JP2008057798A - ラミネートフィルムの除湿乾燥方法及び除湿乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小さな電力消費量で、しかも低い処理温度で、確実に接着剤を乾燥できるラミネートフィルムの乾燥技術を提供する。
【解決手段】 処理風を冷凍機に接続されている凝縮器(9)と接触させて水分を凝縮除去することで処理風を冷却除湿する。この冷却除湿された乾燥冷風を加熱して所定温度の乾燥温風を形成する。この乾燥温風をラミネートフィルム(L)の走行路(7)にその出口側から入口側に向けて通風させることにより、ラミネートフィルム(L)に塗布した接着剤を除湿乾燥させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 処理風を冷凍機に接続されている凝縮器(9)と接触させて水分を凝縮除去することで処理風を冷却除湿する。この冷却除湿された乾燥冷風を加熱して所定温度の乾燥温風を形成する。この乾燥温風をラミネートフィルム(L)の走行路(7)にその出口側から入口側に向けて通風させることにより、ラミネートフィルム(L)に塗布した接着剤を除湿乾燥させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は糊を塗布したラミネートフィルムの除湿乾燥方法及びその方法を実施する除湿乾燥装置に関する。
従来から、枚葉シートに合成樹脂フィルムをラミネート加工するものは多数提案されている。従来のラミネート装置の一例として、特許文献1に開示されているように、長尺なラミネートシートの搬送路の途中に設けたコーターによって、ラミネートシートの表面に接着剤を塗布し、この接着剤を塗布したラミネートシートの搬送路の途中に接着剤を乾燥する乾燥装置を配置し、乾燥したラミネートフィルムと非ラミネート体である枚葉基材とを重ねあわせ、加圧ローラで圧着するように構成してある。
特開2003−127237号公報
一般に、ラミネートシートの表面に接着剤を塗布してラミネートする場合には、圧着後に水分や溶剤等の影響が生じないように、予め塗布した接着剤を乾燥した後にラミネート加工に使用するようにしているが、この場合の乾燥装置として、温風乾燥装置や遠赤外線乾燥装置を使用している。ところが、従来の温風乾燥装置や遠赤外線乾燥装置では乾燥に使用する電力消費量が大きいという問題があるうえ、高温の熱エネルギーを利用して接着剤を乾燥させようとすることから、使用できる材料に制限がかかるという問題もあった。
本発明は、このような点に着目し、小さな電力消費量で、しかも低い処理温度で、確実に接着剤を乾燥できるラミネートフィルムの乾燥技術を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、処理風を冷凍機に接続されている凝縮器と接触させて水分を凝縮除去して冷却除湿し、この冷却除湿された乾燥冷風を加熱して所定温度の乾燥温風を形成し、この乾燥温風をラミネートフィルムの走行路にその出口側から入口側に向けて通風させることにより、ラミネートフィルムを除湿乾燥させるように構成したことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明では、ラミネートフィルムが走行するラミネートフィルム走行路と平行に乾燥空気生成路を配置し、この乾燥空気生成路に冷凍機と接続されている凝縮器と再熱コイルと加熱ヒータとを風上側から順に配置し、乾燥空気生成路の出口をラミネートフィルム走行路のフィルム出口側に接続するとともに、ラミネートフィルム走行路のフィルム入口側を乾燥空気生成路の入口に接続して、処理風をラミネートフィルム走行路を移動するラミネートフィルムに対向する状態に流通させるように構成したことを特徴としている。
本発明では、取り入れた処理風を冷凍機に接続されている凝縮器と接触させることで、処理風中の水分を凝縮除去して冷却除湿し、この冷却除湿された乾燥冷風を、所定温度(例えば40℃)に加温することで、乾燥温風に形成し、この乾燥温風をラミネートフイルムの搬送路にラミネートフィルムの移動方向と対向する状態に通風させているので、乾燥した処理風がラミネートフィルムから効率よく水分やその他の有害・無害な液体を回収することができる。
