JP2008063818A - 制震装置 - Google Patents

制震装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008063818A
JP2008063818A JP2006242630A JP2006242630A JP2008063818A JP 2008063818 A JP2008063818 A JP 2008063818A JP 2006242630 A JP2006242630 A JP 2006242630A JP 2006242630 A JP2006242630 A JP 2006242630A JP 2008063818 A JP2008063818 A JP 2008063818A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pillar
building
column
main
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006242630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4858835B2 (ja
Inventor
Hideatsu Ushiba
英温 丑場
Mikio Yanagisawa
幹夫 柳沢
Tatsuya Kenjo
辰哉 見城
Masahiko Takeuchi
雅彦 竹内
Toshinao Shimizu
俊尚 清水
Makoto Kurashina
誠 蔵品
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP2006242630A priority Critical patent/JP4858835B2/ja
Publication of JP2008063818A publication Critical patent/JP2008063818A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4858835B2 publication Critical patent/JP4858835B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

【課題】本柱および梁によって画成する空間が狭くなる事態を招くことなく、本柱と梁との連結個所に過大な負荷応力が生じることを防止することができる制震装置を提供することにある。
【解決手段】この発明にかかる制震装置60を適用するビルは、地盤に立設した一対の本柱12,13と、それらの本柱12,13に掛け渡した第212梁212と、それらの本柱12,13に掛け渡し、第212梁212の上方に配置する第213梁213とを備えている。また、上記ビルには、一対の本柱12,13の間に、地盤が振動した場合、その地盤の振動による第212梁の振動と、地盤の振動による第213梁の振動とに位相差が生じるように、第212梁と地盤とを連結する連結手段62を配設し、且つ一対の本柱12,13の間に、第212梁と第213梁とを連結するダンパー61を配設してある。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ビル等の建築物に適用する制震装置に関するものである。
従来、ビル等の建築物に適用する免震装置としては、例えばゴムによって形成した弾性板と鋼板とをそれぞれ複数枚ずつ備え、それら弾性板と鋼板とを上下方向に交互に積層して構築したものがある。この免震装置は、例えば建築物の下端部と、地盤の表面との間に配置する。
この免震装置によれば、地震による建築物の水平方向の振動を低減することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−248712号公報
ところで、通常、建築物は、図6に示すように、一対の本柱90a,90bと、それらの本柱90a,90bに掛け渡した梁91とを備えている。
ここで、この建築物に上記免震装置を適用したとしても、地震等の外力が建築物に作用した場合、上記免震装置は鉛直方向の振動の低減を考慮するものではないため、建築物は鉛直方向に振動することとなる。建築物が鉛直方向に振動すると、例えば本柱90aと梁91との連結個所92aを一方の固定端とし、且つ、本柱90bと梁91との連結個所92bを他方の固定端として、梁91は上記連結個所92a,92bを節として鉛直方向に沿って振動することとなる。このとき、本柱90a,90bと梁91との連結個所92a,92bに過大な応力が発生することとなり、好ましくない。また、梁91に過大な加速度が発生することとなり好ましくない。
なお、上記振動の振幅は、本柱90aと梁91との連結個所92a、および本柱90bと梁91との連結個所92bの距離を短くすれば小さくすることができるが、それらの距離を短くした場合には、本柱90a,90bおよび梁91によって画成されるオフィス空間等の空間が狭くなる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、本柱および梁によって画成する空間が狭くなる事態を招くことなく、本柱と梁との連結個所に過大な負荷応力が生じることを防止することができる制震装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、地盤に立設した一対の本柱と、前記一対の本柱に掛け渡した第一梁と、前記一対の本柱に掛け渡し、前記第一梁の上方に配置した第二梁とを備える建築物に適用する制震装置において、前記一対の本柱の間に、前記地盤が振動した場合、その地盤の振動による前記第一梁の振動と、前記地盤の振動による前記第二梁の振動とに位相差が生じるように前記第一梁と前記地盤とを連結する連結手段を配設し、且つ前記一対の本柱の間に、前記第一梁と前記第二梁とを連結するダンパーを配設することを特徴とする。
