JP2008064889A - 天体観賞装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内から実際の星座などを観ながら、その天体に関する各種の情報を適正に観えるように表示する。
【解決手段】車両10に設けている天体観賞装置24は、ナビゲーションシステムから自車位置、方位及び日時を取得することにより、乗員がガラスルーフ18を通して観る天体を特定し、その天体に関する付加情報に基づいた映像データを生成し、プロジェクタ28を用いて、映像データに応じた映像をガラスルーフに投影する。このガラスルーフには、車室12側の面の光り反射率が高く、車外側の面の光り反射率の低い反射シート46を貼付しており、これにより、乗員が、ガラスルーフを通して実際の天体の天体を観ながら、ガラスルーフに投影される映像を観ることができ、天体を観賞するときの高いエンターテイメント性が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室内から天体観察、観賞などを可能とする天体観賞装置に関する。
車両には、天井面にサンルーフやスライドルーフ(以下、一例としてサンルーフとする)などが設けられた車両がある。サンルーフは、天井面に形成した開口に、ガラス板を着脱可能ないしスライド可能に配設し、ガラス板を取り外すことにより外気の導入が可能となると共に、乗員に開放感をもたらす。また、ガラス板を装着した状態であっても、昼間は、車室内への外光の導入が可能となり、夜間においては、星空を観ることができる。
ところで、星空を観賞するときに、星の名前や、それぞれの星が形成する星座名などの知識があると、より大きな楽しみが得られる。ここから、特許文献1では、季節、方位データなどを入力することにより、そのときに視認できる星座データを選択し、選択した星座データに応じた星座像を、透明サンルーフの内側面に投影する車両用星座表示装置を提案している。
一方、特許文献2では、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子などを用いた柔軟なシートを表示手段とし、この表示手段を車室の天井内面にならって設け、星座などの天体の映像や、天体に関する付加情報などを表示するように提案しており、これにより、サンルーフなどが設けられていない車両であっても、車室内のエンターテイメント性を高めることができるようにしている。
また、近年では、GPSを用いたナビゲーションシステムが普及しており、ここから、特許文献2では、このナビゲーションシステムを用いることにより、自車位置、方位、日時などを取得して、その時点での正確な星座などの天体の映像を表示するように提案している。
しかしながら、車室の天井面に表示する天体の映像は、実際の星空と異なるものである。また、透明なガラスの表面に画像を投影するためには、ガラス面に照射した光が反射しなければならないが、単に光の反射率を高くすると、外光はもちろん、星の光も反射されてしまうため、車室内から実際の星座を視認することが困難となってしまうという問題がある。
実公平4−14770号公報 特開2002−328624号公報
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、車室内から実際の星座などの天体の確実な視認を可能としながら、視認される天体に関する各種の情報を表示可能とする天体観賞装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、車室と車外とを区画する透明部材を通して視認される天体に関する付加情報を表示する天体観賞装置であって、自車位置、方位及び現在日時を取得する取得手段と、前記天体に関するデータ及び天体に関する付加情報を含む天体データが記憶されている天体データ記憶手段と、前記条件取得手段によって取得される自車位置、方位及び日時に基づいて特定した前記透明部材を通して視認可能な天体に対する前記付加情報に基づいた映像データを生成する映像データ生成手段と、前記透明部材を通して前記天体を視認可能としながら透明部材の表面に前記映像データに基づいた映像を表示する表示手段と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、自車位置、方位及び日時を取得し、その時点で、ガラスルーフなどの透明部材を通して乗員が観ることができる天体を特定し、例えば、星座名、星座を示す図形、恒星名などの特定した天体に対する付加情報に基づいた映像データを生成する。
ここで、表示手段は、映像データに基づいた付加情報を透明部材上に表示する。このとき、表示手段は、実際の天体が透明部材を通して視認可能となるようにしながら、映像データに応じた映像を表示する。
