JP2008057081A - ポリアミド系フィラメント糸および製造方法 - Google Patents

ポリアミド系フィラメント糸および製造方法 Download PDF

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剛 小路谷
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Abstract

【課題】ストレッチ性アップを図り、ストッキングや水着などに好適な布帛を提供するポリアミド系フィラメント糸を提供することを課題とする。
【解決手段】下記(1)〜(3)を満たすポリエーテルアミドブロック共重合体が、重量比で3〜50%、ポリアミドにブレンドされており、光照射前後のΔYI値が2以下であることを特徴とするポリアミド系フィラメント糸。
(1)ポリエーテルブロックは脂肪族エーテルよりなる。
(2)ポリアミドブロックは脂肪族アミドよりなる。
(3)融点が150〜250℃であり、温度260℃における溶融粘度が20〜200Pa・sである。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミド系フィラメント糸およびその製造方法に関する。さらに詳しくはポリアミドとポリエーテルアミドブロック共重合体とをブレンドすることにより、ストレッチ性アップを図り、ストッキングや水着などに好適な布帛を提供するポリアミド系フィラメント糸およびその製造方法に関するものである。
ストレッチ性が求められる素材として、ストッキング、タイツ、水着、カジュアルパンツなど様々な用途が挙げられるが、これらの多くは、伸長回復性の高いエラストマー系フィラメントとポリアミドもしくはポリエステルなどの汎用フィラメントとを交編もしくは交織して、製造している。しかし、エラストマー系フィラメントとポリアミドもしくはポリエステルなどの汎用フィラメントの交編もしくは交織による方法では、エラストマー系フィラメントのコストの高いことに加え、エラストマー系フィラメントの交編もしくは交織時の給糸張力管理が必要である、エラストマー系フィラメントに使用される油剤がポリアミドもしくはポリエステルなどの汎用フィラメント側に汚染することによる染色時の不染化による製品欠点が発生するなどといった課題もあり、ポリアミドもしくはポリエステルなどの汎用フィラメントそのものにストレッチ性を付与することが望まれている。
特許文献1には、ポリエーテルエステルアミドとポリアミドブロック共重合体とのブレンド物からなる吸湿性ポリアミド繊維が提案されている。特許文献1においては、熱による黄変防止の観点から、ポリエーテルエステルアミドが用いられているが、ポリアミドチップとポリエーテルエステルアミドチップとを単にブレンドしたものをホッパーに入れて紡糸する方法であったため、ポリアミド内の分散性が不十分であり、フィラメント糸に光を当てた際に生じる黄変防止効果が不十分であった。
特開平6−299414号公報([5]〜[14]段落)
本発明では、ストレッチ性を有するポリアミド系フィラメント糸およびストレッチ性を有するポリアミド系フィラメント糸の製造方法に関するものである。
上記課題を解決するために、本発明のポリアミド系フィラメント糸およびその製造方法は、次の要件からなる。
(1)下記(A)〜(C)を満たすポリエーテルアミドブロック共重合体が、ポリアミドとの合計量に対し、3〜50重量%、ポリアミドにブレンドされており、光照射前後のΔYI値が2以下であることを特徴とするポリアミド系フィラメント糸。
(A)ポリエーテルブロックは脂肪族エーテルよりなる。
(B)ポリアミドブロックは脂肪族アミドよりなる。
(C)融点が150〜250℃であり、温度260℃における溶融粘度が20〜200Pa・sである。
(2)ポリアミドチップに、粉体状の請求項1記載のポリエーテルアミドブロック共重合体を溶融部前で連続的に添加する方法であって、下記(D)〜(F)の構成を持つフィーダーにより添加することを特徴とする請求項1記載のポリアミド系フィラメント糸の製造方法。
(D)テーブルフィーダー内圧を紡糸ホッパー内圧と同圧となるように密閉された構造である。
(E)粉体貯留槽を上部に、粉体計量槽を下部に持つ2槽からなり、それぞれの槽に槽の中心を回転軸とする2種類の撹拌翼を持ち、そのうち1種類の撹拌翼は回転軸と垂直に取り付けられ、回転方向側に行くに従って厚みが薄くなる構造の撹拌翼であり、他方の撹拌翼は槽の外周で垂直方向に延びた撹拌翼を持つ。
(F)内径10〜200mmの粉体供給筒を持つ。
本発明は、ポリエーテルアミドブロック共重合体とポリアミドとをブレンドすることにより、ストレッチ性に優れたポリアミド系フィラメント糸を安価に安定的に製造することを可能とする。
本発明で用いるポリエーテルアミドブロック共重合体とは、ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有し、2つのブロック体がエステル結合で結合された共重合体である。ポリエーテルブロック(ソフトセグメント)としては、脂肪族ポリエーテルブロックであることが必要であり、脂肪族ポリエーテルブロックであれば、特に限定されず、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなど、いかなるポリエーテルであっても良い。また、複数のポリエーテルの組み合わせであってもよい。
ポリアミドブロック(ハードセグメント)は、ナイロン6(ポリカプロアミド)、ナイロン12(ポリドデカンアミド)、ナイロン66(ポリヘキサメチレンアジパミド)に代表される脂肪族ポリアミドであることを必要とし、脂肪族ポリアミドであれば、特に限定されない。この理由としては、芳香族ポリアミドを用いた場合に比べ、製造されるポリアミド繊維のヤング率が高くなりすぎず、衣料用途に用いるのに好適なためである。
その中でも、耐熱性の観点から、ナイロン6(ポリカプロアミド)、ナイロン12(ポリドデカンアミド)、であることが好ましい。
本発明で用いるポリエーテルアミドブロック共重合体を構成するポリエーテルブロックの数平均分子量は、後述するポリエーテルアミドブロック共重合体の融点、溶融粘度の点から100〜5000であることが好ましく、さらに好ましい範囲は、200〜3000である。ポリエーテルブロックの数平均分子量が100未満となる場合には、ポリエーテルブロック鎖が短いことによりストレッチ性が低下し、ポリエーテルブロックの数平均分子量が5000を越える場合には、ポリアミドとの相溶性が悪化するため、分散性が悪化することにより、製糸性が悪化したり、製糸したフィラメント糸が黄変しやすくなる。
本発明で用いるポリエーテルアミドブロック共重合体は、融点が150〜250℃であることを必要とし、好ましくは160〜220℃である。融点が150℃未満であると、溶融時に熱劣化を生じやすく、ポリアミド系フィラメント糸の製糸性が悪化したり、製造されるポリアミド系フィラメント糸が黄化する原因となるためである。融点が250℃を越える場合には、一般的にポリエーテルアミドブロック共重合体の硬度が硬くなるために、ヤング率が高くなり、結果としてポリエーテルアミドブロック共重合体とポリアミドとがブレンドされたポリアミド系フィラメント糸のヤング率も高くなり、製造したポリアミド系フィラメント糸を用いて、布帛を作製すると、硬くなってしまうという問題が生じる。
また、本発明で用いるポリエーテルアミドブロック共重合体は、温度260℃における溶融粘度が20〜200Pa・sであることを必要とし、30〜150Pa・sであることが好ましい。温度260℃における溶融粘度が20〜200Pa・sの範囲から外れる場合には、ポリアミドとのブレンド時に混練性が悪く、また、特に200Pa・sを越える場合には、紡糸温度における粘度が高くなるために、紡糸パックの内圧が高くなり、パックからのポリマーの漏れなどの原因となる。溶融粘度は、ダイを用いて、フローテスターで測定するものとする(ダイ:0.5mmφ×2.0mm、プランジャ:1cm、温度:260℃、時間:5min、荷重:200N、サンプル量:1g)。
上記ポリエーテルアミドブロック共重合体の融点、溶融粘度は、ソフトセグメントおよび/またはハードセグメントの重合度、共重合体自体の分子量に大きく依存し、これらが高くなれば融点、溶融粘度は上昇する傾向に、低くなれば低下する傾向にある。
ポリエーテルアミドブロック共重合体の製造方法としては、いかなる方法を用いてもよいが、例えば、次のような方法が挙げられる。
(1)ジカルボキシル末端を有するポリオキシアルキレンブロックとジアミン末端を有するポリアミドブロックの縮重合。
