JP2008071675A - 自発光型平面表示装置及びその製造方法 - Google Patents

自発光型平面表示装置及びその製造方法 Download PDF

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誠 岡井
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伸明 林
Susumu Sasaki
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Tetsuya Yamazaki
哲也 山崎
Yasuhiko Muneyoshi
恭彦 宗吉
Tomio Yaguchi
富雄 矢口
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純 石川
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Abstract

【課題】ナノ材料電子源へのプロセスダメージを最小限に抑え、かつ簡略なプロセスで自発光平面表示装置を作製する。
【解決手段】必要な部分にのみ透明電極を用い、それ以外は印刷金属電極等の抵抗値の低い電極材料を用いてカソード電極CLを形成することにより、カソード電極CLの低抵抗化を確保した上で、背面露光法によるナノ材料電子源の作製プロセスを導入することができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、真空中への電子放出を利用した表示装置に係り、特にナノ材料で構成した電子源を有するカソード電極とこの電子源からの電子の放出量を制御するゲート電極とを備えた背面パネルと、この背面パネルから取り出された電子の励起で発光する複数色の蛍光体層とアノード電極とを有する前面パネルとを具備した自発光型平面表示装置及びその製造方法に関し、詳細にはカソード電極の低抵抗化構造に関するものである。
高輝度、高精細に優れたディスプレイデバイスとして従来からカラー陰極線管が広く用いられている。しかし、近年の情報処理装置やテレビ放送の高画質化に伴い、高輝度、高精細の特性をもつと共に軽量、省スペースの平面型表示装置の要求が高まっている。
その典型例として液晶表示装置、プラズマ表示装置などが実用化されている。また、特に高輝度化が可能なものとして、電子源から真空への電子放出を利用した電子放出型表示装置、低消費電力を特徴とする有機ELディスプレイなど、種々の型式のパネル型表示装置の実用化も近い。なお、補助的な照明光源を必要としないプラズマ表示装置、電子放出型表示装置あるいは有機EL表示装置を自発光型平面表示装置と称する。
このような平面型の表示装置のうち、上記電子放出型の表示装置には、C.A.Spindtらにより発案されたコーン状の電子放出構造を有するもの、メタル−インシュレータ−メタル(MIM)型の電子放出構造を有するもの、量子論的トンネル効果による電子放出現象を利用する電子放出構造(表面伝導型電子源とも呼ばれる)を有するもの、さらにはダイアモンド膜、グラファイト膜またはカーボンナノチューブに代表されるナノチューブなどが有する電子放出現象を利用するもの等が知られている。
自発光型平面表示装置の一例である電子放出型の表示装置は、内面に電子放出型の電子源と制御電極であるゲート電極とを形成した背面パネルと、この背面パネルと対向する内面に複数色の蛍光体層とアノード電極(陽極)とを備えた前面パネルの両者の内周縁に封止枠を介挿して封止し、当該背面パネルと前面パネルと封止枠とで形成される内部を真空に保持して構成される。
背面パネルは、ガラスまたはセラミックス等を好適とする背面基板の上に第1の方向に延在しこの第1の方向と交差する第2の方向に並設されて電子源をもつ複数のカソード電極と、第2の方向に延在し第1の方向に並設して設けたゲート電極を有する。そして、カソード電極とゲート電極との間の電位差で電子源からの電子の放出量(放出のオン・オフを含む)を制御する。
また、前面パネルはガラス等の光透過性の材料で形成された前面基板の上に蛍光体層とアノード電極とを有する。封止枠は背面パネルと前面パネルの内周縁にフリットガラスなどの接着材で固着される。背面パネルと前面パネルおよび封止枠で形成される内部の真空度は、例えば10-5〜10-7Torr程度である。表示面サイズが大きいものでは、背面パネルと前面パネルの間に間隙保持部材(スペーサまたは隔壁とも称する)を介挿して固定し、両基板間の間を所定の間隔に保持している。
ナノ材料として例えばナノチューブを電子源とした自発光型平面表示装置においては、全ての電極構造を作製した後にナノチューブ電子源を所望の位置に形成することができれば、作製プロセスを簡略化し、また、ナノチューブ電子源に与えるプロセスダメージを最小限に留めることができる。
