JP2008084947A - 有機el装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の有機EL素子のみを効率よく加熱することを可能として電流効率を向上させた有機EL装置を提供すること。
【解決手段】平面状に設けられた複数の画素領域を有し、画素領域のそれぞれに設けられた発光用有機EL素子21と、発光用有機EL素子21と対応した加熱用有機EL素子22とを備え、発光用有機EL素子21が加熱用有機EL素子22から照射された光によって加熱される。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機EL(Electroluminescence:エレクトロルミネッセンス)素子を用いた有機EL装置に関する。
EL素子は、自発光型の平面型表示素子としての用途が有望視されている。そして、EL素子の中でも有機EL素子は、無機EL素子とは異なり、交流駆動かつ高電圧が必要といった制約がなく、また、有機化合物の多様性により多色化が比較的容易であると考えられていることから、フルカラーディスプレイなどへの応用が期待され、盛んに研究開発が行われている。
このような有機EL素子の課題として、発光輝度の安定性や電流効率を向上させることが挙げられる。ここで、有機EL素子は、温度が高くなるにしたがって電流効率が向上するという特性を有している。すなわち、温度を高くすることにより、低い電流でも同等の発光輝度を得ることができる。そこで、各有機EL素子をヒータ上に積層した構成とし、ヒータによって有機EL素子を加熱することにより、有機EL素子の電流効率を向上させると共に各有機EL素子間の発光輝度のバラツキの抑制を図る有機EL素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−7456号公報
しかしながら、上記従来の有機EL装置においても、以下の課題が残されている。すなわち、上記従来の有機EL装置では、有機EL素子に積層されたヒータを加熱すると、加熱したヒータ上に積層された有機ELのみでなく隣接する他の有機EL素子も加熱されるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、所望の有機EL素子のみを効率よく加熱することを可能として電流効率を向上させた有機EL装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明にかかる有機EL装置は、複数の画素領域が平面状に設けられた有機EL装置であって、前記画素領域のそれぞれに設けられた発光用有機EL素子と、該発光用有機EL素子と対応して設けられた加熱用有機EL素子とを備え、前記発光用有機EL素子が、前記加熱用有機EL素子から照射された光によって加熱されることを特徴とする。
この発明では、発光用有機EL素子に光を照射して発光用有機EL素子を加熱するため、より確実に所望の画素領域に設けられた発光用有機EL素子のみを加熱することができる。
すなわち、加熱用有機EL素子から照射された光は、発光用有機EL素子において吸収され、熱に変換される。ここで、所望の画素領域に設けられた発光用有機EL素子に向けて加熱用有機EL素子から光を照射するため、加熱用有機EL素子と対応して設けられた所望の発光用有機EL素子のみが加熱される。したがって、有機EL装置の電流効率をさらに向上させることができる。
また、本発明にかかる有機EL装置は、前記加熱用有機EL素子が、前記発光用有機EL素子に赤外線を含む光を照射することが好ましい。
この発明では、発光用有機EL素子に対して赤外線を照射することにより、発光用有機EL素子の加熱を行う。
また、本発明にかかる有機EL装置は、前記発光用有機EL素子の駆動時に、該発光用有機EL素子と対応して設けられた前記加熱用有機EL素子を駆動させる駆動部を備えることが好ましい。
この発明では、駆動している発光用有機EL素子のみに対して加熱用の光を照射することで、消費電力を抑制することができる。
また、本発明にかかる有機EL装置は、前記発光用有機EL素子が、一対の第1電極と、該一対の第1電極の間に配置された第1発光機能層とを備え、前記加熱用有機EL素子が、一対の第2電極と、該一対の第2電極の間に配置された第2発光機能層とを備え前記一対の第1電極の一方と前記一対の第2電極の一方とが、導通していることが好ましい。
この発明では、各有機EL素子を構成する一対の電極の一方同士を導通させることにより、発光用有機EL素子の駆動に合わせて対応して設けられた加熱用有機EL素子を駆動させることが容易に行える。
また、本発明にかかる有機EL装置は、前記発光用有機EL素子が、一対の第1電極と、該一対の第1電極の間に配置された第1発光機能層とを備え、前記加熱用有機EL素子が、前記一対の第1電極の一方と、第2電極と、前記一対の第1電極の一方及び前記第2電極の間に配置された第2発光機能層とを備えることが好ましい。
この発明では、各有機EL素子を構成する一対の電極の一方を共通して用いることにより、発光用有機EL素子の駆動に合わせて対応して設けられた加熱用有機EL素子を駆動させることが容易に行える。ここで、一対の電極の一方を共通させることにより、有機EL装置の構造を単純化できる。
また、本発明にかかる有機EL装置は、前記発光用有機EL素子と前記加熱用有機EL素子との少なくとも一方に、該加熱用有機EL素子から前記発光用有機EL素子に向かう可視光を反射させる反射層が設けられていることが好ましい。