これにより、実際の天体を観ながら、その天体に関する各種の情報を把握することができるので、高いエンターテイメント性が得られる。
請求項2に係る発明は、前記表示手段が、前記透明部材に設けられて透明部材の車外側の面と車室内側の面とで光反射率を異ならせた反射部材と、前記反射部材上に前記映像データに基づいた映像を投影する投影手段と、を含むことを特徴とし、請求項3に係る発明は、前記反射部材が、車外側の面の光反射率が低くされ、車室内側の面の光反射率を高くしていることを特徴とする。
この発明によれば、例えば、光学的異方性を有する部材などを用いて、一方の面と他方の面との間で光の反射率が異なる反射部材を形成する。これにより、光反射率が低い面に照射された光が透過し、反射率の高い面に照射された光が反射される。
ここで、反射率の低い面を車外へ向けて反射部材を透明部材に配置する。これにより、車室内から実際の天体を視認しながら、透明部材上に投影される付加情報の映像を視認することができる。
請求項4に係る発明は、前記表示手段が、前記透明部材に設けられて光透過率を変更可能な透過率可変部材と、前記映像データに応じて前記透過率可変部材を作動する作動手段と、前記透過率可変部材に前記映像データに基づいた映像を投影する投影手段と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、光透過率を変更することにより、光を通す領域と光を反射させる領域を形成可能な光透過率可変部材を透明部材に配置して、この光透過率可変部材に、投影手段によって映像を投影する。
このとき、少なくとも実際の天体に対応する領域の光透過率を高くすると共に、映像に対応する領域の光透過率を低くすることにより、実際の天体を観ながら、その天体の関する情報を合わせて観ることができる。
請求項5の発明は、前記表示手段が、前記透明部材に設けられて、前記映像データに応じた映像を表示すると共に、非映像領域の光を透過可能であることを特徴とし、請求項6の発明は、前記表示手段が、EL素子であることを特徴とする。
この発明によれば、有機EL素子などを用いて表示手段を形成する。このときに、映像領域では発光することにより映像を表示し、非映像領域では、光が透過するように表示手段を形成する。
これにより、実際の天体を、透明部材を通して観ながら、透明部材上にその天体に関する各種の情報を表示することができる。
さらに、請求項7に係る発明は、前記透明部材を通して視認可能な上空を撮像する撮像手段を含み、前記撮像手段の撮影画像に基づいて前記特定する天体の補正ないし映像データの補正を行うことを特徴とする。
この発明によれば、撮像手段を用いて、乗員が透明部材を通して視認できる天体を撮影する。これにより、車両に対するそれぞれの天体の位置を適正に把握することができ、標高の高低などによる自車位置、方位、日時などに誤差が生じても、その誤差を補正することが可能となる。
ここで、本発明では、少なくとも、映像データを補正することにより、実際の観える天体に対する情報の表示位置のズレを防止し、該当天体に対する正確な情報の表示が可能となる。
なお、透明部材に対する乗員の視点位置によって、透明部材を通して観える天体や、天体の位置も変化する。ここから、車室内の乗員を撮影する撮影手段を設け、この撮影手段によって撮影した乗員位置や、乗員の頭部、目などの位置を取得することにより、乗員が観る天体を適正に把握することができより好ましい。
以上説明したように本発明によれば、ガラスルーフなどの透明部材を通して実際の天体を観ながら、その天体に対する各種の付加情報を乗員が確実に視認できるように、透明部材上に表示することができる。これにより、車室内のエンターテイメント性の大幅の向上を図ることが可能となるという優れた効果が得られる。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1には、本実施の形態に適用した車両10の要部の概略構成を示している。なお、図1では、車両前方側を矢印FR方向で示し、車両上方側を矢印UP方向で示している。
この車両10は、車室12の上部がルーフパネル14で覆われている。また、このルーフパネル14には、サンルーフ16が設けられている。サンルーフ16は、例えば、ルーフパネル14の所定位置に形成された略矩形形状の開口内にガラスなどを用いた透明のガラスルーフ18が嵌め込まれている。
これにより、車両10では、ガラスルーフ18を透過した光が、車室12内に差し込むようになっている。また、車両10では、乗員が着座しているシート20のシートバック22を倒すことにより、車室12内に居ながらにしてガラスルーフ18を通して上空の視認が可能となっており、晴れた夜間であれば、星空の観賞が可能となっている。
