JP2008066184A - 燃料電池システムおよびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 煩雑で時間を要する停止処理を行うことなく、燃料電池の良好な起動性を確保する。
【解決手段】 反応ガスの電気化学反応により発電する燃料電池1と、該燃料電池1に反応ガスを供給するためのガス配管系300,400と、発電要求に応じて反応ガスの供給状態の変更および燃料電池1内の水分量の調整を行う制御部700とを備えた燃料電池システム100において、制御部700により、当該燃料電池システム100が搭載された移動体の環境情報に基づいて次回再起動時に燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように燃料電池1の水分量を制御する。予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内にて燃料電池1の水分量が最も多い状態となるように制御することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムおよびその制御方法に関する。さらに詳述すると、本発明は燃料電池の起動性の改良に関する。
一般に、燃料電池(例えば固体高分子形燃料電池)は電解質をセパレータで挟んだセルを複数積層することによって構成されている。また、このような燃料電池の他、当該燃料電池に反応ガス(燃料ガスや酸化ガス)を供給するためのガス配管系、発電要求に応じて反応ガスの供給状態の変更および燃料電池内の水分量の調整を行う制御部、などによって燃料電池システムが構成されている。
このような燃料電池を含む燃料電池システムとしては、例えばナビゲーションシステムを利用して次回の再起動地域に関する情報を得、当該システムの運転停止時に生成水の排水制御を行い、これによって氷点下のような状況下でも燃料電池が凍結するのを抑制するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−39527号公報
しかしながら、上述のような停止処理を実施するにあたり、制御が煩雑になってしまう場合がある。また、停止処理に時間を要してしまうこともある。
そこで、本発明は、煩雑で時間を要する停止処理を行うことなく、燃料電池の良好な起動性を確保することが可能な燃料電池システムおよびその制御方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。一般に、燃料電池は水素と酸素に化学反応を行わせて電気をつくり出すものであるが、この化学反応の際に生成される水(生成水)は温度に応じて気体中に水蒸気として多く存在し、また、およそ0℃以下では氷結する。ただし、水素と酸素の反応は発熱反応であるため、定置型などの燃料電池システムの連続運転時に温度が低下するようなことはほとんどなく、氷が生成したり水蒸気が凝結したりする心配はきわめて少ないといえる。
しかし、例えば車両等に搭載される燃料電池システムの場合、発電・発熱する走行中は特に問題はないものの、当該車両がガレージや戸外の駐車場に夜通し停車している場合には外気温が低下するにつれて燃料電池の温度も低下していく。このため、特に冬季において氷点下になったような場合、燃料電池の内部において水蒸気の凍結や水分の氷結が起こることがあり、燃料電池セル内にて一部閉塞して十分な発電ができなくなったり、ガス拡散が阻害され性能低下(ないしは発電効率低下)に至ったりすることもある。また、日中に気温が上がり常温に戻ることによって結露が生じる場合もある。
こういった問題は運転停止時のセル内の残留水に因るところが大きいが、特に氷点下環境ではこのような残留水ばかりでなく、起動時の発電で生じた生成水が即座に氷結することによってガス拡散が阻害され、最悪の場合には閉塞することによって全く起動できないといったことも起こりうる。さらに、燃料電池内での氷結による部分的なガス欠(ガス拡散阻害)は、セル自体を劣化させる要因ともなる。
これらの問題を解消するべく、起動時に燃料電池スタックの温度を上昇させるためにヒータや燃料ガスを利用するという手段がある。あるいは、運転停止時にドライガスを流したり、加温してセル内の水を蒸発させ水分量を低減させたりといった手段もある。しかし、いずれも余分なエネルギー消費を伴うことからシステムの効率低下を招き、尚かつ余分な補機をも必要とするから、小型化や低コスト化に逆行するという点で好ましいとはいえない。
以上の背景に基づき本発明者はさらに検討を重ねた。上述のように、氷点下のような低温条件下で燃料電池を起動(再起動)するに際しては、燃料電池内部の水分量がその起動性に大きな影響を与えている。そこで、上述のような余分なエネルギー消費や補機を利用せず、このような水分による影響を排除することについて検討した本発明者は、かかる課題の解決に結び付く着想を得るに至った。
本発明はかかる着想に基づくものであり、反応ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、該燃料電池に反応ガスを供給するためのガス配管系と、発電要求に応じて前記反応ガスの供給状態の変更および前記燃料電池内の水分量の調整を行う制御部と、を備えた燃料電池システムにおいて、前記制御部により、当該燃料電池システムが搭載された移動体の環境情報に基づいて次回再起動時に前記燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように前記燃料電池の水分量を制御することを特徴とするものである。
