JP2008062223A - 膜ろ過方法及び膜ろ過処理システム - Google Patents

膜ろ過方法及び膜ろ過処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 地下水、河川水、湖沼水、下水2次処理水などの被処理水を膜ろ過して透過水を得る膜ろ過方法において、膜ろ過の継続に伴って生じる膜の汚れを少なくし、安定に長期間にわたって膜ろ過運転できる方法、ならびにそれを実現できる膜ろ過システムを提供する。
【解決手段】 カルシウムが溶存する被処理水を精密ろ過膜および/または限外ろ過膜により膜ろ過処理する方法において、膜ろ過前の被処理水に、カルシウムと錯形成可能な化合物を、該化合物の濃度が10μg/l〜10g/lの範囲内となる量で添加すること、かつ、膜ろ過処理に、カルシウム及びカルシウム錯体が透過可能なろ過膜を用いる。さらに、膜ろ過の後、カルシウムと錯形成可能な化合物、それによるカルシウム錯体を除去する。
【選択図】 なし

Description

浄水処理、工業用水製造、排水処理、逆浸透膜前処理などの水処理に用いられる精密ろ過膜および/または限外ろ過膜を用いた膜ろ過方法及び膜ろ過処理システムに関する。
精密ろ過膜や限外ろ過膜などの分離膜は、食品工業や医療分野、用水製造、排水処理分野等の様々な方面で利用されている。特に近年では、飲料水製造分野すなわち浄水処理過程において分離膜が使われることが多くなってきている。
緩速ろ過もしくは急速ろ過による水処理と比べて、膜ろ過による水処理は、原水中の不純物を確実に、安定的に除去できる他、設備の設置面積が小さく、用地が少なくてすむ、設備設置費が少ないという点で非常に優位である。水不足が深刻化している近年、今後ますます安全な水を安定的に製造する方法として、膜ろ過による水処理の必要性が高まると考えられる。
膜ろ過処理では、被処理水中に含まれる様々な成分によって膜が汚れることにより、ろ過運転の継続に伴ってろ過膜の透水性能が低下し、運転時の膜ろ過抵抗が上昇するという問題が起きる。この膜の汚れ、すなわち“膜ファウリング”の問題は極めて複雑な現象で、膜ろ過による水処理分野の共通的な課題となっている。多くの研究者、技術者がファウリングのメカニズム解明やファウリング制御、低ファウリング膜の研究開発に鎬を削っているものの、未だ普遍化、体系化された理論は確立されていない。被処理水が河川水、湖沼水、海水などの自然水や下水2次処理水である場合には、当該被処理水中にシルト、粘土、シリカ、鉄、カルシウム、マンガンなどの無機物や、藻類、細菌、ウイルス、蛋白質、フミン質、糖、アミノ酸等の有機物など、多種多様な成分が存在している。このような被処理水の膜ろ過処理において起こる膜ファウリングは、メカニズムも様々であるから、膜ファウリングを低減させる手法も様々に開発されてきている。
例えば、主に無機物からなる懸濁物質は、前ろ過によるろ過処理もしくは沈殿処理、コロイド状の粒子は凝集剤を添加して凝集させた後、沈殿させて除く凝集沈殿処理が主流である。これらの前ろ過手法を採用することによって被処理水中の比較的大きな成分である懸濁物質、コロイド状物質によって起こる膜ファウリングを抑制することは可能である。例えば、特許文献1には、濁質成分を開孔率の高い膜で除去した後に膜ろ過する方法が開示されており、特許文献2には、凝集剤を添加して濁度成分を除去した後に膜ろ過する方法が開示されている。しかしながら、比較的低分子量の成分、すなわち溶解成分によって起こる精密ろ過膜および限外ろ過膜の膜ファウリングを抑制するために有効な手段を未だ見いだすに至っていない。
特許文献3には、粉末活性炭を添加して有機成分を吸着除去した後に膜ろ過する方法、特許文献4には、超微粒状粉末活性炭を添加して有機成分を吸着除去した後に膜ろ過する方法が開示されているが、活性炭などによる吸着処理では除去できる有機成分が限られるため、膜ファウリング抑制の効果は十分でない。