なお、サンルーフ16では、例えば、スライド機構などによってガラスルーフ18が、ルーフパネル14の開口を開放する方向へ移動可能か、あるいは、着脱機構によって取り外し可能であり、これにより、ルーフパネル14に形成されている開口が開放可能となっている。
また、サンルーフ16には、車室12側の面に、図示しないサンシェードが設けられており、このサンシェードによってガラスルーフ18の車室内側の面を覆うことにより、外光が遮断されるようになっている。
このような車両10及びサンルーフ16の基本的構成は、公知の一般的構成を適用することができる。
ところで、図2に示されるように、車両10には、天体観賞装置24が設けられている。天体観賞装置24は、天体観賞装置24の作動を制御するコントローラ26及び、所定の映像を投影するプロジェクタ28を含んでいる。コントローラ26は、図示しないCPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータ及び各種のインターフェイスを備えており、各種のデータ処理と共に、画像処理を行い、プロジェクタ28によって投影する映像データを生成し、この映像データをプロジェクタ28へ出力する。
また、天体観賞装置24には、天体データ記憶手段として、メモリディスク30がコントローラ26に装着されるようになっている。このメモリディスク30には、天体データとして、各天体の位置データ、天体が形成する星座データ、天体や星座の名称及び各種の付加情報が記憶されている。
コントローラ26は、メモリディスク30から所定の天体や星座に関するデータを読み出すと、読み出したデータに基づいて前記映像データを生成する。このときの映像データとしては、例えば、星座名や主要な恒星名、星座に対応する図形などを映像として表示するデータとなっている。
一方、車両10には、ナビゲーションシステム32が設けられている。このナビゲーションシステム32は、例えば、ナビゲーション本体34と、GPS(global positioning system)アンテナ36及びジャイロセンサ38等を含んでいる。また、ナビゲーション本体34には、地図データが記憶されたデータディスク40が装着されている。
このナビゲーションシステム32は、GPSアンテナ36及びジャイロセンサ38等によって、自車位置(緯度及び経度)及び進行方向等に関する情報を取得し、地図データに基づいて自車位置の補正を行う。また、ナビゲーションシステム32は、図示しないモニタに、データディスク40に記録された地図データに基づいた地図画像と共に地図画像上の自車位置等を表示する。すなわち、ナビゲーションシステム32では、電波航法、自立航法、マップマッチングなどを適用して、自車の現在位置を取得して、所定の表示を行なう。
なお、ナビゲーションシステム32としては、ルート案内や、地図上の各種の情報の表示などの公知の機能を含む一般的構成を適用することができる。
ナビゲーションシステム32のナビゲーション本体34は、天体観賞装置24のコントローラ26に接続しており、コントローラ26は、ナビゲーション本体34から自車位置、進行方向及び日時(日付と時刻、以下、時刻とする)に関するデータを取得する。
一方、図1に示されるように、天体観賞装置24では、プロジェクタ28が車室12内のコンソールボックス42内などの予め設定された位置に配設されている。
プロジェクタ28は、サンルーフ16のガラスルーフ18へ向けて光を照射するようになっており、天体観賞装置24では、ガラスルーフ18をスクリーンとして、映像を投影するようになっている。なお、プロジェクタ28を設置位置としては、ガラスルーム18上に映像を投影可能であれば、この位置に限るものではない。
車両10では、乗員がシートバック22を倒した状態で、サンルーフ16のガラスルーフ18を通して視認可能な天体が、自車位置、方位(車両前方側の方位)及び時刻によって変化する。
天体観賞装置24のコントローラ26では、ナビゲーションシステム32から自車位置、方位及び時刻を取得すると、車両10の位置、車両前方の方位及び時刻から、シートバック22を倒した状態で乗員が、ガラスルーフ18を通して視認することができる天体を特定し、特定した天体に対する天体データを、メモリディスク30から読み出す。
また、コントローラ26は、読み出した天体データに基づいて映像データを生成する。このときに、コントローラ26は、ガラスルーフ18を通して視認される天体と、該当天体に対する映像が重なるように映像データを生成するようにしている。
この天体観賞装置24には、室内カメラ(図示省略)が設けられており、この室内カメラによって撮影される室内画像から、乗員の頭部の位置を抽出し、この抽出位置に基づいて、ガラスルーフ18に投影する映像の位置等の補正を行うことにより、乗員がガラスルーフ18を通して観る天体と、天体に関する映像の位置が適正となるようにしている。
