JP2008037814A - 抗ウイルス材及び環境反応型抗ウイルス材 - Google Patents

抗ウイルス材及び環境反応型抗ウイルス材 Download PDF

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Abstract

【目的】ヒドロキシルラジカルの発生及びウイルスの不活性化に関する新規な科学的事実に基ずく抗ウイルス材を提供する。
【構成】抗ウイルス材は、有効な組み合わせによる金属酸化物粉末と水酸化物との反応によるヒドロキシルラジカルによりウイルスが不活性化される。
【効果】ウイルスとして、例えば、インフルエンザウイルス、コロナウイルス、フラビウイルス、ピコルナウイルス、カリシウイルス、フィロウイルス、ラブドウイルス、パラミクソウイルス、ヘルペスウイルス、パピローマウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、バルボウイルス、レトロウイルス、ヘパドナウイルス等が確実・明瞭に不活性化される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒドロキシルラジカルが各種ウイルスを不活性にするという本発明で見出された科学的事実を基礎として、ウイルスをヒドロキシルラジカルによって確実・明瞭に不活性にする抗ウイルス材及び環境反応型抗ウイルス材に関する。
従来の抗ウイルス剤は、ウイルスの不活性機構が不明瞭で不活性発現の確率が低く、抗ウイルス剤を対象ウイルスに適用する手段(以下において、適用手段と略称する)にも制約が多々存在する。不活性機構が比較的に明瞭とされるイオン方式及びガス方式による下記(a)及び(b)の抗ウイルス剤においても、ウイルス不活性の効果が不明瞭で、適用手段の内容及び種類に制約が存在する点は同様である。
(a)抗ウイルス活性を有する第四アンモニウム塩基等の陽イオン基と炭化水素鎖(例えば、飽和脂肪酸)との二成分系の抗ウイルス剤が提案されている(特許文献1を参照)。
ウイルス不活性機構が、炭化水素鎖によって疎水性のウイルス・エンベロープをひき寄せて、ウイルス近傍の陽イオン基によりエンベロープのウイルス(パラミクソウイルス、コロナウイルス、ポックスウイルス等)を不活性にするので、不活性の確率が低い(特許文献1を参照)。
また、抗ウイルス剤は、抗ウイルス剤を共有結合で布に固定して、その布から防護製品、医療従業者着用衣(創傷カバー、火傷カバー)及び患者治療用品(縫合糸、包帯)等にするので、適用手段に制約がある(特許文献1を参照)。
(b)漂白剤、消毒剤等として広く使用される二酸化塩素ガスによりカビ、細菌、ウイルスを不活性にする抗ウイルス剤が提案されている(特許文献2を参照)。
しかし、ウイルス不活性化機構が、亜塩素酸アニオン源(亜塩素酸塩等)を混和した親水性材料を疎水性粒子内部に含ませて、疎水性粒子に吸着の水分を疎水性粒子内部に取り込んで、亜塩素酸塩等を加水分解してヒドロニウムイオンを放出させて疎水性粒子中の亜塩素酸アニオンと反応させて放出される酸化塩素ガスによってウイルスを不活性にするので、ウイルスを不活性にする確率が不明で、適用手段の適用範囲が狭い(特許文献2を参照)。
特許文献1 特許第3222471号公報
特許文献2 特許第3547140号公報
従来の抗ウイルス剤は、イオン方式、ガス方式及びその他の方式による場合であっても、不活性化機構の内容が不明瞭で、ウイルスを不活性にする確率が不明で、適用手段に制約があった。
なお、以下の本発明の説明で使用する「適用手段」も、従来技術の抗ウイルス剤の適用手段と同様の意味で使用している。
そこで、ウイルスの不活性化機構及びウイルスを具体的に不活性にする手段が、本発明者によって実験により詳細に検討されてウイルスの不活性化に関して科学的事実がいくつか見出されて本発明が得られた。
第一の本発明は、以下(A)を主要な目的とし、(B)〜(D)をも目的とする。
(A)本発明は、ヒドロキシルラジカルによってウイルスを不活性にする抗ウイルス材を提供すること、を目的とする。
(B)本発明は、ウイルスの不活性化機構が明瞭で、ウイルスを不活性にする確率が著しく高い抗ウイルス材を提供すること、をも目的とする。
(C)本発明は、ヒドロキシルラジカル発生の制御が可能な抗ウイルス材を提供すること、をも目的とする。