逆浸透膜およびナノろ過膜に関しては、カルシウムやマグネシウムなどの無機塩類が、膜ファウリング原因物質となることが知られている。これらのろ過膜では、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどの多価イオンの他、硫酸イオン、炭酸イオンなども阻止するため、膜面で無機塩が濃縮されて濃度が上昇し、ついには溶解度を超えて膜表面や膜ろ過装置の配管内に析出する。析出した無機塩をスケールと呼び、スケールが析出する現象をスケーリングと呼んでいる。スケーリングは、逆浸透膜およびナノろ過膜に対する膜ファウリングの1つであり、様々なスケーリング防止方法が提案されている。
具体的には、(1)被処理水のpHをアルカリ性に調節することによりシリカおよび硬度成分を不溶性の塩として析出させた後、沈殿分離、浮上処理または膜ろ過などの固液分離を行うことによりシリカおよび硬度成分を除去する方法(例えば特許文献5)、(2)イオン交換樹脂などを用いて吸着により除去する方法(例えば特許文献6)、(3)水溶性ポリマーなどのスケール防止剤を添加して濃縮された無機塩を析出させることなく分離膜で除去する方法(例えば特許文献7)などが挙げられる。しかしながら、このシステムで実施される重金属類、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの金属イオン除去操作は、これら無機塩類そのものが分離膜を通過せずに濃縮されて膜面に析出するという問題を防ぐ目的で行われている。従って、これら無機イオン類を実質的に阻止せずに通過させる精密ろ過膜および限外ろ過膜を用いる膜ろ過においては、このようなスケーリングそのものが通常起こらないため、当然のことながら、特許文献5、特許文献6および特許文献7では精密ろ過膜および限外ろ過膜を用いる膜ろ過における、金属イオン封止の効果に関する開示も無ければ、その示唆すらも無い。
一方、特許文献8には、汚染された膜の洗浄方法として、膜面に付着した汚染物質を酸やアルカリなどを用いて溶解させ除去することが記載されている。しかしながら、これは分離膜の細孔を閉塞するように付着したコロイドやその凝集体を可溶化させて除去するための膜洗浄技術であり、膜ファウリングの発生防止のためには利用できないものである。
特開2001-269666号公報 特開2001-276844号公報 特開平5-154470号公報 特開平10-309567号公報 特開2003-300069号公報 特開平11-244666号公報 特開平11-333455号公報 特開2005-288442号公報
本発明の目的は、地下水、河川水、湖沼水、下水2次処理水などの被処理水を膜ろ過して透過水を得る膜ろ過方法において、膜ろ過の継続に伴って生じる膜の汚れを少なくし、安定に長期間にわたって膜ろ過運転できる方法、ならびにそれを実現できる膜ろ過システムを提供することにある。
上記目的を達成するために鋭意検討した結果、被ろ過水中に溶解して存在するカルシウムが膜ファウリング生成の一因であり、カルシウムに対して安定な錯形成が可能な化合物を、被処理水に添加した後に膜ろ過処理することによって、自然水中成分による膜ファウリングを著しく抑制できることが判明した。
すなわち本発明は、
(1)カルシウムが溶存する被処理水を精密ろ過膜および/または限外ろ過膜により膜ろ過処理する方法において、膜ろ過前の被処理水に、カルシウムと錯形成可能な化合物を、該化合物の濃度が10μg/L〜10g/Lの範囲内となる量で添加すること、かつ、膜ろ過処理に、カルシウム及びカルシウム錯体が透過可能なろ過膜を用いることを特徴とする膜ろ過方法。
(2)膜ろ過した後の膜ろ過水から、カルシウムと錯形成可能な化合物および/またはカルシウム錯体を除去する上記(1)に記載の膜ろ過方法。
(3)被処理水が、地下水、河川水、湖沼水、および下水2次処理水から選ばれる少なくとも1種からなる上記(1)または(2)に記載の膜ろ過方法。
(4)精密ろ過膜および/または限外ろ過膜が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の膜ろ過方法。
(5)カルシウムが溶存する被処理水を精密ろ過膜および/または限外ろ過膜によりろ過する膜ろ過装置を備えた膜ろ過処理システムであって、膜ろ過装置の前段で、被処理水に、カルシウムと錯形成可能な化合物を、該化合物の濃度が10μg/L〜10g/Lの範囲内となる量で添加する手段を設けたことを特徴とする膜ろ過処理システム。
