JP2008076237A - 配管非破壊検査装置、配管非破壊検査方法、および発電プラント - Google Patents

配管非破壊検査装置、配管非破壊検査方法、および発電プラント Download PDF

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Abstract

【課題】広範囲に渡って短時間で、配管の減肉、亀裂、腐食などの欠陥を非破壊で検査すること。
【解決手段】本発明の配管非破壊検査装置は、配管1内に超音波信号を発信する超音波入射装置2と、配管1外周に巻き付けられ、超音波入射装置2からの超音波信号を検出する光ファイバ14からなる光ファイバセンサ部4と、光ファイバ14内に光を供給する光源5と、光ファイバセンサ部4内を通過した光を電気信号に変換する光電変換装置6とを備えている。光電変換装置6には、光電変換装置6で変換された電気信号を、データベース8から供給される予め記憶された基準電気信号と比較して解析するデータ解析装置7が接続されている。データ解析装置7には、データ解析装置7による解析結果を表示する表示装置9が接続されている。超音波入射装置2、光源5、光電変換装置6、データ解析装置7および表示装置9には、これらを制御する制御部10が接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、配管の減肉、亀裂、腐食などの欠陥を非破壊で検査することができる配管非破壊検査装置、配管非破壊検査方法、および発電プラントに関する。
例えば発電プラント等において、蒸気配管内部の蒸気によるエロージョンやコロージョン現象で配管肉厚が薄くなることにより、蒸気の漏れやその漏れ量の増加等によりプラントの停止を余儀なくされる場合がある。このような事を未然に防ぐため、蒸気配管の信頼性確保のあり方や検査方法についての重要性が再認識されている。
現状、配管肉厚を検査する方法としては、超音波法を用いることが一般的であり、超音波信号処理により配管の減肉部位や配管厚さ測定精度を向上させる方法(特許文献1参照)、狭隘な場所、偏心形状配管での精度良い超音波での配管厚さを測定する方法(特許文献2および3参照)、二次元走査して効率良い超音波での配管厚さを測定する方法(特許文献4参照)など、数多くの方法が知られている。
しかしながら、これらの方法は、プラントの運転を開始する前や定期検査時など、基本的にはプラントを停止した状態で非破壊検査として実施するためのものである。すなわち、原子力発電プラントや火力発電プラントなどのように配管中に高温蒸気を流している運転状態では測定することができない。また、こればかりではなく、配管周囲に巻かれた保温材の除去や機器の分解など配管厚さ測定を行うまでの準備で多大の労力が必要となる場合が多い。また、発電プラントに限らず事前に減肉が生じている部位を特定することは難しいため、配管経路上の多点測定することで補っているのが現状であり、測定のために多大の労力と時間が必要である。
また、電磁超音波による共鳴現象を利用して配管肉厚を測定する方法も知られている(特許文献5)。しかしながら、この方法では、台車によって超音波の入射位置を変える必要があるため、装置が非常に大掛りなものになってしまう。なお、この方法でも、前述の超音波法の場合と同様に、配管中に高温蒸気を流している運転状態では測定することができない。
一方、配管の厚さを直接測定するのではなく、減肉速度評価式を取り入れたシステムにより減肉量を予測する方法も知られている(特許文献6参照)。この方法によると、労力をかけずに効率良く配管減肉を予測することができる。しかしながら、配管のエロージョンやコロージョン現象は非常に複雑であり、プラントの微妙な運転条件の差も入れて予測することは難しく、実際の配管厚さの測定に比べると精度と信頼性に問題がある。
ところで、近年通信分野を中心に光ファイバの適用が拡がり、その信頼性が向上するとともに、コスト的にも低下する傾向にある。このため、情報伝達媒体としての光ファイバの利点を利用した応用製品やサービスの開発も活発に行われている。その中でも、FBG型光ファイバ素子は、ひずみや温度などの検出を行うセンサとして注目を浴びている(例えば、特許文献7および8など)。また、電気ノイズも小さく非常に感度が高いことから、磁気、振動や音などの微小な環境変化を検出するセンサとしての応用も検討されている(特許文献9および10参照)。
また、光ファイバを用いて動的な振動(ひずみ速度)を測定する方法として、レーザドップラ現象を応用した方法が知られている。特に、光ファイバを湾曲させて対象物に取付け、この状態で湾曲部に振動を与えた場合、入力光とファイバの湾曲部を通過した出力光の間での波長変化が湾曲部に生じたひずみ(振幅)に対応し、広帯域の振動を高感度で測定できることも知られている(特許文献11)。
