JP2008082342A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置の軸長を短縮化することによって内燃機関全体の軸長を短縮し、内燃機関の車両搭載性を高める。
【解決手段】 クランクシャフト側の駆動リング3とカムシャフト1側の従動軸部材7の組付角を操作する組付角操作機構4を設け、その操作機構4は、中間回転体18が回動操作されることによって組付角を変更する構成とする。中間回転体18を回動操作するためのヒステリシスブレーキ20を、組付角操作機構4に対して並列に配置し、中間回転体18とヒステリシスブレーキ20の回動軸51に夫々第1ギヤ52と第2ギヤ54を設け、これらのギヤ52,54を相互に噛合させる。これにより、カムシャフト1の端部からの突出量が小さくなり、内燃機関全体の軸長が短縮化される。
【選択図】 図1

Description

この出願の発明は、内燃機関の吸気側または排気側の機関弁の開閉タイミングを運転状態に応じて可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
この種のバルブタイミング制御装置としては、以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この装置は、クランクシャフトにタイミングチェーン等を介して連係されたハウジング(駆動回転体)がカムシャフトの端部に回動可能に組み付けられ、ハウジングの内側端面に形成された径方向ガイドに可動案内部が径方向に沿って摺動自在に係合支持されると共に、径方向外側に突出するレバーを有するレバー軸(従動回転体)がカムシャフトの端部にボルト結合され、可動案内部とレバー軸のレバーとがリンクによって枢支連結されている。そして、前記径方向ガイドに対向する位置には、渦巻き状ガイドを有する中間回転体がハウジングとレバー軸に対して相対回動可能に設けられ、前記可動案内部の軸方向の一方の端部に突設された略円弧状の複数の突条が前記渦巻き状ガイドに案内係合されている。また、中間回転体はハウジングに対して回転を進める側にゼンマイばねによって付勢されると共に、電磁ブレーキによって回転を遅らせる側の力を適宜受けるようになっている。
この装置の場合、電磁ブレーキがOFF状態のときには、中間回転体がゼンマイばねの付勢力を受けハウジングに対して初期位置に位置されており、渦巻き状ガイドに突条でもって噛合う可動案内部は径方向外側に最大に変位し、リンクを引き起こしてハウジングとカムシャフトの組付角を最遅角位置または最進角位置に維持している。そして、この状態から電磁ブレーキがONにされると、中間回転体が減速されてハウジングに対して遅れ側に相対回転する結果、渦巻き状ガイドに噛合う可動案内部が径方向内側に変位し、今まで引き起こされていたリンクを次第に倒すようにしてハウジングとカムシャフトの組付角を最進角位置または最遅角位置に変更する。
尚、このバルブタイミング制御装置の場合、ハウジングの径方向ガイドと、中間回転体の渦巻き状ガイドと、これらのガイドに係合する可動案内部と、可動案内部とレバーを連結するリンクとによって組付角操作機構が構成され、中間回転体を回動操作すべく電磁力を発生する電磁機構が電磁ブレーキによって構成されている。
特開2001−41013号公報
しかし、この従来のバルブタイミング制御装置は、中間回転体を操作するための電磁機構(電磁ブレーキ)が組付角操作機構の軸方向前方側に直列に配置された構造となっているため、内燃機関全体の軸長がどうしも長くなり、車両に対する内燃機関の搭載性が悪いことが問題となっている。
そこでこの出願の発明は、装置の軸長を短縮化することによって内燃機関の軸長の短縮を図り、車両搭載性に優れた内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供しようとするものである。
本発明は、前記従来技術の技術的課題に鑑みて案出されたもので、とりわけ、前記電磁機構を組付角操作機構に対して平行に配置し、前記電磁機構の回動軸と前記組付角操作機構の中間回転体とを動力伝達手段を介して連動させ、該動力伝達手段は、前記電磁機構の回転を減速して前記中間回転体に伝達することを特徴と
している。
本発明によれば、電磁機構が組付角操作機構と平行に配置されるため、カムシャフトの端部からの突出量が小さくなる。したがって、内燃機関全体の軸長が短くなり、内燃機関を車両に搭載するうえで有利となる。
また、前記動力伝達手段には減速機能を持たせ、電磁機構の回転を減速して中間回転体に伝達するようにしたため、電磁機構の作動トルクが動力伝達手段部分で増幅される。これによって、電磁機構の大型化を招くことなく大きな作動トルクで組付角操作機構を確実に操作することが可能となる。
