JP2008062985A - ワンタッチキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】単一のキャップ本体に吐出筒と開栓膜とを一体的に設けることを可能とし、かつ、開栓膜の引き剥がし作業を簡単に行えるようにしたワンタッチキャップを提供する。
【解決手段】ワンタッチキャップ10は、吐出筒15を有するキャップ本体12にヒンジ14により蓋体13が開閉可能に連結される。キャップ本体12には、吐出筒15の内側底部に開栓膜16が設けられる。吐出筒15のヒンジ14に向いた筒壁には、筒長さ方向に貫通して設けられるスリットSが設けられる。吐出筒15の周囲を囲む位置には連結帯18によりプルリング17が保持される。連結帯18は、スリットSを通して吐出筒15の外側のキャップ端面に連なり、吐出筒15の側方位置でキャップ端面上方に延びてプルリング17に連結される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばソースや醤油等の包装容器の注ぎ口に用いられるワンタッチキャップに関するものである。
従来より、ソースや醤油といった包装容器のキャップとしてワンタッチキャップが知られている。この種のキャップは、樹脂材料によりキャップ本体、蓋体およびこれらを繋ぐヒンジが一体成形されてなる。キャップ本体には、包装容器の充填液を吐出させる吐出筒と、包装容器の充填液の漏れを防止するための開栓膜とが付いており、キャップの使用前にプルリングにより開栓膜を引き剥がし、吐出筒への充填液の通路を確保するようにしている。
図11に従来のワンタッチキャップの具体例を示した。
ワンタッチキャップは、プラスチックやガラス等の包装容器の注ぎ口に取り付けられるもので、上キャップ1Aと下キャップ1Bとがそれぞれ樹脂材料で形成される。上キャップ1Aには、包装容器の充填液を吐出させる吐出筒5と、ヒンジ4により開閉可能な蓋体3とが一体的に形成される。下キャップ1Bにはその端面裏側に円形溝6vにより囲まれた開栓膜6と、この開栓膜6の上方に連結帯8によって保持されるプルリング7とが設けられている。
キャップを使用する前は、開栓膜6が付いたままの状態で下キャップ1Bの雄ネジ部9bに上キャップ1Aの雌ネジ部9aを嵌め合わせ、両キャップ1Aと1Bとを結合する。
キャップの使用開始時には、下キャップ1Bから上キャップ1Aを一旦取り外し、プルリング7を引っ張って開栓膜6を円形溝6vに沿って引き剥がし、下キャップ1Bを開放する。この状態で再度、下キャップ1Bに上キャップ1Aをねじ込んで両者を結合する。こうすると、包装容器の充填液が下キャップ1Bの開栓口(すなわち開栓膜6を剥がした後の開放口)を通って通って吐出筒5から吐出されるようになる。
なお、ワンタッチキャップに関連する先行技術としては、特許文献1〜3が開示されている。
特開2005−119701号公報 特開2000−226051号公報 特開2000−185754号公報
しかしながら、このような従来のワンタッチキャップによれば、キャップ本体を二つの部品(上キャップ1Aおよび下キャップ1B)に分けて成形し、一方に吐出筒を、他方に開栓膜をそれぞれ別個に設ける構成であるため、金型や樹脂材料が二つの部品分必要になって製造に手間がかかる。
また、キャップを使用する際、下キャップから上キャップを外さなければ開栓膜を引き剥がすことができず、また、開栓膜を引き剥がした後は下キャップに上キャップを付け直すことが必要で、このような作業が煩雑になる。
上記の対策としては、吐出筒の内側に開栓膜を設けて単一のキャップ本体に吐出筒と開栓膜とを一体的に設けることが考えられるが、内径が6〜7mm程度の筒内部の狭い空間に、開栓膜とこれを引き剥がすためのプルリングおよび連結帯を一体的に設けるのは困難である。また、このような狭い空間では、ワンタッチキャップの使用者が開栓膜を引き剥がす作業を簡単に行えない。
