JP2008042336A - ドライバ回路、ドライバ装置ならびにそれらを用いた電子機器 - Google Patents

ドライバ回路、ドライバ装置ならびにそれらを用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】出力インピーダンスと、遷移時間を高い自由度で調節する。
【解決手段】ドライバ回路100は、信号伝送ライン5にハイレベルまたはローレベルの出力電圧Voutを印加する。ハイサイドドライバ回路14は、電源ラインLvddとハイサイドトランジスタMHのゲートの間に設けられた第1トランジスタM1と、接地GNDとハイサイドトランジスタMHのゲートの間に直列に設けられた第2トランジスタM2および第1抵抗R1と、を含む。ローサイドドライバ回路16は、電源ラインLvddとローサイドトランジスタMLのゲートの間に直列に設けられた第3トランジスタM3および第2抵抗R2と、接地GNDとローサイドトランジスタMLのゲートの間に設けられた第4トランジスタM4と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号伝送ラインを駆動するためのドライバ回路に関する。
異なるデバイス、あるいはLSI(以下、単にデバイスと総称する)間で信号を送受信する場合、2つのデバイス間に信号伝送ラインを設け、送信側のデバイスに設けられたドライバ回路によって、信号伝送ラインにハイレベルまたはローレベルの電圧を印加することにより信号を伝送する。
ドライバ回路の出力段には、PチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)と、NチャンネルMOSFETを含むインバータ型のバッファ回路が設けられる(たとえば特許文献1参照)。
特開平4−332218号公報
近年のデバイスの高性能化にともない、信号伝送ラインを介して伝送される信号のビットレートは上昇の一途にある。ビットレートが上昇すると、伝送される電圧信号の電圧レベルの遷移速度を上げる必要があり、すなわち立ち上がり時間や立ち下がり時間を短くしなくてはならない。こうした立ち上がり時間や立ち下がり時間は、バスの規格として規定されている。また、ドライバ回路の仕様として、出力インピーダンスが所定の範囲にあることが要求される場合がある。
本発明は課題に鑑みてなされたものであり、その目的のひとつは、出力インピーダンスと、信号の遷移時間を高い自由度で調節可能なドライバ回路の提供にある。
本発明のある態様によれば、信号伝送ラインにハイレベルまたはローレベルの電圧を印加するドライバ回路が提供される。このドライバ回路は、電源ラインと接地間に直列に接続されるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含み、2つのトランジスタの接続点が、信号伝送ラインに接続されるプッシュプル出力段と、信号伝送ラインを介して伝送すべき信号に応じて、ハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタが排他的にオンオフするように、ハイサイド駆動信号およびローサイド駆動信号を生成する信号生成部と、信号生成部から出力されたハイサイド駆動信号を、ハイサイドトランジスタの制御端子に供給してハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバ回路と、信号生成部から出力されたローサイド駆動信号を、ローサイドトランジスタの制御端子に供給してローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバ回路と、を備える。ハイサイドドライバ回路は、電源ラインとハイサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第1トランジスタと、接地とハイサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第2トランジスタおよび第1抵抗と、を含み、第1トランジスタおよび第2トランジスタの制御端子に、ハイサイド駆動信号に応じた信号が供給されている。ローサイドドライバ回路は、電源ラインとローサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第3トランジスタおよび第2抵抗と、接地とローサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第4トランジスタと、を含み、第3トランジスタおよび第4トランジスタの制御端子に、ローサイド駆動信号に応じた信号が供給される。
