JP2008078104A - バイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および固体高分子形燃料電池 - Google Patents
バイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および固体高分子形燃料電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008078104A JP2008078104A JP2006270426A JP2006270426A JP2008078104A JP 2008078104 A JP2008078104 A JP 2008078104A JP 2006270426 A JP2006270426 A JP 2006270426A JP 2006270426 A JP2006270426 A JP 2006270426A JP 2008078104 A JP2008078104 A JP 2008078104A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bipolar plate
- flow path
- plastic film
- plate member
- molded body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/02—Details
- H01M8/0202—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
- H01M8/0204—Non-porous and characterised by the material
- H01M8/0206—Metals or alloys
- H01M8/0208—Alloys
- H01M8/021—Alloys based on iron
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/02—Details
- H01M8/0202—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
- H01M8/0258—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the configuration of channels, e.g. by the flow field of the reactant or coolant
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/02—Details
- H01M8/0202—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
- H01M8/0258—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the configuration of channels, e.g. by the flow field of the reactant or coolant
- H01M8/0263—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the configuration of channels, e.g. by the flow field of the reactant or coolant having meandering or serpentine paths
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/02—Details
- H01M8/0202—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
- H01M8/0267—Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors having heating or cooling means, e.g. heaters or coolant flow channels
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/02—Details
- H01M8/0271—Sealing or supporting means around electrodes, matrices or membranes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/02—Details
- H01M8/0297—Arrangements for joining electrodes, reservoir layers, heat exchange units or bipolar separators to each other
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/10—Fuel cells with solid electrolytes
- H01M8/1007—Fuel cells with solid electrolytes with both reactants being gaseous or vaporised
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/24—Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
- H01M8/241—Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells with solid or matrix-supported electrolytes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/24—Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
- H01M8/2457—Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells with both reactants being gaseous or vaporised
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/24—Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
- H01M8/2465—Details of groupings of fuel cells
- H01M8/2483—Details of groupings of fuel cells characterised by internal manifolds
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Abstract
【課題】冷媒等をリークさせず、速やかに流動できる固体高分子形燃料電池の提供
【解決手段】膜電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池のバイポーラプレート用部材1であって、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒をそれぞれの流路内に流通するための貫通孔2、3と、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流動させるための流路用溝4と、冷媒を流動させるための流路用溝5とを有し、少なくとも第2の面には、プラスチックフィルム製面状成形体7が接着層を介して貼り付けられ、このプラスチックフィルム製面状成形体7には、少なくとも冷媒を流路内に流通するための貫通孔3が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】膜電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池のバイポーラプレート用部材1であって、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒をそれぞれの流路内に流通するための貫通孔2、3と、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流動させるための流路用溝4と、冷媒を流動させるための流路用溝5とを有し、少なくとも第2の面には、プラスチックフィルム製面状成形体7が接着層を介して貼り付けられ、このプラスチックフィルム製面状成形体7には、少なくとも冷媒を流路内に流通するための貫通孔3が形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、固体高分子形燃料電池に係わるもので、特に、バイポーラプレート(セパレータとも呼ばれる)用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池は、高分子電解質膜の両面にアノード電極およびカソード側電極が積層された膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流動させるためのガス流路を備えたバイポーラプレートで挟むことで構成される。このような構成の一単位はセルと呼ばれる。単セルの燃料電池もあるが、実用的には、単セルを多数積層した燃料電池(燃料電池スタック)が用いられる。一方、各セル間には、発熱を抑制するために冷却水等の冷媒が、導入または排出(以下、これらを併せて「流通」という。)される。
したがって、燃料電池スタックを正常に動作させるためには、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒を漏らすことなく、速やかに流動させることが重要である。例えば、特許文献1〜3には、シール構造に関する様々な提案がなされている。また、特許文献4では、電極内での反応ガスの流量を均一化するための構成について提案されている。
特許文献6には、スチレン系ブロック重合エラストマーと、テルペン系樹脂及び脂環族系樹脂から選択された少なくとも一種のタッキファイアーとを含む固体高分子形燃料電池用シール材が開示されている。
酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒の流路などのシール構造には、例えば、ゴム製のOリング、ガスケット、一筆書き様の線状または帯状シールが用いられている。これは、シート状(面状)のシール材では、互いに当接する面積が広いために、締め付け荷重一定の条件では単位面積当たりの負荷加重が小さくなり、締め付けの機構が大掛かりとなると考えられてきたことを理由とする。また、シート状(面状)のシール材では、均一に連続して当接することが難しいために、酸化剤ガスおよび燃料ガスを高圧で流動させたような場合に当接不十分な箇所から漏れが起きやすい、その結果、位置ズレを生じやすいなどとも考えられてきた。
しかし、シール材をシート状にすると、シール性能向上のために必要となるゴム製Oリング嵌め込み用の勘合溝が不要になるばかりでなく、シール材自体の厚みを利用した構成部材としての積極的な活用、素材強度を利用した強度部材としての活用、流路用の溝を設けるための構造部材としての活用が可能となる。位置ズレの問題については、シール材に接着性能を持たせることで解決できる。特に、シール材により流路用の溝を設けることは流路設計の自由度を大幅に高めることが可能となる。このことは、バイポーラプレート部材の基体厚みが薄い金属箔または射出成形された薄物のカーボン製バイポーラプレートのような場合には得がたいメリットである。
