JP2008083613A - 液晶表示素子および液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示斑を抑制するとともに、コントラストが改善された液晶表示素子および液晶表示装置を提供する。
【解決手段】駆動基板10と対向基板20との間に液晶層30を挟持してなる液晶セル2と、液晶セル2の内側または外側に液晶層30を挟持する状態で配置され、液晶分子をハイブリッド配向させてなる一対のハイブリッド位相差層41a、41bとを備えた電界複屈折モードの液晶表示素子において、一対のハイブリッド位相差層41a、41bは、液晶分子の配向方向が平面視的に交差するように配置されていることを特徴とする液晶表示素子および液晶表示装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示素子および液晶表示装置に関し、特には、液晶分子をハイブリッド配向させた位相差層を有する電界複屈折(Electrically Controlled Birefringence(ECB))モードの液晶表示素子および液晶表示装置に関する。
半透過型または透過型の液晶表示素子(Liquid Crystal Display(LCD))の視野角を改善するために、液晶セルの片側または両側に、液晶分子をハイブリッド配向させたハイブリッド位相差層が配置された液晶表示素子が報告されている。特に、一対のハイブリッド位相差層が液晶セルの両側に配置された液晶表示素子は、視野角が非常に広いことが知られている(例えば非特許文献1、特許文献1参照)。
このような液晶表示素子において、上記一対のハイブリッド位相差層は、ハイブリッド位相差層の液晶分子の配向方向が平面視的に重なるように配置されている。
T.Matsumoto,E.Yoda,T,Uesaka,T.Toyooka, SID Digest, (米)2004年,p.666 特開2005−202101号公報
しかし、上述したハイブリッド位相差層では、液晶分子の配向軸の軸ばらつきに起因する微小な斑が多く発生している。このため、上述したように、ハイブリッド位相差層の液晶分子の配向方向が平面視的に重なるように、一対のハイブリッド位相差層が配置されると、微小な斑が強調される。これにより、図6に示すように、中間調表示画面等で表示基板101側に上記液晶分子の配向方向に、複数の大きな筋状の表示斑Dとして視認されてしまい、表示特性や画質品位で問題となる。この表示斑Dは、幅方向の間隔d1は画素間隔程度で、長さ方向の間隔d2はランダムに視認される。また、ハイブリッド位相差層における液晶分子の配向軸の軸ばらつきに起因して、微小領域でのリタデーションのばらつきが生じるが、ハイブリッド位相差層の液晶分子の配向方向が平面視的に重なるように配置されていると、リタデーションのばらつきの影響が大きくなり、これが原因で液晶表示素子のコントラスト特性を大幅に悪化させる、という問題もある。
そこで、本発明は、表示斑を抑制するとともに、コントラストが改善された液晶表示素子およびこれを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
上述したような目的を達成するために、本発明の液晶表示素子は、一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶セルと、この液晶セルの内側または外側に液晶層を挟持する状態で配置され、液晶分子をハイブリッド配向させてなる一対のハイブリッド位相差層とを備えた電界複屈折モードの液晶表示素子において、一対のハイブリッド位相差層は、液晶分子の配向方向が平面視的に交差するように配置されていることを特徴としている。
また、本発明の液晶表示装置は、一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶セルと、この液晶セルの内側または外側に液晶層を挟持する状態で配置され、液晶分子をハイブリッド配向させてなる一対のハイブリッド位相差層とを備えた電界複屈折モードの液晶表示素子を備え、この液晶表示素子によって変調された光を用いて映像表示を行う液晶表示装置であって、一対のハイブリッド位相差層は、液晶分子の配向方向が平面視的に交差するように配置されていることを特徴としている。