この態様によると、第1抵抗の抵抗値を調節することにより、ハイサイドトランジスタの制御端子の電圧の遷移速度を調節することができ、第2抵抗の抵抗値を調節することにより、ローサイドトランジスタの制御端子の電圧の遷移速度を調節することができる。その結果、信号伝送ラインの電圧の立ち上がり、立ち下がり時間を設定することが可能となる。さらに、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタのサイズを調節することにより、信号伝送ラインの電圧の遷移時間と独立に、出力インピーダンスを調節することができるため、出力インピーダンスと遷移時間の仕様を、同時に満たすことができる。
第1抵抗は、第2トランジスタのオン抵抗の逆の温度特性を有することが好ましい。また、第2抵抗は、第3トランジスタのオン抵抗の逆の温度特性を有することが好ましい。
第1、第2抵抗をポリシリコンなどで形成した場合、第2、第3トランジスタのオン抵抗と逆の温度特性を持たせることができ、ハイサイドトランジスタの制御端子から接地に至る経路のオン抵抗、電源ラインからローサイドトランジスタの制御端子に至る経路のオン抵抗を、温度変化によらず、ほぼ一定値に保つことができるため、回路全体の温度特性をフラットにすることができる。
ある態様において、第1抵抗を、第2トランジスタよりも高電位側に配置してもよい。この場合、第2トランジスタのソースは接地されるため、第2トランジスタのゲートソース間電圧、すなわちオンの程度を、ハイサイド駆動信号によって安定に制御することができる。
また、第2抵抗を、第3トランジスタよりも低電位側に配置してもよい。この場合、第3トランジスタのソースには電源電圧が印加されるため、第3トランジスタのゲートソース間電圧、すなわちオンの程度を、ローサイド駆動信号によって安定に制御することができる。
ある態様のドライバ回路は、ひとつの半導体基板上に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。ドライバ回路を1つのLSIとして集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
本発明の別の態様によれば、USB規格の信号伝送ラインを駆動するドライバ装置が提供される。このドライバ装置は、信号伝送ラインごとに設けられた複数のドライバ回路を備える。複数のドライバ回路はそれぞれ、電源ラインと接地間に直列に接続されるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含み、2つのトランジスタの接続点が、信号伝送ラインに接続されるプッシュプル出力段と、信号伝送ラインを介して伝送すべき信号に応じて、ハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタが排他的にオンオフするように、ハイサイド駆動信号およびローサイド駆動信号を生成する信号生成部と、信号生成部から出力されたハイサイド駆動信号を、ハイサイドトランジスタの制御端子に供給してハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバ回路と、信号生成部から出力されたローサイド駆動信号を、ローサイドトランジスタの制御端子に供給してローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバ回路と、を含む。ハイサイドドライバ回路は、電源ラインとハイサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第1トランジスタと、接地とハイサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第2トランジスタおよび第1抵抗と、を含み、第1トランジスタおよび第2トランジスタの制御端子に、ハイサイド駆動信号に応じた信号が供給されている。ローサイドドライバ回路は、電源ラインとローサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第3トランジスタおよび第2抵抗と、接地とローサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第4トランジスタと、を含み、第3トランジスタおよび第4トランジスタの制御端子に、ローサイド駆動信号に応じた信号が供給される。
