JP2008043164A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】上位コントローラに負担を掛けずに、一定の保持ブレーキを維持したままでワーク停止位置を調整できるモータ制御装置を提供する。
【解決手段】位置指令量とモータの位置フィードバック量との偏差をゼロにするようにモータ電流を制御する制御手段1と、制御手段1の出力であるモータ電流指令を最大電流制限値または最小電流制限値で制限する電流制限手段8と、最大電流制限値または最小電流制限値を状況に応じて選択する電流制限切替手段9と、最小電流制限値が選択され且つモータ電流が最小電流制限値で制限されている期間には、位置フィードバック量を位置位置指令量に自動的に加算したモータ電流指令が、最小電流制限値を超えないように抑制する位置指令加算手段10とを備え、電流制限切替手段9はモータ停止時に最小電流制限値を選択し、一定の保持ブレーキを維持したままワーク停止位置を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】位置指令量とモータの位置フィードバック量との偏差をゼロにするようにモータ電流を制御する制御手段1と、制御手段1の出力であるモータ電流指令を最大電流制限値または最小電流制限値で制限する電流制限手段8と、最大電流制限値または最小電流制限値を状況に応じて選択する電流制限切替手段9と、最小電流制限値が選択され且つモータ電流が最小電流制限値で制限されている期間には、位置フィードバック量を位置位置指令量に自動的に加算したモータ電流指令が、最小電流制限値を超えないように抑制する位置指令加算手段10とを備え、電流制限切替手段9はモータ停止時に最小電流制限値を選択し、一定の保持ブレーキを維持したままワーク停止位置を調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、工業用ミシンなどに搭載され、上位コントローラに接続されて位置制御を行うモータ制御装置に関するものである。
サーボモータ制御装置は、瞬時に高トルクを出力して位置指令量に素早く追従することで高精度な位置決めを実現できるため、自動化生産設備に加えて、負荷の変動が大きい刺繍機や工業用ミシンなどの半自動機にも多く用いられるようになってきた。
図4に具体例を示す。21は制御手段であり、位置ゲイン22と速度ゲイン23と電流ゲイン24と速度検出手段25で構成され、上位コントローラからの位置指令量とモータ26に搭載された位置検出器27からの位置信号および電流検出手段31で検出したモータ電流値に基づいてフィードバック制御を行う。電流制限手段28はモータ電流指令と所定の電流制限値を比較してモータ電流の最大値を制限する。電流制限値は定格トルクの3倍程度に設定するのが一般的である。
このように構成されたサーボモータ制御装置は、上位コントローラから位置指令量を入力し、モータの位置が位置指令量に一致するようにモータ電流を制御する。上位コントローラからの位置指令量としてはパルス列信号が一般的であり、モータに搭載したエンコーダから入力する位置フィードバック量(パルス)がパルス列信号に一致するようにモータ電流を制御して、モータ停止位置を調整していた。
このため、モータが所定位置に停止し、且つ位置指令量であるパルス列信号がゼロの状態では、モータに外力を加えた場合には、移動回転量に比例した制動トルクが発生する。
図5に移動回転量とトルクの関係を示す。制動トルクを超える外力をモータに加え続けると、制動トルクは電流制限値(最大トルク)まで増加した後、制限値にて制限される。そして、外力をゼロにすると、移動回転量がゼロになる位置まで戻ることになる。
モータ制御装置の中には、位置指令値から換算する速度指令値でモータ速度をクランプし、オーバーシュート分に相当する位置指令を位置指令値から間引き、減速開始時に間引き値を位置指令に加算するものも提案されている。しかしながら、この場合も、モータは位置偏差がゼロになる位置まで戻ることになる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−16233号公報
解決しようとする問題点は、一定の保持ブレーキを維持したままワーク停止位置で位置制御をすると、上位コントローラの負担が大きい点である。
例えば、工業用ミシンにモータ制御装置を搭載した場合には、ワークである縫針部が落下しないように常に一定のブレーキ力を保持したまま停止する必要がある。一方、作業者がブレーキ力以上の力を縫針部に加えて手動で停止位置を調整するには、そのブレーキ力を保持した状態のままで、停止位置を移動する必要があった。
そのため、上位コントローラはワーク停止後も常にエンコーダの位置信号を入力してモータ位置とトルク(ブレーキ力)を監視し続け、必要に応じてモータ制御装置に適切な位
置指令を出してモータ位置とトルク(ブレーキ力)を調整していた。
