JP2008069053A - 硫酸分解及びso3分解機能を有するミスト蒸発利用型熱交換器 - Google Patents

硫酸分解及びso3分解機能を有するミスト蒸発利用型熱交換器 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は熱化学水素製造のひとつであるIS(ヨウ素-硫黄)プロセスにおいて、ミスト蒸発による効果的な硫酸分解機能を有する熱交換器であり、その硫酸分解とさらにSO3分解機能を加えた2つの機能を持たせることにより、硫酸系統を簡素化し、設備製作に必要な物量と設備の設置スペースを大幅に削減することを可能とする熱交換器の構造を提供することを課題とする。
【解決手段】
熱交換部である円筒容器をヘリウムガス入口室とSO2ガス出口室で2分割し、上熱交換部と下熱交換部を貫通する二重管式伝熱管を配設することにより、下熱交換部では硫酸液が生成SO2ガスでSO3ガスへと加熱分解でき、上熱交換部ではSO3ガスが高温ヘリウムでSO2ガスへと加熱分解でき、機器全体として見た時に硫酸をヘリウムガスの熱でSO2ガスまで分解することを可能としたことを特徴とする熱交換器。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、熱化学水素製造プロセスにおいて、高温ヘリウムを用いた加熱による硫酸分解及びその生成物であるSO3の分解機能を有する熱交換器に関する。
本発明は、熱化学水素製造の1つであるヨウ素―硫黄(IS)プロセスにおいて、ミスト蒸発による効果的な硫酸分解機能を有する熱交換器であり、その硫酸分解と更にSO3分解機能を加えた2つの機能を持たせることにより、硫酸系統を簡素化し、設備製作に必要な物量と設備の設置スペースを大幅に削減することを可能とする熱交換器の構造を提供する。
又、本発明は、約900℃の高温ヘリウムと硫酸の熱交換という特殊性を鑑み、シール部位の低減と過渡変化時の液体硫酸の最終分解後SO2ガス領域への流出を受動的に極力防止でき、生成SO2ガスの熱も硫酸分解の予熱として効率的に利用できる予熱器も兼ねた熱交換器の構造を提供する。
代替エネルギーとして、近年注目されている水素を二炭化酸素を生じることなく原子炉の核熱を利用して製造する方法が開発されている。
この水素製造方法は通常4000℃近い温度を必要とする水の直接熱分解反応について、ヨウ素と硫黄を用いた熱化学反応を組合せたサイクルにより900℃程度で水を分解させるプロセスである。水の分解のための原料は水で、生成物は水素と酸素のみである。
上記プロセスでは最終工程でヨウ化水素から水素を取り出すが、このヨウ化水素は、SO2と水とヨウ素を混合させヨウ化水素と硫酸を生成するブンゼン反応により得ている。なお、ヨウ化水素から水素を取り出した後のヨウ素及びブンゼン反応工程で生成した硫酸はプロセスの中でリサイクルされる。
ここで、濃縮、精製によりリサイクルした硫酸を再びブンゼン反応の原料となるSO2とするためには、硫酸を500℃程度で加熱分解することによりSO3ガスを生成させ、さらにこのSO3ガスを900℃程度で加熱分解してSO2ガスを生成する必要がある。そのため、通常の熱化学水素製造されるプロセスでは、硫酸分解器内で高温ヘリウムと硫酸を熱交換させ、次にそこで生成したSO3ガスを別の予熱器内で最終生成物のSO2ガスの熱を利用して予熱し、その後、さらに別のSO3分解器内で高温ヘリウムとSO3を熱交換させてSO2ガスを生成するシステムを採用していた。即ち、高温ヘリウムの熱を用いて3基の熱交換器を通して硫酸からSO2ガスを得ているのである。
化学工学会、化学工学論文集 第24巻 第2号p.352-355(1998)