(2)ジカルボキシル末端を有するポリアミドブロックと、ジアミン末端を有するポリオキシアルキレンブロックの縮重合。この場合、ジアミン末端を有するポリオキシアルキレンブロックは、ジヒドロキシレートされたα、ω−ポリアルキレンブロックをシアノエチル化した後、水素化して得られる。
(3)ジアミン末端を有するポリアミド成分、ジカルボン酸(例えばアジピン酸、コハク酸、テレフタル酸などが挙げられる)およびポリアルキレングリコールの重縮合。
また、本発明のポリアミド系フィラメント糸は、ポリエーテルアミドブロック共重合体とポリアミドとをブレンドすることで提供されるが、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、通常に繊維で使用される耐熱剤・耐光剤・老防剤などの各種添加剤、静電剤・艶消し剤などの添加剤を含んでいてもよい。
本発明のフィラメント糸は、ポリアミド系フィラメント糸であることを必要とする。ポリエステル系フィラメント糸において、ポリエステルブロック共重合体やポリエステル・ポリエーテル・ブロック共重合体などの熱可塑性エラストマーをブレンドし、ポリエステルフィラメントを製造することは従来より知られているが、ポリエステルはヤング率が高く、コシがあるために、ストッキングやタイツなどの靴下、衣料用途には適しておらず、熱可塑性エラストマーをブレンドする目的も、資材用途に用いられるフィラメントの高強力化を狙ったものであった。また、衣料用繊維として使用されるポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルは、一般的にポリアミドに比べ、融点が高く、ブレンドするブロック共重合体との融点差が大きくなる傾向があり、紡糸時にブロック共重合体の熱劣化が生じやすくなる。そのため本発明においてはポリアミドを用いる。
本発明で用いるポリアミドは、ナイロン6(ポリカプロアミド)、ナイロン8(ポリオクタンアミド)、ナイロン12(ポリドデカンアミド)、ナイロン66(ポリヘキサメチレンアジパミド)・ナイロン610(ポリヘキサメチレンセバカミド)などに例示されるように、炭化水素基がアミド結合を介して連結された高分子量体であり、その種類は特に限定されない。融点、耐熱性などの観点から、特にナイロン6が好ましい。
また、分散性の観点から、ポリアミドの溶融粘度は20〜200Pa・sの範囲のあることが好ましく、さらに好ましくは30〜150Pa・sである。また、さらに分散性を良くするために、ポリアミドとポリエーテルアミドブロック共重合体の溶融粘度比は、2/1〜1/2の範囲にあることが好ましい。
本発明のポリアミド系フィラメント糸の断面は、丸に限らず、三角、四角、Y型、扁平、中空その他いかなる形状でもよい。また、本発明のポリアミド系フィラメント糸は、その他のポリマーとの複合糸であってもよく、その形態も貼合型、混繊、芯鞘など、いづれの形態でも良いが、ポリアミド系フィラメント糸を製造する上でのコスト、製糸性、ポリアミド系フィラメント糸のストレッチ性の観点から、複合形態をとらない単独糸であることが好ましい。
本発明のポリアミド系フィラメント糸は、ポリエーテルアミドブロック共重合体が、ポリアミドとの合計量に対し、3〜50重量%の範囲で、ポリアミドにブレンドされていることを必要とし、5〜30重量%の範囲での範囲でブレンドされていることが好ましい。ポリエーテルアミドブロック共重合体のブレンド比が3重量%未満であると、本発明の効果であるストレッチ性を発現することができず、ブレンド比率が低下するほど、ストレッチ性は低下する。ポリエーテルアミドブロック共重合体のブレンド比が50重量%を越えると、製糸困難となるためであり、ブレンド比率が高くなるほど製糸性は悪化する。
また、ポリエーテルアミドブロック共重合体のブレンド比率が、ポリアミドとの合計量に対し、3〜20重量%の範囲においては、ポリアミドと相溶性のある有機化合物を0.1〜5重量%程度添加することが好ましい。添加した有機化合物により、ポリエーテルアミドブロック共重合体のハードセグメント部分の配向性が低く抑えられ、塑性変形を起こしやすくなる。そのため、ポリアミド系フィラメント糸のストレッチ性が向上する。相溶性のある有機化合物としては、無水マレイン酸などのジカルボン酸類、3−ブテン−1,4−ジオールなどのジオール類などの化合物が挙げられる。
本発明のポリアミド系フィラメント糸は、仮撚加工、撚糸などの加工を行うことができる。布帛のストレッチ性を向上させる観点から、撚糸、仮撚を行うことは好ましい。
本発明のポリアミド系フィラメント糸は、光照射前後のΔYI値が2以下であることを必要とする。光照射前後のΔYI値が2を超える場合には、ポリアミド系フィラメント糸を衣服などに用いた場合、時間と共に黄変したり、色あせたりする問題が生じる。光照射前後のΔYI値は、未染色の布帛をカーボンアーク灯を用いて10時間照射し、カーボンアーク灯照射前後でのYI値を測定して、その差を光照射前後のΔYI値とする。カーボンアーク灯の照射強度など、照射時間以外の条件はJIS L0842(2004年版)に記載方法と同様とする。
このΔYI値は、ポリエーテルアミドブロック共重合体自身の組成を適正に選択する他、ポリエーテルアミドブロック共重合体をポリアミド中に均一に微分散させることで低下させることが出来る。
本発明のポリアミド系フィラメント糸の断面形状は特に限定されず、常法で用いられる溶融紡糸の方法で製造することができる。すなわち、図1は本発明のポリアミド系フィラメント糸を製造するのに用い得るプロセス図の一例を示す概略図であり、これに示すように、ポリエーテルアミドブロック共重合体を含むポリアミドチップを溶融し、溶融部(スピンブロック)1内で加熱された紡糸パックに導入し、口金2より吐出、冷却風装置3で冷却、給油装置4で給油した後、交絡装置5で交絡し、冷ローラー6に引取り、ホットローラー7との間で延伸して巻き取り機8で巻き取るという工程により製造される。溶融部においては、ポリマーの混練性の観点から、エクストルーダーであることが好ましい。引取、延伸部においては、未延伸糸を巻き取った後、延伸を後の工程で行うUY/DT法、半延伸糸(POY糸)もしくは延伸糸(DSD糸)を1工程で巻き取る一工程法のいずれの方法でも製造できるが、ポリエーテルアミドブロック共重合体のブレンド比率が、ポリアミドとの合計量に対し、3〜20重量%の範囲においては、生産性の観点から一工程法で製造することが好ましく、ポリエーテルアミドブロック共重合体のブレンド比率が、ポリアミドとの合計量に対し、20〜50重量%の範囲においては、製糸性の観点からUY/DT法で製造することが好ましい。
本発明の提供するポリアミド系フィラメント糸は、一般的に用いられる方法で、編成および製織できる。
編地の製編としては、経編地であるトリコット地、ラッセル地、および丸編地であるシングル丸編地、ダブル丸編地、成形丸編地、あるいは、横編地の成形横編地のいずれであってもよい。また、編組織は、経編地のハーフ組織、バックハーフ組織、クインズコード組織、サテン組織、サテンネット組織、パワーネット組織、トリコネット組織、その他変化組織等、さらには丸編地の天竺組織、天竺リバーシブル組織、フライス組織、インターロック組織、リバーシブル組織、その他変化組織等、特に限定されることなく使用できる。
織物の製織としては、平織、綾織、朱子織や紗や絽といったからみ組織、ドビー組織、ジャガード組織など一般的な織物組織を適宜選択することができる。
本発明の提供するポリアミド系フィラメント糸は、その機能にあわせて、布帛組織を適宜選択することにより、衣料用である婦人用肌着のスリップ、キャミソール、ペチコート、ショーツ、タイツ、アンダーパンツ、Tシャツ、U首シャツ、丸首シャツ、ボディスーツ、ガードル等。紳士用肌着のTシャツ、U首シャツ、丸首シャツ、ランニングシャツ、アンダーパンツ、タイツ、ブリーフ等、スポーツウエア用のランニングシャツ・パンツ、競技用シャツ・パンツ、ゴルフシャツ、テニスシャツ、サイクルシャツ・パンツ、Tシャツ、ポロシャツ、アウトドアシャツ、野球用アンダーシャツ、トレーニングウエア、レオタード、水着、アスレ用アンダーパンツ、スキー用インナー、スピードスケートウエア等、一般アウター用のセーター、ベスト等。また、資材用としては、手袋、サポーター、汗取りバンド、裏地等に使用できる。
