JP2008042564A - 通信制御装置および通信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無線でメッシュ型につながる無線LANのアクセスポイントを用いたVoWLANシステムにおいて、莫大な帯域リソースを消費することなくMACアドレスを取得することができる通信制御装置を提供する。
【解決手段】 通信制御装置10は、STA50同士の通信を可能とするためのSIPによるネゴシエーションを行う際、発信元及び宛先のSTA50のIPアドレスから対応するMACアドレスをプロキシ登録テーブル記憶部を参照して取得する。そして、通信制御装置10は、MACアドレス情報に関する通知メッセージを生成し、発信元及び宛先のSTA50の相手側であるSTA50またはSTA50の対応付けMAP40にユニキャストで通知する。
【選択図】 図2
【解決手段】 通信制御装置10は、STA50同士の通信を可能とするためのSIPによるネゴシエーションを行う際、発信元及び宛先のSTA50のIPアドレスから対応するMACアドレスをプロキシ登録テーブル記憶部を参照して取得する。そして、通信制御装置10は、MACアドレス情報に関する通知メッセージを生成し、発信元及び宛先のSTA50の相手側であるSTA50またはSTA50の対応付けMAP40にユニキャストで通知する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、VoWLAN(Voice Over Wireless LAN)システムで用いられているARP(AddressResolution Protocol)処理を効率的に行う通信制御装置および通信制御方法に関する。
近年、無線IP(InternetProtocol)電話が無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントを介してIP化された音声パケットの通信を行うVoWLAN(Voice over Wireless LAN)技術が注目を集めている。
また、最近、複数のアクセスポイント同士が無線でメッシュ型に接続することにより、柔軟かつ簡易にカバレッジエリアの拡張を可能とする方式がIEEE(Institute ofElectrical and Electronics Engineers)802.11sの標準化において進められている。
上述のVoWLANシステムにおいて、標準化が進められているIEEE802.11sであるメッシュ型無線LANの技術を適用し、複数の無線LANのアクセスポイント同士を無線で通信接続することにより、有線LANのケーブルを敷設する必要がなく、さらなる利便性の向上が期待できる。
一方、VoIPシステムでは、無線端末(以下、「STA」という)が相手側のSTAにVoIPパケットを送るためには相手側の宛先STAのMAC(Media AccessControl)アドレスを取得する必要がある。このため、発信元STAは、ARP(Address Resolution Protocol)リクエストをブロードキャストする。ARPリクエスト受信した複数のSTAのうち、ARPリクエストに該当する相手側のSTAがARPリクエストの発信元STAにARPリプライをユニキャストで返信する(下記非特許文献1参照)。これにより、発信元STAはMACアドレスを取得することができ、MACアドレスを用いた通信を行うことができる。
D. C. Plummer, "An EthernetAddress Resolution Protocol -- or -- Converting Network ProtocolAddresses to 48.bit Ethernet Address for Transmission on Ethernet Hardware", RFC 826,Nov. 1982.
D. C. Plummer, "An EthernetAddress Resolution Protocol -- or -- Converting Network ProtocolAddresses to 48.bit Ethernet Address for Transmission on Ethernet Hardware", RFC 826,Nov. 1982.
