JP2008046560A - 平版印刷版の現像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】平板印刷版の表面全面に渡って高精度で均一なブラッシングをすることにより、ムラの少ない適正な画像を形成可能とした平板印刷版の現像装置を提供する。
【解決手段】ブラシローラ16若しくはバックアップローラ18又は摺接ガイド部材を、外周面形状が太鼓形状となったクラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状に構成し、平板印刷版の表面をブラシローラ16の回転軸方向の各位置で均一な押しつけ圧(ブラシ圧)でブラッシングする。
【選択図】図4
【解決手段】ブラシローラ16若しくはバックアップローラ18又は摺接ガイド部材を、外周面形状が太鼓形状となったクラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状に構成し、平板印刷版の表面をブラシローラ16の回転軸方向の各位置で均一な押しつけ圧(ブラシ圧)でブラッシングする。
【選択図】図4
Description
この発明は、露光処理により潜像が形成された平版印刷版を、現像液に浸漬しながら搬送すると共に、ブラシローラによってブラッシングして現像処理する平版印刷版の現像装置に関する。
一般に、オフセット印刷には、感光性平版印刷版(いわゆるPS版)が利用されている。また、この平版印刷の分野では、コンピュータ等のデジタルデータに基づいてレーザ露光処理をし、自動現像機で感光性平版印刷版上に形成された潜像を顕像に変換する現像処理をして直接平板印刷版を製版するCTP(Computer to Plate)システムが実用化されている。
このようなCTPシステムに用いられる平版印刷版には、アルミニウム等を用いた支持体の表面に光重合(ラジカル重合)層の感光層を形成したいわゆるフォトポリマー版がある(他にサーマル版、水なし平版印刷版等もある)。
例えばフォトポリマー版では、システムにおける平板印刷版の現像装置(PS版プロセッサー)によって、湿式アルカリブラシ現像方式で現像処理する。この平板印刷版の現像装置では、フォトポリマー版を現像液に浸漬するように搬送して現像処理を行う。
このフォトポリマー版に形成されている感光層は、未露光部分の光重合層が現像液に浸漬されることにより膨潤して支持体から剥離する。このとき、平板印刷版の現像装置では、現像液中にブラシローラを設けて、このブラシローラによってフォトポリマー版の表面をブラッシングすることにより、現像液によって膨潤した不要な感光層の除去の促進を図る。これにより、フォトポリマー版では、膨潤した光重合層のみが取り除かれ、画像が形成される。
また、平板印刷版を現像処理する平板印刷版の現像装置では、芯材であるローラの周面にシート状の織物に毛材を織り込んだ細長の帯体を巻き付けローラ周面にわたり毛材を緊密かつ均等に配置して構成したブラシローラによってフォトポリマー版の表面全体を均一にブラッシングして、ブラッシングのムラを発生させることを防止し、全面に渡り均一なムラの少ない平版印刷版を作製できるようにすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
近年、オフセット印刷の分野では、印刷物で中間調を表現する場合に、AMスクリーン(網点画像により濃淡画像を形成する手法)を利用して網形状(いわゆる極小の市松模様状)で中間調を表現することがある。
このAMスクリーンでは、最小単位の網点画像が、一例として14(水平方向ドット数)×14(垂直方向ドット数)の合計196ドット等、比較的多数で微小なドットで構成されており、この網点画像を2次元平面状に並べて記録することにより濃淡画像を記録する。
また、オフセット印刷の分野では、網点画像により濃淡画像を形成する手法としてFMスクリーン(FM Screen)と呼ばれる手法がある。
このFMスクリーンは、規則性を持たない不定形ドットの集合密度によって記録画像の濃淡を表現するものであり、例えば、2×2の合計4ドット等、比較的少数で微小なドットで構成された画像を2次元平面状に分散させて階調表現を行う。
このようなAMスクリーン(AM網)やFMスクリーン(FM網)で中間調を表現する高精細な印刷物を印刷するためには、平板印刷版全面にわたって高精細で均一なAMスクリーン及びFMスクリーンの網点画像を形成しておく必要がある。