この燃料電池システムにおいては、移動体が現在位置する地域に関する情報、月日から得られる季節や時候に関する情報などに基づき、当該燃料電池システムの再起動時に達しうる最低温度をあらかじめ予想しておく。例えば、当該車両を郊外のある地域の戸外に夜通し駐車したような場合、当該地域における時候に関する情報に基づき、例えば明け方における気温など、予想される最低気温(最低温度)を予想する。次に、例えば燃料電池起動時の温度と水分量との関係から起動可能範囲を表すマップを参照し、当該予想最低温度に基づき再起動時が可能な水分量の範囲を求める。そうしたら当該燃料電池の水分量がこの範囲内に収まるように制御し、その後、運転を停止させる。
このように、燃料電池が達しうる温度とその内部水分量とをパラメータとして制御を行う本発明によれば、例えば冬季の戸外に停車して氷点下になったような場合であっても、燃料電池の内部において水蒸気の凍結や水分の氷結が起こるのを抑えることができる。したがって、当該燃料電池の良好な起動性を確保することが可能である。また、本発明によれば、燃料ガスや蓄電池に貯められたエネルギー、インピーダンス計測等を行うための補機、あるいは運転停止時にドライガスを流したり加温したりして蒸発させるための補機などを設ける必要もないから、システムの小型化や低コスト化を図るうえでも有利である。
このような燃料電池システムにおいては、前記制御部により、前記予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内にて前記燃料電池の水分量が最も多い状態となるように制御することが好ましい。再起動に適した範囲内においてできるだけ水分量が多い状態とすれば、燃料電池の運転効率、性能、耐久性などの点で有利である。
また、前記環境情報として前記移動体の仕向け地および出荷時期を加味した情報を用い、この環境情報に基づいて次回再起動時に当該燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように当該移動体の出荷時に前記燃料電池を暖機運転し、該燃料電池の水分量を制御することが好ましい。初回起動時、仕向け地や出荷時期の情報を含む環境情報に基づいてセル内の水分量を算出し、当該算出した水分量となるように燃料電池の暖機運転を行う。このように仕向け地や時期に応じた調節を行った後、当該燃料電池システムを搭載した移動体がそれぞれ出荷される。
さらに、本発明においては、前記燃料電池の起動時の温度と当該燃料電池の内部水分量との関係から得られる起動判断マップを利用して再起動が可能な水分量の範囲を求めることとしている。起動判断マップは、燃料電池起動時の温度と水分量との関係から起動可能な範囲を表したマップで(図5参照)、これに基づけば起動可能な水分量の範囲が簡単に求められる。
さらに、本発明は、反応ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、該燃料電池に反応ガスを供給するためのガス配管系と、発電要求に応じて前記反応ガスの供給状態の変更および前記燃料電池内の水分量の調整を行う制御部と、を備えた燃料電池システムの制御方法において、当該燃料電池システムが搭載された移動体の環境情報を取得し、該取得した環境情報に基づいて次回再起動時に前記燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように前記燃料電池の水分量を制御することを特徴とするものである。
この制御方法においては、前記予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内にて前記燃料電池の水分量が最も多い状態となるように制御することが好ましい。
さらに、前記環境情報として前記移動体の仕向け地および出荷時期を加味した情報を用い、この環境情報に基づいて次回再起動時に当該燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように当該移動体の出荷時に前記燃料電池を暖機運転し、該燃料電池の水分量を制御することも好ましい。
また、本発明においては、前記燃料電池の起動時の温度と当該燃料電池の内部水分量との関係から得られる起動判断マップを利用して再起動が可能な水分量の範囲を求めることとしている。
本発明によれば、煩雑で時間を要する停止処理を行うことなく、燃料電池の良好な起動性を確保することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5に本発明にかかる燃料電池システムおよびその制御方法の実施形態を示す。本発明にかかる燃料電池システム100は、反応ガスの電気化学反応により発電する燃料電池1と、該燃料電池1に反応ガスを供給するためのガス配管系300,400と、発電要求に応じて反応ガスの供給状態の変更および燃料電池1内の水分量の調整を行う制御部700と、を備えたシステムとして構成されている。また、本実施形態においては、制御部700により、当該燃料電池システム100が搭載された移動体の環境情報に基づいて次回再起動時に燃料電池1が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように燃料電池1の水分量を制御することとしている。