本発明は、シール材を、接着層を介して積層するプラスチックフィルム製面状成形体で構成すると共に、このプラスチックフィルム製面状成形体に流路を構成するための溝を設けることにより、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒を漏らすことなく、速やかに流動させることができる固体高分子形燃料電池、ならびに、その構成部品であるバイポーラプレート部材、バイポーラプレート積層体およびセル構造体を提供することを目的とする。
本発明は、下記の(1)に示すバイポーラプレート用部材、下記の(2)に示すバイポーラプレート積層体、下記の(3)に示すセル構造体および下記の(4)に示す燃料電池を要旨とする。
(1)固体高分子形燃料電池のバイポーラプレート用部材であって、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒をそれぞれの流路内に流通するための貫通孔と、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流動させるための第1の流路用溝と、冷媒を流動させるための第2の流路用溝とを有し、第1の流路用溝を形成させた第1の面および第2の流路用溝を形成させた第2の面のうち、少なくとも第2の面には、プラスチックフィルム製面状成形体が接着層を介して貼り付けられ、このプラスチックフィルム製面状成形体には、少なくとも冷媒を流路内に流通するための貫通孔が形成されていることを特徴とするバイポーラプレート用部材。
上記バイポーラプレート用部材の基体は、ステンレス鋼、高合金鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミ合金またはこれらのクラッドからなることが望ましい。また、 ステンレス鋼は、表面に導電性のM23C6型、M4C型、M2C型およびMC型の炭化物系金属化合物ならびにM2B型の硼化物系金属化合物のうちの1種以上が露出しているステンレス鋼であることが望ましい。ただし、Mは、炭化物もしくは硼化物を形成する金属元素である。
上記バイポーラプレート用部材の基体は、その最大肉厚部の厚みが0.20mm以下であり、かつ、貫通孔、第1の流路用溝および第2の流路用溝がプレス成形加工、抜き加工および射出成形加工のいずれか1種以上により形成されたものがよい。また、上記プラスチックフィルム製面状成形体の基体は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリテトラフルオロエチンレン(PTF)またはポリイミドであることが望ましい。
プラスチックフィルム製面状成形体は、貫通孔、または、貫通孔と第1の流路用溝および第2の流路用溝の1つ以上とを形成したプラスチックフィルムを複数枚積層したものであり、少なくとも1枚のプラスチックフィルムに形成された貫通孔、第1の流路用溝および第2の流路用溝の1つ以上の形状が、他のプラスチックフィルムに形成された貫通孔、第1の流路用溝および第2の流路用溝それぞれの形状と異なることが望ましい。
プラスチックフィルム面状成形体に形成された貫通孔と第2の流路用溝との間には、複数の出口を有する流路用溝を備えることがより望ましい。この流路用溝の形状には、例えば、貫通孔に開放された入口穴数が第2の流路用溝に開放された出口穴数より少ないもの、即ち、流路用溝が分岐しているもの、または、入口穴数および出口穴数が同数のものが含まれる。また、プラスチックフィルム製面状成形体によって形成される流路用溝の幅が、1.20mm以下であることが望ましい。
上記第1の面には、平均厚さが100nm以下であり、面積被覆率が10〜90%である、金または金合金などの貴金属めっきを施されているのが望ましい。
第1の面および第2の面のうち少なくとも一方の面には、島状分散貴金属めっきが施されており、導電性金属化合物が占める部分以外のマトリクス表面の部分における島状分散貴金属めっきの厚さが、下式で定義される平均厚さで100nm以下であるのが望ましい。
平均厚さ(nm)=単位面積当たりの貴金属めっき付着量(g/cm2)×107/めっき貴金属比重(g/cm3)
平均厚さ(nm)=単位面積当たりの貴金属めっき付着量(g/cm2)×107/めっき貴金属比重(g/cm3)
導電性金属化合物の表面被覆率Aおよび島状分散貴金属めっきの表面被覆率Bは、下記の関係式を満足するのがよい。また、島状分散貴金属めっきは、0.1≦pH≦7.1の浴中でめっきされたものであるのが望ましい。
5≦A(%)≦40
5 ≦B(%)≦ 90 −0.7A(%)
A(%)+B(%)≦100%
5≦A(%)≦40
5 ≦B(%)≦ 90 −0.7A(%)
A(%)+B(%)≦100%
接着層は、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することが望ましい。
(2)上記(1)に記載のバイポーラプレート部材2枚を、接着層を介して第2の面同士を当接させることにより冷媒の流路を形成させたことを特徴とするバイポーラプレート積層体。
なお、上記2枚のバイポーラプレートは、同一形状であるのが望ましい。また、接着層は、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することが望ましい。
(3)固体高分子形燃料電池のセル構造体であって、接着層を介して、上記(2)に記載のバイポーラプレート積層体と、膜電極接合体とを積層したことを特徴とするセル構造体。
なお、セル構造体は、上記(3)のセル構造体を複数枚積層したものが望ましい。また、接着層は、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することが望ましい。
(4)上記(1)に記載のバイポーラプレート用部材、上記(2)に記載のバイポーラプレート積層体、上記(3)に記載のセル構造体のうちの1種以上で構成されることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
なお、膜電極接合体とは、MEA(Membrane Electrode Assembly)とも呼ばれる膜−電極一体構造体のことであり、通常は、フッ素系または芳香族系高分子膜の両面にカーボン微粉末に白金系触媒を担持させた触媒層を塗布した後に、カーボンペーパあるいはカーボンクロスを張り合わせたものである。ガスケットを一体化した膜電極接合体も製品化されており、本発明の主旨からすれば、ガスケット一体型膜電極接合体を適用することが好ましい。
本発明によれば、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒を漏らすことなく、速やかに流動させることができる膜電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池を提供することができる。また、本発明によれば、量産性を確保しつつ、燃料電池の軽量化および小型化も実現可能である。
本発明は、膜電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池と、その構成部材であるバイポーラプレート部材、バイポーラプレート積層体およびセル構造体に関するものである。
(1)バイポーラプレート部材について
図1は、本発明に係るバイポーラプレート部材の一例を示す模式図であり、(a)は表面(第1の面)、(b)は裏面(第2の面)をそれぞれ示している。図1に示すように、本発明に係るバイポーラプレート部材1には、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流路内に流通するための貫通孔2および冷媒を流路内に流通するための貫通孔3を有する。そして、図1(a)に示すように、表面(第1の面)には、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流動させるための第1の流路用溝4が形成され、図1(b)に示すように、裏面(第2の面)には、冷媒を流動させるための第2の流路用溝5が形成されている。少なくとも第2の面には、基体6にプラスチックフィルム製面状成形体7が貼り付けられている。
図1は、本発明に係るバイポーラプレート部材の一例を示す模式図であり、(a)は表面(第1の面)、(b)は裏面(第2の面)をそれぞれ示している。図1に示すように、本発明に係るバイポーラプレート部材1には、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流路内に流通するための貫通孔2および冷媒を流路内に流通するための貫通孔3を有する。そして、図1(a)に示すように、表面(第1の面)には、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流動させるための第1の流路用溝4が形成され、図1(b)に示すように、裏面(第2の面)には、冷媒を流動させるための第2の流路用溝5が形成されている。少なくとも第2の面には、基体6にプラスチックフィルム製面状成形体7が貼り付けられている。
図2は、基体とプラスチックフィルム製面状成形体との接合状態の例を示す模式図である。図2に示す例では、バイポーラプレート部材1の第2の面には、基体6の上に、プラスチックフィルム製面状成形体7-1と、プラスチックフィルム製面状成形体7-2が接着層(図示しない)を介して、貼り付けられている。
ここで、プラスチックフィルム製面状成形体の一方または双方の面には、予め接着層が塗布されている。例えば、プラスチックフィルム製面状成形体7-2の基体6と当接する面と、プラスチックフィルム製面状成形体7-1の両面に接着層が塗布されており、基材6ならびにプラスチックフィルム製面状成形体7-1および7-2を圧着させることで、バイポーラプレート部材を形成することができる。
プラスチックフィルム製面状成形体7-1および7-2には、冷媒を流路内に流通するための貫通孔7-3が形成されている。また、プラスチックフィルム製面状成形体7-1には、少なくとも冷媒を流路内に流通するための貫通孔が形成されている。また、必要に応じて、少なくとも冷媒を流動させるための第2の流路用溝の一部7-4が形成されている。これらの構成を有することにより、流動性とシール性とを共に確保したバイポーラプレート部材となる。
図2に示す例では、プラスチックフィルム製面状成形体7-2には、流路用溝が形成されていないが、これにもプラスチックフィルム製面状成形体7-1と同様の流路用溝の一部が形成されていても良い。ただし、基体と接触するプラスチックフィルム製面状成形体7-2は、基体の腐食を防止する効果を有しているので、流路用溝が形成されていないのがよい。プラスチックフィルム製面状成形体7-1は、冷媒のシールの役割を果たすと共に、冷媒の流路を構成する。
プラスチックフィルム製面状成形体7-1およびプラスチックフィルム製面状成形体7-2の合計厚さは、基体6に形成された流路の高さとほぼ同じ厚さであり、スペーサとしての役割も担う。図2に示す例では、第2の流路用溝の一部を構成する場合が示されているが、プラスチックフィルム製面状成形体7-1および7-2で第2の流路用溝の全部を構成してもよい。これについては、後段で説明する。
プラスチックフィルム製面状成形体は、単層のプラスチックフィルムからなるものであっても良いし、複数枚のプラスチックフィルムを積層したものであっても良い。