このような液晶表示素子および液晶表示装置によれば、一対のハイブリッド位相差層の液晶分子の配向方向が平面視的に重ならないため、液晶分子の配向軸の軸ばらつきに起因する微小な斑が強調されず、表示斑が抑制される。また、一対のハイブリッド位相差層の液晶分子の配向方向が平面視的に重ならないことで、上記液晶分子の配向軸のばらつきに起因するリタデーションのばらつきによる影響を抑えることが可能となるため、コントラストが改善される。
以上説明したように、本発明の液晶表示素子および液晶表示装置によれば、表示斑の発生を抑制するとともに、コントラストが改善されることから、液晶表示装置の高画質化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の液晶表示素子1の断面構成図である。この図に示す液晶表示素子1は、液晶分子をハイブリッド配向させた位相差層(ハイブリッド位相差層)を備え、ECBモードで駆動される透過型の液晶表示素子1であり、次のように構成されている。
すなわち、液晶表示素子1は、駆動基板10と、この駆動基板10の素子形成面側に対向配置された対向基板20と、これらの駆動基板10と対向基板20との間に狭持された液晶層30とからなる液晶セル2を備えている。また、液晶セル2の外側面となる駆動基板10と対向基板20とには、液晶分子がハイブリッド配向されたハイブリッド位相差層41a、41bとλ/2位相差層42a、42bと偏光板43a、43bとが、この順にそれぞれ上記液晶セル2を挟持する密着状態で配置されている。また、駆動基板10側に配置された偏光板43aの外側には、バックライト44が配置されている。
このうち液晶セル2を構成する駆動基板10は、例えばガラス基板からなる透明基板11における液晶層30に向かう面上に、例えばTFT(Thin Film Transistor)等の駆動素子12およびこれに接続された電極13が設けられ、これらが層間絶縁膜14で覆われている。この層間絶縁膜14上には、電極13を介して駆動素子12に接続された画素電極15が、各画素毎にパターン形成されている。このため、層間絶縁膜14には、電極13に達する接続孔Vが設けられた状態となる。そして、複数の画素電極15を覆う状態で、ここでの図示を省略した配向膜が設けられている。
一方、対向基板20は、例えばガラス基板からなる透明基板21における液晶層30に向かう面に、R(赤)、G(緑)、B(青)各色のカラーフィルタ22および対向電極23がこの順に設けられている。さらに、対向電極23上には、ここでの図示を省略した配向膜が設けられている。この配向膜は、駆動基板10側に設けられた配向膜と反平行にラビング処理または配向処理されることで、アンチパラレル配向となるように構成されていることとする。
そして、駆動基板10と対向基板20との間に挟持される状態で、正の誘電異方性を有する液晶分子Lで構成された液晶層30が配置されている。液晶分子Lは、電圧無印加時において、上述した配向膜により、例えば5度のプレチルト角で配向されている。
また、以上のように構成された液晶セル2の外側面となる駆動基板10と対向基板20とには、液晶分子がハイブリット配向された一対のハイブリッド位相差層41a、41bが配置されている。このハイブリッド位相差層41a、41bは、λ/4位相差層として機能する。
ここで、図2に示すように、駆動基板10(前記図1参照)側に配置されるハイブリッド位相差層41aの液晶分子Maは、液晶層30と反対側、すなわち、偏光板43a(前記図1参照)側では水平であって、液晶層30に向かって徐々に垂直に立ち上がる配向状態となっている。一方、対向基板20(前記図1参照)側に配置されるハイブリッド位相差層41bの液晶分子Mbも、液晶層30と反対側、すなわち、偏光板43b(前記図1参照)側では水平であって、液晶層30に向かって徐々に垂直に立ち上がる配向状態となっている。このようなハイブリッド位相差層41a、41bとしては、例えば、棒状の液晶分子がハイブリッド配向された新日本石油株式会社製NHフィルム、または、ディスコティック液晶分子がハイブリッド配向された富士フィルム社製WVフィルムが用いられる。上記一対のハイブリッド位相差層41a、41bは、液晶分子Ma、Mbの配向方向が、電圧無印加時における液晶層30中の液晶分子Lと略反平行となるように配置されることとする。これにより、視野角の向上を図ることができる。