しかし、例えば湿式アルカリブラシ現像方式で現像処理する場合には、FMスクリーンの網点画像を構成する多数の微小な不定形ドットの潜像をブラッシングして顕像化する際にブラッシングのムラがあると、平板印刷版に製版されたFMスクリーンの網点画像における、いわゆる網%にムラが生じ易い(すなわち、網点画像の割合である網点面積率特性が変わって濃度変動を起こし易い)。
また、湿式アルカリブラシ現像方式で現像処理する従来の現像ブラシ部の構造は、ブラシローラとブラシバックアップ(処理版が通過するガイド板あるいはローラ)との回転軸を平行にした状態で配置し、ブラシローラの毛圧がバックアップガイドあるいはバックアップローラに加えられる状態となっている。
このような現像ブラシ部の構造では、ブラシローラ及びバックアップ部材は現像処理槽の両サイドで保持されているのが普通である。
このような構造の現像のブラシ部で平板印刷版を現像処理する場合には、平板印刷版を処理方向(搬送方向)に直交する方向に配置したブラシローラとバックアップ部材との間に差し込んでブラッシングする。
この現像ブラシ部で、露光処理により潜像が形成されたフォトポリマー版を現像液中に浸漬した状態でブラシローラをフォトポリマー版の表面に摺擦するブラッシングによって現像する際には、ブラシ圧と平板印刷版の腰の強さによってブラシローラ及びバックアップ部材の中央部が相互に離間するように撓んで逃げ、平板印刷版における処理槽の両サイド側の部分に比べて、中央部分のブラッシングが弱くなってしまう。
従がって、このような構造の現像のブラシ部で平板印刷版を現像処理した場合には、平板印刷版における処理方向中央部のブラッシングが比較的弱くて不要な感光層をすべて除去できなくなり、不要な感光層の一部が平板印刷版の表面の残ってしまい網画像の網%の増加を生じ、かつ処理方向両側でブラッシングが比較的強くなって網画像に網%の低下を生じるので、平板印刷版の全面における網%にムラを生じ、現像して顕在化された画像が劣化する原因となる。
特開2003−98681号公報
本発明は上述した点に鑑み、潜像が形成された平版印刷版の表面をブラシローラで摺擦することにより現像処理する際に平板印刷版の表面全面に渡って高精度で均一なブラッシングをすることにより、平板印刷版の全面に渡ってFMスクリーンの網点画像の網%等が均一となり、ムラの少ない適正な画像を形成可能とした平板印刷版の現像装置を新たに提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の平板印刷版の現像装置は、外周表面に毛を配置したブラシローラとブラシローラに対向して配置したバックアップローラとの間に平版印刷版を挟む状態で搬送しながら、ブラシローラを回転駆動して潜像が形成された平版印刷版の表面をブラッシングすることにより現像処理をする平版印刷版の現像装置において、ブラシローラとバックアップローラとの少なくとも一方を、外周面形状が太鼓形状となったクラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状に構成したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の平版印刷版の現像装置において、バックアップローラを、クラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状に対応した形状の摺接表面を有する摺接ガイド部材に代えて構成したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の平版印刷版の現像装置において、クラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状を、ブラシローラの回転軸方向に対応した各位置において、下記式が成立するように距離Lを変化させた形状に設定して構成したことを特徴とする。
式 BPmin≦F=L×H≦BPmax
上記式で、Fは押しつけ圧(ブラシ圧)、Lはブラシローラの外周面からの距離、Hはブラシローラのブラシ固有の毛の剛性等の特性、BPmaxは平板印刷版に形成したFMスクリーンの網%を均一とすることができる最大許容誤差に対する最大押しつけ圧、BPminは最小許容誤差とに対する最小押しつけ圧である。
