JP2008033993A - 磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法、及びサーボパターン記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気ヘッドの再生素子がトラックに対して位置決めされる位置が変化しても、精度良く磁気ディスクにサーボパターンを書込むことが可能なサーボパターン記録装置を提供する。
【解決手段】サーボパターン記録装置は、再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)に応じてゲインを調整したPESに基づいて、シーク動作後の位置決め精度を判断し、これによりサーボパターンの書込みの可否を決定する。
【選択図】図8
【解決手段】サーボパターン記録装置は、再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)に応じてゲインを調整したPESに基づいて、シーク動作後の位置決め精度を判断し、これによりサーボパターンの書込みの可否を決定する。
【選択図】図8
Description
本発明は、磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法、及びこの方法を実現するサーボパターン記録装置に関する。
ハードディスク等の磁気ディスク装置で使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のトラックを有しており、各トラックには、ユーザデータが記録されるユーザデータ領域とサーボパターンが記録されるサーボ領域が設けられている。このサーボ領域には、トラック等のアドレス情報を示すパターンや、磁気ヘッドのトラックに対する相対位置を示すバーストパターンなどがサーボパターンとして記録される。このようなサーボパターンは、製品として磁気ディスク装置が出荷される前に、工場内において磁気ディスクに記録される。
磁気ディスクにサーボパターンを記録する方法としては、特許文献1に示すような、セルフサーボライタ(Self Servo Writer:SSW)と呼ばれるサーボパターン記録装置を用いるものを挙げることができる。これは、トップカバーを装着した状態の磁気ディスク装置に対し、磁気ヘッドやボイスコイルモータなどを外部から制御することで、装置内に格納されている磁気ディスクにサーボパターンを記録する方法である。これによれば、トップカバーを外した状態の磁気ディスク装置に外部の位置決め機構を用いてサーボパターンを記録する場合と比べて、安価にサーボパターンを記録することができる。
特開平8−212733号
上記のようなサーボパターンを記録する方法では、サーボパターンよりも先に記録用バーストパターンが磁気ディスクに書込まれ、サーボパターンを書込む際には、磁気ヘッドがこの記録用バーストパターンを読出すことで位置決めが為される。この記録用バーストパターンは、再生/記録時のトラック(製品トラック)の半分の幅を1トラックとしたトラック毎に書込まれる。
ところが、磁気ヘッドに含まれる記録素子と再生素子の位置の違いなどの影響から、サーボパターンを書込む際において、磁気ヘッドの再生素子がトラック中心(オントラック位置)に位置決めされたり、トラック中心からずれた位置(オフトラック位置)に位置決めされたりと、再生素子が位置決めされる位置がトラックに対して変化してしまうことがある。この場合、再生素子が位置決めされる位置によって、磁気ヘッドの位置誤差量を表す位置誤差信号(Position Error Signal:PES)の振幅等の状態が異なってくることがある。
このように、再生素子が位置決めされる位置によって位置誤差信号の状態が変化してしまうと、位置誤差信号から磁気ヘッドの正確な位置誤差量を把握することができず、精度良くサーボパターンを書込むことが困難となる。
例えば、従来の方法では、次のトラックをシークして所定時間が経過したらサーボパターンを書込むといった動作を行っており、位置誤差信号から位置決め精度を判断していないことから、シーク動作による残留振動がサーボパターンに反映されてしまうといった懸念がある。
