JP2008061465A - 多位置安定型作動構造体とその制御方法および計画方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】正確な作動が可能であり、作動後の弛緩による位置変化が少なく、作動位置の再現性が高く、作動位置を維持するための電力消費が不要であり、外部アクチュエータは不要であり、構造体の形状と形式の制限が少なく、ある位置から他の位置に作動する経路が制限されない多位置安定型作動構造体とその制御方法および計画方法を提供する。
【解決手段】一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメント2を備える。屈曲エレメント2は、互いに連結された2以上のセグメント52,53,54からなる。セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動材料で構成される。さらに、能動材料に電気的刺激を印加する制御装置3を備える。制御装置3により、能動材料を電気的に刺激して屈曲エレメント2をある安定形状から他の安定形状に移動させる。
【選択図】図1
【解決手段】一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメント2を備える。屈曲エレメント2は、互いに連結された2以上のセグメント52,53,54からなる。セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動材料で構成される。さらに、能動材料に電気的刺激を印加する制御装置3を備える。制御装置3により、能動材料を電気的に刺激して屈曲エレメント2をある安定形状から他の安定形状に移動させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、2以上の安定位置を有し、電気的刺激により安定位置間の切替作動が可能な多位置安定型作動構造体とその制御方法および計画方法に関する。
この出願において、「多位置安定型作動構造体」とは、2以上の安定位置を有し、かつ電気的刺激により複数の安定位置間の切替作動が可能な作動構造体を意味する。なお、この作動構造体は、外部に能動的に作用するアクチュエータと、外部からの外力を受ける受動体を含む。
また、この出願において、「多重安定性」とは、多位置安定性と同義であり、2以上の安定位置で形状を保持できることをいう。また、「安定位置」とは、安定状態と同義であり、同一の位置および状態をそのまま保持することをいう。
また、この出願において、「多重安定性」とは、多位置安定性と同義であり、2以上の安定位置で形状を保持できることをいう。また、「安定位置」とは、安定状態と同義であり、同一の位置および状態をそのまま保持することをいう。
近年、医療、福祉、ロボット、エンターテイメント産業などの様々な分野で、生物的な柔らかい動きができる高分子アクチュエータが着目されている。高分子アクチュエータとは、高分子材料を主体とし、高分子材料自体が何らかの刺激に対して応答して変形することを利用するアクチュエータをいう。かかる高分子アクチュエータは、特許文献1〜3に開示されている。
現在、実用化が進んでいる高分子アクチュエータ材料のひとつとして、イオン導電性高分子膜(Ionic Conductive Polymer gel Film:ICPF)が知られている。この高分子膜は、イオン導電性高分子膜の両面に電極を備えたものであり、イオン導電性高分子金属複合体(Ionic Polymer Metal Composite:IPMC)とも呼ばれる。以下これをIPMC膜(又はICPF膜)と呼ぶ。
IPMC膜は、電極間に電圧を加えたときに、高分子内のイオンが膜厚方向に移動し、これに伴い樹脂内の溶媒が膜厚方向に移動し、その結果、膜の一方の面が伸び他方の面が縮むことにより、屈曲する特性を有する。この屈曲運動の応答特性は、低電圧駆動(3V以下)で応答速度が比較的速く(例えば10ms)、変形も大きい。また、機械的、熱的、化学的耐久性にも優れていることが知られている。
上述したIPMC膜の屈曲運動を利用したアクチュエータとして、例えば、非特許文献1、2、特許文献4等が既に提案されている。
非特許文献1のアクチュエータは、図25に示すように、一端が固定され互いに平行に延びる2枚のICPF膜とその先端を結ぶ電極のないPFSF(Perfluoro−sulfonic acid membrane)からなり、2枚のICPF膜に位相の異なる電圧をサイン波で印加し、PFSFの中間点Aを楕円運動させ、この点Aに接触する対象物を摩擦力で直線駆動又は回転駆動するものである。
非特許文献2のアクチュエータは、図26に示すように、2枚のIPMC膜の中間を可撓性材料(例えばセロハン)で連結して直線状に構成し、その2対(4枚)を互いにほぼ平行に配置し、その両端部を1対の連結部材で連結したものである。各IPMC膜の外側を+極にして電場を加えることによりそれぞれの膜が外側に屈曲し、中間部がフリージョイントの役割を果たし、全長が収縮するようになっている。従ってこの収縮運動を利用して対象物を直線運動や振子運動させることができる。
特許文献4の多位置安定型作動構造体は、図27に示すように、一端が固定され他端が自由端の2つの屈曲エレメントを備え、屈曲エレメントの自由端に外力を受けた場合に、2以上の所定の安定位置に移動するものである。
S.TADOKORO,et al.,"An Elliptic Friction Drive Element Using an ICPF Actuator", International Conference on Robotics and Automation,1996.
釜道紀浩、他、「イオン導電性高分子を用いた直動人工筋アクチュエータの開発--−歩行ロボットへの応用を目指して−」、日本ロボット学会創立20周年記念学術講演会、Oct.2002.
本発明に関連する先行技術として、図22に示す単純屈曲アクチュエータが知られている(例えば特許文献1〜3)。
図22の単純屈曲アクチュエータは、電気的刺激により屈曲する。ロボット分野において、この単純屈曲アクチュエータは例えば人工筋肉として用いられる。この単純屈曲アクチュエータには、形状記憶合金(SMA)やイオン導電性高分子金属複合体(IMPC)などの高分子アクチュエータが含まれる。
しかし単純屈曲アクチュエータは、作動後の弛緩や低い作動再現性などの多くの技術的問題を有している。このため、正確な作動が困難である。また、小型装置であっても、作動位置を維持するために相対的に大きな電力を必要とするため、電力供給上も作動コストは高価になる。
図22の単純屈曲アクチュエータは、電気的刺激により屈曲する。ロボット分野において、この単純屈曲アクチュエータは例えば人工筋肉として用いられる。この単純屈曲アクチュエータには、形状記憶合金(SMA)やイオン導電性高分子金属複合体(IMPC)などの高分子アクチュエータが含まれる。
しかし単純屈曲アクチュエータは、作動後の弛緩や低い作動再現性などの多くの技術的問題を有している。このため、正確な作動が困難である。また、小型装置であっても、作動位置を維持するために相対的に大きな電力を必要とするため、電力供給上も作動コストは高価になる。
本発明に関連する他の先行技術として、外方向に作動し2位置で安定するビーム構造が知られている。しかし2位置で安定するビーム構造の装置は多くの欠点を有する。例えば、外部アクチュエータを必要とし、構造体の形状と形式が制限され、ある位置から他の位置に作動する経路が制限される。
屈曲アクチュエータに関連する先行技術は、多重安定性を欠く相対的に単純な屈曲装置に集中している。
多重安定性を有する作動装置の分野においては、外部で発生した力で、2位置で安定状態を有する切り替え構造体、例えばスイッチの研究開発に集中している。最も関連する技術として、2つの安定位置を有する薄いバイメタル小片を使用した単純な2位置安定構造体がある。しかしこれらの装置は、作動メカニズムおよび成形可能な構造体の形式において極端に限定される。
