JP2008034051A - 光情報記録媒体 - Google Patents

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弘一 斉藤
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Abstract

【課題】 高い受理能力を有しつつ、高光沢なインクジェット記録用受理層を有する光情報記録媒体を提供する。
【解決手段】 透明基板上に情報記録層、及び光反射層を有する光情報記録媒体において、情報記録層の情報を再生する再生光の入射面とは反対側の表面上に、インクジェット記録用受理層及び表面平滑化層をこの順に有し、前記インクジェット記録用受理層は水溶性樹脂、及び微粒子を含有し、かつ前記表面平滑化層は平均一次粒径20〜100nmの無機微粒子を含有する光情報記録媒体。表面平滑化層の膜厚が0.5μm〜5μmであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用受理層が基板上に形成された光情報記録媒体に関し、また該光情報記録媒体の製造方法に関する。
光情報記録媒体には種々のタイプがある。例えば、基板上に形成された情報記録層上に光反射層を積層し、さらにその上に前記情報記録層や光反射層を保護するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化膜が形成された光ディスクや、少なくとも1枚の光ディスク用基板に情報記録層と光反射層がこの順に形成された2枚の基板を、光反射層を向かい合わせて活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化膜により貼り合わせた、貼り合わせ型光ディスクがある。
本発明において情報記録層とは、ポリカーボネート等の合成樹脂からなる光ディスク用基板上に形成され、ピットと称する凹凸を有する層や、相変化材料又は色素等からなる層のように、実際に形状や、特性の空間的変化によって特定の情報が記録されている層のことである。また本発明において光反射層とは、前記情報記録層上に形成され、情報記録層を透過した後の情報読み取り用のレーザー光の少なくとも一部を、入射方向へとその界面で反射することが可能な半透明あるいは不透明で高反射率の界面を有す層のことである。半透明、あるいは高反射率を有する反射膜及び完全反射膜は基板上、情報記録層を介してその上に積層して形成される層であり、一般的には金属又は金属合金の薄膜からなる層である。
貼り合わせ型光ディスクの代表例としては、DVD(ディジタルバーサタイルディスク又はディジタルビデオディスク)がある。中でも再生専用型のDVDにおいては、種々のタイプが存在する。例えば、「DVD−10」と称する光ディスクは、透明基板の片面に記録情報に対応するピットと称する凹凸を設けて情報記録層とし、その上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための層として、例えばアルミニウムの層である光反射層を形成した光ディスク用ポリカーボネート基板を2枚用意し、それらをアルミニウムの層を接着面として貼り合わせたものであり、それぞれの基板上に形成された情報記録層の情報をそれぞれの基板側から再生光を入射させて再生する(二方向読み取り)。「DVD−5」は、「DVD−10」を製造するための前記基板と、情報記録層を設けていない通常の透明なポリカーボネート基板とを貼り合わせたものであり一方向のみから読み取りを行う。
また、「DVD−9」は、基板の片面に設けたピット上にアルミニウムの反射膜を形成した基板と、基板の片面に設けたピット上に金又は金を主成分とする合金、銀又は銀を主成分とする合金或いはケイ素化合物等からなる半透明反射膜を形成した基板とを、反射膜同士を接着面として貼り合わせたものであり、一方向から両基板の情報記録層の情報を読み取ることが出来る。更に、「DVD−18」は、片面に2層の情報記録層を有する基板を2枚貼り合わせた構造のものであって、両面からそれぞれの基板上の2層の情報記録層の情報を読み取ることができる。現在では記録容量が大きく片面から2層の情報を読み取れる「DVD−9」が主流になっている。
