JP2008051651A - 舵角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアリング軸の回転角度の積算による舵角の検出を、絶対舵角が不明である場合においても遅滞なく行わせることができ、また操舵感を損なうことのない舵角検出装置を提供する。
【解決手段】ステアリング軸3に周設された大歯車63と、この大歯車63と噛合する位置と、この大歯車63との噛合を解除する位置との2位置の間にて移動可能な小歯車 62a,62bとを備え、通常の走行時には、小歯車 62a,62bを噛合解除位置に移動させ、MRセンサ67により検出される大歯車63の回転角度を積算して舵角を算出し、停車時には、小歯車 62a,62bを噛合位置に移動させておき、走行開始時には、小歯車 62a,62bの回転位置の組み合わせの変化から絶対舵角の始点を定め、この始点から大歯車63の回転角度の積算を開始して舵角を算出する構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の舵角を検出する舵角検出装置に関し、特に、操舵部材の回転を舵取機構に伝えるステアリング軸の回転角度に基づいて、操舵可能な全範囲に亘って舵角を検出可能に構成された舵角検出装置に関する。
車両の操舵は、操舵部材としてのステアリングホイールの回転操作をステアリング軸を介して舵取機構に伝え、該舵取機構の動作により操舵用の車輪(一般的には左右の前輪)の向きを変えて実施される。このような操舵の実施により得られる車両の舵角(操舵用の車輪の向き)は、パワーステアリング装置における操舵補助力の増減制御、ABS(Antilock Brake System )装置における制動力の配分制御等、車両の各種の制御に必要な情報であり、多くの車両に舵角を検出するための舵角検出装置が装備されている。
この舵角検出装置としては、操舵部材の回転操作を舵取機構に伝えるステアリング軸の回転角度を一回転内の角度検出が可能な回転角センサにより検出し、左右夫々の舵角限界の間にて複数回転するステアリング軸の回転を、前記回転角センサにより検出される回転角度を逐次積算して舵角を求める構成により広く実用化されている。
また特許文献1には、検出対象となるステアリング軸の中途部に、これと平行をなす補助軸を並設し、この補助軸に固設された小歯車をステアリング軸に固設された大歯車に噛合させてなり、前記小歯車の回転を、該小歯車の一面に対向配置した回転角センサにより検出する構成とした舵角検出装置が開示されている。この舵角検出装置は、補助軸、小歯車及び検出手段を、給電及び信号処理のための基板を含めてユニット化し、ステアリング軸を支持するハウジングの中途に組み込んで用いるように構成されている。
特開2004−45087号公報
さて、ステアリング軸の回転角度の積算により舵角を求める構成とした舵角検出装置においては、積算の始点となすべき絶対舵角が必要である。走行中においては、直進走行状態にあるときを絶対舵角がゼロの始点として積算を実施することにより正確な舵角を求めることができるが、例えば、キースイッチのオフにより電源を遮断した停車状態から走行を開始した直後には、基準となる絶対舵角が不明であり、次に直進走行状態となるまでの間に舵角の検出をなし得ないという問題がある。
この問題は、停車前に検出された舵角を始点として積算を実施することにより解消可能であると考えられるが、停車中に操舵部材が操作され、走行開始時における実際の舵角が停車前と異なっている場合、走行開始直後に誤った舵角の検出値が得られることとなり、この舵角を用いた各種の制御に悪い影響を及ぼす虞れがある。
特許文献1に開示された舵角検出装置においては、ステアリング軸に固設された大歯車に歯数の異なる2つの小歯車を噛合させ、両小歯車の回転角度を各別に検出し、これらの検出結果を組合わせることにより絶対舵角の検出を可能としている。
しかしながら、この舵角検出装置においては、検出対象となる小歯車がステアリング軸の一回転当たり複数回転することから、ステアリング軸の複数回転に亘って生じる全舵角範囲を検出対象とする場合、高い検出精度を得ることは難しいという問題がある。
