JP2008055899A - 液体移送装置及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒータの動作タイミングの自由度を高くすると共に液体の加熱効率を向上させる。
【解決手段】インク供給口36から複数のノズル孔18aまでの流路中に各ノズル孔18aに夫々対応する複数の圧力室33が設けられ、各圧力室33が一方面において開口する流路ユニット11と、各圧力室33の容積を個別に変動させる圧電アクチュエータ12とを備え、圧電アクチュエータ12は、振動板19と、振動板19の一方面上に設けられた圧電体23と、圧電体23に電圧を印加する電極22,24とを有し、振動板19の他方面が圧力室33の開口33cを塞ぐように流路ユニット11の一方面に接合され、振動板19の一方面は圧電体23に覆われない残部領域19aを有し、残部領域19aにはヒータ26が設けられており、ヒータ26に通電するための電極28が圧電アクチュエータ12の電極22,24とは独立している。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体供給口から複数の液体吐出口まで液体を移送する液体移送装置及びインクジェットプリンタに関するものである。
インクタンクから供給されるインクを移送して、ノズルから記録用紙等に向けてインク液滴を噴射するインクジェットヘッドが既に知られている。このインクジェットの方式は、噴射エネルギーの発生方法の違いにより分類されており、圧電素子の振動力を利用してインク液滴を噴射させるピエゾ方式や、熱エネルギーによる気泡の発生でインク液滴を噴射させるバブルジェット(登録商標)方式などが存在する。それらの中でもピエゾ方式は、機械的動力を噴射エネルギーとして利用しているため、インク種類の選択自由度が高く、インク噴射量が精密に制御されて液滴階調が可能であり、耐久性も高いという利点がある。
例えば、特許文献1(特開2006−44242号公報)に開示されたピエゾ方式のインクジェットヘッドは、インク供給口から複数のノズルまでの流路中に各ノズルに夫々対応する複数の圧力室が設けられた流路ユニットと、この流路ユニットの上に積層されて圧力室の容積を選択的に変動させる圧電アクチュエータとを備えている。また、圧電アクチュエータは、共通電極を兼ねる振動板と、この振動板の上面に形成された圧電層と、この圧電層の上面に各圧力室に対応して形成された複数の個別電極とを有している。
このようなインクジェットヘッドによれば、圧電アクチュエータの個別電極に対して選択的に駆動電圧が印加されると、その個別電極と共通電極とで挟まれた圧電層の部分(活性部)に電界が作用して厚み方向の変形が生じる。そして、この圧電層の変形が振動板に伝達されて圧力室の容積が変動し、圧力室内のインクに生じた圧力変動によりインク液滴がノズルより噴射されることとなる。
特開2006−44242号公報 特開2000−198192号公報
しかしながら、環境温度が低い時には、インクジェットヘッド内のインクの粘度が大きくなるため、高温時と同様なインク液滴をノズルより噴射しようと思えば、圧電アクチュエータの駆動電圧を大きくすることで圧力室内の圧力変動を大きくする必要がある。そうすると、インクジェットヘッドに接続される電装系部品に高電圧対応のものを使用しなければならず、全体としてコストアップしてしまうこととなる。
特許文献2(特開2000−198192号公報)には、圧電アクチュエータの下部の共通電極の一部に、高抵抗部材からなるヒータを設けたインクジェットヘッドが開示されている。このインクジェットヘッドは、結露等による圧電振動子の誤作動を防止することを目的として、ヒータの上に圧電振動子や個別電極(上部電極)が積層されている。このインクジェットヘッドの場合、ヒータが共通電極の一部に形成されており、ヒータを発熱させるためには共通電極自体に電流を流す必要がある。このため、共通電極の電位をゼロに保つ必要がある圧電アクチュエータの駆動と同時にはヒータを発熱させることができない。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、ヒータの動作タイミングの自由度を高くすると共に、インク(液体)の加熱効率を向上させることを目的としている。
本発明の第1の態様に従えば、液体供給口から複数の液体吐出口まで液体を移送する液体移送装置であって、液体供給口から複数の液体吐出口までの流路中に複数の液体吐出口に夫々対応して形成された複数の圧力室と、複数の圧力室が開口する流路ユニットと、複数の圧力室の容積を個別に変動させる圧電アクチュエータとを備え、圧電アクチュエータは、振動板と、振動板の一方面上に設けられた圧電体と、圧電体の振動板側の面に設けられた第1電極と、圧電体の振動板とは反対側の面に設けられた第2電極とを有し、振動板の他方面が圧力室の開口を塞ぐように流路ユニットに接合され、振動板の前記一方面は、圧電体に覆われない残部領域を有し、残部領域には、通電されることで発熱するヒータが設けられており、ヒータに通電するための電極が圧電アクチュエータの第1電極及び第2電極とは独立して設けられている液体移送装置が提供される。
本発明の液体移送装置によれば、ヒータに通電するための電極は圧電アクチュエータの第1電極及び第2電極と独立しているので、圧電アクチュエータの動作中であってもヒータにより流路内の液体を加熱することが可能となる。したがって、ヒータの動作タイミングの自由度が向上する。また、ヒータは、振動板上の圧電体に覆われない残部領域に設けられているので、ヒータの熱が圧電体に奪われることなく振動板に伝達される。したがって、ヒータの熱が振動板を介して直接的に流路内の液体に効率良く伝達され、液体の加熱効率が向上する。なお、本発明は、振動板と第1電極が個別に形成される形態に限られるものではなく、振動板が導電性を有し第1電極を兼ねる形態をも含むものである。
