JP2008085389A - 記録読取複合機 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録読取複合機において受光部でのノイズを低減する。
【解決手段】原稿を光学的に読み取る読取ユニット、および、読取ユニットの下方に配され、被記録物にインクを吐出して記録を行う記録ユニットを備える記録読取複合機であって、記録ユニットの電位差発生手段は、読取ユニットの受光部から、水平面内において離間して配される。さらに、電位差発生手段は、読取ユニットの受光部から、鉛直面内において離間して配されてもよい。
【選択図】図11

Description

本発明は、原稿を光学的に読み取る読取ユニット、および、前記読取ユニットに対して上方または下方に配され、被記録物にインクを吐出して記録を行う記録ユニットを備える記録読取複合機に関する。特に、本発明は、記録ユニットに電位差発生手段を設けた記録読取複合機に関する。
原稿を光学的に読み取る読取ユニット、および、前記読取ユニットの下方に配され、被記録物にインクを吐出して記録を行う記録ユニットを備える記録読取複合機が知られている。この記録読取複合機の記録ユニットにおいて、ノズルプレートの開口から吐出されるインクは一層微細化される傾向にあり、単一のインク滴に着目すると、その大きさは数pl程度までになっている。このような微細なインク滴は自身の質量が非常に小さいので、ノズルプレートからいったん吐出されると、雰囲気の粘性抵抗等により運動エネルギーを急速に失う。例えば、8pl未満のインク滴は、大気中で3mm程度の行程を飛翔すると速度が略ゼロになることが判っている。このように運動エネルギーを失った微細なインクは、重力加速度による落下運動と雰囲気の粘性抵抗力とが殆どつり合い、落下し切るまでに長い時間を要する。落下するまでの間のインク滴は空中に浮遊することになり、これはエアロゾルと呼ばれている。
このようにして発生したエアロゾルは、記録ユニット内の各部に付着する。プラテン等の被記録物の搬送経路にエアロゾルが付着した場合、再付着により次に搬送される被記録物が汚染される。また、記録ユニットに搭載された電気回路、リニアスケール、ロータリエンコーダ、光学センサ等にエアロゾルが付着した場合は、装置自体の誤動作を招く場合もある。更に、エアロゾルが付着したものにユーザが触れると、ユーザの手も汚される。
下記特許文献には、電界によりエアロゾルを能動的に収集する機能を備えた記録ユニットが開示されている。ここに開示された記録ユニットでは、被記録物に付着しなかったインクを付着、吸収させる目的で、ノズルプレートに対向する位置に吸収部材が配置される。また、吸収部材の表面に、一方の電極となる金属部材が配置され、インクを噴射する開口を有する金属製ノズルプレートが他方の電極とされる。
これら電極およびノズルプレートに互いに異なる電圧が印加されると、両者の間に電界が形成される。一方、ノズルプレートから吐出されるインクは、ノズルプレートから吐出される瞬間に、いわゆる避雷針効果によりノズルプレートと同極に帯電する。従って、エアロゾルとなり得るような微小なインク滴も、電界から受けるクーロン力の作用により、減速されることなく電極に向って飛翔し続け、自身の電荷と逆極性の電位にある電極に吸着される。更に、電極に吸着されたインクは、電極に隣接して配置された吸収部材に毛細管現象により吸収される。
特開2004−202867号公報
上記特許文献において、吸収部材の電極とノズルプレートとの間に電圧をかけるための電位差発生手段が設けられる。この電位差発生手段は、記録読取複合機本体で使用されている電圧、例えば数Vの電圧を入力電圧として、この入力電圧を数百Vの電圧に昇圧して出力する。この場合に、電位差発生手段は半導体等による発振を用いるので、この発振に伴い電磁波が発生する。この電磁波は、記録読取複合機における読取ユニットの読取ユニットからの電気信号に対してノイズとなるという不具合がある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、原稿を光学的に読み取る読取ユニット、および、読取ユニットの下方に配され、被記録物にインクを吐出して記録を行う記録ユニットを備える記録読取複合機であって、読取ユニットは、原稿に光を投射する投光部と、原稿からの光を受けて電気的信号に変換する受光部とを有し、記録ユニットは、開口を有する導電性のノズルプレートを有し、開口から被記録物の表面に向かってインクを吐出する記録ヘッドと、被記録物を挟んでノズルプレートに対向した位置に配置され、被記録物の裏面に当接して被記録物を支持するプラテンと、開口からのインクの吐出方向について被記録物よりも遠方に、ノズルプレートに対向して配置され、開口から噴射されながら被記録物に付着しなかった液体を吸収する吸収部材と、吸収部材に隣接して配置された電極と、接続ケーブルを介して電極に結合され、入力電圧よりも大きい電圧を電極に対して印加してノズルプレートおよび電極の間に電位差を発生させる電位差発生手段とを有し、記録ユニットの電位差発生手段は、読取ユニットの受光部から、水平面内において離間して配される。これにより、記録ユニットの電位差発生手段から発生するおそれのあるノイズが読取ユニットの受光部に与える影響を少なくすることができる。