また、露点を利用した除湿で乾燥空気を形成し、その乾燥空気を所定温度まで加熱することにより、処理風の乾き度が向上することから、ラミネートフィルムに塗布した接着剤の乾燥のために費やすエネルギーを小さくすることができるうえ、処理風の温度も低温であることから、高熱を嫌う素材に対しても乾燥させることができる。
図は本発明の一実施形態を示し、図1は枚葉体ラミネート装置の正面図である。この枚葉体ラミネート装置は、枚葉体(W)を積み重ねて設置している枚葉体補給装置(1)と、この枚葉体補給装置(1)から取出された枚葉体(W)を一枚づつ移送する移送路(2)と、この移送路(2)を移送中の枚葉体(W)にラミネートフィルム(L)を接着する加圧手段(3)とラミネートフィルム供給手段(4)とで構成してある。
ラミネートフィルム供給手段(4)は繰り出したラミネートフィルム(L)の一面に糊等の接着剤を塗布するロールコータ等塗布手段(5)と接着剤が塗布されたラミネートフイルム(L)を乾燥させる乾燥装置(6)とを具備している。
乾燥装置(6)は、図2及び図3に示すように、枚葉体(W)の移送路(2)の上側に配設されており、ラミネートフィルム(L)の移送路(7)と、乾燥空気生成路(8)とが上下に区画して形成してある。乾燥空気生成路(8)は、ラミネートフィルム(L)の走行路(7)でのラミネートフィルム移動方向と同方向に処理風が流通するように構成してあり、その風上側から順に、冷凍機(図示略)に接続されている凝縮器(9)と再熱コイル(10)、加熱ヒータ(11)とが配置してある。そして、この乾燥空気生成路(8)の出口(12)はラミネートフィルム(L)の走行路(7)での出口側(下流側)に連通接続してあり、ラミネートフィルム(L)の走行路(7)での入口側(上流側)は乾燥空気生成路(8)の入口(13)に連通接続している。
ラミネートフィルム(L)の走行路(7)は、乾燥空気生成路(8)との区画壁(14)から流速制御板(15)が適当な間隔置きに垂設してあり、ラミネートフィルム(L)の走行路(7)に流入した処理風が各流速制御板(15)間で循環して、底面部分を走行しているラミネートフィルム(L)の表面と充分に接触できるようにしてある。
また、図3に示すように乾燥空気生成路(8)の側部にブロワー(16)をはさむ状態で一対のチャンバー(17)(18)を配置した処理風返送路(19)が形成してある。この処理風返送路(19)はラミネートフィルム走行路(7)の出口から漏れ出る乾燥空気を集合させて、ラミネートフィルム走行路(7)の入口部分に返送し、ラミネートフィルム走行路(7)内を流れてきた乾燥空気と合流させて乾燥空気生成路(8)に返送するようにしてある。
上述の構成からなる乾燥装置(6)では、乾燥空気生成路(8)内の凝縮器(9)を冷凍機からの冷媒で冷却し、この冷却された凝縮器(9)と接触させることで、処理風を7℃程度に冷却し、処理風が保有していた水分を凝縮除去して、除湿冷風とする。凝縮器(9)と接触し手除湿された除湿冷風は、再熱コイル(10)及び加熱ヒータ(11)で加熱されて、除湿温風(乾燥空気)となり、この乾燥空気が乾燥空気生成路(8)の出口(12)からラミネートフィルム走行路(7)の出口側に供給され、ラミネートフィルム走行路(7)内を走行するラミネートフィルム(L)の走行方向と対向する方向に流通し、乾燥空気からなる除湿処理風がラミネートフィルム走行路(7)を流れる間に、ラミネートフィルム(L)の表面と接触して、ラミネートフィルム(L)の表面に塗布されている糊等の接着剤を乾燥させる。
この場合、ラミネートフィルム走行路(7)内では、ラミネートフィルム(L)と乾燥空気からなる除湿処理風とをその移動方向を対向させていることから、最も乾燥度の高除湿処理風は、移動の間に処理風との接触によりその保有していた水分を吐き出して湿潤度が低くなったラミネートフィルムと接触し、ラミネートフィルム走行路(7)内を流通する間にラミネートフィルム(L)の保有している水分を吸収して乾燥度が低下した処理風は、湿潤度が最も高い取り込み側でのラミネートフィルム(L)と接触することになるから、ラミネートフィルムの保有湿度と処理風の湿度との湿度差を全経路にわたって一定の幅内に維持していることになって、両者の湿度差だけで、ラミネートフィルム(L)の接着剤を乾かすことができる。