(6)膜ろ過装置の後段で、膜ろ過水から、カルシウムと錯形成可能な化合物および/またはカルシウム錯体を除去する手段を設けた上記(5)に記載の膜ろ過処理システム。
(7)精密ろ過膜および/または限外ろ過膜が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜である上記(5)又は(6)に記載の膜ろ過処理システム。
からなるものである。
本発明によると、地下水、河川水、湖沼水、下水2次処理水などの被処理水を膜ろ過して透過水を得る膜ろ過方法において、膜ろ過の継続に伴って生じる膜の汚れを少なくすることができ、安定に長期間にわたって膜ろ過運転を続けることができるようになる。これにより、膜の薬品洗浄の頻度や膜交換の頻度を下げることができ、低造水コストが実現される膜ろ過処理システムとすることが可能になる。
本発明に係る膜ろ過方法は、精密ろ過膜および/または限外ろ過膜により膜ろ過する前に、被処理水に、カルシウムと錯形成可能な化合物を、該化合物の濃度が10μg/L〜10g/Lの範囲内となる量で添加することを特徴とする。
本発明における被処理水とは、前記精密ろ過膜および/または限外ろ過膜による膜ろ過に供給される前の原水のことである。通常、海水、地下水、河川水、湖沼水に代表される自然水が被処理水として使用される。また、下水の2次処理水を被処理水として用いてもよい。
被処理水中には、シルト、粘土、シリカ、鉄、カルシウム、マンガンなどの無機物、藻類、細菌、ウイルス、蛋白質、フミン質、糖、アミノ酸等有機物などの多種多様な成分が存在している。膜ファウリングとこれら水中含有成分の関係について、膜付着物質の分析や膜供給水および膜ろ過水の分析などから詳細に検討し続けてきた結果、被処理水中から濁度成分を除いても進行する膜ファウリングは、被処理水中の有機物とカルシウムの相互作用によって進行することが判明した。ここで、濁度成分とは0.45μmのガラス繊維濾紙で阻止される成分を指す。また、自然水中に含まれる各種成分の量は、自然水の種類により異なるが、例えば、琵琶湖水中には、カルシウムが10〜30mg/Lの範囲内の濃度で溶存している。
自然水中に含まれる成分と精密ろ過膜および限外ろ過膜の膜ファウリングとの関係について究明するため、平均孔径が0.05μmのポリフッ化ビニリデン製中空糸膜(限外ろ過膜)を用いて琵琶湖水をろ過する実験を重ねた。そして、膜ファウリングを進行させない運転方法、すなわち、ろ過抵抗上昇速度を低減させうる運転方法について検討した結果、精密ろ過膜および限外ろ過における膜ファウリングを抑制するためには、被処理水中におけるカルシウムの溶存態様がキーポイントであること、すなわちカルシウムイオンと対をなす陰イオンとの組み合わせが重要なことを見出した。
そこで、被処理水におけるカルシウムの溶存態様について検討するため、琵琶湖水を0.45μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-045)でろ過して濁質を除いた後、カルシウムと錯形成を行う化合物を添加した。これを原水として、圧力計を設置した10Lのステンレス製加圧タンク(ADVANTEC PRESSURE VRSSEL DV-10)に入れ、50KPaの窒素加圧により膜ろ過モジュール(前記した限外ろ過膜を使用)に原水を送液し、膜ろ過を行った。膜ろ過により得られた透過水について、単位時間あたりの透過水重量の推移を記録した。
この方法で琵琶湖水中にカルシウムと錯形成可能な化合物を添加した後に膜ろ過し、ろ過抵抗の推移を算出、比較したところ、カルシウムと錯形成可能な化合物を添加することにより、ろ過抵抗の上昇を抑えることができることが判明した。すなわち、膜ろ過面にスケーリング現象を生じない被処理水の場合でも、カルシウムと錯形成可能な化合物を添加することにより膜ろ過抵抗上昇の抑制に効果を発揮するという現象を見いだしたのである。