一方、特許文献2に開示されるように、吐出筒や包装容器の開口部にバージンシールを貼り付けて充填液の漏れを防ぐものもあるが、このような構成では、キャップ本体の他にシール部材が必要になり、また、シール部材の貼り付け工程を伴うため、製造コストが嵩むことになる。
本発明は、このような現状に鑑みなされたもので、単一のキャップ本体に吐出筒と開栓膜とを一体的に設けることを可能とし、かつ、開栓膜の引き剥がし作業を簡単に行えるようにしたワンタッチキャップを提供することを目的としている。
[第1発明]
前記課題を解決するための第1発明によるワンタッチキャップは、
吐出筒を有するキャップ本体に、ヒンジにより開閉可能に連結される蓋体を設けたワンタッチキャップにおいて、
前記キャップ本体は、
前記吐出筒の内側底部に設けられる開栓膜と、
前記吐出筒の前記ヒンジに向いた筒壁に、筒長さ方向に貫通して設けられるスリットと、
前記開栓膜から前記スリットを通して前記吐出筒の外側のキャップ端面に連なり、前記吐出筒の側方位置でキャップ端面上方に延びる連結帯と、
前記連結帯に連結されて前記吐出筒の周囲を囲む位置に保持されるプルリングとを備える構成とした。
このような構成によれば、吐出筒の内側に開栓膜、吐出筒の外側にスリットを介して連結帯およびプルリングを設けるため、単一のキャップ本体に吐出筒と開栓膜とを同時に設けることができる。すなわち、吐出筒の内側と外側にそれぞれ設けた開栓膜とプルリングを、吐出筒のスリットを通して連結帯で連結することで、単一のキャップ本体に吐出筒と開栓膜とを一体的に成形することを可能とした。これにより、単一の金型で効率よくワンタッチキャップを量産することができ、製造コストを大幅に削減することができる。
また、開栓膜を剥がす場合には、キャップ本体から蓋体を開けてプルリングを引っ張れば、吐出筒のスリットを通して開栓膜を引き剥がすことができる。すなわち、開栓膜を剥がすためにキャップ本体を分離・結合する手間がない。これにより、ワンタッチキャップの使用者が開栓膜の引き剥がし作業を極めて簡単に行うことができる。
さらに、吐出筒のスリットは、蓋体のヒンジ側に向いた筒壁に設けられるため、吐出筒から充填液を注ぐ際の支障にはなりにくい。一般に、ワンタッチキャップを使用する場合、蓋体が上になるように吐出筒を傾けるが、本発明の構成では、スリットが吐出筒の上側に向くため、スリットの隙間から充填液がこぼれるのが防止される。
さらに、本発明の構成では、吐出筒のスリットが吐出筒の通気性を高めて充填液をスムーズに吐出させるという付随的な効果をも得ることができる。
すなわち、従来のワンタッチキャップの構成では、吐出筒から充填液を少量ずつ小分けして吐出させやすい反面、吐出筒から空気が包装容器に間欠的に吸い込まれて容器内に波打ち現象を起こしやすい。このような状態では、必要以上に吐出筒から充填液が溢れて口元に液だれが生じやすくなる。
第1発明の構成によれば、吐出筒から充填液を注ぐ際にスリットを上側に向けて吐出筒を傾けると、スリットの隙間から包装容器内へ空気が流入するため、容器内で波打ち現象が起こりにくく、充填液を一定の流量でスムーズに吐出させることができる。また、吐出筒の傾きを元に戻すときには、充填液が吐出筒の空気に邪魔されずに瞬時に包装容器に戻るため、液切れも良好になる。
なお、特許文献3には、キャップ本体に移植ごて形状の吐出口を設けてその内側に開栓膜を形成する構成が開示されている。
しかしながら、このような構成は、吐出口(移植ごて)の内側にプルリングと連結帯を設けるものであり、吐出口の口径が大きく、ソースや醤油のように少量ずつ小分けして充填液を吐出させる吐出筒を有するものではない。また、成形上の問題等から複数のパーツ(特許文献3では3パーツ)を組み合わせるのが一般的で単一部品として成形するのは困難である。
これに対し、本発明の構成では、吐出筒の内側底部に開栓膜を設け、吐出筒の外側にスリットを通して連結帯とプルリングとを一体的に設ける構成であるため、吐出筒の内径をより小さくする設定することができ、また、単一部品としてワンタッチキャップを簡単に製造することができる。