図3および図4は、本発明のバイポーラプレート用部材の他の例を示す模式図である。図3に示す例では、バイポーラプレート部材1の第2の面には、基体6の上に、プラスチックフィルム製面状成形体7-5とプラスチックフィルム製面状成形体7-6が接着層(図示しない)を介して、貼り付けられている。この点、前掲の図2に示す場合と同様である。
プラスチックフィルム製面状成形体7-5および7-6には、冷媒を流路内に流通するための貫通孔7-3が形成されている。また、プラスチックフィルム製面状成形体7-5には、少なくとも冷媒を流路内に流通するための貫通孔が形成されるとともに、必要に応じて、少なくとも冷媒を流動させるための第2の流路用溝の一部7-4が形成されている。これらの構成を有することにより、流動性とシール性とを共に確保したバイポーラプレート部材となる。
また、図4に示す例は、3層のプラスチックフィルム7-5、7-6、7-7で構成されるプラスチックフィルム製面状成形体を用いる場合である。図4に示すように、プラスチックフィルム製面状成形体7-5、7-6、7-7には冷媒を流路内に流通するための貫通孔7-3が形成されている。また、プラスチックフィルム製面状成形体7-5および7-6には、流路用溝の一部(以下、「補助流路用溝」とも呼ぶ。)7-4が形成され、それぞれの流路溝の方向が二手に分かれている。すなわち、この例では、1のプラスチックフィルムの第2の流路用溝の形状が、他のプラスチックフィルムに形成された第2の流路用溝の形状と異なる。
図5および図6は、貫通孔および第2の流路用溝の形状を模式的に表した図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA-A視野図、(c)は(a)のB-B断面図である。図5に示すように、貫通孔7-3に接続される補助流路用溝7-4は、例えば、入口(貫通孔に開放された口)は一つであるが、途中で分岐し、出口(第2の流路用溝に開放された口)では2方向に分かれているものを用いることができる。即ち、(c)に示すように、貫通孔内部の入口においては、一つの穴であったものが、(b)に示すように、出口においては、2つの穴に分けられている。この例では、プラスチックフィルム面状成形体に形成された貫通孔と第2の流路用溝との間の流路用溝の形状は、貫通孔に開放された入口穴数が第2の流路用溝に開放された出口穴数より少ない構成となっている。
図6に示すように、貫通孔7-3に接続される補助流路用溝7-4は、例えば、入口(貫通孔に開放された口)、出口(第2の流路用溝に開放された口)ともに、二つあるものを用いることができる。この例では、入口および出口は同数である。
このような流路溝を形成しておくと、バイポーラプレート同士を接合した場合に形成される補助流路から別々の方向に向けて冷媒等が流動されることになるため、流動性確保に有利となる。図5の例では、補助流路が二手に分かれている場合を示しているが、補助流路の分かれ目の数は2つに限定されず、3つ以上でも良い。また、図6の例では、2本の補助流路を用いているが、3つ以上の補助流路を用いても良い。
図3に示す例では、補助流路用溝7-4は、流路(基体6に形成された流路)と平行ではない方向に形成されている。このような流路溝を形成しておくと、後段の図10で説明するように、バイポーラプレート同士を接合した場合に、図4〜図6に示す例と同様に、補助流路から別々の方向に向けて冷媒等が流動されることになるため、流動性確保に有利となる。
以上、主として冷媒の流動性について述べたが、これは、燃料ガスの流動性にも寄与するので、プラスチックフィルム製面状成形体で第1の流路用溝を形成する場合には、図3〜図6と同様の構成を採用しても良い。また、上記の例ではいずれも、貫通孔の形状が同一のものを示しているが、貫通孔の形状も異なるものであっても良い。
特に、基体の貫通孔の耐食性を確保するべく、基体に設けた貫通孔の内径より、プラスチックフィルム製面状成形体に設ける貫通孔の内径を小さく設定しておき、これらを積層した後、プラスチックフィルム製面状成形体の貫通孔周辺を、基体の貫通孔に折り込むことにより、基体の貫通孔の内面の耐食性を向上させることができる。
バイポーラプレート用部材の基体6は、ステンレス鋼、高合金鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミ合金またはこれらのクラッドからなることが望ましい。これは、金属を用いることで、低コスト量産性が確保され、性能が安定して得られるためである。特に、ステンレス鋼箔およびステンレスクラッド箔が好適である。チタンおよびチタン合金は、軽量であるとともに、耐食性が特に優れるので好適である。また、アルミおよびアルミ合金は、軽量化が図れるので好適である。
これら素材をクラッド化すれば、それぞれ素材の長所を生かすことが可能となる。例えば、表面は、チタンとして優れた耐食性確保しつつ、心材を安価なアルミとすることで、軽量化を図りつつ、所望の諸性能を確保することができる。
上記ステンレス鋼は、特許文献5に記載されるような表面に導電性のM23C6型、M4C型、M2C型およびMC型の炭化物系金属化合物ならびにM2B型の硼化物系金属化合物のうちの1種以上が露出しているステンレス鋼であることが望ましい。ここで「露出」とは、後に詳しく説明するように、セパレータを構成するステンレス鋼の不動態皮膜を突き破るように表面から少なくとも一部が突出している状態をいう。
Mは、炭化物もしくは硼化物を形成する金属元素であり、例えば、Cr、Fe、MoおよびWの1種以上である。
一般に、ステンレス鋼に存在する炭化物等の金属化合物は、耐食性を低下させる介在物であり、好ましくないものとされている。本発明では、従来は排除されるべき介在物とされてきた炭化物系または硼化物系の化合物を積極的に利用して、不動態皮膜により増大する接触電気抵抗を減じさせる「電気の通り道」とするのである。
炭化物系金属化合物または硼化物系金属化合物をセパレータ表面から突出した状態にする方法には特に制約はない。最も実用的な方法は、ステンレス鋼に上記の化合物を形成する成分(C、B、Cr、Mo、W等)を含有させ、ステンレス鋼の溶製、熱処理の工程で化合物を析出させる方法がある。ステンレス鋼の表面に炭化物や硼化物が露出していれば、固体高分子形燃料電池バイポーラプレートとして適用するのに十分と言える表面接触抵抗となる。
炭化物や硼化物がステンレス鋼の内部にあって、その表面が不動態皮膜で既に被われている場合には、酸洗等の適当な手段で不動態皮膜とともに表層部の母材を除去し、内部の炭化物や硼化物を表面に露出させればよい。
その外に、炭化物または硼化素の粒子をショットピーニングのような手段でセパレータ表面に叩き付けて、不動態皮膜を貫通してめり込ませる方法もある。また、セパレータの表層部に上記のような元素を浸透させ、適当な熱処理によって表層部だけに炭化物または硼化物の粒子を生成させることもできる。
上記バイポーラプレート用部材の基体は、その最大肉厚部の厚みが0.20mm以下であり、かつ貫通孔、第1の流路用溝および第2の流路用溝がプレス成形加工、抜き加工および射出成形加工のいずれか1種以上により形成されたものが良い。これにより、量産性を確保しつつ、燃料電池スタックをより軽量に、よりコンパクトにすることができる。バイポーラプレート部材の基体が厚いと、熱容量が大きくなり、燃料電池特性として求められる低温始動性、スタート&ストップの際の温度追随性が悪くなる傾向がある。バイポーラプレート用部材の基体は、燃料電池スタックとしての構成、構造、強度が維持できるのであれば、薄い方が望ましい。最大肉厚部の厚みの望ましい上限は、0.12mmである。
上記プラスチックフィルム製面状成形体は、固体高分子形燃料電池内で樹脂成分の溶出が少なく、長時間の使用に際してもクリープ強度の低下が小さく、フィルム厚変化の小さいことが求められる。また、量産性に優れ、入手しやすいことも必要である。更には、大量に使われることから、リサイクル性も考慮されることが必要である。従って、上記プラスチックフィルム製面状成形体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTF)、またはポリイミドなどがある。量産性を考えると、コイル状に巻いた状態で入手できることが望ましいが、厚みがある場合にはシート状であっても良い。また、これらのプラスチックフィルム製面状成形体中に金属微粉、導電性を付与した微細な樹脂粉、カーボン粒子などが微細に分散していてもよい。
上記第1の面には、表面接触抵抗を低減し、バイポーラプレート用部材である基体の腐食を抑制するため、貴金属めっきを施してもよい。このとき、金または金合金などの貴金属めっきは、平均厚さが100nm以下であるのが良い。特に、50nm以下が望ましい。
バイポーラプレート用部材では、めっきを必要とする面積が広いためにめっきコストが過大となる。また、めっき欠陥がない状態にまでめっきすることは量産性を低下させる。但し、めっきの平均厚さが薄くなるに従ってめっき欠陥が多くなる。即ち、ガルバニック腐食によるめっき欠陥部からのバイポーラプレート用部材の基体腐食が増加し、貫通腐食に至る事態となりやすい。
以上のことから、本発明者らは、表面接触抵抗改善に大きな効果が得られる貴金属めっきを有効に活用する方策として、平均厚さが100nm以下のめっきを施すことが極めて有効であることを見出した。なお、平均厚さの計算方法については、後段で説明する。
平均厚さが100nm以下の貴金属めっきの満たすべき要件は、下記の3点である。
(1)走査電子顕微鏡による表面観察で、めっきされた貴金属が、数nmから数十nmの大きさの粒状で微細にマクロ的に均一分散していること
(2)走査電子顕微鏡による表面直上観察で表面占有率として評価されるめっきされた貴金属粒子による面積被覆率は10〜90%であること、かつ、電気化学的な手法であるサイクリックボルタンメトリ(CV法)により定量評価される面積被覆率が10〜90%であること
(3)セロテープ(登録商標)剥離試験による密着性評価では、めっきされた貴金属粒子が脱落しないこと
(2)走査電子顕微鏡による表面直上観察で表面占有率として評価されるめっきされた貴金属粒子による面積被覆率は10〜90%であること、かつ、電気化学的な手法であるサイクリックボルタンメトリ(CV法)により定量評価される面積被覆率が10〜90%であること
(3)セロテープ(登録商標)剥離試験による密着性評価では、めっきされた貴金属粒子が脱落しないこと
上記(2)で述べた貴金属粒子表面占有率については、低下に伴いガルバニック腐食の原因である貴金属表面電位とバイポーラプレート用部材の基体表面電位からなる混成電位が基体表面電位に近づくこととなり、貴金属めっきによるガルバニック腐食の程度が軽微になる。粒状で微細にマクロ的に均一分散することもガルバニック腐食の程度を軽減するのに有効である。
貴金属めっきの面積被覆率は、10〜90%であるのが良い。面積被覆率が10%未満の場合、貴金属めっきを行う目的である表面接触抵抗の低減効果が不安定となり、改善効果が認められにくくなる。一方、面積被覆率が90%を超えると、露出するバイポーラプレート用部材の基体がめっき欠陥の様相となり、ガルバニック腐食を回避できない場合がある。
耐食性の観点からは、貴金属めっきの材料としては、金が最も望ましい。これは、固体高分子形燃料電池内では貴金属の中でも金のみが唯一耐食的であるためである。ただし、周知のごとく純金は軟質であるとともに、極めて高価である。めっき金属の硬度を高めるため、めっき液の安定性を確保するため、あるいはめっき性を改善するために通常のめっき液に添加されているような極微量のFe、In、Ni、Co、Ag、CuおよびPdの1種以上がめっき金属に含まれても良い。
ここで、第1の面および第2の面のうち少なくとも一方の面には、島状分散貴金属めっきが施されているのが望ましい。このとき、導電性金属化合物が占める部分以外のマトリクス表面の部分における島状分散貴金属めっきの厚さが、下式で定義される平均厚さで100nm以下であるのが望ましい。