また一方では、ステアリング軸に設けた大歯車に2つの小歯車が常時噛合した状態にあるため、これらの噛合音がステアリングホイールが操作される毎に発生し、耳障りな異音として運転者に聴取され、操舵感の悪化を招来するという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ステアリング軸の回転角度の積算による舵角の検出を、停車後の走行開始時等、絶対舵角が不明である場合においても遅滞なく行わせることができ、また操舵感を損なうことのない舵角検出装置を提供することを目的とする。
本発明の第1発明に係る舵角検出装置は、操舵部材の操作に応じたステアリング軸の回転を舵取機構に伝え、該舵取機構の動作により操舵される車両の舵角を、前記ステアリング軸の1回転内の回転角度を検出する回転角センサの検出角度を複数回転に亘って積算することにより検出する舵角検出装置において、前記ステアリング軸に周設された第1の歯車と、該第1の歯車との噛合位置及び噛合解除位置の2位置に移動可能な第2の歯車と、前記噛合位置にある第2の歯車の回転位置を検出する回転位置センサと、該回転位置センサの検出結果を始点として用い、前記検出角度を積算して前記舵角を算出する手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第2発明に係る舵角検出装置は、車両の停車中に前記噛合位置を実現し、車両の走行中に前記噛合解除位置を実現すべく、前記第2の歯車を移動させる移動手段を備えることを特徴とする。
第1発明に係る舵角検出装置においては、車両の停車中等、絶対舵角が不明となる場合には、ステアリング軸に周設された第1の歯車に第2の歯車を噛合させておき、回転位置センサにより検出される第2の歯車の回転位置を始点としてステアリング軸の回転角度を積算することにより舵角を算出するから、停車後の走行開始時に遅滞なく舵角の検出を行わせることができる上、走行中等、舵角算出のための始点が明らかな場合には、第2の歯車の噛合を解除することにより、耳障りな噛合音の発生を防止することができる。
第2発明に係る舵角検出装置においては、移動手段の動作により、停車中には第2の歯車を第1の歯車に噛合させ、この噛合を走行中には解除するから、停車後の走行開始時における遅滞のない舵角の検出と、走行中における耳障りな噛合音の発生防止とを誤りなく実現することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る舵角検出装置を備える電動パワーステアリング装置の構成を示す模式図である。図示の電動パワーステアリング装置は、車体の左右方向に延設されたラックハウジング10の内部に軸長方向への移動自在に支持されたラック軸1と、ラックハウジング10の中途に交叉するピニオンハウジング20の内部に回転自在に支持されたピニオン軸2とを備えるラックピニオン式の舵取機構Sを備えている。
ラックハウジング10の両側から外部に突出するラック軸1の両端は、操舵輪としての左右の前輪11,11のナックルアーム12,12に、各別のタイロッド13,13を介して連結されている。ピニオンハウジング20の上部に突出するピニオン軸2の上端は、上位置に対向するステアリング軸3の下端に連結されている。またピニオンハウジング20の内部に延びるピニオン軸2の下部には、図示しないピニオンが形成されており、該ピニオンは、ラックハウジング10との交叉部において、ラック軸1の外面に適長に亘って形成されたラック歯に噛合させてある。
ステアリング軸3は、筒形をなすコラムハウジング31の内部に回転自在に保持され、該コラムハウジング31を介して、図示しない車室の内部に前方を下とした傾斜姿勢を保って支持されている。ステアリング軸3の両端は、コラムハウジング31の上下両側から外部に突出させてあり、下方への突出端は、前述の如くピニオン軸2に連結されており、上方への突出端には、操舵部材としてのステアリングホイール30が固設されている。
以上の構成により、ステアリングホイール30が左右に回転操作された場合、この回転がステアリング軸3を介してピニオン軸2に伝わり、該ピニオン軸2の回転が、ピニオンとラック歯との噛合部においてラック軸1の軸長方向の移動に変換される。このように生じるラック軸1の移動は、両端のタイロッド13,13を介して左右の前輪11,11のナックルアーム12,12に伝わり、これらのナックルアーム12,12が押し引きされて左右の前輪11,11が操舵される。
図示の電動パワーステアリング装置は、以上の如くなされる操舵に際し、ステアリングホイール30の回転操作によりステアリング軸3に加えられる操舵トルクを検出するトルク検出装置4と、該トルク検出装置4の検出トルクに基づいて駆動される操舵補助用のモータ5とを備えており、更に、左右の前輪11,11の舵角を全舵角範囲に亘って検出する舵角検出装置6を備えている。