この発明にかかる制震装置によれば、一対の本柱の間に、地盤が振動した場合、その地盤の振動による第一梁の振動と、地盤の振動による第二梁の振動とに位相差が生じるように第一梁と地盤とを連結する連結手段を配設するため、地震等により地盤が振動した場合、第一梁の振動と、第二梁の振動とに位相差が生じる。しかも、一対の本柱の間に、第一梁と第二梁とを連結するダンパーを配設するため、上記位相差がダンパーに伝達されると、本柱に対する第一梁の鉛直方向の振動の振幅を小さくすることができるとともに、本柱に対する第二梁の鉛直方向の振動の振幅を小さくすることができる。よって、本柱と梁との連結個所に過大な負荷応力が発生するのを防止することができる。加えて、この制震装置によれば、上述した効果を得る場合に、一方の本柱と梁との連結個所、および他方の本柱と梁との連結個所の距離を短くする必要がないため、本柱および梁によって画成されるオフィス空間等の空間が狭くなる事態を招くことがない。
以下に、本発明にかかる制震装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明にかかる制震装置を適用したビル(建築物)の躯体を示す斜視図である。
図1に示すように、地盤の表面において、ビルを建造する部位には基礎1を構築してある。このビルは、鉛直方向に延在し、後述する梁を支持するものであって、上記基礎1を介して地盤に立設した本柱を複数本(この実施の形態では20本)備えている。より具体的には、図2中、左右方向に等間隔となる態様で、第11本柱11、第12本柱12、第13本柱13、第14本柱14、および第15本柱15を、基礎1を介して地盤にそれぞれ立設してある。
また、図2中、左右方向に等間隔となる態様で、図1に示すように、第21本柱21、第22本柱22、第23本柱23、第24本柱24、および第25本柱25を、基礎1を介して地盤にそれぞれ立設してある。なお、第21本柱21に対する第11本柱11の図2における奥行き方向の間隔、第22本柱22に対する第12本柱12の図2における奥行き方向の間隔、第23本柱23に対する第13本柱13の図2における奥行き方向の間隔、第24本柱24に対する第14本柱14の図2における奥行き方向の間隔、および第25本柱25に対する第15本柱15の図2における奥行き方向の間隔は、相互に同一である。
さらに、図2中、左右方向に等間隔となる態様で、図1に示すように、第31本柱31、第32本柱32、第33本柱33、第34本柱34、および第35本柱35を、基礎1を介して地盤にそれぞれ立設してある。なお、第31本柱31に対する第21本柱21の図2における奥行き方向の間隔、第32本柱32に対する第22本柱22の図2における奥行き方向の間隔、第33本柱33に対する第23本柱23の図2における奥行き方向の間隔、第34本柱34に対する第24本柱24の図2における奥行き方向の間隔、および第35本柱35に対する第25本柱25の図2における奥行き方向の間隔は、相互に同一である。
また、図2中、左右方向に等間隔となる態様で、図1に示すように第41本柱41、第42本柱42、第43本柱43、第44本柱44、および第45本柱45を、基礎1を介して地盤の上にそれぞれ立設してある。なお、第41本柱41に対する第31本柱31の図2における奥行き方向の間隔、第42本柱42に対する第32本柱32の図2における奥行き方向の間隔、第43本柱43に対する第33本柱33の図2における奥行き方向の間隔、第44本柱44に対する第34本柱34の図2における奥行き方向の間隔、および第45本柱45に対する第35本柱35の図2における奥行き方向の間隔は、相互に同一である。
これらの本柱の下端部には、鋼を材料としたプレートとコンクリートとによって形成したコンクリート体80をそれぞれ配設してある。例えば、図3に示すように、第12本柱12の下端部にはコンクリート体80を配設してある。
また、コンクリート体80と上記基礎1との間には、免震装置2を配設してある。免震装置2は、例えば図3に示すように、ゴムによって形成した弾性板2aと鋼板2bとをそれぞれ複数枚ずつ備え、それら弾性板2aと鋼板2bとを上下方向に交互に積層して構築してある。なお、免震装置2の下端部には、基礎1に取り付ける第1フランジ2cを配設してあり、且つ免震装置2の上端部には、各本柱のコンクリート体80に取り付ける第2フランジ2dを配設してある。
また、このビルは、水平方向に延在し、複数本(この実施の形態では4本)の上記本柱に掛け渡す梁を複数本(この実施の形態では25本)備えている。より具体的には、第11本柱11、第21本柱21、第31本柱31、および第41本柱41に掛け渡す第111梁111、第112梁112、第113梁113、第114梁114、および第115梁115を上下方向に備えている。
さらに、第12本柱12、第22本柱22、第32本柱32、および第42本柱42に掛け渡す第121梁121、第122梁122、第123梁123、第124梁124、および第125梁125を上下方向に備えている。
また、第13本柱13、第23本柱23、第33本柱33、および第43本柱43に掛け渡す第131梁131、第132梁132、第133梁133、第134梁134、および第135梁135を上下方向に備えている。
