JP2008068230A - スカム破砕装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スカムを微細化してスカムスキマに案内することのできるスカム破砕装置を提供する。
【解決手段】スカム破砕装置12は、スカムスキマ28の上流側の液面下に配設され、スカムSaをスカムスキマ28に案内するスカム破砕板30を備える。スカム破砕板30には、スカム微細化用の孔50、50…が形成され、スカム破砕板30の下方で発生した塊状のスカムSaを、スカム破砕板30を揺動させることにより、塊状のスカムSaを微細化し、スカムSaの回収効率を向上させる。
【選択図】 図5
【解決手段】スカム破砕装置12は、スカムスキマ28の上流側の液面下に配設され、スカムSaをスカムスキマ28に案内するスカム破砕板30を備える。スカム破砕板30には、スカム微細化用の孔50、50…が形成され、スカム破砕板30の下方で発生した塊状のスカムSaを、スカム破砕板30を揺動させることにより、塊状のスカムSaを微細化し、スカムSaの回収効率を向上させる。
【選択図】 図5
Description
本発明はスカム破砕装置に係り、特に下水処理施設の沈砂池設備に設置されるスカム破砕装置に関する。
下水処理施設の沈殿池設備等では、水や汚泥の処理過程で発生した油脂・固形物等が浮上して集まり、処理槽表面にスカムとして堆積する。このスカムは、腐敗して汚臭を発生し、水質悪化の原因となるため、定期的に除去することが必要となる。
特許文献1には、スカムをパイプ状のスカムスキマで除去する装置が記載されている。このスカムスキマは、円筒状に形成され、沈殿池の液面に幅方向に配置される。また、スカムスキマは、その側面に長手方向の開口を備え、この開口を介してスカムを内部に導入し、スカムを排出するように構成される。
ところで、特許文献1のスカム除去装置は、スカムスキマの上流側の液面下に案内板が液面と並行に設けられている。したがって、液面上のスカムを案内板によってスカムスキマの開口に案内することができ、スカムをスムーズに排出することができる。
特開2005−74258号公報
しかしながら、特許文献1のスカム除去装置は、案内板の下方から浮上したスカムが案内板の下側に堆積して大きな塊を形成し、スカムスキマで除去できなくなるという問題があった。
また、従来のスカム除去装置は、浮上スカムが大きな塊状を形成した場合にも、スカムスキマで除去できないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、スカムを微細化してスカムスキマに案内することのできるスカム破砕装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、液面に浮遊するスカムを回収するスカムスキマの上流側の液面下に配設され、前記スカムを前記スカムスキマに案内するとともに、スカム微細化用の孔を有するスカム破砕板を備えたことを特徴とするスカム破砕装置を提供する。
請求項1に記載の発明によれば、スカム破砕板にスカム微細化用の孔が設けられているので、液面を上流から流れてきたスカムやスカム破砕板の下方から浮上してきたスカムを微細化してスカムスキマに案内することができる。したがって、微細化されたスカムをスカムスキマで除去するので、スカムの除去効率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記スカム破砕板は揺動自在に支持されることを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、スカム破砕板を揺動させることができるので、スカムをより確実に微細化することができる。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記スカム破砕板を液面に応じて上下に移動させる液面対応手段を備えたことを特徴とする。請求項3に記載の発明によれば、液面対応手段を設けてスカム破砕板を液面に応じて上下動させるようにしたので、スカム破砕板と液面との距離を常に一定に保つことができる。これにより、スカム破砕板によるスカムの案内機能を十分に維持しつつ、スカム破砕板の孔によってスカムを確実に微細化することができる。
請求項4に記載の発明は請求項3の発明において、前記液面対応手段は、液面に浮上して前記スカム破砕板を液面下に支持するフロートであることを特徴とする。請求項4に記載の発明によれば、フロートを液面に浮上させることによってスカム破砕板を液面下に支持するようにしたので、スカム破砕板は液面に応じて自然に上下動し、液面から常に一定の位置に配置される。