また、本発明の提供するポリアミド系フィラメント糸は、添加剤の種類に応じてではあるが、適宜、一般的に用いられる方法により、精練・リラックス処理・染色・機能加工をすることができ、精練剤・金属封鎖キレート剤・固着剤・均染剤など各種薬剤が使用できる。また、機能加工においても、防汚加工、抗菌加工、制菌加工、消臭加工、防臭加工、吸汗加工、吸湿加工、防透加工、摩擦難溶融加工、紫外線防止加工、さらに、後加工としてエンボス加工、起毛加工、オパール加工等最終狙い商品の要求特性に応じて適宜付与することができる。
本発明のポリアミド系フィラメント糸の製造方法は、本発明で規定する要件を充足する限り、特に制限はないが、ポリアミドチップに、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉体を溶融部前で定量的かつ連続的に添加することにより製造することができる。
2種の熱可塑性樹脂をブレンドする場合、2つのチップをブレンドしたものを紡糸ホッパーに投入し、配管などを介して溶融部へ輸送した後、溶融する方法、2つのポリマーを別の溶融部で溶融した後、溶融状態でブレンドする方法などが用いられるが、2つのポリマーを別の溶融部で溶融した後、溶融状態でブレンドする方法の場合、溶融部が2系統必要となり、設備費が高くなる他、合流部以降での2つの熱可塑性樹脂の分散性を高めるために、ブレンド後にスタティックミキサーなどの混練部の導入が必須となる。そのため、設備費が高くなる上、溶融部から紡出部までの距離が長くなる傾向となり、耐熱性の悪い熱可塑性樹脂を用いる場合には、適していない。特にポリアミドとポリエーテルアミドブロック共重合体のブレンドの系では、ポリエーテルアミドブロック共重合体が耐熱性に劣るため、得られるポリアミド系フィラメント糸において黄変の問題が生じる。また、2つの熱可塑性樹脂チップをブレンドしたものを紡糸ホッパーに投入し、溶融部へ配管などを介して溶融部へ輸送した後、溶融する方法では、均一にブレンドした2種の熱可塑性樹脂チップが、比重や形状などの違いにより、配管を通って溶融部に供給されるまでに分離してしまい、ブレンド比率にバラツキを生じてしまう。特にポリアミドとポリエーテルアミドブロック共重合体のブレンドの系では、ポリアミド系フィラメント糸中でポリエーテルアミドブロック共重合体等の少量成分が偏在するため、分散性に劣るものとなる。また、2つの熱可塑性樹脂チップをブレンドするために、溶融部分での分散性が悪く、その結果、求めるストレッチ性が低下する原因となる。また、分散性の悪い場合には、熱もしくは光による劣化を受けやすいポリエーテルアミドブロック共重合体の集まっている部分での劣化が進み、黄化するために、ポリアミド系フィラメント糸が黄変する原因となる。
また、2つの熱可塑性樹脂のうち一方を粉末化し、紡糸ホッパーに投入し、溶融部へ配管などで溶融部へ輸送した後、溶融するという方法も考えられるが、紡糸機上流部に設置されたホッパー内に投入した、熱可塑性樹脂粉末をまぶしたポリアミドチップが溶融部へ運ばれる間に、ホッパーや配管の壁面に熱可塑性樹脂粉末が付着して、添加濃度の低下を招いたり、品切のたびに清掃が必要になるなど作業効率の悪化を招く。また、乾燥から紡糸まで一環したプロセスの場合には、乾燥工程から紡糸工程にチップを送る際に風送を用いるのが一般的であるが、風送過程において、熱可塑性樹脂粉末が分離するために、熱可塑性樹脂粉末を直接添加する場合には、紡糸工程の溶融部直前でポリアミドチップに添加することが必要となる。この場合には、紡糸工程の溶融部直前で、ポリアミドチップに対して、少量の熱可塑性樹脂粉末を連続的に添加することが好ましい。
また、2つの熱可塑性樹脂の両方を粉体とした場合には、ブレンドした後の両者の分離は軽減されるものの、通常溶融部として用いられるエクストルーダーでの噛み込み性が悪くなったり、2種の粉体をブレンドする際に、ブレンドする粉体の吸湿性や帯電性が高い場合には、ブレンダー壁面に付着して、均一に混合できないなど種々の問題が生じる。
それらの問題を解決するために、上記に述べたような方法ではなく、一方の熱可塑性樹脂を粉体化して、紡糸工程で直接、溶融部前で連続的に添加する方法を取ることが好ましい。
すなわち、本発明のポリアミド系フィラメント糸を製造する場合には、ポリエーテルアミドブロック共重合体を氷結し、堅型ローラーミルや高速回転ミルなどの方法を用いることで微粉化することができる。微粉化したポリエーテルアミドブロック共重合体をテーブルフィーダーやスクリューフィーダーといった定量計量できるフィーダーで、溶融部直上の位置で、ポリアミドに連続的かつ定量的に添加する方法で製造することが好ましい。微粉化の程度は後述する好ましい安息角の範囲となるようにするのが好ましい。粒径は粉砕条件(時間、圧力、樹脂温度など)を適宜調整することで制御することができる。この熱可塑性樹脂粉体を溶融部前で連続的に添加する製造方法は、ポリアミド以外の熱可塑性樹脂チップ中に、別の熱可塑性樹脂を分散性よく添加する方法としても利用できる。溶融部前で連続的に添加する製造方法を利用できる熱可塑性樹脂の一例としては、ポリエステルテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエステルブロック共重合体などのポリエステル系樹脂やポリプロピレン、ポリブチレンなどのポリオレフィン系樹脂など、が挙げられるが、これらに限定されない。この熱可塑性樹脂粉体を溶融部前で連続的に添加する製造方法は、相溶性の高い2つの熱可塑性樹脂を均一に微分散させる方法としても適した方法であるが、微分散しやすくなるため、相溶性の低い2つの熱可塑性樹脂を均一に微分散してアロイ化させる方法としても利用できる。
また本発明が提供する、粉体を溶融部前で連続的に添加する製造方法は、熱可塑性樹脂に有機化合物粉体を添加する方法としても利用でき、特に少量成分の有機化合物を分散性よく添加する場合に有効である(本発明においてはポリエーテルアミドブロック共重合体成分がこれに該当する)。有機化合物添加剤を溶融部前で連続的に熱可塑性樹脂に添加する製造方法のメリットは、粉体添加であるために分散性よく添加できるだけでなく、簡単な設備で行うことができるため、結果として経済的に実施できることである。一般的に、有機化合物添加剤を熱可塑性樹脂に添加する方法としては、高濃度の有機化合物添加剤を含むマスターチップを製造し、マスターチップとベースチップをブレンドする方法、ポリアミド重合中に有機化合物添加剤を添加する方法などが考えられるが、マスターチップとベースチップをブレンドする方法では、マスターチップの製造という工程を経る必要があり、コストがかかること、マスターチップを製造するときに有機化合物に熱が加わるため、特に耐熱性の悪い化合物の場合は、熱変性を受け、添加剤の効果を低減化させたり、製糸性を悪化させたりする。これは本発明においては黄変等の原因となる。ポリアミド重合中に有機化合物添加剤を添加する方法では、添加した有機化合物がポリアミドの重合を阻害するなどの問題を引き起こす可能性がある。そのような理由から、有機化合物粉体を溶融部前で連続的に添加する製造方法は、メリットがあると言える。
すなわち本発明の熱可塑性フィラメント糸の製造方法は「熱可塑性樹脂チップに、有機化合物粉体、特に異なる熱可塑性樹脂粉体を、溶融部前で連続的に添加することを特徴とする」ものである。なかでも熱可塑性樹脂チップがポリアミドであり、有機化合物粉体が粉体状の上記ポリエーテルアミドブロック共重合体である場合に、分散性が改善されることに伴う黄変防止効果の点で特に有効である。
本発明における粉体とは、平均粒径50μm以下の粉粒体を指すが、平均粒径としてはやはり1〜20μmであるものを用いる場合にその効果が顕著である。粒径50μmを越えると、ポリアミド等熱可塑性樹脂チップ中への均一な微分散が困難となるためである。また、粒径が1μm未満の場合には、粉体の付着性が強くなるために、フィーダーの吐出口で詰まりを起こしたり、粉体が玉を形成したりする。
上記平均粒径は、密粒度分布測定装置を用い、コールターカウンター法により測定することにより求めた、粒径に対する重量分布のモード値(重量値が最も大きくなる粒径)とする。
以下、ポリアミド系フィラメント糸の製造方法を中心として本発明のフィラメント糸の製造方法について詳述するが、この製造方法は、上記のとおり他の熱可塑性樹脂にも応用できるものであるが、分散性が改善されることに伴う黄変防止効果の点からポリエーテルアミドブロック共重合体をポリアミドにブレンドしたポリアミド系フィラメント糸において特に有効である。