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、磁気ヘッドの再生素子がトラックに対して位置決めされる位置が変化しても、精度良く磁気ディスクにサーボパターンを書込むことが可能な、磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法、及びこの方法を実現するサーボパターン記録装置を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するため、本発明の磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法は、磁気ディスク装置内に、再生素子および記録素子を有する磁気ヘッドと磁気ディスクとを組付ける組付けステップと、前記磁気ディスクにトラック毎に書込まれたバーストパターンを前記再生素子が読出して得たバースト信号に基づいて、前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれを求める位置算出ステップと、前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれに応じて、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更する基準変更ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法において、前記基準変更ステップは、前記再生素子がトラック内の所定位置に位置決めされた場合のトラック内での位置とその位置で得られる位置誤差信号の振幅との関係を予め記憶しているテーブルから、前記再生素子が位置決めされた位置で得られる位置誤差信号の振幅と基準となる振幅との振幅比を取得し、当該位置誤差信号から前記再生素子の位置決め精度を前記振幅比に応じて判定することで、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更することを特徴とする。
また、本発明の磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法は、前記記録素子が所定トラック数のサーボパターンの書込みを行う毎に、測定対象のトラック内の複数位置に前記再生素子を位置決めし、それぞれの位置から位置誤差信号を測定することで、前記テーブルに記憶されている内容を更新するテーブル更新ステップを含むことを特徴とする。
次に、本発明のサーボパターン記録装置は、再生素子および記録素子を有する磁気ヘッドと磁気ディスクとが組付けられた磁気ディスク装置を対象として、前記磁気ディスクにトラック毎に書込まれたバーストパターンを前記再生素子が読出して得たバースト信号に基づいて、前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれを求める位置算出回路と、前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれに応じて、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更する基準変更回路と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のサーボパターン記録装置において、前記再生素子がトラック内の所定位置に位置決めされた場合のトラック内での位置とその位置で得られる位置誤差信号の振幅との関係を予め記憶しているテーブルを有する記憶部を備え、前記基準変更回路は、前記テーブルから前記再生素子が位置決めされた位置で得られる位置誤差信号の振幅と基準となる振幅との振幅比を取得し、当該位置誤差信号から前記再生素子の位置決め精度を前記振幅比に応じて判定することで、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更することを特徴とする。
また、本発明のサーボパターン記録装置は、前記記録素子が所定トラック数のサーボパターンの書込みを行う毎に、測定対象のトラック内の複数位置に前記再生素子を位置決めし、それぞれの位置から位置誤差信号を測定することで、前記テーブルに記憶されている内容を更新するテーブル更新回路を備えることを特徴とする。
本発明によると、磁気ヘッドの再生素子がトラックに対して位置決めされる位置が変化しても、精度良く磁気ディスクにサーボパターンを書込むことができる。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、サーボパターン記録装置10の構成を表すブロック図である。また、この図には、サーボパターン記録装置10によりサーボパターンが書込まれる磁気ディスク装置100を概略的に表している。サーボパターン記録装置10は、磁気ヘッド130と磁気ディスク110とが組付けられてトップカバーが装着された状態の磁気ディスク装置100を対象として、磁気ヘッド130やボイスコイルモータ140などを外部から制御することで、磁気ディスク装置100内に格納されている磁気ディスク110のサーボ領域111にサーボパターンを記録する、いわゆるセルフサーボライタ(Self Servo Writer:SSW)として構成されている。