本発明において、複数の圧力室は、平面視で所定方向に沿って配列されてもよく、ヒータは、平面視で各圧力室の側方において前記所定方向に延在してもよい。このようにすると、液体が存在する各圧力室の配列方向に沿ってヒータが延在するので、ヒータは全圧力室に沿って各流路の液体を万遍なく加熱することとなる。したがって、複数の液体吐出口から吐出される各液体間に粘度差が生じるのを防止することができる。なお、本発明における「平面視」とは、振動板の面に対して直交する方向からの目視を意味するものである。
本発明において、流路ユニットは、液体供給口に連通する共通液室を有してもよい。各圧力室は、その一端部に共通液室と連通する流入孔を有してもよく、その他端部に前記液体吐出口に連通する流出孔を有してもよい。ヒータは、圧力室の他端部よりも一端部に近接して設けられてもよい。圧力室の流出孔から液体吐出口に繋がる流路の液体は、液体移送装置の始動時などのフラッシング(洗浄)により捨てられて加熱が無駄になる場合がある。しかし、本発明によれば、ヒータは、圧力室の液体吐出口に連通する流出孔よりも共通液室に連通する流入孔に近接して設けられているので、液体を効率良く加熱することができる。
本発明において、共通液室は、平面視で、各圧力室の流入孔と重なり且つ流出孔とは重ならないようにヒータ側に偏って配置されていてもよい。このようにすると、ヒータの熱は、液体吐出口へ連通する流出孔を介さずに、流入孔に連通する共通液室の液体に直接的に伝達されるため、加熱効率が向上して加熱時間が短縮できる。また、共通液室が十分に加熱されるので、複数の液体吐出口から吐出される各液体間における粘度差の発生も防止することができる。
本発明において、ヒータは、振動板の一方面側に設けられた通電により発熱する発熱材で形成された発熱体を有してもよく、発熱体に通電するヒータの電極は、発熱体の振動板とは反対側の面に複数設けられてもよい。この場合、発熱体に通電する電極は、発熱体の振動板とは反対側の面に設けられているので、給電用の配線部材の端子を該電極に容易に接続することができる。
本発明において、振動板の表面は、少なくとも発熱体が形成される部分において絶縁性を有してもよい。この場合、ヒータに供給される電力が振動板に及ばないので、効率良くヒータの加熱を行うことができる。
本発明において、振動板は導電性材料からなってもよく、ヒータは、振動板の一方面に接するように通電により発熱する発熱材で形成された発熱体と、発熱体の振動板とは反対側の面上の全体にわたって形成された電極とを備えてもよく、ヒータの電極と振動板との間に電圧が印加されることで発熱体が加熱されてもよい。この場合、振動板がヒータ用の電極を兼ねており、発熱体上の電極と振動板との間で発熱体に大面積で通電されるので、ヒータの加熱効率が向上する。
本発明において、圧電アクチュエータの第2電極と、ヒータの電極とが、同一平面上に配置されてもよい。この場合、ヒータの電極と圧電アクチュエータの第2電極とに対して、給電用の配線部材(例えば、フレキシブルフラットケーブル等)の端子を平面的に容易に接続することができる。したがって、圧電アクチュエータへの配線構造が簡素化されると共にコスト低減を図ることもできる。
本発明において、第1電極に導通する表面電極が、第2電極、及び前記ヒータの電極と同一平面上に配置されてもよい。この場合、ヒータの電極と圧電アクチュエータの第1及び第2電極とに対して、給電用の配線部材の端子を平面的に容易に接続することができる。したがって、圧電アクチュエータへの配線構造が簡素化され、コスト低減を図ることもできる。
本発明において、発熱体は、発熱材を前記振動板の一方面上に付着させることにより形成されてもよく、圧電体は、圧電材を振動板の前記一方面上に付着させることにより形成されてもよく、発熱体を形成する成膜法が、圧電体を形成する成膜法と同一であってもよい。例えば成膜法は、エアロゾルデポジション法であってもよい。この場合、液体移送装置の圧電アクチュエータの製造時に、圧電体とヒータとを同様の成膜装置を用いて形成することができるので、製造ラインが簡素化されて製造効率が向上する。さらに、ヒータは、振動板に対して接着でなく成膜法で直接付着されているので、一般に熱伝導率の低い接着剤を介さずに直接的に振動板が加熱される。したがって、振動板を介した液体の加熱効率が向上する。
本発明において、ヒータは、平面視で流路ユニットの流路全体を挟むように2つ配置されてもよい。この場合、流路ユニットの流路内の液体が均一かつ迅速に加熱されるので、流路ユニットの流路内の液体を万遍なく加熱できると共に加熱時間も短縮される。なお、ヒータは流路ユニットの流路全体を挟んだ両側に少なくとも2つ分かれて配置されておればよく、3つ以上のヒータが設けられていてもよい。
本発明において、振動板は、第1電極を兼ねてもよい。この場合、第1電極を別途設ける必要がないため、圧電アクチュエータの製造工程を低減することができる。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様に従う液体移送装置を2つのヒータの離反方向に走査する走査機構を備えるインクジェットプリンタが提供される。