しかしながら、複数の無線LANのアクセスポイント同士が有線LANでつながる場合に比べて、複数の無線LANのアクセスポイント同士がメッシュ型に無線でつながる場合では、ARPリクエストをブロードキャストするのに莫大の帯域リソースを消費することになる。
そのため、無線LANのアクセスポイントにプロキシARP機能を導入することでARP処理の高効率化を図り、メッシュ型無線LAN内でのARPリクエストによるブロードキャストトラフィックを抑制することが考えられる。
しかし、VoIPシステムにおけるプロキシARPを効率的に行うためには、全ての無線LANのアクセスポイントが全てのSTAのMACアドレス情報を登録するための大きなARPテーブルを持つ必要がある。なおかつ全てのSTAのMACアドレス情報を全ての無線LANのアクセスポイントに通知するのに膨大な量のメッセージを必要とし、結果として莫大の帯域リソースを消費する恐れがある。
そこで、上記問題点を解決するために、本発明は、無線でメッシュ型につながる無線LANのアクセスポイントを用いたVoWLANシステムにおいて、莫大な帯域リソースを消費することなくMACアドレスを取得して通信を行うことができる通信制御装置および通信制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の通信制御装置は、メッシュ型に相互に無線通信接続する複数の無線アクセスポイントを経由して複数の無線端末同士を通信接続する通信制御装置において、複数の無線端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けて記憶する記憶手段と、発信元である発信元無線端末からの接続要求を受信し、当該接続要求に従って接続処理を実行する通信接続手段と、前記通信接続手段により受信された接続要求に基づいて、前記発信元無線端末のIPアドレスおよび接続先となる宛先無線端末のIPアドレスのそれぞれに対応するMACアドレスを前記記憶手段から取得する取得手段と、前記取得手段により取得されたMACアドレスを前記発信元無線端末および宛先端末または前記発信元無線端末および宛先無線端末にそれぞれ対応付けられている無線アクセスポイントに通知する通知手段と、を備えている。
この構成により、発信元である発信元無線端末からの接続要求を受信し、当該接続要求に従って接続処理を実行し、受信された接続要求に基づいて、発信元無線端末のIPアドレスおよび接続先となる宛先無線端末のIPアドレスのそれぞれに対応するMACアドレスを、複数の無線端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けて記憶する記憶手段から取得する。そして、取得されたMACアドレスを発信元無線端末および宛先端末または発信元無線端末および宛先無線端末にそれぞれ対応付けられている無線アクセスポイントに通知することができる。これにより、ブロードキャストによりARP処理を行うことによりMACアドレスを取得することと比較して、帯域リソースを抑えてMACアドレスを取得することができる。従って、VoIP通信をしたいときに必要分だけの相手側のMACアドレスを取得し、莫大な帯域リソースを消費することなくMACアドレス取得処理における効率の向上を図ることができる。
また、本発明の通信制御装置における前記通知手段は、前記通信接続手段による呼出しメッセージの送信処理が行われた後に、前記MACアドレスを発信元無線端末及び宛先無線端末または当該発信元無線端末および宛先無線端末に対応付けられた無線アクセスポイントに通知することが好ましい。
この構成により、呼出しメッセージの送信処理が行われた後に、MACアドレスを発信元無線端末及び宛先無線端末または当該発信元無線端末および宛先無線端末に対応付けられた無線アクセスポイントに通知することができ、通信接続手順が完了する前に(即ち、呼出し中に)互いのMACアドレスを取得し、予めVoIPパケット通信のための経路を決定しておくことができ、セットアップ時間の短縮が可能となる。
また、本発明の通信制御装置における通知手段は、前記通信接続手段による接続処理が完了した後に、前記MACアドレスを発信元無線端末及び宛先無線端末または当該発信元無線端末および宛先無線端末に対応付けられた無線アクセスポイントに通知することが好ましい。
この構成により、接続処理が完了した後に、MACアドレスを発信元無線端末及び宛先無線端末または当該発信元無線端末および宛先無線端末に対応付けられた無線アクセスポイントに通知することができ、宛先の無線端末が呼を受け入れない場合では、MACアドレスに関する通知メッセージを送信しないことになるため、その帯域リソースを無駄にしないという効果を奏する。
本発明は、莫大な帯域リソースを消費することなくMACアドレスの取得処理を効率的に行うことができる。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