そして、本発明の特徴的な構成として、上記一対のハイブリッド位相差層41a、41bは、ハイブリッド位相差層41aの液晶分子Maの配向方向と、ハイブリッド位相差層41bの液晶分子Mbの配向方向が、平面視的に交差するように配置されている。ここで、平面視的とは、駆動基板10または対向基板20の法線方向から見た状態を指すこととする。これにより、液晶分子Ma、Mbの配向方向が平面視的に重なることによる表示斑が防止される。
また、液晶分子Ma、Mbの配向方向が平面視的に交差するように配置された場合に、偏光板43a側から入射した光hは、偏光板43a、λ/2位相差層42a、ハブリッド位相差層41aを通過することで、図3(a)に示すように、楕円偏光h’となるが、この楕円偏光h’の長軸Dがその後に通過するハブリッド位相差層41b(前記図2参照)の液晶分子Mbの配向方向とずれた状態となる。一方、背景技術で説明したように、液晶分子Ma、Mbの配向方向が平面視的に重なるように配置された場合には、図3(b)に示すように、上記楕円偏光h’の長軸Dと、この後に通過するハイブリッド位相差層41bの液晶分子Mbの配向方向が一致する。
ここで、上記楕円偏光h’の長軸Dとハイブリッド位相差層41bの液晶分子Mbの配向方向が一致した場合には、液晶分子Ma、Mbの配向軸のばらつきに起因するリタデーションばらつきによる影響が大きくなるが、本発明の液晶表示素子によれば、楕円偏光h’の長軸Dと液晶分子Mbの配向方向がずれるため、リタデーションばらつきによる影響が抑制され、コントラストが改善される。
さらに、図4に示すように、上記ハイブリッド位相差層41a(前記図1参照)の液晶分子Maの配向方向Aと、ハイブリッド位相差層41b(前記図1参照)の液晶分子Mbの配向方向Bとが、液晶層30を構成する液晶分子Lの配向方向Cに対して、平面視的に対称となるように交差していることが好ましい。これにより、視野角特性が改善される。そして、特に、上記配向方向A、Bの上記液晶分子Cの配向方向が含まれる側の交差角度θを20度以上90度以下とすることで、表示斑の防止とコントラストの改善とともに、視野角特性がさらに改善される。なお、交差角度θが20度以上90度以下である場合には、液晶分子Lの配向方向Cに対して配向方向Aと配向方向Bとが非対称であっても構わない。ただし、対称である方が視野角特性の点で、好ましい。
また、上記ハイブリッド位相差層41a、41bの外側面には、一軸性位相差フィルムからなるλ/2位相差層42a、42bが配置され、λ/2位相差層42a、42bの外側面に、偏光板43a、43bが配置されている。
ここで、本実施形態における液晶表示素子1の表示原理を示す。ここでは、偏光板43a−λ/2位相差層42a−ハイブリッド位相差層41aおよびハイブリッド位相差層41b−λ/2位相差層42b−偏光板43bは、それぞれ円偏光素子として機能する。このため、電界無印加時において、バックライト44からの光は偏光板43a、λ/2位相差層42a、ハイブリッド位相差層(λ/4位相差層)41aを通過することで円偏光状態(ここでは、楕円偏光)となる。そして、液晶層30がλ/2位相差の状態の場合は、液晶層30を通過した後、円偏光の回転方向が逆転し、ハイブリッド位相差層(λ/4位相差層)41b、λ/2位相差層42bを通り、偏光板43bの吸収軸と直交した偏光状態となることで、白表示になる(ノーマリーホワイト)。
一方、電界印加時には、液晶層30に電圧が印加されることで、液晶層30のリタデーション値はほぼ0となる。このため、バックライト44からの光は偏光板43a、λ/2位相差層42a、ハイブリッド位相差層(λ/4位相差層)41aを通過することで円偏光状態(ここでは、楕円偏光)となり、液晶層30を通過した後、ハイブリッド位相差層(λ/4位相差層)41b、λ/2位相差層42bを通り、偏光板43bの吸収軸方向の偏光状態になるため光が通らず、黒表示となる。ただし、偏光板、位相差層の配置方法で白表示を黒表示にすることは容易にできるため、ノーマリーブラックモード(NB−Mode)にすることも可能である。