[第2発明]
第1発明のように吐出筒の筒壁にスリットが存在する構成では、キャップ本体と蓋体との間の密閉空間にスリットから充填液が溢れ出ることが想定される。このような場合、キャップ本体と蓋体との密閉性が不十分であると、キャップの外側に充填液が洩れるおそれがある。
第2発明のワンタッチキャップは、前記第1発明の構成を備えたものであって、
前記吐出筒の外側のキャップ端面に吐出筒の周囲を囲む環状下壁を形成する一方、前記蓋体の裏面に前記環状下壁にスライド嵌合可能な環状上壁を形成する構成とした。
このような構成によれば、キャップ本体に蓋体を閉じると、環状下壁に環状上壁がスライド嵌合するため、キャップ本体と蓋体との密閉性が向上する。この結果、吐出筒のスリットから充填液が溢れ出ても、これらの環状壁の間の空間に留めてキャップの外側に洩れるのを確実に防止することができる。
[第3発明]
第3発明によるワンタッチキャップは、前記第2発明の構成を備えたものであって、
前記吐出筒の外側のキャップ端面であって前記環状下壁に囲まれた部分に、前記吐出筒に向けて傾斜するすり鉢面を形成する構成とした。
このような構成によれば、前記環状下壁と前記環状上壁との間の密閉空間に吐出筒のスリットから充填液が洩れ出てもすり鉢面に沿って吐出筒に向かって流れ、スリットを通って容器内に戻る。これにより、充填液が吐出筒の周囲に残らず、手指を汚さずにワンタッチキャップを清潔な状態で使用することができる。
また、吐出筒の周囲にすり鉢面を形成することで、連結帯のキャップ端面に連なる根元部分が「く」の字形に折れ曲がって開栓膜に連なることになる。このため、プルリングを引っ張る際に、連結帯の根元部分と開栓膜とにプルリングからの引っ張り力が二段階で伝わることになって、より簡単に開栓膜を引き剥がすことが可能になる。
[第4発明]
第4発明によるワンタッチキャップは、前記第1〜3発明のいずれか一の構成を備えたものであって、前記蓋体の裏面に前記吐出筒のスリットの全部または一部を開閉可能なシャッタ壁を設ける構成とした。
このような構成によれば、キャップ本体に蓋体を閉めると、吐出筒のスリットがシャッタ壁で封鎖されるため、吐出筒のスリットから充填液が洩れにくくなる。この結果、より清潔かつ快適にワンタッチキャップを使用することができる。
[第1〜4発明]
第1〜4発明のワンタッチキャップは、ソース、醤油、ドレッシング、調味料等の包装容器に使用することが望ましいが、洗浄液(液体洗剤、クリーン剤等)や塗料、薬品などの食品以外を充填する容器に使用してもよい。また、充填物は、必ずしも液体に限定されることはなく、粉末、粒状物、ゲル状物等であってもよい。
本発明(第1〜4発明)は、単独で適用してもよいし、これらの発明を必要に応じて組み合わせて適用してもよい。また、本発明(第1〜4発明)に本明細書に記載される他の発明を組み合わせてもよい。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図5に本発明の実施形態によるワンタッチキャップを示した。図1〜3はワンタッチキャップを開いた状態を示し、図1は斜視図、図2は縦断面図、図3は平面図である。また、図4および図5はワンタッチキャップを閉じた状態を示し、図4は縦断面図、図5(A)は正面図、図5(B)は背面図である。
図1に示すように、ワンタッチキャップ10は、樹脂材料からなるもので、円筒形のキャップ本体12と蓋体13とを有している。キャップ本体12にヒンジ14を介して蓋体13が開閉可能に連結されている。
キャップ本体12には吐出筒15が立ち上げられる。吐出筒15の内側に開栓膜16、外側にプルリング17および連結帯18がそれぞれ形成されている。
吐出筒15は、ソースや醤油等を少量ずつ小分けして注ぎやすくするためにその筒内径が5mm〜10mm程度に設定される。吐出筒15の位置は、キャップ本体12の端面中央付近であってヒンジ14からやや離れる方向に変位した位置にある(図2および図3参照))。これは、吐出筒15を傾けて充填液を注ぐとき、ヒンジ14に邪魔されることなく、吐出筒15をより目標物に近づけやすくするためである(図3参照)。