上記式で、Fは押しつけ圧(ブラシ圧)、Lはブラシローラの外周面からの距離、Hはブラシローラのブラシ固有の毛の剛性等の特性、BPmaxは平板印刷版に形成したFMスクリーンの網%を均一とすることができる最大許容誤差に対する最大押しつけ圧、BPminは最小許容誤差とに対する最小押しつけ圧である。
前述のように構成することにより、ブラシローラとバックアップローラ又は摺接ガイド部材との間に平版印刷版を挟んだ状態で搬送しながら、ブラシローラを回転駆動して潜像が形成された平版印刷版の表面をブラッシングすることにより現像処理をする際に、ブラシローラの回転軸方向に沿った各位置で均一な状態でブラッシングできるので、平板印刷版の全面に渡ってFMスクリーンの網点画像の網%等が均一となり、ムラの少ない適正な画像を形成できる。
本発明の平板印刷版の現像装置によれば、潜像が形成された平版印刷版の表面をブラシローラで摺擦することにより現像処理する際に平板印刷版の表面全面に渡って高精度で均一なブラッシングをすることにより、平板印刷版の全面に渡ってFMスクリーンの網点画像の網%等が均一となり、ムラの少ない適正な画像となるように画像形成できるという効果がある。
本発明の平板印刷版の現像装置に関する実施の形態について、図1乃至図10により説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係わる平板印刷版の現像装置は、露光処理されて平板印刷版の原版上に形成された潜像を顕像に変換する現像処理をして製版する処理プロセスの一部で用いることができる。
この図1に示す平板印刷版の処理プロセスは、アルミニウム製の支持体上に感光層として光重合層が設けられた平版印刷版(いわゆるフォトポリマー版)として構成されたPS版を現像処理するプロセスとして構成したものである。
この図1に示す平板印刷版の処理プロセスで現像処理の対象となる平板印刷版としては、感光層の上面に酸素遮断層としてオーバーコート層が形成されたものを用いることができる。
この平板印刷版の原版に対する画像の露光処理は、デジタル画像情報に基づいてレーザ光を走査して光重合層の画像部の重合反応を促進させることにより潜像を形成するセッターによって行う。
この平板印刷版の処理プロセスでは、露光処理された平板印刷版の原版に対してプレ加熱処理を行う。このプレ加熱処理は、ヒータユニットで加熱することによって、平板印刷版における光重合層の露光された部分の重合度を増し、印刷に必要な耐刷性を向上させる処理である。
次に、この平板印刷版の処理プロセスでは、プレ水洗処理により、平板印刷版の最上層のオーバコート層を除去する。
次に、この平板印刷版の処理プロセスでは、オーバコート層が除去された平板印刷版を、アルカリ現像処理工程でアルカリ現像液に浸漬した状態でブラシローラによりブラッシングして未露光部分を取り除く現像処理をする。
次に、この平板印刷版の処理プロセスでは、現像処理された平板印刷版を水洗処理工程へ搬入して水洗水を吹き付けることによりアルカリ現像液を洗浄する。
次に、この平板印刷版の処理プロセスでは、洗浄された平板印刷版をフィニッシュ工程へ搬入してフィニッシャー液(不感脂化液)を吹き付けて画像形成面をコーティングし、乾燥して全ての処理プロセスを完了する。
上述のような平板印刷版の処理プロセスの一部で用いる平板印刷版の現像装置は、図3に示すように構成することができる。
この平板印刷版10を現像処理するための現像装置は、アルカリ現像液を貯留する現像槽12を有する。この現像槽12は、底部中央が下方へ向けて湾曲した形状に形成し、その内部に貯留したアルカリ現像液中に平板印刷版10を浸漬しながら搬送するための略U字状の搬送路を設ける。
この平板印刷版の搬送路における現像槽12の入口側には、回転駆動される搬送ローラ対14を配置する。この入口側の搬送ローラ対14は、露光処理により潜像が形成された平板印刷版10水平に対して約15°から31°の範囲の角度で現像槽12のアルカリ現像液中へ送り込む。なお、平板印刷版10は、感光層(感光面)が上方へ向けられた状態で現像槽12内へ搬入する。
現像槽12のアルカリ現像液中に設定される平板印刷版の搬送路上には、ブラシローラ16及びこれに対向して配置したバックアップローラ18を2組配置し、さらに所定複数個の搬送ローラ20を配置する。