以上のような構成の液晶表示素子1は、次のように製造される。
まず、駆動基板10側は、透明基板11上に駆動素子12およびこれに接続された電極13を形成してこれらを層間絶縁膜14で覆った後、この層間絶縁膜14上に電極13を介して駆動素子12に接続された画素電極15をパターン形成し、さらにこれを覆う配向膜(図示省略)を形成する。その後、ラビング処理または光配向処理を行うことにより、配向膜に配向性を付与する。
一方、対向基板20側は、透明基板21上にカラーフィルタ22を介して対向電極23を形成し、対向電極23上に配向膜(図示省略)を形成する。その後、ラビング処理または光配向処理を行うことにより、この配向膜に駆動基板10側とは反平行となるように配向性を付与する。
以上の後、駆動基板10と対向基板20とを貼り合わせる組立工程を行う。ここでは、画素電極15および対向電極23が向かい合うように対向配置し、周縁部を合わせて配置する。そして、ここでの図示を省略したスペーサを狭持させることで駆動基板10と対向基板20との間に、所定のセルギャップを保持しつつ、駆動基板10と対向基板20間の周縁部に設けた封止剤(図示省略)によって、これらの駆動基板10と対向基板20を貼り合わせる。この際、駆動基板10側の配向膜と対向基板20側の配向膜との配向方向が反平行となるようにする。次に、封止樹脂の隙間から駆動基板10と対向基板20との間に液晶層30を充填してこれを封止する。以上のようにして、液晶セル2が完成する。
その後、駆動基板10と対向基板20の外側面に、フィルム状のハイブリッド位相差層41a、41bとλ/2位相差層42a、42bをそれぞれ順次貼り合わせる。次いで、λ/2位相差層42a、42bの外側面に、偏光板43a、43bを貼り合わせて液晶表示素子1を完成させる。なお、駆動基板10と対向基板20とを貼り合わせる組立工程を行う前に、ハイブリッド位相差層41a、41b、λ/2位相差層42a、42bおよび偏光板43a、43bを貼り合わせてもよい。
このような液晶表示素子によれば、ハイブリッド位相差層41aの液晶分子Maの配向方向Aとハイブリッド位相差層41bの液晶分子Mbの配向方向Bとが交差するように、一対のハイブリッド位相差層41a、41bが配置されることで、液晶分子Ma、Mbの配向軸の軸ばらつきに起因する微小な斑が強調されず、表示斑が抑制されるとともに、液晶分子Ma、Mbの配向軸のばらつきに起因するリタデーションのばらつきによる影響を抑制することが可能となるため、コントラストが改善される。したがって、液晶表示素子の高画質化を図ることができる。
また、液晶分子Maの配向方向Aと、液晶分子Mbの配向方向Bとが、液晶層30を構成する液晶分子Lの配向方向Cに対して、平面視的に対称となるように、上記一対のハイブリッド位相差層41a、41bが配置され、上記配向方向A、Bの上記液晶分子Cの配向方向が含まれる側の交差角度θを20度以上90度以下とすることで、表示斑の防止とコントラストの改善とともに、視野角特性をさらに改善することができる。
(第2実施形態)
本実施形態においては、図5に示すように、ハイブリッド位相差層41a’、41b’が液晶セル2’内に配置された液晶表示素子1’の例について、説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。
すなわち液晶表示素子1’は、駆動基板10’と、この駆動基板10’の素子形成面側に対向配置された対向基板20’と、これらの駆動基板10’と対向基板20’との間に狭持された液晶層30とからなる液晶セル2’を備えている。また、液晶セル2’の外側面となる駆動基板10’と対向基板20’とには、λ/2位相差層42a、42bと偏光板43a、43bとが、この順に上記液晶セル2’を挟んだ密着状態で配置されている。また、駆動基板10’側に配置された偏光板43aの外側には、バックライト44が配置されている。