連続的に供給する方法としては、一定速度、一定量で安定的に供給できる装置を用いることが好ましく、テーブルフィーダーによる供給方法、計量升が連続的に回転することで粉体を添加する容積計量式による供給方法、スクリューフィーダーによる供給方法など、本発明のポリアミド系フィラメント糸が得られる限りにおいて何れの方法でもよく、特に限定しないが、有機化合物粉体のフィーダーでの詰まりを抑制して、繊維中に均一に分散させるにはテーブルフィーダーによる供給方法が好ましい。これは、量の変動も少なく、一定速度で安定的に供給できるためである。また、計量升を用いる容積計量式などで、付着性の高い粉体を用いた場合には、計量升に残りやすく、ポリアミド系フィラメント糸中の有機化合物粉体濃度のバラツキが起こりやすくなるため、計量升を用いないテーブルフィーダーによる供給方法や、重量を制御する重量計量式による供給方法とするのが好ましい。スクリューフィーダーによる供給方法だと、付着性の高い粉体を用いた場合には、スクリューの溝に粉体が残りやすく、ポリアミド系フィラメント糸中の有機化合物濃度のバラツキが起こりやすくなる。一般的に粉体の粒径が小さくなればなるほど、粉体の付着性は強くなるため、ポリアミド系フィラメント糸中の有機化合物粉体濃度のバラツキの観点から、テーブルフィーダーによる供給方法が好ましい。
テーブルフィーダーは、添加する量によって決められた一定の速度で回転する、溝を持つテーブル内に粉体を導入し、溝に導入された粉体を切り鈎などによって吐出することで一定量の粉体を計量する機能を持つ、一般的に知られている形態のものが使用できるが、ポリアミド中に直接、有機化合物粉体を添加する場合、その添加量は非常に小さな量となるため、有機化合物粉体の計量性を向上させるために、溝幅を1〜10mmとすることが好ましい。これは、溝幅を狭くしすぎると、溝内に導入された有機化合物粉体が溝の壁面と付着しやすくなるために、吐出される有機化合物粉体の計量性が低下する傾向にあり、溝幅を広くしすぎると、有機化合物粉体の添加量が小さい場合にテーブルの回転数を小さくしないといけないために、有機化合物粉体の計量性が低下する傾向にある。
粉体の安定吐出性を向上させるためには、下記のテーブルフィーダーであることが好ましい。以下に図2〜4を用いて説明する。図2は本発明で好ましく用いれられるテーブルフィーダーの一例である。図3(a)はテーブルフィーダーの粉体貯留槽の内部の一例について上方から見た概略図であり、図3(b)はそれを側面からみた概略図である。図4(a)はテーブルフィーダーの粉体計量槽の内部の一例について上方からみた概略図であり、図4(b)はその側面からみた概略図である。図4(c)は切り鉤の様子を示した説明図である。
テーブルフィーダーは、粉体貯留槽9を上部に、粉体計量槽10を下部に持つ2槽からなり、モーター16で回転する、それぞれの槽の中心を通る回転軸15と、水平方向に設置された撹拌翼11、13および垂直方向に設置された撹拌翼12、14の2種類の撹拌翼を持つことが好ましい。この撹拌翼は各槽一組である必要はなく、複数組から成っても良いし、水平方向に設置された撹拌翼と垂直方向に設置された撹拌翼が一体となった撹拌翼とすることも可能である。なお、この例では、図3(a)、図4(a)に示すように、水平方向に設置された撹拌翼11、13は3本の撹拌翼が一体となった形状のものである。これらの撹拌翼11〜14は、粉体の撹拌性を向上させるとともに、粉体計量槽10にある粉体のかさ比重をより一定に保つ効果があるためである。
図2のような構造を持つテーブルフィーダーを用いた場合、有機化合物粉体はテーブルフィーダー内の上部にある粉体貯留槽9に投入され(投入口は図示せず)、水平方向に設置された撹拌翼11および垂直方向に設置された撹拌翼12で撹拌されながら、粉体貯留槽9と粉体計量槽10の間に設置された仕切板18内の開口部(粉体の通り道)23を通って、粉体計量槽10に移動する。粉体計量槽10に移動した有機化合物粉体は水平方向に設置された撹拌翼13および垂直方向に設置された撹拌翼14で撹拌され、テーブル19に設置された溝24に入った有機化合物粉体が、計量部仕切板25と切り鈎26で摺りきられることにより、粉体供給筒17に吐出される。粉体供給筒17に吐出された粉体は粉体供給筒17を通って、紡糸ホッパー21内に導入されたポリアミドチップに添加される。ポリアミドチップに添加された有機化合物粉体が、紡糸ホッパー21の壁面などに付着することを出来るだけ避けるために、粉体供給筒17の最下部とポリアミドチップの溶融部22との距離(粉体供給筒17の最下部からポリアミドチップが溶融状態になる部分までの距離をいい、溶融部がエクストルーダーである場合には、そのスクリューの軸の中心までの垂直距離をいう)は50cm以下とするのが好ましく、より好ましくは30cm以下である。
また、テーブルフィーダーで計量された有機化合物粉体は、紡糸ホッパー21内でポリアミドチップに添加されるが、紡糸ホッパー21内にポリアミドチップの配管20より、供給されるポリアミドチップが持ち込む窒素により、紡糸ホッパー内圧とテーブルフィーダー内圧に差が生じることがある。この場合、テーブルフィーダーの気密性が低いと、紡糸ホッパー21から粉体供給筒17を通って、テーブルフィーダー内へ窒素の流れ込みが起こり続け、その流速が大きい場合には、有機化合物粉体の添加量に影響を与える。この観点から、テーブルフィーダー内圧と紡糸ホッパー内圧とが同圧(差圧0.3kPa以内)にあるように密閉された構造とするのが好ましい。さらに、紡糸ホッパーとテーブルフィーダーの間に粉体流路とは別に、バイパスを設けるなどの方法で、紡糸ホッパーとテーブルフィーダーの圧力を等しく保つことが、より好ましい。
また、図5(a)はテーブルフィーダーの水平方向に設置された撹拌翼の一例を上方から見た概略図であり、図5(b)は、図5(a)における水平方向に設置された撹拌翼11または13の矢印(A)方向からみた撹拌翼の一例を示す概略図、図5(c)は同様に図5(a)における水平方向に設置された撹拌翼11または13の矢印(A)方向からみた撹拌翼の別の一例を示す概略図である。また、図6(a)は、テーブルフィーダーの垂直方向に設置された撹拌翼の一例を上方から見た概略図であり、図6(b)はそれを側面から見た概略図である。これら図5で示したように、水平方向に設置された撹拌翼11、13は、回転の進行方向側に行くに従って、厚みが薄くなる構造とするのが好ましく、角度eは10〜45°とするのがより好ましい。これは、回転の進行方向側に行くに従って厚みが薄くなる構造とすることにより、粉体を切るように撹拌することができ、粉体のかさ比重をより均一化できるという理由による。
この図6で示したように、垂直方向に設置された撹拌翼14は、回転の進行方向に向かうほど外周に出ている構造となっているのが、より好ましい。また、垂直方向に設置された撹拌翼14の垂直方向部分の長さは、粉体計量槽10の高さの0.3〜0.9倍とするのがより好ましく、垂直方向に設置された撹拌翼12の垂直方向部分の長さは、粉体貯留槽9の高さの0.5〜0.9倍とするのがより好ましい。これは、粉体の撹拌性および粉体がブリッジを組むのを防ぐ観点からである。また、テーブルフィーダーから紡糸ホッパーへの粉体供給筒17は、内径10〜200mmとするのが好ましく、内壁を鏡面加工とするのが、より好ましい。内径が10mm未満とすると粉体が供給筒に詰まりやすくなり、内径が200mmを越えるとテーブルフィーダー自体が大きくなり、またそれと共に紡糸ホッパーも大きくなるため、設備が占めるスペースが大きくなるなどのデメリットがある。
用いる有機化合物粉体の安息角は30〜55°の範囲であることが好ましい。一般的に粉体の粒径を小さくするほど安息角は大きくなるため、安息角30°よりも小さな粉体を作製するためには、粒径を大きくするか、粉体表面に滑剤を付着させる必要がある。粒径を大きくした場合は、分散性の観点で不利となり、粉体表面に滑剤を付着させる場合には、粉体自身が有機化合物であることから、滑剤を粉体に付着させる際の溶媒の選択が困難であり、コスト面で不利になったり、有機化合物粉体同士の融着したりする。安息角が55°を越える場合には、粉体の流動性が悪くなるために、分散性の観点で不利となったり、粉体が供給筒に詰まりやすくなったりする。
(1)平均粒径
密粒度分布測定装置(“Multisizer3”ベックマン・コールター(株)製)を用い、コールターカウンター法により測定し、粒径に対する重量分布を求め、重量分布のモード値(重 量値が最も大きくなる粒径)とした。
(2)光照射前後のΔYI値
