JP2008067934A - 多重導管 - Google Patents

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純次 古荘
Takeshi Kikuchi
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Abstract

【課題】 先端に湾曲部を有する導管を含む多重導管において、最内導管の先端を目的ポイントへ誘導する際の精度を更に向上させる。
【解決手段】 少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、少なくとも1本の導管の先端部に湾曲部が形成され、少なくとも湾曲部が超弾性合金によって形成されている導管を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多重導管に係り、詳しくは、流体を送り又は吸引するための案内路、或いは、長尺物を内部に通して案内するためのガイドとしての、多重導管に関する。
従来、この種の発明として、薬液等の注入を図るカテーテル(例えば、特許文献1、)や、検査装置における光ファイバ(例えば、特許文献2)等、種々の被案内部材を案内する装置が医療分野や産業分野において知られている。
しかしながら、従来、可撓性の被案内部材を案内する装置は、案内すべき被案内部材の先を一方向に曲げる程度であり、障害物を回避して案内する等、3次元的な案内ができなかった。3次元的な案内を得るためには、ガイドチューブ等に複数のワイヤーを装備する等が必要で、案内装置の外径が太くなる傾向がある。
そこで、本発明者の一人は、先に、被案内部材を3次元的に案内でき、しかも外径を小さくすることのできる、多重導管、多重導管駆動装置、及び多重導管駆動システムを他の発明者等と共同で提案した(特許文献3)。
特開平10−240号公報 特開平11−118437号公報 特開2006−167298号公報
上記従来の多重導管において、最内導管の先端を目的ポイントへ誘導する際の精度を更に向上させることが課題となっている。
また、最内導管の先端を目的ポイントへ誘導する際に、障害物をより精度良く回避すること、あるいは、安全及び/又は適切な方向から目的ポイントに、より精度良くアクセスさせることが課題となっている。
上記課題を解決するため、本発明は、第1の手段として、少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、少なくとも1本の導管の先端部に湾曲部が形成され、少なくとも湾曲部が超弾性合金によって形成されている導管を含むことを特徴とする、前記多重導管を提供する。
また、第2の手段として、少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、少なくとも1本の導管の先端部に湾曲部が形成され、前記導管を長さ方向に前後振動させつつ推進させる推進駆動部を更に有することを特徴とする、前記多重導管を提供する。
さらに、第3の手段として、少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、少なくとも2本の導管の先端部に湾曲部が形成され、前記少なくとも2本の導管に形成されている湾曲部は、各導管を長手軸線回りの所定角度位置に保持し且つ各々の管端を揃えたときに、各湾曲部がほぼ真直状となるように形成されていることを特徴とする、前記多重導管を提供する。
さらにまた、第4の手段として、少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、少なくとも2本の導管の先端部に湾曲部が形成され、内側の導管が穿刺用尖端部を有し、該尖端部は、該先端部が前記外側の導管内にあるときに外側の導管の内壁から離隔するように形成され、内側の導管の先端は、該先端部が前記外側の導管内にあるときに外側の導管の内壁と接触する部位が、滑らかな湾曲面によって形成されていることを特徴とする、前記多重導管を提供する。
さらに、第5の手段として、少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、少なくとも最外側の導管は、真直状に形成され、少なくとも1つの内側の導管は、先端部に、形状記憶合金又は形状記憶ポリマーによって形成されて30℃〜40℃の所定温度以上で湾曲状となる湾曲部を有することを特徴とする、前記多重導管を提供する。
本発明の上記第1の手段によれば、導管の湾曲部を超弾性合金によって形成する。超弾性合金は、応力誘起型のマルテンサイト変態により、変形後に加熱しなくてももとに戻り、応力の有無によって可逆的に発生‐消滅する変形の大きさは20%にもおよび、通常の金属における0.5%程度の弾性的変形量にくらべていちじるしく大きい。従って、ステンレス等の通常の金属によって形成されている場合に比較して、湾曲部の曲率半径を小さくしても、座屈せず正確に誘導し位置制御することが可能となる。