開栓膜16は、吐出筒15の内側底部に形成される。開栓膜16の裏面には、吐出筒15の内周に円弧溝16vが連なっている(図2および図3参照)。この円弧溝16vに沿って開栓膜16が切り取られると、吐出筒15が筒軸方向に貫通することになる。
図1に示すように、吐出筒15のヒンジ14に向いた筒壁にはスリットSが設けられる。このスリットSは、吐出筒15の下端から筒長さ方向に一定幅で貫通している。スリット幅は、吐出筒15の内径よりも小さく3〜4mm程度である。
連結帯18は、開栓膜16とプルリング17とを連結するもので、図2および図3に示すように、その根元部分18aが開栓膜16からスリットSを通して吐出筒15の外側のキャップ端面23に連なる。そして、その根元部分18aの先端から吐出筒15の側方位置でキャップ端面23上に立ち上がる。連結帯18の帯幅は、スリットSよりも若干狭い帯幅になっており、スリットSに連結帯18を通せるようになっている。
連結帯18の根元部分18aの裏面には、円弧溝16vに連なってコ字状溝18vが切り込まれる。すなわち、円弧溝16vとコ字状溝18vとが合わさって鍵穴形状のV溝がキャップ本体12の裏面に形成される。これにより、根元部分18aと開栓膜16とは、これらのV溝の間で一体的にキャップ本体12から引き剥がされることになる。
プルリング17は、連結帯18の先端に連結されて吐出筒15の周囲を囲むように保持される。プルリング17の高さ位置は、吐出筒15の先端とほぼ等しく、そのリング中心は、吐出筒15の中心にほぼ一致する。プルリング17と吐出筒15との間にはプルリング17に手指を掛けるのに十分な隙間が保たれる。
吐出筒15の外側のキャップ端面23には環状下壁21が形成される。環状下壁21は、プルリング17よりもさらに外側にあって吐出筒15およびプルリング17と同心円上に筒状に立ち上がる。環状下壁21の高さは吐出筒15よりも十分に小さく1〜2mm程度である。
蓋体13の裏面(図2で上側の面)には環状上壁27が形成される。環状上壁27は、蓋体13の裏面から筒状に立ち上がり、その筒外径が環状下壁21の筒内径よりも僅かに小さい。これにより、キャップ本体12に蓋体13を閉じるときに環状下壁21の内周側に環状上壁27がスライド挿入される。そして、これらの隔壁(環状下壁21と環状上壁27)の間の空間に吐出筒15、プルリング17および連結帯18が密閉されることになる。
キャップ本体12のキャップ端面23であって環状下壁21で囲まれた部分には、吐出筒15に近づくに従って下方に傾斜するすり鉢面が形成されている(図2参照)。開栓膜16とプルリング17とを連結する連結帯18は、このキャップ端面(すり鉢面)23の傾斜に沿ってその根元部分18aが「く」の字形に折れ曲がる。
キャップ本体12の外周部には環状縁部25が形成される。この環状縁部25の外側に蓋体13の内周部が押し込まれてキャップ本体12に蓋体13が止められる。
蓋体13のヒンジ14と反対側には摘み28が円弧状に突出している。図4および図5の閉鎖状態から摘み28に手指を掛けて蓋体13を上向きに持ち上げると、環状縁部25から蓋体13が外れてキャップ本体12の上方に開放する。すなわち、手指のワンタッチ操作で蓋体13が開く。
次に、ワンタッチキャップ10の使用方法について説明する。
ソースや醤油などの包装容器にワンタッチキャップ10を取り付ける場合、図6に示すように、包装容器Bの注ぎ口にキャップ本体12の下端係合部12aを結合して容器内を密封する。このとき、キャップ本体12は開栓膜16が付いたままの状態であるので、吐出筒15の吐出通路が封鎖された状態にあり、包装容器Bの充填液が漏れることはない。
このような状態でワンタッチキャップ10を取り付けた包装容器Bがスーパーや小売店等で陳列されることになる。そして、このワンタッチキャップ10を含む商品の購入者は、キャップの使用前に蓋体13を開けて開栓膜16を引き剥がす。