多重安定性を有する作動装置の分野においては、外部で発生した力で、2位置で安定状態を有する切り替え構造体、例えばスイッチの研究開発に集中している。最も関連する技術として、2つの安定位置を有する薄いバイメタル小片を使用した単純な2位置安定構造体がある。しかしこれらの装置は、作動メカニズムおよび成形可能な構造体の形式において極端に限定される。
図22は、固定点14において機械的に固定されたIPMCなどの電気的に作動する屈曲材料からなる従来の単純ビーム12を示す。ビーム12は弛緩された位置にあり、電源11の印加により作動位置13に移動する。この技術において電気的に作動する屈曲材料は能動セグメントからなる。なお、この出願において、「能動」とは、自ら変形することを意味し、電気的刺激により変形する材料を「能動材料」と呼ぶ。
図23Aは、一端21が機械的に固定され他端23が軸方向のみに限定して移動する受動材料からなる従来の単純ビーム22を示す。ここで単純ビーム22は軸方向力が作用しない自然弛緩形状で示されている。なお、本出願において、「受動」とは、外力を受けて変形するが、外力なしでは変形しないことを意味する。
図23Bは、付勢力26により軸方向に圧縮された後の図23Aのビーム22を示しており、ビーム22は2つの座屈形状24または25のいずれかに座屈する。2つの向かい合った形状は、座屈ビームが有する2つの安定位置すなわち安定状態を示す。このように複数の安定位置(すなわち安定状態)を有する構造体を「多位置安定型構造体」と呼ぶ。
図23Bは、付勢力26により軸方向に圧縮された後の図23Aのビーム22を示しており、ビーム22は2つの座屈形状24または25のいずれかに座屈する。2つの向かい合った形状は、座屈ビームが有する2つの安定位置すなわち安定状態を示す。このように複数の安定位置(すなわち安定状態)を有する構造体を「多位置安定型構造体」と呼ぶ。
図24Aおよび図24Bは、端部構造の異なる2つの座屈ビーム構造体を示す。図24Aは、2つの回転自由な端部32a/32bに固定されたビーム31を示している。図24Bは、端部回転を制限する2つの固定端34a/34bに固定されたビーム33を示している。異なる端部構造により形状の異なる多位置安定型構造体となる。
上述したように、従来の単純屈曲アクチュエータは、正確な作動が困難であり、作動後の弛緩により位置が安定せず、作動の再現性がなく、および作動位置を維持するための電力消費が大きい、等の問題点があった。
また、従来の2位置で安定するビーム構造は、外部アクチュエータを必要とし、構造体の形状と形式が制限され、ある位置から他の位置に作動する経路が制限される、等の問題点があった。
また、従来の2位置で安定するビーム構造は、外部アクチュエータを必要とし、構造体の形状と形式が制限され、ある位置から他の位置に作動する経路が制限される、等の問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、正確な作動が可能であり、作動後の弛緩による位置変化が少なく、作動位置の再現性が高く、作動位置を維持するための電力消費が不要であり、外部アクチュエータは不要であり、構造体の形状と形式の制限が少なく、ある位置から他の位置に作動する経路が制限されない多位置安定型作動構造体とその制御方法および計画方法を提供することにある。
本発明によれば、一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメントを備え、
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備え、
該制御装置により、能動セグメントを電気的に刺激して屈曲エレメントをある安定形状から他の安定形状に移動させる、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体が提供される。
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備え、
該制御装置により、能動セグメントを電気的に刺激して屈曲エレメントをある安定形状から他の安定形状に移動させる、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体が提供される。
また、本発明によれば、一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメントを備え、
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備えた多位置安定型作動構造体の制御方法であって、
1つの安定位置から他の安定位置に移動するように、前記能動セグメントに所定の順序で電気的刺激を印加する、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体の制御方法が提供される。
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備えた多位置安定型作動構造体の制御方法であって、
1つの安定位置から他の安定位置に移動するように、前記能動セグメントに所定の順序で電気的刺激を印加する、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体の制御方法が提供される。
また、本発明によれば、一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメントを備え、
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備えた多位置安定型作動構造体の計画方法であって、
2以上のセグメントの境界位置を、前記2以上の安定形状において曲げ応力が最小となる位置に設定する、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体の計画方法が提供される。
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備えた多位置安定型作動構造体の計画方法であって、
2以上のセグメントの境界位置を、前記2以上の安定形状において曲げ応力が最小となる位置に設定する、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体の計画方法が提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、各セグメントは能動セグメントと電気的刺激により屈曲しない受動セグメントで構成される。
受動セグメントは、可撓性材料または剛性材料からなる。
屈曲エレメントは、ビーム、板、ダイヤフラム、ロッド、又はこれらの組み合わせである。
多位置安定型作動構造体が安定位置を維持したまま、部分的に変位するように、屈曲エレメントを作動させてもよい。
受動セグメントは、可撓性材料または剛性材料からなる。
屈曲エレメントは、ビーム、板、ダイヤフラム、ロッド、又はこれらの組み合わせである。
多位置安定型作動構造体が安定位置を維持したまま、部分的に変位するように、屈曲エレメントを作動させてもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体が直線運動を発生できるように、屈曲エレメントを作動させてもよい。
多位置安定型作動構造体が回転運動を発生できるように、屈曲エレメントを作動させてもよい。
多位置安定型作動構造体が付勢力を発揮できるように、屈曲エレメントを作動させてもよい。
多位置安定型作動構造体が回転運動を発生できるように、屈曲エレメントを作動させてもよい。
多位置安定型作動構造体が付勢力を発揮できるように、屈曲エレメントを作動させてもよい。
1つまたは複数のセグメントをセンサエレメントとして使用してもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体が受動負荷支持エレメントとして作用するように構成してもよい。
多位置安定型作動構造体が能動負荷支持エレメントとして作用するように構成してもよい。
多位置安定型作動構造体が受動ダンパーエレメントとして作用するように構成してもよい。