トルク検出装置4は、ステアリング軸3の中途をトーションバーを介して同軸上に連結された2軸に分割し、これらの2軸間に前記トーションバーの捩れを伴って生じる相対角変位を検出してステアリング軸3に加わる操舵トルクを求める公知の構成を有しており、図1中に破線により示す如く、コラムハウジング31の下半部の内側に設けてある。
操舵補助用のモータ5は、トルク検出装置4の配設部よりも下位置のコラムハウジング31の外側に、軸心を略直交させて取り付けてあり、コラムハウジング31の内部に延びる出力軸の回転を、例えば、ウォーム及びウォームホイールを備えるウォームギヤ減速機により減速してステアリング軸3に伝え、該ステアリング軸3に回転力を付与するように構成されている。この構成により、ステアリング軸3に減速伝動される操舵補助用のモータ5の回転力は、該ステアリング軸3の下端に連結されたピニオン軸2に伝わり、該ピニオン軸2の回転に応じたラック軸1の移動により前述の如くなされる操舵が補助される。
なお操舵補助用のモータ5は、ラックハウジング10又はピニオンハウジング20の外側に取付け、ラック軸1又はピニオン軸2に伝動構成することもできる。ラック軸1への伝動は、モータ5の回転をボールねじ機構等の運動変換機構を介してラック軸1に伝え、該ラック軸1に軸長方向の移動力を加える構成により実現することができ、ピニオン軸2への伝動は、ステアリング軸3の場合と同様に実現することができる。
本発明の特徴である舵角検出装置6は、ステアリング軸3を支持するコラムハウジング31の内部にトルク検出装置4の上位置に並べて設けてあり、ステアリング軸3の回転角度を複数回転に亘って検出して舵角を求めるべく以下の構成を有している。図2は、舵角検出装置6の構成を略示する縦断面図であり、図3は、図2の III−III 線による横断面図である。
舵角検出装置6は、コラムハウジング31の中途部に嵌め込み固定された樹脂製のハウジング60を備えている。このハウジング60は、短寸の円筒形をなし、図3に示すように、周壁の一か所を外向きに張り出して設けた歯車室61を有しており、この歯車室61には、第2の歯車としての2つの小歯車 62a,62b(図2には一方の小歯車 62aのみを図示)が配してある。一方、検出対象となるステアリング軸3には、第1の歯車としての大歯車63が、ハウジング60の固定部と整合する位置に外嵌固定されている。
図3には、小歯車 62a,62b及び大歯車63を円板として略示し、これら相互間の位置関係及び取付け状態を明示してある。本図に示すように小歯車 62a,62bは、歯車室61の内部に設けたキャリア64に、ステアリング軸3と略平行をなす各別の支軸の周りに回転自在に支持してあり、大歯車63の外側に対向配置されている。
キャリア64は、押しばね 64a及びソレノイド 64bを介して歯車室61の一部に連結支持されている。押しばね 64aは、キャリア64を大歯車63に向けて押圧付勢する作用をなし、ソレノイド 64bは、励磁電流の通電に応じて動作し、押しばね 64aの付勢に抗してキャリア64を引き戻し、小歯車 62a,62bを大歯車63から離反させる作用をなす。
図3(a)には、ソレノイド 64bが消磁されている状態が示されている。このとき小歯車 62a,62bは、押しばね 64aのばね力の作用によりキャリア64と共に大歯車63に向けて押し出され、この大歯車63に夫々噛合される。図3(b)には、ソレノイド 64bが励磁されている状態が示されている。このとき小歯車 62a,62bは、キャリア64と共に大歯車64から離反せしめられ、夫々と大歯車64との噛合が解除される。なお図3中には、押しばね 64aとソレノイド 64bとを別体に図示してあるが、押しばね 64aは、ソレノイド 64bに内蔵されたばねにより兼用することができる。
ソレノイド 64bの励磁、消磁の切換えは、例えば、図示しないエンジン起動用のキースイッチのオン、オフに応じてなされ、車両の走行中にはソレノイド 64bを励磁し、エンジンを停止した停車中にはソレノイド 64bを消磁して、小歯車 62a,62bと大歯車63とが、停車中に噛合し、走行中には噛合を解除するように構成されている。