さらに、DVDは再生専用型と記録型に大別でき、記録型のDVDにおいては、追記型のDVD−R、DVD+Rと呼ばれる方式と書き換え型のDVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMと呼ばれる方式がある。これらのDVDの内、追記型のDVD−R、DVD+Rと呼ばれるDVDは、他のDVDとは異なり、記録層に有機色素を用いるという特徴を持つ。追記型光ディスクは、基板上の情報記録層に対する、レーザー光の照射によって該情報記録層が不可逆的に光学特性が変化したり凹凸形状が形成されたりすることによって情報記録が行われる。具体的な情報記録層としては、例えばレーザー光の照射による加熱で分解し、その光学定数が変化すると共に、体積変化によって基板の変形を生じさせるシアニン系、フタロシアニン系、アゾ系の有機色素等が用いられる。
最近の記録型DVDまたはCDにおいては、記録情報を再生する再生光の入射面である再生面と反対側の面にインクジェットプリンタで画像の印刷が可能なインクジェット記録用受理層が形成された光ディスクが市販されている。これら光ディスクは「プリンタブルディスク」とも呼ばれ、使用者が一般に市販されている安価なインクジェットプリンタを用いて自由な絵柄を印刷できるようになっている。
従来、インクジェット記録用受理層の良好な受理性能は、受理層表面を粗面化したり受理層を多孔質化したりすることによって実現されて来た。このためインク受理性能は良好であっても受理層上に画像を形成した後の良好な光沢を達成させることが困難で、優れたインク受理性能と良好な表面光沢の両方を満足させるための方法が種々試みられてきた。
例えば下記特許文献1記載のプリンタブルディスクでは、カチオン性有機粒子を水に分散させたエマルション組成物を、下地層である紫外線硬化型樹脂からなる層上に塗工して、高光沢インクジェット記録用受理層を形成している。
下記特許文献2記載のプリンタブルディスクでは、下地層として光沢度を調整する平滑化層と色度を調整する色度調整層の2層を設け、その上に色材受理層を設けることにより、高光沢インクジェット記録用受理層の実現が提案されている。
また下記特許文献3記載のプリンタブルディスクでは、酸化アルミニウムを主成分とするインク受理層に対し、その表面に磨き操作による平滑化処理を施し、インク受容層を再膨潤させた後、加熱した鏡面に押しつける鏡面処理を施すことにより、高光沢インクジェット記録用受理層を形成している。
しかしながら、上記特許文献1の場合、カチオン性有機粒子によって形成されたインクジェット記録用受理層は、紫外線硬化型樹脂からなる下地層と親和性が悪く、剥離することがあるという問題があった。
特許文献2、3に記載されたインクジェット記録用受理層では、光沢の向上は有る程度見込まれるものの、インク受理性能そのものが充分良好とは言えず、表面光沢を付与しつつ精細な画像を形成するには至らなかった。また後加工または下地層の多層化により受理層形成時の製造工程が増えるため、最終製品になるまの時間が長くなる、新規生産設備の導入という製造上の問題があった。
このようにインク受理能力が高く精細な画像を形成でき、かつ受理層表面が高光沢であるインクジェット記録用受理層が形成された光情報記録媒体は未だ形成されていない。またそのような受理層を有する光情報記録媒体を、実用上問題なく且つ効率的に製造可能にする原材料や製造方法が提案されてない。
特開2002−133722号公報 特開2005−100530号公報 特開2005−174466号公報
本発明は、このような実情に鑑みて、高い受理能力を有しつつ、かつ高光沢なインクジェット記録用受理層を有する光情報記録媒体を提供することを目的とする。
また本発明の他の目的は、高い受理能力を保ちつつ、且つ高光沢なインクジェット記録用受理層を有する光情報記録媒体の製造方法を提供することである。
本発明は、基板上に情報記録層、及び光反射層を有する光情報記録媒体において、前記情報記録層の情報を再生する再生光の入射面とは反対側の表面上に、インクジェット記録用受理層及び表面平滑化層をこの順に有し、前記インクジェット記録用受理層は水溶性樹脂、及び微粒子を含有し、かつ前記表面平滑化層は平均一次粒子径20〜100nmの無機微粒子を含有することを特徴とする光情報記録媒体を提供する。本発明の光情報記録媒体は受理層上に無機微粒子を含有する表面平滑化層を有しているため、受理層上の凹部が表面平滑化層によって埋められるため表面粗さが小さくなり、受理層側から観察したときの光沢が向上する。表面平滑化層は無機微粒子を含有しているため、表面平滑化後も層内には空孔が形成されやすく、適用されたインクは速やかに表面平滑化層を通過して受理層に保持される。
