JP2008025593A - アキュムレータを備えた作業機械の油圧回路 - Google Patents

アキュムレータを備えた作業機械の油圧回路 Download PDF

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Abstract

【課題】ブラダ形のアキュムレータを備えた作業機械の油圧回路において、アキュムレータから油タンクに油を排出する場合に、ブラダが急激に膨張してポペット弁に噛み込まれたり、急激に膨張したブラダとシェルの間に油の一部が取り残されてしまうことを防止する。
【解決手段】アキュムレータ36から油タンク11に至る排出油路49と、該排出油路49を開閉するタンクチェックバルブ50とを設ける一方、該タンクチェックバルブ50の下流側にオリフィス70を設けて、アキュムレータ36から油タンク11への排出油の流量を規制するように構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、ブラダ型のアキュムレータを備えてなる作業機械の油圧回路の技術分野に属するものである。
近年、環境問題の観点から、油圧ショベルやクレーン等の作業機械においても省エネルギー化や排ガス低減化が図られており、そこで、例えば、昇降する作業部の有する位置エネルギーをアキュムレータに蓄圧して再利用できるようにした技術が示されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、前記特許文献1のように作業部の位置エネルギーを油圧エネルギーとして蓄圧するべく作業機械にアキュムレータを設ける場合、アキュムレータとしては、例えば、エネルギー蓄積用として適したブラダ型のアキュムレータが用いられるが、この様なアキュムレータは、油が蓄圧されたままの状態で長期間放置されると、ブラダ内に封入されたガスが徐々に油に溶け出していってガス量が減少してしまい、次に使用するときに新たにガスを注入しないとアキュムレータとして充分に機能しないことがある。このため、アキュムレータが搭載された作業機械を長期間使用しない場合には、アキュムレータに蓄圧された圧油を抜いておくことが望ましい。また、アキュムレータや該アキュムレータに接続される配管やバルブのメンテナンスを行うような場合には、アキュムレータから油を抜く必要がある。
そこで、長期間使用しない場合やメンテナンス時等に、アキュムレータの蓄圧油を油タンクに排出できるように構成することが提案されるが、この場合に、アキュムレータから油が急速に排出されると、ブラダ内に封入されたガスの相対圧力が急上昇してブラダが急激に膨張し、図7に示すように、急激に膨張したブラダ66が、アキュムレータ36のポート(油出入口)68aに設けられるポペット弁69に噛み込まれて破損してしまう惧れがある。また、ブラダが急激に膨張したときに、アキュムレータのシェルとブラダの間に油の一部が取り残されてしまうことがあり、該取り残された油にブラダ内のガスが徐々に溶け出していって、前述したようにアキュムレータの機能が低下してしまう惧れが生じる。
一方、アキュムレータが大きく膨らんだときに、シェルとブラダの間に取り残された油を排出するべく、シェルの内面側に残液逃し溝を設けると共に、該残液逃し溝とポートとを連通する残液逃し穴を設けた技術が提唱されている(例えば、特許文献2参照。)。また、前述したようなエネルギー蓄圧用ではなく圧力変動吸収用のアキュムレータではあるが、ブラダの過大変形を防止するためのスプリングを、シェルとブラダの間に設けた技術も提唱されている。
特許第2582310号公報 実開平6−78601号公報 特開平11−82401号公報
しかるに、前記特許文献2および特許文献3のものは、何れもアキュムレータ自体を改良する技術であるから、汎用のアキュムレータをそのまま用いることはできないことになって、コスト高になるという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、油圧エネルギーを蓄圧するブラダ型のアキュムレータを備えてなる作業機械の油圧回路において、前記アキュムレータから油タンクに至る排出油路と、該排出油路を開閉する排出用バルブとを設ける一方、該排出用バルブの下流側に、アキュムレータから油タンクへの排出油の流量を規制する絞りを設けたことを特徴とするアキュムレータを備えた作業機械の油圧回路である。
そして、この様にすることにより、排出油路に設けられた絞りによって、アキュムレータから油タンクへの排出油の流量が規制されることになり、而して、油タンクへの油排出時に、アキュムレータのブラダが急激に膨張してポペット弁に噛み込まれたり、あるいは急激に膨張したブラダとシェルとの間に油の一部が取り残されてしまうような不具合を、確実に回避することができる。しかも、前記絞りは、排出油路を開閉する排出用バルブの下流側に配されているから、該絞りが、油タンクへの油排出時以外のときにアキュムレータに給排される油の流れの抵抗となって損失を生じる惧れがない。さらにこのものは、排出油路に絞りを設けただけの簡単な構成であるから、安価且つ容易に実施できる。
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は作業機械の一例である油圧ショベルであって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体2、該下部走行体2の上方に旋回自在に支持される上部旋回体3、該上部旋回体3のフロントに装着される作業部4等の各部から構成され、さらに該作業部4は、基端部が上部旋回体3に上下揺動自在に支持されるブーム5、該ブーム5の先端部に前後揺動自在に支持されるアーム6、該アーム6の先端部に取付けられるバケット7等から構成されている。