フィラメント糸を27ゲージの筒編み機を用いて、ウェル数18本/cm、コース数11本/cmの筒編み地を作成した。作成した筒編み地を精練、水洗し、風乾した後、光照射前後のΔYI値は、未染色の布帛をカーボンアーク灯を用いて10時間照射し、カーボンアーク灯照射前後でのYI値を測定して、その差を光照射前後のΔYI値とした。カーボンアーク灯の照射強度など、照射時間以外の条件はJIS L0842(2004年版)に記載方法と同様とした。
(3)溶融粘度
島津製フローテスターCFT−500型を用い、ダイ:0.5mmφ×2.0mm、プランジャ:1cm、温度:260℃、時間:5min、荷重:200N、サンプル量:1gの条件で測定した。
(4)ポリエーテルブロックの数平均分子量
ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒に用い、流量0.5mL/min、カラム温度40℃の条件下でGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)法により数平均分子量を求めた。カラムとして、昭和電工(株)製GCP HFIP−804を用いた。
(5)融点
示差走査型熱量計を用いて、20℃から320℃まで10℃/minで昇温後、60℃まで10℃/minで降温し、その後、再度320℃まで10℃/minで昇温したときに現れる融解熱によるピークから求めた。
(6)安息角
JIS R 9301−2−2と同様の方法で測定した。
(7)製糸性
それぞれ1t紡糸した時の糸切れ回数を次の基準で評価した。
○:2回/t以下
△:2回/t超4回/t以下
×:4回/t超
×の場合を不十分と判定した。
(8)伸長回復率
フィラメント糸20cmをテンシロン引張試験機で速度20cm/minで15cm伸長し、その後、すぐに原長まで速度20cm/minで戻した。フィラメント糸にかかる応力が0Nになった時のフィラメント糸の糸長を(20+M)cmとしたとき、伸長回復率は次の式で求められる。
伸長回復率={(15−M)/15}×100(%)
(9)ソフト感評価試験
編物のソフト感について、官能評価を以下の基準で繊維製造の開発技術者10人に対して行い、各々の点数の総計として評価した。編地はフィラメント糸を27ゲージの筒編み機を用いて、ウェル数18本/cm、コース数11本/cmの筒編み地を作成した。
かなりソフトである:2点、ソフトである:1点、ソフトでない:0点。
実施例1
プロピレンオキシドを1kPa、180℃の条件下で3時間重合して得た数平均分子量が1700のポリプロピレングリコールをアルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリプロピレングリコールジアミンを得た。ポリプロピレングリコールジアミンにアジピン酸を加え、ポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートを製造した。得られたポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートにε−カプロラクタムを重量比で4/6の割合で混合し、トリフェニルホスファイトをポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートとε−カプロラクタムの総重量に対して0.2重量%、ベンゾトリアゾールをポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートとε−カプロラクタムの総重量に対して0.5重量%加え、240℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で2時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末の融点、溶融粘度、粒径、安息角を表1に示す。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を図7〜11で示したようなテーブルフィーダーを用いて供給した。図7はこのテーブルフィーダーの概略図である。図8(a)は図7のテーブルフィーダーの粉体貯留槽の内部について上方からみた概略図であり、図8(b)はそれを側面からみた概略図である。図9(a)はテーブルフィーダーの粉体計量槽の内部について上方からみた概略図である。図9(b)はそれを側面から見た概略図である。図9(c)は切り鉤の様子を示した説明図である。
図10は図8(a)、図9(a)の矢印(B)方向から見たときの水平方向に設置された撹拌翼11,13の概略図であり、図11はこのテーブルフィーダーの粉体貯留槽に設置された垂直方向撹拌翼を上方から見た概略図である。
このテーブルフィーダーは、高さ200mm、直径200mmの粉体貯留槽9と高さ100mm、直径200mmの粉体計量槽10および内径50mmの粉体供給筒17を持ち、密閉化されたテーブルフィーダーである。このテーブルフィーダーを用いて上記ポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が20重量%となるように連続的に添加した。テーブルフィーダーの粉体貯留槽9は、高さ8mm、角度eが39°、長さ95mmの水平方向に設置された撹拌翼11と、高さ150mmの垂直に立った部分が、回転軸から伸びる長さ95mmの水平部分に対して、75°の角度をもつ垂直方向に設置された撹拌翼12からなり、粉体計量槽10は、高さ8mm、角度eが39°、長さ95mmの水平方向に設置された撹拌翼13と高さ80mmの垂直に立った部分が、回転軸から伸びる長さ95mmの水平部分に対して、90°である垂直方向に設置された撹拌翼14からなり、粉体貯留槽9と粉体計量槽10の間には、直径20mmの開口部(粉体の通り道)23を4つ持った仕切板18を設置した。テーブルの溝幅は5mm、深さは5mmとした。粉体供給筒17の最下部とポリアミドチップの溶融部22との距離は170mmとした。切り鈎26は溝24と計量部仕切板25と間にある粉体を全て掻き落とせるように設置した。
このようにしてポリエーテルアミドブロック共重合体粉末をナイロン6チップ中に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、3700m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.3倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
実施例2
エチレンオキシドを1kPa、180℃の条件下で5時間重合して得た数平均分子量が4500のポリエチレングリコールをアルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリエチレングリコールジアミンを得た。ポリエチレングリコールジアミンにドデカン二酸を加え、ドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩を製造した。得られたドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩にω−アミノドデカン酸を重量比で6/4の割合で混合し、トリフェニルホスファイトをドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.2重量%、ベンゾトリアゾールをドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.5重量%加え、240℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で3時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が10重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65φのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、3950m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.2倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
実施例3