さらに、第14本柱14、第24本柱24、第34本柱34、および第44本柱44に掛け渡す第141梁141、第142梁142、第143梁143、第144梁144、および第145梁145を上下方向に備えている。
また、第15本柱15、第25本柱25、第35本柱35、および第45本柱45に掛け渡す第151梁151、第152梁152、第153梁153、第154梁154、および第155梁155を上下方向に備えている。
加えて、このビルは、図1および図2に示すように、水平方向に延在し、複数本(この実施の形態では5本)の上記本柱に掛け渡す梁を複数本(この実施の形態では24本)備えている。より具体的には、第11本柱11、第12本柱12、第13本柱13、第14本柱14、および第15本柱15に掛け渡す第211梁211、第212梁212、第213梁213、第214梁214、第215梁215、および第216梁216を上下方向に備えている。なお、第213梁213、第214梁214、第215梁215、および第216梁216は、第11本柱11と第15本柱15との水平方向の間隔よりも長く、且つ相互に同一の長さに設定してあり、一方の端部が第11本柱11の左方に張り出し、且つ他方の端部が第15本柱15の右方に張り出す。第11本柱11に対する第213梁213、第214梁214、第215梁215、および第216梁216の張り出し長さは相互に同一であり、且つ第15本柱15に対する第213梁213、第214梁214、第215梁215、および第216梁216の張り出し長さは相互に同一である。
また、図1に示すように、第21本柱21、第22本柱22、第23本柱23、第24本柱24、および第25本柱25に掛け渡す第221梁221、第222梁222、第223梁223、第224梁224、第225梁225、および第226梁226を上下方向に備えている。なお、第223梁223、第224梁224、第225梁225、および第226梁226は、第21本柱21と第25本柱25との水平方向の間隔よりも長く、且つ同一の長さに設定してあり、一方の端部が第21本柱21の左方に張り出し、且つ他方の端部が第25本柱25の右方に張り出す。これら第223梁223、第224梁224、第225梁225、および第226梁226の水平方向の長さは、上記第213梁213、第214梁214、第215梁215、および第216梁216の水平方向の長さと同一である。また、第21本柱21に対する第223梁223、第224梁224、第225梁225、および第226梁226の張り出し長さは相互に同一であり、且つ第25本柱25に対する第223梁223、第224梁224、第225梁225、および第226梁226の張り出し長さは相互に同一である。
さらに、第31本柱31、第32本柱32、第33本柱33、第34本柱34、および第35本柱35に掛け渡す第231梁231、第232梁232、第233梁233、第234梁234、第235梁235、および第236梁236を上下方向に備えている。なお、第233梁233、第234梁234、第235梁235、および第236梁236は、第31本柱31と第35本柱35との水平方向の間隔よりも長く設定してあり、一方の端部が第31本柱31の左方に張り出し、且つ他方の端部が第35本柱35の右方に張り出す。これら第233梁233、第234梁234、第235梁235、および第236梁236の水平方向の長さは、上記第223梁223、第224梁224、第225梁225、および第226梁226の水平方向の長さと同一である。また、第31本柱31に対する第233梁233、第234梁234、第235梁235、および第236梁236の張り出し長さは相互に同一であり、且つ第35本柱35に対する第233梁233、第234梁234、第235梁235、および第236梁236の張り出し長さは相互に同一である。
また、第41本柱41、第42本柱42、第43本柱43、第44本柱44、および第45本柱45に掛け渡す第241梁241、第242梁242、第243梁243、第244梁244、第245梁245、および第246梁246を上下方向に備えている。なお、第243梁243、第244梁244、第245梁245、および第246梁246は、第41本柱41と第45本柱45との水平方向の間隔よりも長く設定してあり、一方の端部が第41本柱41の左方に張り出し、且つ他方の端部が第45本柱45の右方に張り出す。これら第243梁243、第244梁244、第245梁245、および第246梁246の水平方向の長さは、上記第233梁233、第234梁234、第235梁235、および第236梁236の水平方向の長さと同一である。また、第41本柱41に対する第243梁243、第244梁244、第245梁245、および第246梁246の張り出し長さは相互に同一であり、且つ第45本柱45に対する第243梁243、第244梁244、第245梁245、および第246梁246の張り出し長さは相互に同一である。
このビルは、上記梁111,121,131,141,151,211,221,231,241によって1階のフロアを構築してある。また、上記梁112,122,132,142,152,212,222,232,242によって2階のフロアを構築してある。
加えて、このビルは、図1に示すように、第213梁213の一方の端部、第223梁223の一方の端部、第233梁233の一方の端部、および第243梁243の一方の端部を連結する第331小梁331を備えている。さらに、このビルは、第213梁213の他方の端部、第223梁223の他方の端部、第233梁233の他方の端部、および第243梁243の他方の端部を連結する第332小梁332を備えている。