以下においては、まず燃料電池システム100の全体構成、ならびに燃料電池1を構成するセル2の構成について説明し、その後、燃料電池1の制御部700を利用し、煩雑で時間を要する処理を行うことなく良好に再起動させるようにした構成について説明することとする。
図1に本実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す。図示するように、燃料電池システム100は、燃料電池1と、酸化ガスとしての空気(酸素)を燃料電池1に供給する酸化ガス配管系300と、燃料ガスとしての水素を燃料電池1に供給する燃料ガス配管系400と、燃料電池1に冷媒を供給して燃料電池1を冷却する冷媒配管系500と、システムの電力を充放電する電力系600と、システム全体を統括制御する制御部700と、を備えている。
燃料電池1は、例えば固体高分子電解質型で構成され、多数のセル(単セル)2を積層したスタック構造となっている(図3参照)。各セル2は、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極を有し、他方の面に燃料極を有し、さらに空気極および燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータ20(図2においてはそれぞれ符号20a,20bを付して示している)を有している。一方のセパレータ20の燃料ガス流路に燃料ガスが供給され、他方のセパレータ20の酸化ガス流路に酸化ガスが供給され、このガス供給により燃料電池1は電力を発生する。
酸化ガス配管系300は、燃料電池1に供給される酸化ガスが流れる酸化ガス供給路111と、燃料電池1から排出された酸化オフガスが流れる排出路112と、を有している。酸化ガス供給路111には、フィルタ113を介して酸化ガスを取り込むコンプレッサ114と、コンプレッサ114により圧送される酸化ガスを加湿する加湿器115と、が設けられている。排出路112を流れる酸化オフガスは、背圧調整弁116を通って加湿器115で水分交換に供された後、最終的に排ガスとしてシステム外の大気中に排気される。コンプレッサ114は、モータ114aの駆動により大気中の酸化ガスを取り込む。
燃料ガス配管系400は、水素供給源121と、水素供給源121から燃料電池1に供給される水素ガスが流れる水素ガス供給路122と、燃料電池1から排出された水素オフガス(燃料オフガス)を水素ガス供給路122の合流点Aに戻すための循環路123と、この循環路123に設けられた気液分離器120と、循環路123内の水素オフガスを水素ガス供給路122に圧送するポンプ124と、循環路123に分岐接続された排出路125と、を有している。
水素供給源121は、例えば高圧タンクや水素吸蔵合金などで構成され、例えば35MPa又は70MPaの水素ガスを貯留可能に構成されている。水素供給源121の元弁126を開くと、水素ガス供給路122に水素ガスが流出する。水素ガスは、調圧弁127,129その他の減圧弁により、最終的に例えば100〜200kPa程度まで減圧されて、燃料電池1に供給される。
水素ガス供給路122の合流点Aの上流側には、遮断弁128と2段の調圧弁127,129が設けられている。水素ガスの循環系は、水素ガス供給路122の合流点Aの下流側流路と、燃料電池1のセパレータに形成される燃料ガス流路と、循環路123とを順番に連通することで構成されている。水素ポンプ124は、モータ124aの駆動により、循環系内の水素ガスを燃料電池1に循環供給する。
排出路125には、遮断弁であるパージ弁133が設けられている。パージ弁133が燃料電池システム100の稼動時に適宜開弁することで、水素オフガス中の不純物が水素オフガスと共に図示省略した水素希釈器に排出される。パージ弁133の開弁により、循環路123内の水素オフガス中の不純物の濃度が下がり、循環供給される水素オフガス中の水素濃度が上がる。
冷媒配管系500は、燃料電池1内の冷却流路に連通する冷媒循環流路141と、冷媒循環流路141に設けられた冷却ポンプ142と、燃料電池1から排出される冷媒を冷却するラジエータ143と、ラジエータ143をバイパスするバイパス流路144と、ラジエータ143及びバイパス流路144への冷却水の通流を設定する三方弁(切替え弁)145と、を有している。冷却ポンプ142は、モータ142aの駆動により、冷媒循環流路141内の冷媒を燃料電池1に循環供給する。
電力系600は、高圧DC/DCコンバータ161、バッテリ162、トラクションインバータ163、トラクションモータ164、及び各種の補機インバータ165,166,167を備えている。高圧DC/DCコンバータ161は、直流の電圧変換器であり、バッテリ162から入力された直流電圧を調整してトラクションインバータ163側に出力する機能と、燃料電池1又はトラクションモータ164から入力された直流電圧を調整してバッテリ162に出力する機能と、を有する。高圧DC/DCコンバータ161のこれらの機能により、バッテリ162の充放電が実現される。また、高圧DC/DCコンバータ161により、燃料電池1の出力電圧が制御される。