請求項5に記載の発明は請求項1〜4のいずれか1の発明において、前記スカム破砕板は、前記スカムスキマ側端部と液面との距離が、その反対側端部と液面との距離よりも小さいことを特徴とする。請求項5に記載の発明によれば、スカムスキマ側の端部におけるスカム破砕板と液面との距離が小さいので、上流から流れてきた大きなスカムは、スカム破砕板の孔によって微細化される。
本発明によれば、スカム破砕板にスカム微細化用の孔が設けられているので、液面を浮上して上流から流れてきたスカムやスカム破砕板の下方から浮上してきたスカムを微細化してスカムスキマの開口部に案内することができ、スカムの除去効率を向上させることができる。
以下添付図面に従って本発明に係るスカム破砕装置の好ましい実施形態について説明する。
図1は第1の実施形態のスカム破砕装置を適用したスカム除去装置10を示す側面図である。同図に示すスカム除去装置10は、下水処理設備の沈殿池12に設けられている。なお、スカム除去装置10の適用例はこれに限定するものではなく、流路等に設けてもよい。
図1に示すように、沈殿池12の一方側の端部には流入口14が設けられ、この流入口14から被処理水が流入される。被処理水は、汚泥等が重力沈降されて分離され、分離後の処理水が、流入口14の反対側に設けられた排出口16から排出される。
沈殿池12の内部には、汚泥掻寄機20が設けられている。汚泥掻寄機20は主として、回動自在に支持された複数のスプロケット22、22…と、これらのスプロケット22、22…に巻きかけられた無端状のチェーン24と、チェーン24に所定の間隔で配置された複数枚のフライト26、26…によって構成される。スプロケット22、22…の一つには回転駆動手段に接続されており、この回転駆動手段によってスプロケット22を回転させることによって、無端状のチェーン24が矢印方向に周回走行するようになっている。フライト26、26…は、沈殿池12の幅方向に設けられており、チェーン24に対して直立した状態を保つように取り付けられる。また、フライト26、26…は、チェーン24が周回走行することによって、沈殿池12の底壁に摺動しながら排出口16側から流入口14側に移動する。これにより、沈殿池12の底壁に堆積した汚泥等は、フライト26によって沈殿ピット18に集められる。沈殿ピット18には不図示の汚泥ポンプが接続されており、この汚泥ポンプによって沈殿ピット18内の汚泥等が外部に排出される。
上記のフライト26は、流入口14側から排出口16側に移動する際、液面から突出した状態で移動するように構成される。これにより、液面に浮遊するスカムは、フライト26によって流入口14側から排出口16側に掻き寄せられる。
掻き寄せられたスカムは、スカム破砕板30の上を通過してスカムスキマ28に回収される。スカムスキマ28は、図5に示すようにフロート29、シリンダ31及びトラフ33によって構成される。トラフ33は、ステンレス等によって樋状に形成されており、液面近傍で沈殿池12の幅方向に沿って設けられる。フロート29は、沈殿池12の幅方向に配置されており、下流側の端部29bがトラフ33に回動自在に連結されている。また、フロート29は、上流側の端部29aが液面に浮上するように構成されており、この端部29aの上方にシリンダ31が配設される。シリンダ31は、ロッド31aを下向きにストロークするように配置されており、このロッド31aでフロート29の端部29aを押圧することによって、フロート29の端部29aが液面下に沈むように構成される。これにより、液面に浮上したスカムSaは、フロート29の端部29aを越えてトラム33の内部に導入される。トラム33の内部に導入されたスカムは、幅方向の端部から流出して回収タンク(不図示)に排出される。回収タンクに排出されたスカムは脱水処理された後、廃棄される。なお、シリンダ31は、タイマによって一定時間ごとに一定のストロークで駆動するようになっており、これによって、必要以上の液体(原水)を流出することが防止される。
スカムスキマ28の上流側には、スカム破砕板30が設けられる。図2はスカム破砕板30の支持機構を示す斜視図であり、図3はスカム破砕板30を示す斜視図である。また、図4はスカム破砕板30の支持機構を示す正面図であり、図5はスカム破砕板30の側面断面図を示している。
