JP2008022175A - 画像形成装置及び複写制限解除方法 - Google Patents

画像形成装置及び複写制限解除方法 Download PDF

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洋実 北
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真太郎 安達
Kenji Yamada
健二 山田
Kimikatsu Kanda
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Tatatomi Suzuki
忠臣 鈴木
Hiroshi Hayashi
寛 林
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Abstract

【課題】 コード情報を読み込むことができない原稿であっても、セキュリティ性を低下させることなく複写することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 複写を制限するためのパスワードと、原稿を管理する文書管理情報とを少なくともコード情報として埋め込まれた原稿を読み込んで、コード情報に従って複写を制限する画像形成装置であって、原稿を読み込んで画像データを出力するスキャナ部11と、読み込まれた画像データからコード情報を検出するコード情報検出装置100と、コード情報の一部が欠落したページを検出すると、検出できたコード情報と、他のページのコード情報とを比較して、両者が一致した場合に、他のページの認証情報を用いた認証に成功することを条件に、コード情報の一部が欠落したページの複写を許可する制御部16とを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原稿画像の無断コピーを防止する技術に関する。
近年、パーソナルコンピュータやプリンタ、複写機など、複写機能を持つ画像形成装置の普及により、書類を複製することが極めて簡単になっている。このような状況下においては、著作権が付与された原稿、あるいは“コピー禁止”、“複製厳禁”、“マル秘”などといった無断複製の禁止が要求される原稿(以下まとめて“機密原稿”ともいう)に対しても容易にコピーが行われてしまうという欠点がある。したがって、複写機能を持つ画像形成装置には、機密原稿の悪用複製を防止する機能を持たせることが必要である。
例えば、特許文献1では、複写禁止情報(コピー禁止とするか否か)、複写許可条件情報(条件が合致する場合にはコピーを許可するための情報)、潜像情報(コピーすると浮き上がる潜像に関する情報)等のコード情報を画像データの背景地紋パターンとして記録しておいて、コピー可能なユーザを制限する技術を開示している。
また、特許文献2では、原稿を複写する場合に、複写に先立って、原稿に埋め込まれたコード情報を読み込んで解析し、コード情報により利用者制限が設定されていた場合には、ユーザの認証を行う技術が開示されている。
特開2003−280469号公報 特開2004−072343号公報
利用者制限情報が付加された原稿の複写を行う場合には、読み込んだ原稿の1ページごとに認証を行わなければならないため、認証作業に時間がかかるという課題がある。例えば、ADF(Auto Document Feeder)を用いて複数原稿の読み込みを行う場合、1ページ分の原稿が読み込まれるごとに埋め込まれた利用者制限情報を解析して、認証を行わなければならない。そこで、各ページに埋め込まれた利用者制限情報を読み出しておいて、一括で認証を行うことが考えられる。しかしながら、原稿中のよごれ、破損によって利用者制限情報を認識できないページがあった場合に、一律に複写を禁止してしまうのは利用者にとって不都合を生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、コード情報を読み込むことができない原稿を含んでいても、セキュリティ性を低下させることなく複写することができる画像形成装置及び複写制限解除方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明の画像形成装置は、複写を制限するための認証情報と、原稿を管理する管理情報とを少なくともコード情報として埋め込まれた原稿を読み込んで、前記コード情報に従って複写を制限する画像形成装置であって、前記原稿を読み込む入力手段と、読み込んだ画像データから前記コード情報を検出するコード検出手段と、前記コード情報の一部が欠落したページを検出すると、該ページで検出できたコード情報と、他のページのコード情報とを比較して、両者が一致した場合に、前記他のページの認証情報を用いた認証に成功することを条件に、前記コード情報の一部が欠落したページの複写を許可する制御手段と、を有する構成としている。