8は前記ブーム5を上下揺動せしめるべく伸縮作動する左右一対のブームシリンダであって、該ブームシリンダ8は、ヘッド側油室8aの圧力によって作業部4の重量を保持すると共に、該ヘッド側油室8aへの圧油供給およびロッド側油室8bからの油排出により伸長してブーム5を上昇せしめ、また、ロッド側油室8bへの圧油供給およびヘッド側油室8aからの油排出により縮小してブーム5を下降せしめるように構成されている。そして、前記ブーム5の上昇に伴い、作業部4の有する位置エネルギーが増加するが、該位置エネルギーは、後述する油圧制御システムによって、ブーム5の下降時に油圧エネルギーに変換されてアキュムレータ36に蓄圧される一方、該アキュムレータ36に蓄圧された油圧エネルギーは、ブーム5の上昇時に利用されるようになっている。
次いで、前記油圧制御システムについて、図2、図3の回路図に基づいて説明するが、これらの図面において、9、10は油圧ショベル1に搭載のエンジンEにポンプドライブギア部Gを介して連結される第一、第二メインポンプであって、これら第一、第二メインポンプ9、10は、油タンク11から作動油を吸込んで第一、第二ポンプ油路12、13に吐出するように構成されている。尚、図2、図3中、丸付きの数字は結合子記号であって、対応する丸付き数字同士が接続される。
14、15は前記第一、第二メインポンプ9、10の吐出流量制御を行う第一、第二レギュレータであって、該第一、第二レギュレータ14、15は、後述するコントローラ16によって制御されるメインポンプ制御用電磁比例減圧弁17からの制御信号圧を受けて、エンジン回転数と作業負荷に対応したポンプ出力にするべく作動すると共に、第一、第二メインポンプ9、10の吐出圧力を受けて定馬力制御を行う。さらに第一、第二レギュレータ14、15は、後述する第一、第二コントロールバルブ18、19のスプールの移動ストロークに対応してポンプ流量を増減せしめるネガティブコントロール流量制御も行うように構成されている。
一方、前記第一、第二コントロールバルブ18、19は、第一、第二ポンプ油路12、13にそれぞれ接続される方向切換弁であって、これら第一、第二コントロールバルブ18、19は、第一、第二メインポンプ9、10の吐出油をブームシリンダ8に供給するべく作動する。尚、前記第一、第二メインポンプ9、10は、ブームシリンダ8だけでなく、油圧ショベル1に設けられる他の複数の油圧アクチュエータ(図示しないが、走行モータ、旋回モータ、アームシリンダ、バケットシリンダ等)の圧油供給源となると共に、第一、第二ポンプ油路12、13には他の油圧アクチュエータ用のコントロールバルブも接続されるが、これらについては省略する。
前記第一コントロールバルブ18は、上昇側、下降側パイロットポート18a、18bを備えたスプール弁で構成されており、そして、両パイロットポート18a、18bにパイロット圧が入力されていない状態では、ブームシリンダ8に対する油給排を行わない中立位置Nに位置しているが、上昇側パイロットポート18aにパイロット圧が入力されることにより、第一メインポンプ9の圧油をシリンダヘッド側油路20を経由してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給する一方、ロッド側油室8bからシリンダロッド側油路21に排出された油をリターン油路22を経由して油タンク11に流す上昇側位置Xに切換わる。また、下降側パイロットポート18bにパイロット圧が入力されることにより、ヘッド側油室8aからシリンダヘッド側油路20に排出された油を、再生用弁路18cを経由してシリンダロッド側油路21からロッド側油室8bに供給する下降側位置Yに切換るように構成されている。尚、前記シリンダヘッド側油路20は、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに油を給排するべくヘッド側油室8aに接続される油路であり、シリンダロッド側油路21は、ブームシリンダ8のロッド側油室8bに油を給排するべくロッド側油室8bに接続される油路である。
ここで、前記下降側位置Yの第一コントロールバルブ18に設けられる再生用弁路18cは、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aとロッド側油室8bとを連通する弁路であって、該再生用弁路18cには、ヘッド側油室8aからロッド側油室8bへの油の流れは許容するが逆方向の流れは阻止するチェック弁18dと、絞り18eとが配されている。而して、前述したように、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yのとき、ヘッド側油室8aから排出された油は、再生用弁路18cを介してロッド側油室8bに供給されるが、その流量は、再生用弁路18cに配された絞り18eの開口特性(該絞り18eの開口特性は、第一コントロールバルブ18のスプール移動ストロークに応じて設定される)と、ヘッド側油室8aとロッド側油室8bの差圧とによって変化するようになっている。
一方、第二コントロールバルブ19は、上昇側パイロットポート19aを備えたスプール弁で構成されており、そして、上昇側パイロットポート19aにパイロット圧が入力されていない状態では、ブームシリンダ8に対する油給排を行わない中立位置Nに位置しているが、上昇側パイロットポート19aにパイロット圧が入力されることにより、第二メインポンプ10の圧油をシリンダヘッド側油路20を経由してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給する上昇側位置Xに切換るように構成されている。
また、23、24、25は第一上昇側、第一下降側、第二上昇側電磁比例減圧弁であって、これら各電磁比例減圧弁23、24、25は、コントローラ16からの制御信号に基づいて、前記第一コントロールバルブ18の上昇側パイロットポート18a、下降側パイロットポート18a、第二コントロールバルブ19の上昇側パイロットポート19aにそれぞれパイロット圧を出力するべく作動する。そして、これら第一上昇側、第一下降側、第二上昇側電磁比例減圧弁23、24、25から出力されるパイロット圧の圧力の増減に対応して第一、第二コントロールバルブ18、19のスプールの移動ストロークが増減するようになっており、これによって、第一、第二コントロールバルブ18、19からブームシリンダ8への給排油の流量制御がなされるように構成されている。尚、図2、図3中、26はパイロット油圧源となるパイロットポンプである。