上記記録読取複合機において、記録ユニットの電位差発生手段は、読取ユニットの受光部から、鉛直面内において離間して配されてもよい。これにより、記録ユニットの電位差発生手段から発生するおそれのあるノイズが読取ユニットの受光部に与える影響を、より少なくすることができる。
また、上記記録読取複合機において、読取ユニットは、受光部を搭載し、原稿に対して走査するキャリッジ、および、キャリッジを駆動する駆動部を有し、記録ユニットの電位差発生手段は、水平面内について、読取ユニットの受光部が走査する領域から離間して配されてもよい。この場合に、記録ユニットの電位差発生手段は、鉛直面内について、読取ユニットの受光部が走査する領域から離間して配されてもよい。これにより、記録ユニットの電位差発生手段から発生するおそれのあるノイズが読取ユニットの受光部に与える影響を、さらに少なくすることができる。
さらに、上記記録読取複合機において、読取ユニットの受光部は、キャリッジの走査方向に直交する方向に延伸し、原稿からの光を集光する光学素子、および、光学素子よりも狭い幅を有し、光学素子により集光された光を電気信号に変換する撮像素子を有し、記録ユニットの電位差発生手段は、水平面内について、読取ユニットの受光部の撮像素子が走査する領域から離間して配されてもよい。この場合に、記録ユニットの電位差発生手段は、鉛直面内について、読取ユニットの受光部の撮像素子が走査する領域から離間して配されてもよい。これにより、記録ユニットの電位差発生手段から発生するおそれのあるノイズが読取ユニットの受光部の撮像素子に与える影響を、さらに少なくすることができる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態のひとつである記録読取複合機100の外観を示す斜視図である。同図に示すように、この記録読取複合機100は、記録ユニット110と、その上に重ねられた読取ユニット120とを備える。
読取ユニット120は、記録読取複合機100全体の上ケース122を兼ねた筐体内に形成される。上ケース122の上面には、読み取るべき原稿を押せる読取台404(図8を参照)が配置され、更に、読取台上の原稿を押さえる原稿押さえを兼ねた上カバー124が装備される。
一方、記録ユニット110は、記録読取複合機100全体の下ケース112を兼ねた筐体内において、ケース底部111の上に形成される。この図では、上ケース122の後方に、後述する給送部210のペーパサポート212が見えている。また、下ケース112の前面には、後述する排出部240の排出トレイ248を裏面に内蔵する前カバー114が、閉じた状態で描かれる。
更に、この記録読取複合機100は、上カバー124の前側に、操作パネル130を備えている。操作パネル130には、表示パネル132の他、複数の操作ボタン134、パイロットランプ136等が設けられ、この記録読取複合機100をスタンドアローンで動作させる場合に、各種の指示を入力し、また、動作状態等を表示することができる。
上記のような記録読取複合機100において、上カバー124を開いて読取ユニット120の上原稿が載せられ、その下面から原稿の画像が光学的に読み取られる。また、ペーパサポート212に装入された記録用紙150は、記録ユニット110の内部を前方に向かって搬送され、インクが吐出されて画像が記録される。なおここで記録用紙150は、被記録物の一例である。
図2は、図1に示した記録読取複合機100の記録ユニット110の部分を示す斜視図である。また、図3は、図2の記録ユニット110を、上方から見下ろした様子を示す平面図である。同図に示すように、記録ユニット110は、ケース底部111と、その上に略直立するフレーム202と、フレーム202の後方に配置された給送部210と、フレーム202の前方に順次配置された搬送部220、プラテン230および排出部240とを備えている。