このように本発明は、読み込んだコード情報の一部に欠落があっても、欠落のあったページの認証情報や管理情報を、他のページの認証情報や管理情報と比較して一致した場合にだけ複写を許可するので、セキュリティを低下させることなく、複写することができる。
上記構成の画像形成装置において、前記制御手段は、前記コード情報のすべてが欠落したページを検出した場合に、該欠落したページの前後のページのページ番号を検出し、前のページのページ番号に、欠落したページ数と1を加算した値が後ろのページのページ番号に一致すると、前記他のページの認証情報を用いた認証に成功することを条件に、前記コード情報のすべてが欠落したページの複写を許可するとよい。
従って、コード情報がすべて抜け落ちていても、前後のページから複写を許可してよいかどうかを判定して、複写することができる。
上記構成の画像形成装置において、前記管理情報には、ページ番号、原稿の文書識別番号、作成日付、原稿の作成者名、作成者の属する組織名、ファイル名、原稿を出力したプリンタの識別情報の少なくとも1つを含むとよい。
本発明の複写制限解除方法は、複写を制限するための認証情報と、原稿を管理する管理情報とを少なくともコード情報として埋め込まれた原稿を読み込んで、前記コード情報に従って複写を制限する複写制限解除方法であって、読み込まれた画像データから前記コード情報を検出するステップと、前記コード情報の一部が欠落したページを検出すると、検出できたコード情報と、他のページのコード情報とを比較して、両者が一致した場合に、前記他のページの認証情報を用いた認証に成功することを条件に、前記コード情報の一部が欠落したページの複写を許可するステップと、を有している。
本発明は、コード情報を読み込むことができない原稿であっても、セキュリティ性を低下させることなく複写することができる。
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
まず、図1を参照しながら本実施例の画像形成装置1の構成を説明する。図1に示す画像形成装置1は、画像展開部10と、スキャナ部11と、スキャン画像処理部12と、画像蓄積部13と、コード情報検出装置100としての複写禁止情報検出部14と複写許可条件情報検出部15と、制御部16と、背景地紋画像生成部17と、画像合成部18と、プリント部19と、ユーザインターフェース部20とを備えている。
画像展開部10は、LAN等のネットワークを介して、プリント記述言語(PDL)で記述されたプリントデータを入力する。画像展開部10は、入力したプリントデータの展開処理を行って、画像データを生成する。生成された画像データは画像蓄積部13に出力され蓄積される。
スキャナ部11は、プラテンガラス上に置かれた原稿を読み取り、読み取った画像データをスキャン画像処理部12に出力する。
スキャン画像処理部12は、入力した画像データに対して、色補正、色空間変換、スクリーン処理等を行い、画像処理後の画像データを画像蓄積部13に蓄積する。
画像合成部18は、画像蓄積部13から画像データを読み出してプリント部19に出力する。また、制御部16によって背景地紋画像を合成するように設定されている場合、画像蓄積部13からの画像データの読み出しに同期して、画像合成部18内のメモリに蓄積された背景地紋画像データを読み出して、画像データの所定の色プレーンに論理和(OR)合成を行い、合成画像データをプリント部19へ出力する。プリント部19は、画像合成部18から出力される合成画像データ、または画像データを用紙上に記録する。
本実施例の画像形成装置は、背景地紋画像が埋め込まれた機密文書から、背景地紋画像に埋め込まれたコード情報を読み取って、許可されたユーザにだけ機密文書を印刷できるように構成されている。
背景地紋画像に埋め込まれるコード情報には以下のものがある。
(A)・・・複写禁止情報(コピー禁止とするか否か)
(B)・・・複写許可条件情報(条件が合致する場合にはコピーを許可するための情報)
例えば、パスワード、複写を許可するユーザID番号(社員番号等)、複写禁止を解除する日時、複写を許可する複写機の機械番号
(C)・・・潜像情報(コピーすると浮き上がる潜像に関する情報)
例えば、潜像の文字列、フォント種類、フォントサイズ、潜像文字列の方向(角度)、背景地紋画像色
ここで、背景地紋画像について図2を参照しながら詳細に説明する。背景地紋画像は、潜像画像IPと、出力画像Oの全面にわたる背景パターンPBとから構成される。