さらにこの効果を発揮するためには、カルシウムと錯形成可能な化合物の添加量を適正水準にすることが必要である。即ち、被処理水中における上記化合物の濃度を高くするほど効果的であって、少なくとも上記化合物濃度を10μg/L以上とすることが必要であり、10g/Lまでの領域では濃度に比例して効果が発揮される傾向にある。しかし、10g/Lよりも濃度の高い領域では、カルシウムと錯形成可能な化合物の添加で逆にカルシウム塩の沈殿を生じてしまう可能性が大きいので、膜ファウリング低減効果が発揮され難くなる。さらに、カルシウムと錯形成可能な化合物の添加量が多過ぎると、添加量増加によるランニングコストの増大や、必要に応じて後段で行う除去手段への負荷が増大するというデメリットもある。これら観点から、被処理水における、カルシウムと錯形成可能な化合物の濃度は10μg/L〜10g/Lの範囲とすることが必要である。
また、効果を発揮するために好適な、カルシウムと錯形成可能な化合物の濃度は、被処理水中に溶存するカルシウム濃度とも関係するので、被処理水の水質(カルシウム濃度)に応じて上記化合物の添加量を決定すればよい。具体的には化学当量で溶存カルシウム量1モル当量に対して0.01モル当量〜10モル当量の範囲内、好ましくは0.1モル当量〜10モル当量の範囲内となるように、カルシウムと錯形成可能な化合物を添加することが好ましい。0.01モル当量より小さいと錯形成の効果が十分でなく、10モル当量より大きい場合には被処理水中に存在する非溶解のカルシウムを過度に溶出させるおそれがあるためである。
被処理中に溶存するカルシウムとは、被処理水中に含まれるカルシウム元素のうち被処理水中に溶存しているものを指す。その溶存カルシウム量は、簡便には、0.45μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-045)でろ過して濁質を除いたろ液に含まれるカルシウムの量を測定することによる。自然水中の溶存カルシウムの濃度は一般的に1g/L以下の範囲である。
カルシウム濃度の測定には、誘導結合プラズマ発光分光分析計を用いることが、検出下限値の低い点で好ましいが、原子吸光光度計の使用、イオンクロマトグラフなど、測定方法はいずれでもよい。
カルシウムと錯形成可能な化合物(以下、錯形成化合物と略す)とは、被処理水中に代表的に含まれる陰イオンの1つである塩化物イオンよりもカルシウムに対する錯生成定数が大きい配位子を供給しうる化合物を指す。例えば、硫酸、フッ化水素酸、リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、炭酸などの無機酸およびその塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、乳酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレングリコールビス(2−アミノエチル)エーテルジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、マンヌロン酸、グルロン酸、パントテン酸、フィチン酸、タンニン酸、アルギン酸、エリソルビン酸、L−グルタミン酸、ケイ皮酸、コハク酸、ソルビン酸、フマル酸などのカルボン酸およびその塩、没食子酸、カテコール、ケルセチンなどのフェノール性水酸基をもつ化合物、アルカリ金属水酸化物などをあげることができる。また、この錯形成化合物の添加により形成されるカルシウム錯体の水への溶解度は10mg(Ca)/L以上(25℃)であることが好ましい。溶解度がこれより小さくなると、溶解するカルシウム錯体が被処理水中で析出しやすくなり、錯形成化合物の添加量の制御作業が煩雑になるためである。
水に対する溶解度が高いカルシウム錯体を形成させるためには、上記した錯形成化合物の中でも、リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、乳酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレングリコールビス(2−アミノエチル)エーテルジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、マンヌロン酸、グルロン酸、パントテン酸、フィチン酸、アルギン酸、エリソルビン酸、L−グルタミン酸、ケイ皮酸、コハク酸、ソルビン酸、フマル酸を用いることが好ましい。