インクジェットヘッドとなる液体移送装置を走査して往復運動させると、液体移送装置の走査方向の両側部分は移動による風を受けて冷却されやすい。しかし、本発明のインクジェットプリンタによれば、2つのヒータを走査方向の両側に離反させて配置することで、冷却されやすい箇所を効果的に加熱することができる。
本発明の第3の態様に従えば、第1の態様に従う液体移送装置を含み、ヒータを制御するコントローラと、コントローラと液体移送装置とを電気的に接続する接続ケーブルとをさらに備えるインクジェットプリンタが提供される。
本発明のインクジェットプリンタによれば、コントローラと液体移送装置とが接続ケーブルを介して電気的に接続されることにより、液体移送装置のヒータをコントローラによって制御することができる。
本発明において、接続ケーブルが、残部領域に設けられたヒータに通電するための電極と接続してもよい。この場合、ヒータに通電するための電極は、振動板の残部領域に設けられているので、接続ケーブルを容易に接続することができる。
本発明において、液体移送装置は温度センサをさらに備えてもよく、コントローラは温度センサが測定した温度に基づいてヒータを制御してもよい。この場合、温度センサが測定した温度に応じてヒータを制御することにより、インクの温度を一定に保つことができる。このため、本発明のインクジェットプリンタは、インクの粘度を一定に保つことができ、インクを安定して吐出することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、筐体2に架設されたガイドロッド3を有し、そのガイドロッド3にキャリッジ4がスライド可能に支持されている。キャリッジ4の下部にはインクジェットヘッド10(液体移送装置)が設けられており、その下方で紙送りローラ5により搬送される記録用紙6に向けてインクジェットヘッド10からインクが噴射される構成となっている。キャリッジ4は、一対のプーリー7に巻き掛けられたタイミングベルト8に接合されており、タイミングベルト8はガイドロッド3の軸線方向と平行に配設されている。一方のプーリー7には正逆回転駆動するモータ9が設けられており、そのプーリー7が正逆回転駆動されることでタイミングベルト8が往復移動し、キャリッジ4に取り付けられたインクジェットヘッド10がガイドロッド3に沿って走査される。即ち、ガイドロッド3、キャリッジ4、プーリー7、タイミングベルト8及びモータ9によりインクジェットヘッド10の走査機構が構成されている。
図2は図1に示すインクジェットプリンタ1に用いるインクジェットヘッド10の分解斜視図である。なお、以下の説明において、「走査方向」はキャリッジ4が走査される方向であり、「列方向」は後述する圧力室33の配列方向(ノズル孔18aの配列方向でもある)であって走査方向と直交する方向である。図2に示すように、インクジェットヘッド10は、複数枚のプレートが積層された流路ユニット11と、その流路ユニット11に対して重ねて接着される圧電アクチュエータ12とを備えている。流路ユニット11は、最下層の下面側に開口したノズル孔18a(図3参照)から下向きにインクが噴射される構成となっている。圧電アクチュエータ12は、流路ユニット11に対面配置される振動板19と、振動板19の上面に形成された後述する共通電極22(第1電極、図3参照)と、共通電極22の上面を覆うように設けられた圧電体23と、圧電体23の上面に多数配列された個別電極24(第2電極)とを備えている。圧電体23の上面の所要箇所には、共通電極22(図3参照)と導通する表面電極25が形成されている。
圧電体23の走査方向の両側の振動板19上には、発熱体27の両端部の上面に電極28が形成されたヒータ26が列方向に沿って夫々延設されている。圧電アクチュエータ12の上面には、外部機器との電気的接続を行うためのフレキシブルフラットケーブル13が重ねて配置され、そのフレキシブルフラットケーブル13の下面に露出した端子が、圧電アクチュエータ12の各電極24,25とヒータ26の電極28に導通接続されている。また、振動板19にはメッシュ状のフィルタが被せられたインク供給口35(液体供給口)が形成されており、流路ユニット11にもそのインク供給口35と連通するインク供給口36が形成されている。
図3は図2のIII−III線断面の要部拡大図である。図4は図2のIV−IV線断面の要部拡大図である。図3及び図4に示すように、流路ユニット11は、圧力室プレート15と、接続流路プレート16と、マニホールドプレート17と、ノズルプレート18とがそれぞれ接着積層された構成となっている。ノズルプレート18はポリイミド等の樹脂シートでレーザ加工等により流路を構成する開口が形成されていると共に、それ以外の各プレート15〜17はステンレス板等の金属板でエッチング等により流路を構成する開口が形成されている。
圧力室プレート15は、平面視(振動板19の面に直交する方向からの目視)で長辺に沿うように2列に並べられた多数の圧力室孔15aを有している。圧力室孔15aは、平面視で走査方向(列方向と直交する方向)の長軸を有する長円形状となっている(図5参照)。接続流路プレート16は、圧力室孔15aの一端部に連通する連通孔16aと、圧力室15aの他端部に連通する流出用貫通孔16bとを有している。マニホールドプレート17は、圧力室孔15aの各列にそれぞれ連通孔16aを介して連通するように列方向に延在するマニホールド孔17aと、流出用貫通孔16bにそれぞれ連通する流出用貫通孔17bとを有している。ノズルプレート18は、流出用貫通孔17bに連通して外部にインクを噴射するノズル孔(液体吐出口)18aを有している。