本願請求項2に記載の発明は、前記電磁機構を組付角操作機構に対して平行に配置し、前記電磁機構の回動軸と前記組付角操作機構の中間回転体とを動力伝達手段を介して連動させ、該動力伝達手段は、前記電磁機構の回転を増速して前記中間回転体に伝達することを特徴としている。
本発明によれば、前記動力伝達手段には増速機能を持たせ、電磁機構の回転を増速して中間回転体に伝達するようにしたため、電磁機構の回動軸の回転が動力伝達手段部分で増速される。これによって、組付角操作機構の作動応答性を高めることが可能となる。
次に、この出願の発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1〜図5に示す第1の実施形態について説明する。この実施形態は、この出願の発明にかかるバルブタイミング制御装置を内燃機関の吸気側の動力伝達系に適用したものであるが、排気側の動力伝達系に同様に適用することも可能である。
バルブタイミング制御装置は、図1に示すように内燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に回転自在に支持されたカムシャフト1と、このカムシャフト1の前端部に必要に応じて相対回動できるように組み付けられ、チェーン(図示せず)を介してクランクシャフト(図示せず)に連係されるタイミングスプロケット2を外周に有する駆動リング3(駆動回転体)と、この駆動リング3とカムシャフト1の前方側(図1中左側)に配置されて、両者3,1の組付角を操作する組付角操作機構4と、同機構4を駆動する操作力付与手段5と、を備えている。
駆動リング3は、段差状の挿通孔6を備えた略円板状に形成され、この挿通孔6部分が、カムシャフト1の前端部に結合された従動軸部材7(従動回転体)に回転可能に組み付けられている。そして、駆動リング3の前面(カムシャフト1と逆側の面)には、図2に示すように、対面する平行な側壁を有する3つの径方向溝8(径方向ガイド)が同リング3のほぼ半径方向に沿うように形成されている。
また、従動軸部材7は、図1に示すように、カムシャフト1の前端部に突き合される基部側外周に拡径部が形成されると共に、その拡径部よりも前方側の外周面に放射状に突出する三つのレバー9が一体に形成され、軸芯部を貫通するボルト10によってカムシャフト1に結合されている。各レバー9には、リンク11の基端がピン12によって枢支連結され、各リンク11の先端には前記各径方向溝8に摺動自在に係合する円柱状の突出部13が一体に形成されている。
各リンク11は、突出部13が対応する径方向溝8に係合した状態において、ピン12を介して従動軸部材7に連結されているため、リンク11の先端側が外力を受けて径方向溝8に沿って変位すると、駆動リング3と従動軸部材7はリンク11の作用でもって突出部13の変位に応じた方向及び角度だけ相対回動する。
また、各リンク11の先端部には、軸方向前方側に開口する収容穴14が形成され、この収容穴14に、後述する渦巻き溝15(渦巻き状ガイド)に係合する係合ピン16と、この係合ピン16を前方側(渦巻き溝15側)に付勢するコイルばね17とが収容されている。尚、この実施形態の場合、リンク11の先端の突出部13と係合ピン16、コイルばね17等によって径方向に変位可能な可動案内部が構成されている。
一方、従動軸部材7のレバー9の突設位置よりも前方側には、円板状のフランジ壁を有する中間回転体18が軸受19を介して回転自在に支持されている。この中間回転体18のフランジ壁の後面側には断面半円状の前述の渦巻き溝15が形成され、この渦巻き溝15に、前記各リンク11の先端の係合ピン16が転動自在に案内係合されている。渦巻き溝15の渦巻きは、機関回転方向Rに沿って次第に縮径するように形成されている。したがって、各リンク11先端の係合ピン16が渦巻き溝15に係合した状態において、中間回転体18が駆動リング3に対して遅れ方向に相対回転すると、リンク11の先端部は径方向溝8に案内されつつ、渦巻き溝15の渦巻き形状に誘導されて半径方向内側に移動し、逆に、中間回転体18が進み方向に相対変位すると、半径方向外側に移動する。
尚、図中48,49は、駆動リング3と中間回転体18が設定角度以上に相対回動したときに当接して両者3,18の回動を規制する突起とストッパである。