硫酸分解器、予熱器、SO3分解器と機能分担された3基の熱交換器で構成されたシステムでは、機器が複数化することのみならず、機器を結ぶ配管、機器及び配管支持部材、断熱構造材の物量増加につながり、予熱器やSO3分解器をガスとガスの熱交換器に特化した場合は、さらに過渡時における硫酸分解器からの液体硫酸の流入を防止するシステムを追加することとなる。これらは、特に硫酸系統の中でも高温部での接液、接ガス部であるため、高価な耐熱耐食材料の物量増加となり設備製造コストは大幅に増大する。また、システムの複雑化は接続部位も増加してシール部位も増加することとなり、設備設置にも広いスペースを要する。これより、各熱交換器の効率化及び機能の統合化は重要な懸案とされていた。
そこで、本発明は熱化学水素製造のひとつであるIS(ヨウ素-硫黄)プロセスにおいて、ミスト蒸発による効果的な硫酸分解機能を有する熱交換器であり、その硫酸分解とさらにSO3分解機能を加えた2つの機能を持たせることにより、硫酸系統を簡素化し、設備製作に必要な物量と設備の設置スペースを大幅に削減することを可能とする熱交換器の構造を提供することを課題とする。
本発明の他の目的は、約900℃の高温ヘリウムと硫酸の熱交換という特殊性を鑑み、シール部位の低減と過渡変化時の液体硫酸の最終分解後SO2ガス領域への流出を受動的に極力防止でき、生成SO2ガスの熱も硫酸分解の予熱として効率的に利用できる予熱器も兼ねた熱交換器の構造を提供することである。
本発明は、熱化学水素製造プロセスのヘリウムと硫酸の熱交換器であって、液体硫酸入口にヘッダを設け、ヘッダに設置したスプレ管により硫酸をミスト状で容器内に噴霧させて伝熱管及び上昇ガスに衝突させ、ミスト蒸発により硫酸をSO3ガスへと効果的に分解することを特徴とする。また、熱交換部である円筒容器をヘリウムガス入口室とSO2ガス出口室で2分割し、上熱交換部と下熱交換部を貫通する二重管式伝熱管を配設することにより、下熱交換部では硫酸液が生成SO2ガスでSO3ガスへと加熱分解でき、上熱交換部ではSO3ガスが高温ヘリウムでSO2ガスへと加熱分解でき、機器全体として見た時に硫酸をヘリウムガスの熱でSO2ガスまで分解することを可能としたことを特徴とする熱交換器である。
また、本発明は上記熱交換器において、上下熱交換部を貫通する二重管の内管と外管の間に触媒を充填してSO3分解を促進させるようにしたことを特徴とするものである。
更に、本発明は、上記熱交換器において、下熱交換部内には生成したSO2ガスの戻り単管を具備し、SO2ガスの熱を液体硫酸の予熱として利用することができ、上熱交換部内にはヘリウムガス単管を具備し、SO3ガスを加熱するとともに、過渡変化時に液体硫酸が上熱交換部に流出した際に加熱気化させ、SO2ガス領域への流出を受動的に極力防止することができることを特徴とするものである。
また、本発明は上記熱交換器において、ヘリウムの流路は直管又は集合室で、硫酸、SO3、SO2流路は直管、二重管、円筒容器内管外、集合室で形成し、複雑な構造を避けた部品構成にすることにより、流路形成の材料となる高温耐食性を有する合金鋼やセラミックスの製作、加工範囲を簡素化させたことを特徴とするものである。
本発明の熱交換器は、上記の通り効果的に硫酸からSO2ガスへと加熱分解できるため、従来技術の硫酸分解器、予熱器、SO3分解器の機能、さらに、受動的な液体硫酸流出機能を実現することができ、硫酸系統の簡素化、機器のコンパクト化、設置スペースの大幅な削減が図れる。また、機器内部において複雑な構造を避けた部品構成により、高温腐食環境下における構成材料選択の幅が増加し、設備コスト低減につながる。
発明の実施の形態
本発明の硫酸分解及びSO3分解機能を有する熱交換器の構造を図1〜3により説明する。図1は本発明の熱交換器の実施例の概念を示す縦断面図であり、図2は上熱交換部の横断面、図3は下熱交換部の横断面を示す図である。