この技術思想に基づき、ナノチューブを含有するフォトレジストを透光性のカソード電極上に塗布し、基板の背面側から露光し、その後、現像することにより、カソード基板の表面にナノチューブ電子源層を形成する方法が下記「非特許文献1」に開示されている。以下、この方法を背面露光法と称する。
Applied Physics Letters, vol.80(21), pp.4045-4047 (2002)
しかしながら、カーボンナノチューブを電子源として用いた自発光型平面表示装置において、カソード電極が透明電極材料により構成されているので、その抵抗値が高く、約40型程度またはそれ以上の大型の自発光型平面表示装置を作製する場合にCRリミット(CRの法則の限界)により電気信号が良好に伝達されないという課題があった。
また、透明電極は、材料自体の抵抗値が高く、また、高品質のものは一般的にスパッタ法等のドライプロセスにより作製するために、その膜厚を厚く形成することができない。このため、透明電極の抵抗値を低減することが困難であった。
したがって、本発明は、前述した従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ナノ材料を電子源として用いた自発光型平面表示装置において、カソード電極の必要な部分を透明電極材料で形成することによってカソード電極の低抵抗化を図ることにより、抵抗値の課題を解決することができる自発光型平面表示装置を提供することにある。
また、カソード電極の低抵抗化を確保した上で塗布・露光プロセスを用いて低消費電力で且つ低価格で作製することができる自発光型平面表示装置の製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明による自発光型平面表示装置は、必要な部分のみに透明電極を用い、それ以外は抵抗値の低い電極材料を用いてカソード電極を形成することにより、上記抵抗値の課題を解決することができる。
また、本発明による自発光型平面表示装置の製造方法は、感光性材料とナノ材料と必要に応じて金属微粒子とを均一に添加した溶液を透明電極上に塗布し、この透明電極を背面露光し、現像することにより、透明電極上にまたはその近傍に電子源層を形成することにより、背景技術の抵抗値の課題を解決することができる。
また、本発明は、好ましくは、上記構成において、電子源層の全部またはその一部分を透明電極上に形成することにより、背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明は、好ましくは、上記構成において、電子源層が金属粒子またはその溶解物を含有することにより、背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明は、好ましくは、上記構成において、電子源層となるナノ材料が炭素から構成されたナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料、炭素,ホウ素および窒素の三元素のうちの2元素以上を含むナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料の何れかとすることにより、背景技術の課題を解決することができる。
なお、本発明は、上記各構成及び後述する実施の形態に記載される構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明によれば、カソード電極の一部を透明電極で形成し、それ以外は抵抗値の低い電極材料で形成したことにより、カソード電極の低抵抗化を確保した上で、ナノ材料フォトレジストを用いた背面露光法によるナノ材料電子源作製プロセスを導入することができるので、ナノ材料電子源へのプロセスダメージを最小限に抑え、且つ簡略なプロセスで自発光型平面表示装置を作製することができる。結果として、低消費電力で安価な自発光平面表示装置を提供できるという極めて優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明による自発光型平面表示装置の実施例1の構成を説明する模式図であり、図1は、自発光型平面表示装置を斜め上方から見た要部展開斜視図、図2は、自発光型平面表示装置を斜め下方から見た要部展開斜視図である。この自発光型平面表示装置は、背面パネルPNL1を構成する背面基板SUB1と、前面パネルPNL2を構成する前面基板SUB2とが封止枠MFLを介して貼り合わせて構成される。
また、図3は、自発光型平面表示装置の背面基板SUB1の内面を上方から見た要部平面図である。図3において、背面基板SUB1の内面には、一方向に延在し、この一方向と交差する他方向に並設された多数のカソード電極CLと、上記他方向に延在し、上記一方向に並設された多数のゲート電極GLと形成されている。カソード電極CLとゲート電極GLとは、図示しない絶縁層を介して交差し、それぞれの交差部分にはナノ材料として例えばカーボンナノチューブ電子源が形成されている。