背景パターンPBと潜像画像IPとは、それぞれを構成するパターンが異なる。しかし、人間の目には全面均一のグレイ背景として見える様に、単位面積あたりの画素面積及び画素色が同一なパターンにより出力画像Oを形成する。
潜像画像IPは、複写された文書において、潜像画像IPが人間の目で識別できる程度に画像が浮かびあがるよう、他の部分のよりも細かいドットで構成されている。
背景パターンPBは、コードから構成される。コードは、任意のコードデータを表す条件コードCDと、複写を制限する禁複写コードCPとから構成される。
コードは、任意のコードデータを表す斜線パターンPSから構成される。斜線パターンPSは、走査方向Dに対し反時計回りに45度傾いた半直線で表されるものがコードデータのビット0を、135度傾いたものがコードデータのビット1を表す。
禁複写コードCPは、全斜線パターンPSがビット0を表すものとビット1を表すものとから構成される。禁複写コードCPは、2種類の禁複写コードCPを所定個数以上検出した場合に、複写が制限された原稿であると判断する為に使用される。
条件コードCDは、同期コード領域ASとデータコード領域ACとから構成される。
同期コード領域ASとは、データコード領域ACを囲む所定サイズの矩形領域の外周がすべてビット1を表す斜線パターンPS1で構成されているコード領域を言う。
データコード領域には、暗証番号、複写を許可するユーザID番号(社員番号等)、複写禁止を解除する日時、複写を許可する複写機の機械番号等が符号化され、条件コードCDとして埋め込まれている。
次に、複写禁止情報検出部14について図3を参照しながら説明する。図3には、複写禁止情報検出部14の詳細な構成を示す。
スキャナ部11から出力された画像データは、グレースケール変換部21に入力され、フルカラーからグレースケールに変換される。その後、2値化処理部22によって2値化される。
2値化された画像データは、ノイズ除去処理部23に入力され、ノイズ除去処理が行われる。具体的には、黒画素が連結している画素塊を求め、その画素塊の大きさ(連結画素数)が所定の範囲に収まっていない画素塊の各画素を白画素に置き換える。上記所定の範囲は、斜線パターンは削除されず、それ以外のパターン(孤立ドットパターンや文書ン中の文字や図形等)が削除されるように適切な範囲が設定されている。
ノイズ除去された画像データは、パターン検出処理部24に入力され、2種類の斜線パターンの検出処理が行われ、その結果が1画素2ビットの画像データとして出力される。具体的には、画像データ中の各画素の位置で図4(A)、(B)のパターンを当てはめて、テンプレートマッチングによって検出を行う。ここで、図4に示すパターン(A)が検出された場合、画素値0を出力し、図4に示すパターン(B)が検出された場合、画素値1を出力し、パターンが検出されない場合、画素値2を出力する。
パターン検出処理部24から出力された画像データは、ブロック化処理部25に入力される。ここで、ブロックサイズは、複写禁止コード、条件コードのサイズの半分よりも小さいサイズとし、コードの中に1個以上のブロックが完全に含まれるようなサイズに設定されている。ブロック化処理部25は、入力された画像データを所定サイズのブロックに分割し、個数算出部26に出力する。
個数算出部26は、ブロック内に画素値0の画素の個数、および画素値1の画素をそれぞれ算出し、その結果を比率算出部27へ出力する。また、その合計を判定処理部28へ出力する。比率算出部27は、画素値0の画素の比率を算出し、その結果を判定処理部28へ出力する。
判定処理部28は、個数算出部26から入力された合計個数および比率算出部27から入力された比率を元にして、判定処理を行う。
ここで、今処理しているブロックの内部が全ビット0の複写禁止コードの内部に位置している場合、ブロック内部には所定個数以上のビット0に対応する斜線パターンが検出され、かつビット1に対応する斜線パターンはほとんど検出されないため、ビット0に対応する斜線パターンの比率が高くほとんど1.0に近いはずである。
また、今処理しているブロックの内部が全ビット1の複写禁止コードの内部に位置している場合、ブロック内部には所定個数以上のビット1に対応する斜線パターンが検出され、かつビット0に対応する斜線パターンはほとんど検出されないため、ビット0に対応する斜線パターンの比率は低くほとんど0.0に近いはずである。
また、今処理しているブロックが条件コードの少なくとも一部を含む場合、ブロック内部には複数のビット0に対応する斜線パターンおよび複数のビット1に対応する斜線パターンが検出されるため、ビット0に対応する斜線パターンの比率は1.0よりもかなり低く、0よりもかなり高くなるはずである。