以上のことから、処理風の温度は冷風から温風の範囲で、ラミネートフィルムに塗布した接着剤を乾燥させることができるから、その電力消費量を小さくすることができるうえ、処理風の温度が比較的低温の状態であることから、高熱を嫌う素材であっても乾燥させることができる。
本発明は、枚葉体のラミネート加工のみならず、直接的に高温をあてられない材料の乾燥装置に応用することができる。
7…ラミネートフィルムの走行路、8…乾燥空気生成路、9…凝縮器、10…再熱コイル、11…加熱ヒータ、15…流速制御板、L…ラミネートフィルム。
Claims (4)
- 糊を塗布したラミネートフィルム(L)を除湿乾燥させる方法であって、
処理風を冷凍機に接続されている凝縮器(9)と接触させて水分を凝縮除去することで処理風を冷却除湿し、この冷却除湿された乾燥冷風を加熱して所定温度の乾燥温風を形成し、この乾燥温風をラミネートフィルム(L)の走行路(7)にその出口側から入口側に向けて通風させることにより、ラミネートフィルム(L)に塗布した糊を除湿乾燥させるように構成したことを特徴とするラミネートフィルムの除湿乾燥方法。 - ラミネートフィルム走行路(7)を通過することで吸湿した処理済み風を乾燥空気生成路(8)の風上側に返送して、処理風を循環させるように構成した請求項1に記載のラミネートフィルムの除湿乾燥方法。
- 糊を塗布したラミネートフィルム(L)を除湿乾燥させる装置であって、
ラミネートフィルム(L)が走行するラミネートフィルム走行路(7)と平行に乾燥空気生成路(8)を配置し、この乾燥空気生成路(8)に冷凍機に接続されている凝縮器(9)と再熱コイル(10)と加熱ヒータ(11)とを風上側から順に配置し、乾燥空気生成路(8)の処理風出口をラミネートフィルム走行路(7)のフィルム出口側に接続するとともに、ラミネートフィルム走行路(7)のフィルム入口側を乾燥空気生成路(8)の処理風入口に接続して、処理風をラミネートフィルム走行路(7)を移動するラミネートフィルム(L)とに対向する状態に流通させるように構成したラミネートフィルムの除湿乾燥装置。 - ラミネートフィルム走行路(7)内に処理風の流速制御板(15)を配置した請求項3に記載のラミネートフィルムの除湿乾燥装置。
Priority Applications (1)
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JP2006231573A JP2008057798A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | ラミネートフィルムの除湿乾燥方法及び除湿乾燥装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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ITGO20100006A1 (it) * | 2010-10-12 | 2012-04-12 | Klimaref Snc Di Vidal Paolo E Danie Lis David | Sistema di deumidificazione industriale per collanti ad acqua |
KR101517764B1 (ko) | 2013-05-02 | 2015-05-15 | 주식회사 대미 | 수성 접착제의 경화를 위한 멤브레인 건조장치 |
CN117490383A (zh) * | 2023-12-25 | 2024-02-02 | 石家庄融达包装有限公司 | 一种瓦楞纸箱生产的烘干装置 |
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