電子源に電子を供給するカソード電極CLは、各カソード電極を複数組に分割して各組毎のカソード電極がカソード電極バスラインに電気的に接続されている。また、ゲート電極GLは、各ゲート電極が複数組に分割して各組毎のゲート電極をゲート電極バスラインに電気的に接続されている。さらに、後述する集束電極も同様に各集束ゲート電極が複数組に分割して各組毎の集束ゲート電極を集束ゲートバスラインに電気的に接続される構造となっている。そして、カソード電極バスライン及びゲート電極バスラインのうちの一部分をそれぞれ選択することにより、指定された位置の電子源から電子を放出させる電子線群を構成している。
この背面基板SUB1上に形成されたカソード電極CLには、カソード信号源(映像信号源)Sからカソード信号(映像信号)が供給され、ゲート電極GLにはゲート信号源(走査信号源)Gからゲート信号(走査信号)が印加される。そして、ゲート信号により選択されたゲート電極GLと交差するカソード電極CLの電子源から電子線が放出される。
また、図4は、自発光型平面表示装置の前面基板SUB2の内面を上方から見た要部平面図である。図4において、前面基板SUB2の内面の表示領域には、図3に示す背面基板SUB1に有する電子源の形成位置に合わせて赤色蛍光体層PHR,緑色蛍光体層PHG及び青色蛍光体層PHBがストライプ状に複数配列されて蛍光体層PHが形成されている。なお、この蛍光体層PHはドット状の配列でも良い。また、これらの各赤色蛍光体層PHR,緑色蛍光体層PHG及び青色蛍光体層PHBの相互間は、図示しないブラックマトリクス膜により区画され、これらの蛍光体層PH及びブラックマトリクス膜の背面の全面にはメタルバック膜が形成されている
さらに、この前面基板SUB2の内面には、図4に示すように蛍光体層PHの下層にアノード電極(陽極)ADが形成されている。なお、アノード電極ADを蛍光体層PHの上層に形成することもできる。このアノード電極ADには、図1に示す高電圧源Eから所定の陽極電圧が印加されている。カソード電極CLの電子源から放出された電子は、アノード電極ADに印加される高電圧で加速されて所定の蛍光体層PHに射突し、これを所定の色で発光させる。この蛍光体層PHの発光を前面基板SUB2の表示領域の全域で制御することで2次元の映像が表示される。
なお、画面サイズが大きい平面表示装置では、背面基板SUB1に有する電子源と前面基板SUB2の蛍光体層PHとの間隔を所定値に保持させるために封止枠MFLの内部に薄いガラス板などからなる複数の隔壁(スペーサ)が所定の間隔で設置される。
図5は、実施例1における背面パネルの構成例を模式的に説明する平面図であり、図5(a)は全体構成図、図5(b)は図5(a)の要部拡大図である。図5では、背面パネルを構成する背面基板SUB1の内面に同図垂直方向に複数本のカソード電極CLが形成され、同図水平方向には多数のゲート電極GLが形成されている。カソード電極CLとゲート電極GLとは図示しないが、絶縁層を介して交差し、各交差部分に前述したカーボンナノチューブからなる電子源層EMSが形成される。
このカーボンナノチューブを含有した電子源層EMSは、前述したようにゲート電極GLCと、この下層の絶縁層(図示せず)を貫いた穴の底部に露出したカソード電極CL内に形成されている。個々の電子源層EMSはカラー表示の場合の1画素(ピクセル)を構成する副画素(サブピクセル)に対応する。カソード電極CLの一端はカソード電極引出線CLTとなり、カソード信号源Sからカソード信号(映像信号)が供給される。また、ゲート電極GLの一端はゲート電極引出線GLTとなり、ゲート信号源Gからゲート信号(走査信号)が供給される。
図6は、実施例1の自発光型平面表示装置を構成する前面パネルの構成例を模式的に説明する平面図であり、図6(a)は全体構成図、図6(b)は図6(a)の要部拡大平面図である。この前面パネルは、前面基板SUB2の内面に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のストライプ状の各蛍光体層PHR,PHG,PHGが遮光層(ブラックマトリクス)BMで相互に区画されて蛍光体層PHが成膜されて蛍光面が形成され、この蛍光面上に膜厚が数十nm乃至数百nmに成膜されてアノード電極ADが形成されている。
この蛍光面は次のようにして形成される。先ず、吸光物質と感光性樹脂とを混合したスラリーの塗布、マスク露光および過酸化水素水等を用いた既知のリフトオフ法により、図5における電子源層EMSの横方向(水平方向)ピッチに合わせて電子源層EMS間の中央の位置にストライプ状のブラックマトリクスBMを形成する。
次に、スラリー法を用いて赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のストライプ状の各蛍光体層PHR,PHG,PHBの繰り返しパターンを形成し、各蛍光体層PHR,PHG,PHBの両側にブラックマトリクスBMが位置した蛍光体層PHを形成する。また、ストライプ状の各蛍光体層PHR,PHG,PHBを形成した後、図示しないが、全面にアルミニウムを数十乃至数百nmの厚さに蒸着してアノード電極ADを形成する。