本発明で用いる精密ろ過膜とは、膜に供給される原水に含有される成分のうち、0.1μm〜1μmの範囲の成分を除去する性能をもつ分離膜である。また、限外ろ過膜とは、供給される原水に含有される成分のうち、0.002μm〜0.1μmの範囲の成分を除去する性能をもつ分離膜である。前記した除去性能を有する分離膜であれば、膜の厚み方向に同様の構造が連続した均質膜、2種類以上の構造が積層された非対称膜のいずれでもよい。
精密ろ過膜または限外ろ過膜の素材には、ポリアクリロニトリル、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンスルフィドスルフォン、ポリフッ化ビニリデン、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、セラミック等の無機素材等を挙げることができる。膜の素材は、本発明の主旨から言って特に限定されないが、疎水性のポリフッ化ビニリデンポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜の場合に発明の効果がより発揮される。ポリフッ化ビニリデン系樹脂とは、フッ化ビニリデンホモポリマーおよび/またはフッ化ビニリデン共重合体を含有する樹脂のことである。複数の種類のフッ化ビニリデン共重合体を含有しても構わない。フッ化ビニリデン共重合体は、フッ化ビニリデン残基構造を有するポリマーであり、典型的にはフッ化ビニリデンモノマーとそれ以外のフッ素系モノマー等との共重合体である。
本発明において、被処理水に錯形成化合物を添加する手段としては、被処理水中に、カルシウムと錯形成化合物やその水溶液を投入もしくは滴下する手段、徐放性材料に包埋された錯形成化合物を間欠的に投入し被処理水中での濃度を監視する手段などが挙げられる。これら添加手段は、膜ろ過前の被処理水を貯蔵する槽に設置したり、被処理水流路配管中に設置すればよい。また、被処理水への錯形成化合物の添加は、膜ろ過する全被処理水量の1%以上の割合に対して実施することが好ましい。例えば、膜ろ過運転においてろ過時間(例えば30分)の1%に相当する時間(18秒)以上の間給水ラインに化合物を添加したり、被処理水の貯蔵タンクに所定量の化合物を断続的に投入したりすることで実現できる。
錯形成化合物が添加された後に、精密ろ過膜及び/又は限外ろ過膜により膜ろ過処理される。この膜ろ過処理する前の被処理水中に含まれるカルシウム錯体も錯形成化合物も分離膜を透過するので、膜ろ過して得られる膜ろ過処理水(透過水)中にはカルシウム錯体、錯形成化合物が含まれる。そこで、必要に応じて、錯形成化合物および該化合物によるカルシウム錯体を膜ろ過処理水から除去する。除去する手段としては、吸着剤を充填した吸着塔に膜ろ過処理水を通水することが好ましく用いられるが、吸着剤を膜ろ過処理水中に添加した後に吸着剤を分離する方法、析出沈殿する方法、電気透析する方法など、種々の除去方法を用いることができる。
吸着剤を充填した吸着塔は、錯形成化合物および該化合物のカルシウム錯体の濃度を低減させることができれば、1塔を単独で設置したものでも、2塔以上を直列または並列に設置したものでも良い。また、吸着剤は恒久的に効果を発揮するものではないため、例えば、次のような方法を採用すればよい。2塔を設置して1塔にのみ被処理水を通水し、塔の出口での錯形成化合物および該化合物のカルシウム錯体の濃度が一定値以上に上昇する前に、他の塔に切り替え、吸着効果の衰えた塔の吸着剤を交換するか、もしくは吸着剤の再生操作を行えるように設置されていることが好ましい。3塔以上を設置して1塔を使用せずに残し、他の塔に通水し、塔の出口での錯形成化合物および該化合物のカルシウム錯体の濃度が一定値以上に上昇する前に、使用せずに残しておいた1塔に切り替え、吸着効果の衰えた塔の吸着剤を交換するか、もしくは吸着剤の再生操作を行う方法も好ましい。2塔以上の吸着塔を設置して直列に通水し、前段の吸着塔出口での錯形成化合物および該化合物のカルシウム錯体の濃度を測定し、一定値以上まで上昇が見られた時に、後段の塔のみに切り替え、吸着効果の衰えた前段の塔の吸着剤を交換するか、もしくは吸着剤の再生操作を行えるように設置されていることも好ましい。