多位置安定型作動構造体が能動ダンパーエレメントとして作用するように構成してもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体が受動負荷支持エレメントとして作用するように構成してもよい。
多位置安定型作動構造体が能動負荷支持エレメントとして作用するように構成してもよい。
多位置安定型作動構造体が受動ダンパーエレメントとして作用するように構成してもよい。
多位置安定型作動構造体が能動ダンパーエレメントとして作用するように構成してもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体が、自然座屈形状にほぼ類似した中間形状を介して、1つの安定位置から他の安定位置に移動するように、能動セグメントに電気的刺激を印加させてもよい。
時間、空間(スペース)、エネルギー効率、制御手段の複雑性、または他の制約要因に対応して位置切り替えを最適化するように、能動セグメントに電気的刺激を印加させてもよい。
多位置安定型作動構造体の一部の運動がある軸に拘束されて安定形状間の経路を追従するように、能動セグメントに電気的刺激を印加させてもよい。
時間、空間(スペース)、エネルギー効率、制御手段の複雑性、または他の制約要因に対応して位置切り替えを最適化するように、能動セグメントに電気的刺激を印加させてもよい。
多位置安定型作動構造体の一部の運動がある軸に拘束されて安定形状間の経路を追従するように、能動セグメントに電気的刺激を印加させてもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体の上面に電気接点エレメントを設けてもよい。
多位置安定型作動構造体が1つの安定位置にある時点において前記電気接点エレメントが電気回路の短絡回路を形成してもよい。
ほぼ垂直方向に延伸するようにビームエレメントを多位置安定型作動構造体に装着してもよい。
前記ビームエレメントは、剛体又は可撓性材でもよい。
前記ビームエレメントは、活性屈曲アクチュエータをなす材料で構成してもよい。
耐摩擦特性の高いエレメントまたは鏡面部材を多位置安定型作動構造体に装着してもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体を反射性コーテイングで被覆してもよい。
多位置安定型作動構造体を機械的手段を介してシャフトに装着してもよい。
フックまたはキーエレメントを多位置安定型作動構造体に装着してもよい。
多位置安定型作動構造体が安定位置にある時に前記キーエレメントがシャフトに接触し、多位置安定型作動構造体が不安定位置にある時にシャフトから離れるようにしてもよい。
多位置安定型作動構造体が1つの安定位置にある時点において前記電気接点エレメントが電気回路の短絡回路を形成してもよい。
ほぼ垂直方向に延伸するようにビームエレメントを多位置安定型作動構造体に装着してもよい。
前記ビームエレメントは、剛体又は可撓性材でもよい。
前記ビームエレメントは、活性屈曲アクチュエータをなす材料で構成してもよい。
耐摩擦特性の高いエレメントまたは鏡面部材を多位置安定型作動構造体に装着してもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体を反射性コーテイングで被覆してもよい。
多位置安定型作動構造体を機械的手段を介してシャフトに装着してもよい。
フックまたはキーエレメントを多位置安定型作動構造体に装着してもよい。
多位置安定型作動構造体が安定位置にある時に前記キーエレメントがシャフトに接触し、多位置安定型作動構造体が不安定位置にある時にシャフトから離れるようにしてもよい。
本発明の多位置安定型作動構造体は、触覚出力装置、点字表示装置、又は触覚センサの一部分であってもよい。
複数の多位置安定型作動構造体を接合して多位置安定型作動構造体からなるシートを構成してもよい。
多位置安定型作動構造体で能動パッキング材料を形成してもよい。
多位置安定型作動構造体で表面に沿った流体流れを制御するエレメントを形成してもよい。
多位置安定型作動構造体で表面に沿って障害物を制御するエレメントを形成してもよい。
多位置安定型作動構造体でノズルを介して液体を排出するエレメントを形成してもよい。
複数の多位置安定型作動構造体を接合して多位置安定型作動構造体からなるシートを構成してもよい。
多位置安定型作動構造体で能動パッキング材料を形成してもよい。
多位置安定型作動構造体で表面に沿った流体流れを制御するエレメントを形成してもよい。
多位置安定型作動構造体で表面に沿って障害物を制御するエレメントを形成してもよい。
多位置安定型作動構造体でノズルを介して液体を排出するエレメントを形成してもよい。
上記本発明の構成によれば、多位置安定型作動構造体が、電気的刺激により屈曲する少なくとも1つの能動セグメントを有するので、能動セグメントを電気的に刺激して屈曲エレメントをある安定形状から他の安定形状に移動させることにより、外部アクチュエータを必要とせずに多位置安定型作動構造体をある安定位置(安定形状、安定状態)から他の安定位置(安定形状、安定状態)に切り替えることができ、正確な作動が可能である。
また、電気的刺激を除去した時にも、多位置安定型作動構造体は最後の安定位置(安定形状)を維持するので、作動後の弛緩により位置変化が少なく、作動位置の再現性が高い。
さらに、各能動セグメントの作動を制御することにより、切り替えの時間、電力消費、または他の基準に対応して各位置間の切り替えをより効率的に実行できる。また、構造体の安定位置(安定形状、安定状態)を維持したままで相対的な作動をさせることもできる。
従って、作動位置を維持するための電力消費が不要であり、外部アクチュエータは不要であり、構造体の形状と形式の制限が少なく、ある位置から他の位置に作動する経路が制限されない。
また、電気的刺激を除去した時にも、多位置安定型作動構造体は最後の安定位置(安定形状)を維持するので、作動後の弛緩により位置変化が少なく、作動位置の再現性が高い。
さらに、各能動セグメントの作動を制御することにより、切り替えの時間、電力消費、または他の基準に対応して各位置間の切り替えをより効率的に実行できる。また、構造体の安定位置(安定形状、安定状態)を維持したままで相対的な作動をさせることもできる。
従って、作動位置を維持するための電力消費が不要であり、外部アクチュエータは不要であり、構造体の形状と形式の制限が少なく、ある位置から他の位置に作動する経路が制限されない。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
本発明の多位置安定型作動構造体は、2以上の安定位置を有し、かつ電気的刺激により複数の安定位置間の切替作動が可能な作動構造体であり、屈曲エレメントを備える。本発明の多位置安定型作動構造体を以下、単に「アクチュエータ」又は「作動構造体」と呼ぶ。
本発明の多位置安定型作動構造体(アクチュエータ)は1点または複数の点において機械的に拘束される。拘束点は、例えば、支持点又はフレームであり、作動時の変位の基準点として機能する。
作動構造体は、2以上のセグメントからなり、電気的刺激により屈曲する能動材料(例えばIPMCまたはSMAなど)で構成されている。能動材料で構成されたセグメントを「能動セグメント」、電気的刺激により屈曲しない受動材料で構成されたセグメントを「受動セグメント」と呼ぶ。
作動構造体は、各セグメントの境界においてほぼ連続する。各セグメント間の境界は、隣接するセグメントが必要に応じて別々に作動するようになっている。受動材料は可撓性でも剛体でもよい。
能動セグメントの材料は、例えばゲル状高分子のようなほぼ均一な材料であり、その表面に溶着、注入、または接着された薄い電極材料を有する。
1つ以上の能動セグメントを電気的に刺激することにより、本発明の作動構造体は変形し屈曲する。制御された電気信号による適切な刺激により、作動構造体はある安定位置から他の安定位置に切り替えられて変形する。電気的刺激を除去した時、作動構造体は刺激を付加したときの最後の安定位置を維持する。
作動構造体は、2以上のセグメントからなり、電気的刺激により屈曲する能動材料(例えばIPMCまたはSMAなど)で構成されている。能動材料で構成されたセグメントを「能動セグメント」、電気的刺激により屈曲しない受動材料で構成されたセグメントを「受動セグメント」と呼ぶ。
