JP2008074366A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2008074366A JP2006259441A JP2006259441A JP2008074366A JP 2008074366 A JP2008074366 A JP 2008074366A JP 2006259441 A JP2006259441 A JP 2006259441A JP 2006259441 A JP2006259441 A JP 2006259441A JP 2008074366 A JP2008074366 A JP 2008074366A
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Abstract

【課題】冷凍サイクルに対する導入空気の温度負荷を低減すること。
【解決手段】ステップS102で圧力センサ260からの電圧信号Vを入力し、ステップS103では、入力した電圧信号Vから高圧側圧力Phを演算する。そして、ステップS104にて、内気導入への切替判定を行う。この内気導入の切替判定は、演算した高圧側圧力Phが、導入された空気を温度調整して車室内に空調空気として吹き出した場合に、乗員の温熱快適性を保持できる温度に調整できる圧力(調整可能圧力Pth)を超えたことを条件として内気導入への切換をすべきと判定する。ステップS104で肯定判定された場合には、サーボモータ12aに対して内外気切替ドア12の回動位置を内気導入位置Paに切換えるための内気切替信号Saを送信する。
【選択図】図4

Description

本発明は、導入した空気を冷凍サイクルを用いて温度調整し、温度調整後の空調空気を車室内に吹き出す車両用空調装置に関する。
この種の車両用空調装置として、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。これは、車室内空気(内気)又は車室外空気(外気)を導入し、冷凍サイクルを構成する冷房用熱交換器により導入した空気を冷却し、冷却後の冷風を車室内に吹き出すように構成されている。この冷凍サイクル内の冷媒は、圧縮機の圧縮動作によって循環するようになっており、圧縮機は、電磁クラッチにより伝達される車載エンジンの駆動力を受けて圧縮動作する。
ところで、車両停止時や徐行時等に外気導入を行う場合、エンジンからの発熱が導入すべき外気に吸収されるため、冷凍サイクルに対する導入空気の温度負荷が増大し、過負荷状態となり易い。そうすると、冷房用熱交換器での熱交換量を確保するために、冷凍サイクル中における高圧冷媒の圧力(高圧側圧力)が増大することとなる。高圧側圧力が所定の圧力を超えたときには、冷凍サイクルを保護するために電磁クラッチを切って圧縮機の作動を停止し、高圧側圧力が一定の圧力に低下したことをもって再び圧縮機を作動させるようにしている。
特開平2−24929号公報
上記従来装置では、冷凍サイクル中の高圧側圧力のみを監視して圧縮機の作動及び停止を切換える構成としているため、以下のような問題が発生する。即ち、冷凍サイクル内の高圧側圧力が一定の圧力にまで低下し、その後圧縮機を作動させたとしても、車両停止状態や徐行状態で外気導入を行い続けていれば、冷凍サイクルに対する導入空気の温度負荷は過負荷の状態のままであるから、過負荷状態から抜け出さない限り車室内に吹き出される空調空気の温度が上昇し続けるため、乗員に対する不快感を増大させることとなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、冷凍サイクルに対する導入空気の温度負荷を低減することができる車両用空調装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、内部に導入した空気を冷凍サイクルに備えられる冷房用熱交換器を用いて温度調整し、温度調整後の空調空気を車室内に吹き出すようにした車両用空調装置であって、車室内の空気を内部に導入する内気導入口と、車室外の空気を内部に導入する外気導入口と、内気導入口又は外気導入口を選択的に開く内外気切替ドアと、冷凍サイクルのうち、高圧側圧力を検出する圧力検出手段と、圧力検出手段により検出された高圧側圧力が、導入した空気を温熱快適性を保持した温度に温度調整できる圧力(調整可能圧力)以上となったときには、内外気切替ドアを内気導入口を開くように作動させるドア制御手段を備えたことを特徴としている。
導入した空気の冷凍サイクルに対する温度負荷が増大した場合には、冷房用熱交換器での熱交換量を確保するために冷凍サイクル内の高圧側圧力が上昇し、高圧側圧力が調整可能圧力を超えると、ドア制御手段が内外気切替ドアを内気導入口を開くように作動させる。そうすると、車室内の空気が冷凍サイクルで継続的に冷却されることとなり、導入した空気の冷凍サイクルに対する温度負荷が減少することで過負荷状態を回避できる。これにより、車室内に吹き出される空調空気の温度を温熱快適性を保持可能な温度に保つことができる。