また、このビルは、第214梁214の一方の端部、第224梁224の一方の端部、第234梁234の一方の端部、および第244梁244の一方の端部を連結する第341小梁341を備えている。さらに、このビルは、第214梁214の他方の端部、第224梁224の他方の端部、第234梁234の他方の端部、および第244梁244の他方の端部を連結する第342小梁342を備えている。
またさらに、このビルは、第215梁215の一方の端部、第225梁225の一方の端部、第235梁235の一方の端部、および第245梁245の一方の端部を連結する第351小梁351を備えている。さらに、このビルは、第215梁215の他方の端部、第225梁225の他方の端部、第235梁235の他方の端部、および第245梁245の他方の端部を連結する第352小梁352を備えている。
また、このビルは、第216梁216の一方の端部、第226梁226の一方の端部、第236梁236の一方の端部、および第246梁246の一方の端部を連結する第361小梁361を備えている。さらに、このビルは、第216梁216の他方の端部、第226梁226の他方の端部、第236梁236の他方の端部、および第246梁246の他方の端部を連結する第362小梁362を備えている。
このビルは、上記梁113,123,133,143,153,213,223,233,243および小梁331,332によって3階のフロアを構築してある。また、上記梁114,124,134,144,154,214,224,234,244および小梁341,342によって4階のフロアを構築してある。さらに、上記梁115,125,135,145,155,215,225,235,245および小梁351,352によって5階のフロアを構築してある。また、上記梁216,226,236,246および小梁361,362によって屋根を構築してある。
加えて、このビルは、第213梁213の一方の端部、第214梁214の一方の端部、第215梁215の一方の端部、および第216梁216の一方の端部を連結する第401小柱401を備えている。さらに、このビルは、第213梁213の他方の端部、第214梁214の他方の端部、第215梁215の他方の端部、および第216梁216の他方の端部を連結する第402小柱402を備えている。
また、このビルは、第223梁223の一方の端部、第224梁224の一方の端部、第225梁225の一方の端部、および第226梁226の一方の端部を連結する第411小柱411を備えている。さらに、このビルは、第223梁223の他方の端部、第224梁224の他方の端部、第225梁225の他方の端部、および第226梁226の他方の端部を連結する第412小柱412を備えている。
またさらに、このビルは、第233梁233の一方の端部、第234梁234の一方の端部、第235梁235の一方の端部、および第236梁236の一方の端部を連結する第421小柱421を備えている。さらに、このビルは、第233梁233の他方の端部、第234梁234の他方の端部、第235梁235の他方の端部、および第236梁236の他方の端部を連結する第422小柱422を備えている。
また、このビルは、第243梁243の一方の端部、第244梁244の一方の端部、第245梁245の一方の端部、および第246梁246の一方の端部を連結する第431小柱431を備えている。さらに、このビルは、第243梁243の他方の端部、第244梁244の他方の端部、第245梁245の他方の端部、および第246梁246の他方の端部を連結する第432小柱432を備えている。
このビルの内部には、4本の本柱と8本の梁によってオフィス空間等の空間が画成されている。例えば、図4に示すように、第12本柱12、第13本柱13、第22本柱22、第23本柱23、第122梁122、第123梁123、第132梁132、第133梁133、第212梁212、第213梁213、第222梁222、および第223梁223によって、空間90が画成されている。
上記ビルにおいて、本柱と本柱との間には、制震装置60を配設してある。具体的には、図1に示すように、第11本柱11と第12本柱12との間、第12本柱12と第13本柱13との間、第13本柱13と第14本柱14との間、第14本柱14と第15本柱15との間、第21本柱21と第22本柱22との間、第22本柱22と第23本柱23との間、第23本柱23と第24本柱24との間、第24本柱24と第25本柱25との間、第31本柱31と第32本柱32との間、第32本柱32と第33本柱33との間、第33本柱33と第34本柱34との間、および第34本柱34と第35本柱35との間には、制震装置60をそれぞれ配設してある。以下、図3に示す第12本柱12と第13本柱13との間に配設したものを例として制震装置60について説明する。
制震装置60は、ダンパー61と連結手段62とすべり支承63と第1間柱64と第2間柱65とを備えている。
ダンパー61は、例えば粘弾性ダンパーであって、粘弾性体61aと第1締結手段61bと第2締結手段61cとを備えており、この例において第一梁である第212梁212と、この例において第二梁である第213梁213とを連結するものである。このダンパー61は、図3に示すように、上下方向に延在する軸心61xを有しており、水平方向において、第12本柱12と、第13本柱13との間に配置してある。より具体的には、第12本柱12と第13本柱13との間の中央に配置してある。