作動構造体は、各セグメントの境界においてほぼ連続する。各セグメント間の境界は、隣接するセグメントが必要に応じて別々に作動するようになっている。受動材料は可撓性でも剛体でもよい。
能動セグメントの材料は、例えばゲル状高分子のようなほぼ均一な材料であり、その表面に溶着、注入、または接着された薄い電極材料を有する。
1つ以上の能動セグメントを電気的に刺激することにより、本発明の作動構造体は変形し屈曲する。制御された電気信号による適切な刺激により、作動構造体はある安定位置から他の安定位置に切り替えられて変形する。電気的刺激を除去した時、作動構造体は刺激を付加したときの最後の安定位置を維持する。
本発明は、一部または全体が屈曲エレメントからなる多位置安定型作動構造体(アクチュエータ)を提供する。屈曲エレメントは2以上の安定形状の間をほぼ自由に移動する。制御された電気的刺激による屈曲エレメントの作動は、ある安定位置の構造体を部分的に変形する。さらに制御された作動により、作動構造体を他の安定位置に切り替える。すべての電気的刺激を除去した時、作動構造体は刺激停止時の最後の安定位置を維持する。典型的には、作動構造体は1つ以上の点で機械的に拘束される。この機械的拘束は、例えば、1点でも、作動構造体に内部応力を生じるように2点以上でもよい。
この形式の多位置安定型作動構造体に適した電気的に作動する能動材料の例として、イオン導電性高分子金属複合体(IPMC)および形状記憶合金(SMA)があるが、構成材料は上記のみに限定されない。
本発明は、既存の屈曲作動材料が直面する多くの問題点を解決に導く作動構造体および制御メカニズムを提供するものである。これらの問題点は、作動後の弛緩、作動の再現性、および電力消費を含む。本発明は、自然に最も近い安定位置に移動する作動構造体を提供し、これにより作動後の弛緩を発生させない機能を有する「位置切り替えメカニズム」を提供する。本発明はまた、通電停止時の安定位置に対応する所定の基準形状を維持する多位置安定型作動構造体を提供する。作動の再現性は、複数の安定位置間において切り替えを行うことにより達成される。
適切に制御された作動を達成するために、本発明は2以上の部分に分割された作動構造体を提供する。分割された個々の部分は、能動セグメント又は受動セグメントのいずれでもよい。少なくとも1つの部分は電気的刺激により屈曲する能動セグメント(以下、「電気的能動屈曲材料」と呼ぶ)からなる。受動セグメントは、可撓性材料でも剛体でもよい。
本発明の作動構造体の具体的形状および安定位置の具体的数は、構成材料、構成セグメントと機械的取付箇所、形状、および位置の変更により、製造工程において特定される。
(第1実施形態)
図1は、本発明の多位置安定型作動構造体の第1実施形態図である。
本発明の多位置安定型作動構造体1は、一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメント2を備える。屈曲エレメント2は、互いに連結された2以上のセグメント52,53,54からなる。この連結は、全体としての一体性を保持できるように剛に連結される。またセグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントで構成される。
本発明の多位置安定型作動構造体1は、さらに、能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置3を備える。この制御装置3により、能動セグメントを電気的に刺激して屈曲エレメント2をある安定形状から他の安定形状に移動させるようになっている。
なお、以下の実施形態では、制御装置3の記載を省略する。
図1は、本発明の多位置安定型作動構造体の第1実施形態図である。
本発明の多位置安定型作動構造体1は、一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメント2を備える。屈曲エレメント2は、互いに連結された2以上のセグメント52,53,54からなる。この連結は、全体としての一体性を保持できるように剛に連結される。またセグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントで構成される。
本発明の多位置安定型作動構造体1は、さらに、能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置3を備える。この制御装置3により、能動セグメントを電気的に刺激して屈曲エレメント2をある安定形状から他の安定形状に移動させるようになっている。
なお、以下の実施形態では、制御装置3の記載を省略する。
この例において本発明のアクチュエータ1(作動構造体)は、電気的に独立した2以上の部分で構成され、そのうち少なくとも1つは電気的能動屈曲材料(能動セグメント)である。その他の点では、図25Aおよび図25Bに示した作動構造体に類似する最も単純な形態である。
図1のアクチュエータ1(作動構造体)は、セグメント52、53、54からなり、セグメントの境界55と56で分離された3セグメントの座屈ビームを示す。なお51a、51bは軸方向の圧縮力である。
図1のアクチュエータ1(作動構造体)は、セグメント52、53、54からなり、セグメントの境界55と56で分離された3セグメントの座屈ビームを示す。なお51a、51bは軸方向の圧縮力である。
またこの例において、3つのセグメント52、53、54は全て同一の電気的能動屈曲材料(能動セグメント)で構成されている。連続構造体1は座屈状態のビーム(「座屈ビーム」と呼ぶ)であり、従って2つの安定位置(安定形状、安定状態)を有する。適切に制御した方法で、能動セグメントを電気的に刺激することにより作動構造体はある位置(安定形状)から他の位置(安定形状)に切り替わる。
この図においてセグメントの境界55と56は一方の固定点からL/4および3L/4の位置にある。ここでLは2つの固定点間の距離である。これらの点は、作動構造体内の最小曲げモーメントの点と一致し、作動構造体が各々の安定位置にある場合に各セグメント内が同一の符合の曲率を維持するように計画される。
この図においてセグメントの境界55と56は一方の固定点からL/4および3L/4の位置にある。ここでLは2つの固定点間の距離である。これらの点は、作動構造体内の最小曲げモーメントの点と一致し、作動構造体が各々の安定位置にある場合に各セグメント内が同一の符合の曲率を維持するように計画される。
図2、図3、および図4は、能動セグメントと受動セグメントの組合わせからなる本発明の第2,3,4実施形態図を示す。
(第2実施形態)
図2は、分割された2つのセグメント62,63からなり、その一方は能動セグメント62、他方は可撓性の受動セグメント63であり、作動構造体1に沿って端部からL/2の位置にセグメントの境界64を有する座屈したビームを示す。なお61a、61bは軸方向の圧縮力である。
この作動構造体1の作動は、使用する材料により効率が低い場合がある。なぜなら、能動セグメント62の内部において正と負の両方の曲率を示す領域が存在するからである。
図2は、分割された2つのセグメント62,63からなり、その一方は能動セグメント62、他方は可撓性の受動セグメント63であり、作動構造体1に沿って端部からL/2の位置にセグメントの境界64を有する座屈したビームを示す。なお61a、61bは軸方向の圧縮力である。
この作動構造体1の作動は、使用する材料により効率が低い場合がある。なぜなら、能動セグメント62の内部において正と負の両方の曲率を示す領域が存在するからである。
(第3実施形態)
図3は、3つのセグメントで構成される座屈ビーム1を示す。その1つは能動セグメント75で構成され、他の2つは可撓性の受動セグメント74および76で構成される。なお71a、71bは軸方向の圧縮力、72、73はセグメントの境界である。
この場合、セグメント75のみを作動することにより、座屈ビーム1をある安定位置から他の安定位置に切り替えられる。