さらに、第一、第二コントロールバルブ18、19には、第一、第二メインポンプ9、10の圧油を第一、第二ネガティブコントロールバルブ27、28を介して油タンク11に流すセンタバイパス弁路18f、19bが形成されている。該センタバイパス弁路18f、19bの開口量は、第一、第二コントロールバルブ18、19が中立位置Nのときに最も大きく、上昇側位置Xに切換わったスプールの移動ストロークが大きくなるほど小さくなるように制御されるが、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fは、スプールの移動ストロークに拠らず大きな開口を維持する特性を有しており、これにより、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fの通過流量は、中立位置Nのときの通過流量から変化しないように設定されている。そして、上記センタバイパス弁路18f、19bの通過流量は、ネガティブコントロール制御信号として前記第一、第二レギュレータ14、15に入力されて、センタバイパス弁路18f、19bの通過流量が少なくなるほど第一、第二メインポンプ9、10の吐出流量が増加する、所謂ネガティブコントロール流量制御が行われるようになっている。ここで、前述したように、第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fの通過流量は、下降側位置Yに切換わっても中立位置Nのときと変化せず、而して、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yのときの第一メインポンプ9の吐出流量は、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御されるようになっている。
また、29は前記シリンダヘッド側油路20に配されるドリフト低減弁、30はコントローラ16からのON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるドリフト低減弁用電磁切換弁であって、上記ドリフト低減弁29は、前記第一、第二コントロールバルブ18、19および後述する第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8のヘッド側油室8aへの油の流れは常時許容するが、逆方向の流れは、ドリフト低減弁用電磁切換弁30がOFF位置Nのときには阻止し、ON位置Xのときのみ許容するように構成されている。
一方、32は専用ポンプであって、このものもポンプドライブギア部Gを介してエンジンEに連結されているが、該専用ポンプ32は、サクション油路33から供給される油を吸込んで専用ポンプ油路34に吐出すると共に、専用ポンプ32の吐出流量制御は、コントローラ16から出力される制御信号に基づいて作動する専用ポンプ用レギュレータ35によって行われるように構成されている。
ここで、前記サクション油路33には、後述するように、アキュムレータ36の蓄圧油あるいはブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの排出油が供給されるようになっており、而して、専用ポンプ32は、アキュムレータ36の蓄圧油あるいはブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの排出油を吸込んで、専用ポンプ油路34に吐出するようになっている。
37は前記専用ポンプ油路34に接続される第三コントロールバルブであって、該第三コントロールバルブ37は、コントローラ16からの制御信号に基づいて、専用ポンプ32から吐出される圧油を、ブームシリンダ8に供給するべく作動する。
前記第三コントロールバルブ37について詳細に説明すると、該第三コントロールバルブ37は、コントローラ16からの制御信号が入力される第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39の作動に基づいてスプールが移動する方向切換弁であって、両電油変換弁38、39に作動信号が入力されていない状態では、ブームシリンダ8に対する油給排を行わない中立位置Nに位置しているが、第三上昇側電油変換弁38に作動信号が入力されることにより、専用ポンプ32の吐出油をシリンダヘッド側油路20を経由してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給する一方、ロッド側油室8bからシリンダロッド側油路21に排出された油をリターン油路22を経由して油タンク11に流す上昇側位置Xに切換わる。また、第三下降側電油変換弁39に作動の制御信号が入力されることにより、専用ポンプ32の吐出油をシリンダロッド側油路21を経由してブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給する下降側位置Yに切換るように構成されている。
前記第三コントロールバルブ37のスプールの移動ストロークは、コントローラ16から第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39に入力される作動信号の信号値によって増減制御されるようになっており、そして該スプールの移動ストロークの増減制御によって、第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8への給排油の流量制御がなされるように構成されている。
さらに、40は前記シリンダヘッド側油路20から分岐形成される回収油路であって、該回収油路40には、回収用バルブ41が配されていると共に、該回収用バルブ41の下流側の接続部Cにおいて、後述するアキュムレータ油路42と前記サクション油路33と排出油路49とに接続されている。さらに、回収油路40には、シリンダヘッド側油路20から接続部C側への油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止するチェック弁43が配されている。而して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aからシリンダヘッド側油路20に排出された油を、回収油路40を経由して、アキュムレータ油路42およびサクション油路33に供給することができるようになっている。