サーボパターン記録装置10は、CPU1と、リード/ライトインターフェース(R/Wインターフェース)2と、振幅復調器3と、アナログ−デジタルコンバータ(ADコンバータ)4と、パターン生成器5と、デジタル−アナログコンバータ(DAコンバータ)6と、ボイスコイルモータドライバ(VCMドライバ)7と、メモリ8とを備える。
R/Wインターフェース2は、磁気ディスク装置100が有する磁気ヘッド130との間のインターフェースとして機能する。このR/Wインターフェース2は、磁気ヘッド130が磁気ディスク110から読出した信号が入力されると、この信号を振幅復調器3へ出力する。また、このR/Wインターフェース2は、磁気ディスク110へ書込むべき信号がパターン生成器5から入力されると、この信号を磁気ヘッド130へ出力する。
振幅復調器3は、磁気ヘッド130が磁気ディスク110から読出した信号がR/Wインターフェース2から入力されると、この信号を復調して、ADコンバータ4を介してCPU1へ出力する。
パターン生成器5は、CPU1の制御により、磁気ディスク110に書込むパターンを表す信号を生成して、R/Wインターフェース2へ出力する。このパターン生成器5により生成されるパターンには、ユーザデータの記録/再生に使用されるサーボパターン(製品サーボパターン)の他に、この製品サーボパターンを記録するために用いられる記録用バーストパターンが含まれる(詳細は後述)。
VCMドライバ7は、CPU1からの制御信号がDAコンバータ6から入力されると、磁気ディスク装置100が有するボイスコイルモータ140を駆動して、磁気ヘッド130を磁気ディスク110上で移動させる。
CPU1は、サーボパターン記録装置10の制御を司るものであり、磁気ヘッド130の位置決め制御やサーボパターンの書込み制御などを実行する。具体的には、このCPU1は、磁気ヘッド130が磁気ディスク110から読出して得られた信号がADコンバータ4から入力されると、その信号に基づいて磁気ヘッド130のトラックに対する位置を算出する。そして、算出した磁気ヘッド130の位置情報に基づいてボイスコイルモータ140を駆動するための制御信号を生成し、DAコンバータ6を介してVCMドライバ7へ出力する。また、このCPU1は、磁気ディスク110に書込むパターン信号をパターン生成器5に生成させ、磁気ヘッド130にパターンを書込ませる。
メモリ8は、CPU1の動作に必要なプログラムやデータを格納しているROMや、CPU1のワークメモリとして動作するRAMを有する。また、メモリ8には、磁気ヘッド130が有する再生素子がトラックに対して位置決めされる位置と、その位置で得られる位置誤差信号(Position Error Signal:PES)の振幅との関係を記憶するテーブルが構成される(詳細は後述)。
図2は、サーボパターン記録装置10によるサーボパターンの書込み例を示す図である。この図は、磁気ディスク110に含まれるトラックの一部分を示している。また、この図には、磁気ヘッド130が有する記録素子131と再生素子132を表しており、パターン書込み時におけるトラックとの関係を示している。この図では、それぞれのトラックにおける中心線をトラック中心95として表している。なお、ここでは、再生/記録時のトラック(製品トラック)の半分の幅を1トラックとしている。
記録素子131は、磁気ディスク110の内周側(ID)から外周側(OD)へ向けて(逆であっても良い)、製品用バーストパターン93等の製品用サーボパターンや、記録用バーストパターン91を各トラックに対して順次書込んでいく。この記録素子131は、径方向の幅が1トラック分以上、ここでは約2トラック分(製品トラックで約1トラック分)の大きさを有している。
再生素子132は、記録素子131に対して移動方向よりも後側、ここでは記録素子131よりも内周側(例えば3トラック分内周側)にあり、記録素子131によって先に書き込まれた記録用バーストパターン91を読出すことができる。この再生素子132は、径方向の幅が記録素子131よりも小さく、約1トラック分の大きさを有している。
パターンの書込みは、再生素子132が記録素子131によって先に書き込まれた記録用バーストパターン91を読出し、これにより得られるバースト信号に従って磁気ヘッド130の位置決めを行い、その状態で記録素子131がパターンを書込むことによって行われる。なお、再生素子132は、常にトラックのトラック中心95に位置決めされる訳ではない。
それぞれのトラックは、記録用バースト領域113とサーボ領域111に分けられており、記録用バースト領域113には記録用バーストパターン91が書込まれ、サーボ領域111には製品用バーストパターン93等の製品用サーボパターンが書込まれる。ここで、製品用サーボパターンには、製品用バーストパターン93の他に、ユーザデータへアクセスするために必要なトラックアドレス情報などを示すパターンが含まれる。この図では、製品用バーストパターン93のみを示している。