このようにして製作した前面パネルを封止枠MFLを介して前述した背面パネルと重ね合わせ、電子源と蛍光体を位置合わせし、内部を真空引きして封止し、表示パネルを製作し、駆動回路等を付加して自発光型平面表示装置を完成する。なお、前面パネルと封止枠MFLおよび背面パネルの封着にはフリットガラスを用いた。この封着は、封着面にフリットガラスを印刷法またはディスペンサー塗布法を用いて塗布し、約450°Cに加熱して溶融接着する。
また、前面パネルと封止枠と背面パネルとを封着した内部空間の真空引きは、前面パネル,封止枠または背面パネルの何れか(通常は、背面パネルの表示領域外かつ封止枠内の適当な場所)に取り付けた排気管から排気し、所定の真空度に達した状態で排気管を封じきることで表示パネルが形成される。
このようにして製作した表示パネルにカソード電極CLにカソード信号を、ゲート電極GLにゲート信号をそれぞれ印加し、さらに加速電極ADにカソード電極CLに対して高電圧の加速電極を印加することにより、所望の高品位の画像を表示させることができる。
次に、本発明による自発光型平面表示装置における電子源の構造例及びこの構造例を製造する製造プロセスについて図7乃至図11に要部拡大斜視図を用いて説明する。なお、これらの図では電子源アレイのサブピクセルについて詳細に示す。
まず、図7に示すように、ガラス板を好適とする背面基板SUB1の表面に透明電極TEのストライプ構造をスパッタ法及びこれに続くフォトプロセスを用いたウエットエッチング法により形成する。すなわち、スパッタ法により背面基板SUB1の全面に低抵抗(10-4Ω・cm以下)のインジウム酸化膜を主体とした金属酸化膜(ITO:Indium Tin Oxide)等の透明導電層を形成する。
次に、この透明導電層上にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光し、その後、現像を行うことにより、透明導電層に必要な部分のみをフォトレジストでマスクする。次にエッチング液を用いて透明導電層の不要部分を取り除くことにより、図7に示すような透明電極TEを形成する。この透明電極TEの膜厚は約0.5μmである。
次に、図8に示すようにカソード電極CLを印刷法により形成する。すなわち、粒径約1μm程度の銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、その後、大気中にて約450℃で約30分間の焼成を行うことにより、カソード電極CLを形成する。焼成後のカソード電極CLの膜厚は約5μm、電極幅は約30μmである。
なお、本実施例では、カソード電極CLの形成に銀微粒子を用いたが、十分な電気伝導性を確保できる如何なる金属微粒子やその混合物または合金微粒子を用いることも可能である。
また、このカソード電極CLには、中央部に矩形状の穴が開いた開口CHLが形成されており、この開口CHL内には下地の透明電極TEが露出した構造となっている。このカソード電極CLの開口CHLの大きさは、配線構造及び電子源の性能等を考慮して決定される。
次に、図9に示すようにカソード電極CLの上に印刷法により下部絶縁層INSL及びゲート電極GLを順次形成する。すなわち、ガラス微粒子を含有するペーストをスクリーン印刷法により塗布し、その後、大気中にて約550℃で約30分間の焼成を行うことにより、下部絶縁層INSLを形成する。この下部絶縁層INSLの膜厚は約10μmであり、下地のカソード電極CLの開口CHL部分に上記同様の開口を有している。
次に、下部絶縁層INSLの上に銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、その後、大気中にて約450℃で約30分間の焼成を行うことにより、ゲート電極GLを形成する。焼成後のゲート電極GLの膜厚は約5μmであり、下地の下部絶縁層INSLの開口部分に同様の開口を有している。
また、本実施例では、ゲート電極GLの形成に銀微粒子を用いたが、十分な電気伝導性を確保できる如何なる金属微粒子やその混合物または合金微粒子を用いることも可能である。
次に、図10に示すようにゲート電極GLの上に印刷法により上部電極INSU及び集束電極FLを順次形成する。すなわち、ガラス微粒子を含有するペーストをスクリーン印刷法により塗布し、その後、大気中にて約550℃で約30分間の焼成を行うことにより、上部絶縁層INSUを形成する。この上部絶縁層INSUの膜厚は約10μmであり、下地のゲート電極GLの開口部分に上記同様の開口を有している。
次に、上部絶縁層INSUの上に銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、その後、大気中にて約450℃で約30分間の焼成を行うことにより、集束電極FLを形成する。焼成後の集束電極FLの膜厚は約5μmであり、下地の上部電極層INSUの開口部分に上記同様の開口を有している。
また、本実施例では、集束電極FLの形成に銀微粒子を用いたが、十分な電気伝導性を確保できる如何なる金属微粒子やその混合物または合金微粒子を用いることも可能である。