図3は、3つのセグメントで構成される座屈ビーム1を示す。その1つは能動セグメント75で構成され、他の2つは可撓性の受動セグメント74および76で構成される。なお71a、71bは軸方向の圧縮力、72、73はセグメントの境界である。
この場合、セグメント75のみを作動することにより、座屈ビーム1をある安定位置から他の安定位置に切り替えられる。
(第4実施形態)
図4Aは、3つのセグメント82,83,84で構成され、その2つは能動セグメント83および84であり、他の1つは剛体の受動セグメント82である座屈ビーム1を示す。なお81a、81bは軸方向の圧縮力である。
能動セグメント83および84の作動を制御することにより、作動構造体1は図4B、図4C,図4Dに示すいずれかの安定位置と他の3位置の安定位置との間において自由に切り替えることができる。各安定位置は、ポテンシャルエネルギーが低く、従ってより安定な安定位置(安定形状、安定状態)である。
図4Aは、3つのセグメント82,83,84で構成され、その2つは能動セグメント83および84であり、他の1つは剛体の受動セグメント82である座屈ビーム1を示す。なお81a、81bは軸方向の圧縮力である。
能動セグメント83および84の作動を制御することにより、作動構造体1は図4B、図4C,図4Dに示すいずれかの安定位置と他の3位置の安定位置との間において自由に切り替えることができる。各安定位置は、ポテンシャルエネルギーが低く、従ってより安定な安定位置(安定形状、安定状態)である。
本発明は、作動構造体の寸法と材料の選択、および制御機構による応用に適合する多位置安定型作動構造体を提供する。本発明は、選択された作動構造体の自然な座屈形状を解析することにより、作動構造体をある位置から他の位置に切り替えるのに効率的なメカニズムを提供する。
(第5実施形態)
図5は、軸方向に圧縮されたビームに生じる3つの座屈形状92,93,94を示す。なお91a、91bは軸方向の圧縮力である。
座屈形状92,93,94の形状は、自然な低ポテンシャルエネルギーのモード1、モード3、モード2の形状を示す。これらの形状の解析により適切なセグメントの境界を設定し、作動構造体を構成するセグメント数を定義する。本発明は、現在位置と切り替える目標位置を、自然座屈モード形状の1つである中間形状を介して定義する。セグメントの境界は、作動構造体が安定位置または中間形状にある時に内部曲げモーメントがゼロの点に一致するように設定する。これらの点は、変形形状の2回微分がゼロである点を見つけることで算出できる。
図5は、軸方向に圧縮されたビームに生じる3つの座屈形状92,93,94を示す。なお91a、91bは軸方向の圧縮力である。
座屈形状92,93,94の形状は、自然な低ポテンシャルエネルギーのモード1、モード3、モード2の形状を示す。これらの形状の解析により適切なセグメントの境界を設定し、作動構造体を構成するセグメント数を定義する。本発明は、現在位置と切り替える目標位置を、自然座屈モード形状の1つである中間形状を介して定義する。セグメントの境界は、作動構造体が安定位置または中間形状にある時に内部曲げモーメントがゼロの点に一致するように設定する。これらの点は、変形形状の2回微分がゼロである点を見つけることで算出できる。
例えば、モード1の座屈形状92に対応する曲げモーメントがゼロの点は、一端からL/4および3L/4の位置である。Lは固定点間の距離を示す。一方、モード2の座屈形状94に対応する曲げモーメントがゼロの点は0.15L、0.50L、0.85Lの位置において発生する。ここでLは固定点間の距離である。
モード2の座屈形状94に対応する曲げモーメントがゼロの点は約0.15L、0.50Lおよび0.85Lである。従って、この場合、座屈ビームは6つのセグメントで構成され、L/4、3L/4、0.15L、0.50L、0.85Lに対応する各位置に5つのセグメント境界を有する。
図6はかかる構造を示す。適切に制御された電気的刺激により、作動構造体1はモード1の座屈形状102から座屈モード2に相当する中間形状104を介して反対側のモード1の座屈形状103に変化する。なお101a、101bは軸方向の圧縮力である。
図6はかかる構造を示す。適切に制御された電気的刺激により、作動構造体1はモード1の座屈形状102から座屈モード2に相当する中間形状104を介して反対側のモード1の座屈形状103に変化する。なお101a、101bは軸方向の圧縮力である。
(第6実施形態)
更に本発明は、多位置安定型作動構造体の計画および設計に必要な手段を提供する。作動構造体に沿って選択された点は、作動中および位置切り替え中において直線経路に拘束される。
図7はかかる作動構造体1を示す。本発明の作動構造体1(この例では、座屈ビームアクチュエータ)は、モード1の座屈形状112から中間モード3の座屈形状113を介して反対側のモード1の座屈形状114まで作動する。なお111a、111bは軸方向の圧縮力である。
座屈形状112の中央部の運動は、垂直軸方向に拘束される。この場合、作動構造体1の分割は、モード1の座屈形状112とモード3の座屈形状113の両方において、曲げ応力がゼロの点を検出し、これらの点を分離境界として決定する。これにより7セグメントの作動構造体1が得られる。
更に本発明は、多位置安定型作動構造体の計画および設計に必要な手段を提供する。作動構造体に沿って選択された点は、作動中および位置切り替え中において直線経路に拘束される。
図7はかかる作動構造体1を示す。本発明の作動構造体1(この例では、座屈ビームアクチュエータ)は、モード1の座屈形状112から中間モード3の座屈形状113を介して反対側のモード1の座屈形状114まで作動する。なお111a、111bは軸方向の圧縮力である。
座屈形状112の中央部の運動は、垂直軸方向に拘束される。この場合、作動構造体1の分割は、モード1の座屈形状112とモード3の座屈形状113の両方において、曲げ応力がゼロの点を検出し、これらの点を分離境界として決定する。これにより7セグメントの作動構造体1が得られる。
本発明は、個々のセグメントを独立に作動する電圧(または電流)の制御により、作動構造体が他の安定位置(安定形状、安定状態)に移動することなく1つの安定形状のままその一部が移動する多位置安定型作動構造体を提供する。
本発明は、時間、空間(スペース)、エネルギー効率または制御装置の複雑性、などの拘束要因に対応して作動が最適化されたものを提供する。安定形状およびより高次の座屈モードの解析が、最適作動の算出のために行われる。
本発明は、時間、空間(スペース)、エネルギー効率または制御装置の複雑性、などの拘束要因に対応して作動が最適化されたものを提供する。安定形状およびより高次の座屈モードの解析が、最適作動の算出のために行われる。
(第7実施形態)
図8は、多重セグメント構成の座屈ビームアクチュエータを示す。この例で本発明の作動構造体1は座屈ビームアクチュエータであり、このアクチュエータ1は、制御された方法で作動した場合、ほぼ垂直軸に沿って移動し、座屈形状123の安定位置(安定形状、安定状態)を変化させずに座屈形状122および124の形状に変化する。かかる作動は、外部の構造体または装置に制御された力(例えば押し圧)を付与するのに用いることができる。
図8は、多重セグメント構成の座屈ビームアクチュエータを示す。この例で本発明の作動構造体1は座屈ビームアクチュエータであり、このアクチュエータ1は、制御された方法で作動した場合、ほぼ垂直軸に沿って移動し、座屈形状123の安定位置(安定形状、安定状態)を変化させずに座屈形状122および124の形状に変化する。かかる作動は、外部の構造体または装置に制御された力(例えば押し圧)を付与するのに用いることができる。
(第8実施形態)
図9は、マークした中心点132を有する多重セグメント構成の座屈ビームアクチュエータを示す。このアクチュエータ1は、制御された方法で作動した場合、形状134から形状133、135、136に変形し、中心点132はほぼ円形の経路137を移動する。かかる回転運動は、撓曲した2位置作動構造体から発生する。もし作動構造体の中心がオフセットした位置で別のシャフトに取り付けられている場合には、作動構造体の運動はシャフトに回転運動を生じさせることになる。もし作動構造体の中心が何等かの物体に接触すれば、この物体に横向きの力が作用し、これにより作動構造体は簡単なコンベアー装置となる。大型のコンベアー装置はこの方法で制御され複数の座屈ビームアクチュエータで構成できる。