前記回収用バルブ41は、コントローラ16からの制御信号が入力される回収用電油変換弁44の作動に基づいてスプールが移動する開閉弁であって、回収用電油変換弁44に作動信号が入力されていない状態では、回収油路40を閉じる閉位置Nに位置しているが、回収用電油変換弁44に作動信号が入力されることにより、回収油路40を開く開位置Xに切換わるように構成されている。
前記回収用バルブ41のスプールの移動ストロークは、コントローラ16から回収用電油変換弁44に入力される作動信号の信号値によって増減制御されるようになっており、そして、該スプールの移動ストロークの増減制御によって、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから回収油路40を経由してアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れる油の流量制御がなされるように構成されている。
一方、アキュムレータ油路42は、前記接続部Cからアキュムレータチェックバルブ45を経由してアキュムレータ36に至る油路であって、該アキュムレータ油路42の最高圧力は、アキュムレータ油路42に接続されるリリーフ弁46によって制限されている。
前記アキュムレータ36は、油圧エネルギー蓄積用として最適なブラダ型のものが用いられているが、このものは、図6に示す如く、断面略長円形状で両端側に開口65a、65bが開設されたシェル65と、該シェル65に内蔵されるブラダ66と、シェル65の一端側開口65aに組付けられ、ブラダ66内にガス(本実施の形態では、窒素ガス)を給排する給気弁67と、シェル65の他端側開口65bに組み付けられ、油の出入口となるポート68aが形成されたポートボディ68と、ブラダ66がポート68aから外部にはみ出してしまうことを防止するべく上記ポート68a内に組付けられるポペット弁69等を備えており、そして、ブラダ66内に封入されたガスの圧力と、ポート68aからシェル65内に流入、流出する油の圧力とのバランスによってブラダ66が縮んだり膨らんだりするように構成されている。
また、前記アキュムレータチェックバルブ45は、アキュムレータ36に対する油の給排制御を行うバルブであって、ポペット弁47と、コントローラ16から出力されるON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48とを用いて構成されている。そして、上記ポペット弁47は、回収油路40からアキュムレータ36への油の流れは、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置N、ON位置Xの何れであっても許容するが、アキュムレータ36からサクション油路33および排出油路49への油の流れは、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置Nに位置しているときには阻止し、ON位置Xに位置しているときのみ許容するように構成されている。尚、回収油路40からアキュムレータ36への油の流れは、前述したようにアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置N、ON位置Xの何れであっても許容されるが、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がON位置Xに位置している状態では、アキュムレータ油路42の圧力がポペット弁47のバネ室47aに導入されないため、殆ど圧力損失のない状態で回収油路40からアキュムレータ36に油を流すことができる。
さらに、排出油路49は、前記接続部Cから油タンク11に至る油路であって、アキュムレータ36は、前記アキュムレータチェックバルブ45を介して排出油路49に接続されると共に、排出油路49を介してアキュムレータ36の蓄圧油を油タンク11に排出することができるようになってるが、該排出油路49には、タンクチェックバルブ(本発明の排出用バルブに相当する)50が配されている。
前記タンクチェックバルブ50は、排出油路49を開閉するポペット弁51と、コントローラ16から出力されるON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるタンクチェックバルブ用電磁切換弁52とを用いて構成されている。そして、上記ポペット弁51は、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52がOFF位置Nに位置している状態では、該タンクチェックバルブ用電磁切換弁52を介してタンクチェックバルブ50の上流側圧力がポペット弁51のバネ室51aに導入されることで、排出油路49から油タンク11への油の流れを阻止する、つまり排出油路49を閉じる閉状態になっているが、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52がON位置Xに切換わることにより、上記バネ室51aが油タンク11に連通し、これにより排出油路49から油タンク11への油の流れを許容する、つまり排出油路49を開く開状態に切換るように構成されている。
さらに、排出油路49には、前記タンクチェックバルブ50の下流側にオリフィス(本発明の絞りに相当する)70が配設されている。そして、該オリフィス70によって、アキュムレータ36から排出油路49を経由して油タンク11に排出される排出油の流量を規制できるようになっており、これによって、アキュムレータ36から急速に圧油が排出されてブラダ66が急激に膨らんでしまうことを防止できるようになっている。