ここで、液晶セル2’を構成する駆動基板10’は、例えばガラス基板からなる透明基板11における液晶層30に向かう面上に、TFT等の駆動素子12およびこれに接続された電極13が設けられ、これらが層間絶縁膜14とハイブリッド位相差層41a’とを順次積層してなる積層膜で覆われている。このハイブリッド位相差層41a’上には、電極13を介して駆動素子12に接続された画素電極15が、各画素毎にパターン形成されている。このため、ハイブリッド位相差層41a’と層間絶縁膜14には、電極13に達する接続孔Vが設けられた状態となる。そして、複数の画素電極15を覆う状態で、ここでの図示を省略した配向膜が設けられている。
一方、対向基板20’は、透明基板21における液晶層30に向かう面に、カラーフィルタ22を介して、ハイブリッド位相差層41b’が設けられている。また、ハイブリッド位相差層41b’上には、対向電極23が設けられている。さらに、対向電極23上には、ここでの図示を省略した配向膜が設けられている。なお、ここでは、ハイブリッド位相差層41b’がカラーフィルタ22と対向電極23の間に配置されることとするが、ハイブリッド位相差層41b’は、透明基板21とカラーフィルタ22の間に配置されてもよい。
ここで、上記ハイブリッド位相差層41a’、41b’は、第1実施形態で図1、図2を用いて説明したハイブリッド位相差層41a、41bと同様に配置されていることとする。すなわち、液晶分子Ma、Mbがそれぞれハイブリッド配向された一対のハイブリッド位相差層41a’、41b’は、液晶分子Ma、Mbの配向方向が、電圧無印加時における液晶層30中の液晶分子Lと略反平行となるように配置されており、ハイブリッド位相差層41a’の液晶分子Maの配向方向と、ハイブリッド位相差層41b’の液晶分子Mbの配向方向が、平面視的に交差するように配置されている。
さらに、図4を用いて説明したように、液晶分子Maの配向方向Aと、液晶分子Mbの配向方向Bとが、液晶層30を構成する液晶分子Lの配向方向Cに対して、平面視的に対称となるように交差しており、上記配向方向A、Bの上記液晶分子Cの配向方向が含まれる側の交差角度θが20度以上90度以下となるように、配置されている。
そして、上記駆動基板10’と対向基板20’との間に挟持される状態で、正の誘電異方性を有する液晶分子Lで構成された液晶層30が配置されることで、液晶セル2’が構成されている。また、上記液晶セル2’の外側面には、一軸性位相差フィルムからなるλ/2位相差層42a、42bが配置され、λ/2位相差層42a、42bの外側面に、偏光板43a、43bが配置されている。
このような液晶表示素子1’は次のように製造される。
まず、駆動基板10’側は、透明基板11上に駆動素子12およびこれに接続された電極13を形成してこれらを層間絶縁膜14を形成する。次に、層間絶縁膜14上に、ハイブリッド材料膜を塗布成膜する。ここで用いるハイブリッド材料は、UV硬化性のネマチック液晶が用いられることとする。
続いて、塗布成膜したハイブリッド材料膜を熱処理し、ハイブリッド材料膜中の溶剤を除去する。その後、ハイブリッド材料膜に対して全面露光を行うことにより、ハイブリッド材料膜中の液晶分子をハイブリッド配向させた状態で硬化させる。この際、ハイブリッド材料膜を、所定温度に加熱した状態で露光を行うことにより、視野角による位相差の変動を制御する。これにより、所望の位相差を備えたハイブリッド位相差層41a’を得る。
次いで、ハイブリッド位相差層41a’と層間絶縁膜14とに、電極13に達する状態の接続孔Vを形成し、ハイブリッド位相差層41a’上に電極13を介して駆動素子12に接続された画素電極15をパターン形成し、さらにこれを覆う配向膜(図示省略)を形成する。その後、ラビング処理または光配向処理を行うことにより、配向膜に配向性を付与する。以上のようにして、駆動基板10’を完成させる。