給送部210は、縦に装入された記録用紙150の背面を支持するペーパサポート212と、記録用紙150の図上右側の側端部を位置決めするサイドサポート214と、記録用紙150の図上左側の側端部に当接して記録用紙150の傾きを防止するスライドサポート216とを備える。スライドサポート216は、ペーパサポート212の表面で水平に移動させることができ、幅が異なる記録用紙150が装入された場合も、記録用紙150の側端部に当接させることができる。給送部210は更に、フレーム202に隠れた給送ローラ218等を備え、記録ユニット110が記録動作する場合に、ペーパサポート212に装入された複数の記録用紙150を1枚ずつ取り込む。
なお、記録ユニット110は、後述する排出トレイ248の下方にも、前面に開口した水平なペーパサポート211を備える。このペーパサポート211は、記録ユニット110の前方から水平に装入された記録用紙150を下方から支持する。また、ペーパサポート211に装入された記録用紙150も、給送部210を利用して搬送部220に記録用紙150を送り込むことができる。なお、ペーパサポート211は延長部213を備え、ペーパサポート210自体の奥行きよりも長い記録用紙150も支持できる。
搬送部220は、フレーム202の直前に配置され、取り込まれた記録用紙150の上面に当接して連れ回される搬送従動ローラ224を備えている。搬送従動ローラ224の直下には、図示されていない搬送モータにより回転駆動される搬送駆動ローラが配置される。従って、記録ユニット110に取り込まれた記録用紙150は、搬送従動ローラ224により搬送駆動ローラに押し付けられ、搬送駆動ローラの回転に従ってプラテン230の上に送り込まれる。
プラテン230は、上方に向かって突出した複数のリブ234を備える。リブ234は、送り込まれた記録用紙150の下面にその先端を当接させ、記録用紙150の高さ方向の位置決めをする。プラテン230の上方を通り過ぎた記録用紙150は、やがて排出部240に到達する。
排出部240は、プラテン230の前側に配置され、プラテン230上を通過して送り込まれた記録用紙150に対して、その上面に当接して連れ回される排出従動ローラ244を備えている。排出従動ローラ244の直下には、図示されていな回転伝達機構を介して搬送モータにより回転駆動された排出駆動ローラが配置される。記録用紙150は、排出従動ローラ244により搬送駆動ローラに押し付けられ、排出駆動ローラの回転に従って記録用紙150を記録ユニット110の前方に送り出す。排出部240の前側には、排出トレイ248が配置され、記録ユニット110の外部に排出された記録用紙150は排出トレイ248の上に蓄積される。
更に、記録ユニット110は、プラテン230の上方で往復移動するキャリッジ250を備える。即ち、キャリッジ250は、フレーム202の前面側に設けられた長手方向に延びる案内部材(不図示)に沿って、長手方向に水平に移動できるように装着される。また、フレーム202の前面には、一対のプーリ251の間に張り渡されたタイミングベルト253が配置される。更に、キャリッジ250は、その背面においてタイミングベルト253に連結される。
一方、プーリ251の一方はキャリッジモータ255により回転駆動されるので、キャリッジ250は、タイミングベルト253の変位に従って移動する。従って、キャリッジモータ255の動作と回転方向を制御することにより、キャリッジ250を、プラテン230上で任意の領域の上方に移動させることができる。また、キャリッジ250は、その下面に、ノズルプレート252を含む記録ヘッド(不図示)を備える。従って、キャリッジ250は、プラテン230上の任意の領域に向かってインクを吐出させることができる。
以上のような構造を有する記録ユニット110を備えた記録読取複合機100においては、前方のペーパサポート211または後方のペーパサポート212に装入された記録用紙150が、給送部210により1枚ずつ搬送部220に取り込まれる。搬送部220に取り込まれた記録用紙150は、プラテン230の上方を通過して排出部240に到達し、排出部240により記録ユニット110の外部に送り出される。
また、記録用紙150がプラテン230の上方に存在しているとき、キャリッジ250はプラテン230上を往復移動しつつ、下方に向かってインクを吐出する。従って、記録用紙150表面の任意の領域に対してインクを吐出して付着させることができる。更に、記録用紙150を1行分ずつ間欠的に搬送する一方、搬送が中断している期間にキャリッジ250を往復移動させることにより、記録用紙150の表面全体に画像を記録することができる。