実施例1と同様の方法で得たポリプロピレングリコールを用いて、アルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリプロピレングリコールジアミンを得た。ポリプロピレングリコールジアミンにドデカン二酸を加え、ドデカン二酸ポリプロピレングリコールジアンモニウム塩を製造した。得られたドデカン二酸ポリプロピレングリコールジアンモニウム塩にω−アミノドデカン酸を重量比で5/5の割合で混合し、トリフェニルホスファイトをドデカン二酸ポリプロピレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.2重量%、ベンゾトリアゾールをドデカン二酸ポリプロピレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.5重量%加え、240℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で3時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末の融点、溶融粘度、粒径、安息角を表1に示す。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が30重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65φのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、冷却後、油剤を付与し、800m/minで未延伸糸を巻き取った。巻き取った未延伸糸を延伸倍率2.8倍に延伸して、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
実施例4
実施例2と同様の方法で得たポリエチレングリコールをアルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリエチレングリコールジアミンを得た。ポリエチレングリコールジアミンにドデカン二酸を加え、ドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩を製造した。得られたドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩にω−アミノドデカン酸を重量比で5/5の割合で混合し、トリフェニルホスファイトをドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.2重量%、ベンゾトリアゾールをドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.5重量%加え、240℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で4時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を、実施例1で用いたテーブルフィーダーの代わりに、図10、11を図12、13のように変更したテーブルフィーダーを用いて供給した。用いたテーブルフィーダーは、水平方向に設置された撹拌翼11および13が図12に示したように、高さ8mm、幅10mm、長さ95mmであり、テーブルフィーダーの粉体計量槽に設置された垂直方向撹拌翼14が図13に示したように回転軸から伸びる長さ95mmの水平部分に対して90°であり、内径50mmの粉体供給筒を持つ以外は実施例1と同様のテーブルフィーダーである。このテーブルフィーダーを用いて、ポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を溶融粘度150Pa・sのナイロン12チップ中に、含有量が40重量%になるように連続的に添加し、260℃で65φのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、冷却後、油剤を付与し、800m/minで未延伸糸を巻き取った。巻き取った未延伸糸を延伸倍率2.6倍に延伸して、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
図12は図8(a)、図9(B)において矢印(B)方向から見たテーブルフィーダーの粉体貯留槽および粉体計量槽に設置された水平方向に設置された撹拌翼の概略図であり、図13はテーブルフィーダーの粉体貯留槽に設置された垂直方向撹拌翼の上方から見た概略図である。
実施例5
実施例1で用いたテーブルフィーダーの代わりに、図14〜16で示したようなスクリューフィーダーを用いて、実施例1と同様の方法で得たポリエーテルブロック共重合体粉末を、溶融粘度60Pa・sのナイロン6ペレット中に含有量が20重量%となるように連続的に添加した。図14は上記スクリューフィーダーの概略図であり、図15はそのスクリューフィーダーの内部にあるスクリュー部を上からみた概略図であり、図16はそのスクリュー部分の拡大概略図である。スクリューフィーダーとしては高さ300mm、直径200mmのスクリューフィーダーの粉体貯留槽27およびモーター29によって稼動する2軸のスクリュー28からなるスクリューフィーダーを用いた。スクリュー28は長さ300mm、直径40mmのスクリュー2本からなり、それぞれのスクリューは溝幅7mmの溝を持ち、溝と溝の間のピッチは1.5mmとした。また、スクリュー間の距離は2mmとした。スクリューフィーダーの粉体貯留槽27に投入されたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末は、スクリューフィーダーの粉体貯留槽27の下部に空けられた、30mm四方の開口部30より、スクリューの端部に移動し、スクリューによってスクリュー先端部に運搬される。先端部に運搬されたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末は、スクリューと平行な方向に15mm、垂直な方向に40mmに空けられた粉体吐出口31より吐出されて、ポリアミドペレットに添加される。その他の条件は実施例1と同様にして、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
実施例6
実施例1と同様の方法で得たポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を、実施例1で用いたテーブルフィーダーを用いて、溶融粘度110Pa・sのナイロン610チップ中に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、3900m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.2倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
実施例7
数平均分子量が90のエチレングリコールオリゴマーを、アルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリエチレングリコールジアミンを得た。ポリエチレングリコールジアミンにアジピン酸を加え、ポリエチレングリコールジアンモニウムアジペートを製造した。得られたポリエチレングリコールジアンモニウムアジペートにε−カプロラクタムを重量比で6/4の割合で混合し、トリフェニルホスファイトをポリエチレングリコールジアンモニウムアジペートとε−カプロラクタムの総重量に対して0.2%、ベンゾトリアゾールをポリエチレングリコールジアンモニウムアジペートとε−カプロラクタムの総重量に対して0.5%加え、240℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で3時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末の融点、溶融粘度、粒径、安息角を表1に示す。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が10重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、3950m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.2倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
実施例8