次いで、流路ユニット11内におけるインク流路を説明すると、図3に示すように、マニホールド孔17aの上下が接続流路プレート16とノズルプレート18とで閉鎖されることで共通液室31が形成されている。この共通液室31は、インクタンク(図示せず)からインクが供給されるインク供給口35,36(図2参照)に連通している。共通液室33は、接続流路プレート16の連通孔16aにより形成された接続流路32を介して上方の圧力室孔15aの一端部に連通している。この圧力室孔15aの上下が振動板19及び接続流路プレート16で閉鎖されることで圧力室33が形成されている。即ち、圧力室33の一端部には共通液室31と連通する流入孔33aが設けられ、圧力室33の上部の開口33cが振動板19で塞がれている。ここで、共通液室31は圧力室33及び接続流路32よりもヒータ26側の側方に突出する位置関係となっている。圧力室33の他端部には、流出用貫通孔16b,17bにより形成されたディセンダ34が連通している。即ち、圧力室33の他端部には、ノズル孔18aに連通する流出孔33bが設けられている。ディセンダ34は、下方のノズル孔18aに向けて段階的に縮径するように垂設されている。
圧電アクチュエータ12は、流路ユニット11の上面に重ねて接着された振動板19を有している。振動板19は、ステンレス板などの金属板からなる振動板本体20と、振動板本体20の上面に成膜されたアルミナ等からなる絶縁層21とを有している。振動板19の上面には、多数の圧力室孔15aに対応して連続配置された共通電極(第1電極)22が印刷形成されている。共通電極22の上面には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス材料からなるシート状の圧電体23が形成されている。圧電体23は、エアロゾルデポジション法、スパッタ法、蒸着法又はゾルゲル法などの成膜法により、接着剤を用いずに振動板19及び共通電極22上に形成されている。また、図4に示すように、圧電体23は、共通電極22を全体的に覆い、かつ、振動板19の走査方向の両側に沿って圧電体23で覆われない残部領域19aが設けられるような範囲に形成されている。圧電体23の上面には、各圧力室孔15aの夫々に対応するよう配置された多数の個別電極(第2電極)24が2列に印刷形成されている。振動板19の残部領域19aには、ヒータ26が圧電体23と間隔をあけた状態で圧力室孔15aの列方向に沿って延在している。
図5は図2に示すインクジェットヘッド10の平面図である。(なお、図5では見易さのために個別電極24や圧力室33を実際より大きく表示している。)図5に示すように、振動板19は平面視で略矩形状であり、圧電体23は平面視で振動板19よりも小面積の略矩形状であり、振動板19上には走査方向の両側に圧電体23で覆われない残部領域19aが形成されている。その残部領域19aにヒータ26が圧電体23と略同一厚さで列方向に延設されている。ヒータ26は、通電により発熱する帯状の発熱体27と、発熱体27の両端部の上面に形成された電極28とを有している。発熱体27は、グラファイト、カーボン、PG/PBN(高純度カーボン/パイロリティックボロンナイトライド)、窒化アルミニウム又はタングステン等からなる発熱材をエアロゾルデポジション法、スパッタ法、蒸着法又はゾルゲル法などの成膜法で振動板19に直接付着して形成されている。本実施形態では、ヒータ26の発熱体27を形成する成膜法は、圧電体23を形成する成膜法と同一のものを用いている。
個別電極24は、平面視で圧力室33と相似形状で圧力室33よりも面積の小さい本体部24aと、本体部24aからヒータ26側の両側に向けて圧力室33の外まで延出された端子部24bとを有している。2列の圧力室33には、互いに離反する側、即ち、ヒータ26に近接する側の一端部に流入孔33aが配置されている。また、2列の圧力室33には、互いに近接する側、即ち、ヒータ26から離反する側の他端部に流出孔33bが配置されている。そして、共通液室31は、平面視で圧力室33の流入孔33aと重なり且つ流出孔33bと重ならないようにヒータ26側に偏った位置で列方向に延在しており、共通液室31は平面視で圧力室33よりもヒータ26側に突出して配置されている。また、圧電体23の上面には表面電極25が印刷形成されており、その表面電極25は圧電体23のスルーホール23aに設けた中継導電体(図示せず)を介して共通電極22(図3参照)に導通されている。
図6は図3に示すインクジェットヘッド10にフレキシブルフラットケーブル13を接続した状態の断面図である。図6に示すように、フレキシブルフラットケーブル13は、その下面の所要箇所で露出した端子13a,13bを有している。そのフレキシブルフラットケーブル13の端子13a,13bは半田等の導電性接合材37,38を介して、個別電極24の端子部24b、ヒータ26の電極28及び表面電極25(図5参照)に導通接続されている。即ち、個別電極22の端子部22b、ヒータ26の電極28及び表面電極25は同一平面状に配置されているため、1枚のフレキシブルフラットケーブル13で容易かつ安定的に接合されることとなる。
次に、インクジェットヘッド10の作用について説明する。図6に示すように、個別電極24に選択的に電圧が印加されて共通電極22との間に電位差が生じることで、圧電体23の各電極22,24間に位置する活性部に電界が作用して積層方向と直交する方向に活性部が収縮する。この収縮によって振動板19は圧力室33内に向けて凸となるように変形し、この振動板19の変形により圧力室33内のインクに圧力が付与され、該インクがディセンダ34を通ってノズル孔18aより噴射される。しかし、低温時には流路ユニット11内のインクの粘度が上昇して噴射特性が変化してしまうため、フレキシブルフラットケーブル13からヒータ26に給電して流路ユニット11の加熱が行われる。