小歯車 62a,62bは、外径を異ならせ、外周に形成された歯の数が相違させてある。これらの歯数は、全舵角範囲に亘ってステアリング軸3及び大歯車63が複数回転する間に、大歯車63との噛合下にて生じる小歯車 62a,62bの回転角度の組み合わせが一通りのみ存在するように定められている。
このように配された小歯車 62a,62bの一面には、図1及び図3中に破線により示すように、周方向に2分割して着磁された2極着磁の磁石 65a,65bが埋設してある。図1に示すように歯車室61には、小歯車 62a,62bの夫々に埋設された磁石 65a,65bの着磁面の夫々と対向するように、両小歯車 62a,62bの回転位置を検出するための磁気センサ66,66(一方のみ図示)が固設されている。
大歯車63は、前述の如くステアリング軸3に嵌着固定されており、該ステアリング軸3の回転に伴って回転する。この回転は、大歯車63に噛合する2つの小歯車 62a,62bに伝達され、これらの小歯車 62a,62bが夫々に固設された磁石 65a,65bと共に回転し、これらの磁石 65a,65bの着磁面と対向配置された磁気センサ66,66は、小歯車 62a,62bの回転に伴って周期的に変化する出力を発する。
小歯車 62a,62bは、前述のように設定された歯数を有するから、磁気センサ66,66の出力は、大歯車63の複数回転、即ち、ステアリング軸3の複数回転に亘って互いに重なり合うことなく異なる周期にて変化する。従って、磁気センサ66,66の出力から得られる小歯車 62a,62bの回転位置を組み合わせることにより、複数回転に亘るステアリング軸3の回転角度を特定し、絶対舵角を検出することができる。
磁気センサ66,66の出力を用いた絶対舵角の検出は、小歯車 62a,62bが大歯車63に噛合している間、即ち、キースイッチがオフされた後、次にキースイッチがオンされるまでの間に実施可能であるが、この間は、電源の遮断により検出不可の状態にあり、実際の検出は、キースイッチのオフ操作直後の電源遮断前と、次のオン操作時の小歯車 62a,62bの噛合解除前とに実施される。従って、キースイッチがオフされた停車中にステアリングホイール30が回転操作された場合であっても、次の走行開始に際してキースイッチがオンされたとき、このオン直後の絶対舵角の検出値とオフ直前の絶対舵角の検出値とを用いて現状の絶対舵角を特定することができる。
一方、小歯車 62a,62bと大歯車63との噛合は、走行中には解除されており、走行中にステアリングホイール30が回転操作されステアリング軸3が回転するとき、小歯車 62a,62bと大歯車63との耳障りな噛合音は発生せず、快適な運転が可能となる。
小歯車 62a,62bの噛合切換えのためのソレノイド 64bの励磁及び消磁と、この噛合切換えの前後に磁気センサ66,66の出力を用いてなされる絶対舵角の算出とは、図示しない回路基板に設けた制御回路において、キースイッチのオン/オフに応じて行わせることができる。また、後述するアシスト制御部8等、舵角の検出値を使用する制御部の動作により、噛合切換え及び舵角の算出を行わせるようにしてもよい。
舵角検出装置6は、走行中における舵角の検出のためにステアリング軸3の回転角度を1回転内にて検出可能な回転角センサを有している。図2に示す回転角センサは、ステアリング軸3に嵌着された磁性体製の大歯車63を検出体として利用し、大歯車63の外周に形成された複数の歯の通過に感応して周期的な出力を発するMRセンサ67を、大歯車63の外周面に対向するようハウジング60の内周面に固設して構成されている。この場合の舵角の検出は、MRセンサ67の出力を所定のサンプリング周期にて取り込み、この出力の変化を逐次積算することにより実現される。
このような舵角の検出は、大歯車63の外周の歯数に対応する分解能を有して高精度に実現することができる。一方、MRセンサ67の出力の積算により舵角を求めるためには、始点として用いる絶対舵角が必要となるが、前述したように舵角検出装置6は、停車中に大歯車63に噛合する2つの小歯車 62a,62bを備えており、各別の磁気センサ66,66の出力変化に基づいて求められる小歯車 62a,62bの回転位置の組み合わせにより絶対舵角を知ることができ、この絶対舵角を始点とすることにより、走行開始直後からMRセンサ67の出力に基づく舵角の検出が可能となる。