(システム構成)
図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの構成を示すブロック構成図である。図1に示すように、この通信システムは、通信制御装置10と、有線LANと接続するとともにブリッジ機能を有し、一部の無線LANのアクセスポイントとも無線通信可能に接続されるメッシュポータル(MPP:MeshPoint collocated with a mesh Portal)30と、メッシュ型に無線通信可能に接続される、複数の無線LANのアクセスポイント(MAP:Mesh Access Point)40a〜40dと、複数の無線端末(STA:Station)50a〜50bとによって構成されている。なお、メッシュポータル(MPP)30は、有線LANと通信接続するとともにブリッジ機能を有し、一部の無線LANのアクセスポイントと無線通信可能に接続されるものであって、以下MPP30と称することにする。また、無線でメッシュ型に通信可能に接続される無線LANのアクセスポイント40については、単にMAP40と称し、無線端末50については、単にSTA50と称する。
通信制御装置10は、有線LAN20によってMPP30と接続されており、MPP30及びMAP40を介して複数のSTA50を管理する。なお、有線LAN20は、たとえば、イーサネット(登録商標)などである。
MPP30は、一部のMAP40(MAP40c及びMAP40d)と無線通信可能に接続されており、いわゆる無線リンクを張っており、また有線LAN20によって通信制御装置10と接続されている。
MAP40は、他のMAP40と無線リンクを張っており、メッシュ型無線LANネットワークを構成している。また、MAP40はSTA50のアクセスポイントとしての機能を有している。
STA50は、SIP(SessionInitiation Protocol)を利用して通信制御装置10に対して接続要求を行い、通信制御装置10による通信接続処理により、他のSTA50とVoIP通信を可能する。
(ネゴシエーション手順)
このようにシステム構成されたネットワークにおいて、以下、SIPによるセッション確立のためのネゴシエーションの手順について説明する。
図2は、一のSTA50aと他のSTA50bとのVoIP通信を可能とするネゴシエーションの手順を示す図である。
図2に示すように、まず、STA50bは接続要求(以下、「INVITE」という)メッセージを通信制御装置10に送信する(S101)。通信制御装置10は、受信したINVITEメッセージを宛先のSTA50aに転送する(S102)。宛先のSTA50aは、INVITEメッセージを受信した後、通信制御装置10に呼出し(以下、「180 RINGING」という)メッセージを送信する(S103)。
通信制御装置10は、宛先のSTA50aからの180 RINGINGメッセージを受信した後、発信元のSTA50bに転送する(S104)。その後、宛先のSTA50aが呼を受け入れて、通信制御装置10に受信応答(以下、「200 OK」という)メッセージを送信する(S105)。通信制御装置10は、宛先のSTA50aからの200OKメッセージを受信した後、発信元のSTA50bに転送する(S106)。発信元のSTA50bは、200OKメッセージを受信した後、確認のためのACKメッセージを通信制御装置10に送信する(S107)。通信制御装置10は、受信したACKメッセージを宛先のSTA50aに転送する(S108)。
このような処理により、STA50aとSTA50bとが互いに通信接続するためのネゴシエーションを完了することができる。
(通信制御装置10の構成)
つぎに、上述の処理を実行することができる通信制御装置10の構成について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る通信制御装置10の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、通信制御装置10は、通信部11(通信接続手段、通知手段)と、DHCP(Dynamic HostConfiguration Protocol)サーバ12と、プロキシ登録テーブル記憶部13(記憶手段)と、SIPサーバ14と、メッセージ生成部15(取得手段)とを有する。
この通信制御装置10は、図4に示すようなハードウェア構成により実現される。図4は、本発明の実施形態に係わる通信制御装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。通信制御装置10は、物理的には、図4に示すように、他の装置との通信を行う通信モジュール101と、情報処理装置であるCPU102と、記憶装置であるROM103及びRAM104などにより構成されている。