請求項2の発明では、ドア制御手段は、高圧側圧力が調整可能圧力以上となったときには、その後に内外気切替ドアが外気導入口を開くことを禁止することを特徴としている。
乗員の好みによっては外気導入を希望することがある。このような場合には、請求項1のようにして内気導入に切換えた後に、冷凍サイクルの高圧側圧力が低下したことをもって外気導入に切換えることが望ましいと思われる。しかしながら、導入した外気の冷凍サイクルに対する温度負荷が過負荷状態となっているとすると、結局、請求項1に記載した作用が繰り返されて高圧側圧力がハンチングすることが懸念される。従って、一旦内気導入に切り替えた後は、外気導入への切替を禁止することで、高圧側圧力のハンチングを確実に防止することができる。
請求項3の発明では、ドア制御手段は、検出手段にて検出される高圧側圧力が、調整可能圧力よりも低い圧力となったときには、内外気切替が外気導入口を開くことを許可することを特徴としている。
本構成のようにすれば、乗員の好みによって外気導入へと切換えたいと希望したときには、希望通り外気導入へ切換えることができる。
請求項4の発明では、圧力検出手段は、高圧側圧力に応じた電気信号を出力するアナログ出力型のもので構成されていることを特徴としている。
圧力検出手段としては、請求項4に記載のように、いわゆるアナログ出力型のものを用いて構成することができる。このように構成すれば、調整可能圧力を種々変更したい場合には、ドア制御手段側での制御条件を切り替えるだけで済む。また、本発明装置を複数種類の車両に搭載することを想定した場合、各車両毎に調整可能圧力が異なっていたとしても、各車両毎に専用の圧力検出手段を用意する必要がなく、共通の圧力検出手段を用いることができるので低コスト化を図ることができる。
請求項5の発明では、圧力検出手段は、調整可能圧力を境にしてスイッチング状態が切り換えられる圧力検出スイッチで構成されていることを特徴としている。
請求項5の発明のように、圧力検出スイッチによっても本発明構成の圧力検出手段として機能させることができる。
<第1の実施形態>
本発明に係る車両用空調装置の実施形態について図1ないし図5を参照して説明する。本実施形態の車両用空調装置は、導入した空気を冷却する冷凍サイクル200の高圧側圧力Phに基づいて、内気導入に切換えるための内気切替制御を行うものである。当該車両用空調装置は、前席乗員用の空調ユニットと後席乗員用の空調ユニットを備えており、共通の冷凍サイクル200を用いて前席側及び後席側のそれぞれに空調空気を吹き出す構成である。図1には、前席用空調ユニット1の全体構成を示す。尚、後席用空調ユニットについては前席用空調ユニット1と略同一であるため、図示は省略する。
前席用空調ユニット1の外観を構成する空調ケース10には、車室内の空気を導入するための内気導入口11a、及び車室外の空気を導入するための外気導入口11bが形成されている。そして、両導入口11a,11bを互い違いに開くための内外気切替ドア12が備えられており、サーボモータ12aを駆動源として開閉駆動するようになっている。この内外気切替ドア12は、内気導入口11aを開く内気導入位置Paと、外気導入口11bを開く外気導入位置Pbとに切り換えられるようになっており、内気導入位置Paに切り替えられているときには、空調ケース10内に内気が導入され、外気導入位置Pbに切り替えられているときには、空調ケース10内に外気が導入される。 両導入口11a,11bよりも空気流れ下流側には、内気又は外気を空調ケース10内に導入するための送風ファン15が配置されており、この送風ファン15をブロワモータ14で回転駆動する。
送風ファン15よりも空気流れ下流側には、冷凍サイクル200を構成する前席用エバポレータ240(冷房用熱交換器)が配置されており、車両エンジンにより駆動されるコンプレッサ210等と結合されて冷凍サイクル200を構成し、サイクル内部の低圧冷媒が空気から吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。また、前席用エバポレータ240よりも空気流れ下流側には、ヒータコア17(加熱用熱交換器)が配置されており、車両エンジンの冷却水(温水)が内部を循環し、このエンジン冷却水を熱源として空気を加熱する。
ヒータコア17の上流側には、吹出空気温度を調整するためのエアミックスドア18が
配置されている。このエアミックスドア18は、アクチュエータ18aにより開度位置が調節される。これによって、ヒータコア17を通過する空気とヒータコア17をバイパスする空気の割合とが調整され、車室内に吹き出す空調空気の温度が調整される。