この態様においても、出力インピーダンスと、伝送信号の遷移時間を独立に調節することができ、USB規格を満たすことができる。
本発明のさらに別の態様は、電子機器に関する。この電子機器は、USB規格の信号伝送ラインが接続されるコネクタと、コネクタに接続される信号伝送ラインを駆動する上述のドライバ装置と、信号伝送ラインから送信すべき信号を生成する信号処理部と、を備える。
この態様によると、USB規格を満たす電子機器を提供することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、出力インピーダンスと、遷移時間を高い自由度で調節可能なドライバ回路を提供することができる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
また、本明細書において、「部材Aと部材Bが接続される」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図1は、本発明の実施の形態に係るドライバ回路100およびそれを搭載する電子機器1全体の構成を示す図である。
電子機器1は、携帯電話端末、デジタルスチルカメラ、PDA(Personal Digital Assistance)、パーソナルコンピュータなどであり、コネクタ2、DSP3、複数のドライバ回路100a〜100cを備える。ドライバ回路100a〜100cは、ひとつの半導体基板上に一体集積化される。
コネクタ2は、外部の機器と所定のバスを介して接続するために設けられる。好ましい実施例として、バスは、USB2.0規格に準拠する。コネクタ2には、ケーブル4が差し込まれる。ケーブル4は、複数の信号伝送ライン5a〜5c(以下、必要に応じて単に信号伝送ライン5と総称する)を有している。ドライバ回路100a〜100c(以下、必要に応じて単にドライバ回路100と総称する)は、ケーブル5a〜5cごとに設けられ、信号伝送ライン5にハイレベルまたはローレベルの電圧を印加する。図1では、信号伝送ライン5として3本の線路が示されるが、線路の本数はこれに限定されるものではなく、バスの種類に応じて、必要な本数の信号伝送ライン5が設けられる。
DSP(Digital Signal Processor)3は、信号伝送ライン5を介して、外部機器へと送信すべき信号を生成する。
本実施の形態に係るドライバ回路100は、このようなUSBの信号伝送ライン5に接続され、これを駆動するために利用される。図1に示される複数のドライバ回路100a〜100cは、同一の構成であるため、以下では、ドライバ回路100aを単にドライバ回路100と記して、その構成を説明する。
ドライバ回路100は、バッファ回路10、信号生成部12、ハイサイドドライバ回路14、ローサイドドライバ回路16を備える。
バッファ回路10は、電源ラインLvddと接地GND間に直列に接続されるハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLを含み、2つのトランジスタの接続点N1が、コネクタ2を介して信号伝送ライン5に接続される。ハイサイドトランジスタMHは、PチャンネルMOSFETであり、ソースが電源ラインLvddに接続され、ドレインが信号伝送ライン5に接続される。また、ローサイドトランジスタMLは、NチャンネルMOSFETであり、ソースが接地され、ドレインが信号伝送ライン5に接続される。バッファ回路10は、いわゆるインバータ形式のプッシュプル出力段であり、接続点N1の電圧を、出力電圧Voutとして、信号伝送ライン5に供給する。
ハイサイドトランジスタMH、ローサイドトランジスタMLのサイズ、すなわちオン抵抗は、バスの規格によって要求される仕様のうち、出力インピーダンスの項目を満足するように決定すればよい。
信号生成部12は、信号伝送ライン5を介して伝送すべき信号Soutに応じて、ハイサイドトランジスタMHとローサイドトランジスタMLが排他的にオンオフするように、ハイサイド駆動信号SHおよびローサイド駆動信号SLを生成する。本実施の形態では、ハイサイド駆動信号SHとローサイド駆動信号SLは同一の論理値をとる。
ハイサイドドライバ回路14は、信号生成部12から出力されたハイサイド駆動信号SHを、ハイサイドトランジスタMHの制御端子、すなわちゲートに供給してハイサイドトランジスタMHのオンオフを制御する。また、ローサイドドライバ回路16は、信号生成部12から出力されたローサイド駆動信号SLを、ローサイドトランジスタMLのゲートに供給してローサイドトランジスタMLのオン、オフ状態を制御する。ハイサイドドライバ回路14およびローサイドドライバ回路16は、機能的には、インバータでありバッファである。