特開2004−163250号公報 特開2002−48769号公報 特開2003−270217号公報 特開2002−48769号公報 特開平9−281087号公報 特開2001−12698号公報 特開平10−141922号公報 特開平11−51783号公報 特開2003−130934号公報 特開2004−12280号公報 特許第3517699
上述のように、超音波法または電磁超音波法により配管の厚さ測定が試みられているが、基本的にはプラントを運転開始する前または定期検査など、プラントを停止した状態での非破壊検査として実施するものが大半である。
また、減肉速度評価式から減肉量を予測するシステムもあるが、配管の腐食や浸食現象は非常に複雑であり、プラントの微妙な運転条件の差異による差を予測することは難しく、信頼性や精度に問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、広範囲に渡って短時間で、配管の減肉、亀裂、腐食などの欠陥を非破壊で検査することができる配管非破壊検査装置、配管非破壊検査方法、および発電プラントを提供することを目的とする。
本発明は、配管外周に設けられ、配管内に超音波信号を発信する超音波入射装置と、配管外周に当接した状態で巻き付けられるとともに、超音波入射装置からの超音波信号を検出する光ファイバからなる光ファイバセンサ部と、光ファイバセンサ部の光ファイバの一端に連結され、光ファイバ内に光を供給する光源と、光ファイバセンサ部の光ファイバの他端に連結され、光ファイバ内を通過した光を電気信号に変換する光電変換装置と、光電変換装置に接続され、光電変換装置で変換された電気信号を、データベースから供給される予め記憶された基準電気信号と比較して解析するデータ解析装置と、データ解析装置に接続され、データ解析装置による解析結果を表示する表示装置と、超音波入射装置、光源、光電変換装置、データ解析装置および表示装置に接続され、超音波入射装置、光源、光電変換装置、データ解析装置および表示装置を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする配管非破壊検査装置である。
本発明は、配管外周に設けられた超音波入射装置によって、配管内に超音波信号を発信する超音波入射工程と、配管外周に当接した状態で巻き付けられた光ファイバセンサ部の光ファイバによって、超音波入射装置からの超音波信号を検出する検出工程と、光電変換装置に接続されたデータ解析装置によって、光電変換装置で変換された電気信号を、データ解析装置に接続されたデータベースから供給される予め記憶された基準電気信号と比較して解析するデータ解析工程と、データ解析装置に接続された表示装置によって、データ解析装置による解析結果を表示する表示工程とを備え、検出工程が、光ファイバセンサ部の光ファイバの一端に連結された光源によって、光ファイバ内に光を供給する光供給工程と、光ファイバセンサ部の光ファイバの他端に連結された光電変換装置によって、光ファイバ内を通過した光を電気信号に変換する光電変換工程とを有することを特徴とする配管非破壊検査方法である。
本発明は、上述の配管非破壊検査装置を組み込んだことを特徴とする発電プラントである。
本発明によれば、配管内を伝播する超音波入射装置からの超音波信号を、光ファイバからなる光ファイバセンサ部によって検出することにより、広範囲に渡って短時間で、配管の減肉、亀裂、腐食などの欠陥を非破壊で検査することができる。
第1の実施の形態
以下、本発明に係る配管非破壊検査装置の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図10は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
図1および図2(a)―(c)に示すように、配管非破壊検査装置は、配管1の検出領域Aの一端で、配管1の外周面に設けられ、配管1内に超音波信号を発信する超音波入射装置2と、配管1の検出領域Aの他端で、配管1外周面に当接した状態で巻き付けられた光ファイバ14を有し、超音波入射装置2からの超音波信号を検出する光ファイバセンサ部4と、光ファイバセンサ部4の光ファイバ14の一端に連結され、光ファイバ14内に所定の波長の光を供給する光源5と、光ファイバセンサ部4の光ファイバ14の他端に連結され、光ファイバセンサ部4内を通過した光を電気信号に変換する光電変換装置6とを備えている。なお、図2(a)―(c)は、配管1の外周面に設けられた超音波入射装置2と、配管1外周面に設けられた光ファイバセンサ部4を詳細に示した図である。