平均厚さ(nm)=単位面積当たりの貴金属めっき付着量(g/cm2)×107/めっき貴金属比重(g/cm3)
平均厚さ(nm)=単位面積当たりの貴金属めっき付着量(g/cm2)×107/めっき貴金属比重(g/cm3)
これは、上記式で表される表面厚さが100nmを超えると、島状分散めっきであっても耐食性低下が顕在化しやすいという問題が生じるおそれがあるからである。
また、導電性金属化合物の表面被覆率Aおよび島状分散貴金属めっきの表面被覆率Bは、下記の関係式を満足するのがよい。
5≦A(%)≦40
5 ≦B(%)≦ 90 −0.7A(%)
A(%)+B(%)≦100%
5≦A(%)≦40
5 ≦B(%)≦ 90 −0.7A(%)
A(%)+B(%)≦100%
Aの値が5未満の場合、安定して低い表面接触抵抗値が得られない場合がある。接触抵抗低減の観点からはAの値は高い方がよいが、Aの値が40を超える材料の製造性は著しく劣り、素材の圧延が困難となる。
Bの値が5未満の場合、安定して低い表面接触抵抗値が得られない場合がある。一方、Bの値が90 −0.7Aを超えると、貴金属で覆われた基材表面と、貴金属で覆われていない基材表面のガルバニック腐食が顕在化して、貴金属で覆われていない基材表面から穴あき状の貫通腐食が顕在化しやすくなる。
島状分散貴金属めっきは、0.1≦pH≦7.1の浴中でめっきされたものであるのがよい。 pHが0.1未満の場合、めっきの際の基材の腐食が大きくなる場合がある。一方、pHが7.1を超えると、基材表面の不動体皮膜がめっきに際して不可避的に表面に残るため、めっきの密着性が得られない場合がある。
プラスチックフィルム製面状成形体によって形成される流路用溝の幅1.20mm以下であることが望ましい。これは、1.20mmを超えると、バイポーラプレート用部材の基体が、プラスチックフィルム製面状成形体の貼り付けに際して、変形して垂れて基体の平坦度を維持することが難しくなるからである。このように平坦度を維持できないと、バイポーラプレート積層体、セル構造体あるいは燃料電池とした際に、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒の漏れの原因となる。望ましいのは1.00mm以下である。
バイポーラプレート部材の基体に形成される第1の流路用溝および第2の流路用溝の幅は、広すぎると、膜電極接合体が流路用溝に垂れるおそれがある。その結果、流路の断面形状が一様でなくなり、ガス流れが不均一となる場合がある。一方、狭すぎると、燃料電池内で生成する水などにより閉塞する危険性がある。したがって、バイポーラプレート部材の基体に形成される第1の流路用溝および第2の流路用溝の幅の下限は0.5mmとするのが望ましい。また、上限は3mmとするのが望ましい。
接着層は、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することが望ましい。これらは、燃料電池内で反応することなく、溶出成分の少ない接着性能を有する樹脂系として数少ない樹脂系である。必要に応じて、シリコン系樹脂などのその他樹脂を含んでも良いが、タッキファイアー以外の樹脂の含有率は低いのが望ましい。
(2)バイポーラプレート部材の製造方法について
バイポーラプレート部材の製造方法としては、特に制約はないが、例えば、下記のような方法で製造することができる。以下、本発明に係るバイポーラプレート部材の製造方法を図2、図7および図8を用いて説明する。
バイポーラプレート部材の製造方法としては、特に制約はないが、例えば、下記のような方法で製造することができる。以下、本発明に係るバイポーラプレート部材の製造方法を図2、図7および図8を用いて説明する。
図2に示すように、例えば、プレス加工法などにより作製された基体6と、接着層を塗布した後に打ち抜き加工などにより製造されたプラスチックフィルム製面状成形体7-1および7-2とを用意し、これらを重ね合わせた後、圧着して、本発明のバイポーラプレート部材を製造することができる。
また、図7に示すように、例えば、基体6にプラスチックフィルム製面状成形体7を接着させた後(図7(a)参照)、これらをトムソン抜型などにより打ち抜き加工をして基体6と、プラスチックフィルム製面状成形体7との積層体8に流路用溝を形成させ(図7(b)参照)、その後、図8に示すように、積層体8を、予め貫通孔が形成された支持体9に貼り付けることにより、本発明のバイポーラプレート部材を製造することもできる。なお、支持体9と基体6とを併せて基体と呼ぶことができる。
この方法によって製造されたバイポーラプレート部材では、冷媒を供給するための第2の流路溝の全部をプラスチックフィルム製面状成形体7で構成することになる。また、図8では、基体の片面にプラスチックフィルム製面状成形体を貼り付ける場合を示しているが、当然のことながら、反対の面には、ガス用の第1の流路用溝が形成される。第1の流路用溝の形成方法としては、図7に示す方法と同じように、基体6とプラスチックフィルム製面状成形体7との積層体8に第1の流路用溝を形成させた後、支持体9に貼り付ける方法でも良い。また、第1の流路用溝を形成させた基体6を支持体9に貼り付ける方法でもよい。
(3)バイポーラプレート積層体について
バイポーラプレート部材は、それ単体でも使用することができるが、多数のバイポーラプレートを積層した燃料電池を製造する場合には、できる限り部品点数を減らすことがセットメーカにとって有益である。そのため、上記(1)で説明したバイポーラプレート部材2枚を積層したもの(以下、バイポーラプレート積層体と呼ぶ)を一体として取り扱う場合がある。
バイポーラプレート部材は、それ単体でも使用することができるが、多数のバイポーラプレートを積層した燃料電池を製造する場合には、できる限り部品点数を減らすことがセットメーカにとって有益である。そのため、上記(1)で説明したバイポーラプレート部材2枚を積層したもの(以下、バイポーラプレート積層体と呼ぶ)を一体として取り扱う場合がある。
図9は、本発明に係るバイポーラプレート積層体の例を示す模式図である。図9に示すように、本発明に係るバイポーラプレート積層体は、接着層を介して2枚のバイポーラプレート部材1-1、1-2の第2の面同士を当接させることにより冷媒の流路を形成させて、製造することができる。この接着層も、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することが望ましい。
上記2枚のバイポーラプレート用部材1-1、1-2は、図9に示すように、同一形状であるのが望ましい。このような構成とすれば、バイポーラプレート部材の製造コストを低減することができるとともに、組み立て時の手間が激減する。
図9に示すバイポーラプレート積層体においては、上面および下面には、それぞれ酸化剤ガスおよび燃料ガスが流され、中間層(プラスチックフィルム製面状成形体の層)の内部で、冷媒が流されることになる。具体的には、バイポーラプレート積層体の上面に、膜電極接合体(図示しない)を貼り付け、更にその上面に、バイポーラプレート積層体、または図1に示すバイポーラプレート部材1を貼り付けることにより、一つの燃料電池セルが完成する。
図10は、本発明に係るバイポーラプレート積層体の他の例を示す模式図である。図10に示すように、本発明に係るバイポーラプレート積層体は、例えば、接着層を介して2枚のバイポーラプレート部材1-3、1-4の第2の面同士を当接させることにより冷媒の流路を形成させて、製造することができる。このとき、冷媒の流路は、前掲の図5に示したように、第2の流路内で二手に分かれる。このため、補助流路から別々の方向に向けて冷媒等が流動されることになるため、流動性確保に有利となる。
なお、図10に示す例でも、図9に示す例と同様、上記2枚のバイポーラプレート用部材1-3、1-4は、同一形状であるので、バイポーラプレート部材の製造コストを低減することができるとともに、組み立て時の手間が激減する。
(4)セル構造体について
上記(3)に示したのと同様の理由で、膜電極接合体を上記バイポーラプレート積層体10に、接着層を介して積層したセル構造体を準備しておくのも良い。これにより、セットメーカにおける作業効率が飛躍的に向上する。上記セル構造体は、複数セルで構成される燃料電池用のセル構造体としては、上記のセル構造体を複数枚積層したものが望ましい。また、上記接着層も、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することが望ましい。
上記(3)に示したのと同様の理由で、膜電極接合体を上記バイポーラプレート積層体10に、接着層を介して積層したセル構造体を準備しておくのも良い。これにより、セットメーカにおける作業効率が飛躍的に向上する。上記セル構造体は、複数セルで構成される燃料電池用のセル構造体としては、上記のセル構造体を複数枚積層したものが望ましい。また、上記接着層も、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することが望ましい。
(5)固体高分子形燃料電池について
本発明に係る固体高分子形燃料電池は、上記いずれかのバイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体のうちの1種以上を適宜組み合わせて構成することができる。
本発明に係る固体高分子形燃料電池は、上記いずれかのバイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体のうちの1種以上を適宜組み合わせて構成することができる。
例えば、単セルの固体高分子形燃料電池の場合、上記バイポーラプレート用部材3枚と、ガスケット一体型膜電極接合体1枚を用意し、2枚のバイポーラプレート部材の第2の面同士を貼り合わせて、冷媒用の流路を構成するとともに、その第1の面と、もう一枚のバイポーラプレート部材の第1の面との間で、膜電極接合体を挟み込んで、貼り合わせることにより、燃料ガス用の流路と、酸化剤ガス用の流路を形成させることができる。
同様に、上記のバイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体のうちの1種以上を適宜組み合わせれば、複数セルの固体高分子形燃料電池を製造することができる。
バイポーラプレート部材を以下の方法で製作し、燃料電池セルを構成してガスシール性能、締め付け性能および電池性能を評価した。
まず、表1に示す厚み30〜200μm、板幅130mmの各素材コイルまたはシートを用意し、最大荷重80トンのアマダ製単動式クランクプレス機を用いたプレス成形またはトムソン抜き型を用いた抜き加工により、有効流路部面積80mm×60mm、外形寸法100mm×100mmのバイポーラプレート部材の基体を製作した。プレス成形品の流路山高さは0.360mm±0.010mmであった。基体の流路幅は1.6mmとし、およびプラスチックフィルム製面状成形体の流路幅は1.0mmとした。基体は必要に応じて潤滑油を除去するための洗浄とアルカリ脱脂、表面調整のための酸洗いを実施した。
抜き加工法では、表1に示した供試材に接着層を有するプラスチックフィルムを接着した後に、トムソン抜型で打ち抜いて膜電極接合体に接する成形体を作製後、さらにそれを金属製あるいは射出成形された樹脂分を含有するカーボン製支持体上に接着して流路を形成した。
プレス成形法によって成形した基体については、そのガス流路面(第1の面)に対して裏側の面(第2の面)に、表2に示す種々のプラスチックフィルム製面状成形体を積層してガスケットを構成した。プレス成形法によって成形した基体には、第2の面の冷媒の流動に用いられる第2の流路用溝に沿って突起が形成される。従って、プラスチックフィルム製面状成形体の総厚みは、この突起の高さ±30μmとなるように調整した。接着層はいずれもタッキファイアーを用いた。
