JP2008038193A - ラック用棒鋼、ラック、ラックアンドピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック用として好適な棒鋼を提供する。
【解決手段】炭素(C)の含有率が0.30質量%以上0.50質量%以下、クロム(Cr)の含有率が0.10質量%以上1.20質量%以下、珪素(Si)の含有率が0.10質量%以上0.50質量%以下、マンガン(Mn)の含有率が0.20質量%以上2.00質量%以下、残部鉄(Fe)および不可避的不純物である棒状の鋼材を、所定の直径(D)および長さの丸棒となるように加工した後、焼入れと焼戻しを施す。丸棒(ラック用棒鋼)の断面円の中心から直径の1/4となる範囲(D/4領域)に存在する炭化物の最大寸法を2.0μm以下とし、前記範囲の硬さをHv170〜270とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラックの製造に使用する、歯を形成する前の棒鋼(棒状鋼材)に関する。
ラックアンドピニオン式ステアリング装置の一例を図2に示す。ラックアンドピニオン式ステアリング装置では、上端部にステアリングホイール10が固定されたステアリング軸11が、ステアリング軸用ハウジング12の内部に、軸心を中心に回転自在に支承されている。また、ステアリング軸用ハウジング12は、下部を車両の前方に向けて傾斜した姿勢で、車室内部の所定位置に固定されている。
ステアリング軸11の回転を左右の転舵輪15,15の運動に変換するラックアンドピニオン機構は、軸方向に移動可能なラック21と、ラック21の軸心に対して斜めに支承されラック21の歯に噛み合う歯を備えたピニオン22と、ラック21及びピニオン22を支承する筒状のラック用ハウジング23と、で構成されている。そして、ラックアンドピニオン機構は、その長手方向が車両の幅方向に沿うようにして、車両の前部のエンジンルーム内にほぼ水平に配置されている。
また、ピニオン22の上端部とステアリング軸11の下端部とは、2個の自在継手25,26で連結されている。さらに、ラック21の両端部には、転舵輪15,15が連結されている。
このラックアンドピニオン式ステアリング装置では、運転者によりステアリングホイール10に操舵トルク(回転力)が加えられると、ステアリング軸11が回転する。前記操舵トルクは、ステアリング軸11に取り付けられた図示しないトーションバーにより検出され、検出された操舵トルクに基づいて、電動モータ13の出力(操舵を補助する回転力)が制御される。
電動モータ13の出力は、ステアリング軸11の中間部分に供給され(ピニオン22に供給されるようにしてもよい)、前記操舵トルクと合わされて、ラックアンドピニオン機構によって転舵輪15,15を駆動する運動に変換される。
このようなラックアンドピニオン式ステアリング装置は、ラックが破損すると、ステアリングホイールによる操舵ができなくなるため、例えば自動車が縁石に乗り上げた場合でも大きく破損しない程度の、高い耐衝撃性と曲げ強度を有することが要求されている。
このような要求を満足させることを目的として、下記の特許文献1には、耐摩耗性と耐衝撃性に優れ、しかも曲げ強度が高く、亀裂が発生した場合でも亀裂の進展や貫通を防止できる、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック用の棒状鋼材(ステアリングラック用棒鋼)が提案されている。
特開2004−353005号公報
本発明の課題は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック用として好適な、特許文献1とは異なる棒鋼を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のラック用棒鋼は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラックの製造に使用する、歯を形成する前の棒鋼であって、炭素(C)の含有率が0.30質量%以上0.50質量%以下、クロム(Cr)の含有率が0.10質量%以上1.20質量%以下、珪素(Si)の含有率が0.10質量%以上0.50質量%以下、マンガン(Mn)の含有率が0.20質量%以上2.00質量%以下、残部鉄(Fe)および不可避的不純物である鉄鋼材料からなる素材を、所定の直径(D)および長さの丸棒となるように加工するとともに、焼入れと焼戻しが施されて得られ、丸棒の断面円の中心から直径の1/4となる範囲(D/4領域)に存在する炭化物の最大寸法が2.0μm以下であり、前記範囲の硬さがHv170〜270であることを特徴とする。