また本発明は、基板上に情報記録層、及び光反射層を有する光情報記録媒体の製造方法であって、前記情報記録層の情報を再生する再生光の入射面とは反対側の表面上に、水溶性樹脂及び微粒子を含有する水性塗布液(A)を塗設して、インクジェット記録用受理層を形成した後、前記受理層上に平均一次粒子径20〜100nmの無機微粒子を含有する水性塗布液(B)を塗設して、表面平滑化層を形成することを特徴とする光情報記録媒体の製造方法を提供する。
表面平滑化層用の塗料をインクジェット記録用受理層上に塗設することにより、表面粗さの粗い受理層表面が表面平滑化層によって被覆され、表面粗さが小さくなる。また、該塗料に含有されている無機微粒子によって、表面平滑化層中には空孔が形成され、インクジェット記録用インクを容易に透過させるため、該インクは受理層に良好に保持されることができる。
本発明によれば、光情報記録媒体においてインクジェット記録用受理層上に無機微粒子を含有する表面平滑化層を設けることにより、インクの浸透性を損なうことなく優れた光沢を付与することができる。
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明で使用するインクジェット記録用受理層は、水溶性樹脂と微粒子を含有する水性塗布液(A)を用いて作製することができる。
水溶性樹脂としては、でんぷんやその変性物、ポリビニルアルコール又はその変性物,スチレン・ブタジエンゴムラテックス,ニトリル・ブタジエンゴムラテックス、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性重合体、アルコール可溶性の重合体若しくはこれらの重合体の混合物などの水溶性樹脂を用いることができる。なかでも、インク吸収性や耐水性を要するためポリビニルアルコールまたはその変性物の使用が好ましい。水溶性樹脂は微粒子100質量部に対して、好ましくは、1〜100質量部、特には、3〜50質量部含まれるのが適切である。
空孔形成用の微粒子としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、シリカ、擬ベーマイト、合成微粒子シリカ、合成微粒子アルミナシリケート、気相法合成シリカ、シリカアルミナ複合粒子、ゼオライト、モンモリロナイト群鉱物、バイデライト群鉱物、サポナイト群鉱物、ヘクトライト群鉱物、スチーブンサイト群鉱物、ハイドロタルサイト群鉱物、スメクタイト群鉱物、ベントナイト群鉱物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、カオリン、タルク、アルミナ水和物、プラスチックピグメント、尿素樹脂顔料、セルロース粒子、澱粉粒子などが挙げられ、なかでも、酸化アルミニウム、擬ベーマイト、気相法合成シリカが好ましい。このうち、特に擬ベーマイト(Al2O3・nH2O、n=1〜1.5)がインクの吸収性、定着性の観点から好適である。
粒子径は一次粒子径が数十nm、二次粒子径が100〜300nm程度のものが好ましい。
水を主成分とする溶媒中に、上記水溶性樹脂と上記空孔形成用微粒とを含有する水性塗布液(A)によって形成されたインクジェット記録用受理層は、水性のインクジェット記録用インクに対して極めて浸透性が良く、良好な受理性能を発揮する。特に擬ベーマイトは凝集粒子形状が板状を呈しており、塗設後に板状の粒子が底面を接して積み重なるように積層するため、膜厚方向に平行に長く延びた空孔が形成されやすい。このため極めてインク吸収能に優れ、かつ受理層平面内におけるインク拡がりや滲みの少ない画像を受理層上に形成することができる。
インクジェット記録用受理層の膜厚は、20μm以上50μm以下が推奨され、より好ましくは25μm以上40μm以下である。この膜厚未満であると、インクジェットプリンタより吐出されたインクを十分吸収できずにじみの原因になりやすく、逆に厚くすると乾燥後受理層表面に亀裂が生じやすい。