通信部11は、MPP30及びMAP40を介して各STA50と通信を行う部分である。具体的には、通信部11は、一のSTA50からのDHCPリクエストを受信し、そのSTA50にDHCP ACK(Acknowledgement)を返信する。また、通信部11は、STA50のVoIP通信を提供するためのSIPのメッセージをSTA50に送受信する。
また、通信部11は、VoIP通信をするためのSIPネゴシエーションを行っている各STA50または各STA50の対応付けられているMAP40に、VoIP通信の相手側のSTA50のMACアドレス情報に関する通知メッセージを送信する。
DHCPサーバ12は、STA50から通信部11が受信したDHCPリクエストメッセージに応じて、当該STA50のIPアドレスを割り当て、DHCP ACKによりSTA50に返信する部分である。また、DHCPサーバ12は、DHCPリクエストメッセージのchaddr(Client hardware address)フィールドに記載されたSTA50のMACアドレス及び割り当てられたIPアドレスをプロキシ登録テーブル記憶部13に記憶する。
プロキシ登録テーブル記憶部13は、DHCPサーバ12からのSTA50のMACアドレス及びIPアドレス情報を記憶する部分である。このプロキシ登録テーブル記憶部13から、メッセージ生成部15からの参照要求に応じて、IPアドレスに該当したSTA50のMACアドレスが取得される。
SIPサーバ14は、STA50同士のVoIP通信のための呼制御を行う部分である。また、このSIPサーバ14は、SIPサーバ14がセッション確立のためのネゴシエーションフェーズにおけるメッセージの処理を行う際、INVITEメッセージから宛先及び発信元のSTA10のIPアドレスを取り出し、メッセージ生成部15に伝える。
メッセージ生成部15は、発信元及び宛先のSTA50aおよび50bに対してそれぞれの相手側のSTA50a及び50bのMACアドレス情報に関する通知メッセージを生成する部分である。この通知メッセージに記述されるMACアドレス情報は、宛先及び発信元のSTA10のIPアドレスに基づいて、VoIP通信を行う発信元及び宛先のSTA50a及び50bのMACアドレス情報を記憶しているプロキシ登録テーブル記憶部13がメッセージ生成部15により参照され、取得される。
(プロキシ登録テーブル)
図5は、本発明の実施形態に係わるプロキシ登録テーブル記憶部13に記憶しているプロキシ登録テーブル131の一例を示す図である。図5に示すように、プロキシ登録テーブル131には、STA IDと、IPアドレスと、MACアドレスとが個々のSTA ID毎に対応付けて記憶されている。このプロキシ登録テーブル記憶部131に記憶されている情報は、DHCPサーバ12により、各STA50a、50bにIPアドレスが割り当てられるごとに生成されるものである。
(通信制御装置10の概略動作)
以下、本発明の第一実施形態に係わる通信制御装置10の概略動作について、図面を参照しながら説明する。
最初に、通信制御装置10の概略動作について、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の第一実施形態に係わる通信制御装置10の概略動作を示す図であり、通信制御装置10がMACアドレスをSTA50aおよび50bに通知するときの動作を示す図である。
図6に示すように、発信元のSTA50bと宛先のSTA50aとのVoIP通信を行うために、通信制御装置10におけるSIPサーバ14を経由してセッション確立のためのネゴシエーションが行われる(S100)。このネゴシエーション処理は、図2に示された手順である。
このネゴシエーション処理を実行中またはネゴシエーション処理の完了後にMACアドレスが取得される。すなわち、通信制御装置10のメッセージ生成部15が、S100におけるネゴシエーションの実行中または完了後に、それぞれのSTA50a及びSTA50bのMACアドレスをプロキシ登録テーブル記憶部13から取得する。そして、メッセージ生成部15は、STA50a及びSTA50bのMACアドレス情報に関する通知メッセージを生成し、通信部11が、当該生成された通知メッセージをユニキャストで、STA50aおよび50bに送信する(S201およびS202)。
つぎに、STA50a及びSTA50bは、通知メッセージに記載されたMACアドレスを用いて互いにVoIPパケットを、MAP40aおよび40bを経由して送受信することができる(S203)。
このように、通信制御装置10がSTA50aとSTA50bとが通話を行うためのVoIPパケットを送受信するためのMACアドレス情報を、各STA50a、50bに通知することができ、ブロードキャストによりARP処理を行うことと比較して、帯域リソースを抑えて処理することができる。