ハイサイドドライバ回路14は、第1トランジスタM1、第1抵抗R1、第2トランジスタM2を含む。
第1トランジスタM1は、電源ラインLvddとハイサイドトランジスタMHのゲートの間に設けられる。また、ハイサイドトランジスタMHのゲートと接地GNDの間には、第1抵抗R1、第2トランジスタM2が直列に設けられる。すなわち、第1抵抗R1は、ハイサイドトランジスタMHのゲートから接地に至る経路上に配置される。また、本実施の形態では、第1抵抗R1は、第2トランジスタM2よりも高電位側(ドレイン側)に配置される。
具体的には、第1トランジスタM1はPチャンネルMOSFETであり、ソースが電源ラインLvddに、ドレインがハイサイドトランジスタMHのゲートに接続される。また、第2トランジスタM2はNチャンネルMOSFETであり、ソースが接地されている。第1抵抗R1は、第2トランジスタM2のドレインとハイサイドトランジスタMHのゲート間に接続される。第1トランジスタM1および第2トランジスタM2のゲートには、ハイサイド駆動信号SHが供給される。
ローサイドドライバ回路16は、第3トランジスタM3、第2抵抗R2、第4トランジスタM4を含む。
第3トランジスタM3および第2抵抗R2は、電源ラインLvddとローサイドトランジスタMLのゲートの間に直列に設けられる。すなわち、第2抵抗R2は、電源ラインLvddからローサイドトランジスタMLのゲートに至る経路上に配置される。本実施の形態では、第2抵抗R2は、第3トランジスタM3よりも低電位側(ドレイン側)に配置される。また、第4トランジスタM4は、接地GNDとローサイドトランジスタMLのゲートの間に設けられる。
具体的には、第3トランジスタM3はPチャンネルMOSFETであり、ソースが電源ラインLvddに接続される。第4トランジスタM4は、NチャンネルMOSFETであり、ソースが接地され、ドレインがローサイドトランジスタMLのゲートに接続される。第1抵抗R1は、第3トランジスタM3のドレインとローサイドトランジスタMLのゲート間に接続される。第3トランジスタM3および第4トランジスタM4のゲートには、ローサイド駆動信号SLが供給される。
第1抵抗R1の抵抗値は、第2トランジスタM2のオン抵抗の10倍〜100倍の範囲に設定するのが好ましい。同様に、第2抵抗R2の抵抗値は、第3トランジスタM3のオン抵抗の10倍〜100倍の範囲に設定することが好ましい。一例として、第2トランジスタM2、第3トランジスタM3のオン抵抗が数十Ω〜数百Ωである場合には、第1抵抗R1、第2抵抗R2の抵抗値は、1〜5kΩの範囲で設定するのが好ましい。
第1抵抗R1、第2抵抗R2の抵抗値は、後述するドライバ回路100の出力電圧Voutの立ち上がり時間、立ち下がり時間に影響するため、上記した範囲で、立ち上がり時間、立ち下がり時間の仕様を満たすようにシミュレーション、あるいは実験によって最適化すればよい。最適化のために、第1抵抗R1、第2抵抗R2を、トリミングによりその抵抗値が調節可能に構成することが望ましい。
好ましくは、第1抵抗R1、第2抵抗R2の抵抗値が、それぞれ、第2トランジスタM2、第3トランジスタM3のオン抵抗と、反対の温度特性を有するように構成することが望ましい。このために、第1抵抗R1、第2抵抗R2をポリシリコンで構成してもよい。
以上のように構成されたドライバ回路100の動作について説明する。図2は、図1のドライバ回路100の動作波形図である。図2のタイムチャートは、上から順に、ハイサイド駆動信号SH、ハイサイドトランジスタMHのゲート電圧VgH、ローサイド駆動信号SL、ローサイドトランジスタMLのゲート電圧VgL、出力電圧Voutを示す。なお、図2の縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、当然ながら、示される各波形も、理解の容易のために簡略化されている。
まず、出力電圧Voutが、ローレベルからハイレベルに遷移するときの動作について説明する。
時刻t0に、ローサイド駆動信号SLがローレベルからハイレベルに遷移すると、第3トランジスタM3がオフ、第4トランジスタM4がオン状態となる。第4トランジスタM4がオンすることにより、ローサイドトランジスタMLのゲート電圧VgLは直ちに低下し、ローサイドトランジスタMLがオフ状態となる。