この発明では、加熱用有機EL素子で発光して発光用有機EL素子に向かう光のうち可視光成分を反射させることで、発光用有機EL素子の表示が劣化することを抑制できる。
[第1の実施形態]
以下、本発明による有機EL装置の第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。ここで、図1は有機EL装置の配線構造を示す回路構成図、図2は図1の画素領域を示す概略断面図である。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
〔有機EL装置〕
本実施形態における有機EL装置1は、図1に示すように、複数の画素領域Aがマトリックス状に配置されており、複数の走査線11と、走査線11に対して交差する方向に延びる複数の信号線12と、信号線12と並列に延びる複数の電源線13とを備えている。ここで、画素領域Aは、走査線11と信号線12との交点部の近傍に形成されている。
また、有機EL装置1は、信号線12に接続されたシフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチを備えるデータ線駆動回路14と、走査線11に接続されたシフトレジスタ及びレベルシフタを備える走査線駆動回路15とを備えている。
そして、有機EL装置1は、複数の画素領域Aのそれぞれに設けられた、スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)素子17と、TFT素子17を介して信号線12から供給される画像信号を保持する保持容量18と、保持容量によって保持された画像信号がTFT素子17のゲート電極に供給される駆動用のTFT素子19とを備えている。これらデータ線駆動回路14、走査線駆動回路15、TFT素子17、19によって、駆動部が構成されている。
さらに、有機EL装置1は、複数の画素領域Aのそれぞれに設けられた発光用有機EL素子21と、発光用有機EL素子21に光を照射して加熱する加熱用有機EL素子22とを備えている。
これら発光用有機EL素子21及び加熱用有機EL素子22は、図2に示すように、基板25の両面に設けられている。
発光用有機EL素子21は、基板25の一面に設けられており、基板25上から順に、陽極層(一対の第1電極の一方)31、発光機能層(第1発光機能層)32、陰極層(一対の第1電極の他方)33及びガスバリア層34を積層した構成となっている。
基板25は、例えばガラスなどの絶縁性を有する透光性材料を基体として構成されている。そして、基板25は、上記基体の一面に形成された信号線12、走査線11及び電源線13やTFT素子17、19、層間絶縁膜や平坦化膜(図示略)などを備えている。
陽極層31は、例えばITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)などの透光性の導電材料で構成された膜と、例えばAlなどの導電性を有し可視光を反射する反射膜とを積層して構成されている。したがって、陽極層31は、可視光を反射する反射層として機能する。そして、陽極層31は、TFT素子19を介して電源線13に接続されており、この電源線13から駆動電流が供給される。
また、陽極層31は、各画素領域Aで絶縁するように離間して設けられている。そして、陽極層31上には、各画素領域Aを区画するための隔壁(図示略)が設けられている。
発光機能層32は、陽極層31上から順に、正孔注入層35及び発光層36を積層した構成となっている。
正孔注入層35は、例えば3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などのポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸(PSS)などの混合物(PEDOT/PSS)などの正孔注入材料によって構成されており、陽極層31から注入した正孔を発光層36に輸送する。
なお、正孔注入材料としては、PEDOT/PSSのほか、ポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンであるポリフェニレンビニレン、1,1−ビス−(4−N,N−ジトリルアミノフェニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウム、ポリスチレンスルホン酸を用いてもよい。
発光層36は、発光材料によって構成されており、陰極層33から注入される電子と正孔注入層35から注入される正孔とが結合して所定波長の光を発光する。ここで、発光材料としては、ポリフルオレン誘導体(PF)やポリパラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)などのポリシラン系などの高分子有機材料を用いることができる。
陰極層33は、陽極層31と同様に透光性を有する導電性材料によって構成されている。また、陰極層33は、上記隔壁上にも設けられることにより、各画素電極で導通している。
ガスバリア層34は、例えば無機化合物で構成されており、陰極層33や発光機能層32への酸素や水分の侵入を防止、酸素や水分による陰極層33や発光機能層32の劣化などを抑制する。ここで、無機化合物としては、珪素窒化物や珪素酸窒化物、珪素酸化物などの珪素化合物や、アルミナや酸化タンタル、酸化チタンなどのセラミックス材料などが挙げられる。