粘弾性体61aは、例えば合成ゴム等のゴムを材料として、上下方向に延在する態様で形成してある。第1締結手段61bは、上記粘弾性体61aの下端部と、第212梁212とを締結するものである。第2締結手段61cは、上記粘弾性体61aの上端部と、第213梁213とを締結するものである。なお、第1締結手段61bおよび第2締結手段61cは、第212梁212および第213梁213に対する粘弾性体61aの脱着を可能にするものである。
連結手段62は、地盤が振動した場合、その地盤の振動による第212梁212の鉛直方向に沿った振動と、地盤の振動による第213梁213の鉛直方向に沿った振動とに位相差が生じるように、第212梁と地盤とを基礎1を介して連結するものである。この連結手段62は、第1連結部材62aと第2連結部材62bとを備えており、且つ上下方向に延在する軸心62xを有している。そして、連結手段62は、その軸心62xと上記ダンパー61の軸心61xとが合致する態様で、ダンパー61の下方に配置してある。すなわち、第12本柱12と第13本柱13との間の中央に配置してある。
第1連結部材62aは、鋼を材料として上下方向に長い円筒状を成すよう形成してあり、例えば上端部を第212梁212に溶接してあり、且つ下端部を第211梁211に溶接してある。この実施の形態に示す第1連結部材62aは、横断面における外径が180mmで、厚さが36mmの建築構造用炭素鋼管(STKN490)を使用してある。
また、第2連結部材62bは、上記第211梁211の一部を含むように形成してあり、下端部をすべり支承63に接続してある。この実施の形態に示す第2連結部材62bは、鋼を材料として形成した複数枚のプレート62cと、コンクリートによって略円柱状に形成してある。
上記連結手段62に一定の力を加えて上下方向に圧縮したときの縮み量と、上記ダンパー61に同一の力を加えて上下方向に圧縮したときの縮み量とを比較した場合、ダンパー61の縮み量に比して連結手段62の縮み量が小さくなるよう連結手段62およびダンパー61を設定してある。また、連結手段62に一定の力を加えて上下方向に引っ張ったときの伸び量と、上記ダンパー61に同一の力を加えて上下方向に引っ張ったときの伸び量とを比較した場合、ダンパー61の伸び量に比して連結手段62の伸び量が小さくなるよう連結手段62およびダンパー61を設定してある。
すべり支承63は、地震等の外力がビルに作用し、上記免震装置2によって、ビルが水平方向に移動している際であっても、第2連結部材62bの下端部と、基礎1との接触を確保するものである。
第1間柱64は、第213梁213と第214梁214とを連結するものであって、上下方向に延在する軸心64xを有している。この第1間柱64は、その軸心64xと上記ダンパー61の軸心61xが合致する態様で、ダンパー61の上方に配置してある。すなわち、第12本柱12と第13本柱13との間の中央に配置してある。第1間柱64の下端部は第3締結手段64aを介して第213梁213に取り付けてあり、第1間柱64の上端部は第4締結手段を介して第214梁214に取り付けてある。なお、第3締結手段64aおよび第4締結手段は、第213梁213および第214梁214に対する第1間柱64の脱着を可能にするものである。この実施の形態に示す第1間柱64には、横断面における外径が154mmで、厚さが36mmの建築構造用炭素鋼管(STKN490)を使用してある。
第2間柱65は、第214梁214と第215梁215とを連結するものであって、上下方向に延在する軸心を有している。この第2間柱65は、その軸心と第1間柱64の軸心64xが合致する態様で、第1間柱64の上方に配置してある。すなわち、第12本柱12と第13本柱13との間の中央に配置してある。第2間柱65の下端部は第5締結手段を介して第214梁214に取り付けてあり、第2間柱65の上端部は第6締結手段を介して第215梁215に取り付けてある。なお、第5締結手段および第6締結手段は、第214梁214および第215梁215に対する第2間柱65の脱着を可能にするものである。この実施の形態に示す第2間柱65には、横断面における外径が154mmで、厚さが36mmの建築構造用炭素鋼管(STKN490)を使用してある。
この発明にかかる制震装置60によれば、例えば第12本柱12と、第13本柱13との間に、地盤が振動した場合、その地盤の振動による第212梁212の鉛直方向に沿う振動と、地盤の振動による第213梁213の鉛直方向に沿う振動とに位相差が生じるように、第212梁212と地盤とを連結する連結手段62を配設するため、地震等による地盤が振動した場合、第212梁212の鉛直方向に沿う振動と、第213梁213の鉛直方向に沿う振動とに位相差が生じる。しかも、第12本柱12と、第13本柱13との間に、第212梁212梁と第213梁とを連結するダンパー61を配設するため、上記位相差がダンパーに伝達されると、本柱12,13に対する第212梁212の鉛直方向の振動の振幅を小さくすることができるとともに、本柱12,13に対する第213梁213の鉛直方向の振動を振幅を小さくすることができる。よって、本柱12,13と第212梁213との連結個所、および本柱12,13と第213梁213との連結個所に過大な負荷応力が発生するのを防止することができる。また、第213梁213に過大な加速度が発生するのを防止することができる。さらに、第1間柱64により第213梁213と第214梁214とが連結され、さらに、第2間柱65により第214梁214と第215梁215とが連結されているため、本柱12,13と第214梁214との連結個所に過大な加速度が発生するのを防止することができるとともに、本柱12,13と第215梁215との連結個所に過大な加速度が発生するのを防止することができる。