これらの図に示すように、スカム破砕板30は板状に形成され、液面と平行になるように液面下に配置される。スカム破砕板30の材質は特に限定するものではないが、耐蝕性の面でステンレス等が選択される。スカム破砕板30は、その四辺に吊り金具32、32…が連結され、この吊り金具32、32…によってガイド板34に連結される。ガイド板34は、その両縁部がコ字状のガイドレールに係合されることによって、液面の上方で水平に支持される。ガイドレール36、36の内面には、ポリテトラフルオロエチレンなどの自己潤滑性を有する材料でコーティングが施されており、ガイド板34はガイドレール36、36に対してスムーズに摺動される。また、ガイドレール36は、ガイド板34の上面に対して上方に100〜200mmの隙間を有し、ガイド板34を上下に振ることができるようになっている。
ガイドレール36には吊りボルト38、38が取り付けられている。この吊りボルト38は、足場板40の孔40A(図4参照)に下方から挿通された後、ナット部材42が螺合される。これにより、ガイドレール36が足場板40に支持され、ナット部材42の位置(螺入量)を変えることによってガイドレール36の高さ位置を調節することができる。
図2に示すように足場板40は、沈殿池12の側壁にかけ渡されて固定されている。また、足場板40には、図4に示すように孔40Bが形成されており、この孔40Bにレバー44が挿通される。レバー44は、ユニバーサルジョイント46を介してガイド板34に連結されており、足場板40を支点として自在に動かせるようになっている。このレバー44の把手部44Aを持って動かすことによって、ガイド板34が水平面内で揺動され、ガイド板34に連結されたスカム破砕板30が液面下で揺動される。
図2に示すように、スカム破砕板30は、沈殿池12の幅方向に三枚設けられており、各スカム破砕板30に対してレバー44が設けられている。したがって、各レバー44を操作することによって各スカム破砕板30を揺動させることができる。
図3に示すように、スカム破砕板30には、スカム微細化用の孔50、50…が形成され、この孔50よりも大きいスカムが孔50の大きさ以下に微細化される。孔50の大きさは、スカムが孔50に詰まることを防止するために、20mm以上100mm未満が好ましい。
孔50は、スカム破砕板30に全面にわたって均等に形成されており、その開口率は10〜40%に設定される。これは、開口率が大きいとスカム破砕板30による浮遊スカムの案内効果が低下し、開口率が小さいとスカム破砕板30の下方にスカムが堆積しやすくなるためである。
スカム破砕板30は、幅方向の両縁部52、52が下方に屈曲されることによってリブが形成され、スカム破砕板30の補強が成されている。なお、スカム破砕板30の両縁部52、52の角度は特に限定するものではないが、斜め外側に屈曲させることによって、下方から浮上するスカムのガイドとして作用させることができる。
次に上記の如く構成されたスカム除去装置10の作用について説明する。
沈殿池12の液面に浮遊するスカムSaは、図1の汚泥掻寄機20によって掻き寄せられ、スカム破砕板30の上側に送られる。スカムスキマ28のシリンダ31によってフロート29の端部29aを水没させた際に、スカム破砕板30の上のスカムSaがトラム33の内部に入り込み、排出される。その際、スカム破砕板30の上側では、スカム破砕板30の設置によって液面表層の流れが早くなるので、スカムの除去効率を向上させることができる。
ところで、スカム破砕板30の下方では、沈殿池12の底部で発生したスカムSbが浮上する。従来装置の場合(すなわち孔50のないスカム破砕板30を設けた場合)、このスカムSbは、スカム破砕板30の下方に堆積し、大きな塊状となって後方に流れるおそれが生じる。
これに対して本実施の形態では、スカム破砕板30に孔50が形成されるとともに、スカム破砕板30が揺動自在に支持されるので、スカム破砕板30の下方から浮上したスカムSbを微細化でき、スカム破砕板30の上に浮上させることができる。すなわち、スカムスキマ28で回収する直前にスカム破砕板30を揺動させることによって、スカム破砕板30の下側のスカムSbは、小さいスカムSbがそのまま孔50を通過して浮上し、大きい塊状のスカムSbはスカム破砕板30の孔50によって剪断力が付与され、微細化されて孔50を通過する。これにより、微細化されたスカムSbがスカム破砕板30の上方に浮上し、スカムスキマ28によって回収されるので、スカムスキマ28による回収効率を向上させることができる。