バッテリ162は、バッテリセルが積層されて一定の高電圧を端子電圧とし、図示しないバッテリコンピュータの制御によって余剰電力を充電したり補助的に電力を供給したりすることが可能になっている。トラクションインバータ163は、直流電流を三相交流に変換し、トラクションモータ164に供給する。トラクションモータ164は、例えば三相交流モータであり、燃料電池システム100が搭載される例えば車両の主動力源を構成する。
補機インバータ165,166,167は、それぞれ、対応するモータ114a,124a,142aの駆動を制御する電動機制御装置である。補機インバータ165,166,167は、直流電流を三相交流に変換して、それぞれ、モータ114a,124a,142aに供給する。補機インバータ165,166,167は、例えばパルス幅変調方式のPWMインバータであり、制御部700からの制御指令に従って燃料電池1又はバッテリ162から出力される直流電圧を三相交流電圧に変換して、各モータ114a,124a,142aで発生する回転トルクを制御する。
制御部700は、内部にCPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成される。CPUは、制御プラグラムに従って所望の演算を実行して、後述するポンプ124の解凍制御など、種々の処理や制御を行う。ROMは、CPUで処理する制御プログラムや制御データを記憶する。RAMは、主として制御処理のための各種作業領域として使用される。制御部700は、ガス系統(300,400)や冷媒配管系500に用いられる各種の圧力センサや温度センサ、外気温センサなどの検出信号を入力し、各構成要素に制御信号を出力する。
続いて、図2に本実施形態における燃料電池1のセル2の概略構成を示す。図示するように構成されるセル2は順次積層されてセル積層体3を構成している(図3参照)。また、このように形成されたセル積層体3は、例えばその両端を一対のエンドプレート8で挟まれ、さらにこれらエンドプレート8どうしを繋ぐようにテンションプレート9が配置された状態で積層方向への荷重がかけられて締結されている。
なお、このようなセル2等で構成される燃料電池1は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして利用可能なものであるがこれに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システムとしても用いることが可能である。
セル2は、電解質、具体例として膜−電極アッセンブリ(以下MEA;Membrane Electrode Assemblyと呼ぶ)30、該MEA30を挟持する一対のセパレータ20(20a,20b)等で構成されている(図2参照)。MEA30および各セパレータ20a,20bはおよそ矩形の板状に形成されている。また、MEA30はその外形が各セパレータ20a,20bの外形よりも小さくなるように形成されている。
MEA30は、高分子材料のイオン交換膜からなる高分子電解質膜(以下、単に電解質膜ともいう)31と、電解質膜31を両面から挟んだ一対の電極(アノード側拡散電極およびカソード側拡散電極)32a,32bとで構成されている(図2参照)。電解質膜31は、各電極32a,32bよりも大きく形成されている。この電解質膜31には、その周縁部33を残した状態で各電極32a,32bが例えばホットプレス法により接合されている。
MEA30を構成する電極32a,32bは、触媒層と拡散層とで構成されている。一方の電極(アノード)32aには燃料ガス(反応ガス)としての水素ガス、他方の電極(カソード)32bには空気や酸化剤などの酸化ガス(反応ガス)が供給され、これら2種類の反応ガスによりMEA30内で電気化学反応が生じてセル2の起電力が得られるようになっている。
セパレータ20(20a,20b)はガス不透過性の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ20(20a,20b)の基材は板状のメタルで形成されたいわゆるメタルセパレータである。この基材の電極32a,32b側の面には耐食性に優れた膜(例えば金メッキで形成された皮膜)が形成されていることが好ましい。
また、セパレータ20a,20bの両面には、複数の凹部によって構成される溝状の流路が形成されている。これら流路は、例えば板状のメタルによって基材が形成されている本実施形態のセパレータ20a,20bの場合であればプレス成形によって形成することができる。このようにして形成される溝状の流路は、酸化ガスのガス流路34や水素ガスのガス流路35、あるいは冷却水流路36を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ20aの電極32a側となる内側の面には水素ガスのガス流路35が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図2参照)。同様に、セパレータ20bの電極32b側となる内側の面には酸化ガスのガス流路34が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図2参照)。さらに、本実施形態においては、隣接する2つのセル2,2に関し、一方のセル2のセパレータ20aの外面と、これに隣接するセル2のセパレータ20bの外面とを付き合わせた場合に両者の冷却水流路36が一体となり断面が例えば矩形あるいはハニカム形の流路が形成される構造となっている(図2参照)。