また、図1および図2(a)に示すように、超音波入射装置2は、交流電源(図示せず)からの交流電流の周波数を自在に変更することができる周波数可変装置3に接続されている。
このうち、超音波入射装置2は、図2(b)に示すように、配管1の外周面に巻き付けられるとともに、ワイヤ11状に形成されたNi系磁歪材料と、当該ワイヤ11の周りに巻き付けられるとともに、周波数可変装置3に接続されたコイル12とを有している。
また、図2(c)に示すように、光ファイバセンサ部4の光ファイバ14の中心部分は石英からなり、当該光ファイバ14の表面には、金属系材料によるコーティングが施されている。具体的には、光ファイバ14は、100から500μmφ程度の細い石英線からなるコア16と、当該コア16を覆い、石英からなるクラッド17とを有している。そして、この光ファイバ14は、細いCu管13で覆われて保護されている。
なお、光ファイバ14の表面は、上述のようにCu管13で覆うのではなく(金属系コーティングではなく)、金属細管加工を施してもよい。
このような光ファイバ14は、図2(a)に示すように、配管1の周りを幾重にも巻かれ、図2(c)に示すように、Fe系溶射皮膜15によって当該配管1に固定されている。
また、光源5によって照射される光は、通信でも一般的に用いられるレーザ光であり、波長が1550nm程度の赤外線からなっている。但し、これに限るものではなく波長の選択や赤外線、可視光線の選択については必要に応じて変更も可能である。
ここで光ファイバセンサ部4の原理について説明する。光ファイバセンサ部4は、センサ部4に生じたひずみ量の変化に応じて、通過する光の波長がシフトするFLDV(Fiber-opt Laser Doppler Velocimeter)特性を有している。すなわち、光ファイバ14(光ファイバセンサ部4)は、配管1中に生じたひずみ速度(ε;x方向のひずみ速度、ε;y方向のひずみ速度)に対応してひずみ、光源5から周波数fで光ファイバ14に入射した光は、配管1の外周面に巻き付けられた光ファイバ14の湾曲部14a(光ファイバセンサ部4)でドップラー効果を起こし、周波数f±f(fは光の波長のシフト量)で光電変換装置6へと出射する(図3(a)乃至(c)参照)。なお、x方向とは、配管1の半径方向の一方向であり、y方向とは、配管1の半径方向であって、x方向に直交する方向である。また、図3(b)は、光ファイバ14の湾曲部14a(光ファイバセンサ部4)の部分拡大図であり、図3(c)は、図3(b)をさらに拡大した図である。
この周波数のずれfは、具体的には以下の(式1)で示される。なお、図4は、この周波数のずれfを模式的に示した図である。
=neq・N・π・Rav(ε+ε)/λ …(式1)
eq;ファイバ中の透過屈折率
N;巻き数
av;平均巻き径
λ;入射光の波長
また、図1に示すように、光電変換装置6には、光電変換装置6で変換された電気信号を、データベース8から供給される予め記憶された基準電気信号と比較して、減肉、腐食、亀裂などの欠陥を解析するデータ解析装置7が接続されている。
また、図1に示すように、データ解析装置7には、データ解析装置7による解析結果を表示する表示装置9が接続されている。
また、図1に示すように、超音波入射装置2、周波数可変装置3、光源5、光電変換装置6、データ解析装置7および表示装置9の各々には、超音波入射装置2、周波数可変装置3、光源5、光電変換装置6、データ解析装置7および表示装置9の各々を制御する制御部10が接続されている。このため、制御部10は、これら超音波入射装置2、周波数可変装置3、光源5、光電変換装置6、データ解析装置7および表示装置9を、自動制御することができる。
なお、上述のように、配管1の外周面に取りつけたワイヤ11は、Ni系磁歪材料からなり、光ファイバセンサ部4の光ファイバ14は、耐熱のCu管13で覆われて保護されている。このため、配管1の運転温度である100〜250℃でも、十分な耐熱性を有している。従って、配管1を用いている間(プラント運転中)であっても、配管1の異常をモニタリングすることができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず、配管1外周面に設けられた超音波入射装置2によって、超音波信号が配管1内に発信される(超音波入射工程81)(図1、図2および図5参照)。
具体的には、ワイヤ11の周りに巻き付けられたコイル12に、周波数可変装置3を介して所定の周波数の交流電流が供給される(図1および図2参照)。この交流電流の周波数に応じて、コイル内で磁場変化が生じるため、配管1の外周面に巻かれたNi系磁歪材料からなるワイヤ11の形状はこの周波数に応じて繰り返し変化する。そして、このようなワイヤ11の周期的な形状変化によって、配管1に外力が働き、超音波信号が機械エネルギーとして配管1内に発信される。