平板印刷版の搬送路における現像槽12の出口側には、回転駆動される搬送ローラ対22を配置する。この搬送ローラ対22は、現像処理を終えた平板印刷版10を次の処理工程へと搬出する。
この平板印刷版10を現像処理するための現像装置は、現像槽12内の搬送路に沿って平板印刷版10を搬送しながら、搬送方向上流側のブラシローラ16とこれに対向して配置したバックアップローラ18の間を通過させる際に、ブラシローラ16によって平板印刷版10の感光層の全面をブラッシングする。
この後、この現像装置では、搬送方向下流側のブラシローラ16とこれに対向して配置したバックアップローラ18の間を通過させる際に、ブラシローラ16によって平板印刷版10の感光層の全面をブラッシングする。
これらのブラッシングにより、この現像装置では、アルカリ現像液によって膨潤している不要な感光層を除去して潜像を顕像に顕在化する現像処理を行う。
次に、この現像装置におけるブラシローラ16とこれに対向して配置したバックアップローラ18とによって、平板印刷版の全表面に渡って高精度で均一なブラッシングを可能とするための手段について説明する。
このブラシローラ16とバックアップローラ18との対によって平板印刷版10をブラッシングする場合には、図11に示す比較例の仕様のようにブラシローラ16とバックアップローラ18とが共に円柱状に形成されていると、ブラシローラ16とバックアップローラ18との間に平板印刷版10を挟んだ状態で相互に圧接されたときに、図示するようにブラシローラ16の回転軸方向の中央部が撓む状態となる。
このようにブラシローラ16では、円柱状に形成されているため回転軸方向の中央部が撓んでバックアップローラ18から離間する状態となった場合には、ブラシローラ16の外周部に配置されたブラシの毛を弾性変形させながら平板印刷版10の感光層の表面に押し付ける圧である押しつけ圧(ブラシ圧)が減少し、平板印刷版10の感光層における未露光部分を取り除く作用が低減し、例えばFMスクリーンの網点画像における微小な不定形ドットの潜像を十分に顕像化できなくなって、いわゆる網%が高くなる。
また、このように円柱状に形成されているためブラシローラ16の回転軸方向の中央部が撓んでバックアップローラ18から離間する状態となった場合には、回転軸方向の両端部は撓まないので、バックアップローラ18と所定の離間を保った状態となり、押しつけ圧(ブラシ圧)が設定されたままである。
よってこの場合には、平板印刷版10の感光層における未露光部分を取り除く作用が設定された比較的高い状態を維持しFMスクリーンの網点画像における微小な不定形ドットの潜像を十分に顕像化するので、網%が低くなる。
以上より、このように円柱状に形成されているためブラシローラ16の回転軸方向の中央部が撓んでバックアップローラ18から離間する状態となった場合には、ブラシローラ16の回転軸方向の中央部とその両端部とで押しつけ圧が異なることになるので、現像された平板印刷版10上に形成されるFMスクリーンの網%が、ブラシローラ16の回転軸方向の中央部でブラッシングされた部分と両端部でブラッシングされた部分とで図2に想像線で示したように異なる、ムラを生じた状態となってしまう。
そこで本実施の形態では、ブラシローラ16の回転軸方向の中央部とその両端部とで押しつけ圧が同等となるように修正して現像された平板印刷版10上に形成されるFMスクリーンの網%がブラシローラ16の回転軸方向の中央部でブラッシングされた部分と両端部でブラッシングされた部分とで図2に実線で示すように一定となる均一でムラがない状態とするように、ブラシローラ16とバックアップローラ18との少なくとも一方の外形を回転軸方向の中央部で太くなり回転軸方向の両端部で細くなるように構成する。
このように構成するブラシローラ16とバックアップローラ18とでは、図4又は図5に示すように、ブラシローラ16とバックアップローラ18との少なくとも一方の外形を、ブラシローラ16とバックアップローラ18とが圧接して湾曲した状態を相殺するように修正する所要の曲率半径の円弧に形成したいわゆるクラウンローラ(太鼓状のローラ)に構成する。
すなわち、図9に示すように、ブラシローラ16とバックアップローラ18とは、少なくとも一方の外形を回転軸方向の中央部で太い外形の半径r1に形成し、回転軸方向の両端部の半径r2にかけて先すぼまりとなるような所定の曲率の円弧に形成した中高形状のテーパクラウンローラに構成しても良い。