一方、前記コントローラ16は、マイクロコンピュータ等を用いて構成されるものであって、図4のブロック図に示すごとく、図示しないブーム用操作レバーの操作方向および操作量を検出するブーム操作検出手段53、第一メインポンプ9の吐出圧を検出するべく第一ポンプ油路12に接続される第一吐出側圧力センサ54、第二メインポンプ10の吐出圧を検出するべく第二吐出側ポンプ油路13に接続される第二吐出側圧力センサ55、専用ポンプ32の吐出圧を検出するべく専用ポンプ油路34に接続される第三吐出側圧力センサ56、専用ポンプ32の吸入側の圧力を検出するべくサクション油路33に接続される吸入側圧力センサ57、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aの圧力を検出するべくシリンダヘッド側油路20に接続されるシリンダヘッド側圧力センサ58、ブームシリンダ8のロッド側油室8bの圧力を検出するべくシリンダロッド側油路21に接続されるシリンダロッド側圧力センサ59、アキュムレータ36の圧力を検出するべくアキュムレータ油路42に接続されるアキュムレータ用圧力センサ60、エンジンEを始動、停止するべく操作されるエンジンキースイッチ62、後述するアキュムレータ排出スイッチ63等からの信号を入力し、これら入力信号に基づいて、前述のメインポンプ制御用電磁比例減圧弁17、第一上昇側電磁比例減圧弁23、第一下降側電磁比例減圧弁24、第二上昇側電磁比例減圧弁25、ドリフト低減弁用電磁切換弁30、専用ポンプ用レギュレータ35、第三上昇側電油変換弁38、第三下降側電油変換弁39、回収用電油変換弁44、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52等に制御信号を出力する。
ここで、61はコントローラ16に設けられる蓄圧状態演算部であって、該蓄圧状態演算部61は、アキュムレータ用圧力センサ60から入力されるアキュムレータ油路42の圧力に基づいて、現在のアキュムレータ36の蓄圧状態を演算する。該蓄圧状態(%)は、例えば、アキュムレータ油路42の圧力が、アキュムレータ36のプレチャージ圧(蓄圧開始設定圧)と等しければ0%、アキュムレータ36に充分に蓄圧されているとして予め設定される設定圧力以上ならば100%、プレチャージ圧と設定圧力とのあいだならば、アキュムレータ油路42の圧力が大きくなるほどパーセンテイジが高くなるように演算される。さらに、64はコントローラ16に設けられるアキュムレータ排出制御部であって、該アキュムレータ排出制御部64で行われるアキュムレータ排出制御については後述する。
次いで、ブーム用操作レバーがブーム上昇側に操作された場合、つまりブーム操作検出手段53からブーム上昇側操作の検出信号が入力された場合のコントローラ16の制御について説明する。この場合、前記蓄圧状態演算部61によって演算されるアキュムレータ36の蓄圧状態によってコントローラ16の制御が異なるため、まず、蓄圧状態100%、つまりアキュムレータ36に充分に蓄圧されている場合について説明する。
アキュムレータ36の蓄圧状態100%でブーム上昇側に操作された場合、コントローラ16は、第二上昇側電磁比例減圧弁25に対し、第二コントロールバルブ19の上昇側パイロットポート19aにパイロット圧を出力するように制御信号を出力する。これにより第二コントロールバルブ19が上昇側位置Xに切換わり、而して、第二メインポンプ10の吐出油が、上昇側位置Xの第二コントロールバルブ19を経由してシリンダヘッド側油路20に流れて、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給される。
さらにコントローラ16は、専用ポンプ用レギュレータ35に対し、専用ポンプ32の吐出流量制御の指令を出力すると共に、第三上昇側電油変換弁38に対して作動信号を出力する。これにより第三コントロールバルブ37が上昇側位置Xに切換わり、而して、専用ポンプ32の吐出油が上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由してシリンダヘッド側油路20に流れ、該シリンダヘッド側油路20において前述した第二メインポンプ10の吐出油と合流して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給される。一方、ブームシリンダ8のロッド側油室8bの油は、上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由して油タンク11に排出される。
さらにコントローラ16は、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48に対し、ON位置Xに切換わるようON信号を出力する。これにより、アキュムレータチェックバルブ45は、アキュムレータ油路42からサクション油路33への油の流れを許容する状態になる。而して、アキュムレータ36に蓄圧された圧油がサクション油路33を経由して、専用ポンプ32の吸入側に供給される。
また、蓄圧状態100%でブーム用操作レバーがブーム上昇側に操作された場合、コントローラ16から第一上昇側、第一下降側電磁比例減圧弁23、24にパイロット圧出力の制御信号は出力されず、第一コントロールバルブ18は中立位置Nに保持される。これにより、第一メインポンプ9の吐出油はブームシリンダ8に供給されない。
さらに、コントローラ16から回収用電油変換弁44に作動信号は出力されず、回収用バルブ41は、回収油路40を閉じる閉位置Nに位置している。これにより、前述した第二コントロールバルブ19および第三コントロールバルブ37からの供給圧油がアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れることなく、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるようになっている。
また、コントローラ16からタンクチェックバルブ用電磁切換弁52にON信号は出力されず、タンクチェックバルブ50は排出油路49を閉じる閉状態になっている。これにより、アキュムレータ36の蓄圧油が排出油路49から油タンク11に排出されることなく、前述したように、サクション油路33を経由して専用ポンプ32の吸入側に供給されるようになっている。