ここで、「炭化物の最大寸法」とは、棒鋼の切断面を顕微鏡で観察したときに見える炭化物の平面形状のうち、アスペクト比が2.0以下のものの長手方向の寸法(円形の場合は直径、楕円形の場合は長軸、長方形の場合は長辺)の最大値を意味する。
このラック用棒鋼にD/4領域まで至る深さで歯が形成された後に、歯に高周波焼入れを施すことで得られたラックは、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラックとして使用した場合に、耐摩耗性と耐衝撃性に優れ、曲げ強度が高く、亀裂が発生した場合でも亀裂の進展や貫通を防止できる。
D/4領域に存在する炭化物の最大寸法が2.0μmを超えると、曲げ荷重がラックに加わったときに、炭化物周辺に生じる応力が大きいためボイドが発生し易く、曲げ強度が不十分となる。D/4領域に存在する炭化物の最大寸法は、0.5μm以下であることが好ましい。また、D/4領域の硬さがHv170未満であると、曲げ強度が不十分となる。D/4領域の硬さがHv270を超えると、亀裂が進展して割れが発生し易くなる。曲げ強度と耐割れ性を両立するために、D/4領域の硬さはHv200〜240であることが好ましい。
使用する鉄鋼材料の合金成分の含有率は、以下の理由で上述の範囲とした。
炭素(C)の含有率が0.30質量%未満であると、このラック用棒鋼に形成された歯の強度が不十分となる。そのため、炭素(C)の含有率は0.30質量%以上とし、好ましくは0.40質量%以上とする。ただし、炭素(C)の含有率が0.50質量%を超えると、歯を形成するための十分な切削性が得られなくなるとともに、ラックとして十分な耐摩耗性が得られなくなる。
クロム(Cr)の含有率が0.10質量%未満であると、焼き入れ性および焼戻し軟化抵抗性を高くする作用と、高硬度の微細な炭化物を形成する作用が、実質的に得られない。また、クロム(Cr)にはフェライトを強化する作用があり、クロム(Cr)の含有率が1.20質量%を超えると、十分な耐衝撃性が得られなくなる。そのため、クロム(Cr)の含有率は1.20質量%以下とし、好ましくは0.20質量%以下とする。
珪素(Si)は、マトリックスに固溶して強度を高くする作用を有するが、その含有率が0.10質量%未満であると、この作用が実質的に得られない。また、珪素(Si)の含有率が0.50質量%を超えると、フェライトを固溶強化する作用が強くなって、耐衝撃性が低下する。
マンガン(Mn)は、製鋼時に脱酸剤として添加される元素であり、焼入れ性を向上させる作用を有するが、その含有率が0.20質量%未満であると、この作用が実質的に得られない。また、マンガン(Mn)の含有率が2.00質量%を超えると、フェライトを固溶強化する作用が強くなって、耐衝撃性が低下する。
本発明によれば、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラック用として好適な、特許文献1とは異なる棒鋼が提供される。そして、この棒鋼にD/4領域まで至る深さで歯が形成された後に、歯に高周波焼入れを施すことで、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラックとして使用した場合に、耐摩耗性と耐衝撃性に優れ、曲げ強度が高く、亀裂が発生した場合でも亀裂の進展や貫通を防止できるラックが得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
炭素(C)の含有率が0.45質量%、クロム(Cr)の含有率が0.20質量%、珪素(Si)の含有率が0.20質量%、マンガン(Mn)の含有率が0.80質量%であり、残部が鉄(Fe)および不可避的不純物である鉄鋼材料からなる「S45C」に相当する直径30mm、長さ800mmの棒状の素材を、先ず、下記の表1に示す各条件で熱処理した。なお、全サンプルで、焼入れ加熱時間は30分であり、焼入れは油焼入れで行った。