具体的には、ヒータ26の発熱体27が通電により発熱して、振動板19を直接加熱する。振動板19は、例えば、振動板本体20がステンレス板などの金属板からなり、絶縁層がアルミナ等からなることで、熱伝導性が良好となっている。そして、振動板19からの熱が金属板である圧力室プレート15、接続流路プレート26、マニホールドプレート17などを介して圧力室33や接続流路32や共通液室31のインクが加熱されることとなる。
その際、ヒータ26の発熱体27に通電するための電極28は、圧電アクチュエータ12の各電極22,24と独立しているので、圧電アクチュエータ12の動作中であってもヒータ26により流路ユニット11内のインクを加熱することができ、ヒータ26の動作タイミングの自由度が向上する。また、ヒータ26は、振動板19上の圧電体23に覆われない残部領域19aに設けられているので、ヒータ26の熱が圧電体23に奪われることなく振動板19に伝達され、流路ユニット11内のインクに対する伝熱効率が向上する。
さらに、ディセンダ34内のインクは、プリンタ始動時などのフラッシング(洗浄)により捨てられて加熱が無駄になる場合があるが、ヒータ26はディセンダ34よりも共通液室31に近接した位置に設けられているので、インクを有効に加熱することができる。さらに、共通液室31は、平面視で、圧力室33の流入孔33aと重なり且つ流出孔33bとは重ならないようにヒータ26側に偏って配置されている。このため、ヒータ26の熱は、金属板よりも熱伝導率の低いインクのあるディセンダ34を介さずに振動板19から共通液室31のインクに直接的に伝達され、加熱効率が向上する。
また、図5に示すように、ヒータ26は、インクが存在する各圧力室33の配列方向に沿って延在しているので、ヒータ26は全流路のインクを万遍なく加熱し、各ノズル孔18aから噴射される各インク間に粘度差が発生するのを防止することができる。さらに、ヒータ26は、平面視で流路ユニット11の流路全体を挟む両側に分かれて2つ配置されているので、流路ユニット11の流路内のインクが均一かつ迅速に加熱され、インク全体を万遍なく加熱できると共に加熱時間を短縮することができる。また、インクジェットヘッド10を走査して往復運動させると、インクジェットヘッド10の走査方向の両側部分には移動による風を受けて冷却されやすい。そこで、2つのヒータ26を走査方向の両側に離反させて配置することで、冷却されやすい箇所を効果的に加熱することができる。
さらに、ヒータ26の発熱体27は、振動板19に対して接着でなくエアロゾルデポジション法などの成膜法で直接付着させられているので、一般に熱伝導率の低い接着剤を介さずに直接的に振動板19が加熱され、加熱効率が向上する。また、ヒータ26の発熱体27を形成する成膜法が、圧電体23を形成する成膜法と同一であるので、圧電体23と発熱体27とを同一の成膜装置を用いて形成でき、製造効率が向上する。
次に、インクジェットプリンタ1における、ヒータ26の動作タイミングの制御手順について、図14のフローチャートを参照して説明する。まず、ユーザによりプリンタの電源が入れられると(ステップS1)、インクジェットプリンタ1の内部に設けられた温度センサにより、温度が測定される(ステップS2)。温度センサはフレキシブルフラットケーブル13上の電子基板(不図示)に設けられていてもよいが、フレキシブルフラットケーブル13との接続を容易にするため、例えば、図13に示すように圧電体23上に設けられてもよい。この場合、フレキシブルフラットケーブル13と温度センサ90とを接続するための電極91が、個別電極22の端子部22b、ヒータ26の電極28、及び表面電極25と同一平面上に配置されるように、温度センサ90を配置するのが好ましい。こうすることにより、これらの電極を1枚のフレキシブルフラットケーブル13で容易かつ安定的に接合することができる。
温度センサ90が温度を測定すると、インクジェットプリンタ1に設けられ、温度センサ90と接続されたコントローラcontが、その結果に基づいてヒータ26を動作させるか判断する(ステップS3)。具体的には、温度センサ90が測定した温度Tが、コントローラcontに予め設定された所定の温度T未満であるかコントローラcontが判断する。所定の温度T未満である場合は(ステップS3:Y)、インクの温度を所定の温度Tまで上げる必要があるため、コントローラcontは電位付与部(不図示)を制御してヒータ26の電極28に電位を付与することにより、ヒータ26の動作を開始させる(ステップS4)。一方、温度センサが測定した温度Tが所定の温度T以上である場合(ステップS3:N)、測定した温度Tが所定の温度T未満となるまで、上記ステップS2、及びステップS3を繰り返す。
ステップS4でヒータ26が動作を開始した後も、温度センサ90は継続して温度を測定する(ステップS5)。コントローラcontはステップS5で温度センサ90が測定した温度に基づいて、ヒータ26の動作を継続するか判断する(ステップS6)。具体的には、温度センサ90が測定した温度Tが、所定の温度T未満であるかコントローラcontが判断する。所定の温度T未満である場合は(ステップS6:Y)、コントローラcontは引き続き電位付与部(不図示)を制御してヒータ26の電極28に電位を付与することにより、ヒータ26の動作を継続させる。インクの温度が所定の温度T以上となるまで、上記ステップS5、及びステップS6を繰り返す。一方、温度センサが測定した温度Tが所定の温度T以上である場合(ステップS6:N)、コントローラcontは電位付与部を制御して、ヒータ26の電極28に対する電位の付与を中止することにより、ヒータ26の動作を停止させる(ステップS7)。その後も、温度センサ90は温度測定を継続し、ユーザによりプリンタの電源が切られるまで、ステップS2からの処理が繰り返される。