同じく時刻t0に、ハイサイド駆動信号SHがローレベル(0V)からハイレベル(Vdd)に遷移すると、第1トランジスタM1がオフ、第2トランジスタM2がオン状態となる。第2トランジスタM2がオン状態となると、ハイサイドトランジスタMHのゲート容量から電荷が放電される。上述のように、放電経路には、第1抵抗R1が設けられているため、ゲート容量とこの第1抵抗R1でRC時定数回路が形成され、放電速度は、この第1抵抗R1によって制限される。その結果、ハイサイドトランジスタMHのゲート電圧VgHは、ゲート容量および第1抵抗R1の抵抗値で定まる時定数に従って低下する。
時刻t0以降、ハイサイドトランジスタMHのゲート電圧VgHが時定数に従って低下していき、ゲートソース間電圧、すなわち、(Vdd−VgH)が、MOSFETのしきい値電圧Vthより大きくなると、ハイサイドトランジスタMHがオン状態となる。このとき、ハイサイドトランジスタMHは急激にオンするのではなく、ゲート電圧VgHの低下にともなって、緩やかにオンしていく。
その結果、出力電圧Voutは、時刻t1に直ちにハイレベル(Vdd)に遷移するのではなく、緩やかに立ち上がる。このように、本実施の形態に係るドライバ回路100によれば、第1抵抗R1を設けたことにより、立ち上がり時間(遷移速度)を調節することができる。
さらに、ハイサイドトランジスタMHのゲートから接地に至る経路上の抵抗素子として固定抵抗を使用していることにより以下の効果を得ることができる。
もし、固定抵抗の第1抵抗R1に代えて、MOSFETを用い、そのオン抵抗で代用した場合、MOSFETのドレインソース間が変化することにより、オン抵抗が変化してしまう。
また、第1抵抗R1に代えてMOSFETのオン抵抗を利用した場合、そのMOSFETのオン抵抗と、第2トランジスタM2のオン抵抗が同様の温度依存性を有するため、回路動作が、温度によって大きく変動することになる。これに対して、本実施の形態では、固定抵抗の第1抵抗R1を利用するため、第2トランジスタM2のオン抵抗の温度依存性をキャンセルすることができる。
本実施の形態では、第1抵抗R1の抵抗値を、第2トランジスタM2の抵抗値の10〜100倍程度の範囲で設定しているため、第2トランジスタM2のオン抵抗を第1抵抗R1の抵抗値に比べて無視することができる。したがって、放電経路の抵抗成分は、第1抵抗R1の抵抗値でほぼ固定されるため、RC時定数を一定に保つことができ、回路動作を安定させることができる。
さらに、本実施の形態では、第1抵抗R1を、第2トランジスタM2よりも高電位側に配置していることにより、以下の効果を奏する。
もし仮に、第2トランジスタM2の低電位側、すなわち、第2トランジスタM2のソースと接地間に設けた場合、第2トランジスタM2のソース電圧が、第1抵抗R1の電圧降下によって影響を受けるため、第2トランジスタM2のゲートソース間電圧も、第1抵抗R1によって影響を受け、第2トランジスタM2の動作状態が確定しないという問題が発生する。
これに対して、本実施の形態のように、第1抵抗R1を第2トランジスタM2の高電位側に配置することにより、第2トランジスタM2のソース電圧は接地電圧0Vで固定され、そのゲートソース間電圧は、ハイサイド駆動信号SHの電圧値と等しくなる。このことは、第2トランジスタM2が確定的に動作することを意味し、ひいては、RC時定数を一定に保つことができ、安定な回路動作が実現できる。
なお、上記効果の記載は、第1抵抗R1を第2トランジスタM2よりも低電位側に配置することを除外するものではなく、低電位側に配置しても、所望の特性が得られる場合もある。
次に、出力電圧Voutがハイレベルからローレベルに遷移する際の動作について説明する。
時刻t2に、ハイサイド駆動信号SHがハイレベルからローレベルに遷移すると、第1トランジスタM1がオン、第2トランジスタM2がオフとなり、ハイサイドトランジスタMHのゲート電圧VgHは、ただちにハイレベル(Vdd)に遷移し、ハイサイドトランジスタMHはオフ状態となる。
同じく時刻t2に、ローサイド駆動信号SLがハイレベルからローレベルに遷移すると、第3トランジスタM3がオン、第4トランジスタM4がオフとなるためローサイドトランジスタMLのゲート電圧VgLは上昇する。
第2抵抗R2とローサイドトランジスタMLのゲート容量は時定数回路を構成するため、ゲート電圧VgLは、RC時定数に従って上昇していく。その結果、出力電圧Voutは、時刻t2に直ちにローレベル(0V)に遷移するのではなく、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間電圧VgLがしきい値電圧Vthを越えるまでほぼ一定値をとり、その後、緩やかに立ち下がる。このように、本実施の形態に係るドライバ回路100によれば、第2抵抗R2を設けたことにより、立ち下がり時間(遷移速度)を調節することができる。