次に、熱処理後の素材をピーリング加工で直径27.5mm、長さ700mmの丸棒とした。この丸棒(ラック用棒鋼)を長さ方向に垂直に切断し、円形の切断面を鏡面に研磨した。この切断面の「D/4領域」(図1参照)の最外周部分の硬さを、ビッカース硬度計で測定した。その結果を下記の表1に併せて示す。
また、鏡面に研磨された切断面をナイタル(3%硝酸+97%エタノール溶液)で腐食し、腐食面を光学顕微鏡で観察した。この観察を「D/4領域」の50視野で行い、各視野で見える炭化物の平面形状のうち、アスペクト比が2.0以下のものの長手方向の寸法(円形の場合は直径、楕円形の場合は長軸、長方形の場合は長辺)を測定し、50視野における最大値を調べて、これを「炭化物の最大寸法」とした。その結果を下記の表1に併せて示す。
次に、前述のピーリング加工で得られた直径27.5mm、長さ700mmの丸棒に、切削加工で歯を形成した後、高周波焼入れを施してラックを作製した。
このラックの長さ方向中央部にピニオン軸のピニオンを螺合し、ピニオン軸の両端を固定した状態で、ラックの両端を同じ側に引っ張ることでピニオン螺合部を中心にラックを30°曲げる試験を行った。この試験で30°曲げた結果ラックが破断した場合を不合格として表1に「×」で、亀裂は入ったが破断には至らなかった場合を合格として表1に「○」で示した。
Figure 2008038193
この結果から、D/4領域に存在する炭化物の最大寸法が2.0μm以下であり、D/4領域の最外周部分の硬さがHv170〜270であるNo. 2〜7,9〜14,18〜21,23〜26のラックは、耐割れ性に優れているが、これらの範囲を外れるNo. 1,8,15〜17,22のラックは、耐割れ性に劣ることが分かる。
また、D/4領域に存在する炭化物の最大寸法が2.0μm以下であり、D/4領域の最外周部分の硬さがHv170〜270であるラックは、焼入れ加熱温度を780〜860℃にし、焼戻しを温度680〜720℃で21分以上40分以下の時間行うことにより得ることができる。
これに対して、焼入れ加熱温度を780〜860℃にし、焼戻し温度を680〜720℃とした場合、焼戻し時間が10分以下であると、D/4領域の最外周部分の硬さがHv270を超え、焼戻し時間が60分を超えると、D/4領域に存在する炭化物の最大寸法が2.1μm以上となる。
また、焼戻し温度を680〜720℃にすることで、「D/4領域に存在する炭化物の最大寸法が2.0μm以下で、D/4領域の最外周部分の硬さがHv170〜270」を短い焼戻し時間で得ることができる。焼戻し温度が680℃より低いと焼戻しに時間がかかり、焼戻し温度が720℃より高いと「D/4領域に存在する炭化物の最大寸法が2.0μm以下で、D/4領域の最外周部分の硬さがHv170〜270」を得ることが難しい。
本発明の棒鋼を示す断面図である。 ラックアンドピニオン式ステアリング装置の一例を示す図である。
符号の説明
11 ステアリング軸
10 ステアリングホイール
12 ステアリング軸用ハウジング
15 転舵輪
21 ラック
22 ピニオン
23 ラック用ハウジング
25 自在継手
26 自在継手

Claims (3)

  1. ラックアンドピニオン式ステアリング装置のラックの製造に使用する、歯を形成する前の棒鋼であって、
    炭素(C)の含有率が0.30質量%以上0.50質量%以下、クロム(Cr)の含有率が0.10質量%以上1.20質量%以下、珪素(Si)の含有率が0.10質量%以上0.50質量%以下、マンガン(Mn)の含有率が0.20質量%以上2.00質量%以下、残部鉄(Fe)および不可避的不純物である鉄鋼材料からなる素材を、
    所定の直径(D)および長さの丸棒となるように加工するとともに、焼入れと焼戻しが施されて得られ、丸棒の断面円の中心から直径の1/4となる範囲(D/4領域)に存在する炭化物の最大寸法が2.0μm以下であり、前記範囲の硬さがHv170〜270であることを特徴とするラック用棒鋼。
  2. 請求項1のラック用棒鋼にD/4領域まで至る深さで歯が形成された後に、歯に高周波焼入れが施されて得られたラック。
  3. 請求項2記載のラックを有するラックアンドピニオン機構を備えているラックアンドピニオン式ステアリング装置。
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