上記のようにして作製されたバイポーラプレート部材をそれぞれ2枚ずつ用意し、第1の面の間にガスケット一体型膜電極接合体を挿入し、その両側に金めっきした銅製で、厚み5mmの集電板を配した。バイポーラプレート部材の第2の面には、プラスチックフィルム製面状成形体を介して集電板を接着した。さらに、その集電板の両側からアルミ製で厚み40mmの2枚の板材を配して12本のボルトにより締結して燃料電池単セルを構成した。同様の方法により、3セルスタック、5セルスタックおよび10セルスタックの燃料電池を構成した。
このようにして作製した燃料電池について、下記の性能を調査した。
<面圧均一性>
燃料電池セルの締め付け性能を評価するため、セル内に膜電極接合体とともに感圧フィルム(富士フィルム製プレスケール)を挿入してセルを締結し、その後セルを解体、感圧フィルムの発色からセル内部の面圧分布が均一かどうかを確認した。この結果も表3に併記する。なお、表3中の10は良好、8はやや不良、但し実用可能な許容レベルにあること、 5以下は不良であり適用困難であるということを意味する。実施例では5以下の評価はなかった。
<面圧均一性>
燃料電池セルの締め付け性能を評価するため、セル内に膜電極接合体とともに感圧フィルム(富士フィルム製プレスケール)を挿入してセルを締結し、その後セルを解体、感圧フィルムの発色からセル内部の面圧分布が均一かどうかを確認した。この結果も表3に併記する。なお、表3中の10は良好、8はやや不良、但し実用可能な許容レベルにあること、 5以下は不良であり適用困難であるということを意味する。実施例では5以下の評価はなかった。
<シール性>
燃料電池セルの燃料ガスまたは酸化剤ガスガス入口より指標として漏れチェックし易い水素ガスを導入し、ガス出口を封止してセル内部の水素ガス圧を0.1Mpa(ゲージ圧)に保った状態で、セル外への水素ガスリークをガス検知器により確認した。その結果を表3に示す。なお、表3中の10は良好、8はやや不良で一部に水素ガス漏れあるが発電は可能であること、5以下は不良であり適用困難であるということを意味する。実施例では5以下の評価はなかった。
燃料電池セルの燃料ガスまたは酸化剤ガスガス入口より指標として漏れチェックし易い水素ガスを導入し、ガス出口を封止してセル内部の水素ガス圧を0.1Mpa(ゲージ圧)に保った状態で、セル外への水素ガスリークをガス検知器により確認した。その結果を表3に示す。なお、表3中の10は良好、8はやや不良で一部に水素ガス漏れあるが発電は可能であること、5以下は不良であり適用困難であるということを意味する。実施例では5以下の評価はなかった。
<電池出力>
単セル燃料電池に燃料ガスおよび酸化剤ガスを流通し、電子負荷装置を接続した状態で燃料電池を運転し、出力を測定した。その結果を表3に併記する。なお、いずれの例においても、電流値は、0.5A/cm2で一定とした。運転初期の出力電圧(V)と運転開始100時間経過後の出力電圧(V)を示す。出力電圧は高いほうが、性能が良好であり、出力低下が少ない方が電池性能は優れている。
単セル燃料電池に燃料ガスおよび酸化剤ガスを流通し、電子負荷装置を接続した状態で燃料電池を運転し、出力を測定した。その結果を表3に併記する。なお、いずれの例においても、電流値は、0.5A/cm2で一定とした。運転初期の出力電圧(V)と運転開始100時間経過後の出力電圧(V)を示す。出力電圧は高いほうが、性能が良好であり、出力低下が少ない方が電池性能は優れている。
製作したバイポーラプレート部材の条件およびその確性試験結果を表3に示す。なお、合金No.4、5、6および7を除く各素材については、表面接触抵抗低減のための平均厚み40nmの金めっき処理を行った。
表3に示すように、一部の製作例で燃料ガス漏れによると判断されるわずかの出力低下が認められたが、製作したバイポーラプレート、燃料電池はいずれも良好なシール性および電池出力を示していた。
表1に示した素材のうち、合金No.1、5および10を基体としてめっき処理をしたものを用意した。合金No.10において析出している導電性金属析出物はM2B型硼化物である。
めっき処理は、下記のa〜cに示す3通りの方法で行った。
a.めっき液として、Coを含有するAuめっき液を用いた。鋼材の表面を脱脂、酸洗した後、電解めっきした。めっきは室温で溶液を攪拌して行った。対極にはPtを用い、電流密度2A/dm2、通電時間は0.3〜4500秒とした。
b.めっき液として、Pdを含有するAuめっき液を用いた。鋼材を電解脱脂した後、フッ酸洗浄、続いて硫酸洗浄、水洗浄の前処理を実施し、表面酸化物層を除去した鋼材を、電解めっきに供した。めっきは室温で溶液を攪拌して行った。対極にはPtを用い、電流密度 10 A/dm2、通電時間は7〜75秒とした。
c. めっき液として、高純度Auめっき液を用いた。鋼材の表面を脱脂、酸洗した後、電解めっきした。めっきは50℃で溶液を攪拌して行った。対極にはPtを用い、電流密度0.2 A/dm2、通電時間は12〜36秒とした。
それぞれのバイポーラプレート部材について、貴金属めっきの平均厚さおよび面積被覆率と、貫通抵抗および塩水噴霧試験後の発銹の有無を調査した。
<めっきの平均厚さ>
バイポーラプレート部材表面を蛍光X線膜厚計で測定し、5点の平均値を求めた。
バイポーラプレート部材表面を蛍光X線膜厚計で測定し、5点の平均値を求めた。
<めっきの面積被覆率>
サイクリックボルタンメトリ(CV)を測定し、酸化―還元強度から算出した。
サイクリックボルタンメトリ(CV)を測定し、酸化―還元強度から算出した。
<貫通抵抗>
カーボンペーパで挟んだ試料の抵抗から算出した。
カーボンペーパで挟んだ試料の抵抗から算出した。
<塩水噴霧試験>
JIS Z 2371に準拠し、35℃、5%NaCl噴霧とし、試験時間は24hとした。
JIS Z 2371に準拠し、35℃、5%NaCl噴霧とし、試験時間は24hとした。
基体およびめっき液の条件ならびに試験結果を表4に示す。なお、参考のため、純Auの評価結果をNo.35に併記した。
表4に示すように、被覆率が90%を超えたNo.26では、耐食性の劣化を起こし、バイポーラプレート用部材としての性能が劣化した。また、めっきを厚くし、平均めっき厚が2500nmとなったNo.27では、耐食性の劣化も起こさなくなるが、Au目付け量が非常に多くコスト高となる。めっきが厚すぎるNo.31では、めっきが剥離した。平均めっき厚が294nmとなったNo.34では、面積被覆率が90%を超えていなくとも耐食性の劣化を起こし、バイポーラプレート用部材としての性能が劣化した。
表1の合金No.1、5および10の化学組成を有し、厚み100μmのシート状のバイポーラプレート部材の基体を用意し、これらに、表2のF1+F2+F3を用いる構成(合計厚み:330mm)としたプラスチックフィルム製面状成形体を貼り合わせた。これらの貼合わせ部材にトムソン抜き型を用いた抜き加工を実施した。このとき、プラスチックフィルム製面状成形体で形成される流路幅を種々変更した。そして、各種バイポーラプレート部材3枚を積層し、燃料電池単セルを構成した。この燃料電池単セルについて、上記と同じ方法で、流路幅による漏れへの影響(シール性)を調査した。その結果を表5に示す。
表5に示すように、いずれの材料においても、プラスチックフィルム製面状成形体に形成した流路幅が1.4mmであったNo.39、42および45では、十分なシール性が得られなかった。これらの例では、金属箔とプラスチックフィルム製面状成形体との接着時に、金属箔に垂れが生じており、これが漏れの原因となった。No.44では、許容範囲ではあるものの、他の材料の同じ流路幅であるNo.38および41と比べて、漏れが多かった。第1種チタンである合金No.10の強度がステンレス鋼である合金No.1および5に比べて低いからである。
表1に示した素材のうち、導電性金属析出物はM2B型硼化物を析出させた合金No.1、4〜7を素材として、各種のバイポーラプレート用部材を作製する実験を行った。
めっき処理は、下記のd〜fに示す3通りの方法で行った。
d.素材の表面を有機溶剤による脱脂洗浄、アルカリ脱脂、水洗浄の後、金ストライクめっき液(pH0.6)中で1段目のめっき処理をした後、Coを含有するAuめっき液(pH4.3)中で2段目のめっき処理をした。二段目のめっき処理は、電位制御しつつ行った。めっきは室温〜60℃の温度範囲内で液攪拌しつつ行った。対極にはPtを用い、2段目の設定電流密度は2A/dm2以下、通電時間は0.5〜25秒であった。
e. めっき液として、高純度Auめっき液(pH6.8)を用いた。鋼材の表面を有機溶剤脱脂洗浄、アルカリ脱脂、水洗浄後、表面に存在している不動態皮膜調整のための酸洗を行った後、電位制御をしつつ、電解めっきした。めっきは50℃で溶液攪拌しつつ行った。対極にはPtを用い、標準の電流密度0.2 A/dm2、通電時間は2.5〜25秒であった。
f.めっき液として、Pdを含有するAuめっき液(pH6.9)を用いた。鋼材の表面を有機溶剤脱脂洗浄、アルカリ脱脂、水洗浄後、表面に存在している不動態皮膜調整のための酸洗を行った後、電位制御をしつつ、電解めっきした。めっきは55℃で溶液を攪拌しつつ行った。対極にはPtを用い、標準の電流密度0.2 A/dm2、通電時間は10〜20秒とした。
それぞれのバイポーラプレート部材について、貴金属めっきの平均厚さ、面積被覆率、東レ製カーボンペーパとの初期接触抵抗および促進劣化耐久試験後での接触抵抗、ならびに、塩水噴霧試験後の発銹の有無を調査した。
<めっきの平均厚さ>
バイポーラプレート部材表面を蛍光X線膜厚計で測定し、5点の平均値を求めた。
バイポーラプレート部材表面を蛍光X線膜厚計で測定し、5点の平均値を求めた。
<めっきの面積被覆率>
走査電気顕微鏡による観察を行い、めっき部分の面積を画像解析によって測定した。
走査電気顕微鏡による観察を行い、めっき部分の面積を画像解析によって測定した。
<初期接触抵抗および促進劣化耐久試験後接触抵抗>
初期抵抗は、めっき直後の状態、促進劣化耐久試験後の抵抗は、燃料電池内環境模擬条件として設定した70℃、pH3硫酸調整水溶液中に1V(vs.RHE)で24時間保持した後の状態での測定結果を用いた。いずれも東レ製市販カーボンペーパで挟んだ試料の抵抗から算出した。
初期抵抗は、めっき直後の状態、促進劣化耐久試験後の抵抗は、燃料電池内環境模擬条件として設定した70℃、pH3硫酸調整水溶液中に1V(vs.RHE)で24時間保持した後の状態での測定結果を用いた。いずれも東レ製市販カーボンペーパで挟んだ試料の抵抗から算出した。
なお、金相当の抵抗値を示す場合には○、金めっきを施す前と同じレベルの抵抗値を示す場合には▲、導電性化合物が鋼表面に露出していない通常Type316L相当の場合には×として評価した。表6中の( )内の数字は負荷加重15kgf/cm2における実測値(mΩcm2)である。
<塩水噴霧試験>
JIS Z 2371に準拠し、35℃、5%NaCl噴霧とし、試験時間は24hとした。赤錆の発生程度で比較評価した。金めっきを行わない状態では、基体はいずれも赤錆が発生しない腐食環境である。
JIS Z 2371に準拠し、35℃、5%NaCl噴霧とし、試験時間は24hとした。赤錆の発生程度で比較評価した。金めっきを行わない状態では、基体はいずれも赤錆が発生しない腐食環境である。
なお、表6では、赤錆の発生状況を10段階で、数字が大きいほど状況が悪化しているものとして評価した。即ち、1は赤錆が全く発生していなかったものを、2は表面に変色が認められるものの赤錆が発生しなかったものを、3はめっき欠陥に起因する流れ赤錆が発生したものを、5以上は、不特定箇所からの流れ赤錆が発生したものをそれぞれ意味する。