錯形成化合物、該化合物のカルシウム錯体のいずれか若しくは両方を除去するための吸着剤は、平均孔径が1μm〜20mm、好ましくは10μ〜10mmであればよく、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂などを用いることができる。吸着剤の平均孔径は、光散乱法、レーザー回折法、遠心沈降法のいずれかを用いた測定装置で測定するか、走査型電子顕微鏡を用いて写真撮影し、任意の粒子の直径を測定し、数平均して求める。
以下に具体的実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1)ミニチュア膜モジュールによるろ過実験
外筒内に、中空糸膜7本を束ねた中空糸膜束を収納して端部固定し、長さ15mmのミニチュア膜モジュールを作製した(図1)。この膜モジュール内の中空糸膜束は、B端では中空糸膜端が封止されていて、D端では中空糸膜端が開口している。
圧力計を設置した10Lのステンレス製加圧タンクADVANTEC PRESSURE VRSSEL DV−10に膜ろ過原水を入れ、同様に圧力計を設置した40Lのステンレス製加圧タンクADVANTEC PRESSURE VRSSEL DV−40に和光純薬製蒸留水を入れた。それぞれのタンクには水の流出口に2方コックを接続した。
膜ろ過原水入り加圧タンク(以下、原水タンク)の2方コックとミニチュア膜モジュールのA端をテフロン(登録商標)チューブで3方コックを介して接続し、蒸留水入り加圧タンク(以下、蒸留水タンク)の2方コックとミニチュア膜モジュールのB端をテフロン(登録商標)チューブで接続した。ミニチュア膜モジュールのC端は樹脂キャップにより封止し、D端から透過水が出るようにした。なお、この膜モジュールとしては、C端を設けてないミニチュア膜モジュールを用いてもよい。
まず、0.4MPaの圧縮空気をSMCレギュレーター(AF2000−02,AR2000−02G)で50KPaに調整して原水タンクに圧力をかけ、2方コックを開にしてミニチュア膜モジュール内に原水を送液した。このとき、ミニチュア膜モジュールとの間にある三方コックはタンクと膜モジュール間のみを開とし、また、蒸留水タンクとB端との間の2方コックは閉とした。
透過水重量をパソコンに接続した電子天秤 AND HF−6000で5秒毎に測定し、連続記録プログラムAND RsCom ver.2.40を用いて記録した。本実験で得られるデータは5秒あたりの透過水重量であるから、ろ過抵抗を以下に示す式を用いて算出した。
ろ過抵抗 =(ろ過圧力)×10×5×(膜面積)×10/((粘度×(5秒あたりの透過水重量)×(密度))
ここで、ろ過圧力はステンレス製加圧タンクに設置された圧力計が示す圧力(KPa)、膜面積は使用した膜モジュールにおける有効膜面積で、本実験においては、
中空糸外径(m)×π×有効長(m)×膜本数 で求めた。
総ろ過水量0.06m/mまでろ過工程を続けた後、原水タンクの2方コックを閉としてろ過工程を終了した。次いで、ミニチュア膜モジュールとの間にある3方コックを3方向とも開の状態にし、ミニチュア膜モジュールの透過水出口(D端)を樹脂キャップで封止した。
0.4MPaの圧縮空気をSMCレギュレーター(AF2000−02,AR2000−02G)で100KPaに調整して蒸留水タンクに圧力をかけ、2方コックを開にしてミニチュアモジュール内に蒸留水を送液した。この操作によって逆洗工程が開始された。3方コックから流出する逆洗排水が100mlとなるまで逆洗工程を続けた後、蒸留水タンクの2方コックを閉として逆洗工程を終了した。
以上の操作を1つの膜モジュールに対して5回連続して実施し、総ろ過水量を横軸に、算出したろ過抵抗を縦軸にプロットした。
ここでプロットの開始は、各回のろ過開始30秒後からとした。また、ろ過抵抗の上昇に伴い透水量が減少するため、5秒ごとの増加量の絶対値が減少する。ろ過抵抗は増加量から前記式に従って算出するため、増加量が減少するとそのばらつきが算出されるろ過抵抗に与える影響が大きくなる。従って、透水量の減少が著しい場合には、適宜作成したグラフの移動平均近似をとってグラフを修正した。