また、もし入力された画像データが複写禁止情報を埋め込まれた画像であれば、画像中には、ブロックの内部が全ビット0の複写禁止コードと、ブロックの内部が全ビット1の複写禁止コードとがそれぞれ複数個埋め込まれているはずである。
以上の特性を利用して、下記のような判定処理を行う。
合計個数>第1しきい値、かつ、比率>第2しきい値の場合は、そのブロックは複写禁止コード0と判定する。
合計個数>第1しきい値、かつ、(1−比率)>第2しきい値の場合は、そのブロックは複写禁止コード1と判定する。
上記以外の場合は、そのブロックは複写禁止コードではないと判定する。また、第1しきい値は、ブロックサイズとパターンサイズからブロックに含まれる値論的なパターン個数にマージンを加味して設定する。第2しきい値は、1.0に近い値を設定する。
判定処理部28は、複写禁止コード0と判定されたブロック数、および複写禁止コード1と判定されたブロック数をそれぞれ別々にカウントする。複写禁止コード0と判定されたブロック数がしきい値3以上となり、かつ複写禁止コード0と判定された比率がしきい値1.0に近い値となった場合、その画像を複写禁止文書と判定し、その判定結果を制御部16へ出力する。
次に、複写許可条件情報検出部15の詳細について図5を参照しながら説明する。
スキャナ部11から出力された画像データはグレースケール変換部31に入力され、フルカラーからグレースケールに変換された後に、2値化処理部32によって2値化される。
2値化された画像データはノイズ除去処理部33に入力され、ノイズ除去処理が行われる。ノイズが除去された画像データは、パターン検出処理部34に入力され、2種類の斜線パターンの検出処理が行われ、その処理結果のデータがバッファメモリ35に格納される。この画像データは、ビット0に対応する斜線パターンが検出された位置の画素値は0、ビット1に対応する斜線パターンが検出された位置の画素値は1、それ以外は2の値を持った1画素2ビットの画像データとなっている。
バッファメモリ35に格納された画像データは、スキュー角検出処理部36に入力され、スキュー角度の検出が行われる。ここでは、入力画像データのスキュー角度を求める。具体的な方式としては、画素値0または1のみの画素のハフ変換を行い、その角度軸上への投影分布のピークを求めることによって行われる。求めたスキュー角度はコード検出部37へ出力される。
また、バッファメモリ35に格納された画像データが読み出されてコード検出部37へ入力され、2次元コードの検出が行われる。具体的には、求めたスキュー角度に画像をスキャンして0または1の画素値(ビットの0または1に対応している)を取り出す。取り出された、ビット列から同期コードを見つけ出す。同期コードは、所定の縦横サイズの矩形領域の外周がすべてビット1で構成されているコードとして定義されている。この同期コードに囲まれたビット配列が2次元コード(条件コード)となっている。このビット配列を1次元のビット列に並べ替えて誤り訂正復号部38へ出力する。
誤り訂正復号部38では、入力されたビット列に対して、所定の誤り訂正復号処理を行い、条件情報として復号する。復号された複写許可条件情報は制御部16へ出力される。
次に、図6を参照しながら背景地紋画像生成部17について説明する。
。背景地紋画像生成部17には、制御部16からコード情報(複写禁止情報、条件情報、潜像情報)が入力される。このうち複写禁止情報と複写許可条件情報はコード情報符号化部42へ入力され、潜像情報は潜像生成部41に入力される。
潜像生成部41は、入力された潜像情報を元に潜像画像を生成する。潜像情報とは、パターン画像の中にどのような潜像文字を埋め込むかを示す情報であり、具体的には潜像の文字列、フォント種類、フォントサイズ、潜像文字列の方向(角度)等の情報からなる。潜像生成部41は、潜像情報を受け取ると、指定されたフォント種類、フォントサイズで、指定された方向に潜像文字列の描画を行い、2値の潜像画像として生成する。生成した潜像画像はコード情報符号化部42へ出力される。なお、潜像画像の解像度は、プリンタの解像度を後述するパターンのサイズで割った解像度となる。例えば、プリンタ解像度が600dpi、パターンのサイズが12画素×12画素の場合、潜像画像の解像度は50dpiとなる。
コード情報符号化部42は、入力された複写禁止情報及び条件情報の符号化を行う。まず、複写禁止情報がプリント出力を行った文書を画像形成装置で複写させないようにすること示す場合、図7(A)、(B)に示す2種類の複写禁止コードを生成する。ここで、図7(A)の複写禁止コードは、コード内部が全てビット0となっており、図7(B)の複写禁止コードは、コード内部が全てビット1となっていることが特徴である。複写禁止情報が入力されない場合、もしくはプリント出力を行った文書を画像形成装置で複写させないようにすることを示すものではない場合、図7(A)および(B)に示す2種類のコードの生成は行われない。