記録用バーストパターン91は、製品用サーボパターンを書込むために用いられ、後にユーザデータによって上書きされるものである。この記録用バーストパターン91は、記録用バースト領域113において、磁気ディスク110の回転方向に位置をずらした状態で書込まれている。それぞれのトラックは、この記録用バーストパターン91によって規定され、記録用バーストパターン91の幅方向の中心がトラック中心95となる。
また、記録用バーストパターン91は、記録素子131によって書込まれることから、記録素子131と同じ大きさ、すなわち、径方向の幅が1トラック分以上、ここでは約2トラック分(製品トラックで約1トラック分)の大きさを有している。すなわち、記録用バーストパターン91は、隣接するトラックに跨った状態、ここでは隣接するトラックのトラック中心95程度まで跨った状態で書込まれている。
このように記録用バーストパターン91が書込まれていることによって、再生素子132は、あるトラックに係る記録用バーストパターン91と、それに隣接する2つのトラックに係る記録用バーストパターン91との合計3種類の記録用バーストパターン91を読出すことになる。そして、これら3種類の記録用バーストパターン91から得られるバースト信号の振幅を比較することによって、再生素子132がトラック中心95からどの程度ずれた位置に位置決めされているかを求めることができる。
なお、以上の例では、製品用サーボパターン(製品用バーストパターン93等)と記録用バーストパターン91を各トラックに対して順次書込んでいく場合について説明したが、これに限らず、例えば、記録用バーストパターン91のみを先に磁気ディスク110の全てのトラックに書込んでしまい、その後に、既に書込まれている記録用バーストパターン91に基づいて位置決めを行って製品用サーボパターンを各トラックに対して順次書込んでいくようにすることもできる。
図3は、磁気ディスク装置100が有する磁気ヘッド130の説明図である。磁気ヘッド130は、記録素子131と再生素子132を有しており、これらは、磁気ディスク100の径方向に若干ずれた位置関係となっている(オフセットしている)。このため、再生素子132は、図2に示すように、記録素子131よりも数トラック分内周側に位置することになる。
また、磁気ヘッド130は、ボイスコイルモータ140によって磁気ディスク110上を回転移動することから、磁気ディスク110の回転方向に対する磁気ヘッド130の向き(スキュー角)は、磁気ディスク110上における磁気ヘッド130の位置によって変化する。このため、図4に示すように、磁気ディスク110上における磁気ヘッド130の位置によっては、記録素子131と再生素子132の径方向の距離(オフセット量)が変化して、再生素子132がトラック中心95からずれた状態で位置決めされてしまうことがある。
サーボパターン記録装置10の詳細な構成について説明する。サーボパターン記録装置10は、以下の構成を具備することによって、磁気ヘッド130の再生素子132がトラックに対して位置決めされる位置が変化したとしても、精度良く磁気ディスク110にサーボパターンを書込むことが可能とされている。
図5は、サーボパターン記録装置10の詳細な構成(第1例)を表すブロック図である。サーボパターン記録装置10において、CPU1は、機能的に、バースト解析部(位置算出回路)11と、目標値設定部12と、比較部13と、基準変更部14と、ゲイン設定部15と、モータ制御部16と、判定部17と、記録処理部18とを有する。これらの構成要素は、CPU1のソフトウエア的な動作によって実現する。また、各構成要素は、CPU1以外のハードウェアを用いて実装することも可能である。
バースト解析部11は、磁気ヘッド130の再生素子132が磁気ディスク110に書込まれた記録用バーストパターン91(図2参照)を読出して得られるバースト信号がADコンバータ4から入力されると、このバースト信号を解析し、再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)を表す位置情報を算出して、この位置情報を比較部13と基準変更部14に出力する。
目標値設定部12は、再生素子132の目標の位置情報を比較部13に出力する。また、目標値設定部12は、1つのトラックに対するサーボパターンの書込みが終了すると、1トラック分に相当する基準値を比較部13に与えて、次のトラックへのシーク動作を開始させる。
比較部13は、バースト解析部11から入力された現在の位置情報と目標値設定部12から入力された目標の位置情報との差分を算出することで、位置誤差信号(Position Error Signal:PES)を生成する。この比較部13は、生成したPESを、ゲイン設定部15を介してモータ制御部16と判定部17へ出力する。