置指令を出してモータ位置とトルク(ブレーキ力)を調整していた。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、上位コントローラに負担を掛けずに、一定の保持ブレーキを維持したままでワーク停止位置を調整できるモータ制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、上位コントローラに接続されて位置制御を行うモータ制御装置において、位置指令量とモータの位置フィードバック量との偏差をゼロにするようにモータ電流を制御する制御手段と、前記制御手段の出力であるモータ電流指令を最大電流制限値または最小電流制限値で制限する電流制限手段と、前記最大電流制限値または最小電流制限値を状況に応じて選択する電流制限切替手段と、前記最小電流制限値が選択され且つモータ電流が最小電流制限値で制限されている期間には、前記位置フィードバック量を前記位置位置指令量に自動的に加算したモータ電流指令が、前記最小電流制限値を超えないように抑制する位置指令加算手段とを備え、前記電流制限切替手段はモータ停止時に最小電流制限値を選択し、一定の保持ブレーキを維持したままワーク停止位置を調整する。
また、位置指令の間隔が所定時間を超えたことを検出し且つモータが停止した時に、前記電流制限切替手段は、最大電流制限値から最小電流制限値に自動的に切り替えるため、上位コントローラがモータ停止を確認する手間を省くことができる。
本発明のモータ制御装置によれば、モータ電流が最小電流制限値で制限されている期間にはモータからの位置フィードバック量を位置位置指令量に自動的に加算するので、上位コントローラは保持ブレーキ量を最小電流制限値としてあらかじめ設定しておき、作業者による手動調整を許可する際には電流制限値を最小電流制限値に切り替えるだけでよく、モータ位置およびトルクを監視する必要が無くなり、その負担を大幅に軽減することができる。
また、上位コントローラからの位置指令量がゼロで且つモータが所定位置に停止した時に、電流制限切替手段は最小電流制限値に自動的に切り替えるため、上位コントローラが常にモータ位置および状態を監視して電流制限量を切り替える負担を解消することができるので、エンコーダ信号を入力する必要が無くなり、ステッピングモータシステムのように、位置指令だけをモータ制御装置に供給するだけの簡素化されたシステムを構築することができる。
上位コントローラに接続されて位置制御を行うモータ制御装置において、位置指令量とモータの位置フィードバック量との偏差をゼロにするようにモータ電流を制御する制御手段と、前記制御手段の出力であるモータ電流指令を最大電流制限値または最小電流制限値で制限する電流制限手段と、前記最大電流制限値または最小電流制限値を状況に応じて選択する電流制限切替手段と、前記最小電流制限値が選択され且つモータ電流が最小電流制限値で制限されている期間には、前記位置フィードバック量を前記位置位置指令量に自動的に加算したモータ電流指令が、前記最小電流制限値を超えないように抑制する位置指令加算手段とを備え、前記電流制限切替手段はモータ停止時に最小電流制限値を選択し、一定の保持ブレーキを維持したままワーク停止位置を調整する。
図1において、1は制御手段であり、位置ゲイン2と速度ゲイン3と電流ゲイン4と速
度検出手段5で構成され、上位コントローラからの位置指令量とモータ6に搭載された位置検出器7からの位置フィードバック量との偏差を位置ゲイン2で増幅して速度指令とし、この速度指令と速度検出手段5の速度フィードバック量との偏差を速度ゲイン3で増幅して電流指令とする。さらに、電流指令と電流検出手段11からの電流フィードバック量との偏差を電流ゲイン4で増幅してモータ電流指令として出力する。電流制限手段8は、モータ電流指令と所定の電流制限値を比較してモータ電流の最大値を制限する。
度検出手段5で構成され、上位コントローラからの位置指令量とモータ6に搭載された位置検出器7からの位置フィードバック量との偏差を位置ゲイン2で増幅して速度指令とし、この速度指令と速度検出手段5の速度フィードバック量との偏差を速度ゲイン3で増幅して電流指令とする。さらに、電流指令と電流検出手段11からの電流フィードバック量との偏差を電流ゲイン4で増幅してモータ電流指令として出力する。電流制限手段8は、モータ電流指令と所定の電流制限値を比較してモータ電流の最大値を制限する。
タイマ12は位置指令の停止を検出するために位置指令の間隔を計測し所定時間以上を経過した時に信号を出力する。位置決め確認手段13は、位置指令が停止し、かつモータが所定位置に停止したことを位置偏差量より検出して電流制限切替信号を切り替える。
電流制限切替手段9は、電流制限切替信号に基づき電流制限量を電流制限値1か電流制限値2のいずれか一方に切り替える。指令加算手段10は、電流制限値2が選択され、かつ電流制限手段8がモータ電流を電流制限値2で制限している状態を検出した時に位置フィードバック量を位置指令量に加算する。
このように構成されたサーボモータ制御装置に対して上位コントローラは、あらかじめ、モータ最大電流値を電流制限値1に、保持ブレーキ量を最小電流値として電流制限値2に設定しておく。
次に、図3に動作フローチャ−トを示す。電源投入時には電流制限値をモータ最大電流値に設定して位置制御を開始する。位置指令量としては、パルス列信号を供給する方式が一般的だが、近年では通信回線を介してデジタル値として位置指令を供給するケースもある。制御手段1は、この位置指令量とモータからの位置フィードバック量との偏差がゼロになるようにモータ電流指令を出力する。タイマ12にて位置指令の停止を検出し、かつ位置決め確認手段13にてモータが所定位置に停止したことを確認した場合には、電流制限値を最小電流値に設定する。そして、電流制限が最小電流値を超過した時には、電流超過期間中の位置フィードバック量を位置指令に加算し、位置制御を繰り返す。