本発明の熱交換器は、熱交換部である円筒容器(20)を2分割する形でその中央部にヘリウムガス入口室(4)とSO2ガス出口室(18)が配置されている。容器が2分割されることにより形成された上熱交換部(1)と下熱交換部(2)には、それらを貫通する二重管式伝熱管(7,8)が配設されている。二重管の内管(7)はヘリウムガスを上鏡の集合部(6)から下鏡の集合部(9)へ流通させるためのものであり、その端部はそれぞれのヘリウム集合室(6,9)に接続されている。二重管の外管(8)はSO3ガスを加熱分解によりSO2ガスに転換する部位であり、その端部は上部はSO3ガス集合室(15)へ、下部はSO2ガス集合室(16)へ接続されている。また、二重管の内管(7)と外管(8)の間の一部にはSO3ガス分解反応を促進させるために白金等の触媒が充填されている。
上熱交換部(1)には貫通する前記二重管の他、SO3ガスを加熱しながらヘリウムガスを中央の入口室(4)から上部集合室(6)まで流通させる単管の伝熱管(5)を設ける。上熱交換部(1)とSO3ガス集合室(15)の間は二重管外管(8)端の接続部位である管板で仕切り、その管板には孔をあけてSO3ガスが上熱交換部(1)からSO3集合室(15)に流れるようにしておく。また、SO3集合室(15)と上部ヘリウムガス集合室(6)の間は二重管内管(7)端の接続部位である管板で仕切る。
下熱交換部(2)には貫通する前記二重管の他、液体硫酸を予熱しながらSO2ガスを集合室(16)から中央の出口室(18)まで流通させる単管の伝熱管(17)並びに熱分解の原料である液体硫酸を噴霧するスプレレノズル(13)及びそのノズルを取り付けるヘッダ(12)を設ける。この時、噴霧された硫酸ミストが下熱交換器(2)の下方で生成するSO3ガスの一部と直接接触して熱交換するようにスプレノズル(13)が硫酸液面より上に位置し、硫酸ミストが伝熱管(17)及び二重管外管(8)に当たる向きで設置する。下熱交換部(2)とSO2ガス集合室(16)の間は二重管外管(8)端の接続部位である管板で仕切る。SO2集合室(16)と下部ヘリウムガス集合室(9)の間は二重管内管(7)の接続部位である管板で仕切る。
円筒容器(20)の中央に設けたヘリウムガス入口室(4)とSO2ガス出口室(18)には、それぞれ入口ノズル(3)と出口ノズル(19)を設置する。また、2室を貫通する単管の連通管(14)を配置して、下熱交換部で生成したSO3ガスが上熱交換部に流れるようにする。
上記のような機器内部構成にすることにより、下熱交換部(2)では硫酸液が生成SO2ガスでSO3ガスへと加熱分解でき、上熱交換部(1)及び二重管外管(8)内ではSO3ガスが高温ヘリウムでSO2ガスへと加熱分解でき、機器全体として見た時に硫酸をヘリウムガスの熱でSO2ガスまで分解することが可能としたものである。
また、ヘリウム及び硫酸系の流路は、直管、二重管、集合室で形成し、複雑な構造を避けた部品構成にして、成型、加工が困難なセラミックスや合金鋼等、耐熱耐食材料使用に配慮した構造としている。
ここで例示した本熱交換器で硫酸をSO2に加熱分解する場合、加熱源となる高温ヘリウムガスは円筒容器(20)に設けた入口(3)から容器内の入口室(4)に流入し、その後、上熱交換部(1)に配置された単管の伝熱管(5)の管内を管外のSO3ガスを加熱しながら上昇し、上部ヘリウムガス集合室(6)に移動する。次に、上部ヘリウムガス集合室(6)から、上下熱交換部(1,2)を貫通して下部ヘリウムガス室(9)まで配置された二重管内管(7)の管内を、二重管外管(8)の管内に設置した触媒の間隙を流れるSO3ガスをさらに加熱しながら流れ、二重管を併走する間にSO3ガスを効果的にSO2ガスへと分解する。加熱源としての役割を果たしたヘリウムガスは下部集合室(9)にまとめられ、出口(10)より容器外へと流出する。この場合は二重管部においてヘリウムガスとSO3ガスが並流となるが、向流の方が熱交換器内ヒートマスバランスが最適と判断される場合には、ヘリウムガスの流れが逆となるように出口(10)よりヘリウムガスを流入し、入口(3)より流出させてもよいものとする。