ステアリング軸3の回転角度を1回転内にて検出可能な回転角センサは、図2に示す構成に限らず、公知の種々の構成にて実現することができる。図2においては、ステアリング軸3の回転を小歯車 62a,62bに伝えるべく設けた大歯車63を回転角センサの検出体として兼用しているが、大歯車63と別体に専用の検出体を設けてもよく、広く知られているレゾルバ等のモータ回転角センサをステアリング軸3の回転角センサとして利用することもできる。
このように構成された舵角検出装置6による舵角の検出値は、トルク検出装置4による操舵トルクの検出値と共に、図1に示すようにアシスト制御部8に与えられている。またアシスト制御部8には、操舵補助用のモータ5に付設されたモータ電流センサ50から、該モータ5の駆動電流の検出値が与えられている。
アシスト制御部8は、CPU、ROM及びRAMを備え、ROMに記憶された制御プログラムに従うCPUの動作によりアシスト制御を実行するECUとして構成されている。このアシスト制御動作は、トルク検出装置4による操舵トルクの検出値を用いて目標補助力を求め、この目標補助力を発生すべく操舵補助用のモータ5の駆動電流を増減制御し、前述の如くなされる操舵を補助する公知の制御動作である。この制御動作の間、モータ電流センサ50によるモータ電流の検出値は、駆動電流の増減のためのフィードバック情報として用いられる。
一方、舵角検出装置6による舵角の検出値は、操舵トルクに基づいて決定された目標補助力の補正に用いられる。この補正は、例えば、舵角検出値が小さいときには目標補助力を減じ、舵角検出値が大きいときには目標補助力を増すようになされる。これにより、直進走行時にはモータ5が発生する操舵補助力を小さく抑え、ステアリングホイール30に剛性を付与して直進安定性を高めることができ、ステアリングホイール30が大きく操作される大転舵時にはモータ5が発生する操舵補助力を大として、軽快な操舵感を体感させることが可能となる。
前述の如く構成された舵角検出装置6においては、キースイッチがオフされた状態での停車中にステアリング軸3と一体回転する大歯車63に小歯車 62a,62bが噛合しており、この状態でステアリングホイール30が回転操作された場合、小歯車 62a,62bの回転位置が各別に変化する。従って、次のキースイッチのオン時における小歯車 62a,62bの回転位置から現状の絶対舵角を特定することができ、その後の走行開始直後から舵角検出が可能であるから、アシスト制御部8による前述した補正を速やかに実行することができる。
舵角検出装置6による舵角の検出値は、ABS制御部、トラクション制御部等、車両に装備された他の制御部にも与え、夫々の制御部での制御動作に用いることができる。この場合においても、停車中のステアリングホイール30の操作の如何に拘らず走行開始直後から正確な舵角の検出値が得られることから、夫々の制御に有効に用いることができる。
図4は、本発明の他の実施の形態を示す図であり、図3と同様、小歯車 62a,62bと大歯車63との相互間の位置関係及び取付け状態を示す横断面図となっている。この実施の形態に示す舵角検出装置6は、小歯車 62a,62bを大歯車63に噛合及び噛合解除させるための手段が相違する。
小歯車 62a,62bは、共通のキャリア64に支持されて歯車室61の内部に配してある。キャリア64は、歯車室61の略中央に位置し、大歯車63の径方向外向きに延びるねじ軸68を有しており、このねじ軸68の中途にナット部材69が螺合させてある。ナット部材69は、外周に歯を有する歯車としてあり、歯車室61内に固定されたモータ70の出力端のピニオン71に噛合させてある。
この構成においては、モータ70の正逆両方向の回転をピニオン71を介してナット部材69に伝え、該ナット部材69に螺合するねじ軸68を螺進させることにより、キャリア64と共に小歯車 62a,62bを移動させることができる。この移動は、ねじ軸68の延設方向、即ち、大歯車63の径方向に、該大歯車63に接離するように生じ、小歯車 62a,62bは、接近移動時に大歯車63と噛合し、離反移動時に大歯車63との噛合を解除する。図4(a)には、噛合時の状態が示され、図4(b)には、噛合解除時の状態が示されている。
この実施の形態においては、ねじ軸68の螺進による小歯車 62a,62bの噛合及び噛合解除が確実に生じ、小歯車 62a,62bの回転角度に基づく舵角の検出を良好に行わせることができる。一方、ねじ軸68、ナット部材69、モータ70及びピニオン71を備えるアクチュエータの部品点数が多く、これらの支持構造を含めて、図2及び図3に示す実施の形態に比して構成が複雑となる。