つぎに、本発明の第一実施形態に係わる通信制御装置10の動作詳細については図7を参照しながら説明する。図7は本発明の第一実施形態に係る通信制御装置10の動作を示すフロー図である。
図7に示すように、通信制御装置10は、発信元のSTA50bからセッション確立のためのネゴシエーションにおけるINVITEメッセージを受信する(S10)。
INVITEメッセージを受信した通信制御装置10は、宛先のSTA50aにINVITEメッセージを転送する(S11)。
INVITEメッセージの転送を行うと、通信制御装置10は、セッション確立のためのネゴシエーションを行っている両側のSTA50aとSTA50bに対するそれぞれの相手側のMACアドレス情報に関する通知メッセージを生成する(S12)。
つぎに、通信制御装置10は、宛先のSTA50aからの180 RINGINGメッセージを受信する(S13)。
通信制御装置10は、接続要求の発信元のSTA50bに180RINGINGメッセージを転送する(S14)。
RINGINGメッセージをSTA50bに転送した後、通信制御装置10は、生成したMACアドレス情報に関する通知メッセージを両側のSTA50aとSTA50bにユニキャストで送信する(S15)。
通知メッセージをSTA50aおよびSTA50bに送信した後、通信制御装置10は、宛先のSTA50aからの200 OKメッセージを受信する(S16)。
通信制御装置10は接続要求の発信元のSTA50bに200OKメッセージを転送する(S17)。
以上の通り、通信制御装置10が、180 RINGINGメッセージを処理した後に通知メッセージを両側のSTA50aおよび50bにユニキャストで送信することによって、両側のSTA50aとSTA50bは、セッション確立のためのネゴシエーション手順が完了する前に(即ち、呼出し中に)互いのMACアドレスを取得し、予めVoIPパケット通信のための経路を決定しておくことができ、セットアップ時間の短縮が可能となる。
[第二実施形態]
[第二実施形態]
つぎに、本発明の第二実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、上述した第一実施形態と第二実施形態との相違点について主として説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
具体的には、上述した第一実施形態では、通信制御装置10がSIPによる180 RINGINGメッセージを処理した後に、発信元および宛先のSTA50aおよび50bにそれぞれの相手側のMACアドレス情報に関する通知メッセージをユニキャストで送信するが、第二実施形態では、通信制御装置10がSIPによる200 OKメッセージを処理した後に、発信元および宛先のSTA50aおよび50bにそれぞれの相手側のMACアドレス情報に関する通知メッセージをユニキャストで送信する。
このような処理を行う第二実施形態では、通信制御装置10が200 OKメッセージを処理した後、発信元および宛先のSTA50aおよび50bにそれぞれの相手側のMACアドレス情報に関する通知メッセージをユニキャストで送信するため、第一実施形態に比べて、発信元および宛先のSTA50aおよび50bが相手側のMACアドレス情報を取得する時刻が遅くなるが、宛先のSTA50aが呼を受け入れない場合では、MACアドレス情報に関する通知メッセージをユニキャストで送信しないため、その帯域リソースを無駄にしない利点がある。
(通信制御装置10の動作)
図8は、本発明の第二実施形態に係る通信制御装置10の動作を示す図である。図8に示すように、通信制御装置10は、発信元のSTA50bからのセッション確立のためのネゴシエーションにおけるINVITEメッセージを受信する(S20)。
INVITEメッセージを受信した通信制御装置10は、宛先のSTA50aにINVITEメッセージを転送する(S21)。
INVITEメッセージの転送を行うと、通信制御装置10は、セッション確立のためのネゴシエーションを行っている発信元および宛先のSTA50aとSTA50bに対するそれぞれの相手側のMACアドレス情報に関する通知メッセージを生成する(S22)。
つぎに、通信制御装置10は、宛先のSTA50aからの180 RINGINGメッセージを受信する(S23)。
通信制御装置10は、接続要求の発信元のSTA50bに180RINGINGメッセージを転送する(S24)。
通信制御装置10は、宛先のSTA50aからの200OKメッセージを受信する(S25)。
通信制御装置10は、接続要求の発信元のSTA50bに200OKメッセージを転送する(S26)。