次に、条件情報が入力されている場合、その条件情報に対して誤り訂正符号を行い、図7(C)に示すような条件コードを生成する。図7(C)のコードは、ビット0およびビット1の配列によって、符号化された条件情報のビット列を表している。コードの外周は、コードの位置決めを容易にするために特殊なビットパターンとなっている。
次に、生成したコードを図8(A)に示すように複数個繰り返し配置し、潜像画像の大きさと同じ大きさのパターン番号配列を生成する。ここで、図の斜線ハッチングされた矩形が図7(A)の複写禁止コード、縦線ハッチングされた矩形が図7(B)の複写禁止コード、ドットハチングされた矩形が図7(C)の条件コードとなっている。もし、複写禁止コードが生成されなかった場合には、図中の複写禁止コードの部分には条件コードを配置する。また、もし条件コードが生成されなかった場合には、図中の条件コードの部分には複写禁止コードを配置する。この時点で、パターン番号配列の各要素の値は0または1になっている。
次に、潜像画像を参照し、潜像画像中の黒画素の座標に対応するパターン番号配列の要素のパターン番号を2に変更する(パターン番号については後述する)。これを潜像画像中の全ての黒画素について行うと、パターン番号配列は、複写禁止コード、条件コードが並べて配置された背景にパターン番号2で潜像文字が描かれた状態となる。この状態を図8(B)に示す。図中の黒色の「COPY」の部分が、パターン配列番号を2に変更された部分を示す。このパターン番号配列をパターン画像生成部44へ出力する。
パターン画像生成部44は、入力されたパターン番号配列の各要素を参照し、そのパターン番号に対応したパターンをパターン格納部43から読み出してパターン画像に変換することで、背景地紋画像を生成する。生成された背景地紋画像は、画像合成部18内のメモリ(不図示)に格納される。
パターン格納部43には、図4(A)〜(C)に示すパターン画像が格納されている。図4(A)には、パターン番号[0]に対応するパターンが示され、図4(B)には、パターン番号[1]に対応するパターンが示され、図4(C)には、パターン番号[2]に対応するパターンが示されている。ここで、パターン番号配列は、パターン解像度をパターンサイズで割った画像の解像度に相当し、それをもとに生成されるパターン画像は、パターン番号配列の一要素を1つのパターンに置き換えて生成するので、生成されたパターン画像はプリンタの解像度に一致する。また、パターン画像は、複写禁止コード、条件コードのビット値に応じた斜線パターンに変換され、潜像文字が孤立ドットパターンに変換された画像になっている。
また、本実施例では、上述した複写許可条件情報、複写禁止情報以外に、原稿を管理する文書管理情報を記録している。これらの情報をまとめてコード情報と呼ぶ。文書管理情報には、例えば、図9に示すようにページ番号、原稿の文書ID、作成した日付、原稿を作成した作成者名などが含まれる。この他に、作成者の属する組織名、ファイル名、原稿を出力したプリンタの識別情報等を含めることもできる。
本実施例は、原稿に汚れや破損があり、スキャナ部11で読み込んだコード情報に欠落があった場合に、コード情報のすべてを認識することができた他のページのコード情報と、欠落があったページのコード情報とを比較する。
欠落のあったページのコード情報から読み取れるパスワードや、文書管理情報を、欠落のなかったページのコード情報から読み出したパスワードや、文書管理情報と比較する。これらの情報が一致していた場合には、他のページが認証に成功することを条件に、欠落のあったページの複写を許可する。
また、コード情報を1つも読み取ることができなかった場合には、その欠落のあったページの前後のページのページ番号を比較する。これらのページ番号が1つ飛びの番号となっていた場合には、他のページが認証に成功することを条件に、欠落のあったページの複写を許可する。
図10、11に示すフローチャートを参照しながら本実施例の動作手順を説明する。
原稿のスキャンを開始すると(ステップS1)、読み込まれた画像データは、画像蓄積部13に順次出力され蓄積されると共に(ステップS2)、コード情報検出装置100に出力される。
コード情報検出装置100は、画像データに含まれるコード情報を検出する(ステップS3)。制御部16は、コード情報検出装置100でコードを検出することができなかった場合(ステップS4/NO)、原稿の複写に対する制限なしと判定し、画像データの複写を許可する(ステップS5)。また、コード情報検出装置100で画像データにコード情報を検出した場合には(ステップS4/YES)、コード情報に欠落があるかどうかを判定する(ステップS6)。