さらに、上述したように各セパレータ20a,20bは、少なくとも流体の流路をなすための凹凸形状が表面と裏面とで反転した関係になっている。より具体的に説明すると、セパレータ20aにおいては、水素ガスのガス流路35を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路35を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。さらに、セパレータ20bにおいては、酸化ガスのガス流路34を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路34を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。
また、セパレータ20a,20bの長手方向の端部付近(本実施形態の場合であれば、図2中向かって左側に示す一端部の近傍)には、酸化ガスの入口側のマニホールド15a、水素ガスの出口側のマニホールド16b、および冷却水の出口側のマニホールド17bが形成されている。例えば本実施形態の場合、これらマニホールド15a,16b,17bは各セパレータ20a,20bに設けられた略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図2参照)。さらに、セパレータ20a,20bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド15b、水素ガスの入口側のマニホールド16a、および冷却水の入口側のマニホールド17aが形成されている。本実施形態の場合、これらマニホールド15b,16a,17aも略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図2参照)。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ20aにおける水素ガス用の入口側マニホールド16aと出口側マニホールド16bは、セパレータ20aに溝状に形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが水素ガスのガス流路35に連通している。同様に、セパレータ20bにおける酸化ガス用の入口側マニホールド15aと出口側マニホールド15bは、セパレータ20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡通路64を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路34に連通している(図2参照)。さらに、各セパレータ20a,20bにおける冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bは、各セパレータ20a,20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡通路66を介してそれぞれが冷却水流路36に連通している。ここまで説明したような各セパレータ20a,20bの構成により、セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、セル2が積層された場合、例えば水素ガスは、セパレータ20aの入口側マニホールド16aから連絡通路61を通り抜けてガス流路35に流入し、MEA30の発電に供された後、連絡通路62を通り抜けて出口側マニホールド16bに流出することになる。
第1シール部材13a、第2シール部材13bは、ともに複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成されているものである(図2参照)。これらのうち、第1シール部材13aはMEA30とセパレータ20aとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20aのうちガス流路35の周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、第2シール部材13bは、MEA30とセパレータ20bとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20bのうちガス流路34の周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接するセル2,2のセパレータ20bとセパレータ20aとの間には、複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成された第3シール部材13cが設けられている(図2参照)。この第3シール部材13cは、セパレータ20bにおける冷却水流路36の周囲の部分と、セパレータ20aにおける冷却水流路36の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。