試験結果を表6に示す。
表6に示すように、本発明例ではいずれも、良好な接触抵抗性能および塩水噴霧試験結果が得られた。導電性金属化合物が表面に存在していない汎用鋼である合金No.1を用いた例では、初期接触抵抗が高いとともに促進劣化試験後の接触抵抗も顕著に見劣りする。促進劣化試験前後における接触抵抗の変化は、表面に付着した腐食生成物による劣化と判断される。この例では、塩水噴霧試験でも赤錆を含む劣化が認められた。
なお、合金No.1は、市中から入手したType316Lの光輝焼鈍材(BA仕様)であり、酸洗処理した後に用いた。金めっきまたは金合金めっきを施したNo.47〜49では、初期の接触抵抗は改善しているが、促進劣化試験後ではめっきが消失し、しかも、表面接触抵抗値が上昇してNo.1と同等か、若干見劣りした。
めっきの消失(脱落)は、めっき直下のマトリクスがめっきされている金または金合金粒子との異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)により腐食したことによると判断できる。目視で観察しても、脱落は確認できるほど顕著であった。塩水噴霧試験においても、めっき欠陥からと思われる流れ錆が認められ、局所的にはめっき前の素材である合金No.1よりも顕著な赤錆傾向が観察された。
一方、導電性金属化合物が表面に露出していたNo.50〜80では、格段に優れた挙動が認められ、特に、本発明例では顕著であった。合金No.4〜7の素材では、露出している導電性金属化合物の耐食性はマトリクスに比較して優れていることが既に確認されているが、金または金合金めっきにより覆われたマトリクス表面の耐食性が顕著に改善されたことで、耐食性と優れた接触抵抗が両立した(実施例No.50、57、70、77参照)。
ここで、No.2〜4で見られたようなガルバニック腐食が認められない理由としては、下記のものが挙げられる。
(1)露出している導電性金属化合物そのものの耐食性が良好であること
(2)導電性金属析出物の電位はマトリクスとほぼ同等であること
(3)貴金属めっきが島状に微細分散するめっき形態であること
(2)導電性金属析出物の電位はマトリクスとほぼ同等であること
(3)貴金属めっきが島状に微細分散するめっき形態であること
No.67は、平均厚さが100nmを超える例である。この例では、貴金属めっきがされている表面比率が非常に高いが、残留するミクロ的なめっき欠陥からの腐食傾向が目立つため、赤錆が発生したものと考えられる。
本発明によれば、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒をリークさせず、速やかに流動させることができる膜電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池を提供することができる。また、本発明によれば、量産性を確保しつつ、燃料電池の軽量化および小型化も実現可能である。
1、1-1、1-2、1-3、1-4.バイポーラプレート部材、
2.ガス用貫通孔
3.冷媒用貫通孔、
4.第1の流路用溝、
5.第2の流路用溝
6.基体、
7、7-1、7-2、7-5、7-6.プラスチックフィルム製面状成形体
7-3.貫通孔、
7-4.第2の流路用溝の一部(補助流路溝)、
8.積層体、
9.支持体
2.ガス用貫通孔
3.冷媒用貫通孔、
4.第1の流路用溝、
5.第2の流路用溝
6.基体、
7、7-1、7-2、7-5、7-6.プラスチックフィルム製面状成形体
7-3.貫通孔、
7-4.第2の流路用溝の一部(補助流路溝)、
8.積層体、
9.支持体
Claims (22)
- 固体高分子形燃料電池のバイポーラプレート用部材であって、酸化剤ガス、燃料ガスおよび冷媒をそれぞれの流路内に流通するための貫通孔と、酸化剤ガスまたは燃料ガスを流動させるための第1の流路用溝と、冷媒を流動させるための第2の流路用溝とを有し、第1の流路用溝を形成させた第1の面および第2の流路用溝を形成させた第2の面のうち、少なくとも第2の面には、プラスチックフィルム製面状成形体が接着層を介して貼り付けられ、このプラスチックフィルム製面状成形体には、少なくとも冷媒を流路内に流通するための貫通孔が形成されていることを特徴とするバイポーラプレート用部材。
- バイポーラプレート用部材の基体が、ステンレス鋼、高合金鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミ合金またはこれらのクラッドからなることを特徴とする請求項1に記載のバイポーラプレート用部材。
- ステンレス鋼が、表面に導電性のM23C6型、M4C型、M2C型およびMC型の炭化物系金属化合物ならびにM2B型の硼化物系金属化合物のうちの1種以上が露出しているステンレス鋼であることを特徴とする請求項2に記載のバイポーラプレート用部材。
ただし、Mは、炭化物もしくは硼化物を形成する金属元素である。 - バイポーラプレート用部材の基体は、その最大肉厚部の厚みが0.20mm以下であり、かつ、貫通孔、第1の流路用溝および第2の流路用溝がプレス成形加工、抜き加工および射出成形加工のいずれか1種以上により形成されたものであることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
- プラスチックフィルム製面状成形体の基体が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリテトラフルオロエチンレン(PTF)またはポリイミドであることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
- プラスチックフィルム製面状成形体が、第1もしくは第2の流路用溝の全部または一部が形成されたものであることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
- プラスチックフィルム製面状成形体は、貫通孔、または、貫通孔と第1の流路用溝および第2の流路用溝の1つ以上とを形成したプラスチックフィルムを複数枚積層したものであり、少なくとも1枚のプラスチックフィルムに形成された貫通孔、第1の流路用溝および第2の流路用溝の1つ以上の形状が、他のプラスチックフィルムに形成された貫通孔、第1の流路用溝および第2の流路用溝それぞれの形状と異なることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
- プラスチックフィルム面状成形体に形成された貫通孔と第2の流路用溝との間には、複数の出口を有する流路用溝を備えることを特徴とする請求項6または7に記載のバイポーラプレート用部材。
- 第1の面には、平均厚さが100nm以下であり、面積被覆率が10〜90%である貴金属めっきを施されていることを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
- 第1の面および第2の面のうち少なくとも一方の面には、島状分散貴金属めっきが施されており、導電性金属化合物が占める部分以外のマトリクス表面の部分における島状分散貴金属めっきの厚さが、下式で定義される平均厚さで100nm以下であることを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
平均厚さ(nm)=単位面積当たりの貴金属めっき付着量(g/cm2)×107/めっき貴金属比重(g/cm3) - 貴金属が、金または金合金である請求項9または10に記載のバイポーラプレート用部材。
- 導電性金属化合物の表面被覆率Aおよび島状分散貴金属めっきの表面被覆率Bが下記の関係式を満足することを特徴とする請求項10または11に記載のバイポーラプレート用部材。
5≦A(%)≦40
5 ≦B(%)≦ 90 −0.7A(%)
A(%)+B(%)≦100% - 島状分散貴金属めっきが、0.1≦pH≦7.1の浴中でめっきされたものであることを特徴とする請求項9から12に記載のバイポーラプレート用部材。
- プラスチックフィルム製面状成形体によって形成される流路用溝の幅が、1.20mm以下であることを特徴とする請求項1から13までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
- 接着層が、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することを特徴とする請求項1から14までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材。
- 請求項1から15までのいずれかに記載のバイポーラプレート部材2枚を、接着層を介して第2の面同士を当接させることにより冷媒の流路を形成させたことを特徴とするバイポーラプレート積層体。
- 2枚のバイポーラプレートが、同一形状であることを特徴とする請求項16記載のバイポーラプレート積層体。
- 接着層が、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することを特徴とする請求項16または17に記載のバイポーラプレート積層体。
- 固体高分子形燃料電池のセル構造体であって、接着層を介して、請求項16から18までのいずれかに記載のバイポーラプレート積層体と、膜電極接合体とを積層したことを特徴とするセル構造体。
- 接着層を介して、請求項19に記載のセル構造体を複数枚積層したことを特徴とするセル構造体。
- 接着層が、芳香族系炭化水素樹脂、ロジン系炭化水素樹脂またはテンペン系炭化水素樹脂から選択された少なくとも1種のタッキファイアーを含有することを特徴とする請求項19または20に記載のセル構造体。
- 請求項1から15までのいずれかに記載のバイポーラプレート用部材、請求項16から18までのいずれかに記載のバイポーラプレート積層体、請求項19から21までのいずれかに記載のセル構造体のうちの1種以上で構成されることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006270426A JP2008078104A (ja) | 2006-08-23 | 2006-10-02 | バイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および固体高分子形燃料電池 |
PCT/JP2007/066342 WO2008023755A1 (fr) | 2006-08-23 | 2007-08-23 | Élément de plaque bipolaire, corps en couche de plaque bipolaire, structure de cellule, et pile à combustible à polymère solide |
TW096131248A TW200835034A (en) | 2006-08-23 | 2007-08-23 | Bipolar plate member, bipolar plate layered body, cell structure, and solid polymer fuel cell |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006227075 | 2006-08-23 | ||
JP2006270426A JP2008078104A (ja) | 2006-08-23 | 2006-10-02 | バイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および固体高分子形燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008078104A true JP2008078104A (ja) | 2008-04-03 |