図9は、マークした中心点132を有する多重セグメント構成の座屈ビームアクチュエータを示す。このアクチュエータ1は、制御された方法で作動した場合、形状134から形状133、135、136に変形し、中心点132はほぼ円形の経路137を移動する。かかる回転運動は、撓曲した2位置作動構造体から発生する。もし作動構造体の中心がオフセットした位置で別のシャフトに取り付けられている場合には、作動構造体の運動はシャフトに回転運動を生じさせることになる。もし作動構造体の中心が何等かの物体に接触すれば、この物体に横向きの力が作用し、これにより作動構造体は簡単なコンベアー装置となる。大型のコンベアー装置はこの方法で制御され複数の座屈ビームアクチュエータで構成できる。
(第9実施形態)
図10は、分割された2重安定屈曲アクチュエータ221の両端が固定され、作動構造体の中心から延びた付加エレメント222を持ち、付加エレメント222は作動構造体と共にほぼ自由に移動する形態の本発明の実施例を示す。
この図は、作動構造体1がある位置から他の位置になり次にバックするように作動する8つのステージを示す。これにより、付加エレメント222の運動はパワーストローク224とリカバリーストローク223からなる大円形の経路を追従する。適切なセグメント分割により、この作動構造体1は単一制御信号を使用するだけで周期的2ストローク運動を発生する。この作動構造体1は、あるバクテリアの繊毛(cilia)と同様の運動を発生する。この作動構造体1は、例えば水泳ロボットの運動構造体として用いることができる。
図10は、分割された2重安定屈曲アクチュエータ221の両端が固定され、作動構造体の中心から延びた付加エレメント222を持ち、付加エレメント222は作動構造体と共にほぼ自由に移動する形態の本発明の実施例を示す。
この図は、作動構造体1がある位置から他の位置になり次にバックするように作動する8つのステージを示す。これにより、付加エレメント222の運動はパワーストローク224とリカバリーストローク223からなる大円形の経路を追従する。適切なセグメント分割により、この作動構造体1は単一制御信号を使用するだけで周期的2ストローク運動を発生する。この作動構造体1は、あるバクテリアの繊毛(cilia)と同様の運動を発生する。この作動構造体1は、例えば水泳ロボットの運動構造体として用いることができる。
(第10実施形態)
図11Aと図11Bは、触覚表示エレメント形態の本発明の実施例を示す。2位置安定座屈ビームアクチュエータ161は、本体162の内部に固定される。プランジャーエレメント163は、本体162内の溝内に取り付けられ、垂直方向の運動に拘束される。図11Aは、上昇した安定位置161にある本発明の2重安定アクチュエータ1を示す。
この構成によりプランジャーエレメント163は溝内を上昇し、本体162の表面から突出する。この突出は、単一の触覚表示レメントをON位置に設定し、このON位置は例えば指圧で検出できる。図11Bは、下降位置164にある2重安定アクチュエータ1を示す。この下降によりプランジャーエレメント163は溝の下に引き込まれ、触覚表示レメントはOFF位置に位置する。
図11Aと図11Bは、触覚表示エレメント形態の本発明の実施例を示す。2位置安定座屈ビームアクチュエータ161は、本体162の内部に固定される。プランジャーエレメント163は、本体162内の溝内に取り付けられ、垂直方向の運動に拘束される。図11Aは、上昇した安定位置161にある本発明の2重安定アクチュエータ1を示す。
この構成によりプランジャーエレメント163は溝内を上昇し、本体162の表面から突出する。この突出は、単一の触覚表示レメントをON位置に設定し、このON位置は例えば指圧で検出できる。図11Bは、下降位置164にある2重安定アクチュエータ1を示す。この下降によりプランジャーエレメント163は溝の下に引き込まれ、触覚表示レメントはOFF位置に位置する。
本発明は、中間形状のゼロ応力解析から導かれる別の分割手段を提供する。中間形状、すなわち作動経路は作動に適合させることができる。例えば、最速の作動経路、または最小限の作動エネルギーを必要とする経路、または複雑性を最小限度に抑制した電気的制御装置を必要とする経路および分割略図を使用できる。
本発明は、分割された座屈ビーム構成のアクチュエータに限定されるものでなく、また限定的ではないが、多位置安定型ダイヤフラム、多位置安定型板を含むより複雑なセグメント構成の作動構造体、ビーム、板、およびダイヤフラムの組み合わせを含む。
本発明は、分割された座屈ビーム構成のアクチュエータに限定されるものでなく、また限定的ではないが、多位置安定型ダイヤフラム、多位置安定型板を含むより複雑なセグメント構成の作動構造体、ビーム、板、およびダイヤフラムの組み合わせを含む。
(第11実施形態)
図12は、2位置安定型ビームを2位置安定型ダイヤフラム状作動構造体に拡張したものを示す。この作動構造体41(本発明の作動構造体1)は、点42が固定されその他の部分は自由に変形できる。点42の固定点が作動構造体41の凸面上に位置する図示の形状と、作動構造体41が下方に反転して、点42が作動構造体42の反転した凹面上に位置する反対形状の間を切り替えるように作動する。このような3次元多位置安定型作動構造体41は、例えば触覚出力装置または点字表示装置などに使用できる。
図12は、2位置安定型ビームを2位置安定型ダイヤフラム状作動構造体に拡張したものを示す。この作動構造体41(本発明の作動構造体1)は、点42が固定されその他の部分は自由に変形できる。点42の固定点が作動構造体41の凸面上に位置する図示の形状と、作動構造体41が下方に反転して、点42が作動構造体42の反転した凹面上に位置する反対形状の間を切り替えるように作動する。このような3次元多位置安定型作動構造体41は、例えば触覚出力装置または点字表示装置などに使用できる。
(第12実施形態)
図13Aは、円形開口部143に装着され4点において搭載板142に固定されたクロス形状の3次元2位置安定型作動構造体141の平面図を示す。図13Bは、同じ3次元作動構造体を中央部145が上向きに盛り上がっている状態を3次元で示す。適切に制御された電気的刺激により、作動構造体141を開口部を通して移動し反対の安定形状に切り替えることができる。
図13Aは、円形開口部143に装着され4点において搭載板142に固定されたクロス形状の3次元2位置安定型作動構造体141の平面図を示す。図13Bは、同じ3次元作動構造体を中央部145が上向きに盛り上がっている状態を3次元で示す。適切に制御された電気的刺激により、作動構造体141を開口部を通して移動し反対の安定形状に切り替えることができる。
(第13実施形態)
図14Aおよび図14Bは、板153の円形開口部154に取り付けられた連続表面形態151の2位置安定型作動構造体1の3次元図を示す。図14Aは、上方向に向いた中央点152を持った安定位置の作動構造体1を示し、図14Bは、作動切り替え後に中央点152が下方に向いた安定位置の作動構造体1を示している。
図14Aおよび図14Bは、板153の円形開口部154に取り付けられた連続表面形態151の2位置安定型作動構造体1の3次元図を示す。図14Aは、上方向に向いた中央点152を持った安定位置の作動構造体1を示し、図14Bは、作動切り替え後に中央点152が下方に向いた安定位置の作動構造体1を示している。
(第14実施形態)
図15に示すように、本発明は電気的リレー形態の実施例を提供する。この実施例では、2位置安定作動構造体1は、座屈ビーム162で構成され、その中央位置に導電性コンタクト部材163が固定されている。作動により作動構造体1は安定位置162と他の安定位置164の間で切り替わる。作動構造体1が安定位置162にある時は、電源167と負荷166で構成される電気回路は開放位置にある。作動構造体1が安定位置164にある時は、電流が電気回路に流れるように導電部材163は複数の接点165の間を短絡させる。作動用の入力は、位置を変更するためにのみ必要とされる。