一方、対向基板20’側にも、上述した方法と同様の方法で、カラーフィルタ22上に、ハイブリッド位相差層41b’を形成する。次いで、ハイブリッド位相差層41b’上に、ITOのような透明導電性材料からなる対向電極23を形成する。続いて、対向電極23上に液晶層30用の配向膜を成膜し、駆動基板10’側の配向膜とは反平行となるように、ラビング処理またはUV配向処理を行うことで、配向性を付与し、対向基板20’を完成させる。
次に、第1実施形態と同様に、駆動基板10’と対向基板20’とを貼り合わせる組立工程を行うことで、液晶セル2’を完成させる。
その後、駆動基板10’と対向基板20’の外側面に、λ/2位相差層42a、42bをそれぞれ貼り合わせる。次いで、λ/2位相差層42a、42bの外側面に、偏光板43a、43bを貼り合わせて液晶表示素子1’を完成させる。
このような液晶表示素子1’であっても、ハイブリッド位相差層41a’の液晶分子Maの配向方向とハイブリッド位相差層41b’の液晶分子Mbの配向方向とが交差するように、一対のハイブリッド位相差層41a’、41b’が配置される。また、上記液晶分子Ma、Mbの配向方向が液晶層30の液晶分子Lの配向方向に対して対称になるとともに、交差角度を20度以上90度以下とすることで、第1実施形態の液晶表示素子と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態の液晶表示素子1’によれば、駆動基板10’の層間絶縁膜14上にハイブリッド位相差層41a’、41b’が成膜されることから、第1実施形態で図1を用いて説明したように、ハイブリッド位相差層41a’、41b’を液晶セル2’の外側に貼り付けるためのフィルム基材を必要としないため、液晶セル2’の外側にハイブリッド位相差層41a’、41b’を貼り合わせる場合と比較して、液晶表示素子1’の薄型化が可能となる。
なお、上記第2実施形態においては、一対のハイブリッド位相差層41a’、41b’が両方とも液晶セル2’内に配置される例について説明したが、本発明はこれに限定されず、ハイブリッド位相差層41a’、41b’の一方は、液晶セル2’内に配置され、他方が液晶セル2’の外側に配置されてもよい。
次に、本発明の具体的な実施例、およびこれらの実施例に対する比較例の液晶表示素子と、これらの評価結果を説明する。
<実施例1〜11>
上述した実施の形態において、図1を用いて説明した構成の液晶表示素子1を形成した。実施例1〜11においては、ハイブリッド位相差層41a、41bとして、新日本石油化学株式会社製NHフィルムを用い、ハイブリッド位相差層41aの液晶分子Maの配向方向とハイブリッド位相差層41bの液晶分子Mbの配向方向とを、液晶層30の液晶分子Lの配向方向に対して対称となるように交差させ、液晶分子Lの配向方向を含む側の交差角度を10度〜110度まで、10度ずつ変化させた。
この際、偏光板43a−λ/2位相差層42a−ハイブリッド位相差層41aおよびハイブリッド位相差層41b−λ/2位相差層42b−偏光板43bが円偏光素子として機能するように、各層の配置角度を調整し、液晶セル2のリタデーション値が550nmの波長の光で300nmとなるように液晶表示素子1を設計した。表1に、各層の配向角度を示す。具体的には、後述する比較例において、一対のハイブリッド位相差層41a、41bの液晶分子の配向方向と、液晶層30の液晶分子の配向方向が平面視的に重なる場合に、もっともコントラストが高くなるような偏光板43a、43bとλ/2位相差層42a、42bの配置角度を求め、その状態から、ハイブリッド位相差層41aの液晶分子の配向方向とハイブリッド位相差層41bの液晶分子の配向方向を、液晶層30の液晶分子Lの配向方向に対して対称となるように交差させた。この際、ハイブリッド位相差層41aとともに、λ/2位相差層42a、偏光板43aを回転し、ハイブリッド位相差層41bとともに、λ/2位相差層42b、偏光板43bを回転した。
Figure 2008083613
<比較例1>
実施例1〜11に対する比較例1として、上記表1に示すように、ハイブリッド位相差層41aの液晶分子Maの配向方向とハイブリッド位相差層41bの液晶分子Mbの配向方向とを平面視的に重ねた状態(交差角度=0)の液晶表示素子を作製した。
<評価結果>