以上より、発光用有機EL素子21は、発光機能層32で発生した光をガスバリア層34側から出射させる、トップエミッション構造となっている。
また、加熱用有機EL素子22は、基板25の他面に設けられており、発光用有機EL素子21と同様に、基板25上から順に、陽極層(一対の第2電極の一方)41、発光機能層(第2発光機能層)42、陰極層(一対の第2電極の他方)43及びガスバリア層44を積層した構成となっている。
陽極層41は、上述した陽極層31と同様に、ITO膜と反射膜とを積層して構成されている。したがって、陽極層41は、可視光を反射させる反射層として機能する。そして、陽極層41は、陽極層31と導通することによってTFT素子19を介して電源線13に接続されており、この電源線13から駆動電流が供給される。また、陽極層41は、各画素領域Aで絶縁するように離間して設けられている。
発光機能層42は、陽極層41上から順に、正孔注入層45及び発光層46を積層した構成となっている。
正孔注入層45は、上述した正孔注入層35と同様に、正孔注入材料で構成されており、陽極層41から注入した正孔を発光層46に輸送する。
発光層46は、上述した発光層36と同様に、例えば下記の[化1]など発光材料によって構成されており、陰極層43から注入される電子と正孔注入層45から注入される正孔とが結合して所定波長の光を発光する。ここで、[化1]の溶媒(テトラヒドロフラン)に対する溶液状態における蛍光スペクトルのピーク波長は、656nmとなっており、発光する光の波長帯域に赤外線の帯域が含まれている。
Figure 2008084947
なお、発光材料としては、上述した発光層36と同様の発光材料を用いてもよい。
陰極層43は、発光層46の上面から順にLiF(フッ化リチウム)層、Ca(カルシウム)層及びAl層を積層した構成となっている。これにより、陰極層43は、発光機能層42から陰極層43に向けて進行する光のうち可視光成分を陽極層41に向けて反射する。これにより、加熱用有機EL素子22は、発光機能層42で発生した光を陽極層41及び陰極層43の間で閉じ込める構成となる。また、陰極層43は、各画素電極で導通するように設けられている。
ガスバリア層44は、上述したガスバリア層34と同様に、例えば無機化合物で構成されており、陰極層43や発光機能層42への酸素や水分の侵入を防止、酸素や水分による陰極層43や発光機能層42の劣化などを抑制する。
以上より、加熱用有機EL素子22は、各画素領域Aに設けられていると共に、発光用有機EL素子21ごとにそれぞれ別個に対応して設けられている。
以上のような構成の有機EL装置1では、走査線11が駆動されてスイッチング用のTFT素子17がオン状態となると、そのときの信号線12の電位が保持容量18に保持され、保持容量18の状態に応じて駆動用のTFT素子19のオン・オフ状態が決まる。そして、TFT素子19のチャネルを介して、電源線13から陽極層31に電流が流れ、さらに発光機能層32を介して陰極層33に電流が流れる。これにより、発光機能層32は、発光機能層32中を流れる電流量に応じて発光する。そして、発光用有機EL素子21のガスバリア層34から発光用有機EL素子21で発光した光が出射する。
また、加熱用有機EL素子22の陽極層41が発光用有機EL素子21の陽極層31と導通しているため、加熱用有機EL素子22が上述した駆動部によって発光用有機EL素子21と同時に駆動される。そのため、陽極層41にはTFT素子19のチャネルを介して、電源線13から陽極層41に電流が流れ、さらに発光機能層42を介して陰極層43に電流が流れる。これにより、発光機能層42は、発光機能層42中を流れる電流量に応じて発光する。このとき、発光機能層42を構成する発光層46の発光材料として上記[化1]を用いているので、加熱用有機EL素子22は赤外線を含む光を発光する。なお、加熱用有機EL素子22は、発光用有機EL素子21の非駆動時には駆動されない。
ここで、陽極層31、41に赤外線を吸収する反射膜がそれぞれ設けられているため、発光機能層42から陽極層31、41に向かう光は、陽極層31、41で吸収され、熱に変換される。これにより、発光用有機EL素子21が加熱される。
図3に、発光用有機EL素子21の温度と電流効率との関係を示す。なお、図3では、20℃における電流効率を1としたときの相対的な値を示している。図3に示すように、発光用有機EL素子21は、加熱されることで温度が上がるほど、電流効率が向上することがわかる。したがって、発光用有機EL素子21を加熱することで、電流効率が向上し、小さな電流量でも大きな輝度の発光が行われる。
また、陽極層31、41を構成する反射膜が可視光を反射するので、加熱用有機EL素子22で発光した光が発光用有機EL素子21のガスバリア層34から出射することを防止する。これにより、発光用有機EL素子21による表示が、加熱用有機EL素子22における発光の影響を受けにくくなる。
〔電子機器〕
以上のような構成の有機EL装置1は、例えば図4に示すようなノート型パーソナルコンピュータ50などの電子機器の表示部51として適用される。このノート型パーソナルコンピュータ50は、キーボード52を有する本体部53と、上記表示部51とを備えている。