一方、図3に示されるように、ガラスルーフ18は、透明なガラス板44の車室12内側の面に、光学的異方性を有する材料を用いて形成した反射シート46が貼付されている。この反射シート46は、光学的異方性を有する材料によって一方の面に照射される光に対する反射率が低く、他方の面に照射される光に対する反射率が高くなっており、反射率の低い面が外方となり、反射率の高い面が車室12内側となるようにガラス板44に貼付されている。
これにより、車外からガラスルーフ18に照射される光は、ガラス板44及び反射シート46を透過して車室12内に達する。これに対して、車室12内からガラスルーフ18に照射される光は、反射シート46で反射される。したがって、乗員は、車室12内からガラスルーフ18を通して上空の天体が視認可能となっている。また、プロジェクタ28から照射された光がガラスルーフ18の表面で反射されることにより、ガラスルーフ18をスクリーンとして映像データに応じた映像が重ね合わせられて視認される。
なお、メモリディスク30、データディスク40としては、DVD、HDDなどの任意の記憶媒体を用いることができる。また、天体データ記憶手段としては、メモリディスク30に限らず、半導体メモリなどの任意の記憶手段を適用することができる。
以下に、第1の実施の形態に適用した天体観賞装置24の作用を説明する。車両10には、ナビゲーションシステム32が設けられており、このナビゲーションシステム32によって、自車位置、方位、時刻などが演算され、ルート案内などが行なわれる。また、車両10には、サンルーフ16が設けられており、乗員は、車室12内に居ながら、サンルーフ16のガラスルーフ18を通して、星座などの天体を観ることができるようになっている。
ところで、車両10に設けているサンルーフ16のガラスルーフ18は、ガラス板44に反射シート46が貼付されている。この反射シート46は、光学的異方性を有する材料を用い、一方の面の反射率が低く、他方の面の反射率が高くなるように形成されている。また、反射シート46は、反射率の低い面が車外側となり、反射率の高い面が車室12側となるように配置されてガラス板44に貼付されている。
これにより、図4(A)に示されるように、車室12内側から上空の天体を確実に視認することができる。なお、図4(A)及び図4(B)では、天体の一例として、シリウス及びオリオン座を形成する主要な恒星の概略を図示している。
一方、車両10には、天体観賞装置24が設けられている。この天体観賞装置24は、プロジェクタ28を備えており、このプロジェクタ28によって天体に関する付加情報をガラスルーフ18に投影するようにしている。
ここで、乗員が駐車した車両10の車室12内から天体を観るときに、天体観賞装置24の図示しない電源スイッチをオンすると、コントローラ26は、ナビゲーションシステム32で取得している自車位置、方位及び時刻などを読み込む。
コントローラ26は、自車位置、方位、時刻を取得すると、自車位置、方位、時刻とメモリディスク30に記録されている天体データから、ガラスルーフ18を通して視認される天体を特定する。このとき、図示しない室内カメラを用いて、ガラスルーフに対する乗員の視点位置を的確に把握することにより、乗員が視認可能な天体の正確な特定が可能となる。
この後、特定した天体に関する付加情報をメモリディスク30から読み込み、映像データを生成して、プロジェクタ28へ出力することにより、ガラスルーフ18をスクリーンとして天体に関する付加情報の映像が投影される。
このとき、ガラスルーフ18には、室内12側の面に反射シート46が貼付され、また、この反射シート46の室内12側の面の反射率が高く、光を反射し易くなっている。
これにより、図4(A)に示される天体がガラスルーフ18を通して視認されているときに、例えば、天体の付加情報として、星座名、星座の成す図形、主要な恒星の名称などを映像として投影するときには、図4(B)に示されるようになる。
すなわち、ナビゲーションシステム32から取得される車両10の位置、方位及び時刻が、ガラスルーフ18を通してシリウスとオリオン座が見えるときには、オリオン座を示す図形を形成する線分の映像と、「シリウス」及びオリオン座の主要な恒星(ここでは、「ペテルギウス」及び「リゲル」)を表示する映像を、ガラスルーフ18へ投影する。
このとき、ガラスルーフ18に、車室12内側の光反射率を高くする反射シート46を貼付していることにより、プロジェクタ28によってガラスルーフ18に投影される映像を、車室12内の乗員が的確に視認することができる。