図2に移動回転量とトルクの関係を示す。電流制限値2にはワークを保持するのに必要なブレーキ量が最小電流値として設定されているため、ワークは保持される。この時、作業者がワーク停止位置を調整するために保持ブレーキ量以上の力をワークに加えて移動させると、モータ電流は電流制御手段8により電流制限値2で制限されると同時に、電流制限値2を超えるワークの移動量は指令加算手段10により位置指令量として加算されるので位置指令と位置フィードバック量との偏差は一定に保たれ続ける。
よって、作業者がワークに力を加えることを止めた時には、ワークは設定した保持ブレーキ量と実際の保持ブレーキ量の差分まで戻るが、作業者が意図する位置近傍にて停止する。この作業者によるワーク位置調整時の制御は、モータ制御装置で行うため、上位コントローラは、モータ位置とトルク(ブレーキ力)を監視し続け、必要に応じてモータ制御装置に適切な位置指令を出してモータ位置とトルク(ブレーキ力)を調整する必要が無くなり、その負担を大幅に軽減することができる。
また、上位コントローラからの位置指令の間隔を計測し、その間隔が所定時間を超えたことを検出して且つモータが所定位置に停止した時に、電流制限値1から電流制限値2に自動的に切り替える電流制限手段を備えたことで、上位コントローラはモータ位置および状態を監視して電流制限量を切り替える負担をさらに解消することができる。
本発明のモータ制御装置は、上位コントローラと組み合わせて位置制御を行うシステム
を、安価なコントローラを用いて構成する用途などにも有用である。
を、安価なコントローラを用いて構成する用途などにも有用である。
1 制御手段
2 位置アンプ
3 速度アンプ
4 電流アンプ
5 速度検出手段
6 モータ
7 位置検出器
8 電流制限手段
9 電流制限切替手段
10 位置指令加算手段
11 電流検出手段
2 位置アンプ
3 速度アンプ
4 電流アンプ
5 速度検出手段
6 モータ
7 位置検出器
8 電流制限手段
9 電流制限切替手段
10 位置指令加算手段
11 電流検出手段
Claims (3)
- 上位コントローラに接続されて位置制御を行うモータ制御装置において、位置指令量とモータの位置フィードバック量との偏差をゼロにするようにモータ電流を制御する制御手段と、前記制御手段の出力であるモータ電流指令を最大電流制限値または最小電流制限値で制限する電流制限手段と、前記最大電流制限値または最小電流制限値を状況に応じて選択する電流制限切替手段と、前記最小電流制限値が選択され且つモータ電流が最小電流制限値で制限されている期間には、前記位置フィードバック量を前記位置指令量に自動的に加算したモータ電流指令が前記最小電流制限値を超えないように抑制する位置指令加算手段とを備え、前記電流制限切替手段はモータ停止時に最小電流制限値を選択し、一定の保持ブレーキを維持したままワーク停止位置を調整することを特徴とするモータ制御装置。
- 位置指令の間隔が所定時間を超えたことを検出し且つモータが停止した時に、前記電流制限切替手段は、最大電流制限値から最小電流制限値に自動的に切り替える請求項1のモータ制御装置。
- 請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置を用いた工業用ミシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006218067A JP2008043164A (ja) | 2006-08-10 | 2006-08-10 | モータ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006218067A Pending JP2008043164A (ja) | 2006-08-10 | 2006-08-10 | モータ制御装置 |
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JP (1) | JP2008043164A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190131091A (ko) * | 2017-03-31 | 2019-11-25 | 에프엠씨 테크놀로지스 | 전기 작동기 및 각각의 작동기를 위한 제동 수단을 갖는 유체 전달 라인 |
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2006
- 2006-08-10 JP JP2006218067A patent/JP2008043164A/ja active Pending
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JP7161488B2 (ja) | 2017-03-31 | 2022-10-26 | エフエムセ テクノロジーズ | 電動アクチュエータ及び各アクチュエータ用の制動手段を伴う流体移送ライン |
US11591207B2 (en) | 2017-03-31 | 2023-02-28 | Fmc Technologies | Fluid transfer line with electric actuators and braking means for each actuator |
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