例えば、上記制震装置60を適用したビルと、上記制震装置60を備えていないビルとにそれぞれ同一の大きさの上下方向の振動を加えた場合に、5階に加わる加速度をそれぞれシミュレーションしてみた。その結果を図5に示す。図5から判るとおり、制震装置60を適用したビルの5階では、最大1.08×10+3galの加速度が加わる。一方、制震装置を備えないビルの5階では、最大1.47×10+3galの加速度が加わる。この結果からも、この発明にかかる制震装置60の効果が判る。
さらに、この制震装置60によれば、上述した効果を得る場合に、本柱12,13と第212梁212との連結個所、および本柱12,13と第213梁213との連結個所の距離を短くする必要がないため、例えば本柱12,13,22,23、および梁122,123,132,133,212,213,222,223によって画成される空間90が狭くなる事態を招くことがない。
さらに、2階のフロアを構成する第212梁212と、3階のフロアを構成する第213梁213とを連結する態様でダンパー61を配設してあるため、例えば1階のフロアを構成する梁および2階のフロアを構成する梁の重量によって、すべり支承63から第2連結部材62bが離れることを確実に防止することができる。
なお、上述した実施形態には、第12本柱12と第13本柱13との間に配設し、且つ第211梁211、第212梁212、および第213梁213に適用する制震装置60を用いて説明したが、このビルが備える他の本柱間に配設した制震装置60も、同様の作用・効果を奏する。
また、上述した実施の形態では、図2中、ビルの左右方向に複数の制震装置60を配設するもので説明した。しかしながら、この発明はそれに限られず、図2中、奥行方向に複数の制震装置60を配設しても良い。
さらに、上述した実施の形態では、第212梁212と第213梁213とを連結するダンパー61を配設するもので説明した。しかし、この発明はそれに限られず、例えば第211梁211と第212梁212とを連結するダンパーを配設しても良い。もちろん、他の梁間に配設しても良い。
本発明にかかる制震装置を適用したビルの躯体を示す斜視図である。 図1に示した躯体の正面図である。 図1に示したビルが備える制震装置を示す説明図である。 図1に示したビルが有する空間を示す斜視図である。 本発明にかかる制震装置を適用したビルにおいて地震が発生した場合の5階の鉛直方向の揺れと、上記制震装置を適用しないビルにおいて地震が発生した場合の5階の鉛直方向の揺れとを比較するグラフである。 従来のビルの躯体を示す説明図である。
符号の説明
12 本柱
13 本柱
60 制震装置
61 ダンパー
62 連結手段
212 第212梁(第一梁)
213 第213梁(第二梁)

Claims (1)

  1. 地盤に立設した一対の本柱と、前記一対の本柱に掛け渡した第一梁と、前記一対の本柱に掛け渡し、前記第一梁の上方に配置した第二梁とを備える建築物に適用する制震装置において、
    前記一対の本柱の間に、前記地盤が振動した場合、その地盤の振動による前記第一梁の振動と、前記地盤の振動による前記第二梁の振動とに位相差が生じるように前記第一梁と前記地盤とを連結する連結手段を配設し、且つ
    前記一対の本柱の間に、前記第一梁と前記第二梁とを連結するダンパーを配設することを特徴とする制震装置。
JP2006242630A 2006-09-07 2006-09-07 制震装置 Active JP4858835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006242630A JP4858835B2 (ja) 2006-09-07 2006-09-07 制震装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006242630A JP4858835B2 (ja) 2006-09-07 2006-09-07 制震装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008063818A true JP2008063818A (ja) 2008-03-21
JP4858835B2 JP4858835B2 (ja) 2012-01-18

Family

ID=39286764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006242630A Active JP4858835B2 (ja) 2006-09-07 2006-09-07 制震装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4858835B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1981047A2 (en) 2007-03-30 2008-10-15 TDK Corporation Photoelectric conversion device