なお、第1〜第3シール部材13a〜13cとしては、隣接する部材との物理的な密着により流体を封止する弾性体(ガスケット)や、隣接する部材との化学的な結合により接着する接着剤などを用いることができる。例えば本実施形態では各シール部材13a〜13cとして弾性によって物理的にシールする部材を採用しているが、この代わりに上述した接着剤のような化学結合によってシールする部材を採用することもできる。
枠状部材40は、MEA30とともにセパレータ20a,20b間に挟持される例えば樹脂からなる部材(以下、樹脂フレームともいう)である。例えば本実施形態では、薄い枠形状の樹脂フレーム40をセパレータ20a,20b間に介在させ、当該樹脂フレーム40によってMEA30の少なくとも一部、例えば周縁部33に沿った部分を表側と裏側から挟持するようにしている。このように設けられる樹脂フレーム40は、締結力を支持するセパレータ20(20a,20b)間のスペーサとしての機能、絶縁部材としての機能、セパレータ20(20a,20b)の剛性を補強する補強部材としての機能を発揮する。
燃料電池1の構成について簡単に説明すると以下のとおりである(図3等参照)。本実施形態における燃料電池1は、複数の単セル2を積層したセル積層体3を有し、セル積層体3の両端に位置する単セル2,2の外側に順次、出力端子5付きの集電板6、絶縁板(図示省略)およびエンドプレート8が各々配置された構造となっている(図3参照)。このようなセル積層体3はテンションプレート9によって積層状態で拘束されている。テンションプレート9は両エンドプレート8,8間を架け渡すようにして設けられているもので、例えば一対がセル積層体3の両側に対向するように配置される。なお、符合12は、複数の弾性体(図示省略)をセル2の積層方向から挟持する一対のプレッシャプレートである。
続いて、本実施形態の燃料電池システム100において、煩雑で時間を要する処理を行うことなく燃料電池1(ないしは当該燃料電池システム100)を良好に再起動させるための構成について説明する(図4等参照)。
上述したように、本実施形態では、制御部700を用い、当該燃料電池システム100が搭載された移動体(例えば車両)の環境情報に基づいて次回再起動時に燃料電池1が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように燃料電池1の水分量を制御することとしている。これによれば、煩雑で時間を要する停止処理を行うことなく、燃料電池1を良好に再起動することが可能な状態とすることができる。
ここで、良好な再起動を実現するための構成例について概略図を用いて説明する(図4参照)。図1に示した構成に加え、本実施形態の燃料電池システム100は、冷却水出口温度計測器146、酸化ガス出口温度計測器117、酸化ガス出口圧力計測器118、電流計測器168をさらに備えている。なお、特に図示してはいないが、移動体(例えば車両)には外気温を計測するための手段(例えば外気温計)、現在位置を把握するための手段(例えばGPSナビゲーションシステム)が別途設けられている。
冷却水出口温度計測器(T1)146は、冷媒循環流路141上であって燃料電池1の後段となる位置に設けられているものであって、当該燃料電池1を冷却した後の当該冷媒(冷却水)の温度を計測する(図4参照)。酸化ガス出口温度計測器(T2)117は、酸化オフガスが流れる排出路112上であって燃料電池1の後段となる位置に設けられているものであって、当該燃料電池1から排気された酸化オフガスの温度を計測する。酸化ガス出口圧力計測器(P1)118は、酸化オフガスが流れる排出路112上であって燃料電池1の後段となる位置(例えば上述の酸化ガス出口温度計測器117の後段)に設けられているものであって、当該燃料電池1から排気された酸化オフガスの圧力を計測する。さらに、電流計測器168は、燃料電池1の両ターミナル(図4において符合6で示している)に接続され、当該燃料電池1にて生じている電流値を計測する。
また、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池1の起動時の温度と当該燃料電池1の内部水分量との関係から得られる起動判断マップを備えている。このような起動判断マップの一例を図5に示す。図中で例示しているように、起動時温度が例えば5℃(春、秋季)の場合、起動可能な水分量(g/セル)の上限値がWOであるのに対し、起動時温度が−20℃(冬季)の場合、起動可能な水分量の上限値はWOよりもかなり低いWWであり、起動可能な範囲がきわめて狭くなる。つまり、起動時温度が低くなる状況(特に冬季)のときほど、水分量を起動可能範囲に収めるための制御の重要性が増す。
本実施形態の燃料電池システム100における制御部700は、移動体が現在位置する地域に関する情報、月日から得られる季節や時候に関する情報、当該時点での外気温に関する情報などに基づき、燃料電池1の再起動時に達しうる最低温度、例えば翌朝の予想最低気温(最低温度)を予想する。次に、起動判断マップを参照し、様相最低気温(最低温度)から起動可能範囲内での水分量の上限値を求める。そうしたら、当該燃料電池1の水分量がこの上限値以下となるように制御し、運転を停止させる。
制御部700による制御は、例えば燃料電池1の運転時における電流値、燃料電池1自体の温度などの情報に基づき、燃料電池内部の水分量を管理する。ここで、詳細な説明は省くが、燃料電池1の内部水分量は例えば以下のような技術ないしは原理に基づいて制御することができる。