なお、ブラシローラ16とバックアップローラ18との両者を共にクラウンローラに構成しても良い。
また、このブラシローラ16とバックアップローラ18とは、図4又は図5に示すように、ブラシローラ16とバックアップローラ18との少なくとも一方又はその両者の外形を、ブラシローラ16とバックアップローラ18とが圧接して湾曲した状態を略相殺して修正するように構成すれば良い。
このため、図6に示すように、ブラシローラ16とバックアップローラ18とは、少なくとも一方の外形を回転軸方向の中央部の所要範囲で一定の太い外形に形成し、この中央部の一定の太い外形の両端部の半径r1からそれぞれ対応する回転軸方向の両端部の半径r2にかけて先すぼまりとなるように断面の半径が所定の割合で減少するテーパ部分を形成したテーパクラウンローラに構成しても良い。
なお、ブラシローラ16とバックアップローラ18との両者を共にテーパクラウンローラに構成しても良い。さらに、テーパクラウンローラに構成する場合は、形状が単純であるため、製造が容易で安価な製品を提供できる。
次に、バックアップローラ18をクラウンローラ又はテーパクラウンローラに構成する場合について説明する。
この場合には、バックアップローラ18をゴム、プラスチック又は金属で形成し、その外周面の形状を所定のクラウンローラ形状又はテーパクラウンローラ形状に加工する。
なお、バックアップローラ18の代わりに、摺接表面をクラウン形状に対応した円弧状に形成し又は摺接表面をテーパクラウン形状に対応した凸形状とした摺接ガイド部材を用いても良い。
次に、ブラシローラ16をクラウンローラ又はテーパクラウンローラに構成する場合について説明する。
このブラシローラ16は、例えばモルトンブラシローラとして構成することができる。この場合には、図示しないが、芯材としてのローラ本体の外周面形状を所要形状のクラウンローラ又はテーパクラウンローラに形成し、このローラ本体の外周部に、帯状に形成したブラッシング用帯体を巻き付けて一体化して構成する。
また、このブラシローラ16は、チャンネルブラシローラ又は植え込みブラシローラ等として構成し、その外周面形状を所要形状のクラウンローラ又はテーパクラウンローラに形成しても良い。
さらに、ブラシローラ16は、外周面部分にあるブラシ毛の長さをクラウン形状又はテーパクラウン形状に刈りそろえて構成しても良い。
次に、ブラシローラ16又はバックアップローラ18をクラウンローラ又はテーパクラウンローラに構成するときの、クラウン形状又はテーパクラウン形状を決定するときの手段について説明する。
このクラウン形状又はテーパクラウン形状は、平板印刷版10の感光層の特性と、ブラシローラ16のブラシの特性とに依存する。
この平板印刷版10の感光層の特性を求めるため、平板印刷版10の製版に使用する露光装置でFMスクリーンの画像を露光処理した平板印刷版10の原版を平版印刷版の現像装置により、ブラシローラ16の外周部に配置されたブラシの毛を弾性変形させながら平板印刷版10の感光層の表面に押し付ける押しつけ圧(ブラシ圧)を種々に設定して現像処理し、FMスクリーンの網%を測定する実験を行い、図7に例示するような測定結果を得る。
次に、製版された平板印刷版10のFMスクリーンの網%が均一とすることができる最大許容誤差に対する最大押しつけ圧BPmaxと、最小許容誤差とに対する最小押しつけ圧BPminとを図7の測定結果から読み取る。
次に、ブラシローラ16のブラシの特性を求めるため、図8に示すように平板印刷版10の現像に使用するブラシローラ16に対して、所定サイズ(例えば、5mm×3mm)の先端面を持つ矩形板部材Tの先端部をブラシの毛が立っているときの外周面の位置から矩形板部材Tの先端部をブラシローラ16の回転軸に向けて差し込むときの距離Lを種々に設定してブラシローラ16を回転駆動し、各距離における矩形板部材Tに加わる反発力(ブラシ圧)を測定する。
ここで、押しつけ圧(ブラシ圧)Fは、ブラシローラ16の外周面からの距離Lに、ブラシローラ16のブラシ固有の毛の剛性等の特性Hをかけた値として表すことができる。
すなわち、F=L×Hと表せる。
以上より、ブラシローラ16でブラッシングして現像処理することにより、製版された平板印刷版10のFMスクリーンの網%を均一とするためには、下記の式が成立すれば良いことが理解される。