(2)ろ過抵抗上昇度A
ろ過実験の結果から作成した総ろ過水量−ろ過抵抗のグラフ、場合によっては前記グラフを移動平均近似をとったグラフにおいて、総ろ過水量とろ過抵抗の関係から、2回目、3回目、4回目、5回目のろ過工程それぞれの傾きを求めて算出した平均値をろ過抵抗上昇度Aとした。
(3)ろ過抵抗上昇度B
また、同グラフにおいて、2回目、3回目、4回目、5回目のろ過工程開始時のろ過抵抗4点を結んだ直線の傾きをろ過抵抗上昇度Bとした。ただし、4点が直線上に乗らない場合には、線形近似で直線の傾きを求めてろ過抵抗上昇度Aとした。
(4)膜の平均孔径
中空糸膜の平均孔径は、被処理水側表面である中空糸外表面を走査型電子顕微鏡(S−800)(日立製作所製)を用いて3万倍で写真撮影し、30個の任意の細孔の孔径を測定し、数平均して求めた。
膜ファウリング性の検討は、ろ過抵抗上昇度AまたはBを比較することで行った。ろ過抵抗上昇度A、Bが小さいほど、膜ファウリングは進行していないことになる。
<実施例1>
重量平均分子量41.7万のフッ化ビニリデンホモポリマーとγ-ブチロラクトンとを、それぞれ38重量%と62重量%の割合で170℃の温度で溶解した。この高分子溶液をγ-ブチロラクトンを中空部形成液体として随拌させながら口金から吐出し、温度20℃のγ-ブチロラクトン80重量%水溶液からなる冷却浴中で固化して球状構造からなる中空糸膜を作製した。
次いで、重量平均分子量28.4万のフッ化ビニリデンホモポリマーを13重量%、重量平均分子量2万のポリエチレングリコールを5重量%、ジメチルホルムアミドを79重量%、水を3重量%の割合で85℃の温度で混合溶解して高分子溶液を調製した。この製膜原液を球状構造からなる中空糸膜表面に均一に塗布し、すぐに水浴中で凝固させて球状構造層の上に三次元網目構造層を形成させた中空糸膜を製作した。
得られたポリフッ化ビニリデン製中空糸膜は被処理水側表面の平均孔径が0.05μmであった。得られたポリフッ化ビニリデン製中空糸膜を用いて、前述した有効膜面積が0.004mのミニチュア膜モジュールを作成した。
琵琶湖水20Lを、孔径1.0μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-1)と孔径0.45μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-045)に順に通して濁質を除いた後、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムを4g添加して膜ろ過原水とした。膜ろ過原水中のカルシウム濃度は14mg/Lであった。ここで添加したエチレンジアミン四酢酸ナトリウムの量は、原水中のカルシウム量1モル当量に対し1.5モル当量であった。
この膜ろ過原水を用いて、前述のミニチュア膜モジュールによるろ過実験を行った。得られた膜ろ過水中のカルシウム濃度は14mg/Lであった。従って、原水中のカルシウム分は分離膜に付着せずに膜を透過していた。
ここでろ過抵抗上昇度Bは、5.02×1012(1/m)であり、後述の比較例1の70%に抑えることができた。
<実施例2>
実施例1の場合と同じ膜からなるミニチュア膜モジュールを使用した。
琵琶湖水20Lを、孔径1.0μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-1)と孔径0.45μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター (ADVANTEC TCG-045)に順に通して濁質を除いた後、トリポリリン酸ナトリウムを4g添加して膜ろ過原水とした。膜ろ過原水中のカルシウム濃度は14mg/Lであった。ここで添加したトリポリリン酸ナトリウムの量は、原水中のカルシウム量1モル当量に対し1.5モル当量であった。
この膜ろ過原水を用いて、前述のミニチュア膜モジュールによるろ過実験を行った。得られた膜ろ過水中のカルシウム濃度は14mg/Lであった。従って、原水中のカルシウム分は分離膜に付着せずに膜を透過していた。
ここでろ過抵抗上昇度Bは、4.93×1012(1/m)であり、後述の比較例1の70%に抑えることができた。