次に、図11に示すように開口部分の底部の透明電極TEが露出した部分に電子源層EMSを形成する。すなわち、開口部分に電子源となるナノチューブを含有するネガタイプのフォトレジストを塗布し、背面基板SUB1の背面側から露光し、その後、現像を行うことにより、電子源層EMSを形成する。
この電子源層EMSにフォトレジストの樹脂成分が残留してこれが電子放出特性に悪影響を及ぼす場合には、大気中にて約400℃で約30分間の焼成を行うことにより、残留樹脂成分を灰化除去することができる。また、フォトレジストに金属微粒子を混ぜることにより、下地の透明電極TEとナノチューブとの接触抵抗を均一に低下させることができるので、結果として電子放出特性を向上させることができる。また、電子源層EMS中のナノチューブの起毛には、レーザ光の照射が有効である。
以上のようにしてゲート動作が可能で、電子ビームが十分に集束したナノチューブ電子源アレイ構造を作製することができた。
次に、本発明による自発光型平面表示装置の他の実施例による電子源の構造例及びこの構造例を製造する製造プロセスについて図12乃至図19に要部拡大斜視図を用いて説明する。なお、これらの図では電子源アレイのサブピクセルについて詳細に示す。
まず、図12に示すように、背面基板SUB1の上に基板絶縁層INSをフォトプロセス法により形成する。すなわち、ガラス微粒子を含有するフォトレジストを背面基板SUB1の全面に塗布し、フォトマスクを用いて露光し、その後、現像を行い、しかる後、約500℃で約30分間の焼成を行うことにより、所要部分に基板絶縁層INSを形成する。基板絶縁層INSの焼成後の膜厚は約5μmである。
次に、図13に示すように、基板絶縁層INSを形成していない部分にカソード電極CLを形成し、さらに、このカソード電極CL上に透明電極TEを形成する。すなわち、銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、その後、大気中にて約450℃で約30分間の焼成を行うことにより、カソード電極CLを形成する。焼成後のカソード電極CLの膜厚は約5μmである。この段階で背面基板SUB1の表面は、基板絶縁層INSとカソード電極CLとで覆われている。カソード電極CLの一部が基板絶縁層INSの上に覆い被さるような構造であれば、表面を機械研磨法により平坦化する手法が有効である。
次に、図12の中央部の基板絶縁層INSを被い、さらに、カソード電極CLの表面の一部も被うように、透明電極TEをスパッタ法及びそれに続くフォトプロセスを用いたウエットエッチング法により形成する。すなわち、スパッタ法により全面にITO等の透明電極層を形成する。次に、フォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光し、その後、現像を行うことにより、透明電極の必要な部分だけをフォトレジストでマスクする。次にエッチング液を用いて、透明電極の不要部分を取り除くことにより、図13に示すような透明電極TEを形成する。透明電極TEの膜厚は、約0.5μmである。
次に、図14に示すように、下部絶縁層INSLを全面に形成する。下部絶縁層INSLは、例えばPIQ(非感光性ポリイミド)のような耐熱性高分子を全面に塗布し、大気中にて約300℃で約30分間の熱処理を行うことにより形成する。下部絶縁層INSLの熱処理後の膜厚は約5μmである。
次に、図15に示すように、ゲート電極GLをスパッタ法及びそれに続くフォトプロセスを用いたウエットエッチング法により形成する。すなわち、スパッタ法により全面にアルミニウム薄膜を形成する。次に、フォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光し、その後、現像を行うことにより、アルミニウム薄膜の必要な部分だけをフォトレジストでマスクする。次にエッチング液を用いてアルミニウム薄膜の不要部分を取り除くことにより、ゲート電極GLを形成する。ゲート電極GLの膜厚は、約0.5μmであり、中央部分に開口を有している。
次に、図16に示すように、上部絶縁層INSUを全面に形成する。上部絶縁層INSUはPIQのような耐熱性高分子を全面に塗布し、その後、大気中にて約300℃にて約30分間の熱処理を行うことにより形成する。上部絶縁層INSUの熱処理後の膜厚は約5μmである。
次に、図17に示すように、集束電極FLをスパッタ法及びそれに続くフォトプロセスを用いたウエットエッチング法により形成する。すなわち、スパッッタ法により全面にアルミニウム薄膜を形成する。次に、フォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いて露光し、その後、現像を行うことにより、アルミニウム薄膜の必要な部分だけをフォトレジストでマスクする。次に、エッチング液を用いてアルミニウム薄膜の不要部分を取り除くことにより、集束電極FLを形成する。集束電極FLの膜厚は、約0.5μmであり、中央に開口部を有する。