すなわち、例えば本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池1への流入水分量および排出水分量、ならびに燃料電池1における生成水分量から当該燃料電池1における水収支を判断する。このような判断は、例えば、燃料電池1への流入ガスの物理量、燃料電池1からの排出ガスの物理量、および燃料電池1の状態量に基づき、流入水分量、排出水分量として燃料電池1から気体成分として排出される水分量、および液体成分として排出される水分量、ならびに生成水分量を算定する手段を用いることによって行うことができる。この場合、燃料電池1への流入水分量、燃料電池1からの排出水分量、および生成水分量を算定し、これら算定値に基づいて当該燃料電池1における水収支を判断することができる。そして、その結果、燃料電池1の内部に残留する水分量を把握し、内部における湿潤状態を判定することが可能である。
もう少し具体的な説明を加えておくと、燃料電池システム100においては、例えば流入ガスの物理量として流量、圧力、および湿度または露点温度を用い、また、排出ガスの物理量としては、流量、圧力、および、湿度もしくは露点温度または温度を用いることによって水収支を正確に判断することができる。この場合であれば、流入ガスの流量および圧力から単位時間あたりの流入ガスの体積を算出し、これと湿度(相対湿度でも絶対湿度でもよい)または露点温度、つまり流入ガスの気体成分としての水分の含有率とから、燃料電池1へ気体成分として持ち込まれる水の量すなわち流入水分量が得られる。また、同様にして排出ガスの流量、圧力、および湿度または露点温度から、燃料電池1から気体成分として排出される水分量が得られる。さらに、発電電流は、燃料電池1における流入ガス(燃料ガスと酸化ガス)の反応量に相当するので、発電電流から単位時間あたりのその反応によって生じる生成水分の量が得られる。
以上の原理に従い、燃料電池1の内部水分量は、例えば冷却水出口温度計測器146で確認しつつ冷媒(冷却水)温度を調節することによって制御することができる。また、この場合には、燃料電池内水分計算量(以下、WCと表す)と燃料電池限界水分量(以下、WX(X=WまたはO)と表す)の差分をうめるように冷却水出口温度T1を制御する。ここで、燃料電池内水分計算量WCは以下の式に従って求めることができる。
[数1]
C = WCA + WI − WT2 + α
ただし、
CA:酸化ガス供給路111における燃料電池入口の水分量(つまり外部から供給される空気に含まれている水分量)
I :電流掃引による水分量(発電時の生成水)
T2:酸化オフガスが流れる排出路112における燃料電池出口の水分量
α :補正項
燃料電池1における酸化オフガス入口の水分量WCAは、例えば加湿器115の加湿特性マップから算出することができる。また、酸化オフガス出口の水分量WT2は、当該出口温度、圧力下での飽和水蒸気圧曲線を利用して求めることができる。電流掃引による水分量WI は、電流値から生成水量の計算を行うことによって求めることができる。なお、補正項αは、燃料電池1の性能変化の影響や経年変化による影響を考慮するためのものである。補正項αは、例えば半年に1回など行われる当該移動体の検査時、併せて修正しておくことが望ましい。
上述したような燃料電池システム100の場合、内部水分量が燃料電池限界水分量WX の値以下となるように燃料電池1を運転することで、予想される気温条件下でも再起動可能な状態を保つ。これによれば、特に冬季において、運転時に低温起動可能な水分量制御を行い、氷点下であっても良好に起動させることが可能となり、暖気運転なしで起動させることも可能である。したがって、低温起動時に冷却水を加熱するための電気ヒータ、あるいは低温起動時に電流を引いて自立起動を可能とするためのAC抵抗計測装置といったような従来用いられていたような機器も不要である。
つまり、従来の車載用燃料電池1を氷点下の状況で起動させる場合には、事前に停止運転(湿潤ガスによる掃気、ならし運転)や起動時の外部熱源(ヒータ)による加熱等、余分なシーケンスや機構を要しているのが実情である。この点、本実施形態の燃料電池システム100によれば、燃料電池1内の水分量制御を運転時から行うことにより、このような低温独自の機構やシーケンスを省けることができるという利点がある。
ちなみに、例えば夏季のように起動温度を特に考慮しなくてもよいような時期においては、燃料電池1の耐久性が最も延びる最適水分量になるよう冷却水出口温度T1を制御することも好ましい。こうした場合、再起動が可能な範囲内にて燃料電池の水分量が多い状態を保つことができるから、燃料電池の運転効率、性能、耐久性などの向上を図れるという点で有利である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態では、最低温度に達しうるのは明け方である場合について説明したがこれは一例すぎず、予想最低温度は時候や地域などに応じてケースバイケースで判断されるべきことはいうまでもない。また、燃料電池1の再起動の時間が確定しているならば当該時間における予想気温を利用しても構わない。