組付角操作機構4は、以上説明した駆動リング3の径方向溝8、リンク11、突出部13、係合ピン16、レバー9、中間回転体18、渦巻き溝15等によって構成されている。この組付角操作機構4は、操作力付与手段5から中間回転体18にカムシャフト1に対する相対的な回動操作力が入力されると、その操作力が渦巻き溝15と係合ピン16の係合部を通してリンク11の先端を径方向に変位させ、このときリンク11とレバー9の作用でもって駆動リング3と従動軸部材7に相対的な回動力を伝達する。
一方、操作力付与手段5は、中間回転体18を駆動リング3に対して機関回転方向Rに付勢するゼンマイばね47と、中間回転体18を駆動リング3に対して機関回転方向Rと逆方向に操作すべく制動力を発生するヒステリシスブレーキ20(この出願の発明における電磁機構)と、を備えて成り、内燃機関の運転状態に応じてヒステリシスブレーキ20の制動力を適宜制御することにより、中間回転体18を駆動リング3に対して相対回動させ、或は、両者の回転位置を維持するようになっている。
ゼンマイばね47は、駆動リング3に延設された円筒壁21にその外周端部が結合される一方、内周端部が中間回転体18の円筒状の基部に結合され、全体が中間回転体18のフランジ壁の前方側スペースに配置されている。また、中間回転体18のカムシャフト1と逆側の端面には、封止壁50が一体に結合され、その封止壁50の外周面が前記円筒壁21の内面に摺動自在に密接している。
また、封止壁50の前方側には、後述するヒステリシスブレーキ20の回動軸51との間で回転トルクの授受を行う第1ギヤ52が配置されている。この第1ギヤ52は、動力伝達用の歯面を有するギヤ本体52aから連結用のボス部52bが突設され、そのボス部52bが封止壁50を貫通して中間回転体18の基部に連結されている。
一方、ヒステリシスブレーキ20は、非回転部材である内燃機関の機関ブロック53に取り付けられ、カムシャフト1の前端部の前記組付角操作機構4に対して並列に配置されている。この実施形態の場合、組付角操作機構4の中間回転体18とヒステリシスブレーキ20の回動軸51は相互に平行になるように配置されている。
このヒステリシスブレーキ20は、略円筒状の隙間を挟んで対向する一対の周面状の対向面を有する磁気誘導部材22と、前記両対向面に夫々設けられた内側極歯23、及び、外側極歯24と、磁気誘導部材22に取り付けられて内側極歯23と外側極歯24の間に磁界を生じさせる電磁コイル25と、前記両極歯23,24間に非接触状態で挿入配置された円筒状のヒステリシスリング26と、磁気誘導部材22に回転自在に支持される一方で、ヒステリシスリング26が一体に結合された回動軸51と、を備えている。そして、このブレーキ20においては、磁気誘導部材22が機関ブロック53に固定され、電磁コイル25が図外のコントローラによって通電制御されるようになっている。
また、前記回動軸51の基端には、組付角操作機構4側の前記第1ギヤ52と噛合される第2ギヤ54が一体に設けられている。この実施形態の場合、第1ギヤ52と第2ギヤ54は、図4に示すように同歯数に形成されており、第1ギヤ52と第2ギヤ54の間で回転が1対1の比で伝達されるようになっている。
ヒステリシスブレーキ20は具体的には以下のような構造となっている。
磁気誘導部材22は、図1,図5に示すように、外周面に内側極歯23を有する内歯リング27と、内周面に外側極歯24を有する外歯リング28と、内歯リング27と外歯リング28を連結する連結リング29とから構成されている。そして、連結リング29の極歯23,24に臨む側の外周コーナ部分には環状の段部が設けられ、その段部に前記電磁コイル25が嵌合装着されている。
また、前記内側極歯23と外側極歯24は夫々軸方向に沿って延出する複数の極歯要素を有している。両極歯23,24の極歯要素は夫々円周方向に沿って配置され、極歯23,24の極歯要素相互は円周方向に相互にオフセットされている。したがって、電磁コイル25が通電されると、両極歯23,24間には、オフセットした位置関係にある相手極歯要素に向かう磁界が発生する。
一方、ヒステリシスリング26は、磁気的ヒステリシス特性を有するヒステリシス材から成り、前記両極歯23,24の隙間から突出したその端部には、金属製の円環プレート33(プレート部材)が嵌着固定されている。この円環プレート33は、連結リング29の内周面に軸受34,35を介して支持された前記回動軸51に一体に結合されている。したがって、ヒステリシスリング26は、円環プレート33と回動軸51を介して磁気誘導部材22に相対回転可能に支持されている。
尚、この実施形態の場合、第1ギヤ52と第2ギヤ54によって中間回転体18と回動軸51を連動させる動力伝達手段が構成されている。