これにより、ガラスルーフ18を通して星空を眺めるのみでなく、視認されるそれぞれの星(恒星)が、どのような星座に属するかや、名称を認識することができ、また、天体観賞装置24では、ガラスルーフ18を通して実際の天体を観るので、高いエンターテイメント性が得られる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、第2の実施の形態の基本的構成は、前記した第1の実施の形態と同じであり、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同等の部品には、同じ符号を付与してその説明を省略する。
図5には、第2の実施の形態に係る、天体観賞装置50の概略構成を示している。この天体観賞装置50は、撮像カメラ52を備えており、この撮像カメラ52がコントローラ54に接続している。
撮像カメラ52は、例えば、車両10のウインドガラスの上端部で乗員(運転者)の視界の妨げにならない位置(例えば、ルームミラーの裏側など)、ルーフパネル14上など、上空を撮影可能な位置に配設される。また、撮像カメラ52は、乗員がシートバック22を倒した状態で、ガラスルーフ18を通して観る方向へ向けられて取り付けられる。
これにより、撮像カメラ52は、乗員がガラスルーフ18を通して観る領域を、画像として撮影可能となっており、撮影した画像データがコントローラ54に読み込まれる。
コントローラ54は、前記したコントローラ26と同様に、ナビゲーションシステム32から取得する自車位置、方位、時刻に基づいて、映像データを生成する。
また、コントローラ54は、自車位置、方位、時刻に基づいて、乗員がガラスルーフ18を通して視認可能な主要な天体の配列像を生成する。これ共に、コントローラ54は、撮像カメラ52により星空の画像撮影を行ない、撮影画像の画像データに対して所定の画像処理を行うことにより、実際の主要な天体(例えば、比較的明るい恒星)の配列像を生成する。
この後、コントローラ54は、ナビゲーションシステム32から取得した自車位置、方位、時刻に基づいた配列像と、実際の配列像を比較することにより、ズレを算出する。
すなわち、図6に示されるように、撮像カメラ52の撮影画像に応じた天体の位置を○印として示す配列像56と、ナビゲーションシステム32から取得した情報と天体データに基づいた天体の位置を●印として示す配列像58との間で、ズレが生じていることがある。
このような配列像56、58のズレは、ナビゲーションシステム32によって演算した自車位置、方位、時刻、特に方位や時刻の誤差や、車両10が標高の高い位置にあるとき、車両10を傾斜した状態で駐車しているとき、などの各種の要因によって生じる可能性がある。このようなときに、ガラスルーフ18に天体に関する付加情報の映像をガラスルーフ18に投影すると、ガラスルーフ18を通して視認される天体と、ガラスルーフ18に投影される映像の間にズレが生じてしまう。
ここから、コントローラ54では、自車位置、方位、時刻に基づいて生成した配列像58と、撮像カメラ52の画像撮影によって作成した実際の配列像56を比較し、配列像58を配列像56に合わせる補正データを生成し、この補正データに基づいて映像データを補正する。
これにより、ガラスルーフ18を通して観える天体と、それぞれの天体に対する付加情報の映像とをガラスルーフ18上で適正に重ね合わせることができ、適正な付加情報の表示と、正確な天体観賞が可能となる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。なお、第3の実施の形態において、前記した第1又は第2の実施の形態と同等の部品には、同じ符号を付与して、その説明を省略する。
図7には、第3の実施の形態に係る天体観賞装置60の概略構成を示している。この天体観賞装置60は、液晶パネル62及び液晶パネル62を駆動する液晶駆動回路64を備え、液晶駆動回路64が、プロジェクタ28、撮像カメラ52等と共にコントローラ66に接続されている。
コントローラ66の基本的構成は、前記したコントローラ54の機能に加え、映像データに応じて液晶パネル62を駆動するようになっている。
図8に示されるように、液晶パネル62は、ガラス板44の車室12側の面に取り付けられている。この液晶パネル62は、偏向板68A、68Bと、電極付ガラス70A、70Bを備え、電極付ガラス70A、70Bの間に液晶空間72が形成されている。
この液晶パネル62では、通常は、光透過性が高くなっているが、電極付ガラス70A、70Bの間に所定電圧を印加して電界を生じさせることにより、液晶空間70内で液晶分子が電界と並行に配列される。これにより、車室12側から偏向板68Bを通過した光が、偏向板68Aで反射されるようになっている。
液晶駆動回路64は、コントローラ66から入力される駆動信号に応じて液晶パネル62を駆動することにより、液晶パネル62上に、光透過領域74と光不透過領域76を形成するようにしている。