プロピレンオキシドを0.5kPa、200℃の条件下で5時間重合して得た数平均分子量が6000のポリプロピレングリコールをアルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリプロピレングリコールジアミンを得た。ポリプロピレングリコールジアミンにアジピン酸を加え、ポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートを製造した。得られたポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートにε−カプロラクタムを重量比で4/6の割合で混合し、トリフェニルホスファイトをポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートとε−カプロラクタムの総重量に対して0.2%、ベンゾトリアゾールをポリプロピレングリコールジアンモニウムアジペートとε−カプロラクタムの総重量に対して0.5%加え、240℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で4時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末の融点、溶融粘度、粒径、安息角を表1に示す。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が20重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、4150m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.15倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
実施例9
ε−カプロラクタム74.3重量%、テレフタル酸3.9重量%、数平均分子量が1000であるポリエチレングリコール21.8重量%を250℃、60Paの圧力下で4時間重合反応させて、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルエステルアミドブロック共重合を氷結粉砕し、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体の粉末を得た。得られたポリエーテルエステルアミドブロック共重合体粉末の融点、溶融粘度、粒径、安息角を表1に示す。
得られたポリエーテルエステルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が40重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、3950m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.2倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。
比較例1
エチレンオキシドを1kPa、180℃の条件下で2時間重合して得た数平均分子量が1000のポリエチレングリコールをアルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリエチレングリコールジアミンを得た。ポリエチレングリコールジアミンにドデカン二酸を加え、ドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩を製造した。得られたドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩にω−アミノドデカン酸を重量比で6/4の割合で混合し、ベンゾトリアゾールをドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.5%加え、210℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で3時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度110Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が40重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65φのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、冷却後、油剤を付与し、800m/minで未延伸糸を巻き取った。巻き取った未延伸糸を延伸倍率2.9倍に延伸して、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。溶融粘度が低いためにポリエーテルアミドブロック共重合体のポリアミドへの分散性悪く、未延伸糸の製糸性が悪く、ΔYI値も不十分な結果となった。
比較例2
エチレンオキシドを1kPa、170℃の条件下で2時間重合して得た数平均分子量が700のポリエチレングリコールをアルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリエチレングリコールジアミンを得た。ポリエチレングリコールジアミンにドデカン二酸を加え、ドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩を製造した。得られたドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩にω−アミノドデカン酸を重量比で7/3の割合で混合し、ベンゾトリアゾールをドデカン二酸ポリエチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.5%加え、210℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で3時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度110Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が40重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、冷却後、油剤を付与し、800m/minで未延伸糸を紡糸しようとしたが、糸切れが多発し、紡糸不能であった。
比較例3
実施例1で用いたテーブルフィーダーを使って、実施例1と同様の方法で得たポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を1重量%、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、3700m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.3倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。ポリエーテルアミドブロック共重合体の添加率が低いために、ストレッチ性が不十分な結果となった。
比較例4
実施例1で用いたテーブルフィーダーを用いて、実施例1と同様の方法で得たポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を70重量%、溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ中に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、冷却後、油剤を付与し、800m/minで未延伸糸を巻き取った。巻き取った未延伸糸を延伸倍率3.0倍に延伸して、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。ポリエーテルアミドブロック共重合体の添加率が高いために、製糸性が悪く、ΔYI値も不十分な結果となった。
比較例5