コード情報に欠落のあるページがあった場合には(ステップS6/YES)、コード情報の欠落したページと、他のページとを比較し、比較結果に応じてコード情報の欠落したページの複写を許可するかどうかを判定する(ステップS7)。このステップS7の処理については、後ほど図11のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
また、コード情報を欠落なく読み込むことができた場合には(ステップS6)、次に、認証を行うページが1ページ目のコード情報であるか否かを判定する(ステップS8)。認証を行うページが1ページ目であった場合には(ステップS8/YES)、パスワードの入力を要求する画面を表示する(ステップS9)。そして、操作者によって入力されたパスワードと、コード情報として埋め込まれたパスワードとが一致しているか否かを判定する(ステップS10)。入力されたパスワードと、コード情報として埋め込まれたパスワードとが一致しなかった場合には(ステップS10/NO)、パスワードが違うことを表示して再度パスワードの入力を促す。この動作を所定回繰り返し行っても、パスワードが一致しなかった場合には複写禁止に設定する(ステップS11)。
また、入力されたパスワードが、コード情報から読み取ったパスワードに一致した場合には(ステップS10/YES)、1ページ目の原稿の複写を許可する(ステップS12)。その後、制御部16は、入力されたパスワードを保持し、2ページ目以降からは(ステップS8/NO)、保持しているパスワードと、コード情報から読み取ったパスワードとの一致を比較する(ステップS10)。制御部16は、両者が一致すると、そのページの複写を許可する(ステップS12)。
原稿の最終ページまでの認証が終了すると(ステップS13/YES)、次の原稿が原稿台にセットされているか否かを判定する(ステップS14)。次の原稿がセットされていない場合には(ステップS14/NO)、処理を終了する。また、原稿台に次の原稿がセットされている場合には(ステップS14/YES)、ステップS1からの処理を繰り返す。
次に、図11に示すフローチャートを参照しながらステップS7の詳細を説明する。
まず、制御部16は、コード情報の一部が欠落したページから、パスワードを検出することができたか否かを判定する(ステップS21)。コード情報からパスワードを検出することができた場合には(ステップS21/YES)、欠落ページのパスワードと、コード情報を完全なかたちで読み込むことができた他のページのパスワードとを比較する(ステップS22)。両者が一致しなかった場合には(ステップS23/NO)、コード情報の欠落したページの複写を禁止する(ステップS24)。また、両者が一致した場合には(ステップS23/YES)、他のページのコード情報で認証に成功した場合に、コード情報の欠落したページの複写も許可する(ステップS28)。
また、欠落したページのコード情報から文書管理情報を検出できた場合には(ステップS21/NO、かつS25/YES)、欠落ページの文書管理情報と、他のページの文書管理情報とを比較する(ステップS26)。
例えば、作成者名、作成者の属する組織名、ファイル名、原稿の文書ID、作成した日付、ページ情報、原稿を出力したプリンタの識別情報等のうち、欠落したページのコード情報から読み込むことができたものを比較する。
欠落ページの文書管理情報と、他のページの文書管理情報とが一致していなかった場合には(ステップS27/NO)、コード情報の欠落したページの複写を禁止する(ステップS24)。また文書管理情報が一致していた場合には(ステップS27/YES)、他のページのコード情報で認証に成功した場合に、コード情報の欠落したページの複写も許可する(ステップS28)。
また、コード情報の欠落したページからコード情報を一切読み取ることができなかった場合には(ステップS25/NO)、欠落したページの前後のページのページ番号を比較する(ステップS29)。欠落したページの前後のページの番号が、例えば「11」と「13」、「20」と「22」といったように一つ飛びになっていた場合には(ステップS30/YES)、他のページのコード情報で認証に成功した場合に、コード情報の欠落したページの複写も許可する(ステップS28)。また、前後のページのページ番号が1つ飛びになっていなかった場合には(ステップS30/NO)、コード情報の欠落したページの複写を禁止する(ステップS24)。