基準変更部14は、バースト解析部11から入力された再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)を基に、メモリ8に構成されたテーブルから基準調整値を取得して、ゲイン設定部15に出力する。ゲイン設定部15は、基準変更部14から入力された基準調整値に基づいて、比較部13から入力されたPESのゲイン(利得)を調整し、ゲイン調整したPESをモータ制御部16と判定部17へ出力する。これらの具体的な動作については、後述する。
モータ制御部16は、ゲイン設定部15を介して比較部13から入力されたPESに基づいて、ボイスコイルモータ140を駆動するための制御信号を生成し、DAコンバータ6を介してVCMドライバ7へ出力する。
判定部17は、ゲイン設定部15を介して比較部13から入力されたPESに基づいて位置決め精度を判断することによって、記録処理部18にパターンを書込ませるべきか否かを判定する。この具体的な動作については、後述する。
記録処理部18は、判定部17がパターンを書込ませても良いと判断した場合に、磁気ディスク110に書込むパターン信号をパターン生成器5に生成させ、磁気ヘッド130の記録素子131にパターンを書込ませる。また、記録処理部18は、判定部17がパターンを書込ませるべきでないと判断した場合には、所定時間が経過するのを待って、磁気ヘッド130の記録素子131にパターンを書込ませる。
図6は、CPU1が実行する具体的な動作の流れを表すフローチャートである。
まず、目標値設定部12は、1つのトラックに対するサーボパターンの書込みが終了すると、1トラック分に相当する基準値を比較部13に与え、次のトラックへのシーク動作を開始させる(S11)。具体的には、目標値設定部12が、1トラック分に相当する基準値を比較部13に与えると、比較部13が、この基準値が加算されたPESを生成し、モータ制御部16が、このPESから磁気ヘッド130を1トラック分だけ移動させる制御信号を生成して、ボイスコイルモータ140へ出力することによりシーク動作が行われる。
次に、1トラック分の基準値が加算されたPESに基づいて磁気ヘッド130が1トラック分だけ移動したら、バースト解析部11は、1トラック分移動した位置において磁気ヘッド130の再生素子132が読出して得られるバースト信号を解析し、再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)を算出し、その位置を位置決めポジションとして位置決め処理を行う(S12)。また、バースト解析部11は、位置決めポジションとされた再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)を基準変更部14へ出力する(S13:位置算出ステップ)。
ここで、再生素子132が位置決めされるポジションは、磁気ヘッド130が1トラック分移動した位置によって決まることから、再生素子132は、図4に示すように、トラック中心95(オントラック位置)に位置決めされたり、トラック中心95からずれた位置(オフトラック位置)に位置決めされたりと、位置決めされるポジションがトラックに対して変化することがある。
次に、基準変更部14は、バースト解析部11から入力された再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)を基に、メモリ8に構成されたテーブルから基準調整値を取得し、ゲイン設定部15は、この基準調整値に基づいて、PESのゲイン(利得)を調整する(S14:基準変更ステップ)。
ここで、メモリ8に構成されたテーブルには、図7に示すように、1つのトラック幅を所定の数に分割し(例えば20分割)、再生素子132がそれぞれの位置に位置決めされたときに得られるPESの振幅を、ゲイン設定部15によって所定値に揃えた場合に必要となったゲイン(利得)値が、予め測定されて記憶されている。この図7によると、横軸の0と1の位置がトラック中心95を表しており、トラック中心95(オントラック位置)でゲイン値が最も大きく(PESの振幅が最も小さく)、トラック中心95から離れた位置(オフトラック位置)になるに伴いゲイン値が小さく(PESの振幅が大きく)なっている。このテーブルでは、このように再生素子132のトラック内での位置とゲイン値の関係が記述されることで、再生素子132のトラック内での位置とその位置で得られるPESの振幅との関係が表されている。
具体的には、基準変更部14は、このテーブルから、再生素子132が位置決めされている位置でのゲイン値をオントラック位置でのゲイン値(最大ゲイン値)で割り、これによって得られるゲイン比を基準調整値として取得する。このゲイン比は、オントラック位置で1となり、オフトラック位置になるに伴い1よりも小さくなっていく。また、このゲイン比は、再生素子132が位置決めされている位置から得られるPESの振幅をオントラック位置から得られるPESの振幅で割った振幅比の逆数に相当する。