空調ケース10の最下流には、デフロスタ吹出口19を開閉するデフロスタドア20、フェイス吹出口21を開閉するフェイスドア22、およびフット吹出口23を開閉するフットドア24が設けられている。これら各ドア20、22、24は設定される吹出モード(フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、デフロスタモード等)に基づいて、アクチュエータ25により駆動されて各吹出口19、21、23を開閉する。そして、各吹出モードに応じて開口した吹出口から、空調空気が車室内へ吹き出される。
エアコンECU30(ドア制御手段)は、サーボモータ12aに対して内気導入または外気導入を切り替えるための内外気切替信号を送信する。内外気切替信号には、内外気切替ドア12を内気導入位置Paに切り替えるための内気切替信号Saと、内外気切替ドア12を外気導入位置Pbに切り替えるための外気切替信号Sbとの2種類があり、各種センサからの検出信号に基づいて選択的に送信する。また、その他のアクチュエータ12a、18a、25に対しても各ドアの開度位置を調整するための制御信号を送信する。
エアコンECU30には、車室内計器盤に設置された空調操作部33から操作信号が入力される。この空調操作部33には、乗員の好みの車室内温度(設定温度)を設定するための温度設定スイッチ34、空調装置の自動制御状態を設定するオートスイッチ35、内外気吸込モードを手動で切替設定するための内外気切替スイッチ36、吹出モードを手動で切替設定するための吹出モード切替スイッチ37、送風ファン15の送風量を手動で切替設定するための送風量切替スイッチ38、空調装置のON/OFFを切替えるためのON/OFFスイッチ39等が設けられている。
また、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する各種センサからの信号が入力される。具体的には、車室内の空気温度(内気温度)TRを検出する内気温検出手段としての内気温センサ40、車室外の空気温度(外気温度)TAMを検出する外気温検出手段としての外気温センサ41、車室内に入射する日射量TSを検出する日射量検出手段としての日射センサ42、蒸発器温度(具体的には蒸発器吹出空気温度)TEを検出する蒸発器温度検出手段としての蒸発器温度センサ43、ヒータコア17を循環するエンジン水温TWを検出する水温検出手段としての水温センサ44(温度検出手段)、冷凍サイクル200内の高圧側圧力Phを検出する圧力センサ260(これについては後述する)等からの各信号が当該エアコンECU30に入力される。 次に、前席用エバポレータ240を備える冷凍サイクル200の構成を図2に示す。尚、本実施形態の冷凍サイクル200は、前後席用空調ユニットにおいて、それぞれ導入した空気を冷却するための前席用エバポレータ240及び後席用エバポレータ250を備えている。
圧縮機210は、電磁クラッチ220を介して車両エンジンからの駆動力を受けて作動するものであり、冷凍サイクル200内の低圧気相冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧気相冷媒をコンデンサ230に吐出する。コンデンサ230は、外気との熱交換によって高圧気相冷媒を凝縮し、凝縮後の高圧液相冷媒をエバポレータ240,250側に流出させる。尚、コンデンサ230の冷媒出口側には、気液分離器230Aが配されており、コンデンサ230を流出した液相冷媒のみをエバポレータ240,250側に流出させるようになっている。
エバポレータ240,250は、互いに並列接続されており、各エバポレータ240,250の冷媒入口側には、膨張弁240A,250Aがそれぞれ配置されている。これら膨張弁240A,250Aは、気液分離器230Aを流出した高圧液相冷媒を減圧膨張し、減圧膨張後の気液二相の中間圧力冷媒を各エバポレータ240,250に流出させるとともに、弁開度を調整してその中間圧力冷媒の流出量を調整する。各エバポレータ240,250は、空調ケース10内に導入された空気と熱交換することで中間圧力冷媒を蒸発し、蒸発後の低圧気相冷媒を圧縮機210に流出させる。熱交換の際には、導入した空気から吸熱し、当該空気を冷却する。
コンデンサ230出口側には、冷凍サイクル200中の高圧液相冷媒の圧力(高圧側圧力Ph)を検出するための圧力センサ260(圧力検出手段)が配置されている。この圧力センサ260は、例えばひずみゲージを利用したアナログ出力型のもので構成されており、高圧側圧力Phに応じた電圧信号SvをエアコンECU30に出力するようになっている。その電圧出力特性は図3に示すとおりであり、本実施形態では、後述する調整可能圧力Pthを含む圧力範囲においては、略比例的に電圧Vを出力する特性を有する。