また、コード情報が2ページ、3ページと連続して欠落してしまう場合も考えられる。このような場合にも、前ページのページ番号に、欠落したページ数+1を加えて後ろのページ番号になれば、コード情報の欠落したページの複写を許可する。
このように本実施例は、原稿に破損、汚れなどがあって、コード情報を正しく読み込むことができなくても、原稿を複写することができる。また、コード情報の一部が欠落したページのパスワードや文書管理情報を、コード情報を完全に読み込むことができた他のページのパスワード、文書管理情報と比較するので、セキュリティを低下させることがない。さらに、コード情報をまったく読み取ることができないページがあっても、前後のページ情報のコード情報から複写を許可するかどうかを判定するので、セキュリティ性を低下させることなく、原稿の複写が可能となる。
上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、図11に示すフローチャートでは、コード情報がすべて欠落していた場合に、前後のページのページ番号から複写を許可するか否かを判定していた。これ以外に、原稿の重要度を設定した情報を原稿中に埋め込んでおいて、重要度の低い原稿は、コード情報が読み込めなくても複写を許可し、重要度の高い原稿は、コード情報が読み込めない場合に複写を禁止するようにしてもよい。
画像形成装置の構成を示すブロック図である。 背景地紋画像を示す図である。 複写禁止情報検出部の構成を示すブロック図である。 テンプレートマッチングに使用される画像の一例を示す図である。 複写許可条件情報検出部の構成を示すブロック図である。 背景地紋画像生成部の構成を示すブロック図である。 複写禁止情報及び条件情報を示す図である。 パターン番号配列を示す図である。 文書管理情報の構成を示す図である。 制御部の処理手順を示すフローチャートである。 コード情報に欠落がある原稿に対して行う複写許可判定の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 画像形成装置
10 画像展開部
11 スキャナ部
12 スキャン画像処理部
13 画像蓄積部
14 複写禁止情報検出部
15 複写許可条件情報検出部
16 制御部
17 背景地紋画像生成部
18 画像合成部
19 プリント部
20 ユーザインターフェース部

Claims (4)

  1. 複写を制限するための認証情報と、原稿を管理する管理情報とを少なくともコード情報として埋め込まれた原稿を読み込んで、前記コード情報に従って複写を制限する画像形成装置であって、
    前記原稿を読み込む入力手段と、
    読み込んだ画像データから前記コード情報を検出するコード検出手段と、
    前記コード情報の一部が欠落したページを検出すると、該ページで検出できたコード情報と、他のページのコード情報とを比較して、両者が一致した場合に、前記他のページの認証情報を用いた認証に成功することを条件に、前記コード情報の一部が欠落したページの複写を許可する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記コード情報のすべてが欠落したページを検出した場合に、該欠落したページの前後のページのページ番号を検出し、前のページのページ番号に、欠落したページ数と1を加算した値が後ろのページのページ番号に一致すると、前記他のページの認証情報を用いた認証に成功することを条件に、前記コード情報のすべてが欠落したページの複写を許可することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記管理情報には、ページ番号、原稿の文書識別番号、作成日付、原稿の作成者名、作成者の属する組織名、ファイル名、原稿を出力したプリンタの識別情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 複写を制限するための認証情報と、原稿を管理する管理情報とを少なくともコード情報として埋め込まれた原稿を読み込んで、前記コード情報に従って複写を制限する複写制限解除方法であって、
    読み込まれた画像データから前記コード情報を検出するステップと、
    前記コード情報の一部が欠落したページを検出すると、検出できたコード情報と、他のページのコード情報とを比較して、両者が一致した場合に、前記他のページの認証情報を用いた認証に成功することを条件に、前記コード情報の一部が欠落したページの複写を許可するステップと、
    を有することを特徴とする複写制限解除方法。
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