上記手順でヒータ26を制御すれば、環境温度の変化によりインクジェットプリンタ1の動作中にインク粘度が大きくなったとしても、プリンタ1を動作させながら、ヒータ26によってインクを加熱することができる。なお、温度センサ90による温度測定は、プリンタの電源が入れられてから、切られるまで随時ではなく、所定時間ごとに行われてもよい。
次に図7〜図10を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図7は第2実施形態のインクジェットヘッド50の平面図である。図8は図7のVIII−VIII線断面の要部拡大図である。図9は図7のIX−IX線断面図である。図10は図7のX−X線断面の一部破断した断面図である。なお、流路ユニット11及び振動板19は第1実施形態と同様であるので同一符号を付して詳細な説明を省略する。図7〜図9に示すように、圧電アクチュエータ51は、振動板19の上面に各圧力室33の夫々に対応するよう2列に印刷形成された多数の個別電極(第1電極)52を有している。個別電極52は、平面視で圧力室33と相似形状で圧力室33よりも面積の小さい本体部52aと、本体部52aから振動板19の走査方向の両端まで延出された端子部52bとを有している。また、振動板19上には、端子部52bと並んだ所要箇所で後述する共通電極(第2電極)54のための端子部55が印刷形成されている。さらに、振動板19上には、端子部52bと並んだ列方向の両側かつ走査方向の両側の所要箇所で後述するヒータ56のための電極58が印刷形成されている。即ち、端子部52b,55及び電極58は同一平面状に形成されている。
個別電極52の上面にはシート状の圧電体53が形成されている。圧電体53は、個別電極52の本体部52aを覆うと共に、個別電極52の端子部52bの端部側を覆わないように形成されている。かつ、圧電体53は、振動板19の列方向の両側に沿った部位を覆わないように形成されており、この振動板19の圧電体53に覆われない部位が残部領域19bとなっている。圧電体53の上面には、多数の圧力室33に対応して連続配置された共通電極54が印刷形成されている。共通電極54は、ペースト状の導電部材59により振動板19上に予め形成された端子部55と導通されている。
振動板19の列方向の両側の残部領域19bには、帯状の発熱体57が圧電体53と間隔をあけた状態で走査方向に沿って延在しており、発熱体57の両端部が振動板19上に予め形成された電極58上に形成されている。即ち、発熱体57と電極58とによりヒータ56が形成され、電極58に給電されることで発熱体57が通電により発熱する構成となっている。
図9及び図10に示すように、個別電極52の端子部52b、共通電極54の端子部55及びヒータ56の電極58には、一対のフレキシブルフラットケーブル60,61の端子60a,60b,61a,61bが半田等の導電性接合材62〜65を介して導通接続されている。さらに、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、例えば圧電体53上に温度センサが設けられてもよい。個別電極52の端子部52b、共通電極54の端子部55、ヒータ56の電極58、及び温度センサの電極を同一平面上に配置することにより、平坦なフレキシブルフラットケーブル60,61で容易かつ安定的に、これらの電極を接合することができる。なお、ヒータ56の動作タイミングの制御手順は、第1実施形態と同様である。
以上の構成によれば、ヒータ56の発熱体57が通電により発熱して振動板19を直接加熱する。そして、振動板19からの熱が金属板である圧力室プレート15、接続流路プレート26、マニホールドプレート17などを介して圧力室33や接続流路32や共通液室31のインクが加熱されることとなる。その際、発熱体57に通電するための電極58は、圧電アクチュエータ51の各電極52,54と独立しているので、圧電アクチュエータ51の動作中であってもヒータ56により流路ユニット11内のインクを加熱することができる。また、ヒータ56は、振動板19上の圧電体53に覆われない残部領域19bに設けられているので、ヒータ56の熱が圧電体53に奪われることなく振動板19に伝達され、流路ユニット11内のインクに対する伝熱効率が向上する。
次に、本発明の第3実施形態について、図11及び図12を参照して説明する。図11は第3実施形態のインクジェットヘッドの平面図である。図12は図11のXII−XII線断面の要部拡大図である。なお、流路ユニット11は第1実施形態と同様であるので同一符号を付して詳細な説明を省略する。図11及び図12に示すように、圧電アクチュエータ71は、圧力室33の上部開口を塞ぐように流路ユニット11の上面に重ねられた振動板72を有している。振動板72はステンレス板などの導電板からなり圧電アクチュエータ71の共通電極(第1電極)を兼ねている。振動板72の上面には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス材料からなるシート状の圧電体73が形成されている。圧電体73は、エアロゾルデポジション法、スパッタ法、蒸着法又はゾルゲル法などの成膜法により、振動板72の走査方向の両側に沿って圧電体73で覆われない残部領域72aが設けられるような範囲に形成されている。圧電体73の上面には、各圧力室33の夫々に対応するよう配置された多数の個別電極(第2電極)74が2列に印刷形成されている。個別電極74は、平面視で圧力室33と相似形状で圧力室33よりも面積の小さい本体部74aと、本体部74aから残部領域72a側の両側に向けて圧力室33の外まで延出された端子部74bとを有している。