さらに、電源ラインLvddからローサイドトランジスタMLのゲートに至る経路上に固定抵抗の第2抵抗R2を使用していることにより、上述した第1抵抗R1に関する説明と同様の理由により、ローサイドトランジスタMLのゲート容量の充電経路の抵抗成分をほぼ固定して、RC時定数を一定に保つことができ、回路動作を安定させることができる。
また、第2抵抗R2をポリシリコンで形成することにより、第2トランジスタM2のオン抵抗の温度依存性をキャンセルすることができる。この効果は、第2抵抗R2をMOSFETのオン抵抗で代用した場合には得ることはできない。
さらに、本実施の形態では、第2抵抗R2を、第3トランジスタM3よりも低電位側に配置していることにより、第3トランジスタM3のソース電圧は電源電圧Vddで固定されるため、第3トランジスタM3のオン抵抗を安定化することができ、RC時定数を一定に保つことにより、安定な回路動作が実現できる。
本発明は、第2抵抗R2を第3トランジスタM3よりも高電位側に配置することを除外するものではなく、高電位側に配置しても、所望の特性が得られる場合もある。
実施の形態にもとづき、本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎないことはいうまでもなく、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を離脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施の形態に係るドライバ回路およびそれを搭載する電子機器全体の構成を示す図である。 図1のドライバ回路の動作波形図である。
符号の説明
1・・・電子機器、2・・・コネクタ、3・・・DSP、4・・・ケーブル、5・・・信号伝送ライン、10・・・バッファ回路、12・・・信号生成部、14・・・ハイサイドドライバ回路、16・・・ローサイドドライバ回路、SH・・・ハイサイド駆動信号、SL・・・ローサイド駆動信号、MH・・・ハイサイドトランジスタ、ML・・・ローサイドトランジスタ、M1・・・第1トランジスタ、M2・・・第2トランジスタ、M3・・・第3トランジスタ、M4・・・第4トランジスタ、R1・・・第1抵抗、R2・・・第2抵抗、100・・・ドライバ回路。

Claims (10)

  1. 信号伝送ラインにハイレベルまたはローレベルの電圧を印加するドライバ回路であって、
    電源ラインと接地間に直列に接続されるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含み、2つのトランジスタの接続点が、前記信号伝送ラインに接続されるプッシュプル出力段と、
    前記信号伝送ラインを介して伝送すべき信号に応じて、前記ハイサイドトランジスタと前記ローサイドトランジスタが排他的にオンオフするように、ハイサイド駆動信号およびローサイド駆動信号を生成する信号生成部と、
    前記信号生成部から出力されたハイサイド駆動信号を、前記ハイサイドトランジスタの制御端子に供給して前記ハイサイドトランジスタのオン、オフを制御するハイサイドドライバ回路と、
    前記信号生成部から出力されたローサイド駆動信号を、前記ローサイドトランジスタの制御端子に供給して前記ローサイドトランジスタのオン、オフを制御するローサイドドライバ回路と、
    を備え、
    前記ハイサイドドライバ回路は、
    前記電源ラインと前記ハイサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第1トランジスタと、
    前記接地と前記ハイサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第2トランジスタおよび第1抵抗と、
    を含み、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタの制御端子に、前記ハイサイド駆動信号に応じた信号が供給されており、
    前記ローサイドドライバ回路は、
    前記電源ラインと前記ローサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第3トランジスタおよび第2抵抗と、
    前記接地と前記ローサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第4トランジスタと、