小歯車 62a,62bを噛合及び噛合解除させる手段は、以上の実施の形態に示す構成に限らず、他の適宜の構成により実現することができる。例えば、実施の形態においては、小歯車 62a,62bを共通のキャリア64に支持させ、このキャリア64を大歯車63に向けて平行移動させて小歯車 62a,62bを噛合及び噛合解除する構成としてあるが、一軸回りに揺動するキャリア64に小歯車 62a,62bを支持し、適宜の手段によりキャリア64を揺動させることにより、小歯車 62a,62bを大歯車63に噛合及び噛合解除させることができる。また、キャリア64を排除し、小歯車 62a,62bを各別に移動させる構成とすることもできる。
図5は、本発明の更に他の実施の形態を示す図であり、図3及び図4と同様の横断面図を示している。この舵角検出装置6は、2つの小歯車 62a,62bに代えて、1つのリングギア72を備えており、このリングギヤ72が大歯車63に対して噛合及び噛合解除される構成となっている。
リングギヤ72は、大歯車63よりも大径の内周面に歯が形成された内歯歯車であり、大歯車63の外側を囲繞するように配してあり、歯車室61内において、周方向の所定長に亘るガイド部材73により回転自在に保持されている。ガイド部材73は、歯車室61内に固設されたソレノイド74の出力端に、該ソレノイド74の動作に応じて大歯車63に対して接離移動するように取付けてある。
図5(a)には、ガイド部材73が大歯車63から離反移動した状態が示してある。このときリングギヤ72は、ガイド部材73による支持部の逆側において大歯車63に噛合し、ステアリング軸3及び大歯車63の回転に伴ってガイド部材73による案内下にて回転する。この回転位置が、リングギヤ72の回転周上に配した回転角センサ75により検出される構成となっている。この状態は、小歯車 62a,62bにおけると同様、車両の停車時に実現される。
図5(b)には、ガイド部材73が大歯車63に接近移動した状態が示してある。このときリングギヤ72は、大歯車63との噛合が解除された状態にあり、ステアリング軸3及び大歯車63の回転の如何に拘らず非回転状態を保つ。
この実施の形態においても、停車中のステアリングホイール30の操作により舵角が変化した場合、回転角センサ75により検出される停車前後のリングギヤ72の回転位置の変化により、走行開始直後から舵角を知ることができ、車両の各種の制御に有効に用いることができる。一方、車両の走行中には、リングギヤ72の噛合が解除されていることから、噛合音が発生せず、良好な操舵感が得られる。
本発明に係る舵角検出装置を備える電動パワーステアリング装置の構成を示す模式図である。 舵角検出装置の構成を略示する縦断面図である。 図2の III−III 線による横断面図である。 本発明の他の実施の形態を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態を示す図である。
符号の説明
3 ステアリング軸、30 ステアリングホイール(操舵部材)、62a,62b 小歯車(第2の歯車)、63 大歯車(第1の歯車)、64a 押しばね(移動手段)、64b ソレノイド(移動手段)、66 磁気センサ(回転位置センサ)、67 MRセンサ(回転角センサ)、70 モータ(移動手段)、72 リングギヤ(第2の歯車)、74 ソレノイド(移動手段)、
S 舵取機構

Claims (2)

  1. 操舵部材の操作に応じたステアリング軸の回転を舵取機構に伝え、該舵取機構の動作により操舵される車両の舵角を、前記ステアリング軸の1回転内の回転角度を検出する回転角センサの検出角度を複数回転に亘って積算することにより検出する舵角検出装置において、
    前記ステアリング軸に周設された第1の歯車と、該第1の歯車との噛合位置及び噛合解除位置の2位置に移動可能な第2の歯車と、前記噛合位置にある第2の歯車の回転位置を検出する回転位置センサと、該回転位置センサの検出結果を始点として用い、前記検出角度を積算して前記舵角を算出する手段とを備えることを特徴とする舵角検出装置。
  2. 車両の停車中に前記噛合位置を実現し、車両の走行中に前記噛合解除位置を実現すべく、前記第2の歯車を移動させる移動手段を備える請求項1記載の舵角検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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