振動板72の残部領域72aには、ヒータ75が圧電体73と間隔をあけた状態で圧力室33の列方向に沿って延在している。ヒータ75は、通電により発熱する帯状の発熱体76と、発熱体76の上面全体に形成された電極77とを有している。発熱体76は、グラファイト、カーボン、PG/PBN(高純度カーボン/パイロリティックボロンナイトライド)、窒化アルミニウム又はタングステン等からなる発熱材をエアロゾルデポジション法、スパッタ法、蒸着法又はゾルゲル法などの成膜法で振動板72に直接付着させることで、圧電体73と略同一厚さに形成されている。また、圧電体73の上面には表面電極80が印刷形成されており、その表面電極80は圧電体73のスルーホール73aに設けた中継導電体(図示せず)を介して振動板72に導通されている。
個別電極74の端子部74b、ヒータ75の電極77及び表面電極80には、1枚のフレキシブルフラットケーブル78の端子78a,78bが半田等の導電性接合材79a,79bを介して導通接続されている。さらに、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、例えば圧電体73上に温度センサが設けられてもよい。個別電極74の端子部74b、ヒータ75の電極77、表面電極80、及び温度センサの電極を同一平面状に配置することにより、1枚のフレキシブルフラットケーブル78でこれらの電極を容易かつ安定的に接合することができる。なお、ヒータ75の動作タイミングの制御手順は、第1実施形態と同様である。
以上の構成とすると、振動板72がヒータ75用の電極を兼ねており、発熱体76の上面全体に形成された電極77と振動板72との間で発熱体76に大面積で通電されるので、ヒータ75の加熱効率が向上する。また、振動板72は、圧電アクチュエータ71の共通電極も兼ねているので、製造工程を低減することができる。
以上のように、本発明に係る液体移送装置及びインクジェットプリンタは、ヒータの動作タイミングの自由度が向上すると共にヒータによる液体の加熱効率が向上する優れた効果を有し、インクジェットプリンタ等に適用すると有益である。例えば、通常のインクと比べて粘度の高いUVインクを用いるインクジェットプリンタに適用すると、ヒータの加熱によりUVインクの粘度を低下させることができるので、安定してインクを吐出させることができる。
前述した各実施形態ではヒータは流路ユニット11の流路全体を挟んだ両側に2つ配置されているが、それ以外のヒータがさらに設けられていてもよい。ヒータの発熱体はエアロゾルデポジション法、スパッタ法、蒸着法又はゾルゲル法などの成膜法で振動板に形成したが、スクリーン印刷によって形成してもよく、又は発熱体を振動板に直接接着してもよい。また、前述した各実施形態では振動板に金属板を用いているが、ポリイミド等の樹脂板や、上面に酸化層を形成したシリコン板や、アルミナ板などを用いてもよい。
以上、本発明をインクジェットヘッドに適用した実施形態について説明した。しかし、液体供給口から液体吐出口までの流路中に形成された圧力室と、圧力室が開口する流路ユニットと、圧力室の容積を個別に変動させる圧電アクチュエータとを備える液体移送装置であって、圧電アクチュエータが、振動板と、振動板の一方面上に設けられた圧電体と、圧電体の振動板側の面に設けられた第1電極と、圧電体の振動板とは反対側の面に設けられた第2電極とを有し、振動板の他方面が圧力室の開口を塞ぐように流路ユニットに接合され、振動板の一方面において圧電体に覆われない領域にヒータが設けられ、ヒータの電極が第1電極及び第2電極とは独立して設けられている液体移送装置であれば、任意の液体移送装置に適用することができる。この場合、移送する液体はインクに限られない。例えば、本発明を、試薬、生体溶液、配線材料溶液、電子材料溶液、冷媒用、燃料用などインク以外の液体を移送する液体移送装置に適用することも可能である。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの概略斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタに用いるインクジェットヘッドの分解斜視図である。 図2のIII−III線断面の要部拡大図である。 図2のIV−IV線断面の要部拡大図である。 図2に示すインクジェットヘッドの平面図である。 図3に示すインクジェットヘッドにフレキシブルフラットケーブルを接続した状態の断面図である。 第2実施形態のインクジェットヘッドの平面図である。 図7のVIII−VIII線断面の要部拡大図である。 図7のIX−IX線断面図である。 図7のX−X線断面の一部破断した断面図である。 第3実施形態のインクジェットヘッドの平面図である。 図11のXII−XII線断面の要部拡大図である。 第1実施形態のインクジェットヘッドに温度センサを設けた変形例を示す平面図である。 本発明のインクジェットプリンタによるヒータの動作タイミングの制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
10,50,70 インクジェットヘッド
11 流路ユニット