Family
ID=39106839
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006270426A Pending JP2008078104A (ja) | 2006-08-23 | 2006-10-02 | バイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および固体高分子形燃料電池 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008078104A (ja) |
TW (1) | TW200835034A (ja) |
WO (1) | WO2008023755A1 (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013073330A1 (ja) | 2011-11-14 | 2013-05-23 | 日本軽金属株式会社 | 燃料電池用集電板及びその製造方法 |
JP5796694B1 (ja) * | 2014-04-15 | 2015-10-21 | Jfeスチール株式会社 | 固体高分子形燃料電池のセパレータ用ステンレス箔 |
US9303796B2 (en) | 2013-04-12 | 2016-04-05 | Sony Corporation | Method of producing flow channel device, and flow channel device |
CN105814725A (zh) * | 2013-09-23 | 2016-07-27 | 洛克希德马丁尖端能量存储有限公司 | 以非导电相框架设计的双极板 |
WO2017026104A1 (ja) * | 2015-08-12 | 2017-02-16 | Jfeスチール株式会社 | 固体高分子形燃料電池のセパレータ用金属板およびその製造用金属板 |
US10109879B2 (en) | 2016-05-27 | 2018-10-23 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having an electrode with a density gradient and methods for production and use thereof |
US10147957B2 (en) | 2016-04-07 | 2018-12-04 | Lockheed Martin Energy, Llc | Electrochemical cells having designed flow fields and methods for producing the same |
US10381674B2 (en) | 2016-04-07 | 2019-08-13 | Lockheed Martin Energy, Llc | High-throughput manufacturing processes for making electrochemical unit cells and electrochemical unit cells produced using the same |
US10403911B2 (en) | 2016-10-07 | 2019-09-03 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having an interfacially bonded bipolar plate-electrode assembly and methods for production and use thereof |
US10418647B2 (en) | 2015-04-15 | 2019-09-17 | Lockheed Martin Energy, Llc | Mitigation of parasitic reactions within flow batteries |
US10573899B2 (en) | 2016-10-18 | 2020-02-25 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having an electrode with differing hydrophilicity on opposing faces and methods for production and use thereof |
US10581104B2 (en) | 2017-03-24 | 2020-03-03 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having a pressure-balanced electrochemical cell stack and associated methods |
US11005113B2 (en) | 2015-08-19 | 2021-05-11 | Lockheed Martin Energy, Llc | Solids mitigation within flow batteries |
US11777128B1 (en) | 2022-05-09 | 2023-10-03 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow battery with a dynamic fluidic network |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3016084A1 (fr) * | 2014-01-02 | 2015-07-03 | Commissariat Energie Atomique | Interconnecteur electrique et fluidique pour electrolyseur eht ou pile a combustible sofc |
KR20200020476A (ko) * | 2018-08-17 | 2020-02-26 | 현대자동차주식회사 | 배터리 모듈 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11283637A (ja) * | 1998-03-27 | 1999-10-15 | Denso Corp | 燃料電池 |
JP2000323151A (ja) * | 1999-05-12 | 2000-11-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃料電池およびその製造法 |
JP2003193206A (ja) * | 2002-12-02 | 2003-07-09 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 固体高分子型燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼および固体高分子型燃料電池 |
JP2004047397A (ja) * | 2002-05-15 | 2004-02-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 平面型の高分子電解質型燃料電池用のセパレータ部材及び該セパレータ部材を用いた高分子電解質型燃料電池 |
JP2004296381A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-21 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池用金属製セパレータおよびその製造方法 |
JP2005142155A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-06-02 | Snecma Moteurs | 燃料電池構造 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09134732A (ja) * | 1995-11-10 | 1997-05-20 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | 薄型導電性ガス不透過基板、その製造方法、燃料電池用スタック構成部材及び燃料電池用スタック |
EP1394877B1 (de) * | 2002-07-31 | 2012-12-12 | SFC Energy AG | Plattenelemente für Brennstoffzellenstacks |
-
2006
- 2006-10-02 JP JP2006270426A patent/JP2008078104A/ja active Pending
-
2007
- 2007-08-23 TW TW096131248A patent/TW200835034A/zh unknown
- 2007-08-23 WO PCT/JP2007/066342 patent/WO2008023755A1/ja active Application Filing
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11283637A (ja) * | 1998-03-27 | 1999-10-15 | Denso Corp | 燃料電池 |
JP2000323151A (ja) * | 1999-05-12 | 2000-11-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃料電池およびその製造法 |
JP2004047397A (ja) * | 2002-05-15 | 2004-02-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 平面型の高分子電解質型燃料電池用のセパレータ部材及び該セパレータ部材を用いた高分子電解質型燃料電池 |
JP2003193206A (ja) * | 2002-12-02 | 2003-07-09 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 固体高分子型燃料電池のセパレータ用ステンレス鋼および固体高分子型燃料電池 |
JP2004296381A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-21 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池用金属製セパレータおよびその製造方法 |
JP2005142155A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-06-02 | Snecma Moteurs | 燃料電池構造 |
Cited By (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013073330A1 (ja) | 2011-11-14 | 2013-05-23 | 日本軽金属株式会社 | 燃料電池用集電板及びその製造方法 |
US9303796B2 (en) | 2013-04-12 | 2016-04-05 | Sony Corporation | Method of producing flow channel device, and flow channel device |