また、超弾性合金は、降伏点を有し、これを超えるとそれ以上ひずみを負荷しても応力が増加しないという特性を有している。そのため、内側の導管の湾曲部に降伏点を超えるような変形をさせた場合、応力が増加しないため、外側の導管への影響が小さくなり、その結果、位置精度を向上させるという効果がある。
さらに、超弾性合金は、ひずみを負荷していない元の湾曲形状及びその元の形状から小変形領域では剛性が大きく、このことは、内側の導管を外側の導管の管端から出した際に、導管を進入させる周囲の組織等からの抵抗力等に対抗することがで、それによって誘導位置精度の向上を図る効果もある。
次に、本発明の上記第2の手段によれば、前記導管を長さ方向に前後振動させつつ推進させる推進駆動部を備えることにより、内側導管と外側導管の間の摩擦の影響を低減しながら内側導管が推進していくことができ、また、導管が例えば穿刺針のように進入対象物を切り裂きながら推進していく場合に、推進方向の前後方向に微少振動を与えながら推進させることで、切り裂き効果が向上し、硬めの組織等があっても導管の先端が予定進路から逸れることなく推進することができ、その結果、誘導位置精度の向上を図ることができる。
次に、本発明の上記第3の手段によれば、複数の導管の複数の湾曲部を、各導管を長手軸線回りの所定角度位置に保持し且つ各々の管端を揃えたときに、各湾曲部が互いに力を及ぼし合うことによって各湾曲部がほぼ真直状となるように、各湾曲部を形成することによって、目的ポイントに近づくまで真直状の経路を推進させることができ、その結果、誘導位置精度の向上を図ることができる。また、多重導管を穿刺針やカテーテル針として使用した場合には低侵襲治療を可能にする。
次に、本発明の上記第4の手段によれば、内側の導管が穿刺用尖端部を有し、該尖端部を外側導管の内壁から離隔するように形成するとともに、内側の導管の先端は、該先端部が前記外側の導管内にあるときに外側の導管の内壁と接触する部位が、滑らかな湾曲面によって形成されていることにより、尖端部が挿入されている外側の導管の内壁と尖端部との間のかじりや摩擦による変形を防止し、誘導位置精度の向上を図ることができる。
次に、本発明の上記第5の手段によれば、内側の導管の先端部に、形状記憶合金又は形状記憶ポリマーによって形成され30℃〜40℃の所定温度以上で湾曲状となる湾曲部を設け、この内側の導管を真直状に変形させておいて、常時真直状を維持する外側の導管に挿入することにより、例えば、この多重導管を穿刺針等に適用する場合、体外では外側と内側の導管はともに真直状であり、内側の導管は外側の導管の内壁に抵抗を及ぼさずに外側の導管内を進入でき、多重導管を体内に穿刺して、外側の導管の管端から突出するに従い、先端部が元の湾曲状の湾曲部に復元することができる。その結果、内側の導管2は、外側の導管3内をスムーズに進行することができ、誘導精度を向上させ得る。
先ず、本発明の第1実施形態について、図1を参照しつつ説明する。
図1に示す多重導管1は、内側の導管2と外側の導管3とを備えている。内側の導管2は、外側の導管3に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が外側の導管3の先端側管端より突出自在とされている。
外側の導管3は真直状をしており、内側の導管2は尖端部に湾曲部2aが形成されている。図示例において、内側の導管2は超弾性合金によって形成され、外側の導管3はステンレス鋼によって形成されており、内側の導管2は外側の導管3より小さい曲げ剛性を有している。湾曲部2aは、外側の導管3内において内側の導管2が弾性的に変形可能なように湾曲形成されている。
超弾性合金は、Ni−Ti合金、Cu−Zn−Al合金、Cu−Al−Ni合金等の公知の超弾性合金を使用することができる。なお、形状記憶合金は超弾性(擬弾性)を示すことが知られている。
内側の導管2は、公知の製法によって、先端に湾曲部2aを備えるように形成される。なお、湾曲部2aのみを超弾性合金で形成し、その他の部位(真直状の部位)を他の金属によって形成し湾曲部2aと接合してもよい。超弾性合金で形成されている内側の導管2は、ステンレス製の外側の導管3内に収納されている時は、図1(a)に示すように、外側の導管3の内壁から荷重を受けており、外側の導管3の形状に従って、超弾性により可逆的に変形した状態(真直状)となっている。図1(b)に示すように、内側の導管2の先端を外側の導管3の先端側管端から出していき、外側の導管3からの荷重が除荷されることで、内側の導管2の湾曲部2aが元の湾曲形状に戻る。