(D)本発明は、抗ウイルス材の適用手段が制約されない抗ウイルス材を提供すること、をも目的とする。
第二の本発明は、第一の本発明と同様の目的に加えて、ヒドロキシルラジカル発生源の成分の1つである金属酸化物のみだけでウイルスを不活性にする抗ウイルス材を提供すること、を目的とする。
第一の本発明(請求項1に記載の本発明)による抗ウイルス材は、ウイルスを不活性にするヒドロキシルラジカルの発生を可能にする金属酸化物粉末と水酸化物とを備えていること、を特徴とする。
第二の本発明(請求項2に記載の本発明)による環境反応型抗ウイルス材は、水酸化物との反応でウイルスを不活性にするヒドロキシルラジカルの発生を可能にする金属酸化物粉末を備えて、ウイルスが存在する環境下の水酸化物との反応でウイルスを不活性にするヒドロキシルラジカルを発生させて使用するものであること、を特徴とする。
第一の本発明によれば、下記(イ)〜(ホ)等に代表される効果が得られる。
(イ)各種ウイルスがヒドロキシルラジカルによって不活性にされる。
なお、「ウイルスの不活性」は、ウイルスの活性(機能)を停止・消滅させる意味で使用している。
(ロ) ラジカルの分子集団をウイルスに接触させる等してウイルスを不活性にするので、ウイルスを不活性にする確率が高く、ウイルスが存在する環境に制約されることなくウイルスを不活性にすることができる。
(ハ)ヒドロキシルラジカルの発生は、金属酸化物粉末及び水酸化物の化学的特性に由来の化学的反応因子と、金属酸化物粉末の「粉末」に由来の物理的反応因子により影響されるので、それらの因子の制御によりウイルスを不活性にするのに適するヒドロキシルラジカル量に制御可能になる。
(ニ)金属酸化物粉末及び水酸化物として人体・環境に適合可能なものが使用可能である。
(ホ)金属酸化物粉末の粉末条件(例えば、比表面積・粒径・粒径分布等)の制御によって、ヒドロキシルラジカル発生をウイルスの不活性化に最適化することが可能になる。
第二の本発明によれば、第一の本発明と同様の効果に加えて、以下等に代表される効果が得られる。
すなわち、ウイルスが存在する環境下に水酸化物が存在すれば、容易にウイルスを不活性にできることである。
〔本発明の概要〕:
本発明(第一及び第二の本発明)は、ヒドロキシルラジカルによるウイルスの不活性化について本発明者によって新たに見出された下記(1)〜(6)等の科学的事実を基礎にしている。
(1)ヒドロキシルラジカルは、単独でウイルスを不活性にする効果が大きいという事実である。
(2)ヒドロキシルラジカル以外の活性酸素は、単独でウイルスを不活性にする効果が存在しないか、存在しても小さいという事実である。
(3)ヒドロキシルラジカルは、そのウイルス不活性化機構が有効に働く各種のウイルスを不活性にすることができるという事実である。
(4)ヒドロキシルラジカルは、金属酸化物粉末と水酸化物との組み合わせ及び反応制御によって、ウイルスを不活性にする効果を増大させることが可能になるという事実である。
(5)ウイルスを不活性にするヒドロキシルラジカルの発生には、金属酸化物粉末の表面状態が影響を与えるという事実である。
〔第一の本発明〕:
第一の本発明による抗ウイルス材は、ウイルスの不活性化に有効なヒドロキシルラジカル発生を可能にする金属酸化物粉末と水酸化物を備えてなる。
<金属酸化物粉末>:
金属酸化物粉末は、水酸化物との反応でヒドロキシルラジカル発生が可能であって、天然系(代表的には、鉱物に含有)若しくは合成系の一種若しくは複数種の金属酸化物粉末からなる。天然系金属酸化物粉末は、鉱物(例えば、塩若しくは複塩等を含む鉱物)の化学的処理・物理的処理等により生成する場合も含む。鉱物由来の金属酸化物は、水酸化物との反応でヒドロキシルラジカル発生が可能な金属酸化物の粉末になっていることが必要である(後記実施例を参照)。
金属酸化物粉末は、塩基性金属酸化物粉末が反応の容易性から適してはいるが、それ以外の金属酸化物粉末(例えば、遷移金属酸化物粉末)であってもよい。
塩基性金属酸化物粉末は、水酸化物との反応の容易性からは、周期律表第2族元素の酸化物粉末が適していて、例えば、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム等が使用可能である。なお、塩基性金属酸化物粉末が、酸化マグネシウム若しくは酸化マグネシウムを含む場合には、ヒドロキシルラジカル発生及びウイルス不活性化の発現が容易である。
