JP2008040618A - 移転制約機器及びその不正移転防止方法 - Google Patents

移転制約機器及びその不正移転防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不正な移転による被害を確実に防止することが可能な移転制約機器及びその不正移転防止方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の移転制約機器としての超精密加工機10では、超精密加工機10が電波が届き難い屋内等に設置された場合であっても、そのような場所に搬入される前に検出した最新の緯度・経度データに基づいて、超精密加工機10が作動許容範囲に入ったか否かを判別し、作動許容範囲から外れていた場合に動作不能となるので、不正な移転による被害を確実に防止できると共に、不正な移転行為そのものを減らすことができる。また、超精密加工機10の位置を検出するために、GPSモジュール20を用いたので、緯度経度に基づいた比較的詳細な現在位置の検出が可能になる。
【選択図】図3

Description

本発明は、自由な移転が制約された移転制約機器及びその不正移転防止方法に関する。
従来、この種の移転制約機器として、法律により例えば所定の外国への輸出を禁止した超精密加工機や、契約により転売を禁止した機械等が挙げられる。この移転制約機器では、移転された場所で外部電源が投入されたときにGPS装置によって現在の位置を検出し、移転場所が予め設定された作動許容範囲から外れている場合に移転制約機器を動作不能にしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−44162号公報([0032]、第3図)
ところで、上記した従来の移転制約機器は、衛星からの電波が届き難い屋内に設置されることがある。特に、輸出が禁止されるような超精密加工機は、クリーンルームや恒温室等の電波環境が特に悪い部屋に設置されることが常である。このような場合、移転制約機器の設置場所をGPS装置によって検出することが困難となる為、不正な移転による被害を確実に防止することが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、不正な移転による被害を確実に防止することが可能な移転制約機器及びその不正移転防止方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る移転制約機器(10)は、外部から信号を受信して位置を検出可能な位置検出手段(20)と、位置検出手段(20)が検出した位置を記憶可能な位置記憶手段(22)と、位置検出手段(20)が検出した位置を位置記憶手段(22)に記憶させる位置データ蓄積制御部(16)と、位置記憶手段(22)に記憶された最新の位置が、予め設定した作動許容範囲から外れたか否かを判別する位置判別手段(S11)とを備え、最新の位置が作動許容範囲から外れた場合に、作動不能になるところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の移転制約機器(10)において、移転制約機器(10)を作動させるための電力を外部から受ける受電部(12J)と、受電部(12J)が外部から電力を受けているか否かを検出する受電検出手段(S1)と、外部から受電部(12J)への電力供給が停止している期間中に、位置検出手段(20)及び位置データ蓄積制御部(16)に電力を供給して作動させるための内部電源(23)とを備えたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の移転制約機器(10)において、位置データ蓄積制御部(16)は、外部から受電部(12J)への電力供給が停止している期間中に位置検出手段(20)が検出した位置を履歴にして位置記憶手段(22)に記憶させるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項2に記載の移転制約機器(10)において、位置データ蓄積制御部(16)は、位置検出手段(20)が検出した位置を位置記憶手段(22)に更新して記憶させるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項3又は4に記載の移転制約機器(10)において、外部から受電部(12J)への電力供給が停止している期間中は、位置検出手段(20)が間欠的に作動するように構成したところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の移転制約機器(10)において