また、天体観賞装置60では、この液晶パネル62をスクリーンとして映像データに応じた映像を投影する。このときに、液晶パネル62では、光不透過領域76のみに映像が投影されるようになっている。
ここで、コントローラ66は、天体データに基づいた駆動信号を液晶駆動回路64へ出力する。このときの駆動信号は、ガラスルーフ18を通して実際の天体が視認可能となるように、天体に対応する所定領域が、光透過領域となるようにしている。
これにより、例えば、図9(A)に示される天体がガラスルーフ18(液晶パネル62)を通して視認されるときには、図9(B)に示されるように、液晶パネル62では、各天体を含む所定範囲の領域が光透過領域74となり、それ以外の領域が光不透過領域76となる。
この液晶パネル62をスクリーンとして、映像データに応じた映像を投影することにより、実際の天体を観ながら、その天体によって形成される星座、主要な天体の名称を的確に認識することができる。
なお、ここでは、ガラスルーフ18を通して視認される天体に対応する領域を光透過領域74として、それ以外の領域を光不透過領域76としたが、液晶パネル62の駆動はこれに限るものではない。
例えば、映像データに基づいて駆動信号を生成し、文字や線などの画像部分に対応する領域が光不透過領域76となり、それ以外の領域が光透過領域74となるようにしても良い。
すなわち、図10に示されるように、星座の示す図形を形成する線(線分)や、星座名、恒星名などの画像に対応する領域を光不透過領域76として、それ以外の領域を光透過領域74とするように液晶パネル62を駆動するようにしても良い。
これにより、映像を投影するのに必要な部分のみが光不透過領域76とすることにより、実際の夜空を大きく観ることができ、高いエンターテイメント性が得られる。
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。なお、第4の実施の形態において、前記した第1ないし第3の実施の形態と同等の部品には、同じ符号を付与してその説明を省略する。
図11には、第4の実施の形態に係る天体観賞装置80の概略構成を示している。第4の実施の形態に適用した天体観賞装置80では、プロジェクタ28に換えてEL(Electro Luminescence)ディスプレイ82及びELディスプレイ82を駆動するEL駆動回路84が設けられている。
これにより、天体観賞装置80では、映像データがEL駆動回路84に入力されることにより、映像データに応じた映像が、ELパネル82上に表示されるようになっている。
図12に示されるように、ELディスプレイ82は、シート状に形成されて、ガラス板44の車室12側の面に接着されている。
このELディスプレイ82は、ガラス基板上にITO電極層(陽極)、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び電極層(陰極)(何れも図示省略)が順に積層された有機EL素子を用いており、IOT電極層からホールを注入するとともに、電極から電子を注入することにより発光層で白色の光を発する。
また、このELディスプレイ82は、透明に形成されており、一方の面から入射された光が他方の面へ透過するようになっている。
このELディスプレイ82は、例えば、ガラス基板側の面が車室12内側となるように、ガラス板44の車室12内側の面に配設されている。
これにより、車室12内の乗員は、ガラスルーフ(ガラス板44及びELディスプレイ82)を通して、上空の天体を視認できるようになっている。これと共に、車室12内の乗員は、ELディスプレイ82から発せられる光(白色光、図12の破線で示す発光点から発せられ射出される光)を、同時に視認できるようになっている。
コントローラ86は、ナビゲーションシステム32から取得する自車位置、方位及び時刻と天体データに基づいて、ガラスルーフ18を通して視認される天体に対する付加情報とする映像データを生成し、この映像データをEL駆動回路84へ出力する。
これにより、プロジェクタ28を用いることなく、例えば、図4(A)に示される天体がガラスルーフ18を通して視認されるときに、図4(B)に示されるのと同じように、天体に関する各種の付加情報を、適正に表示することができる。
したがって、実際の天体を目視しながら、星座名や星座の形状、主要な恒星の名称などを知ることができ、高いエンターテイメント性が得られる。
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、第1の実施の形態では、光学的異方性を有する材料によって形成した反射シート46を用いたが、これに限らず、車室12内側の面の反射率が高く、車外側の面の光反射率が低く光透過性の高いものであれば、任意の材質を用いることができる。