受理層用塗料中には架橋剤を含有させることができる。架橋剤を含有させることにより、受理層の硬化硬度が上昇し、耐傷付き性や、耐粒子脱落性を向上させることができる。架橋剤としては、ホルムアルデヒド、グリオキサザール等のアルデヒド類、N−メチロール、N−メチロールメラミン、ジメチロール尿素等のメチロール化合物、ホウ酸、硼砂、ホウ酸塩等のホウ素化合物、ジアセチル、1,2−シクロペンタンジオン等のケトン類を用いることができる。
特に水溶性樹脂としてポリビニルアルコールを用いた場合、ホウ酸、硼砂、ホウ酸塩等のホウ素化合物を用いることが好ましい。
本発明における表面平滑化層は、無機微粒子を含有する水性塗布液(B)を用いて作製することができる。該水性塗布液(B)を受理層上に塗布することにより、受理層上に受理層の凹凸を埋めつつ配列した無機微粒子の層が形成され、受理層へのインク透過性を有しつつ表面の平滑性が向上すると考えられる。
無機微粒子としては、合成微粒子シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、擬ベーマイト、酸化アルミニウム(アルミナ)、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン等の金属酸化物、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、擬ベーマイト、セラミック等を用いることができる。これらの中では受理性能の点でシリカ、アルミナ、シリカアルミナ複合粒子が好ましく、さらにその中でもシリカが好ましい。シリカの中では、合成微粒子シリカ、コロイダルシリカが一次粒子径の小さなものが容易に入手できることから好ましく、特にコロイダルシリカが塗料化が容易で好ましい。
本発明で使用する無機微粒子の平均1次粒子径は20〜100nmの範囲であるが、平均1次粒子径20〜60nmの範囲の無機微粒子を用いることが好ましい。また無機微粒子がシリカのときには平均1次粒子径は20〜45nmのものが好ましい。平均1次粒子径が20nm未満のものを使用すると、インク受理層の光沢はあるが、微粒子間に形成される空隙が微細化しすぎるため、表面平滑化層をインクが受理層へと透過し難くなり十分なインク受容性が得られない。含有される無機微粒子の平均一次粒子径は50nm程度より小さくなってもあまり光沢の向上には寄与せず、逆に15nm程度になってしまうと無機微粒子が受理層中の空孔に逆に落ち込んでしまうため表面平滑化効果が低下する。
また、100nm以上のものを使用すると、インク受理層側から観察したときの光沢が低下し、外観がマット調になり、表面光沢を失ってしまう。一方微粒子間に形成される空隙が粗大化するが、空隙の数が減少し空隙の分布が偏るため、インク受理性能も低下してしまう。
表面平滑化層には必要に応じ水溶性樹脂を含有しても良い。表面平滑化層用の塗料は受理層用水性塗布液(A)を塗設して形成された受理層上に塗工されることにより、特に表面平滑化層用の塗料中に水溶性樹脂を含有しなくても、受理層中の水溶性樹脂表面が一部膨潤するため、受理層上に強固な表面平滑化層を形成することが可能である。しかしより表面が堅牢な表面平滑化層を形成するためには、表面平滑化層用の塗料中に水溶性樹脂を含有させることが効果的である。水溶性樹脂としては、でんぷんやその変性物、ポリビニルアルコール又はその変性物,スチレン・ブタジエンゴムラテックス,ニトリル・ブタジエンゴムラテックス、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性重合体、アルコール可溶性の重合体若しくはこれらの重合体の混合物などの水溶性樹脂を用いることができる。なかでも、インク吸収性や耐水性を要するためポリビニルアルコールまたはその変性物の使用が好ましい。
なお、水溶性樹脂成分は無機微粒子固形分に対し、0.01質量%以上で10質量%以下であることが好ましい。水溶性樹脂を10質量%を越えて含有すると、表面平滑化層中の空隙形成量が足りなくなるため、インク吸収性が低下し、インクが受理層へと透過し難くなるためインク受容性が低下する。0.01質量%未満では無機微粒子を添加した効果が発揮されない。
表面平滑化層の膜厚は、0.5μm以上5μm以下が好ましく、更に好ましくは0.5μm以上2μm以下である。0.5μm未満であると受理層の表面粗さを充分平滑化できないため十分な光沢を得ることができず、逆に5μmを越えるとインクが表面平滑化層を通過して受理層へと抜けにくくなり、インク吸収性が低下し、インク受容性を持たなくなる。