、加速度センサと、加速度センサが検出した加速度を2度積分して位置又は移動距離を検出可能な補助位置検出手段とを備え、位置データ蓄積制御部(16)は、補助位置検出手段の検出結果を位置記憶手段(22)に記憶させると共に、位置検出手段(20)により検出されかつ位置記憶手段(22)に記憶された最新の位置を、位置検出手段(20)による位置検出が不能になった後に位置記憶手段(22)に記憶された補助位置検出手段の検出結果を用いて補正し、位置判別手段(S11)は、その補正された最新の位置が作動許容範囲から外れたか否かを判別するように構成されたところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の移転制約機器(10)において、位置検出手段(20)は、衛星からの無線信号に基づいて位置検出を行うGPSモジュール(20)であるところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の移転制約機器(10)において、位置検出手段(20)は、作動許容範囲としての所定の受信エリアで受信可能な電波を受信したか否かを検出するように構成されたところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の移転制約機器(10)において、位置検出手段(20)は、作動許容範囲としての日本国内で受信可能なラジオ電波及び/又はテレビ電波及び/又は電波時計用電波及び/又はPHS用電波を受信したか否かを検出するように構成されたところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の移転制約機器(10)において、移転制約機器(10)を操作するための操作部(14)と、操作部(14)の操作に応じて数値演算を行う数値演算部(15)と、数値演算部(15)の演算結果に基づいて駆動される駆動部(19)とを備えてなり、操作部(14)の少なくとも一部を動作不能にすることで移転制約機器(10)を作動不能とするところに特徴を有する。
請求項11の発明に係る移転制約機器(10)の不正移転防止方法は、自由な移転が制約された移転制約機器(10)に、外部から信号を受信して位置を検出する位置検出手段(20)と、位置検出手段(20)が検出した位置を記憶する位置記憶手段(22)とを固定しておき、位置記憶手段(22)に記憶された最新の位置が予め設定した作動許容範囲から外れた場合に移転制約機器(10)を作動不能とするところに特徴を有する。
[請求項1及び11の発明]
請求項1及び11の発明に係る移転制約機器及びその不正移転防止方法によれば、移転制約機器が屋内等の電波が届き難い場所に設置された場合であっても、そのような場所に入る前に位置検出手段により検出されて位置記憶手段に記憶された最新の位置に基づいて、移転制約機器が作動許容範囲から外れたか否かを判別し、その最新の位置が予め設定した作動許容範囲から外れていた場合には、移転制約機器が作動不能となる。これにより、不正な移転による被害を確実に防止できると共に、不正な移転行為そのものを減らすことができる。
[請求項2の発明]
請求項2の構成によれば、外部から受電部への電力供給が停止している期間中は、位置検出手段及び位置データ蓄積制御部は内部電源から電力を受けて作動する。即ち、移転制約機器を移転させている期間中に移転制約機器の位置を検出し続け、検出された位置を位置記憶手段に記憶する。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、移転制約機器の移転先までの移動軌跡(運搬ルート)を知ることができる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、位置記憶手段が位置を記憶するために必要とする記憶容量を小さく抑えることができる。
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、内部電源の電力消費を抑えることができる。
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、位置検出手段による位置検出が移転の途中でできなくなった場合には、その前に位置検出手段が検出した最新の位置を補助位置検出手段の検出結果を用いて補正し、その補正された最新の位置が作動許容範囲から外れたか否かを判別する。これにより、位置検出手段が移転途中で外部からの信号を受信不能な状態になり、そのまま作動許容範囲から外れた場所に移転されたとしても、移転制約機器を作動不能として被害を防止することができる。
[請求項7の発明]
