う情報処理システムであって、
    (a)前記複数の画像間で対応点を探索する第1探索手段と、
    (b)前記第1探索手段で行われる第1の対応点探索処理と異なる第2の対応点探索処理により、前記複数の画像間で対応点を探索する第2探索手段と、
    (c)前記第1の対応点探索処理を実行してから前記第2の対応点探索処理を実行することにより、前記複数の画像に写る被写体全体から抽出される特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する情報取得手段と、
    を備えるとともに、
    前記情報取得手段は、
    (c-1)前記撮像手段によって取得された画像全体について前記第1の対応点探索処理を行い、前記撮像手段から被写体上の各位置までの距離情報を保有するレンジデータを生成するレンジデータ生成手段と、
    (c-2)前記撮像手段からの距離に関して前記特定の被写体部分を抽出するための距離範囲を設定する設定手段と、
    (c-3)前記レンジデータにおける前記距離情報に基づき、前記設定手段で設定される距離範囲に属する被写体部分を抽出する抽出手段と、
    (c-4)前記複数の画像のうち少なくとも1の画像において、前記抽出手段で抽出された被写体部分が写る画像領域を特定する特定手段と、
    (c-5)前記特定手段で特定された画像領域について前記第2の対応点探索処理を行い、前記特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する3次元情報取得手段と、
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  2. 請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
    (d)前記距離範囲に関する情報を保持する保持手段、
    をさらに備え、
    前記設定手段は、
    前記保持手段で保持される情報に基づき、前記距離範囲を設定する手段、
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
    (e)画像表示が可能な表示手段と、
    (f)所定の操作入力に応答し、前記表示手段に表示される画像上の位置を指定する位置指定手段と、
    をさらに備えるとともに、
    前記設定手段は、
    前記レンジデータ生成手段で生成されたレンジデータに基づく画像表示を前記表示手段で行うとともに、当該表示画像において前記位置指定手段により指定されるレンジデータ上の位置を特定する位置特定手段と、
    前記位置特定手段で特定されたレンジデータ上の位置に対応する前記距離情報に基づき、前記距離範囲を設定する手段と、
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  4. 請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
    前記撮像手段は、
    前記複数の画像のうち少なくとも1の画像についてデータサイズを削減する画像圧縮処理を行い、圧縮画像を生成する画像圧縮手段と、
    前記画像圧縮手段で生成された圧縮画像と、前記撮像手段に設けられる前記レンジデータ生成手段で生成されたレンジデータとを送信する送信手段と、
    を有しており、
    前記位置特定手段は、
    前記送信手段によって送信されたレンジデータに基づく画像表示とともに、前記送信手段によって送信された圧縮画像に基づく画像表示を前記表示手段で行う手段、
    を有する情報処理システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、
    前記3次元情報取得手段は、
    前記レンジデータ生成手段で行われる第1の対応点探索処理によって得られた前記複数の画像間の対応点情報に基づき、前記第2の対応点探索処理に関する各対応点探索の開始位置を決定する決定手段、
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、
    前記第2の対応点探索処理は、位相限定相関法を用いた対応点探索処理であることを特徴とする情報処理システム。
  7. 情報処理システムに搭載されたコンピュータにおいて実行されることにより、当該情報処理システムを請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の情報処理システムとして機能させることを特徴とするプログラム。
  8. 異なる視点から被写体を撮像する撮像手段によって取得された複数の画像に関する処理を行う情報処理方法であって、
    (a)前記複数の画像間で対応点を探索する第1探索工程と、
    (b)前記第1探索工程で行われる第1の対応点探索処理と異なる第2の対応点探索処理により、前記複数の画像間で対応点を探索する第2探索工程と、
    (c)前記第1の対応点探索処理を実行してから前記第2の対応点探索処理を実行することにより、前記複数の画像に写る被写体全体から抽出される特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する情報取得工程と、
    を備えるとともに、
    前記情報取得工程は、
    (c-1)前記撮像手段によって取得された画像全体について前記第1の対応点探索処理を行い、前記撮像手段から被写体上の各位置までの距離情報を保有するレンジデータを生成するレンジデータ生成工程と、
    (c-2)前記撮像手段からの距離に関して前記特定の被写体部分を抽出するための距離範囲を設定する設定工程と、
    (c-3)前記レンジデータにおける前記距離情報に基づき、前記設定工程で設定される距離範囲に属する被写体部分を抽出する抽出工程と、
    (c-4)前記複数の画像のうち少なくとも1の画像において、前記抽出工程で抽出された被写体部分が写る画像領域を特定する特定工程と、
    (c-5)前記特定工程で特定された画像領域について前記第2の対応点探索処理を行い、前記特定の被写体部分に関する3次元情報を取得する3次元情報取得工程と、
    を有することを特徴とする情報処理方法。
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