また、上述した実施形態では現在位置情報を得るための手段の一例としてGPSナビゲーションシステムを例示したが、この他の手段を利用しても構わないことはいうまでもない。例えば、インターネットの天気情報サイトにアクセスして当該地域のリアルな天気情報を入手してもよいし、何年か分の蓄積情報に基づいてより精度の高い最低気温情報を入手してもよい。
また、本実施形態では燃料電池1の通常の再起動に関して説明したが、例えば移動体の出荷時に当該移動体に搭載された燃料電池1の暖機運転を行うこととしてもよい。例えば、環境情報として移動体の仕向け地および出荷時期を加味した情報を用い、この環境情報に基づいて次回再起動時に当該燃料電池1が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように当該移動体の出荷時に燃料電池1を暖機運転しておく。このようにして燃料電池1の水分量をあらかじめ制御しておけば、移動体が寒冷地に出荷された後の最初の起動時、良好な再起動を実現することが可能である。
本実施形態における燃料電池システムの構成を示す図である。 セル積層体のセルを分解して示す分解斜視図である。 燃料電池スタックの構造例を概略的に示す斜視図である。 本実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池を良好に再起動させるための主な構成について示す概略図である。 起動判断マップの一例を示す図である。
符号の説明
1…燃料電池、100…燃料電池システム、300…酸化ガス配管系(ガス配管系)、400…燃料ガス配管系(ガス配管系)、700…制御部

Claims (8)

  1. 反応ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、該燃料電池に反応ガスを供給するためのガス配管系と、発電要求に応じて前記反応ガスの供給状態の変更および前記燃料電池内の水分量の調整を行う制御部と、を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記制御部により、当該燃料電池システムが搭載された移動体の環境情報に基づいて次回再起動時に前記燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように前記燃料電池の水分量を制御する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御部により、前記予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内にて前記燃料電池の水分量が最も多い状態となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記環境情報として前記移動体の仕向け地および出荷時期を加味した情報を用い、この環境情報に基づいて次回再起動時に当該燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように当該移動体の出荷時に前記燃料電池を暖機運転し、該燃料電池の水分量を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池の起動時の温度と当該燃料電池の内部水分量との関係から得られる起動判断マップを利用して再起動が可能な水分量の範囲を求めることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  5. 反応ガスの電気化学反応により発電する燃料電池と、該燃料電池に反応ガスを供給するためのガス配管系と、発電要求に応じて前記反応ガスの供給状態の変更および前記燃料電池内の水分量の調整を行う制御部と、を備えた燃料電池システムの制御方法において、
    当該燃料電池システムが搭載された移動体の環境情報を取得し、該取得した環境情報に基づいて次回再起動時に前記燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように前記燃料電池の水分量を制御する
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  6. 前記予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内にて前記燃料電池の水分量が最も多い状態となるように制御することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システムの制御方法。
  7. 前記環境情報として前記移動体の仕向け地および出荷時期を加味した情報を用い、この環境情報に基づいて次回再起動時に当該燃料電池が達しうる最低温度を予想し、当該予想最低温度の場合にも再起動が可能な範囲内となるように当該移動体の出荷時に前記燃料電池を暖機運転し、該燃料電池の水分量を制御することを特徴とする請求項5または6に記載の燃料電池システムの制御方法。
  8. 前記燃料電池の起動時の温度と当該燃料電池の内部水分量との関係から得られる起動判断マップを利用して再起動が可能な水分量の範囲を求めることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の燃料電池システムの制御方法。
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