開栓膜16を引き剥がす場合、図7に示すように、蓋体13を開けて直ぐにプルリング17を引き上げ、連結帯18を上方に引っ張る。すると、最初にキャップ端面23のコ字状溝18vに沿って連結帯18の根元部分18aが剥がれ、連結帯18がスリットSの空間に嵌まる位置まで移動する。さらに、連結帯18を引っ張ると、吐出筒15内で円弧溝16vに沿って開栓膜16が剥がれて筒内を通って上方に引き抜かれる。この結果、図8に示すように、吐出筒15の底部からスリットSの外側にかけて鍵穴形状の開栓口Hが形成されることになる。このような状態で、包装容器Bを傾けて充填液を開栓口Hから吐出筒15を通して外側に送り出す(図9参照)。
なお、吐出筒15から充填液を注ぐ際には、スリットSを上方に向けて吐出筒15を使用すれば、スリットSの隙間から充填液がこぼれることはなく、必要な分量の充填液を正確に吐出筒15から吐出させることができる。
本実施形態によるワンタッチキャップ10によれば、吐出筒15の内側に開栓膜16、吐出筒15の外側にスリットSを介してプルリング17および連結帯18を設けたため、単一のキャップ本体12にこれらの構成部分を一体的に設けることができる。これにより、単一の金型で効率よくワンタッチキャップを量産することができ、製造コストを大幅に削減することができる。
なお、ワンタッチキャップ10の製造は、一般的な射出成形により行うことができる。例えばキャップ本体12と蓋体13とが開いた形状(図2参照)の成形品を、図2で上下方向に分割するような金型により製造することができる。
また、ワンタッチキャップ10の使用者は、キャップ本体12を分離・結合しなくとも、キャップ本体12から蓋体13を開放した状態でプルリング17を引いて吐出筒15内の開栓膜16を剥がすことができる。このため、開栓膜16の引き剥がし作業を極めて簡単に行うことができる。特に、プルリング17を引っ張る操作は、まず連結帯18のくの字形の根元部分18aを比較的弱い力で引っ張り、次いでこの勢いを利用して吐出筒15内の開栓膜16を強く引っ張ればよい。すなわち、連結帯18に2段階で引っ張り力を与えることで、力の少ない女性や子供でも簡単に開栓膜16を引き剥がすことができる。
さらに、ワンタッチキャップ10によれば、吐出筒15から充填液を注ぐ際に、スリットSを上方に向けることで、図9矢印に示すように、スリットSから包装容器Bに空気が流入する。すなわち、スリットSが包装容器Bの通気口すなわち空気の流入口となる。このため、吐出筒15からの間欠的な空気の流入による充填液の波打ち現象を抑えて充填液を一定の流量でスムーズに吐出させることができる。
また、吐出筒15の傾きを元に戻すときには、充填液が吐出筒の空気に邪魔されずに瞬時に包装容器Bに戻るため、液切れも良好になる。
さらに、キャップ本体12に蓋体13を閉じると、吐出筒15の周囲が環状下壁21と環状上壁27との間の密閉空間に隔離される。このため、スリットSから吐出筒15の外側に充填液が飛び出るようなことがあっても、環状下壁21および環状上壁27の密閉空間に留まる。この結果、キャップ本体12と蓋体13との間から充填液が漏れる心配がない。
また、スリットSから吐出筒15の外側に充填液が漏れ出ても、漏れ出た液はすり鉢状のキャップ端面(すり鉢面)23に沿って吐出筒15に近づく方向に流れて、結局はスリットS(連結帯18の根元部分18aの開栓口を含む)を通して元の包装容器B内に戻る。これにより、すなわち、吐出筒15の外側に充填液を出しても、キャップ端面(すり鉢面)23に充填液が付着したまま残ることがほとんどなくなり、ワンタッチキャップ10を清潔かつ快適に取り扱うことが可能になる。
前記実施形態を説明したが、本発明の実施形態はこれに限られることなく、種々の変形を伴ってもよい。