請求項7の移転制約機器では、移転制約機器の位置検出をGPSモジュールで行うから、緯度、経度に基づく比較的詳細な位置検出を行うことができる。
[請求項8の発明]
請求項8の移転制約機器では、位置検出手段が所定の受信エリアで受信可能な電波を受信したか否かに基づいて、作動許容範囲から外れたか否かを判別するので、GPSモジュールより低コストで位置検出を行うことができる。
[請求項9の発明]
請求項9の移転制約機器では、GPSモジュールより低コストで、日本国内から出たか否かを判別することができ、日本国外に輸出された場合に、移転制約機器を動作不能にすることができる。これにより、移転制約機器の不正な輸出行為の低減を図ることができる。
[請求項10の発明]
請求項10の移転制約機器では、操作部の少なくとも一部を動作不能にするから、不正に操作した者に、操作不能であることを知らしめることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1には、本発明の「移転制約機器」としての超精密加工機10が示されている。超精密加工機10は、加工機本体11に、コントローラ12をケーブル接続して備える。
加工機本体11は、その内部に図示しないワーク保持用治具と加工用ツールとを備え、これらワーク保持用治具又は加工用ツールは、例えばサーボモータ等の駆動部19(図2参照)によって駆動可能となっている。そして、コントローラ12から受けた指令値に基づいてワーク保持用治具又は加工用ツールが駆動され、ワーク保持用治具にセットされたワークに超精密加工が施される。
図1に示すように、コントローラ12の外面には、モニタ14A、操作キー14B及び各種スイッチ・摘み類14Cが備えられている。そして、例えば、操作キー14Bによってワークの加工形状の設定操作が行われる。また、コントローラ12の内部には、モニタ14Aに文字・画像を表示するために表示制御回路と、操作キー14B及び各種スイッチ・摘み類14Cの操作に応じた電気信号を生成して出力する操作信号出力回路とが備えられ、これらモニタ14A、操作キー14B及び各種スイッチ・摘み類14Cと、表示制御回路及び操作信号出力回路等を含めて図2に示したヒューマンインターフェース部14(以下、「HMI部14」という)が構成されている。なお、本実施形態では、このHMI部14が本発明に係る「操作部」に相当する。
コントローラ12のうち図2における符合15は、数値演算部であって、メモリ18から読み込んだワーク加工用プログラムを実行し、HMI部14からの出力信号に応じて、加工機本体11に備えたサーボモータ等の駆動部19に制御信号を出力する。これにより、HMI部14で設定した形状にワークが加工される。コントローラ12は通常、工場に備えられた外部電源40から電力を受けて作動しており、外部電源40からの電力供給が停止した場合には、バッテリー23(本発明の「内部電源」に相当する)から電力を受けて作動するようになっている。
さて、コントローラ12の外壁には、GPSモジュール20がケーブルにて固定されると共に、そのケーブルに含まれるGPSモジュール20の出力信号線がコントローラ12の内部に備えた位置監視部16(本発明の「位置データ蓄積制御部」に相当する)に電気接続されている。
GPSモジュール20は、衛星30(図4参照)からの無線信号によって自己の位置を検出し、その検出結果を緯度及び経度のデータで出力する。GPSモジュール20は通常、工場に備えられた外部電源40から電力を受けて作動しており、外部電源40からの電力供給が停止した場合には、バッテリー23から電力を受けて間欠的(例えば、数分毎)に作動するようになっている。また、バッテリー23による作動時にGPSモジュール20が出力した緯度・経度データは、フラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリ22(本発明の「位置記憶手段」に相当する)に記憶される。なお、超精密加工機10には、GPSモジュール20及びコントローラ12を、バッテリー23と外部電源40との何れか一方に選択的に接続する電源切替スイッチ24,26と、バッテリー23を充電するための充電回路25等が備えられている。
位置監視部16は、内蔵したメモリ17に初期位置のデータを記憶している。この初期位置のデータは、緯度及び経度のそれぞれの最大値と最小値とで構成されており、これら緯度及び経度の最大値と最小値の間に収まる領域として本発明に係る「作動許容範囲」が設定されている。ここで、超精密加工機10の製造メーカーは、例えば、その超精密加工機10の納入先である顧客の工場が作動許容範囲となるように、初期位置のデータを設定することができる。