具体的には、検出した高圧側圧力Phが、2.5MPaであるときには、電圧信号Svの電圧はV2であり、検出した高圧側圧力Phが3.7MPaであるときには電圧信号Svの電圧はV4である。そして、この圧力範囲内においては、高圧側圧力Phと電圧信号Svの電圧Vとは比例関係を有し、この圧力範囲に含まれる調整可能圧力Pthに対応する電圧信号Svの電圧はV3である。
以下、本実施形態の内気切替制御について説明する。図4に示すように、ステップS101で初期化を行った後、ステップS102で圧力センサ260からの電圧信号Svを入力する。ステップS103では、入力した電圧信号Svから高圧側圧力Phを演算する。この高圧側圧力Phは以下のようにして求める。エアコンECU30側では、図3に示す圧力センサ260の電圧出力特性が予め記憶されており、エアコンECU30はこの電圧出力特性に基づいて、入力した電圧信号Svに対応する高圧側圧力Phを算出することができる。
高圧側圧力Phを演算した後、ステップS104にて、内気導入への切替判定を行う。この内気導入の切替判定は、演算した高圧側圧力Phが、導入された空気を温度調整して車室内に空調空気として吹き出した場合に、乗員の温熱快適性を保持できる温度に調整できる圧力(調整可能圧力Pth)を超えたことを条件として内気導入への切換をすべきと判定する。つまり、導入した空気の冷凍サイクル200に対する温度負荷が過負荷状態となっている場合には、高圧側圧力Phが調整可能圧力Pthを超えることとなるため、このことをもって内気導入に切換えるのである。
この調整可能圧力Pthとしては、例えば、電磁クラッチ220をOFFするための高圧側圧力Phに相当する2.5MPaから、圧縮機210に備えられたリリーフバルブ作動開始圧力に相当する3.7MPaの間で任意に調整することができるものとする。本実施形態では、調整可能圧力Pthを、2.94MPaに設定している。
従って、高圧側圧力Phが調整可能圧力Pth以上であるか否かは、電圧信号Svの電圧がV3以上であるか否かで判断することができ、電圧信号Svの電圧がV3以上であれば、内気導入に切替えるべきと判定する。
ステップS104で肯定判定された場合には、サーボモータ12aに対して内外気切替ドア12の回動位置を内気導入位置Paに切換えるための内気切替信号Saを送信する。
サーボモータ12aは、エアコンECU30から内気切替信号Saを受けたときには、内外気切換ドア12の回動位置を内気導入位置Paに切り替えることで、内気導入口11aを開く。
以下、図5を参照して本実施形態の動作を説明する。内外気切替ドア12が内気導入位置Paに切換えられているときには、内気導入口11aが開かれており、内気が空調ケース10内に導入される。内気導入に切換えられているときには、車室内の空気がエバポレータ240,250で継続的に冷却されるため、導入された空気の冷凍サイクル200に対する温度負荷は比較的低い。これにより、エバポレータ240,250での冷却能力は、この導入した内気の温度負荷に応じた圧力に抑えられるため、高圧側圧力Phは調整可能圧力Pth以下に維持されるとともに、室温は温熱快適性を保持した温度(例えば35℃以下)に保たれる(図5(1)の領域)。
オート設定あるいは乗員によるマニュアル設定により、内気導入から外気導入に切換えた場合には、エアコンECU30からサーボモータ12aに対して外導切替信号Sbが出力され、この外気切替信号Sbを受けたサーボモータ12aは、内外気切替ドア12の回動位置を外気導入位置Pbに切替える。これにより、空調ケース10には外気が導入され、エバポレータ240,250では外気を冷却することとなる。
導入した外気の冷凍サイクル200に対する温度負荷が比較的低い場合には、内気導入の場合と同様に、高圧側圧力Phは調整可能圧力Pth以下に維持される。一方、車両停止時あるいは徐行等の低速走行時には、導入した外気がエンジンからの発熱を吸収してその温度が上昇する。このような場合には、導入した外気の冷凍サイクル200に対する温度負荷が上昇して過負荷状態となることがある。
過負荷状態となると、エバポレータ240,250での熱交換量が不足することで、車室内に吹き出される空調空気の温度が上昇する。この結果、室温が上昇し、温熱快適性の範囲を逸脱して乗員に不快感を与える。エアコンECU30は、エバポレータ240,250での熱交換量を増大させるために、エンジン回転数を上昇させることで圧縮機210への駆動力を増大させる。圧縮機210への駆動力を増大させた結果、高圧側圧力Phが上昇し、この高圧側圧力Phが調整可能圧力Pthを超えると、エアコンECU30は、サーボモータ12aに対して内気切替信号Saを送信し、内外気切替ドア12を内気導入位置Paに切替える(図5(2)の領域)。