次いで、アキュムレータ36の蓄圧状態が0%でブーム上昇側に操作された場合について説明するが、この場合、第二上昇側電磁比例減圧弁25、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48、回収用電油変換弁44、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52に対しては、前述した蓄圧状態100%でブーム上昇側に操作された場合と同様の制御がなされる。
さらにコントローラ16は、蓄圧状態が0%でブーム上昇側に操作された場合、第一上昇側電磁比例減圧弁23に対し、第一コントロールバルブ18の上昇側パイロットポート18aにパイロット圧を出力するように制御信号を出力する。これにより第一コントロールバルブ18が上昇側位置Xに切換わり、而して、第一メインポンプ9の吐出油が、上昇側位置Xの第一コントロールバルブ18を経由してシリンダヘッド側油路20に流れ、該シリンダヘッド側油路20において第二メインポンプ10の圧油と合流して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給される。一方、ブームシリンダ8のロッド側油室8bの油は、上昇側位置Xの第一コントロールバルブ18を経由して油タンク11に排出される。
さらにコントローラ16は、専用ポンプ用レギュレータ35に対し、専用ポンプ32の吐出流量をゼロにする、つまり専用ポンプ32の圧油供給を停止するように制御指令を出力する。また、コントローラ16から第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39には作動指令は出力されず、第三コントロールバルブ37は中立位置Nに保持される。これにより、専用ポンプ32からブームシリンダ8のヘッド側油室8aには圧油供給されないようになっている。
一方、アキュムレータ36の蓄圧状態が0%〜100%のあいだ(但し、0%および100%は含まず)のときにブーム上昇側に操作された場合、コントローラ16は、第一上昇側電磁比例減圧弁23および第三上昇側電油変換弁38に制御信号を出力して、第一コントロールバルブ18および第三コントロールバルブ37を上昇側位置Xに切換え、これにより、専用ポンプ32からの供給圧油および第一メインポンプ9からの供給圧油が合流してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるように制御するが、この場合、アキュムレータ36の蓄圧状態が少なくなるにつれて、専用ポンプ32からヘッド側油室8aへの供給流量が減少する一方、第一メインポンプ9からの供給流量が増加するように制御すると共に、専用ポンプ32からの供給流量と第一メインポンプ9からの供給流量とを足して一ポンプ分の流量となるように制御する。
さらに、蓄圧状態が0%〜100%のあいだのときも、第二上昇側電磁比例減圧弁25、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48、回収用電油変換弁44、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52に対しては、前述した蓄圧状態100%でブーム上昇側に操作された場合と同様の制御がなされる。
而して、ブーム5の上昇時に、アキュムレータ36の蓄圧状態が100%のときは、専用ポンプ32から供給される一ポンプ分の流量と第二メインポンプ10から供給される一ポンプ分の流量とが合流してブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給され、また、アキュムレータ36の蓄圧状態が0%のときは、専用ポンプ32から圧油供給されない代わりに第一メインポンプ9から供給される一ポンプ分の流量と、第二メインポンプ9から供給される一ポンプ分の流量とが合流してヘッド側油室8aに供給され、さらにアキュムレータ36の蓄圧状態が0%〜100%のあいだのときは、専用ポンプ32および第一メインポンプ9から供給される足して一ポンプ分の流量と、第二メインポンプ10から供給される一ポンプ分の流量とが合流してヘッド側油室8aに供給されることになる。もって、ブーム5の上昇時には、アキュムレータ36の蓄圧状態に関わらず、常に二ポンプ分の流量をヘッド側油室8aに供給できることになって、作業部4の重量負荷に抗するブーム5の上昇であっても、ブーム用操作レバーの操作量に対応する所望の速度でブーム5を上昇せしめることができることになるが、この場合、上記専用ポンプ32は、アキュムレータ36に蓄圧された高圧の圧油を吸い込んで吐出するため、吸入側と吐出側との差圧が小さく、第一、第二メインポンプ9、10と比して大幅に少ない所要動力で圧油供給を行うことができる。
次に、ブーム用操作レバーがブーム下降側に操作された場合、つまりブーム操作検出手段53からブーム下降側操作の検出信号が入力された場合のコントローラ16の制御について説明する。この場合は、アキュムレータ36の蓄圧状態によらずコントローラ16の制御は同一となる。
つまり、ブーム用操作レバーがブーム下降側に操作された場合、コントローラ16は、メインポンプ制御用電磁比例減圧弁17に対し、ポンプ出力を低減せしめるよう制御信号を出力すると共に、第一下降側電磁比例減圧弁24に対し、第一コントロールバルブ18の下降側パイロットポート18bにパイロット圧を出力するように制御信号を出力する。これにより、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yに切換わり、而して、該下降側位置Yの再生用弁路18cを経由して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの排出油がロッド側油室8bに供給されると共に、前述したように、下降側位置Yのセンタバイパス弁路18fの通過流量は変化しないため、第一メインポンプ9の吐出流量は、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御される。