また、位置監視部16は、図3に示した位置検査プログラムP1を所定の周期でメモリ17から読み込んで実行する。以下、図3を参照しつつ、超精密加工機10の動作を説明する。
位置監視部16は、コントローラ12に備えた受電部12Jが外部電源40から電力を受けているか否かを判別する(S1、本発明の「受電検出手段」に相当する)。ここで、例えば、超精密加工機10を移転先に向けて運搬する際には、外部電源40からの電力供給が停止されるが、この場合(S1でNO)には、電源切替スイッチ24,26が切り替わって(S2)コントローラ12及びGPSモジュール20が共にバッテリー23に接続される。これにより、外部電源40からの電力供給が停止されている期間(即ち、移転先への運搬中)も、位置監視部16は位置検査プログラムP1を実行し、GPSモジュール20は衛星30(図4参照)からの無線信号を受信して、超精密加工機10の現在位置の緯度・経度データを出力する。
次いで、GPSモジュール20から出力された緯度・経度データを位置監視部16が取得する(S3)。位置監視部16は、GPSモジュール20の出力データから超精密加工機10の現在位置を認識できるか否かをチェックする(S4)。超精密加工機10の現在位置を認識できた場合には(S4でYES)、その緯度・経度データを不揮発性メモリ22に記憶し(S5)、データ蓄積フラグをONにする(S6)。そして、外部電源40からの電力供給が停止されている期間(バッテリー23による作動時)は、上記ステップS1〜S6の処理を繰り返し実行し、その都度、GPSモジュール20から取得した緯度・経度データを不揮発性メモリ22に記憶する。ここで、不揮発性メモリ22には、GPSモジュール20によって取得された全ての緯度・経度データが履歴にして記憶される。
超精密加工機10が、製造メーカーが認知した顧客の工場に納入され、そこで外部電源40が投入されると、GPSモジュール20及びコントローラ12の電源が、共にバッテリー23から外部電源40へと切り替わる(S7)。
次いで、データ蓄積フラグがチェックされ(S8)、データ蓄積フラグがOFF(S8でNO)、即ち、不揮発性メモリ22に緯度・経度データが一切記憶されていない場合には、GPSモジュール20から出力された現在の緯度・経度データを取得する(S14)。次いで、GPSモジュール20の出力データから超精密加工機10の現在位置を認識できるか否かをチェックし(S15)、超精密加工機10の現在位置を認識できた場合(S15でYES)には、初期位置のデータと超精密加工機10の現在位置とを比較する(S11、本発明の「位置判別手段」に相当する)。即ち、超精密加工機10の現在位置が作動許容範囲から外れているか否かを判別する。なお、GPSモジュール20の出力データから超精密加工機10の現在位置を認識できない場合(S15でNO)には、HMI部14の操作を禁止した状態でステップS1の処理に戻る。
超精密加工機10の現在位置が作動許容範囲に入っている場合(S12でNO)、即ち、初期位置のデータとしての緯度及び経度の最大値と最小値の間に、現在位置が収まっている場合には、HMI部14の操作を許可した上でステップS1の処理に戻る。これにより、HMI部14の操作により、例えば数値演算部15及び加工機本体11に給電が開始され、超精密加工機10が動作可能になり、ワークに所定の超精密加工を施すことができる。
これに対し、作動許容範囲から外れた場所、例えば、超精密加工機10の輸出を禁止した外国、又は、超精密加工機10の製造メーカーが使用を望まない会社等に、超精密加工機10が不正に移転された場合は以下のようである。不正な移転先で超精密加工機10の外部電源40を投入すると、超精密加工機10の現在位置が作動許容範囲から外れていると判定される(S12のYES)。すると、HMI部14の一部が破壊(例えば、プログラムが消去)されてHMI部14を操作することができなくなり(S13)、超精密加工機10が動作不能になる。
ところで、超精密加工機10は、通常、衛星30からの電波が届き難い屋内に設置されるため、GPSモジュール20では設置場所の位置検出を行えない事態が生じ得るが、超精密加工機10が屋外にあるときは、GPSモジュール20により位置検出を確実に行うことができる。そこで、本実施形態の超精密加工機10では、外部電源40による電力供給が停止されている期間中、即ち、超精密加工機10が屋外を移動している期間中にGPSモジュール20によって検出された緯度・経度データに基づいて、超精密加工機10が作動許容範囲か否かを判別する。