このバルブタイミング制御装置は以上のような構成であるため、内燃機関の始動時やアイドル運転時には、ヒステリシスブレーキ20の電磁コイル25の励磁をオフにしておくことにより、ゼンマイばね47の力によって中間回転体18を駆動リング3に対して機関回転方向Rに最大に回転させておく(図2参照)。これにより、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相(機関弁の開閉タイミング)は最遅角側に維持され、機関回転の安定化と燃費の向上が図られる。
そして、この状態から機関の運転が通常運転に移行し、前記回転位相を最進角側に変更すべき指令が図外のコントローラから発されると、ヒステリシスブレーキ20の電磁コイル25の励磁がオンにされ、第1,第2ギヤ52,54を介して中間回転体18と連動回転する回動軸51に制動力が作用する。これにより、中間回転体18がゼンマイばね47の力に抗して回転し、それによってリンク11の先端の係合ピン16が渦巻き溝15に誘導されてリンク11の先端部が径方向溝8に沿って変位し、図3に示すようにリンク11の作用によって駆動リング3と従動軸部材7の組付角が最進角側に変更される。この結果、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相が最進角側に変更され、それによって機関の高出力化が図られることとなる。
また、この状態から前記回転位相を最遅角側に変更すべく指令がコントローラから発されると、ヒステリシスブレーキ20の電磁コイル25の励磁がオフにされ、再度ゼンマイばね47の力によって中間回転体18が機関回転方向Rに回転させられる。すると、渦巻き溝15による係合ピン16の誘導によってリンク11が上記と逆方向に揺動し、図2に示すようにそのリンク11の作用によって駆動リング3の従動軸部材7の組付角が再度遅角側に変更される。
尚、このバルブタイミング制御装置によって変更できる回転位相は、以上で説明した最遅角と最進角の二つの位相ばかりでなく、ヒステリシスブレーキ20の制動力の制御によって任意の位相に変更し、ゼンマイばね47の力とヒステリシスブレーキ20の制動力のバランスによってその位相を保持することができる。
ところで、このバルブタイミング制御装置は、中間回転体18に制動力を付与するヒステリシスブレーキ20が組付角操作機構4を含む本体部に対して並列に配置され、中間回転体18とヒステリシスブレーキ20の回動軸51が第1,第2ギヤ52,54を介して連動する構成とされているため、ヒステリシスブレーキ20を本体部の前方側に直列に配置する場合に比較して、カムシャフト1の前端部からの装置全体の突出量を小さく抑えることができる。したがって、この装置を含む内燃機関全体の軸方向長さが短縮され、車両に対する内燃機関の搭載性が向上する。
特に、この実施形態においては、中間回転体18とヒステリシスブレーキ20の回動軸51を連動させる動力伝達手段としてギヤ機構(第1,第2ギヤ52,54)を採用したため、極めて簡単な構造でありながらロスの少ない動力伝達を実現でき、しかも、内燃機関の前端部側にバルブタイミング制御装置をコンパクトに配置できるという利点がある。
また、上述の実施形態では、組付角操作機構4として、先端部が駆動リング3の径方向溝8に案内係合されたリンク11の基端を従動軸部材7のレバー9に枢支連結し、リンク11の先端部に保持した係合ピン16を中間回転体18の渦巻き溝15に案内係合させた構造を採用したが、組付角操作機構4は中間回転体18の回動操作によって駆動回転体(駆動リング3)と従動回転体(従動軸部材7)を相対回動させることができるものであれば、これ以外の構造も採用可能である。ただし、上述の実施形態の組付角操作機構4の場合、中間回転体18の回動操作力を、フリクションロスの少ない渦巻き溝15と係合ピン16による係合部とリンク機構とを通して駆動リング3と従動軸部材7の相対回動に変換することができ、しかも、リンク11から渦巻き溝15への荷重入力方向がほぼ直角に近いことから、カムシャフト1の交番トルクによって組付角が変更されにくいという利点がある。このため、この組付角操作機構4を採用した場合には、ヒステリシスブレーキ20で発生する制動力を小さく抑えることができることから、ヒステリシスブレーキ20をより小型化して内燃機関の車両搭載性をさらに向上させることが可能である。
さらに、上述の実施形態は、中間回転体18を回動操作すべく電磁機構としてヒステリシスブレーキ20を採用したものであるが、電磁機構はヒステリシスブレーキ20に限らず、他の構造の電磁ブレーキやステップモータ等であっても良い。ただし、ヒステリシスブレーキ20は、耐久面で有利な非接触式であり、しかも、制動部の回転速度に関係なく安定した制動トルクを得ることができるという利点がある反面、ある程度大きな制動力を確保するためにはヒステリシス材の軸長を長くせざるを得ず、そのためにブレーキ全体の軸長が長くなり易いという問題がある。このため、特に、電磁機構にヒステリシスブレーキ20を採用する場合には、この出願の発明にかかる装置の構造は装置全体の軸長を短縮するうえで非常に有利となる。