なお、フレーム202の背面には、上記のような一連の記録動作を制御する制御部260が搭載される。制御部260は、この記録読取複合機100に接続された情報処理装置等を介して入力された指示、あるいは、操作パネル130から入力された指示に基づき、記録ユニット110が適切な動作をするように制御する。また、制御部260は、この記録ユニット110が記録する画像情報を受け取るインターフェースでもある。制御部260が受け取る画像情報は、当該画像を表す情報の他に、記録画像の解像度、色数等の記録品質、寸法、材質等の被記録物情報も含む場合がある。
更に、図2および図3に示す記録ユニット110は、後述する電界形成のための高電圧を発生する電位差発生手段270を、フレーム202の上端左側に備えている。フレーム202の上端は、重力加速度方向について、この記録ユニット110においてカバーを除けば最も高い位置である。従って、この電位差発生手段270に対する接続ケーブル430は、電位差発生手段270から常に低い方に向かって配線される。
図4は、プラテン230の詳細な構造を示す分解斜視図である。同図に示すように、プラテン230は、プラテン本体232と、プラテン本体232に収容された電極310および吸収部材236、238とを備える。
プラテン本体232は樹脂材料により一体成形され、その上面から上方に向かって突出した複数のリブ234と、上面から陥没して、底部231および側壁部233を含んで形成された幅の広い収容部235と、リブ234の形成された領域の側方に形成された幅の狭い収容部237とを備える。このプラテン230の上方を記録用紙150が通過する場合は、リブ234の上端が記録用紙150の下面に当接して、記録用紙150の高さ方向の位置決めをする。
また、吸収部材236、238は、プラテン本体232、237内を充填する寸法を有する。また、吸収部材236、238は、その表面における液体の吸収速度を重視して材料が選択される。このため、吸収部材236、238が保持できるインクの量には限りがある。そこで、これらの吸収部材236および238よりも容量が大きな廃液吸収部材が、プラテン230の下方に別途配置される場合もある。
更に、このプラテン230は、幅の広い収容部235の内部において、吸収部材236の下に電極310を備える。電極310は、収容部235の底部231を概ね覆うように配置される。また、電極310の一端には、収容部235の側壁部233を乗り越えて外部に延在する連結部312と、プラテン230の外側に露出した端子部314とが一体に形成される。この端子部314を介して、制御部260の制御の下に動作する電位差発生手段270の一端に接続することにより、電極310に電圧を印加することができる。電位差発生手段270の他端は、キャリッジ250に装備されたノズルプレート252に接続され、これにより、ノズルプレート252および電極310の間に電位差を生じさせ、電界を形成させることができる。
なお、上記の吸収部材236、238の材料として、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂材料を発泡させたものを用いてもよい。また、吸収部材236を電極310と同電位とすることを目的として、表面抵抗が10Ω以下となるような導電性の材料により形成することも好ましい。このような材料としては、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂に金属、炭素等の導電性材料を混入した上で発泡させたもの、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂発泡材に金属、炭素等の導電性材料を付着させたもの、または、メッキしたもの等を例示できる。また、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂発泡材に電解質溶液を含浸させたものを用いることもできる。
一方、電極310の材料としては、インクに対して耐食性のある金属、例えば金、ステンレスまたはニッケルの線材、板材または箔材、あるいは、これらの金属でメッキした線材、板材または箔材、若しくは、これらの材料を組み合わせた網状または格子状の部材で形成できる。また、他の態様として、プラテン230の収容部235の底部231に直接形成した導電性の塗膜層、メッキ層、厚膜層、薄膜層等を電極310として使用することもできる。
図5は、記録ユニット110のエアロゾル収集機構300の構造と動作を説明する模式図である。また、図6は電位差発生手段270の一例を示す回路図であり、図7は電位差発生手段270の他例を示す回路図である。図5に示すように、エアロゾル収集機構300は、電位差発生手段270と、この電位差発生手段270を制御する制御部260と、電位差発生手段270に電気的に接続される電極310とを有する。