ところで、図6に示すように、コイル12に供給される交流電流の周波数と、配管1中に発信される超音波信号の周波数との間には直線関係があり、交流電流の周波数を変化させることで配管1内に発信される超音波信号の周波数を制御することができる。
次に、光ファイバ14を配管1の外周面に当接した状態で巻き付けられた光ファイバセンサ部4によって、超音波入射装置2からの超音波信号が検出される(検出工程83)(図1、図2および図5参照)。このとき、光ファイバセンサ部4の一端に連結された光源5によって、光ファイバ14内に光が供給されるとともに(光供給工程84)、光ファイバセンサ部4の他端に連結された光電変換装置6によって、光ファイバ14内を通過した光が電気信号に変換されている(光電変換工程85)(図1、図2および図5参照)。
次に、光電変換装置6に接続されたデータ解析装置7によって、光電変換装置6で変換された電気信号が、データ解析装置7に接続されたデータベース8から供給される予め記憶された基準電気信号と比較されて、配管1の検出領域Aが解析される(データ解析工程88)(図1および図5参照)。
ところで、光ファイバ14からなる光ファイバセンサ部4は、上述のように、ひずみ量の変化に応じて、通過する光の波長をシフトさせるFLDV(Fiber-opt Laser Doppler Velocimeter)特性を有している。このため、配管1上に腐食、亀裂などの欠陥が存在すると、配管1におけるε(x方向のひずみ速度)やε(y方向のひずみ速度)が、欠陥のない正常な配管1でのεやεと比較して変化するため、検出工程83で光ファイバセンサ部4によって検出されるfdの値も変化する。
このため、データ解析工程88において、データ解析装置7によって、予めデータベース8に収納された欠陥のない正常な配管1におけるfに関する基準電気信号と、実際に検出されたfに関する電気信号を比較することによって、配管1上の腐食、亀裂などの欠陥の有無を判断することができる。なお、データベース8に収納された基準電気信号とは、欠陥のない正常な配管1に対して、超音波入射装置2により超音波信号を発信し、この状態で光ファイバセンサ部4内を通過した光が、光電変換装置6によって変換された電気信号である。
また、一般的に、配管1が減肉すると配管1の内面に凹状の陥没部分が生じる。このため、超音波入射装置2からの超音波信号は、配管1の減肉している部分で、その一部が反射または拡散されてしまう。この結果、減肉時に光ファイバセンサ部4で検出される超音波信号の強度は、正常時の超音波信号の強度と比べ小さくなる(図7(a)参照)。
このため、データ解析工程88において、データ解析装置7によって、光ファイバセンサ部4によって検出される超音波信号の強度に関する電気信号を、超音波信号の強度に関する基準電気信号と比較することによって、配管1の減肉の有無を判断することができる。
具体的には、データベース8に収容された配管1の厚みと超音波信号の強度との関係を示す関数(図7(b)参照)と、光ファイバセンサ部4によって検出された超音波信号の強度に関する電気信号とを照合することによって、配管1の厚みを導くことができる。
データ解析工程88の後、データ解析装置7に接続された表示装置9によって、データ解析装置7による解析結果が表示される(表示工程89)(図1および図5参照)。
なお、図8は、表示装置9によって表示された配管1の欠陥分布の一例である。予め検出領域の形状データを入力しておく一方、得られた電気信号に数学的処理を施すことによりデータ解析装置7での算出結果を、全体像を示した欠陥分布で検査結果として出力することができる。このため、配管1上の欠陥の寸法が、基準値以下があるか否かの結果を、判定することができる。
以上のように、本実施の形態の配管非破壊検査装置によると、配管1内を伝播する超音波入射装置2からの超音波信号を、光ファイバ14からなる光ファイバセンサ部4によって検出することにより、広範囲に渡って短時間で、配管1の減肉、亀裂、腐食などの欠陥を非破壊で検査することができる。
このため、定期検査時でも配管1を分解したり、検査装置(図示せず)をセットしたりするなどの必要がなく、手間と時間を大幅に節約することができる。このことから、配管1の健全性を確保することができるとともに、効率的で無駄のない配管1の取り替えや補修計画を策定することができる。
なお、一の超音波入射装置2に対して、配管1の長手方向の複数箇所に光ファイバセンサ部4を配置してもよい。このように、複数箇所に光ファイバセンサ部4を配置することによって、検出領域Aをより広くすることができる。