また、本実施の形態では、サンルーフ16のガラスルーフ18を通して観られる天体に対して、付加情報を投影ないし表示するようにしたが、ガラスルーフ18に限らず、例えば、フロントウインドガラスを通して天体を観ることができるときには、フロントウインドガラスに、天体に関する付加情報の表示ないし投影を行なうものであっても良い。
また、複数のガラスルーフがあるときや、ガラスルーフとウインドガラスなどに付加情報を表示ないし投影するときには、プロジェクタ28などの投影手段や、ELディスプレイ82などの表示手段を、それぞれのガラス面に対して設ければよい。
第1の実施の形態に係る車両の要部の概略構成図である。 第1の実施の形態に係る天体観賞装置の概略構成図である。 第1の実施の形態に係るガラスルーフでの光の透過と反射を示す概略図である。 (A)はガラスルーフを通して観られる天体の一例を示す概略図、(B)は第1の実施の形態で(A)に天体の付加情報の映像を加えた概略図である。 第2の実施の形態に係る天体観賞装置の概略構成図である。 配列像のズレの一例を示す概略図である。 第3の実施の形態に係る天体観賞装置の概略構成図である。 第3の実施の形態に係るガラスルーフでの光の透過と反射を示す概略図である。 (A)はガラスルーフを通して観られる天体の一例を示す概略図、(B)は第3の実施の形態で(A)に天体の付加情報の映像を加えた概略図である。 第3の実施の形態で図9(A)に天体の付加情報の映像を加えた他の一例を示す概略図である。 第4の実施の形態に係る天体観賞装置の概略構成図である。 第4の実施の形態に係るガラスルーフでの光の透過と表示を示す概略図である。
符号の説明
10 車両
12 車室
16 サンルーフ
18 ガラスルーフ(透明部材)
24、50、60、80 天体観賞装置
26、54、66、86 コントローラ(取得手段、映像データ生成手段、作動手段)
28 プロジェクタ(表示手段、投影手段)
30 メモリディスク(天体データ記憶手段)
32 ナビゲーションシステム(取得手段)
44 ガラス板(透明部材)
46 反射シート(表示手段、反射部材)
52 撮像カメラ(撮像手段)
62 液晶パネル(表示手段、透過率可変手段)
82 ELディスプレイ(表示手段)

Claims (7)

  1. 車室と車外とを区画する透明部材を通して視認される天体に関する付加情報を表示する天体観賞装置であって、
    自車位置、方位及び現在日時を取得する取得手段と、
    前記天体に関するデータ及び天体に関する付加情報を含む天体データが記憶されている天体データ記憶手段と、
    前記条件取得手段によって取得される自車位置、方位及び日時に基づいて特定した前記透明部材を通して視認可能な天体に対する前記付加情報に基づいた映像データを生成する映像データ生成手段と、
    前記透明部材を通して前記天体を視認可能としながら透明部材の表面に前記映像データに基づいた映像を表示する表示手段と、
    を含むことを特徴とする天体観賞装置。
  2. 前記表示手段が、前記透明部材に設けられて透明部材の車外側の面と車室内側の面とで光反射率を異ならせた反射部材と、前記反射部材上に前記映像データに基づいた映像を投影する投影手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の天体観賞装置。
  3. 前記反射部材が、車外側の面の光反射率が低くされ、車室内側の面の光反射率を高くしていることを特徴とする請求項2に記載の天体観賞装置。
  4. 前記表示手段が、前記透明部材に設けられて光透過率を変更可能な透過率可変部材と、
    前記映像データに応じて前記透過率可変部材を作動する作動手段と、
    前記透過率可変部材に前記映像データに基づいた映像を投影する投影手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の天体観賞装置。
  5. 前記表示手段が、前記透明部材に設けられて、前記映像データに応じた映像を表示すると共に、非映像領域の光を透過可能であることを特徴とする請求項1に記載の天体観賞装置。
  6. 前記表示手段が、EL素子であることを特徴とする請求項5に記載の天体観賞装置。
  7. 前記透明部材を通して視認可能な上空を撮像する撮像手段を含み、前記撮像手段の撮影画像に基づいて前記特定する天体の補正ないし映像データの補正を行うことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の天体観賞装置。
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