BPmin≦F=L×H≦BPmax
よって、ブラシローラ16の回転軸方向の各位置において上式が成立するようにブラシローラ16の外周面からの距離Lを変化させた形状を求めれば、所要のクラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状を決定できる。
よって、ブラシローラ16の回転軸方向の各位置において上式が成立するようにブラシローラ16の外周面からの距離Lを変化させた形状を求めれば、所要のクラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状を決定できる。
次に、本実施の形態に関わる平版印刷版の現像装置で、現在通常に用いられている平板印刷版10を現像処理した実験について説明する。
この実験では、ブラシローラ16とバックアップローラ18とを用い、バックアップローラ18をクラウンローラに構成した平版印刷版の現像装置を用いた。
このバックアップローラ18のクラウン量(バックアップローラ18中央の半径r2−バックアップローラ18の両端部の半径r1)を、0mm、1mm、3mm、5mm、7mmとし、製版された平板印刷版10のFMスクリーンの網%に対する評価を行ったところ、図10に示すような結果が得られた。
なお、ここで用いるバックアップローラ18は、その回転軸方向の全長が900mmである。よって、このバックアップローラ18でクラウン量を1mm〜5mmに設定するということは、曲率半径を18mから100mの範囲内の所要の値に設定することを意味する。
この実験では、クラウン量を0mmとしたとき、すなわち比較例と同様に円柱形状としたときに平板印刷版10の中央部の網%が高くなり両端部の網%が低くなるというムラを生じることが確認された。
この実験では、クラウン量を、1mm乃至5mmとしたときに、平板印刷版10の中央部の網%と両端部の網%とが許容誤差の範囲で均一となり、ムラを生じないことが確認された。
この実験では、クラウン量を7mmとしたときに平板印刷版10の中央部の網%が低くなり両端部の網%が高くなるというムラを生じることが確認された。
以上より、この実験では、クラウン量を、1mm乃至5mmに設定すれば、良好な現像処理を行えることが確認できた。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その他種々の構成を取り得ることは勿論である。
10 平板印刷版
12 現像槽
16 ブラシローラ
18 バックアップローラ
12 現像槽
16 ブラシローラ
18 バックアップローラ
Claims (3)
- 外周表面に毛を配置したブラシローラと当該ブラシローラに対向して配置したバックアップローラとの間に平版印刷版を挟む状態で搬送しながら、前記ブラシローラを回転駆動して潜像が形成された前記平版印刷版の表面をブラッシングすることにより現像処理をする平版印刷版の現像装置において、
前記ブラシローラと前記バックアップローラとの少なくとも一方を、外周面形状が太鼓形状となったクラウンローラの形状又はテーパクラウンローラの形状に構成したことを特徴とする平版印刷版の現像装置。 - 前記バックアップローラを、前記クラウンローラの形状又は前記テーパクラウンローラの形状に対応した形状の摺接表面を有する摺接ガイド部材に代えて構成したことを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版の現像装置。
- 前記クラウンローラの形状又は前記テーパクラウンローラの形状を、前記ブラシローラの回転軸方向に対応した各位置において、下記式が成立するように距離Lを変化させた形状に設定して構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の平版印刷版の現像装置。
式 BPmin≦F=L×H≦BPmax
上記式で、Fは押しつけ圧(ブラシ圧)、Lはブラシローラの外周面からの距離、Hはブラシローラのブラシ固有の毛の剛性等の特性、BPmaxは平板印刷版に形成したFMスクリーンの網%を均一とすることができる最大許容誤差に対する最大押しつけ圧、BPminは最小許容誤差とに対する最小押しつけ圧である。
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