実施例1〜11および比較例1の液晶表示素子について、表示斑を目視で確認し、表示斑が視認されなかった場合を○、表示斑がわずかに視認された場合を△、表示斑が明らかに視認された場合を×と判定した。また、コントラストの指標となる黒表示と白表示の輝度差を測定した。視野角についてはコントラスト10で規定し、上下左右すべての方向で10:1以上のコントラストが70°以上のある場合を○、これを下回る場合を△とした。さらに、上下左右でコントラシト10より小さい場合を×とした。この結果を表2に示す。
Figure 2008083613
この表に示すように、ハイブリッド位相差層41a、41bの液晶分子の配向方向の平面視的な交差角度が20度以上である場合に、表示斑は視認されず、コントラストも高くなることが確認された。また、上記交差角度が20度以上90度以下である場合に、視野角が改善されることが確認された。以上の結果から、上記交差角度が20度以上90度以下である場合には、液晶表示素子の表示斑が抑制されるとともに、コントラストと視野角が改善されることが示唆された。
本発明の第1実施形態に係る液晶表示素子の構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶表示素子の要部拡大模式図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶表示素子におけるハイブリッド位相差層の液晶分子と液晶層の液晶分子の配向方向を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶表示素子における偏光と液晶分子の配向方向の関係を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る液晶表示素子の構成を示す断面図である。 従来の液晶表示素子の課題を示す平面図である。
符号の説明
1,1’…液晶表示素子、2,2’…液晶セル、10,10’…駆動基板、20,20’…対向基板、30…液晶層、41a,41b,41a’,41b’…ハイブリッド位相差層、L,Ma,Mb…液晶分子

Claims (4)

  1. 一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶セルと、当該液晶セルの内側または外側に当該液晶層を挟持する状態で配置され、液晶分子をハイブリッド配向させてなる一対のハイブリッド位相差層とを備えた電界複屈折モードの液晶表示素子において、
    前記一対のハイブリッド位相差層は、前記液晶分子の配向方向が平面視的に交差するように配置されている
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 請求項1記載の液晶表示素子において、
    前記一対のハイブリッド位相差層の前記液晶分子の配向方向は、前記液晶層を構成する液晶分子の配向方向に対して、平面視的に対称となるように交差している
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  3. 請求項1記載の液晶表示素子において、
    前記液晶分子の交差角度は、前記液晶層中の液晶分子の配向方向を含む方が20度以上90度以下である
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  4. 一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶セルと、当該液晶セルの内側または外側に当該液晶層を挟持する状態で配置され、液晶分子をハイブリッド配向させてなる一対のハイブリッド位相差層とを備えた電界複屈折モードの液晶表示素子を備え、この液晶表示素子によって変調された光を用いて映像表示を行う液晶表示装置であって、
    前記一対のハイブリッド位相差層は、前記液晶分子の配向方向が平面視的に交差するように配置されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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