一方、加熱分解される側の硫酸系は、液体硫酸が円筒容器(20)に設けた入口(11)から容器内に流入し、ヘッダ(12)を介してスプレノズル(13)より下熱交換器(2)内に硫酸ミストとして噴霧される。噴霧された硫酸ミストは、下熱交換部(2)で硫酸の加熱分解によって生成して上昇するSO3ガスの一部と直接接触熱交換し、その一部は蒸発及びSO3に分解しながら伝熱管(17)又は二重管(8)に到達する。ここでも管の周りに薄膜を形成、管内流体と熱交換して一部は蒸発及びSO3に分解しながら下降し、残液は下熱交換器(2)の下部に堆積する。液状で堆積した硫酸は最終的に下熱交換部(2)に設けられた伝熱管(17)を通るSO2ガス及び上下熱交換部(1,2)を貫通する二重管外管(8)内を通るSO3ガス又はSO2ガスによって加熱分解され、SO3ガスとなって下熱交換器(2)内を上昇する。このように硫酸ミストとして容器内に導入することにより、比表面積が増加したミスト状態での加熱ガス及び管との衝突並びに薄膜形成状態での熱交換となるため、容器導入時から液を堆積させる場合と比較して効果的に硫酸からSO3に分解でき、熱交換スペースのコンパクト化が図れる。
SO3ガスは上下熱交換部(1,2)を結ぶ連通管(14)を通って上熱交換部(1)に流入する。流入したSO3ガスは伝熱管(5)を通るヘリウムガス及び二重管外管(8)内を通るSO3ガス又はSO2ガスによって加熱されながら上熱交換部(1)を上昇し、SO3ガス集合室(15)に移動する。ここで、設備の起動や停止等の過渡変化時において、万が一、下熱交換部の液体硫酸がSO3ガスに分解されずに上熱交換部に流出した場合でも、上熱交換部で伝熱管(5)を介してヘリウムによって液体硫酸を加熱気化させる構造により、触媒を配するSO2ガスへの転換領域やその下流のSO2ガス領域への液体硫酸の流出を受動的に極力防止する機能を果たしている。SO3ガス集合室(15)のガスは、SO2ガスへの分解を促進するために白金等の触媒を充填した二重管外管(8)の内側を内管(7)内のヘリウムで加熱され、SO2へと分解してSO2ガス集合室(16)に到達する。そこから、伝熱管(17)内を液体硫酸を予熱しながら上昇して円筒容器(20)の中央に配置したSO2ガス出口室に移動し、SO2ガスとして出口(19)より容器外へと流出する。なお、ここで説明した実施の形態は実現するための一例にすぎず、本発明の機能を達成するものであれば、伝熱管の配列等は要求された機器仕様に応じて種々の配列をとることができるものとする。
また、実際に機器においては、円筒容器(20)及びその上下鏡板は高温となり、耐熱耐食材料又は耐熱材料で構成することになるが、容器からの放熱及び安全上の観点から、その外側に断熱材、一般鋼材を配し、さらに保温材を設けることが好ましい。
即ち、本発明は、次の主要な構成要件を有する熱交換器である。
熱交換部である円筒容器胴20を、その中央部にヘリウムガス入口室4とSO2ガス出口室18を配置することにより、上熱交換部1と下熱交換部2に2分割し、その上下熱交換部を貫通する二重管式伝熱管を配設し、その二重管の内管7を前記円筒容器の上鏡及び下鏡の上部ヘリウム集合部6及び下部ヘリウム集合部9に結合し、二重管の外管8を上部SO3ガス集合室15及び下部のSO2ガス集合室16に結合し、上熱交換部には前記二重管の以外にヘリウムガスを中央部のヘリウムガス入口室4から上鏡の上部ヘリウム集合室6まで流通させる単管の伝熱管5を設け、上熱交換部1と上部SO3ガス集合室15の間を二重管外管端の接続部位である管板で仕切り、その管板にSO3ガスを上熱交換部から上部SO3ガス集合室15に流す孔を設け、下部SO2ガス集合室16と下部ヘリウムガス集合室9の間は二重管内管端の接続部位である管板で仕切り、下熱交換部2には前記二重管以外に液体硫酸を予熱しながらSO2ガスを下部SO2ガス集合室16からSO2ガス出口室18まで流通させる伝熱管17を設け、前記中