JP2008050038A - 甲殻類の多重包装体及びその流通方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内容物である甲殻類をガス透過性またはガス通気性を有する包装材料を用いて密着または密封包装したものを一次包装体とし、その一次包装体の一個または複数個を、プラスチック製包装材料を用いて密封包装したものを二次包装体とする多重包装体であって、一次包装体の体積の20倍以上の二酸化炭素ガス濃度90%を二次包装体中に充填する。また脱酸素剤を封入する。
【選択図】なし
Description
また、毛蟹等の食品を、整姿して、シュリンク特性を有する延伸性高分子量ポリエチレンフィルムに一次包装し、所定温度に加熱して前記高分子量ポリエチレンフィルムをシュリンクさせた後、液体窒素に浸漬して急速冷凍する方法、(特許文献2)、緩衝材料を充填した容器内に甲殻類を収納包装する際に、前記緩衝材料に、多孔質材料を混合して生鮮甲殻類の老廃物等から生じるアンモニア等の有害ガスを除去する方法(特許文献3)などが知られている。
しかしながら、これらは、甲殻類の保存中に生ずる黒変を防止するというよりも、むしろ、甲殻類の保存・流通中その形状を保持し、あるいはアンモニア等の有害ガスを除去することにより保存・流通中の鮮度を保持しようとするものであった。
しかしながらこの方法で黒変を防止するためには、甲殻類の生鮮品(生きたままの状態を含む)、冷蔵品あるいは冷凍品を、二酸化炭素を含有する雰囲気下で密閉保存する必要があり、そのためには包装設備を大幅に改造しなければならなかった。わが国で消費される甲殻類のほとんどを海外からの冷凍輸入に頼っている状況では、各産地国の生産者に上記の包装設備の変更を強いることとなり、上記発明を実現する際のネックとなっていた。
本発明では、上記フィルムとしてガス透過性またはガス通気性を有するものを使用する必要があるが、単にフィルムを変更するだけなので、既存の包装設備がそのまま使用できる。
(1) 内容物である甲殻類をガス透過性またはガス通気性を有する包装材料を用いて密着または密封包装したものを一次包装体とし、その一次包装体の一個または複数個を、プラスチック製包装材料を用いて密封包装したものを二次包装体とする多重包装体であって、一次包装体の体積の20倍以上の二酸化炭素を二次包装体中に充填することを特徴とする甲殻類の多重包装体。
(2) 上記多重包装体が冷凍または冷蔵保存条件において、一次包装体内の二酸化炭素ガス濃度が90%以上であることを特徴とする、(1)の甲殻類の多重包装体。
(3) 上記甲殻類がエビ類、カニ類、ヤドカリ類、シャコ類のいずれかの生鮮品、冷蔵品または冷凍品であることを特徴とする(1) または(2)の甲殻類の多重包装体。
(4) 上記多重包装体内に脱酸素剤が封入されていることを特徴とする、(1) 〜(3)のいずれかの甲殻類の多重包装体。
(5) 上記多重包装体を冷蔵保存条件で24時間以上保持した後、多重包装体の状態または二次包装体から一次包装体を取り出した状態で、輸送、保管、陳列することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかの甲殻類の多重包装体の流通方法。
本発明の多重包装体は、内容物である甲殻類をガス透過性またはガス通気性を有する包装材料を用いて密着または密封包装したものを一次包装体とし、その一次包装体の一個または複数個を、プラスチック製包装材料を用いて密封包装したものを二次包装体とする多重包装体であって、一次包装体の体積の20倍以上の二酸化炭素を二次包装体中に充填したものである。
さらに、解凍後にそのまま店頭に展示できるよう、フィルムは透明なものが好ましく、さらに、流通時の破損を防ぎ、取り扱いの便から、甲殻類をトレーに載置した状態で包装することが好ましいが、これに限られるものではない。
冷凍状態ではメラニンを生成させる酵素の活性が低下しほとんど黒変が進行しないので、上記冷凍状態の一次包装体の一個または複数個を、プラスチック包装材料を用いて密封包装し、二次包装体とするのは、一次包装体が冷凍状態である限り時期を問わない。
このとき、二次包装体中に充填する二酸化炭素の量は一次包装体の体積の20倍以上である必要がある。
二酸化炭素の量が一次包装体の体積の20倍未満では、一次包装体中の二酸化炭素の濃度が上がらず、開封後の黒変抑制効果が十分得られない。また、二次包装体内に充填する二酸化炭素量を多くすれば黒変抑制効果も大きくなるが、25倍を超えると効果にほとんど差異がなくなり、却って二次包装体の容積が嵩張りすぎて流通や保管時の支障となってしまい好ましくない。
生鮮品は、漁獲後1〜2日で市場に流通され、冷蔵・冷凍品は、漁獲後1日以上所定の温度で保管され流通される。また、本発明は、昆虫類の幼虫、サナギ、成虫等の黒変防止方法としても適用できる。例えば、釣り餌に用いられる蚕のサナギ等は好適な用途であるといえる。
−20℃の冷凍庫で3週間保存後、5℃の冷蔵庫で1日間保存(比較例(1〜4、実施例1,2)および2日間保存(比較例5〜8、実施例3,4)し、ホッコクアカエビの黒変発生度合いを評価した後、一次包装体内のガス組成を測定した。さらに二次包装体を開封して一次包装体を取り出し、5℃の冷蔵庫にて24時間保存したときのホッコクアカエビの黒変発生度合いを評価した。
黒変度合いは、4:著しく認められる、3:認められる、2:やや認められる、1:僅かに認められる、0:ほとんど、または全く認められない、の5段階の評点法で評価し、2点以下を実用可能と判断した。
その結果を表1,2に示し、その写真を図1〜4に示す。
Claims (5)
- 内容物である甲殻類をガス透過性またはガス通気性を有する包装材料を用いて密着または密封包装したものを一次包装体とし、その一次包装体の一個または複数個を、プラスチック製包装材料を用いて密封包装したものを二次包装体とする多重包装体であって、一次包装体の体積の20倍以上の二酸化炭素を二次包装体中に充填することを特徴とする甲殻類の多重包装体。
- 上記多重包装体が冷凍または冷蔵保存条件において、一次包装体内の二酸化炭素ガス濃度が90%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の甲殻類の多重包装体。
- 上記甲殻類がエビ類、カニ類、ヤドカリ類、シャコ類のいずれかの生鮮品、冷蔵品または冷凍品であることを特徴とする請求項1または2に記載の甲殻類の多重包装体。
- 上記多重包装体内に脱酸素剤が封入されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の甲殻類の多重包装体。
- 上記多重包装体を冷蔵保存条件で24時間以上保持した後、多重包装体の状態または二次包装体から一次包装体を取り出した状態で、輸送、保管、陳列することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の甲殻類の多重包装体の流通方法。
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