このような多重導管の位置制御方法は、特開2006−167298号公報によって既知の方法を採用することができる。
超弾性合金は、図2に応力−ひずみ曲線を示すように、ある変位量を超えると一定の力で変位が進む。超弾性合金は、6〜20%の回復可能な変形が利用でき、しかも力が一定であるので、大きな変形を加えても、大きな力が外側の導管に作用しない。すなわち、低い剛性を示す。しがたって、湾曲部2aを超弾性合金によって形成した場合、ステンレス等の通常の金属に比較して、より小さい曲率半径に設計することが可能となる。なお、それぞれの導管2、3の寸法、及び湾曲部2aの曲率半径は、多重導管の用途に応じて種々設計することができる。
一方、変形が微少な範囲では、図2に示した応力−ひずみ曲線の応力・変位関係の勾配から分かるように高い剛性を示す。従って、例えば、先端部に湾曲部を持つ超弾性合金製の内側導管を穿刺針として使用した場合、平衡状態からの微少変形に対しては高い剛性を持つため、外側の導管から出た内側導管の先端部は平衡状態に戻るので高剛性となり、穿刺時に変形しにくいという利点がある。
第1実施形態では、2本の導管2,3を備える例を示したが、3本以上の導管を有する多重導管とすることもでき、また2本以上の内側の導管の先端部に湾曲部を形成することもできる。また、内側の導管に湾曲部を形成し、最外側の導管は真直状とする例を好適な例として例示することができるが、最外側の導管の先端に湾曲部を形成することもできる。また、MRIのように磁性の影響をきらう場合には、非磁性材料によって導管を形成することができ、例えば、外側の導管をチタン等の非磁性金属によって形成し、内側の導管をCu−Zn−Al合金、Cu−Al−Ni合金等の非磁性の超弾性合金によって形成することもできる。
さらに、例えば、3本の導管で多重導管を構成し、最外側の導管と最内側の導管のみ先端に湾曲部を形成し、中間の導管を真直状とすることもでき、この場合、例えば最内側の導管のみを超弾性合金で形成し、その他の導管をステンレス鋼で形成するなど、種々の材料及び形状の組合せが可能である。
図3は、3本の導管2,23,3で構成された多重導管の例を示しており、(a)、(b)、(c)の順に徐々に内側の導管2,23の先端部を導出させている状態を示している。最外側の導管3は、超弾性を示さない通常の金属材料、例えばステンレスによって真直状に形成されている。内側の導管2、23は、超弾性合金によって形成され、図3のように先端部に湾曲部2a、23aを有している。湾曲部2a、23aは、平衡状態では図3(c)のように湾曲しており、最外側の導管3内に挿入した時には最外側の導管3の形状に従って、真直状に伸びる。図3(c)において、導管23は、導管2に湾曲部2a内に入っている部分は、平衡状態で真直状であるが、導管2の湾曲部2aによって湾曲部2aの形状に従って曲げられている。最内側の導管2は、真直状とすることもできる。
次に、本発明の第2実施形態について、図4を参照して説明する。第2実施形態は、導管を長さ方向に前後振動させつつ推進させる推進駆動部を備える多重導管に関する。
多重導管1は、先端部に湾曲部2aを備えた内側の導管2と、内側の導管2が軸方向摺動自在に挿入された外側の導管3とを備えている。一般に、内側の導管2は外側の導管3より小さい曲げ剛性を有し、湾曲部2aは、外側の導管3内において弾性変形可能な弾性限度内となるように湾曲形成されている。
図示例の推進駆動部5は、リニア型ダイレクトドライブサーボモータを応用した推進駆動部を示しており、リニアモータの可動子5aに導管2を連結している。リニアモータのスケール5b上を直線往復移動する可動子5aを進行方向の前後方向に微少振幅で振動させながら推進さるように図外のコントローラによって制御する。リニアモータに代えて、サーボモータによるボールネジ送り駆動とすることもできる。また、サーボモータに代えて超音波モータやリニア振動アクチュエータ、リニアパルスモータ等を採用することも可能である。制御方法としては、目標値に予め所定の振動波形を設定しておいたり、あるいは、所定の振動波形のフィードフォワード信号を外乱として制御系に加える等によって、制御することができる。図示例では、内側の導管2のみを駆動する例を示したが、外側の導管3も同様に駆動することができる。
多重導管の導管に尖端を形成して穿刺針として使用する場合、進行方向の前後方向に振動させつつ推進させることにより、内側導管と外側導管の間の摩擦の影響を低減しながら内側導管が推進していくことができ、また、尖端の切り裂き性が良くなり、硬めの組織に対しても進入しやすくなるため、予定進路から逸れるのを防止できる。