これにより、空調ケース10内に導入される空気は内気に切換えられることとなり、エバポレータ240,250では内気を冷却することとなる。導入する空気を内気に切換えたことによって、車室内の空気がエバポレータで継続的に冷却されるため、内気の冷凍サイクル200に対する温度負荷は低下する。温度負荷が低下した結果、エバポレータ240,250での熱交換量が抑えられるため、エアコンECU30は圧縮機210への駆動力を減少させるためにエンジン回転数を低下させる。この結果、冷凍サイクル200内の高圧側圧力Phが調整可能圧力Pth以下に維持されるとともに、室温が温熱快適性を保持した温度に保たれる(図5(3)の領域)。
また、本実施形態では、内気導入に切換えた後、冷凍サイクル200の高圧側圧力Phが低下したとしても、外気導入への切換を禁止する。これは、外気の冷凍サイクル200に対する温度負荷が過負荷状態となっているとすると、結局、上記の動作が繰り返されて高圧側圧力Phがハンチングすることが懸念される。従って、一旦内気導入に切り替えた後は、外気導入への切替を禁止することで、高圧側圧力Phのハンチングを確実に防止するためである。
本実施形態によれば、冷凍サイクル200の高圧側圧力Phが調整可能圧力Pthを超えたときには、内外気切替ドア12を内気導入位置Paに切換えて、内気導入に切替えるようにしているから、冷凍サイクル200で温度調整される空気は空調ケース10と車室内で循環することとなり、導入した空気の温度負荷が減少して過負荷状態を回避できる。これにより、車室内に吹き出される空調空気を温熱快適性を保持できる温度に維持することができる。
また、温度負荷低減とともに、高圧側圧力Phを低下させることができるため、エンジン回転数を抑えることができる。これによって、エンジン発熱量及び燃料消費量の低減を図ることができる。
また、高圧側圧力Phが調整可能圧力Pthを超えたことを条件とする内気導入への切換後は、外気導入への切換を禁止するようにしているため、外気の温度負荷が高い場合に発生する内気導入と外気導入との連続的な切換動作がなされることに起因する高圧側圧力Phのハンチングを防止することができる。
また、圧力センサ260としては、高圧側圧力Phに応じた電圧信号Svを出力するアナログ出力型のもので構成しているため、調整可能圧力Pthを種々変更したい場合には、エアコンECU30での制御条件を切り替えるだけで済む。特に、本発明装置を複数種類の車両に搭載することを想定した場合、各車両毎に調整可能圧力Pthが異なっていたとしても、各車両毎に専用の圧力センサ260を用意する必要がなく、共通の圧力センサ260を用いることができるので低コスト化を図ることができる。
尚、本実施形態では、車速に拘わらず、高圧側圧力Phが調整可能圧力Pth以上となったときに内気導入に切替えるようにしているため、例えば、車両が通常の走行状態にあるときに冷媒漏れや冷却ファンの異常により冷凍サイクル200側での能力が低下し、相対的に導入した空気の温度負荷が高くなるような場合にも対処することができる。
<変形例>
本実施形態では、高圧側圧力Phが調整可能圧力Pthを超えたことを条件として内気導入に切替えられた場合には、その後の外気導入への切替を禁止するようにしていたが、高圧側圧力Phが、調整可能圧力Pthよりも低い所定圧力にまで低下した後に外気導入への切替を許可するようにしてもよい。
また、外気導入への切替については、例えば、空調操作部33における内外気スイッチ36の設定操作、ON/OFFスイッチ39におけるOFFからONへの切換操作、あるいはイグニッションスイッチのON操作が行われたときに外気導入に切り換えるようにすることができる。このように構成すれば、乗員の好みによって外気導入へと切換えたいと希望したときには、希望通りに外気導入へ切換えることができる。
<第2の実施形態>
本発明に係る第2の実施形態について図6または図7を参照して説明する。本実施形態では、高圧側圧力Phに応じて電磁クラッチ220のON/OFF切換を行うための圧力スイッチ270のスイッチング状態に基づいて内気切替制御を行なうようにしている。
圧力検出手段として機能する圧力スイッチ270は、例えば、特開平2−24929号公報に記載されているものを用いることができる。この圧力スイッチ270は、冷凍サイクル中200において、圧力センサ260と同じ位置に配置されており(図6参照)、検出した高圧側圧力Phが、例えば2.94MPaよりも低いときには、そのスイッチング状態がON状態とされ、検出した高圧側圧力Phが、2.94MPaを越えているときには、そのスイッチング状態がOFF状態とされるようになっている。従って、圧力スイッチ270がON状態とされているときには、電磁クラッチ220がONされ、圧力スイッチ270がOFF状態とされているときには、電磁クラッチ220がOFFされる。