ただし、水酸化物との組み合わせによっては、周期律表第2族元素以外の元素の酸化物粉末であってもヒドロキシルラジカル発生の反応が生じ得る場合がある。
金属酸化物は、鉱物中に存在する場合があっても、鉱物の破砕・化学的処理・物理的処理・粉末化等によって鉱物起源の金属酸化物粉末若しくは金属酸化物含有鉱物粉末(以下において、鉱物起源の金属酸化物粉末等ということがある)として反応に供することが可能である。
ただし、鉱物起源の金属酸化物粉末等は、水酸化物との反応によるヒドロキシルラジカル発生が可能になっていることが必要である。金属酸化物含有鉱物粉末は、ヒドロキシルラジカル発生反応を阻害しない場合には、他の鉱物成分が共存してもよい。
鉱物としては、例えば、ドロマイト系鉱物、電気石系鉱物(例えば、ドラバイト、スコール、エルバマイト及びその他)、ゼオライト系鉱物、カオリン系鉱物、麦飯石及びその他の鉱物は、鉱物に応じた破砕・化学的処理・物理的処理・粉末化等によって、金属酸化物粉末、金属酸化物粉末及び水酸化物粉末との共存系若しくはそれらと第三成分粉末との共存系にされる。
例えば、ドロマイト系鉱物(炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムの複塩(Ca・Mg(CO32))の焼成及び水和の工程を得る消化物粉末では、焼成及び水和の工程を特殊な操作条件で行って、ヒドロキシルラジカル発生の反応を生じさせる成分の消化物粉末にして反応に供される。
特殊な操作条件は、例えば、特殊な昇温速度、気流速度及び気流の間歇的使用等である。消化物粉末は、酸化マグネシウム(MgO)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)及び水酸化マグネシウム(Mg(OH)1〜2)を反応成分として含み、含有が許容される成分は、炭酸カルシウム及び微量成分であることが望まれる。それ以外の成分が焼成及び水和の工程で生成しているとヒドロキシルラジカル発生の反応が阻害される。また、酸化マグネシウム量が低下すると、ヒドロキシルラジカル発生量も低下する。
金属酸化物粉末(特に、アルカリ土類金属元素酸化物粉末)は、結晶構造の粉末その他の理由によって、金属酸化物粉末の単位体積の60%以上が、BET法による比表面積が20m2/g以上であって、上限が80m2/g以上である粉末化が技術的に困難な比表面積(m2/g)であるとヒドロキシルラジカル発生の反応が生じ易く、比表面積が大きくなると円滑になる。なお、比表面積が20m2/g未満でも、反応が可能な場合があるが、ヒドロキシルラジカル発生に困難を伴う。
粉末の「単位体積」は、粉砕した粉末からサンプリングした所定の単位体積の意味であって、人為的に粒径が相違する粉末を混ぜたものではない。なお、本発明の「金属酸化物粉末の量的主体」は、金属酸化物粉末の単位体積の主体となる割合であって、例えば、単位体積の60%以上である場合が該当する。
<水酸化物>:
水酸化物は、金属酸化物粉末との反応でヒドロキシルラジカル発生に水酸化物イオンを供給可能であれば、一種若しくは複数種の使用が可能である。なお、「水酸化物」は、一般的には、水酸基を有する化合物の総称の意味で広義の語義で使用されるが、例外的に、金属元素と水酸基とが結合した化合物の意味で狭義の語義で使用されことがある。本特許請求の範囲及び本明細書にあっては、「水酸化物」を広義の語義で使用している。「水酸化物」は、ヒドロキシルラジカルの発生が円滑・容易である等からは、無機水酸化物の使用が適している。
一種の水酸化物の使用は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液の使用等の場合で、複数種の水酸化物の使用は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが混在の水溶液の使用等の場合である。
水酸化物は、溶液状(例えば、水酸化ナトリウム水溶液)、スラリー状(例えば、水酸化カリウム含有スラリー)及び固体状(例えば、無水水酸化ナトリウム)等での使用が可能で、その他の形態の使用も可能である。