振動の振幅及び周波数は、多重導管を進入させる患部の部位や組織(筋肉、コラーゲン、脂肪、皮膚、腫瘍等)等に応じて適宜設定され得る。周波数に関し、サーボモータでは低周波数から約1kHzの範囲内において設定でき、超音波モータでは数百Hz〜約100kHzの範囲内において設定できる。なお、ピエゾアクチュエータ、磁歪アクチュエータ等を導管に付設することによっても、数百Hz〜約100kHzの振動を導管に発生させることもできる。
第2実施形態において、2本の導管を例示したが、3本以上の導管を備えることができ、また、2以上の導管に湾曲部を形成することができる。第2実施形態において、多重導管を構成する導管は、ステンレス、チタン、チタン合金、超弾性合金、形状記憶ポリマー等によって形成することができる。なお、単管の穿刺針に前記のように振動させつつ推進させて穿刺しても切り裂き性を向上させる効果が得られる。
次に、本発明の第3実施形態について、図5を参照して説明する。図5において、(a)は外側の導管、(b)は内側の導管、(c)は外側の導管に内側の導管を挿入した状態、をそれぞれ示している。
第3実施形態は、内側及び外側の2本の導管2、3の先端部に湾曲部2a、3aが形成され、各湾曲部2a、3aは、各導管2、3を長手軸線回りの所定角度位置に保持し且つ各々の管端を揃えたときに、各湾曲部2a、3aがほぼ真直状となるように形成されている多重導管1に関する。
図示例では、各湾曲部2a、3aは、内側の導管2が外側の導管3に先端を揃えて挿入されている状態で且つ湾曲部2、3の先端が互いに反対を向くような角度位置において、ほぼ真直状となるように形成されている。
第3実施形態の多重導管は、目的ポイントに近づくまで真直状の経路を推進させたい場合に有利である。
第3実施形態においても、導管は3本以上とすることもでき、例えば、3本以上の導管の各々に湾曲部が形成されている場合は、各々の先端が等角度間隔(120°間隔)で配置された時に、各導管が真直状となるように形成することもできる。また、導管を形成する材料は、ステンレス、チタン、チタン合金、超弾性合金、形状記憶ポリマー等を採用することができる。
次に、本発明の第4実施形態について、図6を参照して説明する。第4実施形態は、内側の導管2がその先端部に湾曲部2aを有し、湾曲部2aに穿刺用尖端部2bが形成され、尖端部2bは、尖端部bが外側の導管2内に位置しているときkに外側の導管3の内壁から離隔するように形成されていることを特徴とする多重導管1に関する。外側の導管3は、真直状のものを例示している。
図示例では、湾曲部2aの先端に形成されている尖端部2bは、湾曲部2の曲率半径中心から外径側に位置するように形成されている。内側の導管の湾曲部2aが外側の導管3の内周面に接触又は摺接する部位2cは、滑らかな湾曲面によって形成されている。このような湾曲面は、図示のように、先端周縁部の部位2cをやや内側に湾曲することによって形成する他、先端周縁の部位2cを研磨により丸めたり、樹脂製カバーを装着させる等によって形成することもできる。さらに、部位2cには、摩擦抵抗を減らすようにフッ素樹脂コーティング等のコーティングをしておくことが好ましい。斯かる構成により、内側の導管2を外側の導管3内に挿入する際、尖端部2bが外側の導管3の内壁に接触せず、滑らかに摺動するので、該内壁をかじらずに押し進めることができる。
また、導管の内周面及び/又は外周面に、フッ素樹脂等の低摩擦材料をコーティングしておいてもよい。
次に、本発明の第5実施形態について、図7を参照して説明する。図7に示す多重導管1は、真直状の外側の導管3と、形状記憶合金又は形状記憶ポリマーによって形成されて先端部に湾曲部2aを備える内側の導管2とを備えている。
形状記憶合金又は形状記憶ポリマーによって形成された湾曲部2aは、常人の体温に近い所定の温度(30〜40℃の所定温度)以上で湾曲状となるように設計されている。形状記憶合金は、上記した超弾性合金と同じ組成を持つ公知の合金を使用できる。また、形状記憶ポリマーも公知のものを使用することができる。
図示例では、外側の導管3は、ステンレス製である。なお、外側の導管3も、内側の導管2と同様に、形状記憶合金又は形状記憶ポリマーによって形成することもできる。
この多重導管を穿刺針等に適用する場合、前記所定温度より低い温度の体外において、湾曲部2aを真直状に変形させた内側の導管2を、外側の導管3内に挿入しておくことで、体外では外側の導管3と内側の導管2はともに真直状であり(図7(a))、内側の導管2は外側の導管3の内壁に抵抗を及ぼさずに外側の導管3内を進入でき、多重導管1を体内に穿刺し、体温に近づくと内側の導管2は記憶した湾曲形状に徐々に戻り(図7(b))、外側の導管3の管端から内側の導管2の先端部が突出すると、先端部が元の湾曲状の湾曲部2aに復元する(図7(c))。従って、内側の導管2は、外側の導管3内をスムーズに進行することができ、精度の良い誘導が可能となる。