図15に示すように、本発明は電気的リレー形態の実施例を提供する。この実施例では、2位置安定作動構造体1は、座屈ビーム162で構成され、その中央位置に導電性コンタクト部材163が固定されている。作動により作動構造体1は安定位置162と他の安定位置164の間で切り替わる。作動構造体1が安定位置162にある時は、電源167と負荷166で構成される電気回路は開放位置にある。作動構造体1が安定位置164にある時は、電流が電気回路に流れるように導電部材163は複数の接点165の間を短絡させる。作動用の入力は、位置を変更するためにのみ必要とされる。
(第15実施形態)
本発明は、2位置安定突起部材の表面を再構築する形態の実施例を提供する。図16Aおよび図16Bは、表面を再構築可能な分類装置として用いる作動構造体1を示す。図13または図14に示す形状のような、ドーム状2位置安定型突起部材173、174の配列が、板179またはその内部に取り付けられる。
2位置安定型作動構造体は、2つの安定位置相互間を切り替えることができる。そのうちの1つの安定位置173は板179の表面から上方に突出した作動構造体1に対応し、他の1つの安定位置174は板179の表面とほぼ同一平面上にあるかまたは板179の表面から下方に延びた作動構造体1に対応する。図16Aは、物体171が落下し、板179の表面に沿って物体を移動できるように、または作動した2位置安定型作動構造体が物体を強制的に箱178に案内するように構成された作動構造体の配列を示す。図16Bは物体172が箱177に流れるように再構築された同一の作動構造体配列を示す。
本発明は、2位置安定突起部材の表面を再構築する形態の実施例を提供する。図16Aおよび図16Bは、表面を再構築可能な分類装置として用いる作動構造体1を示す。図13または図14に示す形状のような、ドーム状2位置安定型突起部材173、174の配列が、板179またはその内部に取り付けられる。
2位置安定型作動構造体は、2つの安定位置相互間を切り替えることができる。そのうちの1つの安定位置173は板179の表面から上方に突出した作動構造体1に対応し、他の1つの安定位置174は板179の表面とほぼ同一平面上にあるかまたは板179の表面から下方に延びた作動構造体1に対応する。図16Aは、物体171が落下し、板179の表面に沿って物体を移動できるように、または作動した2位置安定型作動構造体が物体を強制的に箱178に案内するように構成された作動構造体の配列を示す。図16Bは物体172が箱177に流れるように再構築された同一の作動構造体配列を示す。
(第16実施形態)
本発明はラミネート材の膨張形態の実施例を提供する。図17Aおよび図17Bは、2枚の外部表面181、182を有し、その間に2位置安定アクチュエータの配列からなる1枚以上の小片またはシートをサンドウイッチしたラミネート作動構造体1の側面図を示す。
図17Aは、ラミネート作動構造体1が作動し、最小限の空間(スペース)を充たす形態183に変化した状態を示す。図17Bは、同じ作動構造体1が作動され最大限の空間(スペース)を充たす形態184に変化した状態を示す。
従って、このラミネート材は能動パッキング、調整可能ダンピング、空間(スペース)充填用途などの広範囲の応用に好適である。なお、適用対象はこれらに限定されるものではない。
本発明はラミネート材の膨張形態の実施例を提供する。図17Aおよび図17Bは、2枚の外部表面181、182を有し、その間に2位置安定アクチュエータの配列からなる1枚以上の小片またはシートをサンドウイッチしたラミネート作動構造体1の側面図を示す。
図17Aは、ラミネート作動構造体1が作動し、最小限の空間(スペース)を充たす形態183に変化した状態を示す。図17Bは、同じ作動構造体1が作動され最大限の空間(スペース)を充たす形態184に変化した状態を示す。
従って、このラミネート材は能動パッキング、調整可能ダンピング、空間(スペース)充填用途などの広範囲の応用に好適である。なお、適用対象はこれらに限定されるものではない。
本発明は、検出装置として利用できるセグメント化された多位置安定型作動構造体1を提供する。例えば、IPMCなどの材料は、電気的刺激で屈曲する特性に加えて、変位位置を検出できる検出特性を有する。従って、少なくともこのような検出特性を有する材料の多位置安定型作動構造体1は、アクチュエータとセンサの両方の機能で使用できる。
従って、作動構造体1をアクチュエータとして作動させ、続いてセンサ機能により、作動構造体自体の実際の位置を検出できる。
応用例の1つは点字シートであり、2位置安定型作動構造体によりシート面に切り替え可能な点字状突起部を形成する。点字の読者の指先が点字シートの突起状記述に沿って移動するのを作動構造体1により検出できる。更に、点字の読者は点字シートの突起状の記述を指爪で押し戻すことにより選択的に記述内容を消去できる。
従って、作動構造体1をアクチュエータとして作動させ、続いてセンサ機能により、作動構造体自体の実際の位置を検出できる。
応用例の1つは点字シートであり、2位置安定型作動構造体によりシート面に切り替え可能な点字状突起部を形成する。点字の読者の指先が点字シートの突起状記述に沿って移動するのを作動構造体1により検出できる。更に、点字の読者は点字シートの突起状の記述を指爪で押し戻すことにより選択的に記述内容を消去できる。
(第17実施形態)
図18Aは、触覚センサとして構成された3セグメント構成の2位置安定作動構造体1を示す。作動構造体1に作用する付勢力198は、セグメント192、193、194の1つ以上を屈曲させて電気信号を発生し、電気信号は計測メーター195、196、197に表示される。センサ信号を解析することにより付勢力の大きさと方向が決定される。
触覚センサ配列において、屈曲アクチュエータを変形可能なスポンジまたは発泡材料と結合させれば屈曲アクチュエータはより効果的となる。図18Bは、図18Aと同一の3セグメント構成の2位置安定型作動構造体1を示すが、内部には発泡材またはスポンジが設けられ、材料199が構造体上部に、また材料190が構造体下部に設けられる。この作動構造体1は、例えばロボットの人工皮膚として用いることができる。
図18Aは、触覚センサとして構成された3セグメント構成の2位置安定作動構造体1を示す。作動構造体1に作用する付勢力198は、セグメント192、193、194の1つ以上を屈曲させて電気信号を発生し、電気信号は計測メーター195、196、197に表示される。センサ信号を解析することにより付勢力の大きさと方向が決定される。
触覚センサ配列において、屈曲アクチュエータを変形可能なスポンジまたは発泡材料と結合させれば屈曲アクチュエータはより効果的となる。図18Bは、図18Aと同一の3セグメント構成の2位置安定型作動構造体1を示すが、内部には発泡材またはスポンジが設けられ、材料199が構造体上部に、また材料190が構造体下部に設けられる。この作動構造体1は、例えばロボットの人工皮膚として用いることができる。
(第18実施形態)
図19は、本発明の別の実施例である2位置安定型屈曲アクチュエータ196の側面図を示す。このアクチュエータ196は開口部193を介して液体192を噴射する付勢構造体を形成する。
図19Aは、穴195を介して液体を導入し、弁194を介してチャンバー内部に注入している位置の2位置安定作動構造体196を示す。
図19Bは、開口部193を介して液体198の小滴を強制的に排泄する位置の2位置安定作動構造体199を示す。
切り替えが異なる方向に行われる場合には、アクチュエータ196の位置切り替え経路が異なることに注意する必要がある。従って、この装置は、液体を排出する場合には最大出力を発生し、かつ液体を導入する場合には、効率的な真空ポンプ動作を行うようにすることができる。
図19は、本発明の別の実施例である2位置安定型屈曲アクチュエータ196の側面図を示す。このアクチュエータ196は開口部193を介して液体192を噴射する付勢構造体を形成する。
図19Aは、穴195を介して液体を導入し、弁194を介してチャンバー内部に注入している位置の2位置安定作動構造体196を示す。