図7に示すように、ステップS201で初期化を行った後、ステップS202で圧力センサ270のスイッチング状態を検出する。ステップS203では、検出したスイッチング状態に基づいて内気導入への切替判定を行う。ここで、高圧側圧力Phが調整可能圧力Pth以上となったときに、圧力スイッチ270のスイッチング状態がONからOFFに切替えられるため、この圧力スイッチ270がONからOFFに切替えられたときには、内気導入に切替えるべきと判定する。そして、ステップS203で肯定判定された場合には、ステップS204にて、サーボモータ12aに対して内外気切替ドア12の回動位置を内気導入位置Paに切換えるための内気切替信号Saを送信する。
このような構成とすれば、冷凍サイクル200に予め備えられている圧力スイッチ270を圧力検出手段として代用することができるため、装置構成を簡素化することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
上記第1の実施形態では、調整可能圧力Pthを2.94MPaに設定していたが、この圧力値は、上記実施形態にて説明したように任意に設定することができる。例えば、この調整可能圧力Pthを電磁クラッチ220をOFFするための圧力よりも低い圧力に設定した場合には、高圧側圧力Pthが電磁クラッチ220をOFFするときの圧力以上になることがないため、電磁クラッチ220がON・OFFされることがなくなり、その寿命を向上させることができる。
また、上記実施形態では、車両の走行状態に拘わらず内気切替制御を行なうようにしたが、例えば、内気切替制御の条件を車両停止時及び徐行等の低速走行時に限定しても良い。上述したように、このような走行条件下において温度負荷が上昇し易く、走行時には、走行風によってエンジンからの発熱が放熱されやすいため、温度負荷が上昇し難いためである。
本実施形態の車両用空調装置の構成を示した概略図である。 冷凍サイクルの構成を示した構成図である。 圧力センサの電圧出力特性を示した図である。 内気切替制御の内容を示したフローチャートである。 内外気切替制御における高圧側圧力及び室内温度の変化を示したグラフである。 第2の実施形態における冷凍サイクルの構成を示した構成図である。 第2の実施形態における内気切替制御の内容を示したフローチャートである。
符号の説明
1…前席用空調ユニット
10…空調ケース
11a…内気導入口
11b…外気導入口
12…内外気切替ドア
12a…サーボモータ
30…エアコンECU
200…冷凍サイクル
210…圧縮機
220…電磁クラッチ
230…コンデンサ
240,250…エバポレータ
260…圧力センサ(圧力検出手段)
270…圧力スイッチ(圧力検出手段)
Ph…高圧側圧力
Pth…調整可能圧力
Sv…電圧信号

Claims (5)

  1. 内部に導入した空気を冷凍サイクルに備えられる冷房用熱交換器を用いて温度調整し、温度調整後の空調空気を車室内に吹き出すようにした車両用空調装置であって、
    車室内の前記空気を内部に導入する内気導入口と、
    車室外の前記空気を内部に導入する外気導入口と、
    前記内気導入口又は前記外気導入口を選択的に開く内外気切替ドアと、
    前記冷凍サイクルのうち、高圧側圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段により検出された前記高圧側圧力が、導入した空気を温熱快適性を保持した温度に温度調整できる圧力(調整可能圧力)以上となったときには、前記内外気切替ドアを前記内気導入口を開くように作動させるドア制御手段を備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記ドア制御手段は、前記高圧側圧力が前記調整可能圧力以上となったときには、その後に前記内外気切替ドアが前記外気導入口を開くことを禁止することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記ドア制御手段は、前記検出手段にて検出される前記高圧側圧力が、前記調整可能圧力よりも低い圧力となったときには、前記内外気切替が前記外気導入口を開くことを許可することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記圧力検出手段は、前記高圧側圧力に応じた電気信号を出力するアナログ出力型のもので構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 前記圧力検出手段は、前記調整可能圧力を境にしてスイッチング状態が切り換えられる圧力検出スイッチで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用空調装置。
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