また、有機EL装置1は、例えば図4(b)に示すような携帯電話機60の表示部61として適用することもできる。この携帯電話機60は、複数の操作ボタン62、受話口63、送話口64及び上記表示部61を有する本体部65を備えている。
以上のように、本実施形態における有機EL装置1によれば、発光用有機EL素子21に向けて光を照射して熱に変換することによって発光用有機EL素子21を加熱するため、所望の画素領域Aに設けられた発光用有機EL素子21のみをより確実に加熱することができる。ここで、各画素領域Aにそれぞれ加熱用有機EL素子22を設けているので、所望の発光用有機EL素子21のみを確実に加熱することができる。
また、加熱用有機EL素子22で発光して発光用有機EL素子21に向かう光のうち可視光成分を反射させることで、発光用有機EL素子21による表示が加熱用有機EL素子22における発光の影響を受けにくくなる。
さらに、陽極層31、41を導通させることで、駆動している発光用有機EL素子21に合わせて加熱用有機EL素子22を駆動させることを容易に行うことができる。そして、駆動している発光用有機EL素子21のみに対して光を照射するので、消費電力を抑制できる。
[第2の実施形態]
次に、本発明による有機EL装置の第2の実施形態を、図面に基づいて説明する。ここで、図5は、有機EL装置の画素領域を示す概略断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と発光用有機EL素子及び加熱用有機EL素子の積層構造が異なるため、この点を中心に説明すると共に、上記実施形態で説明した構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態における有機EL装置では、加熱用有機EL素子22及び発光用有機EL素子21がこの順で基板25の一面に積層されている。
加熱用有機EL素子22は、基板25側から、陰極層43、発光機能層42及び陽極層31の順で積層した構成となっている。また、発光用有機EL素子21は、基板25側から、陽極層31、発光機能層32、陰極層33及びガスバリア層34の順で積層した構成となっている。すなわち、発光用有機EL素子21と加熱用有機EL素子22とは、各発光機能層32、42を挟持する一対の電極のうちの一方である陽極層31を共通して用いている。
したがって、加熱用有機EL素子22は、上述した駆動部によって発光用有機EL素子21と同時に駆動される。
また、発光用有機EL素子21は、発光機能層32で発生した光をガスバリア層34側から出射させる、トップエミッション構造となっている。
以上のように、本実施形態における有機EL装置においても、上述と同様の作用、効果を奏するが、発光用有機EL素子21と加熱用有機EL素子22とで陽極層31を共通して用いることにより、有機EL装置の構造を単純化することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明による有機EL装置の第3の実施形態を、図面に基づいて説明する。ここで、図6は、有機EL装置の画素領域を示す概略断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と発光用有機EL素子及び加熱用有機EL素子の積層構造が異なるため、この点を中心に説明すると共に、上記実施形態で説明した構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態における有機EL装置では、発光用有機EL素子21及び加熱用有機EL素子22がこの順で基板25の一面に積層されている。
発光用有機EL素子21は、基板25側から順に、陰極層33、発光機能層32及び陽極層31の順で積層した構成となっている。また、加熱用有機EL素子22は、基板25側から、陽極層31、発光機能層42、陰極層43及びガスバリア層44の順で積層した構成となっている。すなわち、上述した第2の実施形態と同様に、発光用有機EL素子21と加熱用有機EL素子22とは、各発光機能層32、42を挟持する一対の電極のうちの一方である陽極層31を共通して用いている。
これにより、加熱用有機EL素子22は、上述した駆動部によって発光用有機EL素子21と同時に駆動される。
また、発光用有機EL素子21は、発光機能層32で発生した光を基板25側から出射させる、ボトムエミッション構造となっている。
以上のように、本実施形態における有機EL装置においても、上述した第2の実施形態と同様の作用、効果を奏する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1の実施形態では、両有機EL素子の陽極層を基板側に設けた構成となっているが、陰極層を基板側に設けた構成としてもよく、一方の陽極層及び他方の陰極層を基板側に設ける構成としてもよい。また、第2及び第3の実施形態では、両有機EL素子の陽極層を共通としているが、陰極層を共通とする構成としてもよい。
また、第1の実施形態では、両有機EL素子の陽極層を導通させているが、導通させずに、それぞれ独立して制御する構成としてもよい。
そして、両有機EL素子の陽極層を反射層として機能させているが、反射層を別途設ける構成としてもよい。また、発光用有機EL素子による表示が加熱用有機EL素子で発生した光の影響を受けにくいのであれば、反射層を設けない構成としてもよい。