    を含み、前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの制御端子に、前記ローサイド駆動信号に応じた信号が供給されることを特徴とするドライバ回路。
  2. 前記第1抵抗を、前記第2トランジスタよりも高電位側に配置したことを特徴とする請求項1に記載のドライバ回路。
  3. 前記第2抵抗を、前記第3トランジスタよりも低電位側に配置したことを特徴とする請求項2に記載のドライバ回路。
  4. 前記第1抵抗は、前記第2トランジスタのオン抵抗の逆の温度特性を有し、
    前記第2抵抗は、前記第3トランジスタのオン抵抗の逆の温度特性を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のドライバ回路。
  5. ひとつの半導体基板上に一体集積化されたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のドライバ回路。
  6. USB(Universal Serial Bus)規格の信号伝送ラインを駆動するドライバ装置であって、
    信号伝送ラインごとに設けられた複数のドライバ回路を備え、
    前記複数のドライバ回路はそれぞれ、
    電源ラインと接地間に直列に接続されるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含み、2つのトランジスタの接続点が、前記信号伝送ラインに接続されるプッシュプル出力段と、
    前記信号伝送ラインを介して伝送すべき信号に応じて、前記ハイサイドトランジスタと前記ローサイドトランジスタが排他的にオンオフするように、ハイサイド駆動信号およびローサイド駆動信号を生成する信号生成部と、
    前記信号生成部から出力されたハイサイド駆動信号を、前記ハイサイドトランジスタの制御端子に供給して前記ハイサイドトランジスタのオン、オフを制御するハイサイドドライバ回路と、
    前記信号生成部から出力されたローサイド駆動信号を、前記ローサイドトランジスタの制御端子に供給して前記ローサイドトランジスタのオン、オフを制御するローサイドドライバ回路と、
    を含み、
    前記ハイサイドドライバ回路は、
    前記電源ラインと前記ハイサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第1トランジスタと、
    前記接地と前記ハイサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第2トランジスタおよび第1抵抗と、
    を含み、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタの制御端子に、前記ハイサイド駆動信号に応じた信号が供給されており、
    前記ローサイドドライバ回路は、
    前記電源ラインと前記ローサイドトランジスタの制御端子の間に直列に設けられた第3トランジスタおよび第2抵抗と、
    前記接地と前記ローサイドトランジスタの制御端子の間に設けられた第4トランジスタと、
    を含み、前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの制御端子に、前記ローサイド駆動信号に応じた信号が供給されることを特徴とするドライバ装置。
  7. 前記第1抵抗を、前記第2トランジスタよりも高電位側に配置したことを特徴とする請求項6に記載のドライバ装置。
  8. 前記第2抵抗を、前記第3トランジスタよりも低電位側に配置したことを特徴とする請求項6に記載のドライバ装置。
  9. 信号伝送ラインが接続されるコネクタと、
    前記コネクタに接続される信号伝送ラインを駆動する請求項1から3のいずれかに記載のドライバ回路と、
    前記信号伝送ラインから送信すべき信号を生成する信号処理部と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  10. USB規格の信号伝送ラインが接続されるコネクタと、
    前記コネクタに接続される信号伝送ラインを駆動する請求項6から8のいずれかに記載のドライバ装置と、
    前記信号伝送ラインから送信すべき信号を生成する信号処理部と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
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