尚、第二コントロールバルブ19は、ブーム5の下降時には中立位置Nに保持され、而して、ブームシリンダ8に対する油給排を行わないと共に、第二メインポンプ10の吐出流量も、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御される。
さらにコントローラ16は、専用ポンプ用レギュレータ35に対し、専用ポンプ32の吐出流量制御の指令を出力すると共に、第三下降側電油変換弁39に対して作動信号を出力する。これにより第三コントロールバルブ37が下降側位置Yに切換わり、而して、専用ポンプ32の吐出油が下降側位置Yの第三コントロールバルブ37を経由してシリンダロッド側油路21に流れて、ブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給される。
さらにコントローラ16は、ドリフト低減弁用電磁比例減圧弁30に対し、ON位置Xに切換わるようON信号を出力する。これにより、ドリフト低減弁29は、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの油排出を許容する状態になる。
さらにコントローラ16は、回収用電油変換弁44に対し作動信号を出力する。これにより回収用バルブ41が、回収油路40を開く開位置Xに切換わり、而して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出された油は、回収油路40を経由してアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れて、アキュムレータ36に蓄圧されると共に、専用ポンプ32の吸入側に供給されるようになっているが、さらにこのとき、コントローラ16は、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48に対し、ON位置Xに切換るようON信号を出力する。これにより、殆ど圧力損失のない状態で回収油路40からアキュムレータ油路42に油を流すことができるようになっている。
また、コントローラ16からタンクチェックバルブ用電磁切換弁52にON信号は出力されず、タンクチェックバルブ50は排出油路49を閉じる閉状態になっている。これにより、前記ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから回収油路40に流れた油が、排出油路49を経由して油タンク11に排出されることなく、アキュムレータ油路42およびサクション油路33に供給されるようになっている。
而して、ブーム5の下降時には、専用ポンプ32からの圧油がブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給されることになるが、この場合、上記専用ポンプ32は、ヘッド側油室8aから排出された高圧の圧油を吸込んで吐出するため、吸入側と吐出側との差圧が小さく、第一メインポンプ9と比して大幅に少ない所要動力で圧油供給を行うことができる。
一方、ブーム5の下降時に、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出される油は、作業部4の有する位置エネルギーにより高圧となっていると共に、ピストン8cに作用する受圧面積の関係からロッド側油室8bへの供給量に対して略2倍の排出量となるが、該ヘッド側油室8aからの排出油は、専用ポンプ32の吸入側に供給されて、前述したように専用ポンプ32からロッド側油室8bに供給されると共に、アキュムレータ36に蓄圧される。そして、該アキュムレータ36に蓄圧された圧油は、前述したように、ブーム5の上昇時に専用ポンプ32からヘッド側油室8aに供給されることになる。而して、作業部4の有する位置エネルギーを、無駄にすることなく回収、再利用できるようになっている。
尚、ブーム5の下降時に、ヘッド側油室8aからの排出油のうち一部は、第一コントロールバルブ18の再生用弁路18cを経由してロッド側油室8bに供給される。
次いで、前記アキュムレータ排出制御部64で行うアキュムレータ排出制御について、図5に示す制御ブロック図に基づいて説明する。
アキュムレータ排出制御部64は、アキュムレータ排出スイッチ63から「OFF」から「ON」への切換信号が入力された場合、あるいはエンジンキースイッチ62から「ON」から「OFF」への切換信号が入力された場合に、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48およびタンクチェックバルブ用電磁切換弁52に対し、ON位置Xに切換るようON信号を出力する。これにより、アキュムレータチェックバルブ45は、アキュムレータ36から排出油路49への油の流れを許容する状態になると共に、タンクチェックバルブ50は、排出油路49を開く開状態に切換わり、而して、アキュムレータ36の蓄圧油が、排出油路49を経由して油タンク11に排出される。つまり、アキュムレータ排出スイッチ63が「ON」操作された場合、あるいはエンジンキースイッチ62が「OFF」操作された場合の何れであっても、アキュムレータ36の蓄圧油が排出油路49を経由して油タンク11に排出されるようになっているが、この場合、前述したように、排出油路48にはオリフィス70が設けられていて、アキュムレータ36からの排出油の流量を規制できるようになっている。
ここで、前記アキュムレータ排出スイッチ63は、アキュムレータ36のメンテナンスを行う場合等、アキュムレータ36の蓄圧油を油タンク11に排出したいときに、オペレータが任意に操作する操作スイッチである。