ところで、上述の実施形態においては、中間回転体18側の第1ギヤ52とヒステリシスブレーキ20側の第2ギヤ54のギヤ比を1対1に設定して、ヒステリシスブレーキ20から中間回転体18に等速で回転が伝達されるようにしているが、図6に示す第2の実施形態のように第2ギヤ154を第1ギヤ152よりも小型化して、回転を減速して中間回転体に伝達するようにしたり、逆に、図7に示す第3の実施形態のように第1ギヤ252を第2ギヤ254よりも小型化して、回転を増速して中間回転体に伝達するようにしても良い。
図6に示すような減速機能を有するギヤ機構を採用した場合には、ブレーキトルクを増幅して中間回転体に伝達することができるため、ヒステリシスブレーキの高出力化や大型化を招くことなく、確実な組付角操作を実現することができる。
また、図7に示すような増速機能を有するギヤ機構を採用した場合には、中間回転体の作動回転速度を高めることができるため、バルブタイミング制御時における装置の作動応答性を高めることができる。
図8,図9は、この出願の発明の第4の実施形態を示すものである。この実施形態は、基本的な構造は第1の実施形態のものと同様であるが、ヒステリシスデレーキ20の回動軸51と組付角操作機構4の中間回転体18を連動させる動力伝達手段の構成が異なっている。以下、この相違点についてのみ説明するが、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、重複する部分については説明を省略するものとする。
この実施形態における動力伝達手段は、中間回転体18と回動軸51に夫々第1プーリ60と第2プーリ61を取り付け、両プーリ60,61間にベルト62を掛け渡すことによって、回動軸51と中間回転体18を連動させるようにしている。
この実施形態の場合、ヒステリシスブレーキ20を組付角操作機構4に対して比較的大きく離間して配置することができるため、ヒステリシスブレーキ20の配置をエンジンルーム内のレイアウトに合わせて柔軟に設計変更できるという利点がある。
尚、この実施形態においては、プーリ60,61とベルト62によって回動軸51と中間回転体18を連動させたが、プーリ60,61とベルト62に代えてギヤとチェーンを用いることも可能である。ただし、プーリ60,61とベルト62を用いた上記の実施形態の場合、動力伝達が摩擦接触によって行われるために、作動時にガタ付き音等の異音が発生せず、静粛性に優れるという利点がある。
次に、上記の各実施形態から把握し得る請求項に記載以外の発明について、以下にその作用効果と共に記載する。
(イ)前記動力伝達手段をギヤ相互の噛合い機構によって構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
この場合、極めて簡単な構造でありながら、電磁機構の回動軸から中間回転体にロスなく動力を伝達することができる。また、装置全体をコンパクト化することもできる。
(ロ)前記動力伝達手段をギヤとチェーンによる噛合い機構によって構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
この場合、電磁機構の配置の自由度が高まるため、内燃機関の車両搭載性がより向上する。
(ハ)前記動力伝達手段をプーリとベルトによる摩擦伝達機構によって構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
この場合、電磁機構の配置の自由度が高まるうえ、動力伝達部でのダカ付き音の発生が生じなくなるために静粛性も向上する。
(ニ)組付角操作機構は、駆動回転体と従動回転体のいずれか一方に設けられた径方向ガイドと、前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回転可能に設けられ、前記径方向ガイドに対峙する側の面に渦巻き状ガイドを有する中間回転体と、前記径方向ガイドと渦巻き状ガイドに変位可能に案内係合される可動案内部と、前記駆動回転体と従動回転体のいずれか他方のものの回転中心から離間した部位と前記可動案内部とを揺動可能に連結するリンクと、を備えた構成であることを特徴とする請求項1〜3、(イ)〜(ハ)のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