また表面平滑化層には必要に応じ分散剤、レベリング剤、消泡剤、抑泡剤、耐水化剤、防腐剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、スリップ剤、界面活性剤等の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含有しても良い。
以下、具体例を挙げて本発明を詳細に説明する。
[(インク受理層の製造]
(受理層用塗布液の製造)
下記組成の原料を配合、撹拌して受理層用塗布液を製造した。
アルミナゾル(固形分濃度20%): 100質量部
ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名PVA−124、固形分濃度7%):
28.6質量部
ホウ酸(固形分濃度4%): 5質量部
ここで上記アルミナゾルは下記の方法で製造した。
(アルミナゾルの製造方法)
アルミナゾルは、95℃に加熱したポリ塩化アルミニウムと水からなる液にアルミン酸ナトリウム溶液を添加し、熟成したスラリーをイオン交換水で洗浄し、再び95℃に昇温し、酢酸を添加して解膠と濃縮を行い、次いで超音波処理を行って得られる。
上記のようにして得た受理層塗料を、透明基板を有する光ディスク上に乾燥膜厚35μmになるよう塗布、乾燥させることにより、受容能力の高いインク受理層を形成した。
<実施例1>
下記組成からなる表面平滑化層用塗料を作製し、インク受理層を形成させた光ディスク上に、乾燥膜厚1μmになるよう塗布・乾燥させ表面平滑化層を形成させた。
クォートロンPL−3
(コロイダルシリカ 固形分 20質量%、平均1次粒子径 35nm、 扶桑化学社):
30質量部
水 200質量部
ダイノール604(レベリング剤 エアープロダクツ社製): 0.04質量部
<実施例2>
下記組成からなる表面平滑化層用塗料を作製し、インク受理層を形成させた光ディスク上に、乾燥膜厚1μmになるよう塗布・乾燥させ表面平滑化層を形成させた。
クォートロンPL−3H
(コロイダルシリカ 固形分 19質量%、平均1次粒子径 35nm、 扶桑化学社製):
30質量部
水: 200質量部
ポリビニルアルコール(PVA−235): 0.1質量部
ダイノール604: 0.04質量部
<実施例3>
下記組成からなる表面平滑化層用塗料を作製し、インク受理層を形成させた光ディスク上に、乾燥膜厚1μmになるよう塗布・乾燥させ表面平滑化層を形成させた。
シリカアルミナ複合ゾル
(シリカアルミナ 固形分 20質量%、平均1次粒子径 50nm):
30質量部
水: 200質量部
ダイノール604: 0.04質量部
ここで上記シリカアルミナ複合ゾルは特開2001−180926号に準ずる下記の方法で製造した
(シリカアルミナ複合ゾルの製造方法)
シリカアルミナ複合ゾルは、3号ケイ酸ソーダ溶液と水に、撹拌しながら5mol/Lの塩酸を徐々に添加した。その後80℃に昇温し、熟成してシリカヒドロゲルを得た。このシリカヒドロゲルをコロイドミルと超音波分散処理で粉砕した。この粉砕したシリカヒドロゲルを80℃に昇温し、ポリ塩化アルミニウム水溶液を徐々に添加した。この常温の反応液に5mol/Lの水酸化ナトリウムを加えて、反応液のpHを7.7に調整した後、限外濾過を行い、濾液の電導度が20μS/cm以下になるまで精製した。次いで、この精製液に10質量%アミド硫酸水溶液を添加してpHを4.0とし、減圧下で加熱濃縮し冷却した後、再び10質量%アミド硫酸水溶液を添加してpHを4.0としシリカアルミナ複合ゾルを得た。
<比較例1>
表面平滑化層を形成していないことをのぞけば、他は実施例1と同様にしてインク受理層のみの光ディスクを準備した。
<比較例2>
下記組成からなる表面平滑化層用塗料を作製し、インク受理層を形成させた光ディスク上に乾燥膜厚1μmになるよう塗布・乾燥させ表面平滑化層を形成させた。
クォートロンPL−1
(コロイダルシリカ 固形分 20質量%、平均1次粒子径 15nm 扶桑化学社製):
30質量部
水: 200質量部
ダイノール604: 0.04質量部
<比較例3>
下記組成からなる表面平滑化層用塗料を作製し、インク受理層を形成させた光ディスク上に乾燥膜厚1μmになるよう塗布・乾燥させ表面平滑化層を形成させた。
クォートロンPL−13
(コロイダルシリカ 固形分 24質量%、平均1次粒子径 130nm 扶桑化学社製)