<実施例3>
実施例1の場合と同じ膜からなるミニチュア膜モジュールを使用した。
琵琶湖水20Lを、孔径1.0μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-1)と孔径0.45μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター (ADVANTEC TCG-045)に順に通して濁質を除いた後、乳酸を1g添加して膜ろ過原水とした。膜ろ過原水中のカルシウム濃度は14mg/Lであった。ここで添加した乳酸の量は、原水中のカルシウム量1モル当量に対し0.03モル当量であった。
この膜ろ過原水を用いて、前述のミニチュア膜モジュールによるろ過実験を行った。得られた膜ろ過水中のカルシウム濃度は14mg/Lであった。従って、原水中のカルシウム分は分離膜に付着せずに膜を透過していた。
ここでろ過抵抗上昇度Bは、3.11×1012(1/m)であり、後述の比較例1の42%に抑えることができた。
<比較例1>
実施例1の場合と同じ膜からなるミニチュア膜モジュールを使用した。
琵琶湖水を孔径1.0μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-1)と孔径0.45μmのガラス繊維濾紙カートリッジフィルター(ADVANTEC TCG-045)に順に通して濁質を除いて膜ろ過原水とした。この膜ろ過原水中のカルシウム濃度は14mg/Lであった。なお、この膜ろ過原水には、錯形成化合物は添加しなかった。
この膜ろ過原水を用いて、実施例1の場合と同様にしてミニチュア膜モジュールによるろ過実験を行った。得られた膜ろ過水中のカルシウム濃度は12mg/Lであった。このことから、ろ過の初期において原水中に溶存するカルシウムの一部が膜に付着することが明らかとなった。総ろ過水量0.1m/mにおけるろ過抵抗上昇速度は、7.34×1012(1/m)であった。
本発明は、自然水や下水2次処理水などの膜ろ過処理に利用することができる。
ろ過実験に用いたミニチュア膜モジュールの外観形状を示す概略斜視図である。

Claims (7)

  1. カルシウムが溶存する被処理水を精密ろ過膜および/または限外ろ過膜により膜ろ過処理する方法において、膜ろ過前の被処理水に、カルシウムと錯形成可能な化合物を、該化合物の濃度が10μg/L〜10g/Lの範囲内となる量で添加すること、かつ、膜ろ過処理に、カルシウム及びカルシウム錯体が透過可能なろ過膜を用いることを特徴とする膜ろ過方法。
  2. 膜ろ過処理した後の膜ろ過水から、カルシウムと錯形成可能な化合物および/またはカルシウム錯体を除去することを特徴とする、請求項1に記載の膜ろ過方法。
  3. 被処理水が、地下水、河川水、湖沼水、および下水2次処理水から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の膜ろ過方法。
  4. 精密ろ過膜および/または限外ろ過膜が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の膜ろ過方法。
  5. カルシウムが溶存する被処理水を精密ろ過膜および/または限外ろ過膜によりろ過する膜ろ過装置を備えた膜ろ過処理システムであって、膜ろ過装置の前段で、被処理水に、カルシウムと錯形成可能な化合物を、該化合物の濃度が10μg/L〜10g/Lの範囲内となる量で添加する手段を設けたことを特徴とする膜ろ過処理システム。
  6. 膜ろ過装置の後段で、膜ろ過水から、カルシウムと錯形成可能な化合物および/またはカルシウム錯体を除去する手段を設けたことを特徴とする請求項5に記載の膜ろ過処理システム。
  7. 精密ろ過膜および/または限外ろ過膜が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる分離膜であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の膜ろ過処理システム。
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