JP2015175172A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 前田建設工業株式会社 免震建築物のせり出し部の施工方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07259188A (ja) * 1994-03-28 1995-10-09 Fujita Corp 建築物の架構構造
JPH1122237A (ja) * 1997-07-03 1999-01-26 Tatsuji Ishimaru 建築構造物の制振構造
JP2000297471A (ja) * 1999-04-13 2000-10-24 Shimizu Corp 柱脚部の支持構造および耐震建物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07259188A (ja) * 1994-03-28 1995-10-09 Fujita Corp 建築物の架構構造
JPH1122237A (ja) * 1997-07-03 1999-01-26 Tatsuji Ishimaru 建築構造物の制振構造
JP2000297471A (ja) * 1999-04-13 2000-10-24 Shimizu Corp 柱脚部の支持構造および耐震建物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1981047A2 (en) 2007-03-30 2008-10-15 TDK Corporation Photoelectric conversion device
JP2015175172A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 前田建設工業株式会社 免震建築物のせり出し部の施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4858835B2 (ja) 2012-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Jia et al. A new seismic isolation system and its feasibility study
JP4858835B2 (ja) 制震装置
JP2010209656A (ja) 建物
IT201800002453A1 (it) Dispositivo antisismico
JP6043525B2 (ja) 構造物の免震構造
JP2014015989A (ja) 免震構造、免震床構造およびそれを備えたクリーンルーム
Dong et al. Development of a long-period vertical base isolation device with variable stiffness for steel frame structures
JP6749213B2 (ja) 耐震補修構造および耐震補修方法
JP4858834B2 (ja) 制震装置を備えた建築物
JP6066849B2 (ja) 既存建物の免震化方法
Thapa et al. Comparative study of multi storied RCC building with and without shear wall
Al-Raheimy Free vibration of simply supported beam subjected to axial force
Chau et al. Experimental and theoretical simulations of seismic torsional poundings between two adjacent structures
JP2018009399A (ja) 免震建物の増築方法
JP7061912B2 (ja) 防振床構造
JP7227541B2 (ja) 振動再現装置
Ghasemzadeh et al. Vibration analysis of steel structures including the effect of panel zone flexibility based on the energy method
JP2009074271A (ja) 建物建て替え方法
JP5952983B1 (ja) 軽量定盤
JP2007057252A (ja) 構造物の剛性推定方法
Jalali et al. Drifts in Simple Buildings Subjected to Near Field Fault-Parallel and Fault-Normal Displacements
JP6373719B2 (ja) 免震構造物の構築方法
Hajikazemian et al. WAVE-PASSAGE EFFECT ON RESPONSES OF MDOF SYSTEMS IN NEARFIELD EARTHQUAKES
JP6599277B2 (ja) 床構造の改修方法
Rouzmehr et al. Response of buildings with inclined first-story columns to near-fault ground motion

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111011

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4858835

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141111

Year of fee payment: 3