180 RINGINGメッセージの送受信処理、およびその応答である200 OKメッセージの送受信処理が完了すると、通信制御装置10は、生成したMACアドレス情報に関する通知メッセージを発信元および宛先のSTA50aとSTA50bにユニキャストで送信する(S27)。
そして、発信元および宛先のSTA50aとSTA50bは、通知メッセージに記載されたMACアドレスを用いて互いにVoIPパケットを送受信することができる。
[第三実施形態]
[第三実施形態]
つぎに、本発明の第三実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下においては、上述した第一実施形態と第三実施形態との相違点について主として説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
具体的には、上述した第一実施形態では、通信制御装置10が発信元および宛先のSTA50aおよび50bのMACアドレス情報に関する通知メッセージを直接発信元および宛先のSTA50aおよび50bにユニキャストで送信するが、第三実施形態では、通信制御装置10が、発信元および宛先のSTA50aおよび50bのMACアドレス情報に関する通知メッセージを発信元および宛先のSTA50aおよび50bに対応付けられているMAP40aおよびMAP40bにユニキャストで送信するように構成されている。
なお、第三実施形態では、通信制御装置10が発信元および宛先のSTA50aおよび50bに対応付けられているMAP40aおよびMAP40bにMACアドレス情報に関する通知メッセージをユニキャストで送信するため、発信元および宛先のSTA50aおよび50bが対応付けられているMAP40にARP問い合わせを行わなければならない。そのため、第一実施形態に比べて、発信元および宛先のSTA50aおよび50bが相手側のSTA50aおよび50bのMACアドレス情報を取得する時刻が遅くなるが、MAP40での処理分担により高性能ではないSTA50でも実現可能である。
以下、本発明の第三実施形態に係わる通信制御装置10の動作について、図9を参照しながら説明する。図9は本発明の第三実施形態に係る通信制御装置10の動作を示す図である。なお、図9では、図1と同様の構成については同様の符号を付している。
図9に示すように、発信元のSTA50bと宛先のSTA50aとがVoIP通信を行うために、通信制御装置10におけるSIPサーバ14を経由してセッション確立のためのネゴシエーションを行う(S100)。ここでSTA50aとSTA50bとが通話を行うためのVoIPパケットを送受信するために、STA50aとSTA50bとは互いのMACアドレス情報を取得するためのARP処理を行う必要がある。
すなわち、STA50a及びSTA50bのARP処理を高効率化するため、通信制御装置10が、ネゴシエーションの際にそれぞれのMACアドレスを取得し、STA50a及びSTA50bのそれぞれに対応付けられているMAP40a及びMAP40bにそれぞれの相手側のMACアドレス情報に関する通知メッセージをユニキャストで送信する(S301及びS302)。そして、STA50a及びSTA50bは、セッション確立のためのネゴシエーション手順が完了した後に(即ち、STA50aはSIPによるACKメッセージを受信した後、STA50bはSIPによるACKメッセージを送信した後に)、それぞれに対応付けられているMAP40a及びMAP40bにARP問い合わせを行い、相手側のMACアドレスを取得する(S303及びS304)。そして、STA50a及びSTA50bは、取得したMACアドレスを用いて互いにVoIPパケットを送受信することができる(S305)。
なお、通信制御装置10がMACアドレスを通知するメッセージを送信するタイミングは、図7で示したように180 RINGINGメッセージを処理した後、又は、図8で示したように200 OKメッセージを処理した後が考えられる。
なお、通信制御装置10が、発信元のSTA50bに200 OKメッセージを転送した後にMAP40a及びMAP40bにMACアドレスを通知するメッセージをユニキャストで送信する場合、発信元のSTA50bに200 OKメッセージが届く前に、通信制御装置10からMAP40a及びMAP40bにMACアドレスを通知するメッセージが既に送信されていることになる。すなわち、通信制御装置10は、200 OKメッセージをSTA50bに向けて送信した後に、MACアドレスの通知メッセージをMAP40bに送信し、MAP40bではMACアドレスの通知メッセージを受け取ったときまで、または受け取った時点を前後して、STA50bでは200 OKメッセージを受信することになる。そのため、セッション確立のためのネゴシエーション手順が完了した際、MACアドレスに関するメッセージが既にSTA50a及びSTA50bのそれぞれの対応付けられているMAP40a及びMAP40bに届いていると考えられ、通信接続における動作上、特に問題になることはない。