具体的には、データ蓄積フラグがON(S8でYES)、即ち、不揮発性メモリ22に緯度・経度データが蓄積されている場合には、それら緯度・経度データのうち、最新の緯度・経度データを位置監視部16が取り込んで(S9)、データ蓄積フラグをOFF(S10)し、取り込んだ最新の緯度・経度データと初期位置のデータとを比較する(S11)。ここで、データ蓄積フラグをOFFに切り替えるときに、不揮発性メモリ22の記憶内容をクリアするようにしてもよい。
そして、最新の(屋内に搬入される直前に取得された)緯度・経度データが作動許容範囲に入っている場合には(S12のNO)、HMI部14の操作を許可した上でステップS1の処理に戻る。これにより、上述の如くワークに所定の超精密加工を施すことが可能となる。
これに対し、最新の緯度・経度データが作動許容範囲から外れている場合(S12のYES)には、上述の如くHMI部14を操作不能とし(S13)、超精密加工機10を動作不能とする。
このように、本実施形態の超精密加工機10によれば、超精密加工機10が電波が届き難い屋内等に設置された場合であっても、そのような場所に搬入される前に検出した最新の緯度・経度データに基づいて、超精密加工機10が作動許容範囲に入ったか否かを判別し、作動許容範囲から外れていた場合に動作不能となるので、不正な移転による被害を確実に防止できると共に、不正な移転行為そのものを減らすことができる。また、超精密加工機10の位置を検出するために、GPSモジュール20を用いたので、緯度経度に基づいた比較的詳細な現在位置の検出が可能になる。しかも、GPSモジュール20は、バッテリー23と接続されたときに間欠的に作動するように構成されたので、バッテリー23の電力消費を抑えることができる。また、位置監視部16は、HMI部14を動作不能にするから、不正に操作した者に、操作不能であることを知らしめることができる。
また、不揮発性メモリ22には、外部電源40から電力を受けていない期間に、GPSモジュール20により検出された全ての緯度・経度データが履歴にして記憶されているから、それら緯度・経度データから超精密加工機10の移動軌跡(運搬ルート)を知ることが可能になる。
[第2実施形態]
この第2実施形態は、位置検査プログラムP1の内容が上記第1実施形態と異なる。即ち、図5に示すように、外部電源40からの電力供給が開始された場合(S1でYES)には、電源を切り替えた(S7)後で、GPSモジュール20から出力された現在の緯度・経度データを取得する(S14)。次いで、GPSモジュール20の出力データから超精密加工機10の現在位置を認識できるか否かをチェックし(S15)、超精密加工機10の現在位置を認識できた場合には(S15でYes)、初期位置のデータと超精密加工機10の現在位置とを比較する(S11)。
これに対し、超精密加工機10が屋内や障害物の陰など、衛星30からの電波が届き難い場所に設置されたことにより現在位置を認識できない場合(S15でNO)には、データ蓄積フラグをチェックし(S8)、データ蓄積フラグがON(S8でYES)、即ち、不揮発性メモリ22に緯度・経度データが蓄積されている場合には、それら緯度・経度データのうち最新の緯度・経度データを位置監視部16が取り込んで(S9)、データ蓄積フラグをOFF(S10)し、取り込んだ最新の緯度・経度データと初期位置のデータとを比較する(S11)。以下、第1実施形態と同様に、緯度・経度データが作動許容範囲に入っている場合(S12のNO)には、HMI部14の操作を許可し、作動許容範囲から外れている場合(S12のYES)には、HMI部14の操作を禁止して(S13)、超精密加工機10を動作不能とする。その他の構成は、上記第1実施形態と同じであるので、同一部位には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態のように、超精密加工機10の移転場所で、GPSモジュール20によって現在位置が検出できた場合には、その現在位置が作動許容範囲か否かを判別し、GPSモジュール20によって現在位置を検出できなかった場合には、不揮発性メモリ22に記憶された最新の位置を取り込んで、その最新の位置が作動許容範囲か否かを判別するようにしてもよい。
[第3実施形態]