次に、図18に示すように集束電極FLをマスクにして上部絶縁層INSU及び下部絶縁層INSLをドライエッチング法により加工する。すなわち、上部絶縁層INSU及び下部絶縁層INSLの中央部分に集束電極FLと同様の開口部を形成する。これにより、開口部の底部に透明電極TEが露出した構造を形成する。
次に、図19に示すように、開口部の底部の透明電極TEが露出した部分に電子源層EMSを形成する。すなわち、開口部に電子源となるナノチューブを含有するネガタイプのフォトレジストを塗布し、背面基板SUB1の背面側から露光し、その後、現像を行うことにより、電子源層EMSを形成する。
この電子源層EMSにフォトレジストの樹脂成分が残留してこれが電子放出特性に悪影響を及ぼす場合には、大気中にて約400℃で約30分間の焼成を行うことにより、残留樹脂成分を灰化除去することができる。
また、フォトレジストに金属微粒子を混ぜることにより、下地の透明電極TEとナノチューブとの接触抵抗を均一に低下させることができるので、結果として電子放出特性を向上させることができる。また、電子源層EMS中のナノチューブの起毛には、レーザ光の照射が有効である。
以上のようにしてゲート動作が可能で電子ビームが十分に集束させることできるナノチューブ電子源アレイ構造を作製することができた。
なお、前述した各実施例においては、電子源としてナノ材料からなる電子源層を用いた場合について説明したが、本発明はこの構造に限定されるものではなく、例えば上部電極及び下部電極に金属を用いたMIM型(金属−絶縁体−金属)型電子源や少なくとも一方の電極に半導体を用いたMIS(金属−絶縁体−半導体)型電子源等の他の構造の薄膜型電子源に適用しても前述とほぼ同等の効果が得られることは勿論である。
図20は、本発明に係わる自発光型平面表示装置の全体構造の一例を説明する一部破断して示す斜視図である。また、図21は、図20のA−A’線に沿って切断した断面図である。背面パネルPNL1を構成する背面基板SUB1の内面にはカソード電極CLとゲート電極GLとを有し、カソード電極CLとゲート電極GLとの交差部分に上述したような電子源が形成されている。カソード電極CLの端部にはカソード電極引き出し線CLTが形成され、ゲート電極GLの端部にはゲート電極引き出し線GLTが形成されている。
前面パネルPNL2を構成する前面基板SUB2の内面には、アノード電極と蛍光体層とが形成されている。背面パネルPNL1を構成する背面基板SUB1と前面パネルPNL2を構成する前面基板SUB2とは、その周縁に封止枠MFLを介在させて貼り合わされる。この貼り合わせた間隙を所定値に保持するため、背面基板SUB1と前面パネルPNL2との間にガラス板を好適とする隔壁SPCを植立させている。図21はこの隔壁SPCに沿った断面なので、隔壁SPCは図示を省略してある。
なお、背面パネルSUB1と前面パネルPNL2と封止枠MFLとで密封された内部空間は、背面パネルPNL1の一部に設けた排気管EXCから排気して所定の真空状態とする。
本発明の実施例1による自発光型平面表示装置を斜め上方からみた要部展開斜視図である。 本発明の実施例1による自発光型平面表示装置を斜め下方からみた要部展開斜視図である。 本発明の実施例1における背面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 本発明の実施例1における前面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 本発明の実施例1における背面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 本発明の実施例1の自発光型平面表示装置を構成する前面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図7に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図8に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図9に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図10に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図12に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図13に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図14に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図16に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの17に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図18に続く説明図である。 本発明に係わる自発光型平面表示装置の全体構造の一例を説明する一部破断して示す斜視図である。 図20のA−A’線に沿って切断した断面図である。