また、両有機EL素子を駆動部に接続することによって発光用有機EL素子の駆動時に加熱用有機EL素子が駆動するように構成しているが、それぞれ別個に駆動の制御を行うことによって発光用有機EL素子の駆動時に加熱用有機EL素子が駆動する構成としてもよく、発光用有機EL素子の駆動時に加熱用有機EL素子が駆動されていれば同時に駆動しない構成としてもよい。
そして、各画素領域で発光用有機EL素子に対してそれぞれ加熱用有機EL素子を設けているが、複数の発光用有機EL素子に対して1つの加熱用有機EL素子を設けた構成としてもよく、複数の加熱用有機EL素子に対して1つの発光用有機EL素子を設けた構成としてもよい。
また、発光機能層は、正孔注入層及び発光層を積層した構成となっているが、発光層のみで構成されてもよく、発光層と陰極層との間に電子注入層や電子輸送層、正孔阻止層を積層した構成としてもよい。ここで、この電子注入層や電子輸送層は、陰極層から電子を陽極層の方向へ進めて電子を通す機能を有している。また、正孔阻止層は、正孔が陰極層の方向へ進行することを防止する機能を有している。同様に、発光層と陽極層との間に電子阻止層を積層した構成としてもよい。ここで、この電子阻止層は、電子が陽極層の方向へ進行することを防止する機能を有している。
さらに、発光機能層が正孔注入層を有しているが、正孔注入層に代えて正孔注入輸送層または正孔輸送層が設けられた構成としてもよい。
また、有機EL装置を備える電子機器としては、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話機に限らず、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末機)やパーソナルコンピュータ、ワークステーション、デジタルスチルカメラ、車載用モニタ、カーナビゲーション装置、デジタルビデオカメラ、テレビジョン受像機、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ページャ、電子手帳、電卓、電子ブックやプロジェクタ、ワードプロセッサ、テレビ電話機、POS端末、タッチパネルを備える機器、照明装置、プリンタの露光ヘッドなどのような他の電子機器であってもよい。
第1の実施形態における有機EL装置を示す回路構成図である。 図1の画素領域を示す断面図である。 環境温度と電流効率との関係を示すグラフである。 有機EL装置を備える電子機器を示す外観図である。 第2の実施形態における有機EL装置の画素領域を示す断面図である。 第3の実施形態における有機EL装置の画素領域を示す断面図である。
符号の説明
1 有機EL装置、21 発光用有機EL素子、22 加熱用有機EL素子、25 基板、31 陽極層(一対の第1電極の一方,反射層)、32 発光機能層(第1発光機能層)、33 陰極層(一対の第1電極の他方)、41 陽極層(一対の第2電極の一方)、42 発光機能層(第2発光機能層)、43 陰極層(一対の第2電極の他方,反射層)

Claims (6)

  1. 複数の画素領域が平面状に設けられた有機EL装置であって、
    前記画素領域のそれぞれに設けられた発光用有機EL素子と、該発光用有機EL素子と対応して設けられた加熱用有機EL素子とを備え、
    前記発光用有機EL素子が、前記加熱用有機EL素子から照射された光によって加熱されることを特徴とする有機EL装置。
  2. 前記加熱用有機EL素子が、前記発光用有機EL素子に赤外線を含む光を照射することを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  3. 前記発光用有機EL素子の駆動時に、該発光用有機EL素子と対応して設けられた前記加熱用有機EL素子を駆動させる駆動部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL装置。
  4. 前記発光用有機EL素子が、一対の第1電極と、該一対の第1電極の間に配置された第1発光機能層とを備え、
    前記加熱用有機EL素子が、一対の第2電極と、該一対の第2電極の間に配置された第2発光機能層とを備え
    前記一対の第1電極の一方と前記一対の第2電極の一方とが、導通していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の有機EL装置。
  5. 前記発光用有機EL素子が、一対の第1電極と、該一対の第1電極の間に配置された第1発光機能層とを備え、
    前記加熱用有機EL素子が、前記一対の第1電極の一方と、第2電極と、前記一対の第1電極の一方及び前記第2電極の間に配置された第2発光機能層とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の有機EL装置。
  6. 前記発光用有機EL素子と前記加熱用有機EL素子との少なくとも一方に、該加熱用有機EL素子から前記発光用有機EL素子に向かう可視光を反射させる反射層が設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の有機EL装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015162463A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 有機発光表示装置

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