30質量部
水: 200質量部
ダイノール604: 0.04質量部
以下に光ディスクの評価方法を述べる。
(光沢度)
TRICOR−SYSTEM社製光沢度計Micro−TRI−glossを使用して、JIS−Z8741で規定する60°光沢度を測定した。なお、光沢度の単位は以下全て%を意味する。
(インク受容性試験)
実施例及び比較例で作製した光ディスク上にセイコーエプソン社製染料系インク方式のPM−G730を用いてISO標準画像データ N3で表される評価パターンを印刷した。印刷した光ディスクを25℃の水に1分間浸せきし、インクが保持されるか確認した。インク受理層に充分インクが保持されていれば○、表面にインクの浮きが現れているものは△、インクが流れ出しているものは×とした。
(表1)
Figure 2008034051
表1より、本発明による表面平滑化層と受理層を備えた実施例1〜実施例3の光ディスクは、表面平滑化層がなく受理層のみが形成された比較例1の光ディスクと同等のインク受理性能を有し、しかも比較例1のディスクよりも高光沢の表面を有する。一方、平均1次粒子径15nmのシリカ微粒子を用いた表面平滑化層を有する、比較例2の光ディスクはインク受容性に劣っている。また平均1次粒子径130nmのシリカ微粒子を用いた表円平滑化層を有する、比較例3の光ディスクでは、表面平滑化層中のシリカの粒径が大きいので光ディスクの光沢が低く、表面平滑化層中に改正だれる空孔は大きいが偏在しやすく均一に形成されないのでインク受容性も劣っていることがわかる。


Claims (8)

  1. 基板上に情報記録層、及び光反射層を有する光情報記録媒体において、前記情報記録層の情報を再生する再生光の入射面とは反対側の表面上に、インクジェット記録用受理層及び表面平滑化層をこの順に有し、前記インクジェット記録用受理層は水溶性樹脂、及び微粒子を含有し、かつ前記表面平滑化層は平均一次粒子径20〜100nmの無機微粒子を含有することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記表面平滑化層の無機微粒子はシリカ、アルミナ、またはシリカアルミナ複合粒子である請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 前記インクジェット記録用受理層の水溶性樹脂はポリビニルアルコールであり、かつ前記微粒子は気相法合成シリカ、擬ベーマイト、及び酸化アルミニウムから選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の光情報記録媒体。
  4. 前記インクジェット記録用受理層はさらに架橋剤を含有する請求項1に記載の光情報記録媒体。
  5. 前記架橋剤はホウ素化合物である請求項4に記載の光情報記録媒体。
  6. 前記表面平滑化層の膜厚は0.5μm以上5μm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の光情報記録媒体。
  7. 前記表面平滑化層はさらに、前記無機微粒子に対し0.01質量%〜10質量%の水溶性樹脂成分を含有する請求項1または2に記載の光情報記録媒体。
  8. 基板上に情報記録層、及び光反射層を有する光情報記録媒体の製造方法であって、前記情報記録層の情報を再生する再生光の入射面とは反対側の表面上に、水溶性樹脂及び微粒子を含有する水性塗布液(A)を塗設して、インクジェット記録用受理層を形成した後、前記受理層上に平均一次粒子径20〜100nmの無機微粒子を含有する水性塗布液(B)を塗設して、表面平滑化層を形成することを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。



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US20140257632A1 (en) * 2013-03-05 2014-09-11 Mitsubishi Electric Corporation In-vehicle electronic control unit and power feeding control method of the same

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