例えば図10に示すように、蓋体13の裏側に吐出筒15のスリットSを開閉可能なシャッタ壁31を一体的に形成するようにしてもよい。シャッタ壁31は、スリットSよりも横幅の広い板体で、吐出筒15の外周面に重なるように筒面状の壁面を有している(図10(A)の部分平面図参照)。
このような構成によれば、キャップ本体12に蓋体13を閉めると、シャッタ壁31が吐出筒15のスリットSを覆い、スリットSの外側に充填液が出るのを遮る。これにより、吐出筒5の周囲への充填液が漏れにくくなり、さらに清潔な状態を保ってワンタッチキャップを使用することができる。
その他の変形例としては、ワンタッチキャップの形状は、必ずしも、円筒形に限らず、三角形や四角形、その他の多角形状にしてもよいし、吐出筒15の形状も同様に、他の形状に変更してもよい。包装容器については、前述した形状や材料に限らず、種々の包装容器に適用することができる。ワンタッチキャップの環状下壁および環状上壁、並びにすり鉢面の構成については、必要に応じて省略してもよい。
本発明の実施形態によるワンタッチキャップの開放状態を示す斜視図である。 同ワンタッチキャップの開放状態を示す縦断面図である。 同ワンタッチキャップの開放状態を示す平面図である。 同ワンタッチキャップの閉鎖状態を示す縦断面図である。 同ワンタッチキャップの閉鎖状態を示すもので、(A)は正面図、(B)は背面図である。 同ワンタッチキャップの使用状態を示す一部切欠き断面図である。 同ワンタッチキャップの開栓方法を説明するもので、開栓膜を引き剥がす前の状態を示す部分拡大斜視図である。 同ワンタッチキャップの開栓方法を説明するもので、開栓膜を引き剥がした後の状態を示す部分拡大斜視図である。 同ワンタッチキャップの使用状態を示す一部切欠き断面図である。 本発明のワンタッチキャップの変形例を示すもので、(A)はシャッタ壁が開いた状態を示す縦断面図、(B)はシャッタ壁が閉じた状態を示す縦断面図である。 従来のワンタッチキャップの具体例を示す分解断面図である。
符号の説明
10 ワンタッチキャップ
12 キャップ本体
13 蓋体
14 ヒンジ
15 吐出筒
16 開栓膜
16v 円弧溝
17 プルリング
18 連結帯
18a 連結帯の根元部分
18v コ字状溝
21 環状下壁
23 キャップ端面(すり鉢面)
25 環状縁部
27 環状上壁
28 摘み
B 包装容器
S スリット
H 開栓口

Claims (5)

  1. 吐出筒を有するキャップ本体に、ヒンジにより開閉可能に連結される蓋体を設けたワンタッチキャップにおいて、
    前記キャップ本体は、
    前記吐出筒の内側底部に設けられる開栓膜と、
    前記吐出筒の前記ヒンジに向いた筒壁に、筒長さ方向に貫通して設けられるスリットと、
    前記開栓膜から前記スリットを通して前記吐出筒の外側のキャップ端面に連なり、前記吐出筒の側方位置でキャップ端面上方に延びる連結帯と、
    前記連結帯に連結されて前記吐出筒の周囲を囲む位置に保持されるプルリングとを備えたことを特徴とするワンタッチキャップ。
  2. 請求項1記載のワンタッチキャップであって、前記吐出筒の外側のキャップ端面に吐出筒の周囲を囲む環状下壁を形成する一方、前記蓋体の裏面に前記環状下壁にスライド嵌合可能な環状上壁を形成する、ワンタッチキャップ
  3. 請求項2記載のワンタッチキャップであって、前記吐出筒の外側のキャップ端面であって前記環状下壁に囲まれた部分に、前記吐出筒に向けて傾斜するすり鉢面が形成される、ワンタッチキャップ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載のワンタッチキャップであって、前記蓋体の裏面に前記吐出筒のスリットの全部または一部を開閉可能なシャッタ壁を設ける、ワンタッチキャップ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項記載のワンタッチキャップを備えた包装容器。
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