ところで、超音波入射装置2より配管1内に発信された超音波信号は、配管1内に存在する亀裂や腐食ピットなどの欠陥によって反射する。このため、光ファイバセンサ部4で、欠陥によって反射した超音波信号を検出することにより、その欠陥の位置を検出することもできる。
具体的な例として、図9に示すように、配管1に二つの欠陥D1,D2がある場合を考える。超音波入射装置2から発信された超音波信号は、光ファイバセンサ部4を通過した後、欠陥D1で反射されて、光ファイバセンサ部4で検出される(図10のピークP1に相当する)。なお、図10の横軸は、超音波信号が光ファイバセンサ部4を通過したときを0としたときの時間を示している。
また、超音波入射装置2から発信された超音波信号は、光ファイバセンサ部4を通過した後、欠陥D2で反射されて、光ファイバセンサ部4で検出される(図10のピークP2に相当する)。
上述のように、各ピークP1,P2に対応する時間T1,T2を導くことができるため(図10参照)、超音波信号の速度より、欠陥の位置(具体的には、光ファイバセンサ部4からの欠陥の距離L1,L2(図9参照))を導くことができる。
なお、実プラントにおける配管1には、配管1を支えるための数多くの支持構造物が取りつけられている。そして、超音波入射装置2から発信された超音波信号は、この支持構造物と配管1の接触部でも反射する。しかしながら、予めデータベース8に保存された欠陥がない場合のデータを用いることによって、欠陥からの反射とこの接触部からの反射とを識別することが可能となる。
第2の実施の形態
次に図11乃至図14により本発明の第2の実施の形態について説明する。図11乃至図14に示す第2の実施の形態は、配管1の検出領域Aの一端に超音波入射装置2を配置し、配管1の検出領域Aの他端に光ファイバセンサ部4を配置する代わりに、配管1の検出領域Aに、超音波入射装置2と光ファイバセンサ部4を対にして配置したものであり、他は図1乃至図10に示す第1の実施の形態と略同一である。
図11乃至図14に示す第2の実施の形態において、図1乃至図10に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
超音波入射装置2により配管1の厚さ方向に外周面から入射した超音波信号は、外周面1sから内周面1rに、さらには内周面1rから外周面1sへと、反射を繰り返して配管1内を伝播する(図12参照)。このため、配管1の外周面1sに取りつけた光ファイバセンサ部4によって、配管1の厚さに応じた信号を検出することができる。すなわち、周波数可変装置3により周波数を変化させながら配管1内に超音波を入射すると、共鳴現象によって、ある周波数で大きなエネルギーの超音波信号を得ることができる。ここで、第n次の共鳴周波数をfとし、配管1の厚さをtとし、配管1内での超音波信号の速度をvとすると、以下の(式2)が成立する。
=n×v/(2×t) …(式2)
n;第n次の共鳴周波数
t;配管の厚さ
図13は、鋼製配管1の場合を一例とし、縦波の場合と(6×10m/s)と横波(3×10m/s)の第1次の共鳴周波数と配管1厚さとの関係を示している。この図13から明らかなように、共鳴周波数を測定することで(式2)から配管1の厚さを測定することができる。
また、図14は、表示装置9によって表示された配管1の厚さ分布の一例を示したものである。データ解析工程88におけるデータ解析装置7での算出結果は、例えばウェブレット変換によって変換され、全体像を示した等高線によって、表示工程89で表示装置9に出力される。このため、配管1の厚さが基準値以下になっているかどうかを判定することができる。
なお、上述した各実施の形態の配管非破壊検査装置は、原子力発電プラントや火力発電プラントなどの発電プラントの配管系統、化学プラントなどの配管系統、などに予め組み込むことができる。
本発明の第1の実施の形態による配管非破壊検査装置を示す概略構成図。 本発明の第1の実施の形態による超音波入射装置と光ファイバセンサ部を詳細に示した図。 本発明の第1の実施の形態によるFLDV特性を有する光ファイバを示す概略構成図。 本発明の第1の実施の形態において、ひずみ速度によって周波数がずれる様子を示すグラフ図。 本発明の第1の実施の形態による配管非破壊検査方法を示すフロー図。 本発明の第1の実施の形態において、交流電流の周波数と超音波信号の周波数との関係を示すグラフ図。 本発明の第1の実施の形態において、超音波信号の強度と配管の厚みとの関係を示すグラフ図。 本発明の第1の実施の形態において、表示装置によって表示される配管の欠陥分布の一例を示した概略図。 本発明の配管非破壊検査装置による第1の実施の形態において、配管上の欠陥の位置を検出する方法を説明するための概略構成図。 図9に示した配管について観測される時間と、超音波信号の振幅との関係を示すグラフ図。 本発明の第2の実施の形態による配管非破壊検査装置を示す概略構成図。 本発明の第2の実施の形態において、配管の厚みを検出する方法を説明するための図。 本発明の第2の実施の形態において、共鳴周波数と配管の厚さとの関係を示すグラフ図。 本発明の第2の実施の形態において、表示装置によって表示される配管の厚さの一例を示した概略図。