この場合、組付角操作機構の操作フリクションが非常に小さくなるうえ、カムシャフト側の変動トルクによって駆動回転体と従動回転体の組付角が変更されにくくなるため、組付角操作や組付角維持のために要する電磁機構での発生トルクを小さくすることができる。したがって、電磁機構を小型化して内燃機関の車両搭載性をより高めることが可能となる。
(ホ)前記電磁機構は、
非回転部材に取り付けられ、略円筒状の隙間を挟んで対向する一対の周面状の対向面を有する磁気誘導部材と、
前記一対の対向面のうちの径方向内側の面に、複数の極歯要素が円周方向に沿って設けられた内側極歯と、
前記一対の対向面のうちの径方向外側の面に、複数の極歯要素が円周方向に沿って設けられ、その各極歯要素が前記内側極歯の極歯要素に対して円周方向にオフセットして配置された外側極歯と、
回転軸に取り付けられ、前記磁気誘導部材の内側極歯と外側極歯の間に非接触状態で介装される円筒部を有するヒステリシス材と、
内側極歯と外側極歯の間に磁界を生じさせる電磁コイルと、
を備えた構成としたことを特徴とする請求項1〜3、(イ)〜(ニ)のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
ヒステリシス材の磁気的ヒステリシス特性を利用するこの電磁機構の場合、回動軸側の部材に対して非接触状態で、回転速度に関係なく安定した制動トルクを付与できる利点を有する反面、制動トルクを大きくするためにヒステリシス材の延出長さを長くすると、電磁機構全体の軸長が増大してしまう。したがって、このような構造の電磁機構を用いる場合には、組付角操作機構と電磁機構を並列に配置することによって内燃機関の軸長を特に大きく短縮できる。
この出願の発明の第1の実施形態を示す縦断面図。 同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面図。 同実施形態の作動状態を示す図2に対応の断面図。 同実施形態を示す正面図。 同実施形態を示す分解斜視図。 この出願の発明の第2の実施形態を示す正面図。 この出願の発明の第3の実施形態を示す正面図。 この出願の発明の第4の実施形態を示す縦断面図。 同実施形態を示す正面図。
符号の説明
3…駆動リング(駆動回転体)
4…組付角操作機構
7…従動軸部材(従動回転体)
18…中間回転体
20…ヒステリシスブレーキ(電磁機構)
51…回動軸
52,152,252…第1ギヤ(動力伝達手段)
54,154,254…第2ギヤ(動力伝達手段)
60…第1プーリ(動力伝達手段)
61…第2プーリ(動力伝達手段)
62…ベルト(動力伝達手段)

Claims (2)

  1. 内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シャフトに結合された別体部材から成る従動回転体と、前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回動可能な中間回転体を有し、その中間回転体が回動操作されることによって駆動回転体と従動回転体の組付角を変更する組付角操作機構と、通電によって前記中間回転体を回動操作する電磁機構と、を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電磁機構を組付角操作機構に対して平行に配置し、前記電磁機構の回動軸と前記組付角操作機構の中間回転体とを動力伝達手段を介して連動させ、
    該動力伝達手段は、前記電磁機構の回転を減速して前記中間回転体に伝達することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シャフトに結合された別体部材から成る従動回転体と、前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回動可能な中間回転体を有し、その中間回転体が回動操作されることによって駆動回転体と従動回転体の組付角を変更する組付角操作機構と、通電によって前記中間回転体を回動操作する電磁機構と、を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電磁機構を組付角操作機構に対して平行に配置し、前記電磁機構の回動軸と前記組付角操作機構の中間回転体とを動力伝達手段を介して連動させ、
    該動力伝達手段は、前記電磁機構の回転を増速して前記中間回転体に伝達することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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