そして、ゲイン設定部15は、このようにして取得された基準調整値が基準変更部14から入力されると、比較部13から入力されたPESに対してこの基準調整値に応じたゲイン値を設定してゲイン調整し、ゲイン調整したPESをモータ制御部16と判定部17へ出力する。
このゲイン設定部15の動作を、図8を用いて説明する。図の中段に示すように、再生素子132がオントラック位置に位置決めされた場合と、再生素子132がオフトラック位置に位置決めされた場合とでは、得られるPESの振幅が異なったものとなっている。そこで、図の下段に示すように、再生素子132がオフトラック位置に位置決めされた場合のPESに基準調整値Rを掛け合わせる(所定のゲイン値に対して基準調整値Rを掛け合わせる)ことで、再生素子132がオントラック位置に位置決めされた場合のPESの振幅と同等の振幅になる。なお、オントラック位置では基準調整値Rは1なのでPESの振幅は変化しない。このように、再生素子132が位置決めされる位置に応じた基準調整値Rに基づいてゲイン調整を行うことで、位置(ずれ)に依る振幅差が低減されて振幅が揃えられたPESがゲイン設定部15から出力されることとなる。
次に、判定部17は、ゲイン設定部15によってゲイン調整されたPESに基づいて位置決め精度を判定する(S15)。この判定部17は、PESが所定の閾値(スライスレベル)以下であれば(S15:YES)、位置決め精度が十分であるとして、記録処理部18にパターン書込みを許可する。他方、PESが所定の閾値を超えていれば(S15:NO)、位置決め精度が不十分であるとしてパターン書込みを許可しない。ここで、位置決め精度の判定に用いられるPESは、ゲイン設定部15によって位置(ずれ)に依る振幅差が低減されていることから、再生素子132がトラックのどの位置に位置決めされても、位置決め精度を精度良く判定することができる。
そして、記録処理部18は、判定部17からパターン書込みを許可されたら(S15:YES)、磁気ディスク110に書込むパターン信号をパターン生成器5に生成させ、磁気ヘッド130の記録素子131にパターンを書込ませる(S17)。他方、判定部17からパターン書込みを許可されなかったら(S15:NO)、所定時間が経過するのを待って(S16)、磁気ヘッド130の記録素子131にパターンを書込ませる(S17)。
ここで、PESが所定の閾値を超えている場合に、S16のように所定時間が経過するのを待つことによって、PESが閾値以下まで収束する時間が確保されるので、十分な位置決め精度を得ることができる。また、S15に戻って、位置決め精度を再度判定しても良い。
以上のように、再生素子132のトラックに対する位置(ずれ)に応じてゲインを調整したPESを書込みの可否判定に供することで、シーク動作後の位置決め精度をPESに基づいて行うことが可能となるので、シーク動作による残留振動がサーボパターンに反映されてしまうような事態を防止することができ、磁気ヘッド130の記録素子131が磁気ディスク110に精度良くサーボパターンを書込むことができる。
なお、上記の例では、基準変更部14がテーブルから取得した基準調整値をゲイン設定部15に与え、ゲイン設定部15がPESのゲイン(利得)を調整することで、判定部17における書込みの可否の基準を間接的に変更させる例について述べたが、これに限らず、図9に示すように、基準変更部14がテーブルから取得した基準調整値を判定部17に与えることで、判定部17における書込みの可否の基準を直接的に変更させるように構成しても良い。
この判定部17の動作を、図10を用いて説明する。図に示すように、再生素子132がオントラック位置に位置決めされた場合と、再生素子132がオフトラック位置に位置決めされた場合とでは、得られるPESの振幅が異なったものとなっているところ、判定部17は、位置決め精度を判定する閾値(スライスレベル)SLに対して基準調整値Rの逆数(すなわち振幅比)を掛け合わせた状態で判定を行っている。このように、振幅比に応じた閾値SLにより判定を行うことで、上記の例と同様に、再生素子132がトラックのどの位置に位置決めされても、位置決め精度を精度良く判定することができる。
なお、以上の説明では、シーク動作後にPESに基づいて書込みの可否判定を行う動作について述べたが、これに限らず、例えば、記録素子131によるサーボパターンの書込み中においても(S17)、S13ないしS15と同様にPESに基づいて位置決め精度を判定し、PESが所定の閾値を超えたら書込みを中断するような、書込みの可否判定を行うように構成することもできる。
次に、テーブル更新処理について説明する。