12,51,71 圧電アクチュエータ
18a ノズル孔(液体流出口)
19,72 振動板
19a,19b,72a 残部領域
22,54 共通電極
23,53 圧電体
24,52,74 個別電極
26,56,75 ヒータ
27,57,76 発熱体
28,58,77 電極
31 共通液室
33 圧力室
33a 流入孔
33b 流出孔
33c 開口
36 インク供給口(液体流入口)

Claims (17)

  1. 液体供給口から複数の液体吐出口まで液体を移送する液体移送装置であって、
    液体供給口から複数の液体吐出口までの流路中に複数の液体吐出口に夫々対応して形成された複数の圧力室と、
    複数の圧力室が開口する流路ユニットと、
    複数の圧力室の容積を個別に変動させる圧電アクチュエータとを備え、
    圧電アクチュエータは、振動板と、振動板の一方面上に設けられた圧電体と、圧電体の振動板側の面に設けられた第1電極と、圧電体の振動板とは反対側の面に設けられた第2電極とを有し、振動板の他方面が圧力室の開口を塞ぐように流路ユニットに接合され、
    振動板の前記一方面は、圧電体に覆われない残部領域を有し、
    残部領域には、通電されることで発熱するヒータが設けられており、ヒータに通電するための電極が圧電アクチュエータの第1電極及び第2電極とは独立して設けられていることを特徴とする液体移送装置。
  2. 前記複数の圧力室は、平面視で所定方向に沿って配列されており、前記ヒータは、平面視で各圧力室の側方において前記所定方向に延在することを特徴とする請求項1に記載の液体移送装置。
  3. 前記流路ユニットは、前記液体供給口に連通する共通液室を有し、前記各圧力室は、その一端部に共通液室と連通する流入孔を有し、その他端部に前記液体吐出口に連通する流出孔を有し、前記ヒータは、圧力室の前記他端部よりも前記一端部に近接して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体移送装置。
  4. 前記共通液室は、平面視で、前記各圧力室の前記流入孔と重なり且つ前記流出孔とは重ならないように前記ヒータ側に偏って配置されていることを特徴とする請求項3に記載の液体移送装置。
  5. 前記ヒータは、前記振動板の一方面側に設けられた通電により発熱する発熱材で形成された発熱体を有し、発熱体に通電するヒータの電極は、発熱体の振動板とは反対側の面に複数設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体移送装置。
  6. 前記振動板の表面は、少なくとも前記発熱体が形成される部分において絶縁性を有していることを特徴とする請求項5に記載の液体移送装置。
  7. 前記振動板は導電性材料からなり、前記ヒータは、振動板の一方面に接するように通電により発熱する発熱材で形成された発熱体と、発熱体の振動板とは反対側の面上の全体にわたって形成された電極とを備え、ヒータの電極と振動板との間に電圧が印加されることで発熱体が加熱されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体移送装置。
  8. 第2電極と、前記ヒータの電極とが、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の液体移送装置。
  9. 第1電極に導通する表面電極が、第2電極、及び前記ヒータの電極と同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の液体移送装置。
  10. 前記発熱体は、発熱材を前記振動板の一方面上に付着させることにより形成されており、前記圧電体は、圧電材を振動板の前記一方面上に付着させることにより形成されており、発熱体を形成する成膜法が、圧電体を形成する成膜法と同一であることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の液体移送装置。
  11. 前記成膜法は、エアロゾルデポジション法であることを特徴とする請求項10に記載の液体移送装置。
  12. 前記ヒータは、平面視で前記流路ユニットの流路全体を挟むように2つ配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の液体移送装置。
  13. 前記振動板は、第1電極を兼ねることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の液体移送装置。
  14. 請求項10に記載の液体移送装置を前記2つのヒータの離反方向に走査する走査機構をさらに備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  15. 請求項1に記載の液体移送装置を含み、前記ヒータを制御するコントローラと、コントローラと液体移送装置とを電気的に接続する接続ケーブルとをさらに備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  16. 前記接続ケーブルが、前記残部領域に設けられたヒータに通電するための電極と接続していることを特徴とする請求項15に記載のインクジェットプリンタ。
  17. 前記液体移送装置は温度センサをさらに備え、前記コントローラは温度センサが測定した温度に基づいて前記ヒータを制御することを特徴とする請求項15又は16に記載のインクジェットプリンタ。
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