このように本実施の形態は、スカムスキマ28の上流側に、孔50を有するスカム破砕板30を設け、このスカム破砕板30を揺動させるようにしたので、スカム破砕板30の下方で発生したスカムを微細化して回収することができる。よって、スカムの回収効率を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、スカム破砕板30を三次元的に揺動させるようにしたが、これに限定するものではなく、上下方向のみに揺動させたり、水平面内だけで二次元的又は一次元的に揺動させるようにしてもよい。その際、スカム破砕板30を水平面内で揺動させることによって、スカム破砕板30を揺動させる際の抵抗を小さくすることができ、スカム破砕板30を容易に振動させることができる。
また、上述した実施形態(図2)には、三枚のスカム破砕板30を配置する例を示したが、スカム破砕板30の枚数はこれに限定するものではなく、たとえば沈殿池12の幅と同じ幅の一枚のスカム破砕板を設けるようにしたり、二枚あるいは四枚以上のスカム破砕板を幅方向に並べて沈殿池12の幅方向全体に配置するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、各スカム破砕板30に対してレバー44を設けて揺動させるようにしたが、全てのスカム破砕板30を共通のレバー44で同時に揺動させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態は、スカム破砕板30を手動で揺動させる例を示したが、これに限定するものではなく、スカム破砕板30を電動で揺動させるようにしてもよい。この場合、スカム破砕板30の揺動装置とスカムスキマ28の回転駆動装置とを連動させ、スカムスキマ28を回動させる直前にスカム破砕板30を揺動させるとよい。これにより、スカム破砕板30で微細化した直後のスカムをスカムスキマ28で除去することができるので、スカムの除去効率を向上させることができる。
図6は第2の実施形態におけるスカム破砕板30を示す断面図である。
同図に示すように第2の実施形態では、スカム破砕板30が斜めに配置されている。具体的には、スカム破砕板30の上流側端部が低く、下流側端部が高くなるように配置される。したがって、スカム破砕板30と液面との距離は、スカムスキマ28が設置された下流側ほど小さくなるように構成される。なお、その他の構成は第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
上記の如く構成された第2の実施形態では、液面を浮遊するスカムSaが、スカム破砕板30によって微細化される。すなわち、小さなスカムSaはスカム破砕板30の上方を通過する一方で、大きな塊状のスカムSaはスカム破砕板30の孔50によって剪断力が付与されて微細化される。この場合にも、スカム破砕板30を揺動させることによって、スカムSaの微細化効果を高めることができる。
なお、上述した第2の実施形態において、スカム破砕板30の角度を調節できるように構成してもよい。たとえば、図7に示すスカム破砕板30は、その両端部がそれぞれシリンダ54、56に連結されており、シリンダ54、56のロッド54a、56aを伸縮させることによって、スカム破砕板30の角度を自在に調節することができる。この場合、スカムSaの量等に応じてスカム破砕板30の角度を調節することによって、スカムSaの微細化効率を向上させることができる。
図8は第3の実施形態におけるスカム破砕板30を示す斜視図である。
同図に示すスカム破砕板30は、棒状のフロート60、60に取り付けられて支持されている。フロート60、60は、スカムSaの流れを妨げないように、沈殿池12の幅方向と直交する方向に配置される。このフロート60、60を液面に浮かせた際、スカム破砕板30は液面から所定の距離で液中に配置される。なお、スカム破砕板30は、第1の実施形態のように液面と平行に配置しても、第2の実施形態のように液面に対して斜めに配置してもよい。
上記の如く構成された第3の実施形態によれば、スカム破砕板30がフロート60、60に支持されているので、スカム破砕板30と液面との距離を一定に保つことができる。したがって、被処理水の流入量が増減して沈殿池12の水位が上下した場合であっても、スカム破砕板30と液面との距離を一定に保つことができる。このようにスカム破砕板30と液面との距離を一定に保つことによって、スカム破砕板30によるスカムSaの案内効果を維持しつつ、スカム破砕板30の孔50によるスカムSb(又はSa)の微細化効果を高めることができる。