この第3実施形態は、位置検査プログラムP1の内容が上記第1実施形態と異なる。即ち、図6に示すように、GPSモジュール20によって検出された緯度・経度データが作動許容範囲外であると判断された場合(S12でYES)には、パスワードの入力が求められ(S16)、不適切なパスワードが入力された場合(S17でNo)には、HMI部14が起動が禁止される(S13)一方、正規のパスワードが入力された場合(S17でYES)には、HMI部14の起動が許可される。その他の構成は、上記第1実施形態と同じであるので、同一部位には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態によれば、不正移転を行っていない場合、例えば、超精密加工機10の製造メーカーが認知した納入先の顧客が、新規に建てた工場に超精密加工機10を移転したことで作動許容範囲から外れた場合には、製造メーカーに担当者の派遣を依頼し、正規のパスワードの入力により、応急措置的に超精密加工機10が動作可能になる。そして、恒久的な対策として、例えば、超精密加工機10のメモリ17に記憶された初期位置(作動許容範囲)のデータを変更する等の処置を施せばよい。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態では、移転制約機器の一例として超精密加工機10を例示したが、移転制約機器は、超精密加工機等の工作機械に限定されるものではなく、パソコン、ラジオ、テレビ等の電化製品、自動車、飛行機、建機、ロボット等も移転制約機器に含まれる。
(2)前記実施形態のGPSモジュール20に代えて、例えば、日本国内で受信可能なラジオ電波、テレビ電波、電波時計用電波又はPHS用電波を受信したか否かに基づいて、超精密加工機10の現在位置が日本国内か否かを検出するようにしてもよい。これにより、GPSモジュールより低コストで、超精密加工機10の位置が日本国内か否かを検出することができ、不正に輸出された場合に、超精密加工機10を動作不能にすることができる。
(3)前記実施形態のGPSモジュール20に加えて、加速度センサと、加速度センサが検出した加速度を2度積分して位置又は移動距離を検出可能な補助位置検出手段とを備えた構成として以下のように動作させてもよい。
即ち、位置監視部16は、補助位置検出手段の検出結果を、GPSモジュール20の緯度・経度データと共に、不揮発性メモリ22に記憶させると共に、GPSモジュール20により検出された最新の位置を、GPSモジュール20による位置検出が不可能となった後に不揮発性メモリ22に記憶された補助位置検出手段の検出結果を用いて補正し、その補正された最新の位置が作動許容範囲から外れたか否かを判別するようにしてもよい。
このようにすれば、GPSモジュール20が運搬の途中で電波を受信できない状態になり、そのまま作動許容範囲から外れた場所に移転されたとしても、超精密加工機10を作動不能として被害を防止することができる。
(4)前記実施形態では、外部電源40からの電力供給が停止されている期間中に取得された全ての緯度・経度データを不揮発性メモリ22に記憶していたが、緯度・経度データを更新して記憶する(最新の緯度・経度データだけを記憶する)ようにしてもよい。このようにすれば、不揮発性メモリ22が緯度・経度データを蓄積するために必要とするメモリ容量を小さく抑えることができる。
(5)前記実施形態では、HMI部14の一部を破壊することで、超精密加工機を動作不能としていたが、コントローラ12のうちHMI部14以外の部分(例えば数値演算部15)や、加工機本体11の一部を破壊することで動作不能としてもよい。
(6)前記実施形態において、位置監視部16とHMI部14との間の信号線やGPSモジュール20と位置監視部16との間の信号線を切断する等の不正行為が行われた場合には、超精密加工機10が動作不能になる構成にしてもよい。これにより、不正移転をより確実に防止することができる。
(7)作動許容範囲を複数段階に分け、各段階毎に、移転制約機器の動作不能な処理を異ならせてもよい。例えば、日本国内の所定の会社の工場を第1の作動許容範囲とすると共に、日本国自体を第2の作動許容範囲とし、第1の作動許容範囲を外れかつ第2の作動許容範囲内であれば、パスワードの入力を条件に動作させることができる程度に移転制約機器を動作不能とし、第2の作動許容範囲を外れた場合には、移転制約機器の一部を破壊して再起不能とするように構成してもよい。
(8)上記実施形態では、GPSモジュール20から出力された緯度・経度データを位置監視部16に一旦取り込んでから、不揮発性メモリ22に記憶するようにしていたが、GPSモジュール20から出力された緯度・経度データを不揮発性メモリ22に直接記憶させるようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る超精密加工機の斜視図 超精密加工機のブロック図 位置検査プログラムのフローチャート 超精密加工機が移転した状態の斜視図 第2実施形態に係る位置検査プログラムのフローチャート 第3実施形態に係る位置検査プログラムのフローチャート
符号の説明
10 超精密加工機
12 コントローラ