なお、第5実施形態において、湾曲部2aを有する内側の導管2が挿入される外側の導管3は、その内周面に断熱材をコーティングする等して断熱層を形成しておくこともできる。そうしておくことで、内側の導管2への外側からの熱伝達を遅らせることができ、例えば、穿刺針等に適用する場合であって外側の導管3をゆっくりと体内に挿入する場合等に有利である。
なお、多重導管を構成する導管を形状記憶ポリマーで形成し、これを穿刺針等の手術用器具に応用した場合、形状記憶ポリマーは、常温では剛性が高く針として働くが、体温では血管と同程度の剛性になり、体内に留置されていても生体の動きに従うというメリットがある。
本発明の多重導管は、穿刺針、カテーテル針、カテーテル案内管、ファイバースコープの導光用光ファイバーの案内管、レーザー治療装置のレーザー光を導光するための光ファイバーの案内管、照明用光ファイバーの案内管、電気メスやラジオ波焼灼装置等の公知の電気手術器に使用される処置用電極であって長尺の可撓性のものの案内管、微小外径を有するマイクロ鉗子やマイクロ剪刀の案内管、拡張カテーテルのためのガイドワイヤーの案内管、小型CCDカメラの案内管、或いは、熱電対等の温度センサー、pHセンサー、圧力センサー、ガスセンサーやイオンセンサー等の化学センサー、その他の公知の計測用センサーの案内管、等の種々の用途に使用し得る。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の態様を採用することが可能である。
本発明の第1実施形態を示す縦断側面図である。 超弾性合金の応力−ひずみ曲線である。 第1実施形態の変更態様を示す舘断側面図である。 本発明の第2実施形態を示す縦断側面図である。 本発明の第3実施形態の要部を示す側面図である。 本発明の第4実施形態の要部を拡大して縦断側面図である。 本発明の第5実施形態を示す縦断側面図である。
符号の説明
1 多重導管
2 内側の導管
2a 湾曲部
2b 尖端部
3 外側の導管
3a 湾曲部
5 推進駆動部

Claims (5)

  1. 少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、
    内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、
    少なくとも1本の導管の先端部に湾曲部が形成され、
    少なくとも湾曲部が超弾性合金によって形成されている導管を含むことを特徴とする、前記多重導管。
  2. 少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、
    内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、
    少なくとも1本の導管の先端部に湾曲部が形成され、
    前記導管を長さ方向に前後振動させつつ推進させる推進駆動部を更に有することを特徴とする、前記多重導管。
  3. 少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、
    内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、
    少なくとも2本の導管の先端部に湾曲部が形成され、
    前記少なくとも2本の導管に形成されている湾曲部は、各導管を長手軸線回りの所定角度位置に保持し且つ各々の管端を揃えたときに、各湾曲部がほぼ真直状となるように形成されていることを特徴とする、前記多重導管。
  4. 少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、
    内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、
    少なくとも2本の導管の先端部に湾曲部が形成され、
    内側の導管が穿刺用尖端部を有し、該尖端部は、該先端部が前記外側の導管内にあるときに外側の導管の内壁から離隔するように形成され、
    内側の導管の先端は、該先端部が前記外側の導管内にあるときに外側の導管の内壁と接触する部位が、滑らかな湾曲面によって形成されていることを特徴とする、前記多重導管。
  5. 少なくとも2本以上の導管を有する多重導管であって、
    内側の導管は、外側の導管に軸線方向摺動自在に挿入され、且つ、先端部が該外側の導管の先端側管端より突出自在にされており、
    少なくとも最外側の導管は、真直状に形成され、
    少なくとも1つの内側の導管は、先端部に、形状記憶合金又は形状記憶ポリマーによって形成されて30℃〜40℃の所定温度以上で湾曲状となる湾曲部を有することを特徴とする、前記多重導管。

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