テトラメチレンオキシドを0.5kPa、200℃の条件下で5時間重合して得た数平均分子量が5000のポリテトラメチレングリコールをアルカリ触媒を用いてシアノエチル化し、次いで、アルミナ触媒の存在下で水添し、ポリテトラメチレングリコールジアミンを得た。ポリテトラメチレングリコールジアミンにドデカン二酸を加え、ドデカン二酸ポリテトラメチレングリコールジアンモニウム塩を製造した。得られたドデカン二酸ポリテトラメチレングリコールジアンモニウム塩にω−アミノドデカン酸を重量比で3/7の割合で混合し、トリフェニルホスファイトをドデカン二酸ポリテトラメチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.2%、ベンゾトリアゾールをドデカン二酸ポリテトラメチレングリコールジアンモニウム塩とω−アミノドデカン酸の総重量に対して0.5%加え、240℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で6時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度110Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が20重量%になるように連続的に添加したものを260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、4400m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.1倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。ポリエーテルアミドブロック共重合体の溶融粘度が高いために、製糸性、ソフト性に劣る結果となった。
比較例6
実施例1と同様の方法で得たプロピレングリコールとテトラメチレンビス(メトキシカルボベンズアミド)とを重量比で2/8の割合で混合し、250℃、圧力1kPaの窒素雰囲気下で4時間重合して、ポリエーテルアミドブロック共重合体を得た。得られたポリエーテルアミドブロック共重合体を液体窒素で氷結したのち、冷却粉砕可能な堅型ローラーミルで粉砕したのち、高速回転ミルでさらに粉砕して、ポリエーテルアミドブロック共重合体の粉末を得た。
得られたポリエーテルアミドブロック共重合体粉末を実施例1と同様の方法で、溶融粘度110Pa・sのナイロン6チップ中に、含有量が10重量%になるように連続的に添加したものを280℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、4400m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.1倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。ポリエーテルアミドブロック共重合体のポリアミドが芳香族ポリアミドのため、ソフト性に劣る結果となった。
比較例7
ε−カプロラクタム74.3重量%、テレフタル酸3.9重量%、数平均分子量が1000であるポリエチレングリコール21.8重量%を250℃、60Paの圧力下で4時間重合反応させて、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体チップを得た。得られたポリエーテルエステルアミドブロック共重合体チップの融点、溶融粘度、安息角を表1に示す。ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体チップの形状は、径φ2.0mm、高さ3mmであった。
得られたポリエーテルエステルアミドブロック共重合体チップと溶融粘度60Pa・sのナイロン6チップ(形状φ2.5mm、高さ4mm)とを重量比40/60の割合で均一に混合したものを紡糸ホッパーに投入し、260℃で65mmφのダブルフライトスクリューを持つエクストルーダーで溶融し、エクストルーダーと連結した図1の紡糸プロセスの口金より吐出し、冷却後、1重量%の含水系エマルジョン油剤を給油し、交絡後、10重量%の含水系エマルジョン油剤を給油した後、3950m/minでローラーに引き取った後、150℃に加熱された加熱ローラーとの間で延伸倍率1.2倍に延伸し、4600m/minで巻き取り、78デシテックス24フィラメントの丸断面の糸を得た。光照射前後のΔYI値、製糸性、伸長回復率を評価を行い、結果を表1、2に示した。ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体の分散性が悪く、光照射前後のΔYI値に劣る結果となった。
Figure 2008057081
Figure 2008057081
表1〜2の結果から分かるように、本発明の方法により、ストレッチ性に富むポリアミド糸を製糸性良く製造することが出来る。
本発明のポリアミド系フィラメント糸を製造するのに用い得るプロセス図の一例を示す概略図である。 本発明で好ましく用いれられるテーブルフィーダーの一例である。 図3(a)はテーブルフィーダーの粉体貯留槽の内部の一例について上方から見た概略図であり、図3(b)はそれを側面からみた概略図である。 図4(a)はテーブルフィーダーの粉体計量槽の内部の一例について上方からみた概略図であり、図4(b)はその側面からみた概略図である。図4(c)は切り鉤の様子を示した説明図である。 図5(a)はテーブルフィーダーの水平方向に設置された撹拌翼の一例を上方から見た概略図であり、図5(b)は、図5(a)における水平方向に設置された撹拌翼11または13の矢印(A)方向からみた撹拌翼の一例を示す概略図、図5(c)は同様に図5(a)における撹拌翼11または13の矢印A方向からみた撹拌翼の別の一例を示す概略図である。 図6(a)は、テーブルフィーダーの垂直方向に設置された撹拌翼の一例を上方から見た概略図であり、図6(b)はそれを側面から見た概略図である。 実施例1〜4、実施例6〜9、比較例1〜7で用いたテーブルフィーダーの概略図である。 図8(a)は図7のテーブルフィーダーの粉体貯留槽の内部について上方からみた概略図であり、図8(b)はそれを側面からみた概略図である。 図9(a)はテーブルフィーダーの粉体計量槽の内部について上方からみた概略図である。図9(b)はそれを側面から見た概略図である。図9(c)は切り鉤の様子を示した説明図である。 図8(a)、図9(a)の矢印(B)方向から見たときの水平方向に設置された撹拌翼11,13の概略図である。 実施例1〜3、実施例6〜9、比較例1〜7で用いたテーブルフィーダーの粉体貯留槽に設置された垂直方向撹拌翼を上方から見た概略図である。 図8(a)、図9(B)において矢印(B)方向から見たテーブルフィーダーの粉体貯留槽および粉体計量槽に設置された水平方向に設置された撹拌翼の概略図である。 実施例4で用いたテーブルフィーダーの粉体貯留槽に設置された垂直方向撹拌翼の上方から見た概略図である。 実施例5で用いたスクリューフィーダーの概略図である。 図14のスクリューフィーダーの内部にあるスクリュー部を上からみた概略図である。 図16は図15のスクリュー部分の拡大概略図である。
符号の説明
1:溶融部(スピンブロック)
2:口金
3:冷却風装置
4:給油装置
5:交絡装置
6:冷ローラー
7:ホットローラー
8:巻き取り機
9:粉体貯留槽
10:粉体計量槽
11:水平方向に設置された撹拌翼
12:垂直方向に設置された撹拌翼
13:水平方向に設置された撹拌翼
14:垂直方向に設置された撹拌翼
15:回転軸
16:モーター
17:粉体供給筒
18:仕切板
19:テーブル
20:ポリアミドチップの配管
21:紡糸ホッパー
22:溶融部
23:開口部(粉体の通り道)
24:溝
25:計量部仕切板
26:切り鈎
27:スクリューフィーダーの粉体貯留槽
28:スクリュー
29:モーター
30:開口部
31:粉体吐出口

Claims (2)

  1. 下記(1)〜(3)を満たすポリエーテルアミドブロック共重合体が、ポリアミドとの合計量に対し、3〜50重量%、ポリアミドにブレンドされており、光照射前後のΔYI値が2以下であることを特徴とするポリアミド系フィラメント糸。
    (1)ポリエーテルブロックは脂肪族エーテルよりなる。
    (2)ポリアミドブロックは脂肪族アミドよりなる。
    (3)融点が150〜250℃であり、温度260℃における溶融粘度が20〜200Pa・sである。
  2. ポリアミドチップに、粉体状の請求項1記載のポリエーテルアミドブロック共重合体を溶融部前で連続的に添加する方法であって、下記(4)〜(6)の構成を持つフィーダーにより添加することを特徴とする請求項1記載のポリアミド系フィラメント糸の製造方法。
    (4)テーブルフィーダー内圧を紡糸ホッパー内圧と同圧となるように密閉された構造である。
    (5)粉体貯留槽を上部に、粉体計量槽を下部に持つ2槽からなり、それぞれの槽に槽の中心を回転軸とする2種類の撹拌翼を持ち、そのうち1種類の撹拌翼は回転軸と垂直に取り付けられ、回転方向側に行くに従って厚みが薄くなる構造の撹拌翼であり、他方の撹拌翼は槽の外周で垂直方向に延びた撹拌翼を持つ。
    (6)内径10〜200mmの粉体供給筒を持つ。
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