図6および図7に示すように、電位差発生手段270は、記録読取複合機100の内部で用いられている直流電圧Vccを入力電圧として、この入力電圧をより高い直流電圧に昇圧して出力する昇圧回路である。
また、インクを吐出する開口254を有するノズルプレート252は、例えば金属製で、導電性を有する。また、ノズルプレート252は、電位差発生手段270の負極に接続される。一方、電位差発生手段270の正極は、プラテン230に収容された電極310に接続される。また、電極310に重ねてプラテン230に収容された吸収部材236は導電性を有するので、吸収部材236全体が電極310と同じ電位になる。従って、電位差発生手段270の発生した電位差による電界Eは、ノズルプレート252の下面と吸収部材236の表面との間に均一に形成される。なお、すべての極性を反転させて接続しても同様の機能が実現できる。
記録動作におけるノズルプレート252は、開口254を通じてインク311を下方に吐出する。ここで、開口254の直下に記録用紙150が存在している場合は、吐出されたインク311が記録用紙150の上面に付着して画像319を形成する。一方、記録用紙150の縁部に余白無くインク311を付着させようとした場合、記録用紙150の側縁部並びに先端および後端において、一部の開口254の直下に記録用紙150が存在しない場合がある。
このような場合、開口254から吐出することによって生じたインク滴317に与えられた運動エネルギーは雰囲気の粘性抵抗により急速に失われる。このため、一部のインク滴317、導電性吸収部材236に到達する遥か前にその運動エネルギーを失う。インク滴317の質量は非常に小さいので、運動エネルギーを失うと、重力加速度による落下運動と雰囲気による粘性抵抗力とが殆どつり合い、以降の落下速度が極めて遅くなる。このようにして、ノズルプレート252の下方に浮遊するエアロゾルが発生する。また、インク滴317の一部がちぎれて一段と微細なインク滴であるサテライト・インク315が生じる場合があり、これもエアロゾルとなる。
しかしながら、このエアロゾル収集機構300では、既に説明した通り、吸収部材236の表面とノズルプレート252の下面との間に電界Eが形成されている。従って、電荷qを有するインク滴317は、電界Eから受けるクーロン力Fe(qE)により運動エネルギーを得、減速されることなく下方に移動して吸収部材236に到達する。
なお、開口254から押し出されるインク311は、ノズルプレート252から離脱してインク滴317となる直前の瞬間に、ノズルプレート252から下垂するインク柱313を形成する。このとき、インク柱313の先端Aとノズルプレート252の下面におけるインク柱313付近の領域Bとの間に、いわゆる避雷針効果により電荷が蓄積される。この避雷針効果により、インク滴317は、インク柱313の水平断面積に対応する電荷よりも大きな電荷qで帯電する。なお、避雷針効果は、インク柱313の先端A(図中では下端)を頂点とする頂角50°から60°の円錐形で包囲されるノズルプレート252表面の領域Bがインク滴317の帯電に寄与する現象をいう。これにより、インク滴317はより大きなクーロン力を受け、その運動量を失うことなく電界E内を吸収部材236まで飛翔する。
図8は、読取ユニット120の外観を示す斜視図である。読取ユニット120は、読取ユニット本体402と、この読取ユニット本体402に取り付けられた透明の原稿台404と、この原稿台404に対して回動する上カバー124と、読み取りユニット本体402内に収容され、一方向(図中の矢印F方向)に走査するキャリッジ500とを有する。
図9は、キャリッジ500およびこのキャリッジに搭載される受光部等を示す斜視図であり、図10は、図9のキャリッジ500における読み取り動作を説明する概略図である。図9および図10に示すように、キャリッジ500には、投光部510および撮像素子600が搭載される。投光部510の例は、水銀灯およびLEDである。また、撮像素子600は光信号を電気的な信号に変換し、その一例は、キャリッジ500の走査の方向に直交する方向かつ原稿の面方向について(図10における紙面の前後方向について)並べられた複数のCCD素子である。なお撮像素子600における、走査に直交する方向かつ原稿の面に垂直な方向の幅は、投光部510および原稿台404の同方向の幅よりも小さい。