12J 受電部
14 ヒューマンインターフェース部(操作部)
15 数値演算部
16 位置監視部(位置データ蓄積制御部)
19 駆動部
20 GPSモジュール(位置検出手段)
22 不揮発性メモリ(位置記憶手段)
23 バッテリー(内部電源)
30 衛星

Claims (11)

  1. 外部から信号を受信して位置を検出可能な位置検出手段と、
    前記位置検出手段が検出した位置を記憶可能な位置記憶手段と、
    前記位置検出手段が検出した位置を前記位置記憶手段に記憶させる位置データ蓄積制御部と、
    前記位置記憶手段に記憶された最新の位置が、予め設定した作動許容範囲から外れたか否かを判別する位置判別手段とを備え、
    前記最新の位置が前記作動許容範囲から外れた場合に、作動不能になることを特徴とする移転制約機器。
  2. 移転制約機器を作動させるための電力を外部から受ける受電部と、
    前記受電部が外部から電力を受けているか否かを検出する受電検出手段と、
    外部から前記受電部への電力供給が停止している期間中に、前記位置検出手段及び前記位置データ蓄積制御部に電力を供給して作動させるための内部電源とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の移転制約機器。
  3. 前記位置データ蓄積制御部は、外部から前記受電部への電力供給が停止している期間中に前記位置検出手段が検出した位置を履歴にして前記位置記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2に記載の移転制約機器。
  4. 前記位置データ蓄積制御部は、前記位置検出手段が検出した位置を前記位置記憶手段に更新して記憶させることを特徴とする請求項2に記載の移転制約機器。
  5. 外部から前記受電部への電力供給が停止している期間中は、前記位置検出手段が間欠的に作動するように構成したことを特徴とする請求項3又は4に記載の移転制約機器。
  6. 加速度センサと、
    前記加速度センサが検出した加速度を2度積分して位置又は移動距離を検出可能な補助位置検出手段とを備え、
    前記位置データ蓄積制御部は、前記補助位置検出手段の検出結果を前記位置記憶手段に記憶させると共に、前記位置検出手段により検出されかつ前記位置記憶手段に記憶された最新の位置を、前記位置検出手段による位置検出が不能になった後に前記位置記憶手段に記憶された前記補助位置検出手段の検出結果を用いて補正し、前記位置判別手段は、その補正された最新の位置が前記作動許容範囲から外れたか否かを判別するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の移転制約機器。
  7. 前記位置検出手段は、衛星からの無線信号に基づいて位置検出を行うGPSモジュールであること特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の移転制約機器。
  8. 前記位置検出手段は、前記作動許容範囲としての所定の受信エリアで受信可能な電波を受信したか否かを検出するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の移転制約機器。
  9. 前記位置検出手段は、前記作動許容範囲としての日本国内で受信可能なラジオ電波及び/又はテレビ電波及び/又は電波時計用電波及び/又はPHS用電波を受信したか否かを検出するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の移転制約機器。
  10. 前記移転制約機器を操作するための操作部と、前記操作部の操作に応じて数値演算を行う数値演算部と、前記数値演算部の演算結果に基づいて駆動される駆動部とを備えてなり、前記操作部の少なくとも一部を動作不能にすることで前記移転制約機器を作動不能とすることを特徴とするを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の移転制約機器。
  11. 自由な移転が制約された移転制約機器に、外部から信号を受信して位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段が検出した位置を記憶する位置記憶手段とを固定しておき、前記位置記憶手段に記憶された最新の位置が予め設定した作動許容範囲から外れた場合に前記移転制約機器を作動不能とすることを特徴とする移転制約機器の不正移転防止方法。
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