また、通信制御装置10が、180RINGINGメッセージを処理した後に、MAP40a及びMAP40bにMACアドレスを通知するメッセージを送信する場合は、STA50a及びSTA50bが、それぞれのMAP40a及びMAP40bにARP問い合わせを行うときには、すでにMACアドレスに関するメッセージがMAP40a及びMAP40bに届いている。したがって、200 OKメッセージを処理した後に通知メッセージを送信する場合と比べて、STA50aおよび50bはMAP40a及びMAP40bから、より確実にMACアドレスを取得することができる。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす文及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上述した実施形態では、通信制御装置10は、有線LAN20によってMPP30と接続されており、無線でメッシュ型につながるMPP30と複数のMAP40を介して複数のSTA50を管理するが、これに限定されるものではない。
具体的には、通信制御装置10は、有線LAN20によって無線LANのアクセスポイント(AP:Access Point)を介して複数のSTA50を管理してもよい。
10…通信制御装置、11…通信部、12…サーバ、13…プロキシ登録テーブル記憶部、14…サーバ、15…メッセージ生成部、40…アクセスポイント、50…無線端末。
Claims (4)
- メッシュ型に相互に無線通信接続する複数の無線アクセスポイントを経由して複数の無線端末同士を通信接続する通信制御装置において、
複数の無線端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けて記憶する記憶手段と、
発信元である発信元無線端末からの接続要求を受信し、当該接続要求に従って接続処理を実行する通信接続手段と、
前記通信接続手段により受信された接続要求に基づいて、前記発信元無線端末のIPアドレスおよび接続先となる宛先無線端末のIPアドレスのそれぞれに対応するMACアドレスを前記記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたMACアドレスを前記発信元無線端末および宛先端末または前記発信元無線端末および宛先無線端末にそれぞれ対応付けられている無線アクセスポイントに通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする通信制御装置。 - 前記通知手段は、前記通信接続手段による呼出しメッセージの送信処理が行われた後に、前記MACアドレスを発信元無線端末及び宛先無線端末または当該発信元無線端末および宛先無線端末に対応付けられた無線アクセスポイントに通知することを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
- 前記通知手段は、前記通信接続手段による接続処理が完了した後に、前記MACアドレスを発信元無線端末及び宛先無線端末または当該発信元無線端末および宛先無線端末に対応付けられた無線アクセスポイントに通知することを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
- メッシュ型に相互に無線通信接続する複数の無線アクセスポイントを経由して複数の無線端末同士を通信接続する通信制御装置の通信接続方法において、
発信元である発信元無線端末からの接続要求を受信し、当該接続要求に従って接続処理を実行する通信接続ステップと、
前記通信接続ステップにより受信された接続要求に基づいて、前記発信元無線端末のIPアドレスおよび接続先となる宛先無線端末のIPアドレスのそれぞれに対応するMACアドレスを、複数の無線端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けて記憶する記憶手段から取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得されたMACアドレスを前記発信元無線端末および宛先端末または前記発信元無線端末および宛先無線端末にそれぞれ対応付けられている無線アクセスポイントに通知する通知ステップと、
を備えることを特徴とする通信制御方法。
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2006
- 2006-08-07 JP JP2006214806A patent/JP2008042564A/ja active Pending
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