符号の説明
PNL1・・・背面パネル、PNL2・・・前面パネル、SUB1・・・背面基板、SUB2・・・前面基板、MFL・・・封止枠、SPC・・・隔壁、PH・・・蛍光体層、AD・・・アノード電極、CL・・・カソード電極、CLT・・・カソード電極引き出し線、CHL・・・開口、GL・・・ゲート電極、GLT・・・ゲート電極引き出し線、EMS・・・電子源層、TE・・・透明電極、FL・・・集束電極、INS・・・基板絶縁層、INSU・・・上部絶縁層、INSL・・・下部絶縁層、C・・・カソード信号源、G・・・ゲート信号源、PH・・・蛍光体層、E・・・高電圧源、EXC・・・排気管。

Claims (10)

  1. 電子源に電子を供給する複数のカソード電極と、前記カソード電極とは電気的に絶縁され当該カソード電極上の電子源から放出される電子の量を制御する電位を印加するゲート電極とから構成され、マトリックス状に配置された複数の電子源を備え、
    各カソード電極を複数組に分割して各組毎のカソード電極を電気的に接続するカソードラインと、各ゲート電極を複数組に分割して各組毎のゲート電極を電気的に接続するゲートラインとを有し、
    前記カソードライン及び当該ゲートラインの内の一部分をそれぞれ選択することにより、指定された位置の電子源から電子を放出する電子線群を備え、当該カソード電極の表面に電子源層が形成された自発光型平面表示装置において、
    前記カソード電極の一部が透明電極で形成されていることを特徴とする自発光型平面表示装置。
  2. 前記透明電極の全面または特定部位の上に前記電子源層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の自発光型平面表示装置。
  3. 前記透明電極上に前記電子源層の全体またはその一部分を形成したことを特徴とする請求項1に記載の自発光型平面表示装置。
  4. 前記電子源層は、ナノ材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の自発光型平面表示装置。
  5. 前記ナノ材料が炭素から構成されたナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料、炭素、ホウ素及び窒素の三元素のうちの2元素以上を含むナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料の何れとすることを特徴とする請求項4に記載の自発光型平面表示装置。
  6. 前記電子源層が金属粒子またはその溶解物を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の自発光型平面表示装置。
  7. 前記電子源から放出される前記電子線を集束制御する集束電極を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の自発光型平面表示装置。
  8. 電子源に電子を供給する複数のカソード電極と、前記カソード電極とは電気的に絶縁され当該カソード電極上の電子源から放出される電子の量を制御する電位を印加するゲート電極とから構成され、マトリックス状に配置された複数の電子源を備え、
    各カソード電極を複数組に分割して各組毎のカソード電極を電気的に接続するカソードラインと、各ゲート電極を複数組に分割して各組毎のゲート電極を電気的に接続するゲートラインとを有し、
    前記カソードライン及び当該ゲートラインの内の一部分をそれぞれ選択することにより、指定された位置の電子源から電子を放出する電子線群を備え、当該カソード電極の表面にナノ材料からなる電子源層が形成された自発光型平面表示装置の製造方法において、
    前記カソード電極の一部に透明電極層を形成し、当該透明電極層上に感光性材料とナノ材料とを混ぜた溶液を塗布し、前記透明電極層を背面から露光して現像することにより、前記透明電極層上またはその近傍に電子源層を形成することを特徴とする自発光型平面表示装置の製造方法。
  9. 前記透明電極層が金属酸化膜であることを特徴とする請求項8に記載の自発光型平面表示装置の製造方法。
  10. 前記ナノ材料が炭素から構成されたナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料、炭素、ホウ素及び窒素の三元素のうちの2元素以上を含むナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料の何れとすることを特徴とする請求項8に記載の自発光型平面表示装置の製造方法。
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