また、本実施の形態では、エンジンキースイッチ62が「OFF」操作された後も、コントローラ16やアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52の電気系統には通電されており、前述したアキュムレータ排出制御を行うことができるようになっているが、エンジンキースイッチ62が「OFF」操作された場合のアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48およびタンクチェックバルブ用電磁切換弁52へのON信号の出力は、アキュムレータ36の蓄圧油を排出するのに必要な所定時間(該所定時間は、アキュムレータ36の容量等に対応して適宜設定される)経過後に停止されるように設定されている。また、アキュムレータ排出スイッチ63が「ON」操作された場合のアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48およびタンクチェックバルブ用電磁切換弁52へのON信号の出力は、アキュムレータ排出スイッチ63が「OFF」操作されることにより停止されるようになっている。
尚、本実施の形態では、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48およびタンクチェックバルブ用電磁切換弁52は、ソレノイド48a、52aの非通電状態ではOFF位置Nに位置しており、コントローラ16からのON信号に基づいてソレノイド48a、52aに通電されることでON位置Xに切換わる構成になっているが、ソレノイド48a、52aの通電状態でOFF位置Nに位置し、非通電でON位置Xに切換わる構成の電磁切換弁を用いることも、勿論できる。
叙述の如く構成された本形態において、作業部4の有する位置エネルギーは、ブーム5の下降時に油圧エネルギーに変換されてアキュムレータ36に蓄圧される一方、該アキュムレータ36に蓄圧された油は、ブーム5の上昇時に専用ポンプ32を介してブームシリンダ8に供給されることになり、而して、作業部4の有する位置エネルギーを有効に回収、再利用できることになって、省エネルギー化に大きく貢献できることになるが、さらにこのものでは、アキュムレータ36から油タンク11に至る排出油路49と、該排出油路49を開閉するタンクチェックバルブ50とが設けられていると共に、該タンクチェックバルブ50の下流側には、アキュムレータ36から油タンク11への排出油の流量を規制するオリフィス70が設けられている。そして、エンジンキースイッチ62を「OFF」操作した場合、あるいはアキュムレータ排出スイッチ63を「ON」操作した場合には、コントローラ16に設けられたアキュムレータ排出制御部64からの出力信号に基づいて前記タンクチェックバルブ50が排出油路49を開き、これによりアキュムレータ36に蓄圧された油は、排出油路49に配設されたオリフィス70を経由して油タンク11に排出されることになる。
この結果、油圧ショベル1の作業終了時にエンジンキースイッチ62を「OFF」操作すると、自動的にアキュムレータ36の蓄圧油が油タンク11に排出されて、長期保管に適した状態となり、而して、油圧ショベル1を長期間使用しない場合であっても、アキュムレータ36に油が蓄圧されたまま長期間放置されてガス量が減少してしまうような不具合を、確実に回避することができる。また、アキュムレータ36のメンテナンスを行うような場合には、オペレータが任意にアキュムレータ排出スイッチ63を「ON」操作することで、アキュムレータ36の蓄圧油を油タンク11に排出することができることになるが、さらにこのものでは、排出油路49に配されたオリフィス70によって、アキュムレータ36から油タンク11への排出油の流量が規制され、これにより、アキュムレータ36から油が急速に排出されてブラダ66が急激に膨張してしまうことを防止できることになる。
而して、アキュムレータ36から油タンク11への油排出時に、ブラダ66が急激に膨張してポペット弁69に噛み込まれたり、あるいは急激に膨張したブラダ66とシェル65との間に油の一部が取り残されてしまうような不具合を確実に回避できることになって、アキュムレータ36の破損や機能低下の防止に大きく貢献できる。
しかも、前記オリフィス70は、排出油路49を開閉するタンクチェックバルブ50の下流側に設けられているから、該オリフィス70が、油タンク11への油排出時を除いてアキュムレータ36に給排される油の流れ、つまり、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出されてアキュムレータ36に蓄圧される油の流れ、あるいはアキュムレータ36から専用ポンプ32の吸入側に至る油の流れの抵抗となることがなく、而して、油タンク11への油排出時以外のときにオリフィス70がアキュムレータ36に給排される油の流れの抵抗となって損失を生じる惧れを、回避できる。
さらにこのものは、排出油路49にオリフィス70を配設しただけの簡単な構成であるから、安価且つ容易に実施することができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されないことは勿論であって、上記実施の形態では、油圧ショベルのブームシリンダの油圧制御システムを例にとって説明したが、本発明は、油圧エネルギーを蓄圧するブラダ型のアキュムレータを備えた各種作業機械の油圧回路に実施することができる。
油圧ショベルの側面図である。 油圧制御システムの回路図である。 油圧制御システムの回路図である。 コントローラの入出力を示すブロック図である。 アキュムレータ排出制御を示す制御ブロック図である。 アキュムレータの断面図である。 急激に膨張したブラダがポペット弁に噛み込まれた状態を示す説明図である。
符号の説明
11 油タンク
36 アキュムレータ
49 排出油路
50 タンクチェックバルブ
70 オリフィス

Claims (1)

  1. 油圧エネルギーを蓄圧するブラダ型のアキュムレータを備えてなる作業機械の油圧回路において、前記アキュムレータから油タンクに至る排出油路と、該排出油路を開閉する排出用バルブとを設ける一方、該排出用バルブの下流側に、アキュムレータから油タンクへの排出油の流量を規制する絞りを設けたことを特徴とするアキュムレータを備えた作業機械の油圧回路。
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KR101813895B1 (ko) * 2015-12-04 2018-01-02 (주) 덕인엔지니어링 유압 축적형 유압 시스템

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