EP3514873A1 (en) * | 2013-09-23 | 2019-07-24 | Lockheed Martin Energy, LLC | Bipolar plate design with non-conductive picture frame |
CN105814725A (zh) * | 2013-09-23 | 2016-07-27 | 洛克希德马丁尖端能量存储有限公司 | 以非导电相框架设计的双极板 |
JP2016536769A (ja) * | 2013-09-23 | 2016-11-24 | ロッキード・マーティン・アドバンスト・エナジー・ストレージ・エルエルシーLockheed Martin Advanced Energy Storage, LLC | 非伝導性の額フレームを用いたバイポーラプレート構造 |
EP3050147A4 (en) * | 2013-09-23 | 2017-06-07 | Lockheed Martin Advanced Energy Storage, LLC | Bipolar plate design with non-conductive picture frame |
JP5796694B1 (ja) * | 2014-04-15 | 2015-10-21 | Jfeスチール株式会社 | 固体高分子形燃料電池のセパレータ用ステンレス箔 |
WO2015159467A1 (ja) * | 2014-04-15 | 2015-10-22 | Jfeスチール株式会社 | 固体高分子形燃料電池のセパレータ用ステンレス箔 |
US10431832B2 (en) | 2014-04-15 | 2019-10-01 | Jfe Steel Corporation | Stainless-steel foil for separator of polymer electrolyte fuel cell |
US10418647B2 (en) | 2015-04-15 | 2019-09-17 | Lockheed Martin Energy, Llc | Mitigation of parasitic reactions within flow batteries |
WO2017026104A1 (ja) * | 2015-08-12 | 2017-02-16 | Jfeスチール株式会社 | 固体高分子形燃料電池のセパレータ用金属板およびその製造用金属板 |
US10516174B2 (en) | 2015-08-12 | 2019-12-24 | Jfe Steel Corporation | Metal sheet for separators of polymer electrolyte fuel cells, and metal sheet for manufacturing the same |
JP6108054B1 (ja) * | 2015-08-12 | 2017-04-05 | Jfeスチール株式会社 | 固体高分子形燃料電池のセパレータ用金属板およびその製造用金属板 |
US11005113B2 (en) | 2015-08-19 | 2021-05-11 | Lockheed Martin Energy, Llc | Solids mitigation within flow batteries |
US10381674B2 (en) | 2016-04-07 | 2019-08-13 | Lockheed Martin Energy, Llc | High-throughput manufacturing processes for making electrochemical unit cells and electrochemical unit cells produced using the same |
US10147957B2 (en) | 2016-04-07 | 2018-12-04 | Lockheed Martin Energy, Llc | Electrochemical cells having designed flow fields and methods for producing the same |
US11165085B2 (en) | 2016-04-07 | 2021-11-02 | Lockheed Martin Energy, Llc | High-throughput manufacturing processes for making electrochemical unit cells and electrochemical unit cells produced using the same |
US10109879B2 (en) | 2016-05-27 | 2018-10-23 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having an electrode with a density gradient and methods for production and use thereof |
US10403911B2 (en) | 2016-10-07 | 2019-09-03 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having an interfacially bonded bipolar plate-electrode assembly and methods for production and use thereof |
US10573899B2 (en) | 2016-10-18 | 2020-02-25 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having an electrode with differing hydrophilicity on opposing faces and methods for production and use thereof |
US11444286B2 (en) | 2016-10-18 | 2022-09-13 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having an electrode with differing hydrophilicity on opposing faces and methods for production and use thereof |
US10581104B2 (en) | 2017-03-24 | 2020-03-03 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having a pressure-balanced electrochemical cell stack and associated methods |
US11056707B2 (en) | 2017-03-24 | 2021-07-06 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow batteries having a pressure-balanced electrochemical cell stack and associated methods |
US11777128B1 (en) | 2022-05-09 | 2023-10-03 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow battery with a dynamic fluidic network |
US11916272B2 (en) | 2022-05-09 | 2024-02-27 | Lockheed Martin Energy, Llc | Flow battery with a dynamic fluidic network |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW200835034A (en) | 2008-08-16 |
WO2008023755A1 (fr) | 2008-02-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008078104A (ja) | バイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および固体高分子形燃料電池 | |
KR101130028B1 (ko) | 연료 전지용 금속 분리판, 및 이를 포함하는 연료전지 | |
US9793554B2 (en) | Fuel cell separator and fuel cell | |
EP2544282A1 (en) | Surface treatment method for copper foil, surface treated copper foil and copper foil for negative electrode collector of lithium ion secondary battery | |
WO2012011201A1 (ja) | チタン製燃料電池セパレータ | |
JP5342462B2 (ja) | 燃料電池セパレータの製造方法 | |
US10516167B2 (en) | Formed plate assembly for PEM fuel cell | |
CN107408713B (zh) | 固体高分子型燃料电池的隔板用金属板 | |
JP5419816B2 (ja) | 燃料電池用セパレータ材料、それを用いた燃料電池用セパレータ及び燃料電池スタック | |
CA2460187C (en) | Separator for fuel cell and method for preparation thereof | |
JP6278158B1 (ja) | 固体高分子形燃料電池用セルおよび固体高分子形燃料電池スタック | |
JP2008091207A (ja) | 固体高分子形燃料電池用接着層、バイポーラプレート用部材、バイポーラプレート積層体、セル構造体および固体高分子形燃料電池 | |
JP3980154B2 (ja) | 低温型燃料電池用セパレータ及びその製造方法 | |
JP4040008B2 (ja) | 燃料電池用金属製セパレータおよびその製造方法 | |
EP3702491A1 (en) | Metal material and method for producing same | |
CA2480757C (en) | Metal separator for fuel cell and manufacturing method thereof | |
JP5880799B1 (ja) | 金属材、およびこの金属材を用いた通電部品 | |
JP7448522B2 (ja) | 複合材及びその製造方法、並びに当該複合材を用いた燃料電池用のセパレータ、セル及びスタック | |
JP5466269B2 (ja) | 燃料電池用セパレータ及び燃料電池 | |
JP2004071319A (ja) | 燃料電池用金属製セパレータ用素材板およびそれを使用した燃料電池用金属製セパレータ | |
JP2009099292A (ja) | 燃料電池セル及び燃料電池スタック |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081022 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120214 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120619 |