図19Bは、開口部193を介して液体198の小滴を強制的に排泄する位置の2位置安定作動構造体199を示す。
切り替えが異なる方向に行われる場合には、アクチュエータ196の位置切り替え経路が異なることに注意する必要がある。従って、この装置は、液体を排出する場合には最大出力を発生し、かつ液体を導入する場合には、効率的な真空ポンプ動作を行うようにすることができる。
多位置安定型作動構造体の作動は、駆動力または制御信号に対する変位のグラフで特徴付けられる。
図20Aは、図1に示した典型的な2重安定ビームアクチュエータ1の駆動電圧Vに対する垂直変位Dの予想図である。この作動図は、完全なヒステリシスサイクルをなす明らかに相違する2つの特性211と212を示す。
図20Bは、図1に示した座屈ビームアクチュエータとして構成された3セグメント構成の2重安定アクチュエータから得られた実験データを示す。参照番号213は2重安定アクチュエータのヒステリシス形状を示している。
図20Aは、図1に示した典型的な2重安定ビームアクチュエータ1の駆動電圧Vに対する垂直変位Dの予想図である。この作動図は、完全なヒステリシスサイクルをなす明らかに相違する2つの特性211と212を示す。
図20Bは、図1に示した座屈ビームアクチュエータとして構成された3セグメント構成の2重安定アクチュエータから得られた実験データを示す。参照番号213は2重安定アクチュエータのヒステリシス形状を示している。
図21Aおよび図21Bは、更に図1に示した3セグメントの2重安定屈曲アクチュエータから得られた実験データを示す。
図21Aは、時間Tに対する駆動電圧Vの変化221を示し、図21Bは、時間軸Tに対する作動変位Dの変化222を示している。図1に示した2重安定アクチュエータの切り替え特性は、223および224で明確に示されている。
図21Aは、時間Tに対する駆動電圧Vの変化221を示し、図21Bは、時間軸Tに対する作動変位Dの変化222を示している。図1に示した2重安定アクチュエータの切り替え特性は、223および224で明確に示されている。
上述した本発明の構成によれば、多位置安定型作動構造体が、能動材料で構成された少なくとも1つの能動セグメントを有するので、能動セグメント電気的刺激により屈曲する少なくとも1つの能動セグメントを有するので、能動セグメントを電気的に刺激して屈曲エレメントをある安定形状から他の安定形状に移動させることにより、外部アクチュエータを必要とせずに多位置安定型作動構造体をある安定位置(安定形状、安定状態)から他の安定位置(安定形状、安定状態)に切り替えることができ、正確な作動が可能である。
また、電気的刺激を除去した時にも、多位置安定型作動構造体は最後の安定位置(安定形状)を維持するので、作動後の弛緩により位置変化が少なく、作動位置の再現性が高い。
さらに、各能動セグメントの作動を制御することにより、切り替えの時間、電力消費、または他の基準に対応して各位置間の切り替えをより効率的に実行できる。また、構造体の安定位置(安定形状、安定状態)を維持したままで相対的な作動をさせることもできる。
従って、作動位置を維持するための電力消費が不要であり、外部アクチュエータは不要であり、構造体の形状と形式の制限が少なく、ある位置から他の位置に作動する経路が制限されない。
また、電気的刺激を除去した時にも、多位置安定型作動構造体は最後の安定位置(安定形状)を維持するので、作動後の弛緩により位置変化が少なく、作動位置の再現性が高い。
さらに、各能動セグメントの作動を制御することにより、切り替えの時間、電力消費、または他の基準に対応して各位置間の切り替えをより効率的に実行できる。また、構造体の安定位置(安定形状、安定状態)を維持したままで相対的な作動をさせることもできる。
従って、作動位置を維持するための電力消費が不要であり、外部アクチュエータは不要であり、構造体の形状と形式の制限が少なく、ある位置から他の位置に作動する経路が制限されない。
なお本発明の潜在的な用途は、上述した点字表示、負荷指示装置、触覚センサ、分類装置、およびダンピングエレメント、等を含むが、本発明はこれらに限定されない。
本発明の権利範囲は、上述した明細書に詳述した内容よりも広範囲に及ぶものであり、従って、本発明の権利範囲は特許請求範囲により決定されるべきである。
本発明の権利範囲は、上述した明細書に詳述した内容よりも広範囲に及ぶものであり、従って、本発明の権利範囲は特許請求範囲により決定されるべきである。
1 多位置安定型作動構造体(作動構造体、アクチュエータ)、
2 屈曲エレメント、3 制御装置
2 屈曲エレメント、3 制御装置
Claims (3)
- 一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメントを備え、
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備え、
該制御装置により、能動セグメントを電気的に刺激して屈曲エレメントをある安定形状から他の安定形状に移動させる、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体。 - 一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメントを備え、
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備えた多位置安定型作動構造体の制御方法であって、
1つの安定位置から他の安定位置に移動するように、前記能動セグメントに所定の順序で電気的刺激を印加する、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体の制御方法。 - 一部が機械的に拘束され、2以上の安定形状を有し、その間を実質的に自由に変形可能な屈曲エレメントを備え、
該屈曲エレメントは、互いに連結された2以上のセグメントからなり、
該セグメントのうち少なくとも1つは電気的刺激により屈曲する能動セグメントであり、
さらに、前記能動セグメントに電気的刺激を印加する制御装置を備えた多位置安定型作動構造体の計画方法であって、
2以上のセグメントの境界位置を、前記2以上の安定形状において曲げ応力が最小となる位置に設定する、ことを特徴とする多位置安定型作動構造体の計画方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006238417A JP2008061465A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | 多位置安定型作動構造体とその制御方法および計画方法 |
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ID=39243577
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008061465A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009035016A1 (ja) * | 2007-09-12 | 2009-03-19 | National University Corporation Nagoya Institute Of Technology | 瞬発力発生装置及び瞬発力発生方法 |
JP2015126597A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | カシオ計算機株式会社 | アクチュエータ |
JP2018518136A (ja) * | 2015-06-03 | 2018-07-05 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 作動装置 |
-
2006
- 2006-09-04 JP JP2006238417A patent/JP2008061465A/ja active Pending
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