キャリッジ500にはさらに、第一ミラー610、第二ミラー612、第三ミラー614、第四ミラー616および集光レンズ618が搭載される。これら第一ミラー610、第二ミラー612、第三ミラー614、第四ミラー616および集光レンズ618は光学素子の一例である。また、これら光学素子および上記撮像素子600は受光部の一例である。キャリッジ500にはさらに軸受520が配される。
ここで、図10に示すように、投光部510は原稿に向けて(図中上方)、光を投射する。第一ミラー610、第二ミラー612、第三ミラー614および第四ミラー616は、原稿から反射した光を反射して光の方向を変えつつ、キャリッジ500の走査の方向に直交する方向かつ原稿の面方向について(図10における紙面の前後方向について)反射光を集光して集光レンズ618に入射させる。さらに、集光レンズ618は、反射光を撮像素子600に向けて集光する。撮像素子600は、入射した光の強度に基づいた電気信号を出力する。
図11および図12は、読取ユニット120においてキャリッジ500が原稿に対して走査する領域を説明する部分平面図である。図11および図12に示すように、読取ユニット120はさらに、キャリッジ500が走査する方向の一端近傍に配されたキャリッジモータ530、ベルト532およびプーリ534と、他端近傍に配されたプーリ536と、走査の方向に沿って延伸するガイド軸540およびベルト538とを有する。これらキャリッジモータ530、ベルト532、538、プーリ534、536およびガイド軸540は駆動部の一例である。
ここで、ベルト532は、キャリッジモータ530とベルト532との間に掛け渡される。また、ベルト538はプーリ534、536の間に掛け渡されると共に、一部がキャリッジ500に固定される。これにより、キャリッジモータ530の回転駆動力が、ベルト532、プーリ534およびベルト538の順に伝わり、ベルト538がキャリッジ500を駆動する。この場合に、キャリッジ500の軸受520にガイド軸540が挿入されているので、このガイド軸540の延伸方向に沿って、キャリッジ500が一端(図11に示す位置)と他端(図12に示す位置)との間を移動する。これにより、原稿台404上に置かれた原稿に対してキャリッジ500が走査しつつ、撮像素子600が原稿からの反射光を原稿全体に渡って受光して、電気信号に変換する。
ここで、撮像素子600は電気信号を扱うので、当該撮像素子600に対して外部から電磁波が照射されると当該電気信号に対するノイズとなる。電磁波を放射するおそれのある発生源として、記録ユニット110の電位差発生手段270が挙げられる。そこで、本実施形態においては、電位差発生手段270は、撮像素子600から水平面内(図11における紙面内)において、離間して配される。この場合に、当該電位差発生手段270は、水平面内について、キャリッジ500の走査に伴って撮像素子600が移動する領域から離間して配される。これにより、電位差発生手段270から放射されるおそれがある電磁波が撮像素子600に与える影響を低減することができる。
図13は、記録読取複合機100のカバーをはずして正面から見た正面図である。図13に示すように、電位差発生手段270は、撮像素子600から鉛直面内(図13における紙面内)において、離間して配される。この場合に、当該電位差発生手段270は、鉛直面内について、キャリッジ500の走査に伴って撮像素子600が移動する領域から離間して配される。これにより、電位差発生手段270から放射されるおそれがある電磁波が撮像素子600に与える影響をさらに低減することができる。
以上、本実施形態によれば、電位差発生手段270から放射されるおそれがある電磁波が撮像素子600に与える影響を低減することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
記録読取複合機100の全体を概観する斜視図である。 記録ユニット110の部分を示す斜視図である。 記録ユニット110を上方から見た様子を示す平面図である。 プラテン230単独の構造を示す分解斜視図である。 エアロゾル収集機構300の動作を説明する概念図である。 電位差発生手段270の一例を示す回路図である。 電位差発生手段270の他例を示す回路図である。 読取ユニット120の外観を示す斜視図である。 キャリッジ500およびこのキャリッジ500に搭載される受光部等を示す斜視図である。 図9のキャリッジ500における読み取り動作を説明する概略図である。 読取ユニット120においてキャリッジ500が原稿に対して走査する領域を説明する部分平面図である。 読取ユニット120においてキャリッジ500が原稿に対して走査する領域を説明する部分平面図である。 記録読取複合機100のカバーをはずして正面から見た正面図である。