上記の説明では、図4に示したように、磁気ディスク110上における磁気ヘッド130の位置によって、スキュー角の影響で、再生素子132がトラック中心95からずれた状態で位置決めされてしまうことを説明したが、これと同様に、磁気ヘッド130に含まれる記録素子131と再生素子132は、図11に示すように、スキュー角の影響でトラックに対する傾きが変化してしまうことがある。この場合、再生素子132のトラックに対する読出し幅が変化することや、記録素子131による記録用バーストパターン91(図2参照)の書込み幅が変化することから、得られるPESの振幅等の状態が変化してしまうことがある。
このため、サーボパターン記録装置10は、記録素子131に所定トラック数のサーボパターンの書込みを行わせる毎に、メモリ8に構成されたテーブルの内容を更新するテーブル更新処理を実行する。図12は、テーブル更新処理を表すフローチャートである。
まず、目標値設定部12は、所定トラック数のサーボパターンの書込みが完了した後、次に再生素子132が位置決めされるトラックを測定対象トラックとして、1つのトラック幅を所定数Nに分割し(例えば20分割)、1/Nトラック分に相当する基準値を比較部13に与え、トラック中心95から1/Nトラック分ずれた位置へのシーク動作を開始させる(S21)。具体的には、目標値設定部12が、1/Nトラック分に相当する基準値を比較部13に与えると、比較部13が、この基準値が加算されたPESを生成し、モータ制御部16が、このPESから磁気ヘッド130を1/Nトラック分だけ移動させる制御信号を生成して、ボイスコイルモータ140へ出力することによりシーク動作が行われる。
次に、1/Nトラック分の基準値が加算されたPESに基づいて磁気ヘッド130が1/Nトラック分だけ移動したら、バースト解析部11は、1/Nトラック分移動した位置において磁気ヘッド130の再生素子132が読出して得られるバースト信号を解析し、その位置を位置決めポジションとして位置決め処理を行う(S22)。
次に、ゲイン設定部15は、再生素子132が位置決めされた位置から得られるPESに対してゲイン調整し、PESの振幅が所定値に合うように調整されたときのゲイン(利得)値を測定し(S23)、そのゲイン値を位置と対応づけてテーブルに更新させる(S24)。
そして、S21に戻り、目標値設定部12は、新たに1/Nトラック分に相当する基準値を比較部13に与え、更に1/Nトラック分ずれた位置へのシーク動作を開始させる。これらの処理は、合計1トラック分に達するまで繰り返される(S25)。
以上のように、所定トラック数のサーボパターンの書込みが完了する毎に、テーブルの内容を更新することで、再生素子132の位置決め精度を更新されたテーブルを用いてより正確に判断することができるようになるので、ひいては、磁気ヘッド130の記録素子131が磁気ディスク110に精度良くサーボパターンを書込むことが可能となる。
1 CPU、2 R/Wインターフェース、3 振幅復調器、4 ADコンバータ、5 パターン生成器、6 DAコンバータ、7 VCMドライバ、8 メモリ、10 サーボパターン記録装置、11 バースト解析部(位置算出回路)、12 目標値設定部、13 比較部、14 基準変更部(基準変更回路)、15 ゲイン設定部、16 モータ制御部、17 判定部、18 記録処理部、91 記録用バーストパターン、93 製品用バーストパターン、95 トラック中心、100 磁気ディスク装置、110 磁気ディスク、111 サーボ領域、113 記録用バースト領域、130 磁気ヘッド、131 記録素子、132 再生素子、140 ボイスコイルモータ。
Claims (6)
- 磁気ディスク装置内に、再生素子および記録素子を有する磁気ヘッドと磁気ディスクとを組付ける組付けステップと、
前記磁気ディスクにトラック毎に書込まれたバーストパターンを前記再生素子が読出して得たバースト信号に基づいて、前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれを求める位置算出ステップと、
前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれに応じて、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更する基準変更ステップと、
を含むことを特徴とする磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法。 - 請求項1に記載の磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法であって、