央部に液体硫酸を噴霧するスプレレノズル13を取り付けたヘッダ12を設け、下熱交換部2と下部SO2ガス集合室16の間は二重管外管端の接続部位である管板で仕切り、下部SO2ガス集合室16と下部ヘリウムガス集合室9間を二重管内管の接続部位である管板で仕切り、前記円筒容器の中央に設けたヘリウムガス入口室4及びSO2ガス出口室18にはそれぞれヘリウムガス入口3及びSO2ガス出口19を設置し、下部熱交換部のSO3ガスを上部熱交換部に導く連通管14を配置することから構成される熱交換器であって、下熱交換部で硫酸液が生成SO2ガスでSO3ガスへと加熱分解でき、上熱交換部及び二重管外管内でSO3ガスが高温ヘリウムでSO2ガスへと加熱分解できる、熱交換器である。
産業上の利用の可能性
本発明の熱交換器により、熱化学水素製造プロセスの硫酸系統機器構成及び材料物量の点で合理化でき、プラント建設コストを削減できる。
本発明の熱交換器の実施例の概念を示す縦断面図である。 上熱交換部の横断面を示す図である。 下熱交換部の横断面を示す図である。
符号の説明
1‥‥上熱交換部
2‥‥下熱交換部
3‥‥ヘリウムガスの入口
4‥‥ヘリウムガス入口室
5‥‥ヘリウムガスの熱をSO3ガスに伝える伝熱管(単管)
6‥‥上部ヘリウムガス集合室
7‥‥ヘリウムガスの熱をSO3ガス又はSO2ガスに伝える伝熱管(二重管内管)
8‥‥触媒充填されSO3ガスをSO2ガスに分解するとともに、その余熱をSO3ガス又は液体硫酸に伝える伝熱管(二重管外管)
9‥‥下部ヘリウムガス集合室
10‥‥ヘリウムガスの出口
11‥‥液体硫酸の入口
12‥‥液体硫酸ヘッダ
13‥‥液体硫酸スプレノズル
14‥‥下熱交換部のSO3ガスを上熱交換部に導く連通管(単管)
15‥‥SO3ガス集合室
16‥‥SO2ガス集合室
17‥‥SO2ガスにより液体硫酸を予熱する伝熱管(単管)
18‥‥SO2ガス出口室
19‥‥SO2ガスの出口
20‥‥円筒容器胴

Claims (6)

  1. 熱化学水素製造プロセスのヘリウムと硫酸の熱交換器であって、液体硫酸入口にヘッダを設け、ヘッダに設置したスプレ管により硫酸をミスト状で容器内に噴霧させて伝熱管及び上昇ガスに衝突させ、ミスト蒸発により硫酸をSO3ガスへと効果的に分解することを特徴とする熱交換器。
  2. 熱交換部である円筒容器をヘリウムガス入口室とSO2ガス出口室で2分割し、上熱交換部と下熱交換部を貫通する二重管式伝熱管を配設することにより、下熱交換部では硫酸液が生成SO2ガスでSO3ガスへと加熱分解でき、上熱交換部ではSO3ガスが高温ヘリウムでSO2ガスへと加熱分解でき、機器全体として見た時に硫酸をヘリウムガスの熱でSO2ガスまで分解することを可能としたことを特徴とする熱交換器。
  3. 上下熱交換部を貫通する二重管の内管と外管の間に触媒を充填してSO3分解を促進させるようにしたことを特徴とする、請求項2に記載の熱交換器。
  4. 下熱交換部内には生成したSO2ガスの戻り単管を具備し、SO2ガスの熱を液体硫酸の予熱として利用することを特徴とする、請求項2に記載の熱交換器。
  5. 上熱交換部内にはヘリウムガス単管を具備し、SO3ガスを加熱するとともに、過渡変化時に液体硫酸が上熱交換部に流出した際に加熱気化させ、SO2ガス領域への流出を受動的に極力防止することを特徴とする、請求項2に記載の熱交換器。
  6. ヘリウムの流路は直管又は集合室で、硫酸、SO3、SO2流路は直管、二重管、円筒容器内管外、集合室で形成し、複雑な構造を避けた部品構成にすることにより、流路形成の材料となる高温耐食性を有する合金鋼やセラミックスの製作、加工範囲を簡素化させたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の熱交換器。
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