なお、水酸化物が固体状であっても、水分の金属酸化物粉末への吸着、固体状水酸化物の反応の潮解(例えば、無水水酸化ナトリウム等)によって、水分層等による反応の場が形成されてヒドロキシルラジカル発生の反応が進行する。
水酸化物は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム及び水酸化ストロンチウム等で、ヒドロキシルラジカル発生が容易で、取扱い及び反応制御が容易である点からは、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の使用が適している。
水酸化物が、水溶液である場合には、例えば、0.001〜0.8モル/リットル(好ましくは、0.005〜0.5モル/リットル)の濃度によりアルカリ性を反応に与えると、ヒドロキシルラジカル発生の反応が円滑である。
<ヒドロキシルラジカル発生の反応>:
ヒドロキシルラジカル発生は、例えば、金属酸化物粉末を水酸化物の水溶液若しくはスラリーに混入して反応させる方法、金属酸化物粉及び水酸化物をプロトン性または非プロトン性有機溶媒に入れて反応させる方法、金属酸化物粉と固体状水酸化物とを接触させて吸着水分による反応の場で反応させる方法等による。
金属酸化物粉末と水酸化物の量的比率は、金属酸化物粉末表面が水酸化物のアルカリ性雰囲気に囲まれる状態であれば、ヒドロキシルラジカル発生の反応が進行する。アルカリ濃度を大きくしてアルカリ性雰囲気の強度を大きくすると、ヒドロキシルラジカル発生反応を早く進行する場合がある。
<ヒドロキシルラジカルの確認>:
ヒドロキシルラジカルの確認は、定量も含めて次の方法で測定して検証・確認した。
(a)APF(Aminophenyl Fluorescein)を使用する活性酸素検出用試薬に反応させて、生成する強蛍光性化合物(フルオレセイン)の蛍光強度から測定する方法である。
(b)エタノールとヒドロキシルラジカルを反応させて生成したヒドロキシエチルラジカルを、POBN(α-(4-pyridyl-1-oxide)-N-tert
butylnitrone) により捕捉して、ESR(Electron Spin
Resonance:電子スピン共鳴)により測定する方法である。
(c)ヒドロキシルラジカルが確認された場合には、ラジカル捕捉剤のDPPH(1,1−diphenyl-2-picrylhydrazyl)の紫色の消失有無により、ヒドロキシルラジカルの発生・存在を確認する方法である。
<ヒドロキシルラジカル発生の反応機構>:
ヒドロキシルラジカルは、フェントン反応(過酸化水素が鉄イオンとの反応によってヒドロキシルラジカルに変化する)及びハーバー・ワイス反応(過酸化水素とスーパーオキサイドアニオンから鉄イオン触媒下でヒドロキシルラジカルを生じる)による発生機構が知られている。
一方、抗ウイルス材は、多様な適用手段によってウイルスの不活性に供することによって、多種のウイルスを不活性にすることができる。その目的の実現からは、抗ウイルス材は、多様な適用手段への付与(例えば、付着、固着、固定、担持、混入その他の方法)について制約が少ない若しくは制約が存在しないことが望まれる。
本発明では、ヒドロキシルラジカルの発生源として固体粉末を使用することによって、多様な適用手段への抗ウイルス材の付与を可能にして、抗ウイルス材を広範囲に使用可能にしている。
金属酸化物粉末としての酸化マグネシウム粉末と、水酸化物としての水酸化ナトリウムの水溶液との接触では、ヒドロキシルラジカルの多量の発生が、APFの活性酸素検出用試薬を使用する測定法及び POBNによりヒドロキシルラジカルとエタノールが反応して生じたヒドロキシエチルラジカルを選択的に捕捉してESRにより測定する方法でも認められている。
しかし、そのヒドロキシルラジカル発生の反応機構については、例えば、一段階の反応機構、二段階の反応機構及び過酸化水素を中間に生成する反応機構等のいくつかが本発明者により推論されている。
<ウイルスの不活性機構>:
ヒドロキシルラジカルが、ウイルス構造を破壊する現象、ウイルスタンパク質を凝集させる現象、ウイルスタンパク質を高分子量化させる現象及び表面の突起タンパク質の変化による大きな塊若しくは集団の生成現象と、それによって、ウイルスが不活性になる現象が本発明で見いだされている。(後記実施例を参照)。
<対象となるウイルス>:
ウイルス構造破壊、ウイルス表面の突起タンパク質の塊化現象及びウイルスタンパク質の凝集現象がヒドロキシルラジカルにより生じるウイルスは、いずれも本発明の抗ウイルス材により不活性にすることができる。
対象となるウイルスの一部を例示すると、例えば、インフルエンザウイルス(例えば、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1 HPAIV)/ベトナム株及び香港株)、コロナウイルス(例えばサーズウイルス)、フラビウイルス(例えば、C型肝炎ウイルス、デング熱ウイルス、日本脳炎ウイルス、西ナイルウイルス、黄熱病ウイルス)、ピコルナウイルス(例えばポリオウイルス、A型肝炎ウイルス)、カリシウイルス(例えばノロウイルス)、フィロウイルス(例えばエボラウイルス、マールブルグウイルス)、ラブドウイルス(例えば狂犬病ウイルス)、パラミクソウイルス(例えばはしかウイルス、おたふくかぜウイルス)、ヘルペスウイルス、パピローマウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、バルボウイルス、レトロウイルス(例えばヒト免疫不全ウイルス)、ヘパドナウイルス(例えばB型肝炎ウイルス)等がある。
<適用手段>:
抗ウイルス材の適用手段によって人若しくは動物がウイルスに接触可能な領域に抗ウイルス性が付与されて、ウイルスを不活性にする。抗ウイルス材は、各種ウイルスの不活性化に有効であって、抗ウイルス材として取り扱いが容易な粉末を使用するので、適用手段は、用途・形状・大きさ・使用方法その他において特に制約がない。
適用手段は、例えば、診断用器具、体外循環用器具、防護品、臨床検査器具(例えば、手袋、各種検査器具、無菌布、マスク、器械カバー、包帯等)、病院用器具(例えば、手術用ガウン、防護布、無菌布、マスク、器械カバー、包帯等)、医療消耗品(例えば、包帯、マスク等)、在宅医療器具(例えば、寝具その他)、衛生材料、保健衛生具、病院建物、食品製造工場、容器、食品包装材等にウイルスを不活性にする機能が発現可能な状態で使用される。
また、適用手段は、例えば、製剤用担体(固体、液体、ペースト等)及び製剤用組成物その他の製剤用適用手段であってもよい。固体担体は、(白陶土(カオリン)、ショ糖、結晶セルロース、タルク、寒天)等である。
<適用手段の使用の態様>:
抗ウイルス材は、ヒドロキシルラジカル発生が可能に適用手段に備えられる。例えば、固着、付着、塗布、固定、含有、担持その他の方法によって備えられる。水酸化物が、溶液状である場合には、適用手段に含有させてもよい。また、水酸化物を別に用意しておいて、適用手段に備える金属酸化物と予め用意した水酸化物とを反応させてヒドロキシルラジカルを発生させる。その場合には、適用手段に備える金属酸化物及び予め用意した水酸化物から本発明の抗ウイルス材が構成されることになる。
更に、水酸化物を予め用意しなくても、水酸化物の存在環境下にウイルスが存在している場合には、ウイルス存在環境の水酸化物と、適用手段が備える金属酸化物との反応によってヒドロキシルラジカルを発生させて、ウイルスを不活性にすることができる。これが、第二の本発明の場合である。
なお、本発明においては、本発明の目的に沿うものであって、本発明の効果を特に害さない限りにおいては、改変あるいは部分的な変更及び付加は任意であって、いずれも本発明の範囲である。例えば、本発明は、その原理から、発生させたヒドロキシラジカルにより破壊、凝集などを引き起こしうる他の生物に対する薬剤(一例を挙げれば、抗菌剤)への応用が可能である。
次に、本発明を実施例に基いて具体的に説明するが、実施例は具体例の一部であるところから、本発明の範囲が実施例に制約されることがない。
<実施例1>〔ヒドロキシルラジカルの検証〕:
酸化マグネシウム(MgO)粉末を水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液0.1モル/リットルに入れて反応させた。次に、APF試薬(活性酸素検出用試薬)に反応させて、ヒドロキシルラジカル(・OH)の存在の確認及び検量線による定量によって多量のヒドロキシルラジカル(・OH)の発生が認められた。
<実施例2>〔ヒドロキシルラジカルの検証〕:
酸化マグネシウム(MgO)粉末を水酸化ナトリウム(NaOH)0.1モル/リットルに入れ、さらにエタノールとPOBNを加えた。ヒドロキシルラジカルはエタノールと反応し、ヒドロキシエチルラジカルを生成するが、これをPOBNで補足しESR(電子スピン共鳴)により測定する実験を行った。ESRではヒドロキシルラジカルの生成を示す典型的なピークのパターンが検出された。
<実施例3>〔反応源が共存の鉱物粉末による反応の検証〕:
金属酸化物と水酸化物が共存する鉱物粉末からのヒドロキシルラジカル(・OH)発生を検証した。
金属酸化物に水酸化物が共存する鉱物粉末のサンプルとしては、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムの複塩(Ca・Mg(CO32)を含有するドロマイト鉱石の焼成及び消化によって得られたサンプルを使用した。ドロマイト鉱石は、その処理条件(昇温速度、気流条件(気流の有無、気流速度その他))によって全く異なる消化物を生成する。
そこで、実験は、ヒドロキシルラジカル(・OH)の発生機構から予測して、焼成物の消化が、炭酸カルシウム(CaCO3)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)及び水酸化マグネシウム(Mg(OH)1〜2)、及び酸化マグネシウム(MgO)を有する消化物を生成する操作条件(例えば、昇温速度5〜10℃/分、空気気流:送り・停止の併用)で行って、BET法により測定の比表面積が、40m2/g以上になる粉末に調製した。また、 このサンプルでは、ヒドロキシルラジカル(・OH)が発生し、ウイルスを不活性にすることができた。
<実施例4>〔ウイルス不活性化の検証〕:
ヒドロキシルラジカルのサーズウイルス(SARS-CoV)に対する不活性化能の検証実験をプラークリダクション法により行った。
ヒドロキシルラジカルは、炭酸カルシウム(CaCO3)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)1〜2)及び酸化マグネシウム(MgO)を有する実施例3のサンプルを使用した。
当初のControlは、感染価が200万プラーク/ミリリットルであったが、ヒドロキシルラジカル処理後にはゼロになっていた。
<実施例5>〔ウイルス不活性化の検証〕:
ヒドロキシルラジカルのサーズウイルスに対する不活性能の検証実験を酸化マグネシウム(MgO)粉末と水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液から発生したヒドロキシルラジカルにより行った。
当初のControlは、感染価が実施例4の場合よりも大きい場合であっても、ヒドロキシルラジカル処理後にはゼロになっていた。
<実施例6>〔ウイルス不活性化の検証〕:
ヒドロキシルラジカルのトリインフルエンザウイルス(H5N1 HPAIV)/ベトナム株に対する不活性化能の検証実験を実施例7と同じ条件で行った。
当初のControlは、感染価が107プラーク/ミリリットルであったが、ヒドロキシルラジカル処理後にはゼロになっていた。
<実施例7>〔ウイルス不活性化の検証〕:
ヒドロキシルラジカルのトリインフルエンザウイルス(H5N1 HPAIV)/香港株に対する不活性能の検証実験を実施例8と同じ条件で行った。
当初のControlは、感染価が5x 106プラーク/ミリリットルであったが、ヒドロキシルラジカル処理後にはゼロになっていた。
<実施例8>〔ウイルス不活性化の検証〕:
一組が5匹からなる二組のマウスを用意して、その一組の5匹のマウスの鼻からトリインフルエンザウイルス(H5N1 HPAIV)/ベトナム株を吸引させた。他の一組のマウスには、実施例3のヒドロキシルラジカルで処理してトリインフルエンザウイルス(H5N1 HPAIV)/ベトナム株を吸引させた。
ヒドロキシルラジカル未処理の組のマウスでは、感染3日後においてマウスの鼻洗浄液中のウイルス量は103プラーク/ミリリットルであった。一方、ヒドロキシルラジカル処理した組のマウスではウイルス量がゼロになっていた。
また、ヒドロキシルラジカル未処理の組のマウスは、最初の1匹が10日後、次の2匹が11日後、更に次の1匹が12日後、最後の1匹が13日後にそれぞれ死亡した。
しかし、ヒドロキシルラジカル処理した組のマウスは、14日後も全数が生存していた。
<実施例9>〔ウイルス不活性機構の検証〕:
先ず、サーズウイルス(SARS-CoV)粒子の表面に存在する突起(スパイク)タンパク質に金コロイドを結合させた抗スパイク抗体を作用させ、ウイルス粒子表面のスパイクタンパク質を電子顕微鏡により観察した。その結果、ウイルス粒子の周りに金コロイドが分布し、ウイルスのスパイクタンパク質の分布と一致していた。次に、サーズウイルス(SARS-CoV)をヒドロキシルラジカルに接触させた後で同様の方法で金コロイドを結合させた抗スパイク抗体を作用させてからウイルス粒子表面のスパイクタンパク質を電子顕微鏡により観察した。その結果、金コロイドは塊状・集団状・高分子状になった場所に分布し、ウイルス粒子表面のスパイクタンパク質の変化を伴うウイルス構造の崩壊とウイルスの不活性化が観察された。
<実施例10>〔ウイルス不活性機構の検証〕:
ヒドロキシルラジカル未処理のサーズウイルスとヒドロキシルラジカル処理をしたサーズウイルスに対し抗スパイク抗体を用いてウエスタンブロットを行った。還元剤を加えずに電気泳動すると、ヒドロキシルラジカル処理をしたサンプルにおいてスパイクタンパク質のバンドの消失が認められた。還元剤を加えて電気泳動すると、スパイクタンパク質のバンドの回復が認められた。これはスパイクタンパク質がヒドロキシルラジカルによって酸化され、高分子量化を起こしていることを意味している。
<実施例11>〔ウイルス不活性機構の検証〕:
ヒドロキシルラジカルで処理したサーズウイルスとヒドロキシルラジカルの発生源にヒドロキシルラジカル除去剤を加えた状態で処理をしたサーズウイルスに対し抗スパイク抗体を用いてウエスタンブロットを行った。還元剤を加えずに電気泳動すると、ヒドロキシルラジカル処理をしたサンプルにおいてスパイクタンパク質のバンドの消失が認められたが、ヒドロキシルラジカル除去剤(ここではサリチル酸ナトリウム)を加えたサンプルではスパイクタンパク質のバンドの回復が認められた。これはスパイクタンパク質のヒドロキシルラジカルによる高分子量化が、ヒドロキシルラジカル除去剤によって阻害されることを意味している。
<実施例12>〔ウイルス不活性機構の検証〕:
実施例3のサンプル調製において、ドロマイト鉱石の焼成及び消化の条件を変えて酸化マグネシウム(MgO)が存在しない消化物の粉末を調製した。この酸化マグネシウム(MgO)未含有のサンプルでは、ウイルスを不活性にすることができなかった。
本発明の抗ウイルス材によって、ウイルスをヒドロキシルラジカル雰囲気下に置く及びヒドロキシルラジカルに接触させることによって多種のウイルスを容易かつ明確に不活性にすることが可能になって、直接的及び間接的に有益な利益を産業・社会にもたらすことが可能になる。

Claims (4)

  1. ウイルスを不活性にするヒドロキシルラジカルの発生を可能にする金属酸化物粉末と水酸化物とを備えていること、を特徴とする抗ウイルス材。
  2. 水酸化物との反応でウイルスを不活性にするヒドロキシルラジカルの発生を可能にする金属酸化物粉末を備えて、ウイルスが存在する環境下の水酸化物との反応でヒドロキシルラジカルを発生させること、を特徴とする環境反応型抗ウイルス材。
  3. 下記(1)〜(3)の特徴の一つ若しくは複数を備えること、を特徴とする請求項1に記載の抗ウイルス材。
    (1)前記金属酸化物粉末は、周期律表第2族元素の酸化物粉末からなる。
    (2)前記水酸化物は、溶液あるいはスラリーに含まれて金属酸化物粉末との反応に供される。
    (3) 前記ウイルスは、ヒドロキシルラジカルによりウイルス構造が破壊されるウイルス、ヒドロキシルラジカルによりウイルスタンパク質の凝集を惹き起こすウイルス、ウイルスタンパク質の高分子量化を惹き起こすウイルス、若しくはヒドロキシルラジカルによりウイルス表面の突起タンパク質が変化するウイルスからなる。
  4. 下記(a)〜(c)の特徴の一つ若しくは複数を備えること、を特徴とする請求項1若しくは3に記載の抗ウイルス材。
    (a)前記金属酸化物粉末は、一種若しくは複数種からなる。
    (b) 前記水酸化物は、一種若しくは複数種からなる。
    (c)前記金属酸化物粉末の量的主体が、BET法により測定の比表面積が20m2/g以上からなる。
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