上述した第3の実施形態において、フロート60、60を自動的に揺動させる装置を設けるとよい。たとえば、フロート60、60を下方に押圧するシリンダ(不図示)を設け、このシリンダによってフロート60、60を押圧して上下動させるとよい。あるいは、モータの回転軸に錘を偏心して取り付けた振動機(不図示)をフロート60、60に取り付けて揺動させるようにしてもよい。上記の如くスカム破砕板30を揺動させることによって、スカム破砕板30によるスカムSa、Sbの微細化をより確実に行うことができる。
なお、上述した第1〜第3の実施形態は、スカム破砕板30を揺動させるようにしたが、これに限定するものではなく、スカム破砕板30を固定するようにしてもよい。この場合にも、スカム破砕板30の孔50によってスカムの微細化効果が得られる。
また、スカム破砕板30は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば図9に示すように、スカム微細化用の突起62、62…を設けてもよい。この突起62は、スカム破砕板30上面に設けられ、その上端が液面から突出する高さに設定される。また、突起62は、板状に形成され、沈殿池12の側壁に対して平行に取り付けられるとともに、上部が小さい台形に形成され、斜めの縁が上流側(沈殿池12の流入口14側)に配置される。さらに、突起62は、沈殿池12の幅方向に一定の間隔で配置され、孔50、50同士の間に取り付けられる。このような突起62を設けることによって、浮遊スカムSaは、突起62、62…によって剪断力が付与され、微細化される。なお、図9には、突起62と孔50の両方を設けた例を示したが、突起62だけを設けるようにしてもよい。
さらに、上述した第1〜第3の実施形態は、スカムスキマ28として、フロート式のものを示したが、スカムスキマ28の構成は上述したものに限定されるものではなく、たとえば、図10に示すスカムスキマ70(パイプスキマともいう)を用いてもよい。このスカムスキマ70は、φ350mm程度の円筒状に形成されており、液面に、且つ、沈殿池12の幅方向に配置される。スカムスキマ70の側面には、開口部72が長手方向に形成されており、この開口部72を介して液面上のスカムがスカムスキマ70の内部に導入される。また、スカムスキマ70は、不図示の回収タンクに接続されており、スカムスキマ70の内部に導入されたスカムは回収タンクに排出される。回収タンクに排出されたスカムは脱水処理された後、廃棄される。
上記のスカムスキマ70は、その軸を中心に回動自在に支持され、回転駆動装置(不図示)によって回転される。回転駆動装置は、スカムスキマ70の開口部72を上にした状態で維持し、定期的に(たとえば一日に一回)スカムスキマ70をゆっくりと(たとえば一分間に一回転する速度で)回転させる。その際、開口部72が上流側から液面に潜るようにスカムスキマ70を回転させる。これにより、スカムスキマ70の上流側に浮上するスカムは、開口部72を介してスカムスキマ70の内部に流れ込み、外部に排出される。なお、スカムスキマ70の場合には、スカム破砕板30の孔50の大きさは、スカム回収率を向上させるためにスカムスキマ70の直径よりも小さいことが好ましく、スカムスキマ70の直径の1/2以下がより好ましい。
10…スカム除去装置、12…沈殿池、20…汚泥掻寄機、24…チェーン、26…フライト、28…スカムスキマ、30…スカム破砕板、34…ガイド板、36…ガイドレール、44…レバー、50…孔、60…フロート、70…スカムスキマ、72…開口
Claims (5)
- 液面に浮遊するスカムを回収するスカムスキマの上流側の液面下に配設され、前記スカムを前記スカムスキマに案内するとともに、スカム微細化用の孔を有するスカム破砕板を備えたことを特徴とするスカム破砕装置。
- 前記スカム破砕板は揺動自在に支持されることを特徴とする請求項1に記載のスカム破砕装置。
- 前記スカム破砕板を液面に応じて上下に移動させる液面対応手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のスカム破砕装置。
- 前記液面対応手段は、液面に浮上して前記スカム破砕板を液面下に支持するフロートであることを特徴とする請求項3に記載のスカム破砕装置。
- 前記スカム破砕板は、前記スカムスキマ側端部と液面との距離が、その反対側端部と液面との距離よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のスカム破砕装置。
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