符号の説明
1 配管
2 超音波入射装置
4 光ファイバセンサ部
5 光源
6 光電変換装置
7 データ解析装置
8 データベース
9 表示装置
10 制御部
11 ワイヤ
12 コイル
14 光ファイバ
81 超音波入射工程
83 検出工程
84 光供給工程
85 光電変換工程
88 データ解析工程
89 表示工程
A 検出領域

Claims (10)

  1. 配管外周に設けられ、配管内に超音波信号を発信する超音波入射装置と、
    配管外周に当接した状態で巻き付けられるとともに、超音波入射装置からの超音波信号を検出する光ファイバからなる光ファイバセンサ部と、
    光ファイバセンサ部の光ファイバの一端に連結され、光ファイバ内に光を供給する光源と、
    光ファイバセンサ部の光ファイバの他端に連結され、光ファイバ内を通過した光を電気信号に変換する光電変換装置と、
    光電変換装置に接続され、光電変換装置で変換された電気信号を、データベースから供給される予め記憶された基準電気信号と比較して解析するデータ解析装置と、
    データ解析装置に接続され、データ解析装置による解析結果を表示する表示装置と、
    超音波入射装置、光源、光電変換装置、データ解析装置および表示装置に接続され、超音波入射装置、光源、光電変換装置、データ解析装置および表示装置を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする配管非破壊検査装置。
  2. 超音波入射装置は、配管外周に巻き付けられるとともに、磁歪材料からなるワイヤを有することを特徴とする請求項1記載の配管非破壊検査装置。
  3. 超音波入射装置は、配管外周に巻き付けられるとともに、磁歪材料からなるワイヤと、該ワイヤの周りに巻き付けられるとともに、交流電源に接続されたコイルとを有することを特徴とする請求項1記載の配管非破壊検査装置。
  4. 光ファイバセンサ部は、このセンサ部に与えられたひずみの変化に応じて、通過する光の波長がシフトするFLDV(Fiber-opt Laser Doppler Velocimeter)特性を有することを特徴する請求項1記載の配管非破壊検査装置。
  5. 光ファイバセンサ部の光ファイバは石英からなり、
    当該光ファイバ表面に、金属系コーティングまたは金属細管加工が施されたことを特徴とする請求項1記載の配管非破壊検査装置。
  6. 配管の検出領域に、超音波入射装置と光ファイバセンサ部を対にして配置したことを特徴する請求項1記載の配管非破壊検査装置。
  7. 配管の検出領域の一端に超音波入射装置を配置し、配管の検出領域の他端に光ファイバセンサ部を配置したことを特徴する請求項1記載の配管非破壊検査装置。
  8. 配管の長手方向の複数箇所に光ファイバセンサ部を配置したことを特徴する請求項1記載の配管非破壊検査装置。
  9. 配管外周に設けられた超音波入射装置によって、配管内に超音波信号を発信する超音波入射工程と、
    配管外周に当接した状態で巻き付けられた光ファイバセンサ部の光ファイバによって、超音波入射装置からの超音波信号を検出する検出工程と、
    光電変換装置に接続されたデータ解析装置によって、光電変換装置で変換された電気信号を、データ解析装置に接続されたデータベースから供給される予め記憶された基準電気信号と比較して解析するデータ解析工程と、
    データ解析装置に接続された表示装置によって、データ解析装置による解析結果を表示する表示工程とを備え、
    検出工程は、光ファイバセンサ部の光ファイバの一端に連結された光源によって、光ファイバ内に光を供給する光供給工程と、光ファイバセンサ部の光ファイバの他端に連結された光電変換装置によって、光ファイバ内を通過した光を電気信号に変換する光電変換工程とを有することを特徴とする配管非破壊検査方法。
  10. 請求項1記載の配管非破壊検査装置をその配管系統に予め組み込んだことを特徴とする発電プラント。
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