前記基準変更ステップは、前記再生素子がトラック内の所定位置に位置決めされた場合のトラック内での位置とその位置で得られる位置誤差信号の振幅との関係を予め記憶しているテーブルから、前記再生素子が位置決めされた位置で得られる位置誤差信号の振幅と基準となる振幅との振幅比を取得し、当該位置誤差信号から前記再生素子の位置決め精度を前記振幅比に応じて判定することで、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更することを特徴とする磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法。 - 請求項2に記載の磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法であって、
前記記録素子が所定トラック数のサーボパターンの書込みを行う毎に、測定対象のトラック内の複数位置に前記再生素子を位置決めし、それぞれの位置から位置誤差信号を測定することで、前記テーブルに記憶されている内容を更新するテーブル更新ステップを含むことを特徴とする磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法。 - 再生素子および記録素子を有する磁気ヘッドと磁気ディスクとが組付けられた磁気ディスク装置を対象として、前記磁気ディスクにトラック毎に書込まれたバーストパターンを前記再生素子が読出して得たバースト信号に基づいて、前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれを求める位置算出回路と、
前記再生素子が位置決めされた位置のトラック中心からのずれに応じて、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更する基準変更回路と、
を備えることを特徴とするサーボパターン記録装置。 - 請求項4に記載のサーボパターン記録装置であって、
前記再生素子がトラック内の所定位置に位置決めされた場合のトラック内での位置とその位置で得られる位置誤差信号の振幅との関係を予め記憶しているテーブルを有する記憶部を備え、
前記基準変更回路は、前記テーブルから前記再生素子が位置決めされた位置で得られる位置誤差信号の振幅と基準となる振幅との振幅比を取得し、当該位置誤差信号から前記再生素子の位置決め精度を前記振幅比に応じて判定することで、前記記録素子によるサーボパターンの書込みの可否の基準を変更することを特徴とするサーボパターン記録装置。 - 請求項5に記載のサーボパターン記録装置であって、
前記記録素子が所定トラック数のサーボパターンの書込みを行う毎に、測定対象のトラック内の複数位置に前記再生素子を位置決めし、それぞれの位置から位置誤差信号を測定することで、前記テーブルに記憶されている内容を更新するテーブル更新回路を備えることを特徴とするサーボパターン記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006203728A JP2008033993A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法、及びサーボパターン記録装置 |
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JP2006203728A JP2008033993A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 磁気ディスクにサーボパターンを記録して磁気ディスク装置を製造する方法、及びサーボパターン記録装置 |
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JP2008033993A true JP2008033993A (ja) | 2008-02-14 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2008033993A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10304484B2 (en) | 2015-03-20 | 2019-05-28 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Servo write control apparatus and method, and magnetic disk apparatus |
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2006
- 2006-07-26 JP JP2006203728A patent/JP2008033993A/ja active Pending
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