符号の説明
100 記録読取複合機、110 記録ユニット、111 ケース底部、112 下ケース、114 前カバー、120 読取ユニット、122 上ケース、124 上カバー、130 操作パネル、132 表示パネル、134 操作ボタン、136 パイロットランプ、150 記録用紙、202 フレーム、210 給送部、211、212 ペーパサポート、213 延長部、214 サイドサポート、216 スライドサポート、218 給送ローラ、220 搬送部、224 搬送従動ローラ、230 プラテン、231 底部、232 プラテン本体、233 側壁部、234 リブ、235、237 収容部、236、238 吸収部材、240 排出部、244 排出従動ローラ、248 排出トレイ、250 キャリッジ、251 プーリ、252 ノズルプレート、253 タイミングベルト、254 開口、255 キャリッジモータ、260 制御部、270 電位差発生手段、300 エアロゾル収集機構、310 電極、311 インク、312 連結部、313 インク柱、314 端子部、315 サテライト・インク、317 インク滴、319 画像、402 読取ユニット本体、404 原稿台、500 キャリッジ、510 投光部、520 軸受、530 キャリッジモータ、532 ベルト、534 プーリ、536 プーリ、538 ベルト、540 ガイド軸、600 撮像素子、610 第一ミラー、612 第二ミラー、614 第三ミラー、616 第四ミラー、618 集光レンズ

Claims (6)

  1. 原稿を光学的に読み取る読取ユニット、および、前記読取ユニットに対して上方または下方に配され、被記録物にインクを吐出して記録を行う記録ユニットを備える記録読取複合機であって、
    前記読取ユニットは、
    原稿に光を投射する投光部と、
    原稿からの光を受けて電気的信号に変換する受光部と
    を有し、
    前記記録ユニットは、
    開口を有する導電性のノズルプレートを有し、前記開口から前記被記録物の表面に向かってインクを吐出する記録ヘッドと、
    前記被記録物を挟んで前記ノズルプレートに対向した位置に配置され、前記被記録物の裏面に当接して前記被記録物を支持するプラテンと、
    前記開口からのインクの吐出方向について前記被記録物よりも遠方に、前記ノズルプレートに対向して配置され、前記開口から噴射されながら前記被記録物に付着しなかった液体を吸収する吸収部材と、
    前記吸収部材に隣接して配置された電極と、
    接続ケーブルを介して前記電極に結合され、入力電圧よりも大きい電圧を前記電極に対して印加して前記ノズルプレートおよび前記電極の間に電位差を発生させる電位差発生手段と
    を有し、
    前記記録ユニットの前記電位差発生手段は、前記読取ユニットの前記受光部から、水平面内において離間して配される記録読取複合機。
  2. 前記記録ユニットの前記電位差発生手段は、前記読取ユニットの前記受光部から、鉛直面内において離間して配される請求項1に記載の記録読取複合機。
  3. 前記読取ユニットは、前記受光部を搭載し、前記原稿に対して走査するキャリッジ、および、前記キャリッジを駆動する駆動部をさらに有し、
    前記記録ユニットの前記電位差発生手段は、水平面内について、前記読取ユニットの前記キャリッジの走査に伴って前記受光部が移動する領域から離間して配される請求項1に記載の記録読取複合機。
  4. 前記記録ユニットの前記電位差発生手段は、鉛直面内について、前記読取ユニットの前記キャリッジの走査に伴って前記読取ユニットの前記受光部が移動する領域から離間して配される請求項3に記載の記録読取複合機。
  5. 前記読取ユニットの前記受光部は、前記キャリッジの走査方向に直交する方向に延伸し、原稿からの光を集光する光学素子、および、前記光学素子よりも狭い幅を有し、前記光学素子により集光された光を電気信号に変換する撮像素子を有し、
    前記記録ユニットの前記電位差発生手段は、水平面内について、前記読取ユニットの前記キャリッジの走査に伴って前記読取ユニットの前記受光部の前記撮像素子が移動する領域から離間して配される請求項5に記載の記録読取複合機。
  6. 前記記録ユニットの前記電位差発生手段は、鉛直面内について、前記読取ユニットの前記キャリッジの走査に伴って前記読取ユニットの前記受光部の前記撮像素子が移動する領域から離間して配される請求項5に記載の記録読取複合機。
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